伏ふく勝しょう

伏ふく勝しょう（王おう維画が）

伏ふく 勝しょう（ふく しょう、生なま没年ぼつねん不ふ詳しょう）は、前漢ぜんかん初期しょきの儒学じゅがく者しゃ。伏ふく生せいともいう。

略歴りゃくれき

済すみ南みなみ郡ぐんの出身しゅっしんで、もとは秦はたの博士はかせであった。漢かんの文ぶん帝みかどの時ときに『尚書しょうしょ』を良よく知しる者ものを求もとめ、伏ふく勝しょうの名ながあがったがこの時とき彼かれは90歳さいにおよんでいたために召めすことができなかった。そこで文ぶん帝みかどは太ふと常つねに詔みことのりして、掌てのひら故ゆえである鼂錯を伏ふく勝しょうのところへ行いかせて学まなばせた。

秦はた代だいの焚書坑儒ふんしょこうじゅのさい、伏ふく勝しょうは『尚書しょうしょ』を壁かべに埋うめておいたが、漢かん代だいに掘ほり起おこしたときには数すう十じゅう篇へんを失うしない、29篇へんを得えたという。伏ふく勝しょうはこれを斉ひとし・魯で教おしえ、済すみ南みなみの張ちょう生せいと千せん乗じょうの欧おう陽ひ生せい（字じは和わ伯はく）がその教おしえを児こ寛ひろしに伝つたえた。これを『今こん文ぶん尚書しょうしょ』と称しょうする。

参考さんこう文献ぶんけん

• 『史記しき』儒林列伝れつでん
• 『漢書かんしょ』儒林伝でん