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雰囲気ふんいき

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雰囲気ふんいき(ふんいき、英語えいご: atmosphereambience[1]ドイツ: Atmosphäre[ちゅう 1]Stimmung[ちゅう 2])は、ある特定とくてい場所ばしょ人物じんぶついている気分きぶんてきなものをかたり概念がいねんである。曖昧あいまい言語げんごしにくい概念がいねんであるが、身体しんたい感情かんじょう感覚かんかく場所ばしょ会話かいわ情報じょうほう記号きごうとの(相互そうごの)関連かんれん指摘してきされている。類義語るいぎごとしてはムード(mood)がげられる。もとは大気たいき意味いみするかたりであり、冒頭ぼうとう意味いみにおける雰囲気ふんいき概念がいねんがこのかたりのもとに集約しゅうやくされ定着ていちゃくしたのは20世紀せいき初頭しょとうごろである。なお化学かがくにおける雰囲気ふんいきatmosphereは、ある特定とくてい気体きたいやそれでたされた状態じょうたい[4][5]

以前いぜんから現象げんしょうがく美学びがく人文じんぶん地理ちりがく心理しんりがくなどにおいて雰囲気ふんいき概念がいねんについての考察こうさつはなされてきたが、20世紀せいきまつごろから美学びがく都市としろんにおいてよりさかんに研究けんきゅうがなされるようになっている(雰囲気ふんいきろんてき転回てんかい)。コミュニケーションにも雰囲気ふんいきかかわり、教育きょういくがくなどにおいて研究けんきゅうがなされている。またナラティブテクストふくまれる雰囲気ふんいきについての研究けんきゅう批評ひひょうもある。音楽おんがくによる雰囲気ふんいき生成せいせいこころみもなされており、経営けいえいがく工学こうがくにおいても関連かんれんする研究けんきゅうがなされている。

かたり定義ていぎ

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Gandy (2017, pp. 355f.) は、atmosphere大気たいき雰囲気ふんいき)のダブル・ミーニングれいとして、トーマス・スコット・ボールドウィンによるねつ気球ききゅう旅行りょこうについての記述きじゅつげる。

近代きんだい以前いぜん

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雰囲気ふんいきかたりぜん近代きんだいにおいては、オランダLucht訳語やくごとして、『うみかん』(1827ねん[ちゅう 3]などにおいて(とくに地球ちきゅうの)大気たいき意味いみもちいられていた。その明治めいじ初期しょき英語えいごatmosphere訳語やくごとして一般いっぱんし、明治めいじ末期まっきごろにはある特定とくてい場所ばしょ人物じんぶつまわりにつくされる特別とくべつ気分きぶん・ムードなどの意味いみ[ちゅう 4]定着ていちゃくするようになった[6]

英語えいごatmosphereは、ラテン語らてんごAtmosphaeraἀτμός蒸気じょうき〉+ σしぐまφふぁいαあるふぁρろーαあるふぁ球体きゅうたい〉)に由来ゆらいし、初出しょしゅつは1638ねんジョン・ウィルキンズ英語えいごばん[ちゅう 5]によるつき居住きょじゅう可能かのうせいについての論文ろんぶん[ちゅう 6]であるとかんがえられている[10]。また18世紀せいき初頭しょとう以降いこうのおもにドイツフランス語ふらんすごにおいては、人体じんたい物体ぶったいからはっせられそれらをつつ物質ぶっしつやさらには磁場じばなどもしていた。この〈雰囲気ふんいき〉には体液たいえきhumors情念じょうねんpassionふくまれており、人間にんげんからはっせられる〈雰囲気ふんいき〉はその人間にんげん様々さまざま属性ぞくせい状況じょうきょう性格せいかく社会しゃかい階層かいそう感情かんじょうなど)を示唆しさし、物質ぶっしつとしてられることで魅力みりょく反感はんかんうながすことのできるものであった[11]。その19世紀せいき初頭しょとうごろには、このような医学いがくてき意味合いみあいで使つかわれることはまれになり[12]、またそのころ英語えいごにおいては、大気たいき意味いみくわ場所ばしょ状況じょうきょう支配しはいするムードや映画えいが、あるいは小説しょうせつによって喚起かんきされる感情かんじょうのごとき文化ぶんかてき表現ひょうげんといった意味いみもちいられるようになったが[13]Gandy (2017, p. 355ff.) によると後者こうしゃ意味いみ前者ぜんしゃ意味いみ大気たいき)をダブル・ミーニングとして保持ほじしている。

