熊本くまもと交通こうつうきょく9700かたち電車でんしゃ

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熊本くまもと交通こうつうきょく9700かたち電車でんしゃ
9702AB
祇園ぎおんきょう付近ふきん・2006ねん9がつ
基本きほん情報じょうほう
運用うんようしゃ 熊本くまもと交通こうつうきょく
製造せいぞうしょ アドトランツ新潟鐵工所にいがたてっこうじょ
製造せいぞうねん 1997ねん1999ねん2001ねん
製造せいぞうすう 5編成へんせいけい10りょう
(9701AB - 9705AB)
運用うんよう開始かいし 1997ねん8がつ2にち
主要しゅようしょもと
編成へんせい 2りょう固定こてい編成へんせい(2車体しゃたい連接れんせつしゃ
軌間きかん 1,435 mm
電気でんき方式ほうしき 直流ちょくりゅう600 V架空かくう電車でんしゃせん方式ほうしき
最高さいこう運転うんてん速度そくど 40 km/h
設計せっけい最高さいこう速度そくど 70 km/h
起動きどう加速度かそくど 2.5 km/h/s
減速げんそく常用じょうよう 4.6 km/h/s
減速げんそく非常ひじょう 5.0 km/h/s
編成へんせい定員ていいん 76にん座席ざせき24にん
編成へんせい重量じゅうりょう 21 t
全長ぜんちょう 18,550 mm
全幅ぜんぷく 2,350 mm
ぜんこう 3,546 mm
台車だいしゃ 独立どくりつ車輪しゃりんしきボルスタレス台車だいしゃ
しゅ電動でんどう さんそう誘導ゆうどう電動でんどう 100 kW×2
駆動くどう方式ほうしき 車体しゃたい装荷そうかしき直角ちょっかくカルダンじく駆動くどう
歯車はぐるま 6.78[1]
制御せいぎょ方式ほうしき IGBT-VVVFインバータ制御せいぎょ
制動せいどう装置そうち 回生かいせい発電はつでん併用へいよう電気でんきブレーキ
油圧ゆあつしきディスクブレーキ
備考びこう 出典しゅってん鉄道てつどうピクトリアル』通巻つうかん643ごう
だい38かい1998ねん
ローレルしょう受賞じゅしょう車両しゃりょう
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熊本くまもと交通こうつうきょく9700かたち電車でんしゃ(くまもとしこうつうきょく9700がたでんしゃ)は、熊本くまもと交通こうつうきょく市電しでん熊本くまもと市電しでんよう導入どうにゅうした路面ろめん電車でんしゃ車両しゃりょうである。2車体しゃたい2だいしゃ方式ほうしき・100%ていゆか構造こうぞうちょうていゆか電車でんしゃで、日本にっぽんはじめてのちょうていゆか電車でんしゃとして1997ねん平成へいせい9ねん)8がつ営業えいぎょう運転うんてん開始かいしした。

ドイツ車両しゃりょうメーカーが開発かいはつしたちょうていゆか電車でんしゃもとになっており、日本にっぽんのメーカーが国内こくないけに設計せっけい製作せいさくした車体しゃたい輸入ゆにゅう部品ぶひんわせて製造せいぞうされている。2001ねん平成へいせい13ねん)にかけて3にわたりけい5編成へんせい10りょう導入どうにゅうされた。

導入どうにゅうまでの経緯けいい[編集へんしゅう]

9700かたち導入どうにゅうされた熊本くまもと交通こうつうきょく路面ろめん電車でんしゃせん熊本くまもと市電しでん)は、熊本くまもとうちはしる2つの路線ろせんからなる、やく12キロメートルの路線ろせんもう[2]

最盛さいせい熊本くまもと市電しでんはこの2ばい路線ろせんもうゆうしていたが、乗客じょうきゃく減少げんしょうともなって1960年代ねんだいより廃止はいし相次あいつぎ、現存げんそんする2路線ろせん1979ねん昭和しょうわ54ねん)までに廃止はいしされる予定よていであった[2]。しかしオイルショック影響えいきょう代替だいたい交通こうつう機関きかん建設けんせつ資金しきん調達ちょうたつなんから交通こうつうきょく市電しでん全廃ぜんぱい計画けいかく撤回てっかい[2]以後いご一転いってんして市電しでんへの積極せっきょく投資とうしつづけられ、日本にっぽんはつとなる冷房れいぼう搭載とうさい路面ろめん電車でんしゃVVVFインバータ制御せいぎょしゃ導入どうにゅう停留ていりゅうじょう改良かいりょうなどがおこなわれた[3]。1990年代ねんだいはいっても投資とうしつづいており、乗客じょうきゃく減少げんしょう防止ぼうしねらって新型しんがた車両しゃりょうぞう備、運行うんこう本数ほんすう増加ぞうか軌道きどう改良かいりょうなどが実施じっしされていた[3]

こうしたなか1990ねん平成へいせい2ねん)、交通こうつうきょく将来しょうらいてきにも市電しでん基幹きかん交通こうつうとして活用かつようするための調査ちょうさ着手ちゃくしゅする[3]調査ちょうさなか車両しゃりょうについては、旅客りょかくりを容易よういにすべくゆかめんたかさをホームみのたかさにまでげたちょうていゆか電車でんしゃ導入どうにゅうかんして研究けんきゅうがなされた[3]。このたねちょうていゆか電車でんしゃ1984ねんスイスにてはじめて導入どうにゅうされ、1990ねん前後ぜんこうにはていゆかりつをよりたかめた100%ていゆか構造こうぞう車両しゃりょうドイツなどヨーロッパ諸国しょこく開発かいはつされつつあった[4]。このながれをけて交通こうつうきょくではちょうていゆか電車でんしゃ導入どうにゅう可能かのうせいさぐるが、研究けんきゅう結果けっか当時とうじ国内こくないメーカーには製造せいぞう実績じっせきがなく、開発かいはつ期間きかん開発かいはつがかかることから、路面ろめん電車でんしゃ事業じぎょうしゃとの開発かいはつ協力きょうりょくやヨーロッパのメーカーからの技術ぎじゅつ導入どうにゅうがコスト削減さくげんのために必要ひつようとみられた[3]

1994ねん平成へいせい6ねん)になって、交通こうつうきょくではちょうていゆか電車でんしゃ導入どうにゅうけて国内こくないかくメーカーと協議きょうぎおこなった[3]。その結果けっか新潟鐵工所にいがたてっこうじょがドイツのメーカーとの技術ぎじゅつ提携ていけい前提ぜんていとした具体ぐたいてき開発かいはつあん提示ていじする[3]よく1995ねん平成へいせい7ねん)、同社どうしゃがドイツのAEG翌年よくねんアドトランツとなる)と設計せっけい製造せいぞう販売はんばいかんする業務ぎょうむ提携ていけい締結ていけつしたことで、ドイツ国内こくない実績じっせきのあるアドトランツせいちょうていゆか電車でんしゃ基礎きそとして熊本くまもと市電しでん仕様しよう合致がっちするよう改良かいりょうくわえた車両しゃりょう導入どうにゅうできる目処めどがついた[3]。そして1996ねん平成へいせい8ねん)6がつ27にち熊本くまもと交通こうつうきょく新潟鐵工所にいがたてっこうじょあいだ車両しゃりょう製造せいぞうかんする契約けいやくわされた[3]。こうした過程かてい交通こうつうきょく導入どうにゅうされた車両しゃりょうが9700かたちである。

