STS-41
徽章 きしょう
ミッションの情報 じょうほう ミッション名 めい
STS-41 シャトル
ディスカバリー 発射 はっしゃ 台 だい
39-B 打上 うちあ げ日時 にちじ
1990年 ねん 10月 がつ 6日 にち 11:47:15 UTC 着陸 ちゃくりく または着水 ちゃくすい 日時 にちじ
1990年 ねん 10月 がつ 10日 とおか 13:57:18 UTC エドワーズ空軍 くうぐん 基地 きち 第 だい 22滑走 かっそう 路 ろ ミッション期間 きかん
4日 にち 2時 じ 間 あいだ 10分 ふん 4秒 びょう 周回 しゅうかい 数 すう
66 高度 こうど
296 km 軌道 きどう 傾斜 けいしゃ 角 かく
28.45° 航行 こうこう 距離 きょり
2747866 km 乗員 じょういん 写真 しゃしん
左 ひだり から、メルニック、カバナ、エイカーズ、リチャーズ、シェパード、背景 はいけい に見 み えるのはT-38 年表 ねんぴょう
STS-41 は、スペースシャトル ディスカバリー の11回 かい 目 め のミッションである。4日間 にちかん のミッションの主 しゅ 目的 もくてき は、"International Solar Polar Mission"の一環 いっかん としてのユリシーズ の軌道 きどう への投入 とうにゅう であった。
質量 しつりょう :
打上 うちあげ 時 じ :117,749 kg
着陸 ちゃくりく 時 じ :89,298 kg
ペイロード:28,451 kg
近 きん 点 てん :300 km
遠 とお 点 てん :307 km
軌道 きどう 傾斜 けいしゃ 角 かく :28.5°
軌道 きどう 周期 しゅうき :90.6分 ふん
ケネディ宇宙 うちゅう センターからのSTS-41の打上 うちあ げ
放出 ほうしゅつ 後 ご のユリシーズ
1990年 ねん 10月 がつ 6日 にち の7:47:15(EDT)、7時 じ 35分 ふん に開 ひら いていた2時 じ 間 あいだ 半 はん の打上 うちあげ 窓 まど の12分 ふん 後 ご に打上 うちあ げが行 おこな われた。117,749kgと当時 とうじ 最 もっと も重 おも い打上 うちあげ げであった。
展開 てんかい された主要 しゅよう ペイロードは、太陽 たいよう の極 きょく 地方 ちほう を探索 たんさく するために欧州 おうしゅう 宇宙 うちゅう 機関 きかん が製造 せいぞう したユリシーズであった。慣性 かんせい 上段 じょうだん ロケット とこのミッションのために使 つか われたペイロード・アシスト・モジュール -Sの2つの上段 じょうだん ステージが、ユリシーズを楕円 だえん 軌道 きどう の外 そと まで送 おく るために初 はじ めて組 く み合 あ わされた。他 た のペイロードや実験 じっけん 機器 きき には、Shuttle Solar Backscatter Ultraviolet (SSBUV)やINTELSAT Solar Array Coupon (ISAC)、Chromosome and Plant Cell Division Experiment (CHROMEX)、Voice Command System (VCS)、Solid Surface Combustion Experiment (SSCE)、Investigations into Polymer Membrane Processing (IPMP)、Physiological Systems Experiment (PSE)、Radiation Monitoring Experiment III (RME III)、Shuttle Student involvement Program (SSIP)、Air Force Maui Optical Site (AMOS)等 とう があった。
ディスカバリーの打上 うちあげ げの6時 じ 間 あいだ 後 ご 、ペイロードベイよりユリシーズが放出 ほうしゅつ された。ユリシーズは、欧州 おうしゅう 宇宙 うちゅう 機関 きかん とアメリカ航空 こうくう 宇宙 うちゅう 局 きょく の共同 きょうどう プロジェクトで、太陽 たいよう の極 きょく 地方 ちほう を探査 たんさ する初 はじ めての探査 たんさ 機 き であった。太陽 たいよう までの道 みち のりは、木星 もくせい への16ヶ月 かげつ の飛行 ひこう から始 はじ まり、そこで木星 もくせい の重力 じゅうりょく を利用 りよう して南 みなみ に方向 ほうこう 転換 てんかん し、1994年 ねん に太陽 たいよう の南極 なんきょく を通 とお り過 す ぎた。探査 たんさ 機 き はその後 ご 軌道 きどう 平面 へいめん に戻 もど り、1995年 ねん に太陽 たいよう の北極 ほっきょく を通過 つうか した。ディスカバリーがエドワーズ空軍 くうぐん 基地 きち に到着 とうちゃく した時 とき 、ユリシーズは既 すで に100万 まん マイルを移動 いどう していた。