19世紀せいき以前いぜんから、場所ばしょについての雰囲気ふんいきてき感覚かんかく日記にっき旅行りょこうなどにおいて描写びょうしゃされてきたが、それらが雰囲気ふんいきというかたり集約しゅうやくされ定着ていちゃくしたのは20世紀せいきである。雰囲気ふんいきは、風景ふうけい場所ばしょ境界きょうかい距離きょりといった概念がいねんとはことなりそれをかたりもちいられるようになってはじめて認識にんしきされるような概念がいねんであり、雰囲気ふんいきかたり多用たようされることにより雰囲気ふんいきたいする関心かんしんたかまったかんがえられる[14]

現代げんだい

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「無人駅のムード」「アマゾンのジャングルのムード」といった表現は不自然である[15]。
無人むじんえきムード」「アマゾンのジャングルのムード」といった表現ひょうげん不自然ふしぜんである[15]

雰囲気ふんいきは、実体じったいたない曖昧あいまい概念がいねんであるため、言語げんごてき表現ひょうげんすることはむずかしいとされる[16][17][18]後述こうじゅつゲルノート・ベーメは、芸術げいじゅつについての言説げんせつにおいては言語げんごしにくいものを表現ひょうげんするために消極しょうきょくてきかつ安易あんい雰囲気ふんいきAtmosphäreかたり使用しようされていると指摘してきしつつ、日常にちじょうにおいてもちいられる雰囲気ふんいきかたりについてはある意味いみなに明確めいかくなもの、茫洋ぼうようとしたものだが、けっしてそれがなにであるのかがはっきりしないのではなく、そのものの性格せいかくひょうすものとして積極せっきょくてき役割やくわりたしていると評価ひょうかしている[19]。またトニーノ・グリッフォロイタリアばん[ちゅう 7]雰囲気ふんいき特徴とくちょうについて、すべてでありかつなんでもないことであるとべている[20]

21世紀せいき初頭しょとうにおける雰囲気ふんいき定義ていぎれいとしては、つぎのようなものがげられる。

  • 大村おおむらら (2014, p. 1) は音楽おんがく生成せいせいシステムについての研究けんきゅうにおいて、生活せいかつ環境かんきょうのなかで様々さまざま知覚ちかくにおいてられる感覚かんかくひとつであるとしたうえで、環境かんきょうから知覚ちかくされる情報じょうほう総体そうたいとして定義ていぎする。
  • 西藤にしふじ & 神宮じんぐう (2015, p. 21) による官能かんのう評価ひょうかについての研究けんきゅうにおいては、刺戟しげき反応はんのう曖昧あいまい関係かんけいにおいて連続れんぞくてき変化へんかする場面ばめん全体ぜんたいとしてけとめて実感じっかんともな意識いしき状態じょうたいないし感情かんじょう情緒じょうちょ意志いし関係かんけいする複雑ふくざつ感覚かんかく情報じょうほうとされる。
  • Griffero & Tedeschini (2019, pp. 1–2) は、雰囲気ふんいきatmosphereかたり人文じんぶん社会しゃかい科学かがくにおいて術語じゅつごしつつあるとしたうえで、それは一般いっぱんてき物理ぶつりてきとらえられる身体しんたいKörperというよりもかんじられるものとしてとらえられる身体しんたいLeibかかわる感情かんじょう空間くうかんであると定義ていぎづける。

