各駅かくえき停車ていしゃ

各駅かくえき停車ていしゃ（かくえきていしゃ）とは、普通ふつう列車れっしゃのうち、行いき先さきまでの全すべての駅えきに停車ていしゃする列車れっしゃを指さす用語ようごである。列車れっしゃ種別しゅべつとしている鉄道てつどう事業じぎょう者しゃもあり、一般いっぱん的てきな略称りゃくしょうは「各かく停とま」（かくてい）である。

旅客りょかく案内あんない上じょうのものを含ふくむ列車れっしゃ種別しゅべつとして用もちいている事業じぎょう者しゃには、東日本旅客鉄道ひがしにほんりょかくてつどう（JR東日本ひがしにっぽん）のほか、小田急電鉄おだきゅうでんてつ、西武鉄道せいぶてつどう、京王けいおう電鉄でんてつなどがある。

新幹線しんかんせんにおいても、各駅かくえきに停車ていしゃする「こだま」・「なすの」等とうの列車れっしゃはしばしば「各駅かくえき停車ていしゃ」と案内あんないされる。

在来ざいらい線せんの各駅かくえき停車ていしゃや普通ふつう列車れっしゃは、鈍行どんこう・鈍行どんこう列車れっしゃとも呼よばれる。

路線ろせんバス（特とくに高速こうそくバス）でも、行いき先さきまでのすべてのバス停留所ていりゅうじょに停車ていしゃする便びんを各駅かくえき停車ていしゃと呼よぶことがある。

本ほん項目こうもくでは日本にっぽんにおける事例じれいについて解説かいせつする。世界せかい各国かっこくの事例じれいについては「普通ふつう列車れっしゃ#日本にっぽん国外こくがいで普通ふつう列車れっしゃに相当そうとうする列車れっしゃ種別しゅべつ」を参照さんしょうされたい。

「各駅かくえき停車ていしゃ」と「普通ふつう（列車れっしゃ）」

以下いかこの項こうにおいて、「普通ふつう列車れっしゃ」は「普通ふつう」と表記ひょうきする。

「普通ふつう列車れっしゃ」も参照さんしょう

「各駅かくえき停車ていしゃ」＝「普通ふつう」の場合ばあい

新幹線しんかんせんを除のぞき、旅客りょかく案内あんないにおいてほとんどの場合ばあい、「各駅かくえき停車ていしゃ」と「普通ふつう」は同おなじサービスを指さす用語ようごである。また、各駅かくえきに停車ていしゃする列車れっしゃの種別しゅべつとしても、「各駅かくえき停車ていしゃ」または「普通ふつう」のいずれかが採用さいようされる。

中なかには、西武鉄道せいぶてつどうのように、かつては「普通ふつう」が正式せいしき種別しゅべつ名めいであったのを「各駅かくえき停車ていしゃ（各かく停とま）」（2008年ねん〈平成へいせい20年ねん〉6月がつ14日にち改正かいせい以降いこう）に改称かいしょうした例れいもある。

なお、時刻じこく表ひょう・行先いきさき表示ひょうじ等とうでは「普通ふつう」であっても「各駅かくえき停車ていしゃ」と案内あんないする事業じぎょう者しゃもある。JR東日本ひがしにっぽんでは千葉ちば支社ししゃ、大宮おおみや支社ししゃ、大手おおて私鉄してつでは、京成電鉄けいせいでんてつ、東武鉄道とうぶてつどう、近畿日本鉄道きんきにほんてつどう、京阪電気鉄道けいはんでんきてつどう、阪急電鉄はんきゅうでんてつ、阪神電気鉄道はんしんでんきてつどうなどが該当がいとうする。

複々線ふくふくせんの場合ばあい

複々線ふくふくせん区間くかんにおいて、方面ほうめんや運行うんこう系統けいとうによって停車駅ていしゃえきが異ことなる路線ろせんがある。

「各駅かくえき停車ていしゃ」と「普通ふつう」を区別くべつする例れい

JR東日本ひがしにっぽんでは、電車でんしゃ線せんを走はしる近距離きんきょり電車でんしゃに「各駅かくえき停車ていしゃ」、列車れっしゃ線せんを走はしる中距離ちゅうきょり列車れっしゃに「普通ふつう」を使用しようしており、複々線ふくふくせん区間くかんでは中距離ちゅうきょり列車れっしゃは「普通ふつう」でも通過つうか駅えきが設定せっていされている路線ろせんがある。

