クモ

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クモ
様々さまざまなクモるい
分類ぶんるい
さかい : 動物界どうぶつかい Animalia
もん : 節足動物せっそくどうぶつもん Arthropoda
もん : やっとこかくもん Chelicerata
つな : クモガタつな(クモつなArachnida
階級かいきゅうなし : 蛛肺るい Arachnopulmonata
階級かいきゅうなし : よんはいるい Tetrapulmonata
: クモ Araneae
学名がくめい
Araneae
Clerck1757
英名えいめい
Spider

クモ蜘蛛くもえい: spider)は、節足動物せっそくどうぶつもんやっとこかくもんクモガタつなクモ(クモもく、Araneae)にぞくする動物どうぶつ総称そうしょうである。あみり、むし捕食ほしょくすることで一般いっぱんによくられている。クモしてクモるいともいうが、クモガタるいやフツウクモるいとの区別くべつのために真正しんしょうクモるい呼称こしょうすることもある。このるい研究けんきゅう分野ぶんやクモがくといわれる。

概説がいせつ[編集へんしゅう]

クモはいとし、やっとこかく毒腺どくせんち、それをもちいて小型こがた動物どうぶつ捕食ほしょくする、肉食にくしょくせい陸上りくじょう節足動物せっそくどうぶつの1ぐんである。いと使つかってあみることでよくられるが、実際じっさいにはほぼ半数はんすうたねあみらずに獲物えものつかまえる。人間にんげんがいをなすほどのどくつものはごく少数しょうすうかぎられる。

昆虫こんちゅうあしるいなどの陸生りくせい節足動物せっそくどうぶつ同様どうように「むし」とあつか動物どうぶつぐんひとつであるが、ろくきゃくもんぞくする昆虫こんちゅうとはまったべつのグループ(やっとこかくもんクモガタつな)にぞくする。昆虫こんちゅうとのおも区別くべつてんは、あしかずが8ほんであること、からだぜんからだこうからだの2のみによって構成こうせいされること、触角しょっかくくことなどがある。

語源ごげん[編集へんしゅう]

クモの語源ごげんは「蜘蛛くもを“む”むし」または、“くろい”、“かくれ(ごもり)”から由来ゆらいする。クモは中国ちゅうごく足長あしなが蜘蛛くもあらわす“はは”から由来ゆらいするというせつもあったが、いま否定ひていされている。クモは上代じょうだい日本語にほんご記録きろく存在そんざいしており、“はは”は上古じょうこ中国語ちゅうごくごではなく、中古ちゅうこ中国語ちゅうごくごから記録きろくられる[1]

外部がいぶ形態けいたい[編集へんしゅう]

クモるい外部がいぶ形態けいたい:1:あし、2:あたま胸部きょうぶぜんからだ)、3:腹部ふくぶこうからだ

からだあたま胸部きょうぶぜんからだ)とふくろじょう腹部ふくぶこうからだ)からなり、両者りょうしゃほそはらがらによってつながる[2]

あたま胸部きょうぶぜんからだ[編集へんしゅう]

ぜんからだprosoma)はさきぶしと6つのからだぶしから癒合ゆごう[3]一般いっぱんに「あたま胸部きょうぶ」(cephalothorax)とばれる。クモガタるい同様どうよう、ここにはやっとこかく1ついさわ1ついあし4ついというけい6つい付属ふぞく関節かんせつ)がある[3]くちまえにはかまじょうになったやっとこかくがあり、クモるいではこれを「上顎じょうがく」ともぶ。そのうしろからは1ついさわと4ついあしならんでいる。

あたま胸部きょうぶ背面はいめんそと骨格こっかく完全かんぜん一体化いったいかしたかぶとcarapace)であるが、だい1あし基部きぶのあたりから前後ぜんごにはたかさやかたちがあることがある。とくにそのあいだみぞがある場合ばあい、頸溝という。前部ぜんぶにはがあり、基本きほんてきには8つのが2れつならんでいるが、その配列はいれつ位置いちによってことなり、分類ぶんるいじょう重要じゅうよう特徴とくちょうになっている。あみらずに生活せいかつするクモでは、そのうちのいくつかがおおきくなっているものがある。一部いちぶぐんでは紫外線しがいせんることができる。

あしをもつ部位ぶいおおくの場合ばあいやっとこかくをもつ前部ぜんぶより幅広はばひろく、背面はいめん中央ちゅうおうにはちいさなくぼみがあることがおおく、これをちゅうくぼという。またあし隙間すきまかってみぞはしることもおおく、これを放射ほうしゃみぞという。

附属ふぞく[編集へんしゅう]

やっとこかくchelicerae上顎じょうがく)はかまじょう(ナイフじょうやっとこじょう)で、先端せんたんするどく、獲物えものにこれをして、どく注入ちゅうにゅうする。さわもとぶしやっとこかく下面かめんしもあご形成けいせいする。さわpedipalps)はあしじょうで、普通ふつうのクモではあしよりずっとちいさく、やっとこかく補助ほじょのようにえるが、原始げんしてきなクモでは見掛みかけではあし似通にかよう。

あし先端せんたんにはつめがある。みやつこもうせいのクモではおおきいつま2ほんちいさいつめ1ほんがあるが、徘徊はいかいせいのクモでは、ちいさいつめのかわりに吸盤きゅうばんじょうもうたばがある。あしだいいちきゃくながいものがおおいが、それぞれのながさの特徴とくちょうはそれぞれのぐんである程度ていどまっている。

なお、あしきにも特徴とくちょうがある。よくかけられるコガネグモなどではまえついまえき、うしついうしきになっている。このかたを「ぜんくだりせい」という。それにたいしてカニグモアシダカグモなどではまえさんついまえくか、よんついとも先端せんたん前向まえむきになっているかのいずれかで、横向よこむきにうごくわけではないがこのかたを「横行おうこうせい」という。

腹部ふくぶこうからだ[編集へんしゅう]

こうからだopisthosoma)は腹部ふくぶabdomen)ともいい、12せつふく[3]が、普通ふつう外見がいけんじょうからからだぶしられない。そと骨格こっかくやわらかく、全体ぜんたいふくろじょうになっている。そのうちだい1せつあたま胸部きょうぶにつなぐはばせまはらがらとなる[3]腹部ふくぶ裏面りめん前方ぜんぽうには、通常つうじょう1ついしょはいという呼吸こきゅう器官きかんがあり、そのあいだ生殖せいしょくせんひらいている。腹部ふくぶはしにはすうついだしいと突起とっきいといぼ)がある。そのうしろに肛門こうもんがある。

ただし上述じょうじゅつ特徴とくちょう普通ふつうのクモ、いわゆるクモ下目しため特徴とくちょうである。キムラグモなど原始げんしてきハラフシグモでは、腹部ふくぶからだぶしられ、いといぼ腹部ふくぶ下面かめん中央ちゅうおう位置いちし、しょはいは2ついで4つある[3]さわあしとほぼおなじで、全体ぜんたいではあしが5たいあるようにえる。トタテグモるいオオツチグモるいぞくするトタテグモ下目しためは、腹部ふくぶふしがなく、いといぼはらはしにあるが、ハラフシグモるいおなじである。

いと突起とっき[編集へんしゅう]

いと突起とっきは、腹部ふくぶだい4-5せつ由来ゆらい付属ふぞくである[3]いといぼ」(spinnerets)という。普通ふつうのクモるいでは腹部ふくぶはしにあるが、ハラフシグモるいでは腹部ふくぶ中央ちゅうおうにある。