雰囲気ふんいき類義語るいぎごとしては英語えいごmoodからの借用しゃくようであるムードがげられ、佐藤さとう (2013, pp. 48ff.) によるとこれらの2部分ぶぶん還元かんげんされない全体ぜんたいからかんられる対象たいしょう性質せいしつという意味いみ特徴とくちょう共有きょうゆうするが、ムードは人間にんげん情緒じょうちょ感情かんじょう由来ゆらいするという制約せいやく[ちゅう 8]てん雰囲気ふんいきとはことなる。また、英語えいごatmosphere類義語るいぎごとしてげられるambianceは、Roquet (2016, p. 3) によるとより主観しゅかんてき媒介ばいかい要素ようそはたら——すなわち気分きぶんmood生成せいせい背後はいごにあり、そこに同調どうちょうする人間にんげん身体しんたい焦点しょうてんてた、なんらかの作用さよう——示唆しさするてん[ちゅう 9]において、より客観きゃっかんてきatmosphereことなる。

雰囲気ふんいきかたりふくまれる「ンイ」というおとならびは発音はつおんしにくい[ちゅう 10]ことから、現代げんだいにおいてはあやまって「ふいんき」とまれることがえている[21][22][23]

人文じんぶんがくにおける「雰囲気ふんいき

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J・M・Wターナーはアートにおける雰囲気ふんいきてき眼差まなざ創始そうししゃであり、印象派いんしょうはへとつながった[24]

本節ほんぶしでは、哲学てつがく美学びがく心理しんりがく人文じんぶん地理ちりがくにおける雰囲気ふんいき概念がいねんについて概観がいかんする。なお、コミュニケーションにおける雰囲気ふんいき心理しんりがく教育きょういくがく)およびナラティブテクスト雰囲気ふんいき民俗みんぞくがくなど)については、別途べっと後述こうじゅつする。

1990ねんごろまで

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シュミッツ

20世紀せいき前半ぜんはんにはロバート・ウッドワース英語えいごばんとサウル・セルズSaul B. Sellsが、三段論法さんだんろんぽうにおいて前提ぜんていのもつ雰囲気ふんいき結論けつろん受容じゅよう影響えいきょうあたえる[ちゅう 11]指摘してきしている(雰囲気ふんいき効果こうかatmospheric effect[26]

ルートヴィヒ・ビンスワンガーステファン・シュトラッサードイツばん[ちゅう 12]マルティン・ハイデッガーの『存在そんざい時間じかん』に依拠いきょし、うちがいしゅきゃく区別くべつ超越ちょうえつし、気分きぶんたがいに超越ちょうえつうものとして雰囲気ふんいきとらえた[29]オットー・フリードリッヒ・ボルノウもハイデッガーをまえ、場所ばしょ雰囲気ふんいきStimmung人間にんげん心理しんりとが相互そうご作用さようするとした[30][31]。また、ヘルマン・シュミッツは、感情かんじょう内面ないめんてきなものとしてあつか西欧せいおう思想しそう批判ひはんしたうえで、感情かんじょうはあらゆる場所ばしょにおいて空間くうかんあふ雰囲気ふんいきてきなものであり、それは身体しんたいうごきにより感知かんちされると主張しゅちょうした[29][32][33]

このほかフーベルトゥス・テレンバッハは『あじ雰囲気ふんいき』において口腔こうくう感覚かんかく着目ちゃくもくし、嗅覚きゅうかく味覚みかくといった雰囲気ふんいきてきなものが感知かんちされることによってひと世界せかいとの出会であいが準備じゅんびされると考察こうさつしている[29][34]地理ちりがくにおいてはヘルベルト・レーマン[ちゅう 13]が、ゲオルク・ジンメルの『風景ふうけい哲学てつがく』の影響えいきょうもと風景ふうけい雰囲気ふんいきLandschaftsatmosphäreという概念がいねん分析ぶんせきカテゴリーとして導入どうにゅうし、空間くうかんりである風景ふうけい特別とくべつ気分きぶん雰囲気ふんいきによって統一とういつされるとした[36]

ボルノウとは対称たいしょうてきなのがジャン・ボードリヤールディーン・マッカネルスペインばん[ちゅう 14]であり、消費しょうひ社会しゃかい観光かんこう産業さんぎょうについてろんじるなかで、雰囲気ふんいき記号きごうてき表象ひょうしょうてきなものと做している[38]。1990年代ねんだいにおいては、ジョン・アーリ観光かんこうきゃく商品しょうひんには場所ばしょ雰囲気ふんいきふくまれるとするなど、雰囲気ふんいきイメージとらえる傾向けいこう優勢ゆうせいとなっていった[38]