車種しゃしゅについて[編集へんしゅう]

ミュンヘンはしるアドトランツせいGT6Nかたちちょうていゆか電車でんしゃ
車内しゃない銘板めいばん
新潟鐵工所にいがたてっこうじょ提携ていけいさき・アドトランツの両者りょうしゃ併記へいきとなっている。

熊本くまもと交通こうつうきょく9700がたもととなったのは、ドイツ車両しゃりょうメーカーが開発かいはつした、「ブレーメンがた」や「AEGがた」、あるいは「GTシリーズ[5]」などとばれるちょうていゆか電車でんしゃである[6]。この車両しゃりょうシリーズはMANによって開発かいはつされ、1990ねん試作しさくしゃブレーメンいでミュンヘンへと納入のうにゅうされた[7]。MANの鉄道てつどう車両しゃりょう部門ぶもんダイムラー・ベンツ傘下さんかAEG買収ばいしゅうされたのち[8]量産りょうさんしゃ製造せいぞうはじまっている[7]。そのメーカーはさらにアドトランツ (ADtranz) へとうつった[7]。このアドトランツは、1996ねん1がつ、AEGの鉄道てつどうシステム部門ぶもんと、電機でんきメーカーアセア・ブラウン・ボベリ (ABB) の鉄道てつどうシステム部門ぶもん統合とうごうして発足ほっそくした、ドイツに本社ほんしゃ鉄道てつどうシステムメーカーである[5]

アドトランツの「ブレーメンがた」は、基本きほん設計せっけいレディメイドとしており、車体しゃたいはばは2.2・2.3・2.4・2.65メートル、軌間きかんは900・1,000・1,100・1,435ミリメートルの各種かくしゅ対応たいおうする[9]特殊とくしゅ台車だいしゃ駆動くどう方式ほうしきもちいることで編成へんせい全体ぜんたいにわたってゆかめんたかさをレールめんじょう36センチメートルにおさえている[9]各車かくしゃ車体しゃたい中央ちゅうおうに1だいずつ台車だいしゃ配置はいちするという方式ほうしき連接れんせつしゃであり、ヨーロッパでは3車体しゃたいないし4車体しゃたいからなる編成へんせい主流しゅりゅうである[9]

日本にっぽん車両しゃりょうメーカーである新潟鐵工所にいがたてっこうじょは、ちょうていゆか電車でんしゃ日本にっぽん導入どうにゅうするにあたって、ドイツでの実績じっせきかんがみAEG(当時とうじ)の「ブレーメンがた」であれば導入どうにゅう可能かのうであると判断はんだん[8]交渉こうしょう結果けっか当面とうめん需要じゅようすくなくコストに見合みあわないことから技術ぎじゅつ導入どうにゅう場合ばあい一般いっぱんてきライセンス契約けいやくではなく業務ぎょうむ提携ていけいというかたちり、新潟鐵工所にいがたてっこうじょ日本にっぽん仕様しよう変更へんこうした車体しゃたい設計せっけい製作せいさくし、量産りょうさんひん台車だいしゃ電機でんきひんをAEG(アドトランツ)から輸入ゆにゅうしてわせる、という方式ほうしき当該とうがい車両しゃりょう日本にっぽん国内こくないけに製造せいぞうすることとなった[8]

車体しゃたい主要しゅよう機器きき[編集へんしゅう]

車体しゃたい[編集へんしゅう]

側面そくめんから撮影さつえいした9700かたち

9700かたちは2車体しゃたい2台車だいしゃしき・100%ていゆか構造こうぞうちょうていゆか電車でんしゃである。2車体しゃたいしきのアドトランツ「ブレーメンがた」はこれまでれいがなかったが、2車体しゃたいしきから4車体しゃたいしきまで対応たいおうするため製造せいぞう問題もんだいはなかった[4]。2車体しゃたいしきとなったのは停留ていりゅうじょうながさやワンマン運転うんてんへの対応たいおう考慮こうりょしたことによる[4]車体しゃたいはヨーロッパのイメージをすべくドイツをはしるアドトランツせい姉妹しまい電車でんしゃ踏襲とうしゅうしたデザインとされ、主要しゅよう部材ぶざい輸入ゆにゅううえ日本にっぽん国内こくない製造せいぞうされた[10]

編成へんせいのうちパンタグラフを車両しゃりょうを「Aくるま」、反対はんたいがわ車両しゃりょうを「Bくるま」としょうする[4]連結れんけつ部分ぶぶんのぞいた各車かくしゃ全長ぜんちょうは8.64メートルで、編成へんせい全体ぜんたい全長ぜんちょうは18.55メートル[4]

車体しゃたいはばは2.35メートルである[4]。これにたいして熊本くまもと市電しでん車両しゃりょう限界げんかいもとづく最大さいだいはばは2.4メートルであり、はじめは車内しゃない空間くうかんひろくするため9700がたでもこのはば採用さいようしようとしていたが、事前じぜん導入どうにゅう予定よてい車両しゃりょうおな寸法すんぽうで2りょう編成へんせいトロッコ製作せいさくして全線ぜんせんにわたって測定そくていしたところ、在来ざいらい車両しゃりょうでは問題もんだいにならなかった車体しゃたい下端かたん停留ていりゅうじょうとの隙間すきま問題もんだいとなった[4]。2.4メートルはばではかなりのかず停留ていりゅうじょう改修かいしゅうする必要ひつようがあるので、車内しゃない空間くうかん停留ていりゅうじょう改修かいしゅう箇所かしょとの比較ひかくから2.35メートルはば採用さいよういたった[4]

屋根やねじょう機器ききるいふくまない車体しゃたいたかさは2.94メートル、全高ぜんこう(パンタグラフりたたみだかさ)は3.546メートル[4]編成へんせい自重じちょうは21トンである[4]

車内しゃない[編集へんしゅう]

編成最後部から先頭に向って撮影した車内の様子。左は1次車 (9701)、右は3次車 (9705) のもので、通路幅・座席幅・車内配色などに差がある。(2006年) 編成最後部から先頭に向って撮影した車内の様子。左は1次車 (9701)、右は3次車 (9705) のもので、通路幅・座席幅・車内配色などに差がある。(2006年)
編成へんせい最後さいごから先頭せんとうむかって撮影さつえいした車内しゃない様子ようすひだりは1しゃ (9701)、みぎは3しゃ (9705) のもので、通路つうろはば座席ざせきはば車内しゃない配色はいしょくなどにがある。(2006ねん

車内しゃない通路つうろ部分ぶぶんにおけるレール上面うわつらからゆかめんまでのたかさは編成へんせい全体ぜんたいにわたって36センチメートルで(100%ていゆか構造こうぞう)、乗降じょうこうこう部分ぶぶんではさらにひくい30センチメートルとなっている[11]通路つうろはばは1しゃ最大さいだい80.6センチメートル[4]設計せっけい変更へんこうにより2しゃからは82センチメートルを確保かくほする[12]