「電車でんしゃ線せん・列車れっしゃ線せん」も参照さんしょう

• 常磐線じょうばんせんと中央ちゅうおう本線ほんせんのうち東京とうきょうの快速かいそく電車でんしゃ運行うんこう区間くかん（常磐ときわ快速かいそく線せん・中央ちゅうおう線せん快速かいそく運行うんこう区間くかん）では、日本にっぽん国有こくゆう鉄道てつどう（国鉄こくてつ）時代じだいからの名残なごりで、近郊きんこう形がた車両しゃりょうを使用しようした「普通ふつう」と、通勤つうきん形がた車両しゃりょうを使用しようした「各駅かくえき停車ていしゃ」が設定せっていされ、停車駅ていしゃえきが異ことなっていた。しかし、この案内あんないは利用りよう客きゃくにとって停車駅ていしゃえきが分わかりにくかったため、常磐線じょうばんせんでは「普通ふつう」の快速かいそく運行うんこう区間くかんに限かぎり「快速かいそく」と案内あんないするように変更へんこうされている（「常磐ときわ快速かいそく線せん#「快速かいそく」への呼称こしょう統一とういつ」も参照さんしょう）。また、上野うえの → 品川しながわ間あいだでは、上野うえの東京とうきょうラインの開業かいぎょう直後ちょくごにおいて常磐線じょうばんせん快速かいそく電車でんしゃを「各駅かくえき停車ていしゃ」、常磐線じょうばんせん中距離ちゅうきょり列車れっしゃと宇都宮線うつのみやせん・高崎たかさき線せんからの列車れっしゃを「普通ふつう」として案内あんないしていた。中央ちゅうおう線せん快速かいそく 立川たちかわ - 高尾たかお間あいだでは2024年ねん（令れい和わ6年ねん）現在げんざいにおいても「普通ふつう」と「各駅かくえき停車ていしゃ」の案内あんないが並存へいそんしている（種別しゅべつとしての各駅かくえき停車ていしゃの運行うんこうは2020年ねん〈令れい和わ2年ねん〉3月がつでなくなったが、下くだりでは快速かいそく運行うんこう区間くかん終了しゅうりょう後ごは「各駅かくえき停車ていしゃ」と案内あんないしているため）。

南海電気鉄道なんかいでんきてつどうでは難波なんば - 岸里きしのさと玉たま出で間あいだの複々線ふくふくせん区間くかんにおいて、東側ひがしがわ2線せんを走行そうこうして今宮戎いまみやえびす駅えき・萩はぎノ茶屋ちゃや駅えきに停車ていしゃする高野たかの線せんの列車れっしゃを「各かく停とま（各駅かくえき停車ていしゃ）」、西側にしがわ2線せんを走行そうこうしてホームがない今宮戎いまみやえびす駅えき・萩はぎノ茶屋ちゃや駅えきを通過つうかする南海本線なんかいほんせんの列車れっしゃを「普通ふつう（普通ふつう車しゃ）」と使つかい分わけている。以前いぜんは東側ひがしがわ2線せんを経由けいゆする本線ほんせん各駅かくえき停車ていしゃ、東側ひがしがわ2線せんを経由けいゆするものの両りょう駅えきに停車ていしゃしない高野たかの線せん普通ふつうが存在そんざいしていたため、南海なんかい本線ほんせんを走はしる普通ふつうの停車駅ていしゃえき案内あんないでは、下くだりの場合ばあいで「新今宮しんいまみや、天下茶屋てんがちゃやと、天下茶屋てんがちゃやから先さきは各駅かくえきに停とままります」（上のぼりはその逆ぎゃく「天下茶屋てんがちゃやまでの各駅かくえきと新今宮しんいまみやに停とままります」）と案内あんないしていた。