20世紀せいきまつ以降いこう

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ベーメ

20世紀せいきまつごろから、人文じんぶん社会しゃかい科学かがく現象げんしょうがく美学びがく文化ぶんか人類じんるいがく建築けんちく理論りろん文化ぶんか地理ちりがくなど)において雰囲気ふんいきたいする関心かんしんたかまっており、雰囲気ふんいきろんてき転回てんかいatmospheric turnとの表現ひょうげんもちいられている[39][40][41][42]

ゲルノート・ベーメはシュミッツを継承けいしょうしつつ[ちゅう 15]現象げんしょうがく立場たちばから、感情かんじょうてき空間くうかんてき性質せいしつをもつものとして雰囲気ふんいきAtmosphäre学術がくじゅつてき概念がいねんとして導入どうにゅうした[44][34]。そこで雰囲気ふんいきは、自己じこ外部がいぶたる周囲しゅういからおそかり自己じこ情感じょうかんもたらすものと定義ていぎづけられ、しゅきゃくなかあいだてき位置いちづけのじゅん物体ぶったいHalbdingという存在そんざい身分みぶんくものとされる[45][46][43]。ベーメにおいてはよし雰囲気ふんいき一種いっしゅであり、『雰囲気ふんいき美学びがく』では夕暮ゆうぐれ・都市とし音響おんきょう・コミュニケーションにおける雰囲気ふんいき考察こうさつ対象たいしょうとしている[47][33]。ベーメは、イメージを媒介ばいかいとして雰囲気ふんいきつたえられるとし、まち雰囲気ふんいきおとひかりなどの道具どうぐによっても演出えんしゅつ可能かのうではあるとする一方いっぽうで、まち雰囲気ふんいきについて、視覚しかくてき要素ようそにより構成こうせいされる個性こせい感覚かんかくてきられる日常にちじょう生活せいかつであるともしており、そこにはボルノウらにつながる雰囲気ふんいきふか感情かんじょうてきなものととらえるかんがかたのこっている[48][46][38]

以上いじょうのように雰囲気ふんいきは、記号きごうてき側面そくめん感情かんじょうてき側面そくめんとのめんからとらえられる[14]。2003ねんフランス語ふらんすご地理ちりがく事典じてんの「建築けんちく都市とし雰囲気ふんいきAmbiance architecturale et urbaine」のこうにおいてパスカル・アンフ―Pascal Amphouxは、現代げんだいせい雰囲気ふんいきわかさやはじけること)と固有こゆうせい雰囲気ふんいき情緒じょうちょ風土ふうど)という両義りょうぎせいにおいて雰囲気ふんいきとらえ、前者ぜんしゃ幻想げんそうにすぎないと批判ひはんする一方いっぽうで、後者こうしゃについても、現実げんじつそのものであるとしつつ、場所ばしょ神秘しんぴという危険きけんせいはらんでいるとべている[14]

なお、雰囲気ふんいき概念がいねん都市としろんにおける有用ゆうようせいについては、定義ていぎ曖昧あいまいであり情動じょうどうaffectとの混同こんどう懸念けねんされるといった懐疑かいぎてき見解けんかいもある[49]