キムラグモなどハラフシグモるいではいと突起とっき腹部ふくぶはらめん中央ちゅうおうにあり、それぞれのふしに2ついずつ、外側そとがわおおきい外出がいしゅついと突起とっき内側うちがわちいさい内出うちでいと突起とっきがある。それ以外いがいのクモるいではこれらが腹部ふくぶはし移動いどうし、その一部いちぶ退化たいかしたものとかんがえられる。だしいと突起とっきかずかたちぐんによってややことなる。

いと突起とっき先端せんたんちかくには、多数たすうちいさな突起とっきがあり、それぞれの先端せんたんからいとる。この突起とっきを「いとかん」という。これにはクモによって色々いろいろ種類しゅるいがあり、それぞれからでるいとにもがあり、クモは用途ようとおうじて使つかけている。

一部いちぶのクモるいには、通常つうじょういといぼまえに「ふるいばん(しばん)」(cribellum)といういといたじょう構造こうぞうつ。これをつクモは、だい4きゃく末端まったんちかくに、もうくし(もうしつ)という、きっちりとくしじょうならんだつ。いとときはこのあしこまかく前後ぜんごうごかし、ふるいばんから顕微鏡けんびきょうでもえないほどのこまかいいとし、これがもやもやした綿めんじょうふといとからんだものをつくる。

雌雄しゆう[編集へんしゅう]

性的せいてき二形ふたなりがはっきりしているものがおおく、雌雄しゆう区別くべつ比較的ひかくてきたやすい。模様もようにはっきりとしたのあるものがおおい。ゆうめすより小型こがたであるたねひろられており、なかでも雌雄しゆうによるおおきさのちがいがいちじるしいコガネグモのクモが有名ゆうめいであるが、徘徊はいかいせいのクモ(コモリグモハエトリグモ)などにはゆうめすよりやや華奢きゃしゃ程度ていどちいさいたねもよくられる。

確実かくじつ区別くべつそと性器せいきでおこなう。めすでは、腹部ふくぶはらめん前方ぜんぽうしょはいあいだ中央ちゅうおう生殖せいしょくあながあり、開口かいこうはキチンして、複雑ふくざつ構造こうぞうつ。ゆうでは、生殖せいしょくあなとく目立めだたないが、さわ先端せんたんに「うつりせい器官きかん」(さわ器官きかんPalpal organ)というふくらみがあり、複雑ふくざつ構造こうぞうになっている。精液せいえきをここにたくわえ、さわからめす生殖せいしょくあな精子せいしおくむという、特殊とくしゅ交接こうせつおこなうためである。このめす生殖せいしょくあなゆうさわ構造こうぞうは、たね区別くべつさいにも重視じゅうしされる。

内部ないぶ形態けいたい[編集へんしゅう]

のう[編集へんしゅう]

クモののうあたま胸部きょうぶにあり、こと小型こがたのクモや幼生ようせいでは身体しんたいめるのう容積ようせき非常ひじょうおおきい。中枢ちゅうすう神経しんけい容積ようせきの8わりめてあしなかにまではみしているものや、幼虫ようちゅう期間きかん身体しんたいわり巨大きょだいのうからだふくがっているものもある[4]いとあみるクモもあみつくらないクモもおおむね巨大きょだいのうっていて、あみる・らないで目立めだったはない[4]

消化しょうかけい[編集へんしゅう]

消化しょうかかんおおきくはぜんちょうfore-gut)、ちゅうちょうmid-gut)、こうちょうhind-gut)からなる。ぜんちょうこうちょうそと胚葉はいようせいで、ちゅうちょううち胚葉はいようせいである。

ぜんちょう[編集へんしゅう]

あたま胸部きょうぶおさまる部分ぶぶんである。くちつづいて咽頭いんとうpharynx)、食道しょくどうoesophagus)、吸胃sucking stomach)からなる。この部分ぶぶんでは消化しょうかおこなわれない。

クモるいはあらかじめ体外たいがい消化しょうかするため、くちからは液体えきたいのみがまれる。咽頭いんとう食道しょくどうまいの、吸胃はさんまいのキチンばんそなえ、特殊とくしゅ筋肉きんにくとつながっているそれらをうごかして食物しょくもつはたらきをつ。なお、これらのキチンばん脱皮だっぴさいには完全かんぜんはずれる。

ちゅうちょう[編集へんしゅう]

これはあたま胸部きょうぶ腹部ふくぶにまたがる部分ぶぶんである。吸胃から後方こうほうつづ部分ぶぶんは、あたま胸部きょうぶ後半こうはんから左右さゆう突出とっしゅつし、それぞれまえかって胸部きょうぶ前方ぜんぽういたり、ぐんによってはその先端せんたん融合ゆうごうする。この部分ぶぶん前出ぜんしゅつぶんちょうthoracenteron)とい、ここからは付属ふぞく基部きぶかって嚢状にている。この部分ぶぶんぶんちょうえだlateral ceaca)という。この部分ぶぶんでは消化しょうかおこなわれているとかんがえられている。

はらがらとおけるとそれにつづなかちょうおおきくふくらんで腹部ふくぶ背面はいめんちかくをとおる。この部分ぶぶんではすうついぶんえだており、これをせんさまちゅうちょうglandular mid-gut)とい、さらにこまかくぶんえだして腹部ふくぶ心臓しんぞう両側りょうがわおおきなかたまりとなる。ここでは消化しょうか吸収きゅうしゅうおこなわれるとかんがえられている。クモがえさるとすぐにこの部分ぶぶんおくられ、腹部ふくぶ膨大ぼうだいする。

こうちょう[編集へんしゅう]

ちゅうちょうまつはし左右さゆういちついマルピーギかんがつながっており、さらにふくらんでくそ (stercoral pocket) となっている。最後さいご部分ぶぶん直腸ちょくちょうrectum)で、そのまま肛門こうもんつづく。

呼吸こきゅうけい[編集へんしゅう]

クモるい呼吸こきゅうとしては、しょはい気管きかんがある。とく前者ぜんしゃ付属ふぞく由来ゆらいであるとかんがえられる。

しょはい[編集へんしゅう]

しょはいbook lung)は、クモるいとそのきんえん独特どくとく呼吸こきゅう器官きかんである、肺葉はいようへん偏平へんぺいで、それがならんでいる様子ようす書物しょもつぺーじのようであることから、そのがある。

気管きかん[編集へんしゅう]

しょはいを2ついぐんと、ユウレイグモなどでは気管きかんtrachea)をくが、それ以外いがいのものでは腹部ふくぶはらめん気管きかんもんひらき、そこから体内たいない細長ほそなが気管きかんび、ぶんえだしていとぐち器官きかんあいだとおる。そのさきあたま胸部きょうぶにまでびるものもある。気管きかんもんしょはいいといぼあいだにある。

循環じゅんかんけい[編集へんしゅう]

節足動物せっそくどうぶつ同様どうよう開放かいほう血管けっかんけいであり、動脈どうみゃく先端せんたんから血液けつえき細胞さいぼうあいだ体腔たいこう)へ直接ちょくせつながリンパとなり、ふたたしんもんから循環じゅんかんけいれられる。心臓しんぞう腹部ふくぶ背面はいめんにあり、腹部ふくぶあたま胸部きょうぶへは動脈どうみゃくはしる。

心臓しんぞう[編集へんしゅう]

心臓しんぞう細長ほそながく、腹部ふくぶ背面はいめんにあって、まえはしからはぜん行動こうどうみゃくaorta)、両側りょうがわにはがわはら動脈どうみゃくlateral abdominal artery)、うしろへは尾行びこう動脈どうみゃくcaudal artery)がる。心臓しんぞうかこえこころ嚢(pericardium)につつまれており、心臓しんぞうとのあいだ空間くうかんかこえこころ腔(pericardial cavity)という。側面そくめんにはしんもんcardiac ostia)があり、ここから体腔たいこうながれる血液けつえきれられる。しんもんかずはハラフシグモるいではたいあり、派生はせいてきぐんではすくなくなる傾向けいこうがあり、たとえば普通ふつうのクモのおおくはさんついである。心臓しんぞう周囲しゅういにはたいをなすしん靭帯じんたいcardiac ligament)があり、これが心臓しんぞううごきに関係かんけいしているとかんがえられている。

