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STS-48 は、1991年 ねん 9月 がつ 12日 にち にケネディ宇宙 うちゅう センター から打 う ち上 あ げられたスペースシャトル のミッションである。オービタはディスカバリー で、主要 しゅよう ペイロードはUARS 衛星 えいせい であった。このミッションは、地球 ちきゅう を81周 しゅう し220万 まん マイル飛行 ひこう して、9月18日 にち 午前 ごぜん 12時 じ 38分 ふん にエドワーズ空軍 くうぐん 基地 きち 第 だい 22滑走 かっそう 路 ろ に着陸 ちゃくりく して終了 しゅうりょう した。5人 にん の乗組 のりくみ 員 いん は多 おお くの実験 じっけん を行 おこな い、いくつかの衛星 えいせい を放出 ほうしゅつ した。打上 うちあ げ時 じ の合計 ごうけい 質量 しつりょう は108,890 kgで、着陸 ちゃくりく 時 じ の質量 しつりょう は87,440 kgであった。
STS-48の打上 うちあ げ
放出 ほうしゅつ 前 まえ にリモート・マニピュレーター上 じょう のUARS衛星 えいせい
ディスカバリーは、1991年 ねん 9月 がつ 12日 にち 午後 ごご 7時 じ 11分 ふん (EDT)にケネディ宇宙 うちゅう センター第 だい 39発射 はっしゃ 施設 しせつ から軌道 きどう 傾斜 けいしゃ 角 かく 57°の軌道 きどう に打 う ち上 あ げられた。打上 うちあ げは、地上 ちじょう への伝送 でんそう におけるノイズの問題 もんだい のため、打上 うちあ げ5分 ふん 前 まえ から14分間 ふんかん 延期 えんき された。ノイズ自体 じたい は除去 じょきょ され、カウントダウンは打上 うちあ げまで正常 せいじょう に続 つづ けられた[ 1] 。
ミッション3日 にち 目 め 、地上 ちじょう 350法定 ほうてい マイルの上空 じょうくう で、ディスカバリーのペイロードベイから、人間 にんげん の活動 かつどう が地球 ちきゅう の大気 たいき やオゾン層 そう に与 あた える影響 えいきょう を調 しら べるためのUARS衛星 えいせい が放出 ほうしゅつ された。UARSミッションの目的 もくてき は、上層 じょうそう 気 き からのエネルギー流入 りゅうにゅう 量 りょう 、上層 じょうそう 大気 たいき の光化学 こうかがく 、上層 じょうそう 大気 たいき のダイナミクス、これらの過程 かてい の複 ふく 合 あい 効果 こうか 、上層 じょうそう 大気 たいき と下層 かそう 大気 たいき の間 あいだ の連結 れんけつ 等 とう についての知識 ちしき を増 ふ やすことである。この衛星 えいせい は、地上 ちじょう 10から60マイルの地球 ちきゅう の中層 ちゅうそう 大気 たいき の構造 こうぞう 、化学 かがく 、エネルギー収支 しゅうし 、物理 ぶつり 的 てき 運動 うんどう についての共同 きょうどう 研究 けんきゅう に用 もち いられるデータをもたらした。UARS衛星 えいせい は、地球 ちきゅう を完全 かんぜん な環境 かんきょう 系 けい として、地上 ちじょう 、航空 こうくう 、宇宙 うちゅう に設置 せっち した機器 きき で研究 けんきゅう するNASAのMission to Planet Earthにおいて、初 はつ となる宇宙 うちゅう 設置 せっち 機器 きき であった。
UARS衛星 えいせい は、Cryogenic Limb Array Etalon Spectrometer (CLAES)、Improved Stratospheric and Mesospheric Sounder (ISAMS)、Microwave Limb Sounder (MLS)、Halogen Occultation Experiment (HALOE)、High Resolution Doppler Imager (HRDI)、Wind Imaging Interferometer (WlNDII)、Solar Ultraviolet Spectral Irradiance Monitor (SUSIM)、Solar/Stellar Irradiance Comparison Experiment (SOLSTICE)、Particle Environment Monitor、Active Cavity Radiometer Irradiance Monitor (ACRIM II)の10個 こ の測定 そくてい 装置 そうち を備 そな えていた。UARSの当初 とうしょ の18ヶ月 かげつ 間 あいだ のミッションは何 なん 度 ど か延長 えんちょう され、最終 さいしゅう 的 てき には14年間 ねんかん 運用 うんよう された。