西洋せいようじん文学ぶんがく枠組わくぐみをえて

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山水さんすいにおけるきり

日本にっぽんにおいては、小川おがわただし現象げんしょうがく立場たちばから日本語にほんご着目ちゃくもくした論考ろんこうをおこなっているほか、美学びがくにおいても伝統でんとうてき状況じょうきょう雰囲気ふんいき着目ちゃくもくした研究けんきゅうがなされてきた[33][50][51]。また佐々木ささき健一けんいち注目ちゅうもくするなど、21世紀せいき初頭しょとう現在げんざい美学びがくにおける雰囲気ふんいきについての研究けんきゅう増加ぞうかしている[33][50]青木あおき (2017) は、西欧せいおうてき風景ふうけいlandscapeでは大地だいちやま河川かせん湖沼こしょうといった世界せかい安定あんていてき形成けいせいしている自然しぜん構造こうぞう重視じゅうしされるのにたいし、ひがしアジアてき景色けしきにおいては気象きしょうぶし明暗めいあん変化へんかといった五感ごかんとらえられる情調じょうちょうとしての雰囲気ふんいき重視じゅうしされると指摘してきする[52]。ベーメは雰囲気ふんいき美学びがく欧米おうべい注目ちゅうもくされていない原因げんいん西欧せいおう哲学てつがく実体じったい重視じゅうし志向しこうており、青木あおきドイツ雰囲気ふんいき研究けんきゅうについて西欧せいおうもの志向しこう由来ゆらいする違和感いわかん表明ひょうめいしている[53]Gandy (2017, p. 354) も雰囲気ふんいきという概念がいねん批判ひはんてき関与かんよしようとするのであれば、ヨーロッパ人文じんぶんがくという枠組わくぐみの外部がいぶあし必要ひつようがあるべるが、同時どうじ身体しんたいろん認識にんしきろん人間にんげんろんなどをぜた史学しがくへのよりいちそう関与かんよ必要ひつようであるとしてる。

なお気象きしょう雰囲気ふんいき関係かんけいについて附言ふげんしておくと、前述ぜんじゅつのとおりヨーロッパにおけるatmosphereといったかたり気象きしょう関連かんれん意味いみ大気たいき)のほうが原義げんぎであり[10][54]Gandy (2017, pp. 355f.) は持続じぞくてき物質ぶっしつないし気象きしょうてき実体じったいが、現実げんじつてきにであれ想像そうぞうてきにであれ、人間にんげん主体しゅたいいたりみだしたりするものとして雰囲気ふんいき含意がんいされているのだとべる。またロマン以来いらい文学ぶんがくてき伝統でんとうにおいてもきり雰囲気ふんいき創作そうさく影響えいきょうあたえており、気象きしょう雰囲気ふんいきとを関連付かんれんづける見方みかたはボルノウやベーメあるいは後述こうじゅつのライストナーにもられる[55][56]。また中国ちゅうごくにおいてatmosphere气氛日本語にほんご気分きぶん相当そうとう)や氛围日本語にほんご常用漢字じょうようかんじぶんかこえたり、意味いみ日本語にほんご雰囲気ふんいき相当そうとう)とやくされるが、氛の原義げんぎきりくもりであり、これも気象きしょう関連かんれんかたり見做みなせる[57]

コミュニケーションと雰囲気ふんいき

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雰囲気ふんいき形作かたちづくるものには人間にんげん相互そうご作用さようふくまれる[41]会話かいわにおける雰囲気ふんいきは、話者わしゃ交換こうかん英語えいごばんどきいにより変化へんかし、表情ひょうじょうおおきな影響えいきょうける[58][59]コミュニケーションにおいては、言葉ことば表情ひょうじょう視線しせんうなずきなどをとおして、本人ほんにんかかわる会話かいわだけでなく他者たしゃ同士どうし会話かいわからも、雰囲気ふんいき容易よういることが可能かのうである[16][17]。また、ひとつぎしょうじうる雰囲気ふんいき意識いしきてき無意識むいしきてき予測よそくしながらコミュニケーションをおこなっている[17]雰囲気ふんいきをうまくれていないととらえられた言動げんどうは「空気くうきめない(KY)」と揶揄やゆてき表現ひょうげんされる[16]陽気ようき雰囲気ふんいきなま実感じっかん帰属きぞく意識いしきたかめる一方いっぽう嘲笑ちょうしょう雰囲気ふんいき集団しゅうだん境界きょうかいたか、そのような空気くうきたましい栄養えいようあたえることもあれば、ることもある[60]