血管けっかん[編集へんしゅう]

ぜん行動こうどうみゃく腸管ちょうかん背面はいめんにあり、はらがらとおってあたま胸部きょうぶはいり、吸胃のうえ左右さゆうしょう動脈どうみゃくかれ、さらにこまかくかれて付属ふぞくなどにはいむ。がわはら動脈どうみゃく尾行びこう動脈どうみゃくはそれぞれ枝分えだわかれして腹部ふくぶしょ器官きかんあいだひろがる。

なお、腹部ふくぶなが血液けつえきのうち、しょはいとおったものはそこから心臓しんぞうかうほらとおってかこえこころ腔へはいる。このほらはい静脈じょうみゃくpulmonary vein, dorsal lacunae)とい、クモるい体内たいないでは唯一ゆいいつ静脈じょうみゃくである。これは酸素さんそおおふくんだ血液けつえき優先ゆうせんてき心臓しんぞうおくり、全身ぜんしんおく仕組しくみである。

排出はいしゅつ器官きかん[編集へんしゅう]

排出はいしゅつ器官きかんとしては、マルピーギかんあしもとせんがある。

マルピーギかん[編集へんしゅう]

マルピーギかんMalpighian tube)は、腹部ふくぶ後半こうはんなかちょう背面はいめんぶんえだしながらび、ちゅうちょう後部こうぶくちひらく。体腔たいこうえきちゅうから不純物ふじゅんぶつをくみはたらきがあるとされるが、詳細しょうさい不明ふめいである。なお、昆虫こんちゅうられる本来ほんらいのマルピーギかんそと胚葉はいよう起源きげんであるのにたいして、クモるいのそれはうち胚葉はいようであるなかちょうより分化ぶんかしたものであるから、生物せいぶつがくてき相似そうじではあるがあいどうではない。

あしもとせん[編集へんしゅう]

あしもとせんCoxal gland)は、あしもとぶしあいだにあり、じんかん一種いっしゅかんがえられる。原始げんしてきなクモるいでは、この器官きかんはよく発達はったつしており、排出はいしゅつしょう嚢となってだいいちきゃくだい三脚さんきゃく後方こうほうくちひらき、ここから排出はいしゅつぶつす。しかしおおくの普通ふつうのクモるいでは退化たいか傾向けいこういちじるしい。

生態せいたい[編集へんしゅう]

基本きほんてき陸上りくじょうせい動物どうぶつで、おおくの種類しゅるい砂漠さばく高山たかやま森林しんりん草原そうげん湿地しっち海岸かいがんなどあらゆる陸上りくじょう環境かんきょう分布ぶんぷしている。これほど多彩たさい環境かんきょう分布ぶんぷがあるというのは、現在げんざいおおくのニッチを昆虫こんちゅうるいってわられたやっとこかくるいなかでクモとダニだけである。ただし淡水たんすいにせよ海水かいすいにせよ、水際みずぎわまでは結構けっこう種類しゅるいがいるが、水中すいちゅう生活せいかつえるものは、ミズグモただ1しゅだけとってよい。うみではヤマトウシオグモなどが潮間しおまたいまで進出しんしゅつしているが、満潮まんちょうにはないかくれてごすものである。そのてんミズダニなど水中すいちゅう生活せいかつおおくのたねふくダニるいほうがよりおおくのニッチに適応てきおうしている。

しょくせい[編集へんしゅう]

ほぼすべてが肉食にくしょくせいで、自分じぶんとほぼおなおおきさの動物どうぶつまで捕食ほしょくする。オオヒメグモなどあみるクモの一部いちぶは、自分じぶんすうばいもあるおおきさの獲物えものあみらえてべることもある。捕食ほしょく対象たいしょう昆虫こんちゅうるいからクモガタるいなどの節足動物せっそくどうぶつ軟体動物なんたいどうぶつ小型こがた脊椎動物せきついどうぶつまで多岐たきにわたる。日本にっぽん国内こくないにおいても沖縄おきなわけん石垣島いしがきじまでは日本にっぽん最大さいだいのクモであるオオジョロウグモツバメを、おなじく沖縄おきなわけん糸満いとまんではシジュウカラ[5]捕食ほしょくしていたのが観察かんさつされている。また、オオツチグモるいはかつて、とり捕食ほしょくするというのでトリトリグモあるいはトリクイグモ(バードイーター)とばれていた。このはなしそのものは伝説でんせつめいているが、実際じっさいカエルネズミはよく捕食ほしょくするようである。

オニグモるいえんもう中心ちゅうしん

捕食ほしょく行動こうどうとしては、ほそいとあみをつくってらえる・徘徊はいかいしてらえるの2つに大別たいべつできる。あみるものをみやつこもうせいらないものを徘徊はいかいせいという。

原始げんしてきたねたとえばハラフシグモトタテグモは、地中ちちゅうトンネルじょうつくり、くち捕虫ほちゅうのための仕掛しかけをいとつくる。もうはこれを起源きげんとして発達はったつしたとかんがえられる。クモのあみ様々さまざまかたちをしており、すうほんいといただけの簡単かんたんなものから、きわめて複雑ふくざつなものまである。やく半数はんすうのクモが、あみらずにせたり、びかかったりしてえさらえる。いずれの場合ばあいにも、えさいつくには直接ちょくせつ場合ばあいいとからめてから場合ばあいがある。

う」というふうにもいわれるが、実際じっさいには消化しょうかえき獲物えもの体内たいない注入ちゅうにゅうして、液体えきたいにしてむ(体外たいがい消化しょうか)ので、わると獲物えものからびるのではなく、からっぽになっている。ちいさいものはつぶして粉々こなごなにしてしまうこともある。

アシブトヒメグモ花粉かふんべるれいアリグモアリマキ甘露かんろべるなど、肉食にくしょくせい習性しゅうせいもいくつかられている。ハエトリグモるい仲間なかまであるバギーラ・キプリンギは、アカシアしょう動物どうぶつよりおおべることがられている[6][ちゅう 1]

ジェネラリストとスペシャリスト[編集へんしゅう]

かつて動物どうぶつ生態せいたいがくものエルトンは「クモのあみにゾウはかからない」という言葉ことばのこし、われるの関係かんけい大事だいじさを主張しゅちょうした。これは捕食ほしょくしゃってもなんでもうものではなく、その獲物えもの範囲はんいかぎられているという指摘してきではあるが、「クモのあみおおきささええば、どんなものでもつかまえるだろう」、つまり「獲物えものごのみはしないだろう」という趣旨しゅし予断よだんがある。実際じっさいおおくのクモはとく獲物えものえらばないジェネラリストであろうと予想よそうされる。だが、あきらかにまった獲物えものしかえらばないものもられており、たとえば以下いかのようなものがある。

いと利用りよう[編集へんしゅう]

クモとえばいと想像そうぞうするくらい、クモといととのつながりはふかい。すべてのクモはいとすことができ、生活せいかつうえでそれを役立やくだてている。

みやつこもうせいでも徘徊はいかいせいでも、すべてのクモはあるくときにかならず「しおりいと」といういといてあるく。てきからのがれるためにあみからちるクモは、かならいといており、ふたたいとをたぐってもともどることができる。ハエトリグモ獲物えものびついたとき、間違まちがって落下らっかしても、ちてしまわず、いとでぶらがることができる。

