STS-103 は、ディスカバリー を用 もち いて行 おこな われたハッブル宇宙 うちゅう 望遠鏡 ぼうえんきょう のサービスミッションである。1999年 ねん 12月19日 にち にフロリダ州 しゅう のケネディ宇宙 うちゅう センター から打 う ち上 あ げられ、同年 どうねん 12月 がつ 27日 にち に地球 ちきゅう に帰還 きかん した。
1回 かい 目 め
スミスとグランスフェルド
開始 かいし :1999年 ねん 12月22日 にち 18時 じ 54分 ふん (UTC)
終了 しゅうりょう :1999年 ねん 12月23日 にち 03時 じ 09分 ふん (UTC)
時間 じかん :8時 じ 間 あいだ 15分 ふん
2回 かい 目 め
フォールとニコリエ
開始 かいし :1999年 ねん 12月23日 にち 19時 じ 06分 ふん (UTC)
終了 しゅうりょう :1999年 ねん 12月24日 にち 03時 じ 16分 ふん (UTC)
時間 じかん :8時 じ 間 あいだ 10分 ふん
3回 かい 目 め
スミスとグランスフェルド
開始 かいし :1999年 ねん 12月24日 にち 19時 じ 17分 ふん (UTC)
終了 しゅうりょう :1999年 ねん 12月25日 にち 03時 じ 25分 ふん (UTC)
時間 じかん :8時 じ 間 あいだ 8分 ふん
STS-103の主 しゅ 目的 もくてき は、ハッブルサービスミッション3Aであった。STS-103では4度 ど の船 ふね 外 がい 活動 かつどう が予定 よてい されており、4人 にん の乗組 のりくみ 員 いん がペアを組 く んで交互 こうご に望遠鏡 ぼうえんきょう の更新 こうしん 、改修 かいしゅう を行 おこな った。
NASA当局 とうきょく は、ハッブル宇宙 うちゅう 望遠鏡 ぼうえんきょう の6つのジャイロスコープ のうち3つが故障 こしょう した後 のち の2000年 ねん 6月 がつ 、サービスミッションの一部 いちぶ を前倒 まえだお しすることを決定 けってい した。要求 ようきゅう される非常 ひじょう に正確 せいかく な位置 いち を保 たも つためには、3つのジャイロスコープが機能 きのう を維持 いじ していなければならなかず、NASAは4つ目 め のジャイロスコープが故障 こしょう する前 まえ にミッションを行 おこな う必要 ひつよう があると考 かんが えた。1993年 ねん 12月のSTS-61 で4つのジャイロが設置 せっち され、1997年 ねん 2月 がつ のSTS-82 で6つ全 すべ てのジャイロが機能 きのう した。それ以降 いこう 、1997年 ねん に1つめ、1998年 ねん に2つめ、1999年 ねん に3つめのジャイロが故障 こしょう した。ハッブルチームは、故障 こしょう の原因 げんいん が解明 かいめい できると考 かんが えていたが、ジャイロが地球 ちきゅう に戻 もど ってくるまで、はっきりした原因 げんいん は分 わ からなかった。修理 しゅうり を行 おこな う乗組 のりくみ 員 いん が到着 とうちゃく するまで望遠鏡 ぼうえんきょう は軌道 きどう 上 じょう に安全 あんぜん に留 とど まったが、ジャイロスコープが3つ未満 みまん になると科学 かがく 的 てき な観測 かんそく を妨 さまた げたはずである。
ハッブル宇宙 うちゅう 望遠鏡 ぼうえんきょう のジャイロは、気体 きたい 軸受 じくうけ の周 まわ りを19,200 rpmの定 じょう 速 そく で回転 かいてん する。このホイールは、気密 きみつ シリンダーに収 おさ められ、濃 こ い液体 えきたい の中 なか を漂 ただよ っている。電気 でんき は、人間 にんげん の髪 かみ の毛 け ほどの細 ほそ いワイヤを通 とお してモータに運 はこ ばれる。組立 くみた てに用 もち いる圧縮 あっしゅく 空気 くうき 中 ちゅう の酸素 さんそ が腐食 ふしょく 、破断 はだん の原因 げんいん になったと考 かんが えられている。そのため新 あたら しいジャイロは、酸素 さんそ の代 か わりに窒素 ちっそ を用 もち いたものであり、それぞれのジャイロスコープはRate Sensorに収 おさ められた。Rate Sensorは、対 たい としてRate Sensor Unit (RSU)に収 おさ められた。STS-103の乗組 のりくみ 員 いん が交換 こうかん したのは、このRSUである。RSUはそれぞれ11.0kgの重量 じゅうりょう で、大 おお きさは325×267×226mmである。
12月のミッションで6つ全 すべ てのジャイロスコープを交換 こうかん したのに加 くわ え、Fine Guidance Sensor (FGS)と宇宙船 うちゅうせん のコンピュータも交換 こうかん された。新 あたら しいコンピュータは、飛行 ひこう ソフトウェアのメンテナンスの負荷 ふか を減 へ らし、費用 ひよう を著 いちじる しく削減 さくげん した。新 あたら しいコンピュータは、それまで使 つか われていたDF-224 コンピュータと比 くら べ、速度 そくど は20倍 ばい 、メモリーは6倍 ばい であった。重量 じゅうりょう は32.0kgで、大 おお きさは478×457×330mmである。設置 せっち されたFGSは、サービスミッション2で地球 ちきゅう に戻 もど され、修理 しゅうり が終 お わったものであった。重量 じゅうりょう は217kgで、大 おお きさは1.68×1.22×0.61mである。