学級がっきゅう授業じゅぎょう会社かいしゃオフィスにおいても雰囲気ふんいき重要じゅうようとされ、関連かんれんする研究けんきゅうがなされている[61][33][18]教育きょういく研究けんきゅうにおいては、学級がっきゅう風土ふうど研究けんきゅう学級がっきゅう雰囲気ふんいき学習がくしゅう動機どうきづけおよぼす影響えいきょうについての研究けんきゅうなどが中心ちゅうしんてきおこなわれてきた[62]学級がっきゅう雰囲気ふんいきについての心理しんりがくてき研究けんきゅうは、雰囲気ふんいき測定そくてい対象たいしょうとするもの(学級がっきゅう風土ふうど研究けんきゅう)が主流しゅりゅうであったが、それらの研究けんきゅうにおいては雰囲気ふんいきそのものについての概念がいねんてき理解りかい不足ふそくしており、参与さんよ重視じゅうし雰囲気ふんいき記述きじゅつてきめる質的しつてき研究けんきゅうにおいても、「全体ぜんたいせい見込みこまれ雰囲気ふんいき」が対象たいしょう客観きゃっかんされ、事物じぶつ他者たしゃが「雰囲気ふんいき伝達でんたつ必要ひつようしょ特徴とくちょうしょ要素ようそ」としてあつかわれるようになってしまっていると木下きのした (2017, pp. 192f) は指摘してきする。また学級がっきゅう崩壊ほうかいなどの問題もんだいかんがえるうえでは、行動こうどう背景はいけいにある授業じゅぎょう雰囲気ふんいき重要じゅうようであるときしら (2010, p. 46) は指摘してきする。授業じゅぎょうにおける雰囲気ふんいきについての研究けんきゅうは、授業じゅぎょうちゅう教師きょうし児童じどう発話はつわ研究けんきゅう中心ちゅうしんであり、そのほか児童じどう第三者だいさんしゃ雰囲気ふんいき評定ひょうじょうさせる研究けんきゅうなどもおこなわれている[61]。さらに大久保おおくぼら (2013, p. 29) は、教師きょうし言語げんご行動こうどう雰囲気ふんいき形成けいせいとの関連かんれんについても焦点しょうてんてる必要ひつようがあるとべる。

ナラティブやテクストの雰囲気ふんいき

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きり発生はっせい雰囲気ふんいき伝説でんせつ[63]

アルブレヒト・レーマンドイツばん[ちゅう 16]は、かた研究けんきゅうドイツばん[ちゅう 17]において気分きぶんStimmung雰囲気ふんいきAtmosphäreかたりにあたえる影響えいきょう十分じゅうぶん考察こうさつされてこなかったと指摘してきしている。そのうえでA・レーマンは、雰囲気ふんいき主観しゅかんてき体験たいけんされる個人こじんてきなものをえて、文化ぶんか一部いちぶをなしおとにおい、視覚しかくてき印象いんしょうとして経験けいけんされ、あらかじめ用意よういされたパターン(Muster[ムスター])を基準きじゅん体験たいけんされてから、これにもとづき言葉ことば伝達でんたつされるものであり、したがってかた研究けんきゅうにおいてはテクスト全体ぜんたいから、そこに保存ほぞんされた雰囲気ふんいきすことができるのだと主張しゅちょうする[66][67]。なおA・レーマンは、メルヘンかた雰囲気ふんいき着目ちゃくもくしたリンダ・デグ英語えいごばん[ちゅう 18]や、デグの解釈かいしゃく類似るいじして雰囲気ふんいきかたからききて転写てんしゃするとしたマティアス・ツェンダードイツばん[ちゅう 19]を、上述じょうじゅつシュミッツベーメなら雰囲気ふんいき研究けんきゅう先駆せんくしゃとしてげている[71][68]

クトゥルフのごえ』においては、ヴェネツィア建造けんぞうぶつ恐怖きょうふ雰囲気ふんいき一部いちぶとなる[72]

