熙州

熙州（きしゅう）は、中国ちゅうごくにかつて存在そんざいした州しゅう。隋ずい代だいに現在げんざいの安徽あんき省しょう安やす慶けい市し一帯いったいに設置せっちされた。

魏ぎ晋すすむ南北なんぼく朝あさ時代じだい

南朝なんちょう梁はりにより設置せっちされた晋すすむ州しゅうを前身ぜんしんとする。侯ほう景けいの乱らんのとき、晋すすむ熙郡に晋すすむ州しゅうが置おかれ、蕭しょう嗣（蕭しょう範はんの子こ）が晋すすむ州しゅう刺史ししとなった。寿ことぶき春はるが東あずま魏たかしに占領せんりょうされると、晋すすむ州しゅうは豫よ州しゅうと改称かいしょうされた。

555年ねん（天保てんぽう6年ねん）、北きた斉ひとしの儀ぎ同どうの蕭しょう軌が南朝なんちょう梁はりの晋すすむ熙城を落おとすと、豫よ州しゅうは江え州しゅうと改称かいしょうされた。

576年ねん（太ふとし建けん8年ねん）、南朝なんちょう陳ひねにより江こう州しゅうの晋すすむ熙郡・高こう塘郡・新しん蔡郡が分割ぶんかつされて晋すすむ州しゅうが置おかれた。

隋ずい代だい

583年ねん（開ひらき皇すめらぎ3年ねん）、隋ずいにより晋すすむ州しゅうは熙州と改称かいしょうされ、3郡ぐん4県けんを管轄かんかつした。隋ずいが郡ぐん制せいを廃はいすると、熙州の属ぞく郡ぐんの晋すすむ熙郡・高こう塘郡・大だい雷いかつち郡ぐんは廃止はいしされた。607年ねん（大業おおわざ3年ねん）に州しゅうが廃止はいしされて郡ぐんが置おかれると、熙州は同どう安やす郡ぐんと改称かいしょうされ、下部かぶに5県けんを管轄かんかつした。隋ずい代だいの行政ぎょうせい区分くぶんに関かんしては下表かひょうを参照さんしょう。

隋ずい代だいの行政ぎょうせい区画くかく変遷へんせん
区分くぶん	開ひらき皇すめらぎ元年がんねん				区分くぶん	大業おおわざ3年ねん
州しゅう	晋すすむ州しゅう			廬いおり州しゅう	郡ぐん	同どう安やす郡ぐん
郡ぐん	晋すすむ熙郡	高こう塘郡	大だい雷いかつち郡ぐん	樅もみ陽ひ郡ぐん	県けん	懐ふところ寧やすし県けん 太たい湖こ県けん 宿やど松まつ県けん 望もち江え県けん 同どう安やす県けん
県けん	懐ふところ寧やすし県けん 太たい湖こ県けん	高こう塘県	新治しんじ県けん	樅もみ陽ひ県けん 陰かげ安やす県けん

唐とう代だい

621年ねん（武徳ぶとく4年ねん）、唐とうにより同どう安やす郡ぐんは舒州と改あらためられた。742年ねん（天宝てんぽう元年がんねん）、舒州は同どう安やす郡ぐんと改称かいしょうされた。757年ねん（至徳しとく2載の）、同どう安やす郡ぐんは盛もり唐から郡ぐんと改称かいしょうされたが、同どう安やす県けんは桐きり城ぐすく県けんと改称かいしょうされた。758年ねん（乾いぬい元はじめ元年がんねん）、盛もり唐から郡ぐんは舒州の称しょうにもどされた。舒州は淮南ワイナン道どうに属ぞくし、懐ふところ寧やすし・太たい湖こ・宿やど松まつ・望もち江こう・桐きり城じょうの5県けんを管轄かんかつした。

宋そう代だい

1147年ねん（紹興しょうこう17年ねん）、南みなみ宋そうにより舒州が安やす慶けい軍ぐんと改あらためられた。1195年ねん（慶けい元もと元年がんねん）、安やす慶けい軍ぐんは安やす慶けい府ふに昇格しょうかくした。安やす慶けい府ふは淮南ワイナン西にし路ろに属ぞくし、懐ふところ寧やすし・桐きり城じょう・太たい湖こ・宿やど松まつ・望もち江えの5県けんと同どう安やす監かんを管轄かんかつした。