代表だいひょうてきクモのあみであるえんもうでは、横糸よこいと粘液ねんえきいたいとがあって、獲物えものねばくようになっている。あみあるときにはこのいと使つかわず、ねばりのない縦糸たていとつたってあるくので、みずからはあみっかからない。粘液ねんえきをつけたいとまった使つかわないあみもある。

みやつこもうせいのクモは、あみえさがかかるのを振動しんどうかんる。もうすみにクモが位置いちしている場合ばあいでも、あみわくいとか、あみ中心ちゅうしんからいた1ほんいとあしれており、あみからの振動しんどうることができる。えさがかかると、いとけて獲物えもの回転かいてんさせながら幅広はばひろくしたいとけてゆき、身動みうごきできなくしてらえる。場合ばあいによってはクモが獲物えものまわりをまわりながらいとをかけてゆく。徘徊はいかいせいのクモでも、えさいといてらえるものもある。

地中ちちゅうあなつくるものや、テントじょうつくり、とくあみつくらないものでも、まわりの表面ひょうめんにまばらに放射状ほうしゃじょういとり、むしれるとしてらえるたねがある。このようないとを「受信じゅしんいと」という。これがあみ起源きげんではないかともといわれている。

おおくのたねでは、グモがいとふうかせて、タンポポ種子しゅしのようにそらぶ「バルーニング」という習性しゅうせいつ。小型こがたたねでは、成虫せいちゅうでもそれをおこなうものがある。この飛行ひこう能力のうりょくにより、クモは生物せいぶつよりもいちはや生息せいそく拡大かくだいすることができる。いちれいとして、インドネシアクラカタウ火山かざん活動かつどうによりあらたなしま誕生たんじょうしたときに、生物せいぶつ移住いじゅうについて調査ちょうさしたところ、最初さいしょにやってきた生物せいぶつはクモだったと報告ほうこくされている。

産卵さんらん脱皮だっぴのためにつくるものもあり、その場合ばあいいと使つかう。地中ちちゅうせいのクモではあな裏打うらうちをいとおこない、トタテグモのようにとびらつくるものは、いとでそれをつくる。おおくのものはたまごかたまりいとでくるんで卵嚢らんのうにする。

いと組成そせいタンパク質たんぱくしつ分子ぶんし連鎖れんさで、体内たいないでは液状えきじょう存在そんざいし、体外たいがい排出はいしゅつされるさい空気くうき応力おうりょくによって繊維せんいじょういととなる。これは不可ふかぎゃく反応はんのうで、空気くうきうえ液状えきじょうもどることはないが、使用しようしたいと蛋白たんぱくげんとしてべ、消化しょうかしてふたたいとなどに利用りようするたねられる。

生活せいかつ[編集へんしゅう]

生殖せいしょく行動こうどう[編集へんしゅう]

ゆうさわれた精子せいしめす生殖せいしょくあなわたしすという、動物どうぶつさかいにあまりれいのない方法ほうほうもちいる。ゆうさわ先端せんたんには、ゆう成熟せいじゅくするとさわ器官きかんという複雑ふくざつ構造こうぞう出来上できあがる。スポイトのようになっていて、精子せいしたくわえるふくろと、注入ちゅうにゅうする先端せんたんがある。ゆうめすところへゆくまえに、ちいさなあみつくり、ここへ生殖せいしょくあなから精子せいし放出ほうしゅつさわれる。ほとんどのクモは肉食にくしょくせいであるので、めす巨大きょだいであるたね場合ばあいゆう接近せっきん危険きけんともなう。そのため安全あんぜん接近せっきんするための配偶はいぐう行動こうどうがいろいろとられている。コガネグモなどみやつこもうせいのものではゆうあみそとからいとをはじいてめす機嫌きげんうかがたねおおい。わったれいとして、ゆう前足まえあしってダンスをする徘徊はいかいせいハエトリグモのようなれいもある。

たまご[編集へんしゅう]

たまごおおくの場合ばあい多数たすうをひとかたまりでみ、いといて卵嚢らんのう(らんのう、egg sac)をつくる。卵嚢らんのうしゅによってさまざまなかたちをしている。たまご全体ぜんたいまるかたまりとなり、やわらかないとでくるまれる。それだけの卵嚢らんのうつくるものもあるが、さらにその外側そとがわあついとつくったまくふくろ円盤えんばんじょう卵嚢らんのう仕上しあげるものもある。

卵嚢らんのうをそのまま樹皮じゅひけたり、いしうらにくっつけたりと放置ほうちするものもあるが、自分じぶんあみ片隅かたすみにつるす、あるいは自分じぶんなかたまごむ、しばらくを一緒いっしょごすなど、一定いっていおやによる保護ほごおこなたね存在そんざいする。ユウレイグモハシリグモアシダカグモなどはらんのうをくちにくわえて保護ほごし、コモリグモいといぼにつけてはこぶ。

幼生ようせい[編集へんしゅう]

孵化ふかした幼生ようせいは、通常つうじょう1かい脱皮だっぴをするまでは卵嚢らんのうないまる。はつよわい幼生ようせいやわらかく活発かっぱつで、卵嚢らんのうないでもう1かい脱皮だっぴをおこなったのち、やや活発かっぱつになったグモが卵嚢らんのうからてくるのが普通ふつうである。卵嚢らんのうからてきたグモが、しばらくは卵嚢らんのう周辺しゅうへんかたまってごす習性しゅうせいられるものがおおく、クモの「まどい」という。この時期じきにちょっかいをかけると大量たいりょうグモが四方八方しほうはっぽうっていくため、大勢おおぜいがあちこちへまどようたとえて「蜘蛛くもらす」という比喩ひゆ表現ひょうげんをする。

たまご保護ほごする習性しゅうせいのあるものでは、グモとしばらく一緒いっしょごすものもおおい。コモリグモるいでは、まれたをしばらく背中せなかはこぶ。ヒメグモにはめすおや幼虫ようちゅう口移くちうつしで栄養えいようあたえるれいがあり、このときあたえるものを「spider Milk」という。カバキコマチグモめすおやグモに自分じぶん自身じしんわせてしまう。

そのグモはそれぞれ単独たんどく生活せいかつにはいるが、そのさいバルーニングおこなたねおおい。

一般いっぱんには幼虫ようちゅう成虫せいちゅうちいさくした姿すがたであるが、なかにはおおきくいろ模様もようわるれいもある。また、習性しゅうせいについてもおやとほぼおなじなのが普通ふつうであるが、成虫せいちゅう徘徊はいかいせいなのに幼虫ようちゅうあみれいハシリグモなど)、ぎゃく成虫せいちゅうになってあみるようになるれいトリノフンダマシなど)がある。前者ぜんしゃ祖先そせんみやつこもうせいであったことをしめすとの説明せつめいがあるが、後者こうしゃについてはよくわからない。

社会しゃかいせい[編集へんしゅう]

ほとんどのクモるい単独たんどく生活せいかつ肉食にくしょくせいである。幼虫ようちゅうがしばらく成虫せいちゅう生活せいかつともにするれいすくなくなく、これらは社会しゃかいせいといわれる。また、みやつこもうせいのクモで、あみせっした多数たすう個体こたいあつまるれいられる。

さらに、おおきな集団しゅうだんをつくり、長期ちょうきにわたって共同きょうどう生活せいかつするクモは、日本にっぽん国外こくがいからは少数しょうすうながらられている。それらは社会しゃかいせいクモるいといわれる。共同きょうどう営巣えいそうし、巨大きょだいしたあみ集合しゅうごうたい形成けいせいし、そこにときにはすうせんとうものクモがみ、共同きょうどうえさをとる生活せいかつをする。このような生活せいかつをするクモは世界せかいやく20しゅられ、それらはタナグモ、ハグモ、ウズグモなど複数ふくすうにまたがっているため、それらは個々ここ独自どくじ進化しんかしたものとかんがえられる。