ドアは電動でんどうスライド・両開りょうびらしきプラグドア有効ゆうこうはば1.25メートル)が片側かたがわ2かしょずつけい4かしょ設置せっちされている[4]配置はいち左右さゆう非対称ひたいしょうてん対称たいしょう)で、進行しんこう方向ほうこうむかって左側ひだりがわでは各車かくしゃまえり、右側みぎがわではうしりにある[4]停留ていりゅうじょうのホームは原則げんそくとして進行しんこう方向ほうこう左側ひだりがわにあり[2]運行うんこう、ドアは前側まえがわ運転うんてんせき直後ちょくご)が降車こうしゃよううしがわ乗車じょうしゃようとなる(ぜんり、車掌しゃしょう乗務じょうむうしがわのドアからも降車こうしゃ可能かのう[4]。しかし2しゃからは前側まえがわのドアも乗降じょうこう両用りょうよう変更へんこうされ、整理せいりけん発行はっこうはた乗車じょうしゃカードようリーダーがこの部分ぶぶんにも追加ついかされている[12]。1しゃについても2しゃ登場とうじょう仕様しようをあわせる改造かいぞう工事こうじ実施じっしされた[12]

客室座席。左からクロスシート部分・ロングシート部分・折りたたみ座席部分。左のみ2次車 (9703)、他2枚は3次車 (9704) で撮影。(2016年) 客室座席。左からクロスシート部分・ロングシート部分・折りたたみ座席部分。左のみ2次車 (9703)、他2枚は3次車 (9704) で撮影。(2016年) 客室座席。左からクロスシート部分・ロングシート部分・折りたたみ座席部分。左のみ2次車 (9703)、他2枚は3次車 (9704) で撮影。(2016年)
客室きゃくしつ座席ざせきひだりからクロスシート部分ぶぶん・ロングシート部分ぶぶんりたたみ座席ざせき部分ぶぶんひだりのみ2しゃ (9703)、2まいは3しゃ (9704) で撮影さつえい。(2016ねん

車輪しゃりんおさめるタイヤハウスの部分ぶぶん座席ざせき(クロスシート)をいており、各車かくしゃ車体しゃたい中央ちゅうおう1人ひとり座席ざせきを3れつけい6せきずつ配置はいちする[4]一方いっぽう車体しゃたい前後ぜんこうのドアむかがわ部分ぶぶんは3にんけのロングシートとなっている[4]定員ていいんは76めい[4]座席ざせき定員ていいんは24めいであるが[4]車掌しゃしょう乗務じょうむすると1せき使用しようできないため実質じっしつ23めいになる[13]。なお、ドイツではタイヤハウスじょうのクロスシートを2人ふたりけと1人ひとりけとする(この場合ばあい通路つうろはばは60センチメートル程度ていどとなる)のが標準ひょうじゅんであるが、交通こうつうきょくではワンマン運転うんてん車内しゃない移動いどう考慮こうりょして通路つうろはばひろくとるため座席ざせきらしている[4]。またドイツの仕様しようで2車体しゃたいしきとするとドアは片側かたがわ3かしょとなるが、これでは座席ざせきすうがさらにすくなくなるためドアは片側かたがわ2かしょとされた[4]

運転うんてんせき直後ちょくごのドア付近ふきんゆか上下じょうげうごくリフト装置そうちになっており、車椅子くるまいす乗降じょうこうにはゆかめん停留ていりゅうじょうホームとおなたかさまでげることができる[14]。リフト装置そうち設置せっちドアのむかいにある座席ざせき(3にんけロングシート)はりたたみしきで、車椅子くるまいすスペースねている[4]。この部分ぶぶんには2だい車椅子くるまいす乗車じょうしゃ可能かのう[14]

台車だいしゃ床下ゆかした機器きき[編集へんしゅう]

台車だいしゃおよび電機でんきひんはアドトランツからの輸入ゆにゅうひんである[11]

台車だいしゃ各車かくしゃ中央ちゅうおうに1だいずつ、車軸しゃじくのない左右さゆう独立どくりつ車輪しゃりん4りんからなるボルスタレスしきボギー台車だいしゃはいする[4][9]台車だいしゃ車体しゃたいあいだまくらばねおよび車輪しゃりん台車だいしゃあいだじくばねにはゴムばねを使用しようし、車輪しゃりんにはゴムをはさんだ弾性だんせい車輪しゃりんもちいる[4]車輪しゃりん直径ちょっけいは650ミリメートル[12]車体しゃたい中央ちゅうおう台車だいしゃはいする方式ほうしききゅう曲線きょくせんでの車体しゃたい偏倚へんい(カーブからの車体しゃたいのはみし)をおさえるためで、ドイツでは従前じゅうぜんより使用しようされておりちょうていゆか電車でんしゃのために特別とくべつ開発かいはつされたものではない[4]。ただしこの方式ほうしきることで車体しゃたい台車だいしゃうごきのちいさくなる(台車だいしゃ回転かいてんする角度かくど=ボギーかくあさくなる)ため、客車きゃくしゃないすタイヤハウスを最小さいしょうにして通路つうろはば拡大かくだいできる[9]。なお1しゃではドイツ仕様しようじゅんじて最小さいしょう曲線きょくせん半径はんけい通過つうかできる曲線きょくせん最小さいしょう半径はんけい)を18メートルとし、ボギーかく最大さいだい6.5とするタイヤハウスの設計せっけいとしていたが、2しゃからは最小さいしょう曲線きょくせん半径はんけいを30メートルに修正しゅうせいしてボギーかく最大さいだい4.5としたことで、前記ぜんきのように車内しゃない通路つうろはば拡大かくだいされている[12]

しゅ電動でんどう出力しゅつりょく100キロワットさんそう誘導ゆうどう電動でんどう形式けいしきめい:BAZu3650/4.5[1])で、台車だいしゃ1だいにつき1だいずつ搭載とうさい[4]しゅ電動でんどう車体しゃたい連結れんけつがわ客室きゃくしつ座席ざせき直下ちょっか装荷そうかされており、自在じざい継手つぎて(ユニバーサルジョイント)をかいして駆動くどうりょく車輪しゃりんつたえる[4]車体しゃたい装荷そうかしき直角ちょっかくカルダンじく駆動くどう方式ほうしき)。具体ぐたいてきには、駆動くどうりょくしゅ電動でんどうから自在じざい継手つぎて推進すいしんじく(スプラインじく)、かさ歯車はぐるま、2だん減速げんそくひら歯車はぐるま装置そうちという経路けいろ片側かたがわ動輪どうりんつたわり、さらに反対はんたいがわ動輪どうりんへと車輪しゃりん中心ちゅうしんたかさよりもひく場所ばしょにある駆動くどうじく(ねじりじく)をかいしてつたわる[4]

