陝州

陝州（せんしゅう）は、中国ちゅうごくにかつて存在そんざいした州しゅう。南北なんぼく朝あさ時代じだいから民みん国こく初年しょねんにかけて、現在げんざいの河南かなん省しょう三門さんもん峡かい市しと山西さんせい省しょう運うん城市じょうしにまたがる地域ちいきに設置せっちされた。

魏ぎ晋すすむ南北なんぼく朝あさ時代じだい

487年ねん（太ふとし和わ11年ねん）、北きた魏たかしにより陝州が立たてられた。陝城に州しゅう治ちが置おかれた。494年ねん（太ふとし和わ18年ねん）、ひとたび陝州は廃止はいしされた。

東あずま魏たかしの天平てんぺい初年しょねんに再ふたたび陝州が立たてられた。陝州は恒つね農のう郡ぐん・西にし恒ひさし農のう郡ぐん・澠池郡ぐん・石城せきじょう郡ぐん・河北かほく郡ぐんの5郡ぐん11県けんを管轄かんかつした。

537年ねん（大だい統みつる3年ねん）、西にし魏たかしの宇文うぶん泰たいが恒つね農のうを奪取だっしゅし、陝州は廃止はいしされた。

558年ねん（明あかり帝みかど2年ねん）、北きた周あまねにより弘ひろし農のうに陝州が置おかれた。

隋ずい代だい

隋ずい初はつには陝州は下部かぶに2郡ぐん4県けんを管轄かんかつした。583年ねん（開ひらき皇すめらぎ3年ねん）、隋ずいが郡ぐん制せいを廃はいすると、陝州の属ぞく郡ぐんの崤郡と閿郷郡ぐんは廃止はいしされ、属ぞく県けんの陝・崤・閿郷・湖みずうみ城じょうの4県けんは陝州に直属ちょくぞくした。606年ねん（大業おおわざ2年ねん）、陝州は廃止はいしされ、その管轄かんかつ県けんは豫よ州しゅうに移管いかんされた。607年ねん（大業おおわざ3年ねん）に州しゅうが廃止はいしされて郡ぐんが置おかれると、豫よ州しゅうは河南かなん郡ぐんと改称かいしょうされた。617年ねん（義よし寧やすし元年がんねん）、河南かなん郡ぐんから弘ひろ農のう郡ぐんが分割ぶんかつされ、弘ひろ農のう郡ぐんは陝・崤・桃もも林りん・長ちょう水みずの4県けんを管轄かんかつした。

唐とう代だい

618年ねん（武徳ぶとく元年がんねん）、唐とうにより弘ひろし農のう郡ぐんは陝州と改あらためられた。陝州総そう管かん府ふが置おかれ、陝州・鼎かなえ州しゅう・熊くま州しゅう・函はこ州しゅう・穀こく州しゅうの5州しゅうを管轄かんかつした。742年ねん（天宝てんぽう元年がんねん）、陝州は陝郡と改称かいしょうされた。758年ねん（乾いぬい元はじめ元年がんねん）、陝郡は陝州の称しょうにもどされた。陝州は河南かなん道どうに属ぞくし、陝・硤石・霊宝れいほう・芮城・平たいら陸りく・安やす邑・夏なつの7県けんを管轄かんかつした。904年ねん（天祐てんゆう元年がんねん）、陝州は興きょう徳とく府ふと改あらためられた。哀あい帝みかどが即位そくいすると、興おき徳とく府ふは陝州の称しょうにもどされた。

宋そう代だい

北きた宋そうのとき、陝州は陝西せんせい路ろに属ぞくし、陝・霊宝れいほう・湖みずうみ城じょう・閿郷・芮城・平たいら陸りく・夏なつの7県けんと鋳い銅銭どうせん監かんと鋳鉄ちゅうてつ銭ぜに監かんの2監かんを管轄かんかつした。

1162年ねん（大だい定じょう2年ねん）、金きむの鄭てい州しゅう防禦ぼうぎょ使しの蒲がま察世傑すぐるが陝州を奪取だっしゅした。陝州は南京なんきん路ろに属ぞくし、陝・霊宝れいほう・湖みずうみ城じょう・閿郷の4県けんと石いし壕ごう・乾いぬい壕ごう・関東かんとう・三門さんもん・集あつまり津つ・張店はりみせ・故ゆえの7鎮を管轄かんかつした。

元もと代だい

元もとのとき、陝州は河南かなん府ふ路ろに属ぞくし、陝・霊宝れいほう・閿郷・澠池の4県けんを管轄かんかつした。

明代あきよ以降いこう

明あきらのとき、陝州は河南かなん府ふに属ぞくし、霊宝れいほう・閿郷の2県けんを管轄かんかつした。

1724年ねん（雍正2年ねん）、清きよしにより陝州は直ちょく隷州に昇格しょうかくした。陝州直ちょく隷州は河南かなん省しょうに属ぞくし、霊宝れいほう・閿郷・盧の氏しの3県けんを管轄かんかつした。

1912年ねん、中華民国ちゅうかみんこくにより陝州直ちょく隷州は廃止はいしされ、陝県と改あらためられた。