(Translated by https://www.hiragana.jp/)
STS-79 - Wikipedia コンテンツにスキップ

STS-79

出典しゅってん: フリー百科ひゃっか事典じてん『ウィキペディア(Wikipedia)』
STS-79
STS-79、アトランティスの
徽章きしょう
ミッションの情報じょうほう
乗員じょういんすう 左記さき
発射はっしゃだい ケネディ LC-39A
打上うちあ日時にちじ 1996ねん9がつ16にち08:54:49.048(UTC)
着陸ちゃくりく地点ちてん ケネディ SLF15
ミッション期間きかん 10日間にちかん3あいだ19ふん28びょう
乗員じょういん写真しゃしん
年表ねんぴょう
前回ぜんかい 次回じかい
STS-78 STS-80

STS-79スペースシャトルの79かいのミッション。アトランティスの17かい飛行ひこうで、シャトル・ミール計画けいかく一部いちぶであり、ミール設備せつび物資ぶっし交代こうたい要員よういん輸送ゆそうした。アトランティスでは乗組のりくみいんによってさまざまな科学かがく実験じっけんおこなわれた。

完全かんぜんたててあがったミールとシャトルのはじめてのドッキングであり、シャトルとミールの4かいのドッキングであった[1]

クルー[編集へんしゅう]

地位ちい 飛行ひこう 着陸ちゃくりく飛行ひこう
船長せんちょう ウィリアム・リディ英語えいごばん
3かい宇宙うちゅう飛行ひこう
パイロット テレンス・ウィルコット英語えいごばん
2かい宇宙うちゅう飛行ひこう
ミッションスペシャリスト 1 ジェローム・アプト英語えいごばん
4かい宇宙うちゅう飛行ひこう
ミッションスペシャリスト 2 トーマス・D・エーカーズ
4かい宇宙うちゅう飛行ひこう
ミッションスペシャリスト 3 カール・E・ウォルツ
3かい宇宙うちゅう飛行ひこう
ミッションスペシャリスト 4 ジョン・ブラハ
EO-22
5かい宇宙うちゅう飛行ひこう
シャノン・ルシッド
EO-22
5かい宇宙うちゅう飛行ひこう

ハイライト[編集へんしゅう]

まえ移動いどうしきげプラットフォーム英語えいごばんったアトランティスの上方かみがたからの
ドッキングを解除かいじょしたアトランティスからたミール

STS-79はプリローダの到着とうちゃく宇宙うちゅうステーションミールが完成かんせいしてから最初さいしょのドッキングであった。アトランティスは1821kgのアンドロジナスドッキング機構きこう搭載とうさいしていた。この飛行ひこうはロシアのミールに滞在たいざい、アメリカじん交代こうたいしたはつのアメリカじんクルーのシャノン・ルシッド地球ちきゅうへの帰還きかんとミールとの4度目どめのドッキングがハイライトとなっている[1]彼女かのじょは3がつ22にちSTS-76でミールに到着とうちゃくし、その宇宙うちゅうでの滞在たいざい期間きかんの188日間にちかん当時とうじのアメリカのしん記録きろくであり、女性じょせい宇宙うちゅう飛行ひこう宇宙うちゅう滞在たいざい記録きろくでも世界一せかいいちとなった[2]。ミールに到着とうちゃくした後任こうにんはジョン・ブラハであり、かれは1997ねん1がつジェリー・リネンジャー交代こうたいSTS-81のクルーとして、地球ちきゅう帰還きかんした[3]

STS-79はシャトルとミールのドッキングを支援しえんするスペースハブモジュールの2度目どめ飛行ひこうで、ダブルモジュール構成こうせいのスペースハブのはつ飛行ひこうであった[1]。ダブルモジュールのうち前方ぜんぽうはシャトルの宇宙うちゅう滞在たいざいちゅうぜん期間きかんでクルーによって実験じっけんおこなわれていた。ダブルモジュールの後方こうほうはミールけの輸送ゆそう装置そうちで、食料しょくりょう衣類いるい実験じっけん消耗しょうもうひん予備よび機器ききなどがふくまれていた[1]。モジュールの重量じゅうりょうは4774kgであった。