ブレーキは、しゅ電動でんどうもちいる電気でんきブレーキ(発電はつでん回生かいせい併用へいよう)があり、5キロメートル毎時まいじまではこれで減速げんそくする[4]。それ以降いこう機械きかいブレーキであるばね作用さよう油圧ゆあつゆるしきディスクブレーキしゅ電動でんどう機軸きじくはし設置せっち)が作動さどうする[4]。これらが常用じょうようブレーキで、ほかにも蓄電池ちくでんち駆動くどう電磁でんじ吸着きゅうちゃくブレーキ(トラックブレーキ)を保安ほあんブレーキとして台車だいしゃそなえている[4]本来ほんらいこの電磁でんじ吸着きゅうちゃくブレーキは非常ひじょうブレーキようで、3種類しゅるいのブレーキをすべて使用しようすることで欧米おうべい基準きじゅん制動せいどう距離きょりたすこう減速げんそく発動はつどうするが、日本にっぽんでは車外しゃがいでの衝突しょうとつ事故じこ回避かいひよりも車内しゃない乗客じょうきゃく転倒てんとう事故じこ回避かいひおもきをくことから電磁でんじ吸着きゅうちゃくブレーキは非常ひじょうブレーキには使用しようしない[4]。ブレーキ装置そうちはドイツのクノールブレムゼ製造せいぞう[11]。ディスクブレーキについては、1しゃ運行うんこう開始かいしブレーキがゆるまなくなるなどのトラブルが相次あいついだ[15]。3しゃでは安定あんていせい向上こうじょうのためおなじメーカーでも新型しんがたひんから標準ひょうじゅんひんにブレーキ装置そうちえており、油圧ゆあつ部分ぶぶんブレーキキャリパー部分ぶぶん分離ぶんりされたものとなった[16]

ドイツの仕様しようでは最高さいこう速度そくどは70キロメートル毎時まいじであるが、9700かたちは40キロメートル毎時まいじである[4]。ただし将来しょうらい郊外こうがいへの専用せんよう軌道きどう延伸えんしんなども想定そうていして設計せっけい最高さいこう速度そくどを70キロメートル毎時まいじとしている[9]。また起動きどう加速度かそくどについてもドイツ仕様しようよりおさえている[4]

屋上おくじょう機器きき[編集へんしゅう]

Aしゃ屋根やねじょうにはしゅうでん装置そうちしゅ制御せいぎょ装置そうち抵抗ていこうなど、Bしゃ屋根やねじょうには補助ほじょ電源でんげん装置そうち静止せいしがたインバータ制御せいぎょようおよび空調くうちょうようの2だい)を配置はいちし、各車かくしゃ屋根やねじょう冷房れいぼう装置そうち設置せっちする[4]。ドイツ仕様しようことなり9700がたでは編成へんせいみじかくなり屋根やねじょう面積めんせきちいさくなったため、機器きき配置はいち工夫くふう必要ひつようであった[4]

しゅうでん装置そうちうえわくがV字形じけいをしたシングルアームしきパンタグラフで、ドイツのStemmannしゃからの輸入ゆにゅうひんである[17]しゅ電動でんどうへの供給きょうきゅう電力でんりょく制御せいぎょするしゅ制御せいぎょ装置そうちIGBTによるVVVFインバータ制御せいぎょ方式ほうしきであり、1ぐんのインバータにつきしゅ電動でんどう1だい制御せいぎょする(1C1M方式ほうしき[4]しゅ制御せいぎょ装置そうちは1・2しゃではアドトランツせい型式けいしき不明ふめい)であるが3しゃからは三菱電機みつびしでんきせい(MAP-102-60VD97)に変更へんこうされている[10]。この日本にっぽんせい機器ききへの変更へんこうには電機でんきひん供給きょうきゅうするアドトランツから新潟鐵工所にいがたてっこうじょ若干じゃっかん異議いぎがあったという[10]。なおこのとき同社どうしゃではしゅ電動でんどう日本にっぽんせいえようとしたが、形状けいじょう特殊とくしゅ開発かいはつたかくなり断念だんねんした[10]

冷房れいぼう装置そうちは、ドイツの標準ひょうじゅんでは運転うんてんせきようのみ設置せっち客室きゃくしつには換気かんき装置そうちくという仕様しようであるが、9700がたでは客室きゃくしつよう冷房れいぼう設置せっちする[4]客室きゃくしつよう装置そうち三菱電機みつびしでんきせい[11]運転うんてんせきようは1・2しゃでは輸入ゆにゅうひんであったが[10]、3しゃではこれも三菱電機みつびしでんきせいとなった[16]。また3しゃでは客室きゃくしつないへの冷房れいぼう方式ほうしき直接ちょくせつしきからダクト方式ほうしきわった[16]

その機器きき[編集へんしゅう]

9701の運転うんてんだい

運転うんてんだい進行しんこう方向ほうこう右手みぎて配置はいち[4][12]右側みぎがわ通行つうこうのドイツ仕様しようから左側ひだりがわ通行つうこう日本にっぽん仕様しよう変更へんこうするにあたり機器きき配置はいち左右さゆうえており、マスターコントローラー(マスコン)は右手みぎてあつかいとなった[4]。マスコンはバーがたのワンハンドルしきで、上部じょうぶデッドマン装置そうちようまるいスイッチが附属ふぞくする[4]。ワンハンドルしきマスコンの採用さいよう熊本くまもと交通こうつうきょくでは9700かたち最初さいしょである[15]

車体しゃたい先頭せんとう部分ぶぶん行先ゆくさき表示ひょうじは、1しゃではLEDしきもちいる[12]。しかしにちちゅう視認しにんせいくないため2しゃからはまくしき(フィルムしき)が使用しようされている[12]。この変更へんこう運転うんてんだいからも行先ゆくさき表示ひょうじ目視もくし確認かくにん可能かのうになった[12]

かく編成へんせい動向どうこう[編集へんしゅう]

1しゃ (9701AB)[編集へんしゅう]

1しゃ・9701AB
商業高校前しょうぎょうこうこうまえ付近ふきん・2006ねん9がつ

1しゃ9701AB1997ねん平成へいせい9ねん)4がつ26にち熊本くまもと交通こうつうきょく大江おおえ車庫しゃこ到着とうちゃくした[15]到着とうちゃく1週間しゅうかんほどメーカーによる車庫しゃこ構内こうないでの調整ちょうせい運輸省うんゆしょうによる安全あんぜんせい確認かくにん実施じっしされ、営業えいぎょうせんでの運転うんてん許可きょかりてからは夜間やかん営業えいぎょうせんでの試運転しうんてん調整ちょうせいはじまった[15]竣工しゅんこう同年どうねん7がつ22にちづけ[18]習熟しゅうじゅく運転うんてんて8がつ1にち出発しゅっぱつしき開催かいさいされた[15]当日とうじつ交通こうつうきょく開局かいきょく記念きねんであり、大江おおえ車庫しゃこでの出発しゅっぱつしきつづいて一般いっぱん市民しみんによる試乗しじょうかいおこなわれた[14]

営業えいぎょう運転うんてんは1997ねん8がつ2にちより開始かいしされた[14]当初とうしょは2系統けいとう田崎たさききょう熊本くまもと駅前えきまえ - 健軍けんぐんまちあいだげん・A系統けいとう)および3系統けいとう上熊本駅前かみくまもとえきまえ - 健軍けんぐんまちあいだげん・B系統けいとう)の双方そうほう毎日まいにち運転うんてんするダイヤがまれた[14]新型しんがた車両しゃりょう導入どうにゅう好評こうひょう営業えいぎょう開始かいし当初とうしょ乗客じょうきゃくが9700かたち集中しゅうちゅうし、在来ざいらい車両しゃりょうくらべて平均へいきんで5わりほど乗客じょうきゃく増加ぞうかしたという[14]一方いっぽう納入のうにゅうから営業えいぎょう運転うんてんまでの期間きかんみじかかったため初期しょき故障こしょうがしばしば発生はっせいした[13]

1しゃ車体しゃたい塗装とそう白色はくしょく基調きちょうに、側面そくめん青色あおいろのアクセントをはいしたものとなっている[11]座席ざせきのモケットも青色あおいろである[11]

