曹州

曹州（そうしゅう）は、中国ちゅうごくにかつて存在そんざいした州しゅう。南北なんぼく朝あさ時代じだいから清しん代だいにかけて、現在げんざいの山東さんとう省しょう菏沢市し一帯いったいに設置せっちされた。

魏ぎ晋すすむ南北なんぼく朝あさ時代じだい

527年ねん（孝昌たかまさ3年ねん）、北きた魏たかしにより設置せっちされた西にし兗州を前身ぜんしんとする。北きた周あまねにより曹州と改称かいしょうされた。

隋ずい代だい

隋ずい初はつに曹州は2郡ぐん6県けんを管轄かんかつした。607年ねん（大業おおわざ3年ねん）、郡ぐん制せい施行しこうに伴ともない曹州は済すみ陰かげ郡ぐんと改称かいしょうされ、下部かぶに9県けんを管轄かんかつした。隋ずい代だいの行政ぎょうせい区分くぶんに関かんしては下表かひょうを参照さんしょう。

隋ずい代だいの行政ぎょうせい区画くかく変遷へんせん
区分くぶん	開ひらき皇すめらぎ元年がんねん				区分くぶん	大業おおわざ3年ねん
州しゅう	曹州	汴州	徐じょ州しゅう	兗州	郡ぐん	済すみ陰かげ郡ぐん
郡ぐん	済すみ陰かげ郡ぐん	陽ひ夏なつ郡ぐん	永昌えいしょう郡ぐん	高平たかひら郡ぐん	県けん	済すみ陰かげ県けん 定てい陶すえ県けん 冤句県けん 乗じょう氏し県けん 済すみ陽ひ県けん 外そと黄き県けん 成なり武たけ県けん 金きむ郷ごう県けん 単たん父ちち県けん
県けん	定てい陶すえ県けん 冤句県けん 乗じょう氏し県けん	済すみ陽ひ県けん 外そと黄き県けん	成なり武たけ県けん	金きむ郷ごう県けん

唐とう代だい

621年ねん（武徳ぶとく4年ねん）、唐とうにより済すみ陰かげ郡ぐんは曹州と改あらためられた。742年ねん（天宝てんぽう元年がんねん）、曹州は済すみ陰かげ郡ぐんと改称かいしょうされた。758年ねん（乾いぬい元はじめ元年がんねん）、済すみ陰かげ郡ぐんは曹州の称しょうにもどされた。曹州は河南かなん道どうに属ぞくし、済すみ陰かげ・考こう城じょう・冤句・乗じょう氏し・南みなみ華はな・成なる武ぶの6県けんを管轄かんかつした。

宋そう代だい

1102年ねん（崇たかし寧やすし元年がんねん）、北きた宋そうにより曹州は興きょう仁じん府ふに昇格しょうかくした。興きょう仁じん府ふは京きょう東西とうざい路ろに属ぞくし、済すみ陰かげ・宛あて亭てい・乗じょう氏し・南みなみ華はなの4県けんを管轄かんかつした。1129年ねん（天てん会かい7年ねん）、興きょう仁じん府ふは金きむに占領せんりょうされ、曹州の称しょうにもどされた。曹州は山東さんとう西にし路ろに属ぞくし、済すみ陰かげ・定てい陶すえ・東明とうめいの3県けんと濮水鎮を管轄かんかつした。

元もと代だい

元もとのとき、曹州は中書ちゅうしょ省しょうに属ぞくし、済すみ陰かげ・成なり武たけし・定てい陶すえ・禹城・楚すわえ丘おかの5県けんを管轄かんかつした。

明代あきよ以降いこう

明あきらのとき、曹州は兗州府ふに属ぞくし、曹・定てい陶すえの2県けんを管轄かんかつした。

1724年ねん（雍正2年ねん）、清きよしにより曹州は直ちょく隷州に昇格しょうかくした。1735年ねん（雍正13年ねん）、曹州直ちょく隷州は曹州府ふに昇格しょうかくした。曹州府ふは山東さんとう省しょうに属ぞくし、直属ちょくぞくの菏沢・単たん・鉅野・鄆城・成なり武たけし・曹・定てい陶すえの7県けんと濮州に属ぞくする范・観かん城じょう・朝ちょう城じょうの3県けん、合あわせて1州しゅう10県けんを管轄かんかつした。

1913年ねん、中華民国ちゅうかみんこくにより曹州府ふは廃止はいしされた。