その他 た のペイロードには、Ascent Particle Monitor (APM)、Middeck 0-Gravity Dynamics Experiment (MODE)、Shuttle Activation Monitor (SAM)、Cosmic Ray Effects and Activation Monitor (CREAM)、Physiological and Anatomical Rodent Experiment (PARE)、Protein Crystal Growth II-2 (PCG II-2)、Investigations into Polymer Membrane Processing (IPMP)、Air Force Maui Optical Site (AMOS)等 とう があった。
この飛行 ひこう では、ニコン のF4を改良 かいりょう した電子 でんし スチールカメラが宇宙 うちゅう で初 はじ めて試験 しけん された。飛行 ひこう 中 ちゅう に撮影 さつえい された画像 がぞう は、モノクロのピクセル当 あ たり8ビットのデジタル画像 がぞう で、取 と り外 はず し可能 かのう なハードディスクに保存 ほぞん された。この画像 がぞう は地上 ちじょう に伝送 でんそう される前 まえ に、オービタ内 ない にあるラップトップコンピュータで閲覧 えつらん された[ 2] 。
STS-48は、ケネディ宇宙 うちゅう センターを着陸 ちゃくりく 場所 ばしょ とするチャレンジャー爆発 ばくはつ 事故 じこ 後 こう 2度目 どめ のミッションであり、ケネディ宇宙 うちゅう センターに夜間 やかん に着陸 ちゃくりく することが計画 けいかく された初 はじ めてのミッションであった。しかし、ケネディ宇宙 うちゅう センターの気象 きしょう 状況 じょうきょう のせいで、ディスカバリーは1周 しゅう 余計 よけい に周回 しゅうかい し、1991年 ねん 9月 がつ 18日 にち 午前 ごぜん 3時 じ 38分 ふん (EDT)にエドワーズ空軍 くうぐん 基地 きち に着陸 ちゃくりく した。オービタは、9月26日 にち にケネディ宇宙 うちゅう センターに戻 もど った[ 3] 。
1991年 ねん 9月 がつ 15日 にち に軌道 きどう 上 じょう で撮影 さつえい されたビデオに、閃光 せんこう と制御 せいぎょ された様子 ようす で飛 と んでいるように見 み えるいくつかの物体 ぶったい が映 うつ っていた。NASAは、この物体 ぶったい はエンジンのジェットに反応 はんのう した氷 こおり の粒子 りゅうし であると説明 せつめい した[ 4] 。フィリップ・プレート は著書 ちょしょ Bad Astronomy の中 なか でこの問題 もんだい に触 ふ れ、NASAの説明 せつめい に同意 どうい した[ 5] 。これは、テレビシリーズUFO Hunters のエピソードの中 なか でも議論 ぎろん された。
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^ MISSION SAFETY EVALUATION
REPORT FOR STS-48,p.15,Clatterbuck, Guy E.; Hill, William C,1991
^ STS-48 Press Kit,p.40,NASA,1991
^ STS-48 Mission Report,p.16,Fricke, Robert W,1991
^ Carlotto, Mark J. (Summer 2005). “Anomalous Phenomena in Space Shuttle Mission STS-80 Video” . New Frontiers in Science 4 (4): 17-18. http://www.carlotto.us/newfrontiersinscience/Papers/v04n04a/v04n04a.pdf .
^ Plait, Philip C. (2002). Bad Astronomy . John Wiley & Sons. ISBN 0-471-40976-6 . https://books.google.co.uk/books?id=eInnwg77gbkC&pg=PP1&dq=&hl=en#PPA209,M1
アメリカ合衆国 あめりかがっしゅうこく のスペースシャトルミッション
終了 しゅうりょう 中止 ちゅうし オービタ