製造せいぞう費用ひようやく2おく2せんまんえん[11]。ただしメーカーの新潟鐵工所にいがたてっこうじょがわからすると製造せいぞうのほか設計せっけい試験しけんなどの費用ひようふくめた開発かいはつ受注じゅちゅう価格かかくの2ばい以上いじょうになり、予想よそう上回うわまわ赤字あかじになったという[8]

運転うんてん開始かいし1ねん1998ねん平成へいせい10ねん)、9700かたち鉄道てつどうともかいによる「ローレルしょう」を受賞じゅしょうした[19]受賞じゅしょう環境かんきょう高齢こうれい社会しゃかい配慮はいりょしたあたらしい都市とし交通こうつうのさきがけとなったてん評価ひょうかされたため[19]同年どうねん9がつ27にちには大江おおえ車庫しゃこ授賞じゅしょうしき開催かいさいされている[19]。また同年どうねん4がつには、ちょうていゆかしゃ導入どうにゅうへのみが評価ひょうかされ熊本くまもと交通こうつうきょくだい19かい国際こくさい交通こうつう安全あんぜん学会がっかいしょう受賞じゅしょうした[20]

運行うんこう開始かいしから15ねんった2012ねん平成へいせい24ねん以降いこう電気でんき系統けいとう故障こしょうともな上熊本かみくまもと車庫しゃこ留置りゅうちされる状態じょうたいつづいたが、2018ねん平成へいせい30ねん)4がつに、輸送ゆそうりょく増強ぞうきょうのため2019ねんなつ目途もくと改修かいしゅううえ営業えいぎょう運転うんてん復帰ふっきさせる予定よてい交通こうつうきょく発表はっぴょうした[21]

予定よていよりすこおくれた2019ねん10がつ1にち、すべての改修かいしゅうおよ試運転しうんてんえて営業えいぎょう運転うんてん復帰ふっきした[22]だい規模きぼ改修かいしゅうおも内容ないようは、VVVF制御せいぎょ装置そうちとうのドイツせい制御せいぎょ部品ぶひん国産こくさん部品ぶひん更新こうしん行先いきさき表示ひょうじをフルカラーLEDしきのものへ交換こうかん車体しゃたい板金ばんきん塗装とそうなど[22][23]とくにVVVF制御せいぎょ装置そうちかんしては、車体しゃたいわせた特別とくべつ部品ぶひん必要ひつようとしたため調達ちょうたつ時間じかんようした[24] という。また、あらたにけられたフルカラーLED行先いきさき表示ひょうじは、熊本くまもと交通こうつうきょくはつ採用さいようである。

このだい規模きぼ改修かいしゅうあわせ、外観がいかんデザインにも変更へんこうしょうじた。かたのアクセントは消去しょうきょされ、側面そくめん下部かぶおび青色あおいろ単色たんしょくあらためられている。

2しゃ (9702AB・9703AB)[編集へんしゅう]

2しゃ・9702AB
交通局前こうつうきょくまえ付近ふきん・2015ねん8がつ

2しゃ9702ABおよび9703ABは、ともに1999ねん平成へいせい11ねん3月31にちづけ竣工しゅんこうした[25]営業えいぎょう運転うんてん開始かいし同年どうねん4がつ15にち[12]。これにより9700かたちによる運行うんこう回数かいすう増加ぞうかし、平均へいきんして30ふんに1ほん割合わりあい運行うんこうできるようになった[12]

2しゃかんしては前述ぜんじゅつとお設計せっけい変更へんこうされたてん複数ふくすうあるほか、車体しゃたい塗装とそう基本きほんしょく白色はくしょくのみとなり、車内しゃない塗装とそう白色はくしょくからクリームしょく系統けいとう変更へんこう[12]座席ざせきはタイヤハウスのはばまでひろげたはばひろいもの(1.5にんけ)となり、モケットがら茶色ちゃいろ緑色みどりいろストライプ模様もようとなった[12]座席ざせきなどのデザインはJR九州きゅうしゅう車両しゃりょうデザインで実績じっせきのある工業こうぎょうデザイナー水戸みとおか鋭治えいじによる[16]

1しゃ交通こうつうきょく企業きぎょう会計かいけい一括いっかつ購入こうにゅうされたのにたいし、2しゃリース会社かいしゃ車両しゃりょう購入こうにゅうしてこれを15年間ねんかん契約けいやく交通こうつうきょくけるというリース方式ほうしき採用さいようされている[12][13]。リース費用ひようだい部分ぶぶん熊本くまもと福祉ふくし政策せいさくひとつとして一般いっぱん会計かいけいから支払しはらわれる[13]。リース方式ほうしきると資金しきん一括いっかつして手当てあてする必要ひつようがなくいち複数ふくすう車両しゃりょうふえ可能かのうというメリットがあるが、費用ひよう総額そうがく購入こうにゅう方式ほうしきして1.5ばいとなるデメリットがある[13]。リース料金りょうきんは2編成へんせい年間ねんかん4,680まんえん[26]

2しゃ営業えいぎょう開始かいし当初とうしょ広告こうこく電車でんしゃとして利用りようされており[12]車体しゃたい側面そくめんまどダイムラー・クライスラー社名しゃめいはいっていた[2]。こうした広告こうこく電車でんしゃは、熊本くまもと交通こうつうきょくにおいては景観けいかんへの配慮はいりょから1989ねん平成へいせい元年がんねん)に全面ぜんめん廃止はいしされていたが、交通こうつうきょくくるしい経営けいえいじょうきょうから1999ねん4がつより再開さいかいされた[2]。また交通こうつうきょく開局かいきょく80周年しゅうねんにあたる2004ねん平成へいせい16ねん)には、8がつからやく半年はんとしあいだ、9702ABと3しゃの9704AB・9705ABの3編成へんせい電車でんしゃやバスの写真しゃしん車体しゃたいにラッピングした「開局かいきょく80周年しゅうねん記念きねんごう」として運転うんてんされた[27]

現在げんざい9702ABおよび9703AB故障こしょうにより長年ながねん留置りゅうちつづき、すで同型どうけいしゃへの部品ぶひん提供ていきょうおこなわれており、順次じゅんじ廃車はいしゃ予定よていされている。

3しゃ (9704AB・9705AB)[編集へんしゅう]

3しゃ・9705AB
熊本駅前くまもとえきまえ付近ふきん・2006ねん9がつ
3しゃ・9704ABによる「パト電車でんしゃ
新町しんまち付近ふきん・2015ねん8がつ

3しゃ9704ABおよび9705ABは、ともに2001ねん平成へいせい13ねん3月1にちづけ竣工しゅんこうした[28]営業えいぎょう運転うんてん開始かいし同年どうねん3月6にち[16]。3しゃでは水戸みとおか鋭治えいじがデザイン作成さくせい全面ぜんめんてき参加さんかしており、車内しゃないはグレー基調きちょうで、座席ざせきモケットは伝統でんとうてきな「松葉まつばがら」をはいしたモスグリーンのものとなり、ドアとすりは視認しにんせいたかめるためあざやかな黄色おうしょくわった[16]車外しゃがいでは車体しゃたい側面そくめん交通こうつうきょくのロゴがはいっている[16]。デザイン以外いがいにも前述ぜんじゅつとお機器ききるい一部いちぶ変更へんこうがある。