宇宙船 うちゅうせん がセーフモード に入 はい った時 とき に、バッテリーの過 か 充電 じゅうでん と過熱 かねつ から宇宙船 うちゅうせん を守 まも るためにvoltage/temperature improvement kit (VIK)も設置 せっち された。VIKは、バッテリーを守 まも るために、充電 じゅうでん のカットオフ電圧 でんあつ をより低 ひく いレベルに修正 しゅうせい した。VIKの重量 じゅうりょう は、約 やく 1.4kgである。
この修理 しゅうり ミッションでは、新 あたら しいS-Band Single Access Transmitter (SSAT)も設置 せっち された。ハッブルは2つの相 あい 同 どう なSSATを搭載 とうさい し、1つだけを運用 うんよう することができる。SSATはハッブル宇宙 うちゅう 望遠鏡 ぼうえんきょう からNASAのTracking Data Relay Satellite System (TDRSS)を介 かい して地上 ちじょう にデータを送 おく るもので、1998年 ねん に故障 こしょう したものと交換 こうかん された新 あたら しい送信 そうしん 機 き である。SSATの重量 じゅうりょう は3.9kgで、大 おお きさは356×203×70mmである。
大量 たいりょう のデータを効率 こうりつ よく処理 しょり するために、予備 よび の半導体 はんどうたい メモリ も設置 せっち された。2度目 どめ のサービスミッションの前 まえ までは、ハッブルは3つの1970年代 ねんだい 風 ふう のリール式 しき テープレコーダ を用 もち いていた。2度目 どめ のサービスミッションで、この機械 きかい 式 しき レコーダの1つがデジタルの半導体 はんどうたい メモリと交換 こうかん された。このミッションで2つめの機械 きかい 式 しき レコーダが2つめの半導体 はんどうたい メモリと交換 こうかん された。新 あたら しいレコーダは、古 ふる いものと比 くら べ約 やく 10倍 ばい のデータを保持 ほじ することができた(1.2ギガバイトに対 たい して12ギガバイト)。レコーダの重量 じゅうりょう は、11.3kgで、大 おお きさは12×9×7インチである。
最後 さいご の船 ふね 外 がい 活動 かつどう では、劣化 れっか した望遠鏡 ぼうえんきょう 外側 そとがわ の絶縁 ぜつえん 体 たい が交換 こうかん された。絶縁 ぜつえん 体 たい は、ハッブル内部 ないぶ の温度 おんど 調整 ちょうせい のために必要 ひつよう である。New Outer Blanket Layer (NOBL)とShell/Shield Replacement Fabric (SSRF)がハッブルを宇宙 うちゅう の厳 きび しい環境 かんきょう から守 まも っている。これらにより望遠鏡 ぼうえんきょう は、90分 ぶん の周期 しゅうき 毎 ごと に日向 ひなた から日陰 ひかげ に入 はい る際 さい の急激 きゅうげき で大幅 おおはば な温度 おんど 変化 へんか から守 まも られる。
STS-103では、Student Signatures in Space (S3)プログラムの一環 いっかん として、数 すう 十 じゅう 万 まん の生徒 せいと の署名 しょめい も運 はこ ばれた。このユニークなプロジェクトでは、選 えら ばれた小学校 しょうがっこう の生徒 せいと の写真 しゃしん を撮影 さつえい してポスターが作 つく られ、ディスクにスキャンされてスペースシャトルに搭載 とうさい された。
また、このミッションでディスカバリーは、スペースシャトル計画 けいかく の歴史 れきし 上 じょう 最高 さいこう 高度 こうど で609kmの軌道 きどう に達 たっ した。これはディスカバリーとして最後 さいご の単体 たんたい での宇宙 うちゅう 飛行 ひこう となり、この後 のち のディスカバリーのミッションは全 すべ て国際 こくさい 宇宙 うちゅう ステーション へのミッションとなった。
ミッションスペシャリストの1人 ひとり であるジョン・グランスフェルド は、ディスカバリーに「火星 かせい の旗 はた 」を持 も ち込 こ んだ。
火星 かせい の旗 はた
NASAは、ジェミニ計画 けいかく の時 とき から伝統 でんとう 的 てき に宇宙 うちゅう 飛行 ひこう 士 し のために音楽 おんがく を用 もち いており、アポロ15号 ごう の時 とき に初 はじ めて起床 きしょう 用 よう に用 もち いた[1] 。それぞれの曲 きょく は、しばしば彼 かれ らの家族 かぞく が特別 とくべつ に選 えら んだものであり、各々 おのおの の乗組 のりくみ 員 いん にとって特別 とくべつ な意味 いみ があるか、日々 ひび の活動 かつどう に適 てき したものである[1] [2] 。
アメリカ合衆国 あめりかがっしゅうこく のスペースシャトルミッション
終了 しゅうりょう 中止 ちゅうし オービタ