それらのクモでは以下いかさんてんがその生活せいかつ成立せいりつさせる条件じょうけんとして存在そんざいするとされる。

  • 寛容かんようせい個体こたいあいだたがいに攻撃こうげきする行動こうどうらない。
  • 個体こたいあいだ相互そうご作用さよう個体こたい同士どうしたがいに接近せっきんする傾向けいこうつ。
  • 共同きょうどう作業さぎょうえさらえるさい幼生ようせい育児いくじさいしてたがいに協力きょうりょくする。

また、これらのクモでは集団しゅうだんつく個体こたいあいだ遺伝いでんてき非常ひじょうちかいことがられる。それらは往々おうおうにして一腹いっぷく集団しゅうだんからはじまり、集団しゅうだんない近親きんしん交配こうはいかえす。

ただし、ハチアリなどの社会しゃかいせい昆虫こんちゅうでは女王じょおうはたらありなど分業ぶんぎょうとそれにともな個体こたいあいだ階級かいきゅう分化ぶんかられるが、クモるいではそれはられていない。しかし、一部いちぶのものでは社会しゃかいせい獲得かくとくしているのではないかとのせつ示唆しさがある。

天敵てんてき[編集へんしゅう]

小型こがた肉食にくしょく動物どうぶつにはクモるい捕食ほしょくするものはおおいとかんがえられる。クモは昆虫こんちゅうくらべてからだやわらかいので、トカゲカエルハリネズミ小鳥ことりなど飼育しいく動物どうぶつえさとしても重宝ちょうほうされている。げんに、カナヘビの食物しょくもつ摂取せっしゅりょうの50%がクモるいであったとしている[7]

クモをくわえたベッコウバチ

とくにクモるい天敵てんてきとしては、はちるいベッコウバチるいがクモをるハチとして有名ゆうめいである。これらのハチは、クモの正面しょうめんからんで、だいあごあいだはりして麻酔ますいおこない、あしをくわえてあなはこぶ。に、寄生きせいせいのものとして成虫せいちゅう外部がいぶ寄生きせいするクモヒメバチらんのうに寄生きせいするハエるいカマキリモドキなどもられる。このクモヒメバチはウジじょう幼虫ようちゅうがクモの背中せなかまっているようにられ、はじめのうちは体液たいえきうだけだが、最終さいしゅうてきにはよせおもであるクモをころづくしてしまう。また、センショウグモオナガグモなどはクモをせんもんべるクモとしてられる。

直接ちょくせつにクモを攻撃こうげきするものではないが、メジロエナガなどの小鳥ことりはクモのあみ材料ざいりょうとする。そのためにクモのあみとりみ、そのからだにまとわりついたいとあつめ、ざいこけなどをかためるのにもちいる。クモのあみっかかったむし横取よこどりする昆虫こんちゅうシリアゲムシなど)もられる。

人間にんげんとのかかわり[編集へんしゅう]

益虫えきちゅう害虫がいちゅう[編集へんしゅう]

耕作こうさくけんにおいては、農業のうぎょう害虫がいちゅう天敵てんてきであるため益虫えきちゅうとして重視じゅうしされる。人家じんか内外ないがいにもおおくの種類しゅるい生息せいそくし、これらは衛生えいせい害虫がいちゅうハエダニゴキブリなど)を捕食ほしょくするため、クモは家庭かてい生活せいかつけんにおいても益虫えきちゅう役割やくわりたしている。これを理解りかいしているひとは、居宅きょたくまわりにクモがられてもにしないことおおい。

しかし近年きんねんでは、おも都市とし生活せいかつしゃあいだで、その容姿ようしから不気味ぶきみ印象いんしょうきらひとや、いわゆる「むしぎら」の増加ぞうかなどの理由りゆうで、不快ふかい害虫がいちゅうのカテゴリーにれられる場合ばあいもある。もうしゅについてはいえかべけがすとしてきらわれる要因よういんとなる。実際じっさい2000年代ねんだい後半こうはんはい日本にっぽんでも、従来じゅうらいゴキブリハエひとし同様どうように、ムカデ、クモを駆除くじょ対象たいしょうとすることをうたった殺虫さっちゅうざい一般いっぱん市販しはんされテレビCMとう宣伝せんでんまでされるようになった。

毒性どくせい[編集へんしゅう]

ほとんどのクモはむしころ程度ていどどくっているが、人間にんげん影響えいきょうつほどのものは世界せかいでもすうしゅかぎられる。そのなかでも、人間にんげんころすほどのどくつクモはさらにかぎられる。また在来ざいらいしゅのほとんどのクモは、ひと皮膚ひふつらぬくほどおおきな毒牙どくが自体じたいっていない。なお、ウズグモ毒腺どくせんそのものをうしなっている。

どくグモとして有名ゆうめいなのは、日本にっぽん侵入しんにゅうしてニュースとなったセアカゴケグモハイイロゴケグモをはじめとするゴケグモるいである。それ以外いがいにも世界せかいでいくつかが危険きけんされる。在来ざいらいしゅでそれほど危険きけんされるクモは存在そんざいしないが、コマチグモ大型おおがたしゅカバキコマチグモなど)は毒性どくせいつよく、まれるとかなりいたみ、ひとによってはしばらくがる。ぎゃくどくグモとしてのイメージがつよいオオツチグモ別称べっしょうであるタランチュラは、つよどくつものはまれである。しかしながらすべてのどくグモのどくにはアナフィラキシーショックこす可能かのうせいがあり、注意ちゅうい必要ひつようである。

毒性どくせい有無うむ程度ていどにかかわらず、人間にんげんなど自身じしんよりはるかにおおきなサイズの動物どうぶつたいしては、ほとんどのクモは攻撃こうげきてきでなく、近寄ちかよれば必死ひっしげようとする。能動のうどうてきに咬害をあたえることも基本きほんてきにないが、不用意ふようい素手すでつかむなどすると、防衛ぼうえいのためにみつかれるおそれがある。

捕食ほしょく獲物えもの注入ちゅうにゅうする消化しょうかえきにはつよ殺菌さっきん能力のうりょくがあり、また自身じしんからだもこの消化しょうかえき手入ていれをおこなっている。このためクモ自体じたいや、獲物えものから病原びょうげんたい媒介ばいかいする可能かのうせいひくい。

クモのいとはいると炎症えんしょうこすことがある。汚染おせんによるものではなく、どく成分せいぶん関与かんよしているともといわれる。[よう出典しゅってん]

あみいと[編集へんしゅう]

あみがはられている状態じょうたいは、人間にんげん生活せいかつする環境かんきょうとしては、まった手入ていれがとどいていない証拠しょうことみなされる。映画えいがやテレビドラマとうでは、であること、とおじんがいないことをしめすために使つかわれる。またホラーゲームを筆頭ひっとうとしてかくジャンルのゲームにもよく登場とうじょうする。「クモくもる」というのは、だれ使つかじんがいない、だれもやってないことを暗示あんじする表現ひょうげんである。

利用りよう[編集へんしゅう]

害虫がいちゅう天敵てんてきとして

クモを害虫がいちゅう駆除くじょのために積極せっきょくてき利用りようするこころみがおこなわれたことがある。元来がんらい日本にっぽんには生息せいそくしていなかったアシダカグモは、江戸えど時代じだいにゴキブリ退治たいじようとして人為じんいてき輸入ゆにゅうされたとのせつもある。農業のうぎょう方面ほうめんでは、害虫がいちゅう駆除くじょ効果こうか様々さまざま研究けんきゅうされ、一定いってい評価ひょうかている。水田すいでんではアシナガグモドヨウオニグモセスジアカムネグモなどのみやつこもうせいのもの、コモリグモなどの徘徊はいかいせいのものとう農業のうぎょう害虫がいちゅう駆除くじょおおいに役立やくだっていることがられている。