またA・レーマンは、きり発生はっせい雰囲気ふんいき伝説でんせつむとしたルートヴィヒ・ライストナー英語えいごばん[ちゅう 20]同様どうようきり雰囲気ふんいきについてろんじたボルノウをきつつ、孤独こどく体験たいけんこそ太古たいこ伝説でんせつてき経験けいけんもたら雰囲気ふんいきであるとし、『ブレア・ウィッチ・プロジェクト』といった現代げんだい映画えいがにおいてもこの雰囲気ふんいき援用えんようされているともべる[63]コズミック・ホラー創始そうししゃであるハワード・フィリップス・ラヴクラフトも、信憑しんぴょうせい作品さくひん構成こうせいではなく感情かんじょう喚起かんきによってまれるのであり、それゆえ雰囲気ふんいきもっと重要じゅうよう要素ようそであるしている[74][75]。それをファルネ (2019, p. 21) は、クトゥルフ神話しんわのような小説しょうせつロール・プレイング・ゲームにおいては雰囲気ふんいきこそが主人公しゅじんこうつとめているのだとべる。またナラティブ・ゲームとばれるコンピューター・ゲーム作品さくひんは、日本にっぽんにおいては雰囲気ふんいきゲーともばれることがある[76]。この雰囲気ふんいきゲーという言葉ことばは、雰囲気ふんいきのみについて肯定こうていてきでストーリなどについては否定ひていてきとの意味合いみあいをつこともおお[77][78]。これは、映画えいが小説しょうせつとはことなり、個々ここプレイヤー雑多ざった情報じょうほうぐんから物語ものがたりつくすことがゆだねられているがゆえに、作品さくひんたいしていだ感想かんそうもそれぞれことなり、感動かんどうにまでいたらないことがおおいためであるとかんがえられる[76]

雰囲気ふんいき生成せいせい活用かつよう

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サティ

小売こうりてんにおける環境かんきょう要因よういんについては、1950年代ねんだいごろから研究けんきゅうはじまり、1970年代ねんだいフィリップ・コトラーが「顧客こきゃく購買こうばい可能かのうせい増加ぞうかさせるために、個人こじん情緒じょうちょてき影響えいきょうすように、もの環境かんきょうをデザインする努力どりょく」としてアトモスフェリクス英語えいごばん概念がいねん導入どうにゅうし、雰囲気ふんいきかんする専門せんもんてき研究けんきゅうおこなわれるようになった[79]BGMなどの音楽おんがく飲食いんしょくてんなどのムード演出えんしゅつのためにひろ使つかわれており、小売こうりてんにおいてもいろ照明しょうめいにおい具合ぐあい、ストア・レイアウト、ストア・デザイン、販売はんばいいんとともにおもな環境かんきょう要因よういんとしてげられる[80][20][81]上述じょうじゅつベーメも、雰囲気ふんいきつくうえ実践じっせん知識ちしき重要じゅうようであるとし、美学びがくてき作業さぎょうをするひとたちを雰囲気ふんいき構造こうぞううスペシャリストとんだが、そこにはデザイナー広告こうこく専門せんもんとともに百貨店ひゃっかてんにおける音楽おんがく専門せんもんなどもふくまれる[82]作曲さっきょくによる雰囲気ふんいき解釈かいしゃく雰囲気ふんいき生成せいせいこころみのれいとしては、エリック・サティ(「家具かぐ音楽おんがく」など)やジョン・ケージ、あるいはブライアン・イーノ提唱ていしょうした環境かんきょう音楽おんがくげられる[83][84]。またGandy (2017, pp. 358ff.) は、都市としにおけるサウンドスケープ音楽おんがく雰囲気ふんいき関係かんけいについて考察こうさつしている。

人工じんこう知能ちのう親和しんわがたロボット開発かいはつにおいては、雰囲気ふんいき測定そくてい評価ひょうかする手法しゅほう必要ひつようとされ、関連かんれんする研究けんきゅうもなされている[85][86]。また、はなれてらす恋人こいびと家族かぞくとのコミュニケーションテレワークにおいて雰囲気ふんいき伝達でんたつするためのシステムについても開発かいはつがおこなわれている[87][88]。2013ねん以降いこう片上かたがみ大輔だいすけらを中心ちゅうしんに、雰囲気ふんいき工学こうがくMood Engineeringした人工じんこうてき雰囲気ふんいき工学こうがくてきモデル作成さくせいすること目指めざし、分野ぶんや横断おうだんてき研究けんきゅう活動かつどうおこなわれている[89]