車両しゃりょう価格かかくは1編成へんせいあたりやく2おく4せんまんえんで、2しゃ同様どうようリース方式ほうしきによる導入どうにゅうとし年間ねんかん2せんまんえんの15ねんリース契約けいやくむすんだ[29]。3しゃ投入とうにゅうにより9700かたちによる運行うんこう回数かいすうはさらに増加ぞうかし、2つの運行うんこう系統けいとうかさなる区間くかんでは22ふん間隔かんかくでの運行うんこうとなった[16]

9704AB・9705ABともに2004ねんには上記じょうきとおり「開局かいきょく80周年しゅうねん記念きねんごう」として運転うんてんされた[27]。さらに9704ABについては[30]2007ねん平成へいせい19ねん)、パトロールカーしたくろしろのツートンカラーの外観がいかんとなった。こうした「パト電車でんしゃ」は熊本くまもと交通こうつうきょくでは2003ねん平成へいせい15ねん)12月にはじめて登場とうじょう[31]。このときの車両しゃりょう9200かたち9204ごう[32]熊本くまもとけん警察けいさつのマスコットキャラクターにちなんで「ゆっぴーごう」と命名めいめいされた[31]。9704ABによる「パト電車でんしゃ」も「ゆっぴーごう」と命名めいめいされ[30]はる全国ぜんこく交通こうつう安全あんぜん運動うんどうにあわせて2007ねん5がつ11にち上熊本かみくまもと市電しでん車両しゃりょう基地きちにおいて出発しゅっぱつしきおこなわれた[33]

車掌しゃしょう乗務じょうむについて[編集へんしゅう]

9704の車掌しゃしょうだい(2016ねん

9700かたちワンマン運転うんてん対応たいおう車両しゃりょうではあるが、運転うんてん負担ふたん軽減けいげんとPR効果こうかなどをねらって1しゃ運転うんてん開始かいしより「エル・パーサー」(Lパーサー)としょうする女性じょせい車掌しゃしょう乗務じょうむさせている[13]。「L」はライトレール (Lightrail) の頭文字かしらもじをとったもの[34]0800かたちふくちょうていゆかしゃぞうつぶさにつれて男性だんせい車掌しゃしょう乗務じょうむするようになり、2011ねん平成へいせい23ねん)3がつには九州きゅうしゅう新幹線しんかんせん全通ぜんつうともな観光かんこうきゃく増加ぞうか見込みこんで業務ぎょうむ観光かんこう案内あんないくわえ、呼称こしょうも「トラムガイド」へと変更へんこうされた[34]

共通きょうつう改造かいぞう[編集へんしゅう]

新造しんぞう改造かいぞうてんには、以下いかのような形式けいしき共通きょうつうのものがげられる。

0800がたへの発展はってん[編集へんしゅう]

2009ねん導入どうにゅうされた0800かたち

9700かたち2しゃ導入どうにゅう時点じてん(1999ねん)では、熊本くまもと交通こうつうきょくは3しゃとしてもう1編成へんせいふえ備し、以後いごは2車体しゃたいしき車両しゃりょうぞう備をり1りょう単位たんい運行うんこうできる単車たんしゃちょうていゆか電車でんしゃ導入どうにゅうしていくという意向いこうであったが[12]実際じっさいには上記じょうきとおり3しゃぞう備は2編成へんせいとなり、なおかつ単車たんしゃ導入どうにゅう実現じつげんしていない。

一方いっぽうメーカーの新潟鐵工所にいがたてっこうじょ(2003ねん以降いこう新潟にいがたトランシス)によるちょうていゆか電車でんしゃ製造せいぞう熊本くまもと交通こうつうきょく9700かたち以降いこうつづいた。まず2002ねん平成へいせい14ねん)、岡山おかやま電気でんき軌道きどう9200がた (MOMO)製造せいぞうする[38]。この車両しゃりょう熊本くまもとの9700かたち同様どうように、きゅうMANしゃ開発かいはつした「ブレーメンがた」を日本にっぽん仕様しようけに設計せっけい変更へんこうしたものであるが、車体しゃたいのデザインは都市としことなるものをとの意向いこうから9700かたちとはべつのものとなっている[10]採用さいようされたデザインは、当時とうじフランスナント納入のうにゅうされていた車両しゃりょうインチェントロ (Incentro)、ブレーメンがたなどの後継こうけい車両しゃりょうとして1998ねんにアドトランツが開発かいはつ[5])のもので、アドトランツを買収ばいしゅうしたボンバルディア協力きょうりょく利用りようしている[10]以後いご新潟にいがたトランシスが製造せいぞうするちょうていゆか電車でんしゃは、従来じゅうらいどおりの「ブレーメンがた」のあしまわりに「インチェントロ」のまるみをびた車体しゃたいわせたものが標準ひょうじゅんとなった[38]

その熊本くまもと交通こうつうきょくでは9700かたち3しゃ以来いらいとなるちょうていゆか電車でんしゃ0800かたち2編成へんせい導入どうにゅうし、2009ねん平成へいせい21ねん)4がつより営業えいぎょう運転うんてん投入とうにゅうした[39]。この0800かたちは9700かたちとはことなり上記じょうき「インチェントロ」タイプのちょうていゆか電車でんしゃである[38]。2編成へんせい追加ついかされたことで交通こうつうきょくちょうていゆか電車でんしゃは2形式けいしきけい7編成へんせいとなり、1編成へんせい予備よびのこして毎日まいにち6編成へんせい運行うんこうさせる体制たいせいとなった[39]。これにより1あいだあたり1往復おうふくずつの増便ぞうびん可能かのうとなり、2系統けいとうでは毎時まいじ2 - 3ほん、3系統けいとうでは毎時まいじ1ほん朝夕ちょうせきラッシュ毎時まいじ2ほん)という運行うんこう本数ほんすうになっている[39]

2014ねん平成へいせい26ねん)10がつには0800がたぞう備車として水戸みとおか鋭治えいじデザインの「COCORO」(0803AB) が営業えいぎょう運転うんてん開始かいしし、熊本くまもと交通こうつうきょくちょうていゆか電車でんしゃけい8編成へんせいとなった[20]交通こうつうきょくでは、既存きそんの9700かたち・0800がたについても今後こんご「COCORO」のコンセプトにもとづいて順次じゅんじ外観がいかん塗装とそうあらためていくとしている[40]

くるまれきひょう[編集へんしゅう]

車両しゃりょう番号ばんごう 竣工しゅんこう 運行うんこう開始かいし 備考びこう
9701AB 1997ねん7がつ22にち 1997ねん8がつ2にち 2012ねんより故障こしょう離脱りだつ→2019ねんより復帰ふっき
9702AB 1999ねん3月31にち 1999ねん4がつ15にち 廃車はいしゃ予定よてい
9703AB 1999ねん3がつ31にち 1999ねん4がつ15にち 廃車はいしゃ予定よてい
9704AB 2001ねん3月1にち 2001ねん3月6にち 2007ねんから2020ねんまで「パト電車でんしゃ」として運行うんこう
9705AB 2001ねん3がつ1にち 2001ねん3がつ6にち

脚注きゃくちゅう[編集へんしゅう]