シャトルとミールの通信つうしん接続せつぞくはRバー近接きんせつのあとの9がつ18にちの1513ふんおこなわれた。ハッチは9月19にち540ふんけられ、ブラハとルシッドは11交代こうたいした。ミールでブラハをむかえたのはミールだい22長期ちょうき滞在たいざい司令しれいであるワレリー・コルズンとフライトエンジニアのアレクサンドル・カレリであった[4]。5日間にちかんのドッキングちゅう、ブラハとルシッドの二人ふたり物資ぶっし食料しょくりょう、アトランティスの燃料ねんりょう電池でんちから発生はっせいしたみずなど1814kgをえる補給ほきゅうひんをミールにはこんだ。軟骨なんこつ開発かいはつ研究けんきゅうのためのバイオテクノロジーシステム、高温こうおんちょう伝導でんどう材料ざいりょう電気でんきてき特性とくせい測定そくていするMaterial in Devices as Superconductors、商用しょうようバイオプロセッシング装置そうちなど3つのだい規模きぼ実験じっけん自己じこ完結かんけつがたすいシステムをふくいくつかのしょう実験じっけん移動いどうされた[5]

おおよそ907kgの実験じっけん試料しりょう装置そうちがミールからアトランティスにはこまれ、ステーションにれした合計ごうけい重量じゅうりょうもっとおお記載きさいされているもので2722kgをえている[5]。ルシッドは6ヶ月かげつあいだ滞在たいざいちゅうに、先進せんしん技術ぎじゅつ地球ちきゅう科学かがく基礎きそ生物せいぶつがく人類じんるい生命せいめい科学かがく微小びしょう重力じゅうりょく研究けんきゅう宇宙うちゅう科学かがくなどさまざまな分野ぶんや研究けんきゅうおこなっていた。具体ぐたいてきにはミールでの電離でんり放射線ほうしゃせんレベルを把握はあくする環境かんきょう放射線ほうしゃせん測定そくていとく小麦こむぎなど植物しょくぶつへの微小びしょう重力じゅうりょく影響えいきょう研究けんきゅうするためのグリーンハウス統合とうごう植物しょくぶつ実験じっけん長期ちょうき宇宙うちゅう飛行ひこう人間にんげん免疫めんえきけいやあたえる影響えいきょうのデータや血液けつえき唾液だえきなどの試料しりょうあつめる体液たいえきせい免疫めんえき機構きこう調査ちょうさなどの実験じっけんふくまれた。これらの研究けんきゅうのうちいくつかはルシッドのミール滞在たいざいちゅう到着とうちゃくしたプリローダおこなわれていた[5]

宇宙うちゅう最大さいだい871までの加工かこう可能かのうしん設計せっけいのExtreme Temperature Translation Furnace (ETTF)、12のことなるたんぱくしつふくむ128の個別こべつ試料しりょうおぎなうCommercial Protein Crystal Growth (CPCG)、地球ちきゅう表層ひょうそう土砂どしゃ地震じしん地滑じすべりでの挙動きょどう関連かんれんする凝集ぎょうしゅうせい粒状りゅうじょう材料ざいりょう挙動きょどうさらなる理解りかいのために設計せっけいされたMechanics of Granular Materialsのみっつの実験じっけんはアトランティスでも継続けいぞくされた。

のシャトル・ミールでの飛行ひこうおなじく、国際こくさい宇宙うちゅうステーション開発かいはつリスクをらすのをたすけるためのリスク緩和かんわ実験じっけんおこなわれており、ペイロードにたいする振動しんどうやその衝撃しょうげき緩和かんわするように設計せっけいされた実験じっけんようたなActive Rack Isolation System(ARIS)がはじめて利用りようされた[5]。STS-97のわりちかくには、アトランティスの軌道きどうげるための小型こがたバーニアジェットの利用りよう試験しけんおこなわれた。なお類似るいじのマニューバはだい2かいハッブルサービスミッションのSTS-82さいわりにも、ハッブルをシャトルのペイロードベイに搭載とうさいした状態じょうたいで、リブーストして軌道きどう上昇じょうしょうさせるために利用りようされている

関連かんれん項目こうもく[編集へんしゅう]

[編集へんしゅう]

  1. ^ a b c d STS-79 (79)”. National Aeronautics and Space Administration. 2011ねん12がつ20日はつか閲覧えつらん
  2. ^ Astronaut Bio: Shannon Lucid (10/2009)”. Johnson Spaceflight Center, National Aeronautics and Space Administration. 2011ねん12がつ20日はつか閲覧えつらん
  3. ^ STS-81 (81)”. National Aeronautics and Space Administration. 2011ねん12がつ20日はつか閲覧えつらん
  4. ^ NASA - STS-81”. National Aeronautics and Space Administration. 2011ねん12がつ20日はつか閲覧えつらん
  5. ^ a b c d NASA - STS-79”. National Aeronautics and Space Administration. 2011ねん12がつ20日はつか閲覧えつらん

外部がいぶリンク[編集へんしゅう]