贛州

贛州（かんしゅう）は、中国ちゅうごくにかつて存在そんざいした州しゅう。現在げんざいの江西えにし省しょう贛州市し一帯いったいに設置せっちされた。

漢かん代だい

紀元前きげんぜん201年ねん、漢かん朝ちょうが設置せっちされた贛県（県けん治ちは贛州市し南西なんせい部ぶ）を前身ぜんしんとする。

魏ぎ晋すすむ南北なんぼく朝あさ時代じだい

349年ねん（永和えいわ5年ねん）、東あずま晋すすむは南みなみ康やすし郡ぐんを設置せっち、贛県はその郡こおり治おさむとなり、南北なんぼく朝あさ時代じだいになると南朝なんちょう宋そうにより南みなみ康やすし国こくの国治くにはるとされたが、南朝なんちょう斉ひとしにより再ふたたび南みなみ康やすし郡ぐんとされた。

隋ずい代だい

589年ねん（開ひらき皇すめらぎ9年ねん）、隋ずいが南朝なんちょう陳ひねを滅ほろぼすと、虔けん州しゅうを置おかれた。607年ねん（大業おおわざ3年ねん）、郡ぐん制せい施行しこうに伴ともない虔けん州しゅうは南みなみ康やすし郡ぐんと改称かいしょうされ、下部かぶに4県けんを管轄かんかつした。隋ずい代だいの行政ぎょうせい区分くぶんに関かんしては下表かひょうを参照さんしょう。

隋ずい代だいの行政ぎょうせい区画くかく変遷へんせん
区分くぶん	開ひらき皇すめらぎ元年がんねん	区分くぶん	大業おおわざ3年ねん
州しゅう	江え州しゅう	郡ぐん	南みなみ康やすし郡ぐん
郡ぐん	南みなみ康やすし郡ぐん	県けん	贛県 雩都県けん 虔けん化か県けん 南みなみ康やすし県けん
県けん	贛県 雩都県けん 陂陽県けん 寧やすし都県とけん 虔けん化か県けん 平ひらた固かた県けん 南みなみ康やすし県けん 南野みなみの県けん 安やす遠どお県けん

唐とう代だい

622年ねん（武徳ぶとく5年ねん）、唐とうが江南こうなんを平定へいていすると、南みなみ康やすし郡ぐんは虔けん州しゅうと改あらためられた。742年ねん（天宝てんぽう元年がんねん）、虔けん州しゅうは南みなみ康やすし郡ぐんと改称かいしょうされた。758年ねん（乾いぬい元はじめ元年がんねん）、南みなみ康やすし郡ぐんは虔けん州しゅうの称しょうにもどされた。虔けん州しゅうは江南こうなん西道さいどうに属ぞくし、贛・雩都・虔けん化か・南みなみ康やすし・信しんじ豊ゆたか・安やす遠とお・大だい庾の7県けんを管轄かんかつした。

宋そう代だい以降いこう

1153年ねん（紹興しょうこう23年ねん）、南みなみ宋そうにより虔けん州しゅうは贛州と改称かいしょうされた。宋そうのとき、贛州は江こう南西なんせい路ろに属ぞくし、贛・雩都・虔けん化か・信しんじ豊ゆたか・興国こうこく・会かい昌あきら・瑞みず金きん・石城せきじょう・安やす遠とお・竜南りゅうなんの10県けんを管轄かんかつした。

1277年ねん（至いたり元もと14年ねん）、元もとにより贛州は贛州路ろと改あらためられた。贛州路ろは江西えにし等とう処しょ行ゆき中書ちゅうしょ省しょうに属ぞくし、録ろく事ごと司しと直属ちょくぞくの贛・雩都・信しんじ豊ゆたか・興国こうこく・石城せきじょうの5県けんと寧やすし都みやこ州しゅうに属ぞくする竜南りゅうなん・安やす遠とおの2県けんと会かい昌あきら州しゅうに属ぞくする瑞みず金きん県けんの合あわせて2州しゅう8県けんを管轄かんかつした。1365年ねん、朱しゅ元もと璋あきらにより贛州路ろは贛州府ふと改あらためられた。

明あきらのとき、贛州府ふは江西えにし省しょうに属ぞくし、贛・雩都・信しんじ豊ゆたか・興国こうこく・会かい昌あきら・安やす遠とお・寧やすし都と・瑞みず金きん・竜南りゅうなん・石城せきじょう・長ちょう寧やすし・定てい南みなみの12県けんを管轄かんかつした。

清きよしのとき、贛州府ふは江西えにし省しょうに属ぞくし、贛・雩都・信しんじ豊ゆたか・興国こうこく・会かい昌あきら・安やす遠とお・竜南りゅうなん・長ちょう寧やすしの8県けんと定てい南みなみ庁ちょう・虔けん南みなみ庁ちょうを管轄かんかつした。

1913年ねん、中華民国ちゅうかみんこくにより贛州府ふは廃止はいしされた。