  1. ^ a b 新車しんしゃ年鑑ねんかん1998年版ねんばん197ぺーじ
  2. ^ a b c d e f 日本にっぽん路面ろめん電車でんしゃ現況げんきょう 熊本くまもと交通こうつうきょく
  3. ^ a b c d e f g h i ていゆかしゃ導入どうにゅうする熊本くまもと交通こうつうきょくみとその背景はいけい
  4. ^ a b c d e f g h i j k l m n o p q r s t u v w x y z aa ab ac ad ae af ag ah ai aj ak al am an 熊本くまもと交通こうつうきょく9700かたち」(1997)
  5. ^ a b c 「アドトランツしゃのプロフィール」
  6. ^ 特集とくしゅう・リトルダンサーと日本にっぽんちょうていゆかしゃ6-7ぺーじ
  7. ^ a b c 「ブレーメン市電しでん挑戦ちょうせん54-55ぺーじ
  8. ^ a b c d 日本にっぽんにおけるていゆかしき路面ろめん電車でんしゃ導入どうにゅうについて」32-33ぺーじ
  9. ^ a b c d e f 「RAILWAY TOPICS 熊本くまもと交のLRV 新潟にいがた鉄工てっこうがADトランツの技術ぎじゅつ製造せいぞう
  10. ^ a b c d e f g 新潟にいがた鉄工てっこうにおけるLRTの実現じつげん目指めざした最近さいきんうごき」
  11. ^ a b c d e f g 「CAR INFO 熊本くまもと到着とうちゃくした和製わせいLRT」
  12. ^ a b c d e f g h i j k l m n o p 熊本くまもと交通こうつうきょく9700かたち1しゃ使用しよう実績じっせきと2しゃ概要がいよう16-20ぺーじ
  13. ^ a b c d e f 熊本くまもと市電しでん9700かたちちょうていゆかしゃのこのいちねん
  14. ^ a b c d e f 熊本くまもと交通こうつうきょく9700かたち」(1998)
  15. ^ a b c d e 熊本くまもと交通こうつうきょく9700かたち1しゃ使用しよう実績じっせきと2しゃ概要がいよう14-16ぺーじ
  16. ^ a b c d e f g h 「RAILWAY TOPICS 熊本くまもと交通こうつうきょくが9700かたちちょうていゆかしゃを3がつぞう備 5編成へんせいに」
  17. ^ 路面ろめん電車でんしゃしゅうでん装置そうちについて」85ぺーじ
  18. ^ 新車しんしゃ年鑑ねんかん1998年版ねんばん201ぺーじ
  19. ^ a b c 「RAILWAY TOPICS 熊本くまもと市電しでん9700かたちちょうていゆかしゃ ローレルしょう授賞じゅしょうしき開催かいさい
  20. ^ a b 熊本くまもと交通こうつうきょく0800がた「COCORO」デビュー」
  21. ^ 熊本くまもと市電しでんちょうていゆか1号車ごうしゃ 2019ねんなつ復活ふっかつへ」『熊本くまもとにちにち新聞しんぶん』2018ねん4がつ5にちづけ
  22. ^ a b “ドイツせいちょうていゆか電車でんしゃ 運行うんこう再開さいかい”. 熊本くまもとにちにち新聞しんぶん. (2019ねん10がつ2にち). p. 17 
  23. ^ 報道ほうどう資料しりょうちょうていゆか電車でんしゃ(9701ごう運行うんこう再開さいかいについて”. 熊本くまもとホームページ. 2020ねん1がつ3にち閲覧えつらん
  24. ^ 熊本くまもと交通こうつう事業じぎょう中期ちゅうき経営けいえい収支しゅうしプラン 実施じっしプログラム検証けんしょう報告ほうこくしょ平成へいせい29年度ねんど”. 熊本くまもと交通こうつうきょく. p. 17 (2018ねん10がつ30にち). 2019ねん10がつ13にち閲覧えつらん
  25. ^ 新車しんしゃ年鑑ねんかん1999年版ねんばん177ぺーじ
  26. ^ ちょうていゆか電車でんしゃ3だい態勢たいせい熊本くまもと交通こうつうきょく新規しんき2だい導入どうにゅう」『熊本くまもとにちにち新聞しんぶん』1999ねん4がつ16にちづけ朝刊ちょうかん
  27. ^ a b 熊本くまもと市電しでんはしまち今昔こんじゃく156ぺーじ
  28. ^ 新車しんしゃ年鑑ねんかん2001年版ねんばん178ぺーじ
  29. ^ ちょうていゆか電車でんしゃあらたに2だい 熊本くまもと交通こうつうきょく 車内しゃないしょく一新いっしん」『熊本くまもとにちにち新聞しんぶん』2001ねん3がつ6にちづけ夕刊ゆうかん
  30. ^ a b 交通こうつう熊本くまもと』513ごう (PDF)熊本くまもとけん交通こうつう安全あんぜん協会きょうかい熊本くまもとけん交通こうつう安全あんぜん活動かつどう推進すいしんセンター、2007ねん7がつオリジナル (PDF) の2016ねん6がつ10日とおか時点じてんによるアーカイブ。
  31. ^ a b 熊本くまもと市電しでんパトカーに“変身へんしん”ツートンカラーで交通こうつう安全あんぜん意識いしき向上こうじょう」『熊本くまもとにちにち新聞しんぶん』2003ねん12月10にちづけ夕刊ゆうかん
  32. ^ 熊本くまもと市電しでんはしまち今昔こんじゃく15ぺーじ
  33. ^ はる交通こうつう安全あんぜん運動うんどうスタート「パト電車でんしゃ出発しゅっぱつ」『熊本くまもとにちにち新聞しんぶん』2007ねん5がつ11にちづけ夕刊ゆうかん
  34. ^ a b 路面ろめん電車でんしゃEX』Vol.08 58-59ぺーじ
  35. ^ 鉄道てつどう車両しゃりょう年鑑ねんかん2011年版ねんばん154ぺーじ
  36. ^ 日本にっぽん路面ろめん電車でんしゃ各車かくしゃきょく現況げんきょう」(2011)
  37. ^ 路面ろめん電車でんしゃハンドブック』2018年版ねんばん175-181
  38. ^ a b c 特集とくしゅう・リトルダンサーと日本にっぽんちょうていゆかしゃ19ぺーじ
  39. ^ a b c 「RAILWAY TOPICS 熊本くまもと市電しでん新型しんがたちょうていゆか電車でんしゃ0800かたち登場とうじょう
  40. ^ 「RAILWAY TOPICS 熊本くまもと市電しでん水戸みとおかデザインのCOCOROを導入どうにゅう

参考さんこう文献ぶんけん[編集へんしゅう]