ユリシーズが太陽 たいよう への途上 とじょう にある間 あいだ 、STS-41の乗組 のりくみ 員 いん は、野心 やしん 的 てき なスケジュールで科学 かがく 実験 じっけん を行 おこな った。ケネディ宇宙 うちゅう センター とニューヨーク州立 しゅうりつ 大学 だいがく ストーニーブルック校 こう の実験 じっけん で、顕花植物 けんかしょくぶつ のサンプルがCHROMEX-2で育 そだ てられた。1989年 ねん 3月 がつ に行 おこな われた以前 いぜん の同様 どうよう な実験 じっけん では、根 ね 端 はし 分裂 ぶんれつ 組織 そしき の染色 せんしょく 体 たい の損傷 そんしょう が確認 かくにん されていた。ディスカバリーで宇宙 うちゅう に運 はこ ばれた植物 しょくぶつ の分析 ぶんせき により、根 ね の細胞 さいぼう のどのような遺伝 いでん 物質 ぶっしつ が微 ほろ 重力 じゅうりょく に反応 はんのう するか決定 けってい され、ここで得 え られた情報 じょうほう は、計画 けいかく されていたフリーダム宇宙 うちゅう ステーション の滞在 たいざい 研究 けんきゅう 者 しゃ 等 とう の将来 しょうらい 的 てき な長期間 ちょうきかん の宇宙 うちゅう 旅行 りょこう 者 しゃ のために役立 やくだ てられ、また地上 ちじょう での集約 しゅうやく 農業 のうぎょう に寄与 きよ することが期待 きたい された。
微 ほろ 重力 じゅうりょく 下 か での炎 ほのお の振舞 ふるま いの理解 りかい も、スペースシャトルの安全 あんぜん 性 せい の向上 こうじょう への継続 けいぞく 的 てき な研究 けんきゅう の一部 いちぶ であった。Solid Surface Combustion Experimentと呼 よ ばれる特別 とくべつ に設計 せっけい された部屋 へや の中 なか で、紙 かみ の紐 ひも を燃 も やして撮影 さつえい し、炎 ほのお の発達 はったつ の様子 ようす や対流 たいりゅう が無 な い環境 かんきょう での動 うご きを観測 かんそく した。この実験 じっけん は、グレン研究 けんきゅう センター とミシシッピ州立 しゅうりつ 大学 だいがく の出資 しゅっし で行 おこな われた。
大気 たいき 中 ちゅう のオゾン の枯渇 こかつ は地球 ちきゅう 規模 きぼ での環境 かんきょう 問題 もんだい となっていた。NASAのニンバス7号 ごう とアメリカ海洋 かいよう 大気 たいき 庁 ちょう のTIROS は、オゾンの現況 げんきょう が分 わ かるデータを毎日 まいにち 送信 そうしん した。Shuttle Solar Backscatter Ultraviolet Instrumentにはオゾン検出 けんしゅつ 器 き が積 つ まれた。
1990年 ねん 、商業 しょうぎょう 用 よう の使 つか い捨 す て打上 うちあ げ機 き で通信 つうしん 衛星 えいせい インテルサット が低 てい 軌道 きどう に誤 あやま 投入 とうにゅう された。STS-41の前 まえ 、NASAは1992年 ねん に救出 きゅうしゅつ ミッションを行 おこな う可能 かのう 性 せい を評価 ひょうか した。この救出 きゅうしゅつ の準備 じゅんび として、衛星 えいせい のものと同様 どうよう のソーラーパネルが低 てい 軌道 きどう と同 おな じ環境 かんきょう に晒 さら された。回収 かいしゅう されたソーラーパネルは詳細 しょうさい に分析 ぶんせき され、インテルサットのソーラーパネルは大 おお きな損傷 そんしょう を受 う けていないことが分 わ かった。この発見 はっけん により、NASAは1992年 ねん にSTS-49 で救出 きゅうしゅつ ミッションを行 おこな った。
