峡かい州しゅう

峡かい州しゅう（峽かい州しゅう、きょうしゅう）あるいは硤州（こうしゅう）は、中国ちゅうごくにかつて存在そんざいした州しゅう。南北なんぼく朝あさ時代じだいから明あきら初はつにかけて、現在げんざいの湖北こほく省しょう宜むべ昌あきら市し一帯いったいに設置せっちされた。

概要がいよう

南朝なんちょう梁はりのときに置おかれた宜むべ州しゅうを前身ぜんしんとする。西にし魏たかしのときに拓つぶせ州しゅうと改あらためられ、北きた周あまねのときに硤州と改あらためられた。

隋ずいの大業おおわざ初年しょねんに硤州は夷えびす陵りょう・夷えびす道どう・遠とお安やすの3県けんを管轄かんかつした。607年ねん（大業おおわざ3年ねん）に州しゅうが廃止はいしされて郡ぐんが置おかれると、硤州は夷えびす陵りょう郡ぐんと改称かいしょうされた。

621年ねん（武徳ぶとく4年ねん）、唐とうが蕭しょう銑ずくを平定へいていすると、夷えびす陵りょう郡ぐんは硤州と改あらためられた。742年ねん（天宝てんぽう元年がんねん）、硤州は夷えびす陵りょう郡ぐんと改称かいしょうされた。758年ねん（乾いぬい元はじめ元年がんねん）、夷えびす陵りょう郡ぐんは硤州と改称かいしょうされた。硤州は山南さんなん東道とうどうに属ぞくし、夷えびす陵りょう・宜むべ都と・長陽ちょうよう・遠とお安やす・巴ともえ山さんの5県けんを管轄かんかつした。

宋そうのとき、峡かい州しゅうは荊湖北きた路ろに属ぞくし、夷えびす陵りょう・宜むべ都と・長陽ちょうよう・遠とお安やすの4県けんを管轄かんかつした。

1280年ねん（至いたり元もと17年ねん）、元もとにより峡かい州しゅうは峡かい州しゅう路ろと改あらためられた。峡かい州しゅう路ろは河南かなん江北こうほく等とう処しょ行ゆき中書ちゅうしょ省しょうに属ぞくし、夷えびす陵りょう・宜むべ都と・長陽ちょうよう・遠とお安やすの4県けんを管轄かんかつした。1364年ねん、朱しゅ元もと璋あきらにより峡かい州しゅう路ろは峡かい州しゅう府ふと改あらためられ、同年どうねんのうちに峡かい州しゅうに降格こうかくされた。

1376年ねん（洪ひろし武たけ9年ねん）、明あきらにより峡かい州しゅうは夷えびす陵りょう州しゅうと改称かいしょうされた。夷えびす陵りょう州しゅうは湖みずうみ広こう省しょうに属ぞくし、長陽ちょうよう・宜むべ都と・遠とお安やすの3県けんを管轄かんかつした。

1735年ねん（雍正13年ねん）、清きよしにより夷えびす陵りょう州しゅうは宜むべ昌あきら府ふと改あらためられた。宜むべ昌あきら府ふは湖北こほく省しょうに属ぞくし、直属ちょくぞくの東湖とうこ県けんおよび帰き州しゅうの長陽ちょうよう・興おき山さん・巴ともえ東ひがし・長楽ながらの合あわせて1州しゅう5県けんを管轄かんかつした。