いと利用りよう

後述こうじゅつのように自然しぜん生成せいせい可能かのういとなかでも比較的ひかくてき頑丈がんじょうであるため、いと工業こうぎょうてき利用りようするこころみもあるが、おおきくみとめられているものはすくない。クモを大量たいりょう養殖ようしょくすることの困難こんなんさ(新鮮しんせん生餌いきえ必要ひつようで、クモのかず適当てきとうでないと共食ともぐいをこしやすい)と、いとすことの困難こんなんさが障壁しょうへきになる。これまでにもっともちいられたのは、レンズにスケールをれるための用途ようとである。

現存げんそんするいと大型おおがたぬの製品せいひんひとつはアメリカ自然しぜん博物館はくぶつかん存在そんざいするコガネグモのクモのいとによる絨毯じゅうたんやく3.4メートル×1.2メートル)であるが、作成さくせいには野生やせいのコガネグモのクモの捕獲ほかくに70にんいとぬのに12にん人員じんいんと4年間ねんかん年月としつきようした[8]蜘蛛くも単体たんたいでは手間てま費用ひようがかかるため、生産せいさんのしやすいかいこ蜘蛛くも遺伝子いでんしわせた品種ひんしゅ微生物びせいぶつ使用しようし、人工じんこうてき蜘蛛くもいとそうとするこころみがおこなわれている。

いと強度きょうどおなふとさの鋼鉄こうてつの5ばい伸縮しんしゅくりつナイロンの2ばいもある。鉛筆えんぴつ程度ていどふとさのいとつくられたもちいれば、理論りろんじょう飛行機ひこうきめることができるほどである。そのため、ながあいだ人工じんこうてきにクモのいと生成せいせいする研究けんきゅうおこなわれてきたが、コストがたかうえ製造せいぞう有害ゆうがいせいたか石油せきゆ溶媒ようばい必要ひつようになるなど障壁しょうへきおお実用じつよう困難こんなんとされていた。しかし、2013ねん5月に日本にっぽん山形やまがたけんベンチャー企業きぎょうスパイバー世界せかいはつとなる人工じんこうクモいと量産りょうさん技術ぎじゅつ開発かいはつし、人工じんこうクモいと工業こうぎょう原料げんりょうとしての実用じつよう現実げんじつのものとなる目処めどがたった[9]。2017ねんには理化学研究所りかがくけんきゅうしょもクモのいと再現さいげんしたポリペプチドの合成ごうせい方法ほうほう開発かいはつしたと発表はっぴょうしている[10]

その

日本にっぽんでは伝統でんとうてきコガネグモなどをたたかわせるあそびが子供こどもたちのあいだにあり、「蜘蛛くも合戦かっせん」とんだ。おおくの地域ちいきすたれてしまったが、現在げんざいでもまちげてんでいるところもある。

最近さいきんではオオツチグモのクモ(通称つうしょうタランチュラ)が飼育しいくようとして販売はんばいされるなど、ペットとしての地位ちい獲得かくとくしている。そののクモもペットとして輸入ゆにゅうされており、めずらしい種類しゅるいもみられる。

食用しょくようとしてのクモ[編集へんしゅう]

カンボジアクモのフライ

日本にっぽんでは一般いっぱんてきでないが、クモを食用しょくようするくにはあり、中国ちゅうごくではジグモ漢方薬かんぽうやくとされる[11]インドシナ半島いんどしなはんとうミャンマーから中国ちゅうごく南部なんぶでは食用しょくようにしているといわれる。カンボジアでは、現在げんざいでもクモをあぶらげたクモのフライしょくされることもある[12]。クモのたねはいわゆるタランチュラであった。あじについてはエビちかいとか卵黄らんおうのようだとか馬鈴薯じゃがいもあじだとか沢蟹さわがにのようだといわれ、いまひとつ判然はんぜんとしない。オオジョロウグモもこの地域ちいきではしょくされるという[よう出典しゅってん]

南米なんべいでは大型おおがたゴライアストリクイグモこのんで食用しょくようにされ、食後しょくごにはそのするどきば爪楊枝つまようじわりに使つかうという。また、オーストラリアやアフリカでも大型おおがたのクモをべる習慣しゅうかんがあるという[13]

日本にっぽんにおいては1980年代ねんだいのサバイバル/探検たんけんブームの時期じきに、クモをなましょくするとチョコレートあじがして手軽てがる常食じょうしょくになるという情報じょうほうひろまったが、「昆虫こんちゅう料理りょうりたのしむ」によればそのようなあじはしないとのことである。なお、野生やせいクモを生食なましょくすることは寄生虫きせいちゅう細菌さいきん・ウィルスなどの病原びょうげんたいへの感染かんせんリスクがあり[14]推奨すいしょうされる行為こういではない。

文化ぶんかてき側面そくめん[編集へんしゅう]

クモは、身近みぢか生物せいぶつであり形態けいたい習性しゅうせい特徴とくちょうてきである。いちれいとして、益虫えきちゅうであるにもかかわらず、外観がいかんから誤解ごかいされたりきらわれたりすることがおおい。肉食にくしょくせいであるにもかかわらず、天敵てんてきおお臆病おくびょう草食そうしょくてき性格せいかくであるてんとうがあげられる。このため古来こらい世界せかい各国かっこくにおいて、人間にんげんたい吉凶きっきょう善悪ぜんあく両面りょうめんにわたり様々さまざま印象いんしょうあたえており、擬人ぎじんされることも数多かずおおい。

呼称こしょう表現ひょうげん[編集へんしゅう]

  • 雌雄しゆう別々べつべつ漢字かんじてられているのは、クモが日常にちじょうてきになじみのある生物せいぶつであるうえ上記じょうきとお雌雄しゆう区別くべつ比較的ひかくてきたやすいことによる。日本にっぽんにおいてもこの熟語じゅくご伝来でんらいして古来こらい日常にちじょうてき定着ていちゃくして使用しようされているが、現代げんだいにおいては音読おんよみで「チジュ」とむことはほとんどなく、大和言葉やまとことばえて「くも」と訓読くんよみすることがほとんどである。

伝承でんしょう民俗みんぞく[編集へんしゅう]

  • クモはいとつむことから、機織はたおり連想れんそうさせるエピソードがられる。
  • 日本にっぽんには、古来こらいクモをることによって縁起えんぎをかつぐ風習ふうしゅう存在そんざいする。代表だいひょうてきなのは、いわゆる「あさ蜘蛛くも」「よる蜘蛛くも」という概念がいねんであり、「あさにクモをると縁起えんぎく、よるにクモをると縁起えんぎわるい」とするものである。ただ地方ちほうによって様々さまざまちがいがあり、たとえば九州きゅうしゅう地方ちほう一部いちぶではクモを「コブ」と呼称こしょうするため、よるのクモは「よるコブ(「よろこぶ」を連想れんそうさせる)」であり、縁起えんぎいものとされる。
  • からま新婦しんぷ女郎蜘蛛じょろうぐも、ジョロウグモ)は、その外観がいかんから、細身ほそみはなやかな花魁おいらん連想れんそうして命名めいめいされたものである。
  • ギリシャ神話しんわにおけるアラクネ物語ものがたり
  • 古代こだい日本にっぽんで、大和やまと朝廷ちょうてい抵抗ていこうしたことぞくとして『日本書紀にほんしょき』などにしるされた土蜘蛛つちぐも
  • タランチュラ:ヨーロッパの伝説でんせつじょうどく蜘蛛くもで、まれるとおどくるうといい、そのさい音楽おんがくタランテラとなった。