STS-41までの研究 けんきゅう では、微 ほろ 重力 じゅうりょく への適応 てきおう の過程 かてい で、動物 どうぶつ や人間 にんげん の骨質 こっしつ 量 りょう は減少 げんしょう し、心 しん 失調 しっちょう が起 お こり、30日 にち を超 こ えると骨粗鬆症 こつそしょうしょう に似 に た症状 しょうじょう が起 お こることが示 しめ されていた。エイムズ研究 けんきゅう センター とペンシルベニア州立 しゅうりつ 大学 だいがく の細胞 さいぼう 研究 けんきゅう センターが出資 しゅっし するSTS-41のPhysiological Systems Experiment実験 じっけん の目標 もくひょう は、このような症状 しょうじょう に生理学 せいりがく 的 てき 治療 ちりょう が有効 ゆうこう か否 ひ か確 たし かめることであった。ジェネンテック 社 しゃ が開発 かいはつ したタンパク質 たんぱくしつ が飛行 ひこう の間 あいだ 、8匹 ひき のラット に投与 とうよ され、他 た の8匹 ひき には投与 とうよ されなかった。
39B発射 はっしゃ 台 だい から打 う ち上 あ げられるディスカバリーと39A発射 はっしゃ 台 だい に見 み えるコロンビア
1990年 ねん 9月 がつ 20日 はつか - 2機 き のスペースシャトル(STS-35 のコロンビアとSTS-41のディスカバリー)が隣接 りんせつ する珍 めずら しい光景 こうけい 。第 だい 39発射 はっしゃ 施設 しせつ の39B発射 はっしゃ 台 だい (後方 こうほう )にディスカバリー、39A発射 はっしゃ 台 だい (前方 ぜんぽう )にコロンビアがある。
Polymer Membrane Processing実験 じっけん は、膜 まく 形成 けいせい における対流 たいりゅう の役割 やくわり について明 あき らかにすることを目的 もくてき とした。膜 まく は薬品 やくひん の精製 せいせい 、人工 じんこう 透析 とうせき 、水 みず の脱 だつ 塩 しお 等 とう の目的 もくてき で商業 しょうぎょう 的 てき に用 もち いられる。この実験 じっけん の一部 いちぶ は、Battelle Advanced Materials Center for the Commercial Development of Spaceの出資 しゅっし によって行 おこな われた。
STS-41の乗組 のりくみ 員 いん のスケジュールの空 あ き時間 じかん には、中学校 ちゅうがっこう レベルの教材 きょうざい 作成 さくせい のため、様々 さまざま なビデオテープを撮影 さつえい した。このテープは、後 のち にNASAのTeacher Resource Center networkを通 つう じて、全国 ぜんこく に配布 はいふ された。
その他 た の活動 かつどう としては、搭載 とうさい されたテレビカメラの音声 おんせい 操作 そうさ システムの実証 じっしょう や、軌道 きどう にいる間 あいだ の乗組 のりくみ 員 いん へのイオン化 いおんか 放射線 ほうしゃせん の曝露 ばくろ のモニター等 とう があった。
1990年 ねん 10月 がつ 10日 とおか 6時 じ 57分 ふん 18秒 びょう 、ディスカバリーはエドワーズ空軍 くうぐん 基地 きち の第 だい 22滑走 かっそう 路 ろ に着陸 ちゃくりく した。ロールアウト距離 きょり は2,523mで、ロールアウト時間 じかん は49秒間 びょうかん であった。ディスカバリーは1990年 ねん 10月 がつ 16日 にち にケネディ宇宙 うちゅう センターに戻 もど った。
NASAはジェミニ計画 けいかく の時 とき から伝統 でんとう 的 てき に、宇宙 うちゅう 飛行 ひこう 士 し のために音楽 おんがく を流 なが すことを始 はじ めた。これは、アポロ15号 ごう の時 とき に初 はじ めて宇宙 うちゅう 飛行 ひこう 士 し の起床 きしょう のために使 つか われることとなった。それぞれの曲 きょく は、しばしばその家族 かぞく が特別 とくべつ に選 えら んだものであり、個々 ここ の乗組 のりくみ 員 いん にとって特別 とくべつ な意味 いみ を持 も つものか、日々 ひび の活動 かつどう に相応 ふさわ しいものである[ 1] 。
アメリカ合衆国 あめりかがっしゅうこく のスペースシャトルミッション
終了 しゅうりょう 中止 ちゅうし オービタ