主要しゅよう関連かんれん文献ぶんけん

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  • Bollnow, Otto Friedrich: Mensch und Raum. Kohlhammer, 1963. OCLC 442085388
  • Schmitz, Hermann: System der Philosophie der Gefühle. Bd. 3, Teil 2: „Der Gefühlsraum“. Bouvier, 1967. OCLC 614723961.
    • (→ヘルマン・シュミッツ感情かんじょう空間くうかん』〈感情かんじょう哲学てつがく体系たいけいだい3かんだい2さつ。)
  • Tellenbach, Hubertus: Geschmack und Atmosphäre — Medien menschlichen Elementarkontaktes. Otto Müller, 1968. OCLC 462792197
  • Böhme, Gernot: Atmosphäre — Essays zur neuen Ästhetik. Suhrkamp, 1995. ISBN 3-518-11927-3.
  • Griffero, Tonino, Atmosferologia — Estetica degli spazi emozionali. Laterza, 2010. ISBN 978-88-420-9392-3.
    • Griffero, Tonino. Atmospheres — Aesthetics of Emotional Spaces (Sarah De Sanctis, trans.). Ashgate, 2014. doi:10.4324/9781315568287. ISBN 978-1-4724-2172-2.
    • (→トニーノ・グリッフェロ『雰囲気ふんいき感情かんじょう空間くうかん美学びがく』)

脚注きゃくちゅう

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  1. ^ 空気くうきかんやくされることもある[2]
  2. ^ 気分きぶん調子ちょうしやくされることもある[3]
  3. ^ 雰囲気ふんいきしゃした啻交なかしょきり蒸気じょうきますあがしゃうえ原質げんしつまたいち
  4. ^ 以下いかほん記事きじでは、この意味いみにおける雰囲気ふんいき中心ちゅうしん記述きじゅつする。
  5. ^ イギリス神学しんがくしゃ自然しぜん哲学てつがくしゃ(1614ねん - 1672ねん[7][8]
  6. ^ 命題めいだい10。Atmos-Sphæraあるいは巨大きょだい蒸気じょうき球体きゅうたいつきという物体ぶったい直接ちょくせついている[9][10]
  7. ^ イタリアの哲学てつがくしゃ(1958年生ねんせい)。
  8. ^ たとえば、人間にんげん存在そんざい希薄きはく夜中よなか学校がっこう」などとわせる場合ばあいや、「逃走とうそうした容疑ようぎしゃ」についてなど客観きゃっかんてき情報じょうほうもとめる場合ばあいには、「ムード」のかたり不自然ふしぜんとなる[15]
  9. ^ ambiance接頭せっとうambi-両側りょうがわからつつむことを意味いみするが、Roquet (2016) がカレン・ピンカス(Karen Pinkus)をきつつべるところによると、これは2つの・2つのみみのよる視覚しかく聴覚ちょうかくしめしており、あらゆる方向ほうこうからかこむ(in the round)ことを意味いみする雰囲気ふんいきatmosphere)や環境かんきょうenvironmentかん世界せかい」も参照さんしょう)にして、人間にんげん知覚ちかく作用さよう強調きょうちょうしているとかんがえられる。
  10. ^ 「ンイ」をふくかたり発音はつおん変化へんかれいとしては、全員ぜんいん(ぜいいん)や原因げんいん(げいいん)などもげられる[21]
  11. ^ たとえば、前提ぜんてい肯定こうていてき雰囲気ふんいき場合ばあい肯定こうていてき結果けっか受容じゅよう容易よういになる[25]
  12. ^ オーストリア出身しゅっしん哲学てつがくしゃ(1905ねん - 1991ねん)。トマス・アクィナス後期こうきフッサール影響えいきょうけ、独自どくじ現象げんしょうがくてき心理しんりがく提唱ていしょうした[27][28]
  13. ^ Herbert Lehmann。ドイツ地理ちり学者がくしゃ(1901ねん - 1971ねん)。せんもん地形ちけいがくなど[35]
  14. ^ アメリカ文化ぶんか人類じんるい学者がくしゃ(1940年生ねんせい)。ランドスケープ・アーキテクチャー記号きごうろん社会しゃかい政策せいさくなどを専門せんもんとする[37]
  15. ^ シュミッツの雰囲気ふんいき概念がいねん感情かんじょうすのにたいし、ベーメの雰囲気ふんいき概念がいねんはより日常にちじょうのそれとちかく、両者りょうしゃあいだには相違そういてんられる[43]
  16. ^ ドイツ民俗みんぞく学者がくしゃ(1939年生ねんせい[64]
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参考さんこう文献ぶんけん

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書籍しょせき
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