現代げんだいにおけるサブカルチャー[編集へんしゅう]

蜘蛛くも関連かんれんしたサブカルチャー作品さくひんには、不気味ぶきみ外見がいけん肉食にくしょくせい一部いちぶたねどくから恐怖きょうふ対象たいしょうとして登場とうじょうする作品さくひんと、農業のうぎょう害虫がいちゅうべることから「あくつ」善玉ぜんだまとしてえがかれるものの、両方りょうほう存在そんざいする。

系統けいとう分類ぶんるい[編集へんしゅう]

クモガタつな(クモつな)にふくまれるクモ以外いがいのグループは、ダニサソリカニムシザトウムシなどがある。クモガタるいなかでの系統けいとう関係かんけいは、かならずしも統一とういつした見解けんかいがない。ザトウムシは、別名べつめいをアシナガグモ、メクラグモといい、クモと比較的ひかくてき外見がいけんているが、きんえんではない。クモちかいとされるクモガタるいは、ウデムシサソリモドキなどがあり、まとめてよんはいるい構成こうせいする。

キメララクネ復元ふくげん

クモるいぶしというのような部分ぶぶんをもたないが、きんえんとされるぐんの1つであるサソリモドキるい絶滅ぜつめつした Uraraneida るいは、むちじょうぶしつ。琥珀こはくめられたやく1おくねんまえ化石かせきからは、クモるい形質けいしつ精子せいし運搬うんぱんてきしたゆうさわ器官きかんいといぼはらがらなど)をもつと同時どうじにこのようなぶしをもそなえたキメララクネChimerarachne)が発見はっけんされており、これはクモるい共通きょうつう祖先そせん姿すがた示唆しさする重要じゅうようがかりになるとかんがえられている[15][16]

ウミグモるいは、名前なまえにクモのくが、クモガタつなとはべつ系統けいとうであり、みずかウミグモつな構成こうせいする。

下位かい分類ぶんるい[編集へんしゅう]

キムラグモハラフシグモハラフシグモ
メキシカンレッドニータランチュラトタテグモ下目しためオオツチグモ
コガネグモクモ下目しためコガネグモ

クモそのものの存在そんざい自体じたいは、そのたん系統けいとうせいというかたちつよみとめられている。全体ぜんたい共有きょうゆうされる特徴とくちょうとしては以下いかのようなものがある[17]

  • やっとこかく毒腺どくせんゆうすること。
  • ゆうさわ精子せいし運搬うんぱんする構造こうぞうさわ器官きかん)になっていること。
  • 腹部ふくぶ付属ふぞく一部いちぶいといぼとなり、いと生産せいさんすること。

クモなかでの系統けいとう関係かんけいについても、各部かくぶ諸説しょせつがあり、かならずしも確定かくていしてはいない。しかしつぎさんてんふるくからみとめられている。

  • クモなかでは、キムラグモるいもっと原始げんしてきで、ハラフシグモるいとしてほかのすべてのクモるいから分離ぶんりされる。クモるいでは唯一ゆいいつ腹部ふくぶからだぶしのこり、いと突起とっきおおきくてはらめん中央ちゅうおうにある。しょはいは2たいいと能力のうりょくひくく、あな裏打うらうちをしない。さわあしじょう
  • それ以外いがいのクモのなかではトタテグモるいジグモるいオオヅチグモるい・ジョウゴグモるいのものが原始げんしてき特徴とくちょうゆうする。いずれも2ついしょはいをもつ。トタテグモるいオオヅチグモるいさわあしじょうであるが、ジグモるいジョウゴグモるいでは普通ふつうのクモるいのようにちいさくなっている。
  • のこ一般いっぱんてきなクモるいに、クモるいだい多数たすう所属しょぞくし、おおくのかれている。しょはいは1たい

これらはかつて3として分類ぶんるいされていた。日本にっぽんでは岸田きしだ久吉ひさよしによりいぼ Archaeothelaeはらいぼ Protothelaeしんいぼ Metathelae分類ぶんるい提唱ていしょうされ、この分類ぶんるいめいが1960年代ねんだいまで使用しようされてきたが[18]、のちに蛛亜 Liphistiomorphaeはら蛛亜 Mygalomorphaeしん蛛亜 Araneomorphae使つかわれるようになった[19][20]対立たいりつするせつとして Orthognatha蛛類・はら蛛類)と Labiognathaしん蛛類)にけるせつもあったが、1976ねんにはこれらの系統けいとう関係かんけい見直みなおされ[21]現在げんざいでは蛛亜ハラフシグモちゅういぼ Mesothelae)としてけ、のこるものをまとめたクモこういぼ Opistothelae)にトタテグモ下目しためはら蛛下 Mygalomorphae)とクモ下目しためしん蛛下 Araneomorphae)をたて、それらにてる[22]

普通ふつうのクモるい(クモ下目しため)のなか分類ぶんるいでは、上位じょうい分類ぶんるいのための形質けいしつとして、さらに以下いかのような特徴とくちょう重視じゅうしされる。

  • いと突起とっきまえふるいばんつものをふるいいたるいとしておおきくまとめるのが従来じゅうらい分類ぶんるいほうであった。現在げんざい日本にっぽん出版しゅっぱんされている図鑑ずかんひとしはこれにもとづいているものがおおい。ただし、この特徴とくちょうもとづく分類ぶんるいのちあやまりではないかとされ、現在げんざい分類ぶんるい体系たいけい見直みなおしがおこなわれている。
  • もうひとつの上位じょうい分類ぶんるいとして、たんせいいきるいかんせいいきるい区分くぶんがある。これはそと性器せいき構造こうぞうかんするもので、前者ぜんしゃではそれが単純たんじゅんであるのにたいし、後者こうしゃでははるかに複雑ふくざつになっている。これは現在げんざいでも重要じゅうよう区分くぶんかんがえられる。
    • さらに、かんせいいきるいなかではあしつめが2つのつめるいと3つのさんつめるいおおきな系統けいとうをなすとされる。このうち前者ぜんしゃ徘徊はいかいせい後者こうしゃしゅとしてみやつこもうせい系統けいとうである。

以下いか古典こてんてき分類ぶんるい体系たいけいとして八木沼やぎぬま(1986)の体系たいけいしめ[20]

  • 蛛亜 Liphistiomorphae(ハラフシグモるい
    • キムラグモうえ(キムラグモ
  • はら蛛亜 Mygalomorphae(トタテグモるい
    • トタテグモうえ(トタテグモ、カネコトタテグモ
    • ジョウゴグモうえ(ジグモ、ジョウゴグモ
  • しん蛛亜 Araneomorphae(クモるい、フツウクモるい
    • ふるいいたるい Cribellatae
      • ウズグモうえ(ウズグモ、ガケジグモ、ハグモ、チリグモ
      • スオウグモうえ(スオウグモ
      • カヤシマグモうえ(カヤシマグモ
    • ふるいいたるい Ecribellatae
      • たんせいいきるい Haplogynae
        • イノシシグモうえ(エンマグモ、イノシシグモ、タマゴグモ
        • ヤマシログモうえ(マシラグモ、イトグモ、ユウレイグモ
      • かんせいいきるい Entelegynae
        • さんつめるい Trionycha
          • コガネグモうえ(ヒメグモ、サラグモ、コガネグモ、アシナガグモ
          • ナガイボグモうえ(ヒラタグモ、ナガイボグモ、ホウシグモ
        • つめるい Dinonycha
          • フクログモうえ(フクログモ、シボグモ、アシダカグモ
          • ワシグモうえ(ワシグモ、イヨグモ、ヒトエグモ
          • カニグモうえ(カニグモ、エビグモ
          • ハエトリグモうえ(ハエトリグモ

