飛行中、漏れの兆候が現れ、乗組員は姿勢制御システムのスラスタを停止した。また、姿勢制御システムのヒーターも故障した。STS-28の飛行後の分析により、機体の周りのプラズマの乱流のために、大気圏再突入中に熱防護システムが異常加熱していたことが発見された。詳細な報告[5]では、突き出した溝の充填物が原因である可能性があるとされた。この充填物は、2005年に行われたコロンビア号空中分解事故後初のミッションであるSTS-114の際、船外活動で除去されたものと同じものである。Shuttle Lee-side Temperature Sensing (SILTS)の赤外線カメラは、このミッションでコロンビアでの2度目の宇宙飛行を行った。オービタの垂直安定板に設置された円筒形のポッドと周りの黒いタイルから構成され、大気圏再突入時の熱力学的状況をマップ化するために設計された撮像装置を内蔵していた。皮肉なことにカメラは、コロンビア分解事故が起こった最後の飛行で超高温プラズマによって破壊されたコロンビアの左舷の翼の方を向いていた。SILTSシステムは、合計6回のミッションでしか用いられなかったが、ポッドはずっとコロンビアに搭載されたままであった[6]。コロンビアの熱防護システムは、STS-51-LとSTS-28の間に、ディスカバリーやアトランティスと似たものにアップグレードされ、また重量と転回時間の削減のため、たくさんの白いタイルは、フェルトのブランケットに交換された。STS-28で初めて公開されたその他の改良点には、軌道上でも容易に識別できるようにするため、コロンビアの名前が書かれた位置が、ペイロードベイのドアから胴体に移動したことがある。