雑誌ざっし記事きじ

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    • 宮崎みやざき輝昭てるあき熊本くまもと交通こうつうきょく9700かたち」『鉄道てつどうピクトリアル』だい47かんだい10ごう通巻つうかん643ごう)、電気でんきしゃ研究けんきゅうかい、1997ねん7がつ、41-45ぺーじ 
    • 細井ほそい敏幸としゆきていゆかしゃ導入どうにゅうする熊本くまもと交通こうつうきょくみとその背景はいけい」『鉄道てつどうピクトリアル』だい47かんだい10ごう通巻つうかん643ごう)、電気でんきしゃ研究けんきゅうかい、1997ねん7がつ、46-49ぺーじ 
    • 宮崎みやざき輝昭てるあき熊本くまもと交通こうつうきょく9700かたち」『鉄道てつどうピクトリアル』だい48かんだい10ごう通巻つうかん660ごう新車しんしゃ年鑑ねんかん1998年版ねんばん)、電気でんきしゃ研究けんきゅうかい、1998ねん10がつ、158-160ぺーじ 
    • 細井ほそい敏幸としゆき熊本くまもと市電しでん9700かたちちょうていゆかしゃのこのいちねん」『鉄道てつどうピクトリアル』だい48かんだい11ごう通巻つうかん661ごう)、電気でんきしゃ研究けんきゅうかい、1998ねん11月、98-102ぺーじ 
    • ダイムラー・クライスラー・レール システムズ日本にっぽん(株)かぶしきがいしゃ「アドトランツしゃのプロフィール」『鉄道てつどうピクトリアル』だい50かんだい7ごう通巻つうかん688ごう)、電気でんきしゃ研究けんきゅうかい、2000ねん7がつ、72-74ぺーじ 
    • 石本いしもと祐吉ゆうきち路面ろめん電車でんしゃしゅうでん装置そうちについて」『鉄道てつどうピクトリアル』だい50かんだい7ごう通巻つうかん688ごう)、電気でんきしゃ研究けんきゅうかい、2000ねん7がつ、80-85ぺーじ 
    • 細井ほそい敏幸としゆき日本にっぽん路面ろめん電車でんしゃ現況げんきょう 熊本くまもと交通こうつうきょく」『鉄道てつどうピクトリアル』だい50かんだい7ごう通巻つうかん688ごう)、電気でんきしゃ研究けんきゅうかい、2000ねん7がつ、230-234ぺーじ 
    • 細井ほそい敏幸としゆき日本にっぽん路面ろめん電車でんしゃ各車かくしゃきょく現況げんきょう 熊本くまもと交通こうつうきょく」『鉄道てつどうピクトリアル』だい61かんだい8ごう通巻つうかん852ごう)、電気でんきしゃ研究けんきゅうかい、2011ねん8がつ、264-269ぺーじ 
  • 新車しんしゃ年鑑ねんかん」・「鉄道てつどう車両しゃりょう年鑑ねんかん」(『鉄道てつどうピクトリアル』臨時りんじ増刊ぞうかんごう各号かくごう
    • 新車しんしゃ年鑑ねんかん1998年版ねんばん」『鉄道てつどうピクトリアル』だい48かんだい10ごう通巻つうかん660ごう)、電気でんきしゃ研究けんきゅうかい、1998ねん10がつ 
    • 新車しんしゃ年鑑ねんかん1999年版ねんばん」『鉄道てつどうピクトリアル』だい49かんだい10ごう通巻つうかん676ごう)、電気でんきしゃ研究けんきゅうかい、1999ねん10がつ 
    • 新車しんしゃ年鑑ねんかん2001年版ねんばん」『鉄道てつどうピクトリアル』だい51かんだい10ごう通巻つうかん708ごう)、電気でんきしゃ研究けんきゅうかい、2001ねん10がつ 
    • 鉄道てつどう車両しゃりょう年鑑ねんかん2011年版ねんばん」『鉄道てつどうピクトリアル』だい61かんだい10ごう通巻つうかん855ごう)、電気でんきしゃ研究けんきゅうかい、2011ねん10がつ 
  • 鉄道てつどうジャーナル各号かくごう
    • 「RAILWAY TOPICS 熊本くまもと交のLRV 新潟にいがた鉄工てっこうがADトランツの技術ぎじゅつ製造せいぞう」『鉄道てつどうジャーナル』だい30かんだい9ごう通巻つうかん359ごう)、鉄道てつどうジャーナルしゃ、1996ねん9がつ、97ぺーじ 
    • 「RAILWAY TOPICS 熊本くまもと市電しでん9700かたちちょうていゆかしゃ ローレルしょう授賞じゅしょうしき開催かいさい」『鉄道てつどうジャーナル』だい32かんだい12ごう通巻つうかん386ごう)、鉄道てつどうジャーナルしゃ、1998ねん12月、105ぺーじ 
    • 森島もりしま隆之たかゆき「ブレーメン市電しでん挑戦ちょうせん」『鉄道てつどうジャーナル』だい33かんだい11ごう通巻つうかん397ごう)、鉄道てつどうジャーナルしゃ、1999ねん11月、54-57ぺーじ 
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    • 「RAILWAY TOPICS 熊本くまもと市電しでん新型しんがたちょうていゆか電車でんしゃ0800かたち登場とうじょう」『鉄道てつどうジャーナル』だい43かんだい8ごう通巻つうかん514ごう)、鉄道てつどうジャーナルしゃ、2009ねん8がつ、135ぺーじ 
    • 「RAILWAY TOPICS 熊本くまもと市電しでん水戸みとおかデザインのCOCOROを導入どうにゅう」『鉄道てつどうジャーナル』だい48かんだい6ごう通巻つうかん572ごう)、成美せいびどう出版しゅっぱん、2014ねん6がつ、112ぺーじ 
  • 「CAR INFO 熊本くまもと到着とうちゃくした和製わせいLRT」『鉄道てつどうファンだい37かんだい7ごう通巻つうかん435ごう)、交友こうゆうしゃ、1997ねん7がつ、114-115ぺーじ 
  • 鉄道てつどう車両しゃりょう技術ぎじゅつ各号かくごう
    • 宮崎みやざき輝昭てるあき熊本くまもと交通こうつうきょく9700かたち1しゃ使用しよう実績じっせきと2しゃ概要がいよう」『鉄道てつどう車両しゃりょう技術ぎじゅつだい5かんだい4ごう通巻つうかん45ごう)、レールアンドテック出版しゅっぱん、1999ねん4がつ、14-20ぺーじ 
    • 大野おおの真一しんいち日本にっぽんにおけるていゆかしき路面ろめん電車でんしゃ導入どうにゅうについて」『鉄道てつどう車両しゃりょう技術ぎじゅつだい5かんだい5ごう通巻つうかん46ごう)、レールアンドテック出版しゅっぱん、1999ねん5がつ、28-34ぺーじ 
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    • 伊藤いとう達也たつや熊本くまもと交通こうつうきょく0800がた「COCORO」デビュー」『鉄道てつどう車両しゃりょう技術ぎじゅつだい20かんだい12ごう通巻つうかん220ごう)、レールアンドテック出版しゅっぱん、2014ねん12月、13-21ぺーじ 
  • 堀切ほりきり邦生くにお特集とくしゅう・リトルダンサーと日本にっぽんちょうていゆかしゃ」『路面ろめん電車でんしゃEX』vol.03、イカロス出版いかろすしゅっぱん、2014ねん5がつ、3-20ぺーじ 
  • 大鶴おおつるりんせん女性じょせい運転うんてん・アテンダント奮戦ふんせん」『路面ろめん電車でんしゃEX』vol.08、イカロス出版いかろすしゅっぱん、2017ねん10がつ、54-61ぺーじ 

書籍しょせき

  • 中村なかむら弘之ひろゆき熊本くまもと市電しでんはしまち今昔こんじゃくJTBパブリッシングJTBキャンブックス)、2005ねん 
  • 日本にっぽん路面ろめん電車でんしゃ同好どうこうかい日本にっぽん路面ろめん電車でんしゃハンドブック』 2018年版ねんばん日本にっぽん路面ろめん電車でんしゃ同好どうこうかい、2018ねん