しかし近年きんねんこれを否定ひていするかんがえがおおきな支持しじけ、分子ぶんし系統けいとうがく発展はってんもあって、分類ぶんるい体系たいけいおおきな変更へんこううごきがつづいている[22]とくに、ふるいばんぐんあつかいがおおきく変化へんかした。それによると、クモるいおも部分ぶぶんめる系統けいとうはかつてふるいいぼっていたのだが、そのうちのいくつかの系統けいとうふるいいぼ消失しょうしつし、しかもふるいいぼうしなった系統けいとうだい発展はってんげたため、ふるいいぼつものが比較的ひかくてきまとまってえるだけで、実際じっさいにはがわ系統けいとうぐんなのだという。このようなあらたなかんがかたもとづく分類ぶんるい体系たいけいは、配置はいちはじめとして従来じゅうらい分類ぶんるい体系たいけいおおきくことなり、なかにはそれまでふるいいたるいふるいいたるいかれていたものが同一どういつふくまれるようになるものすらある。これは一部いちぶでは分子ぶんし系統けいとうがくにも支持しじされているが、すべてがこのかんがえに合致がっちしているわけでもない。また、ふるいばん有無うむはやはりそれなりに重視じゅうしされるべきとのかんがえもあり、統一とういつ見解けんかいはない。今後こんご研究けんきゅう進展しんてんたれる。

近年きんねん分類ぶんるい体系たいけい[編集へんしゅう]

小野おの(2009)は上記じょうきのようにふるいばん有無うむ系統けいとう反映はんえいするとの判断はんだんもとにした分類ぶんるい体系たいけいしめした。小野おの緒方おがた(2018)ではさらにこれをあらためて世界せかい標準ひょうじゅん分類ぶんるい体系たいけい採用さいようしている。以下いかにこれをしめす。

なお、下記かきのうち日本にっぽんから記録きろくのあるクモのは64であり、これは全部ぜんぶのクモのかず(117)の半分はんぶんほどでしかない。

  • Order Araneae クモ
    • Suborder Mesothelae ハラフシグモ
    • Suborder Opistothelae クモ
      • Infraorder Mygalomorphae トタテグモ下目しため
        • Atypoidea ジグモうえ
          • Atypidae ジグモ
          • Antrodiartidae カネコトタテグモ
        • Avicularioidea オオツチグモうえ
          • Dipluridae ホンジョウゴグモ
          • Hexathelidae ミナミジョウゴグモ
          • Porrhothelidae ニュージーランドジョウゴグモ
          • Actinopodidae ヤノテグモ
          • Euctenizidae シントタテグモ
          • Cyrtaucheniidae モサトタテグモ
          • Barychelidae ヒラアゴツチグモ
          • Theraphosidae オオツチグモ
          • Nemesiidae イボブトグモ
          • Migidae アゴマルトタテグモ
          • Paratropididae ヘリタカジグモ
          • Ctenizidae モノトタテグモ
          • Halonoproctidae トタテグモ
          • Idiopidae カワリトタテグモ
          • Mecicobothriidae イボナガジョウゴグモ
          • Microstigmatidae ビキモンジョウゴグモ
      • Infraorder Araneomorpha クモ下目しため
        • Haplogynae たんせいいきるい
          • Hypochilidae エボシグモ
          • Filistatidae カヤシマグモ
          • Trogloraptoridae ホラアナカリウドグモ
          • Caponiidae カガチグモ
          • Dysderoidea イノシシグモうえ
            • Segestriidae エンマグモ
            • Oonopidae タマゴグモ
            • Orsolobidae フタヅメイノシシグモ
            • Dysderidae イノシシグモ
          • Scytodoidea ヤマシログモうえ
            • Sicariidae イトグモ
            • Drymusidae アヤグモ
            • Periegopidae トゲヌキエンマグモ
            • Ochyroceratidae エンコウグモ
            • Telemidae ヤギヌマグモ
            • Scytodidae ヤマシログモ
          • Tetrablemmatidea ジャバラグモうえ
          • (ぐんめいしょう)
            • Gradungulidae ハガクレグモ
            • Cithaeronidae イダテングモ
            • Leptonetidae マシラグモ
            • Austrochilidae ムカシボロアミグモ
        • Entelegynae かんせいいきるい
          • Plpimanoidea エグチグモうえ
            • Mecysmaucheniidae パタゴニアアゴダチグモ
            • Huttoniidae ハットングモ
            • Stenochilidae カレイトグモ
            • Archaeidae アゴダチグモ
          • Nicodamoidea アカクログモうえ
            • Nicodamidae アカクログモ
            • Megadictynidae オオハグモ
          • ふるいばん・3つめ空間くうかんづくりもうせい
          • ゆうふるいばんふるいばんみやつこもうせい狩猟しゅりょうせい・3~2つめ
            • (ぐんめいしょう)
            • Oecobioidea チリグモうえ
            • (ぐんめいしょう)
            • Titanoecoidea ヤマトガケジグモうえ
              • Titanoecidae ヤマトガケジグモ
              • Phyxelididae トゲガケジグモ
            • Zodarioidea ホウシグモうえ
              • Penestomidae アフリカイワガネグモ
              • Zodariidae ホウシグモ
            • (ぐんめいしょう)
          • ふるいばん狩猟しゅりょうせい・2つめ
            • Dionycha A 2つめるいAぐん
              • Prodidomidae イヨグモ
              • Liocranidae ウエムラグモ
              • Clubionidae フクログモ
              • Anyphaenidae イヅツグモ
              • Gallieniellidae アイアイグモ
              • Trachelidae ネコグモ
              • Phruolithidae ウラシマグモ
              • Gnaphosidae ワシグモ
              • Lamponidae オジロワシグモ
              • Ammoxenidae ハシエグモ
              • Trochanteriidae ヒトエグモ
            • Dionycha B 2つめるいBぐん
              • Xenoctenidae ヨソモノシボグモ
              • Corinnidae ハチグモ
              • Viridasiidae マダガスカルシボグモ
              • Selenopidae アワセグモ
              • Miturgidae ツチフクログモ
              • Cheiracathiidae コマチグモ
              • Philodromidae エビグモ
              • Salticidae ハエトリグモ

脚注きゃくちゅう[編集へんしゅう]

注釈ちゅうしゃく[編集へんしゅう]

  1. ^ ただし、このアカシアはアリ植物しょくぶつであり、というのもアリのえさとして供給きょうきゅうする特殊とくしゅなものである。

出典しゅってん[編集へんしゅう]

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  16. ^ 「クモにつけた 1おくねんまえ琥珀こはく」『読売新聞よみうりしんぶん朝刊ちょうかん2018ねん2がつ19にち社会しゃかいめん
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  20. ^ a b 八木沼やぎぬま健夫たけお「クモの分類ぶんるいがくじょう位置いち」「クモ分類ぶんるい体系たいけい」『原色げんしょく日本にっぽんクモるい図鑑ずかん保育ほいくしゃ、1986ねん、v-vii,xviii-xixぺーじ
  21. ^ Norman I. Platnick and Willis John Gertsch, “The Suborders of Spiders: A Cladistic Analysis (Arachnida, Araneae)”. American Museum Novitates, No. 2607, American Museum of Natural History, 1976, Pages 1-15.
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関連かんれん項目こうもく[編集へんしゅう]

参考さんこう文献ぶんけん[編集へんしゅう]

外部がいぶリンク[編集へんしゅう]