種別しゅべつを区別くべつしない例れい

複々線ふくふくせんであっても種別しゅべつが区別くべつされない路線ろせんもある。

「#各駅かくえき停車ていしゃの通過つうか駅えき」も参照さんしょう

• 西日本旅客鉄道にしにほんりょかくてつどう（JR西日本にしにほん）福知山線ふくちやません（JR宝塚たからづか線せん）では、大阪おおさか駅えきを発着はっちゃくする列車れっしゃのみ塚本つかもと駅えきを通過つうかするが、停車ていしゃする列車れっしゃとの種別しゅべつの区別くべつはしておらず、双方そうほうとも種別しゅべつは「普通ふつう」を使用しようしている。

• 阪急電鉄はんきゅうでんてつの京都きょうと本線ほんせん・宝塚本線たからづかほんせん・神戸本線こうべほんせんは線路せんろ別べつ三さん複線ふくせんで並行へいこう（路線ろせん上じょうは重複じゅうふく区間くかん）しており、途中とちゅうの中津なかつ駅えきは京都きょうと本線ほんせんのみプラットホームがないが、特とくに種別しゅべつの呼よび分わけはしていない。

• 複々線ふくふくせん化か以前いぜんの近鉄きんてつ大阪おおさか線せん・奈良なら線せんの大阪おおさか上本うえほん町まち - 布施ふせ間あいだでは、大阪おおさか線せんの各駅かくえき停車ていしゃが今里いまさと駅えきを通過つうかしていたが、今里いまさと駅えきに停車ていしゃする奈良なら線せんの各駅かくえき停車ていしゃと使つかい分わけられていなかった。

• 東急とうきゅう電鉄でんてつの大井おおい町まち線せんの各駅かくえき停車ていしゃは、二子ふたご玉川たまがわ - 溝みぞの口くち間あいだの複々線ふくふくせんにおいて、外側そとがわの線路せんろにのみホームがある二子ふたご新地しんじ駅えきと高津たかつ駅えきに停車ていしゃするものを青色あおいろで、通過つうかするものを緑色みどりいろで表示ひょうじすることで区別くべつしている（後述こうじゅつ参照さんしょう）。

緩行かんこう（緩行かんこう線せん）

運行うんこう系統けいとうとしては快速かいそくまたは急行きゅうこうに対たいして「緩行かんこう」（かんこう）あるいは「緩行かんこう線せん」（かんこうせん）と呼よぶことがあり、「常磐ときわ緩行かんこう線せん」、「中央ちゅうおう・総武そうぶ緩行かんこう線せん」、「京阪神けいはんしん緩行かんこう線せん」などとして使用しようする場合ばあいがある。

なお、運行うんこう系統けいとうが快速かいそく線せんと分離ぶんりされている常磐ときわ線せん（常磐ときわ快速かいそく線せん）、中央本線ちゅうおうほんせん（中央ちゅうおう線せん快速かいそく）、総武本線そうぶほんせん（総武そうぶ快速かいそく線せん）の各かく緩行かんこう線せんについて、報道ほうどうやテレビ等とうの交通こうつう情報じょうほうでは「各駅かくえき停車ていしゃ」ではなく「普通ふつう電車でんしゃ」と表現ひょうげんされることがある。ただし、中距離ちゅうきょり普通ふつう列車れっしゃについても「普通ふつう電車でんしゃ」という表現ひょうげんが用もちいられることもある（系統けいとうとしての中距離ちゅうきょり列車れっしゃは単たんに「○○線せん」とされることが多おおい）。

案内あんないの状況じょうきょう

各駅かくえき停車ていしゃしかない路線ろせんの場合ばあい、種別しゅべつ名めいを冠かんさず単たんに「○○行いき」とのみ案内あんないされることもある。

他た社線しゃせんと直通ちょくつう運転うんてんを行おこなっている場合ばあい、東京とうきょうメトロ千代田ちよだ線せん、半蔵門線はんぞうもんせん、都営地下鉄とえいちかてつ浅草線あさくさせん、JR東日本ひがしにっぽん中央ちゅうおう・総武そうぶ緩行かんこう線せんなど、自社じしゃ線せん内ないのすべての駅えきに停車ていしゃする列車れっしゃでも乗のり入いれ先さきの種別しゅべつで案内あんないすることがある。

中央ちゅうおう線せん快速かいそく、京浜東北線けいひんとうほくせん、東海旅客鉄道とうかいりょかくてつどう（JR東海とうかい）の快速かいそく列車れっしゃ、西武鉄道せいぶてつどうなど、途中とちゅう駅えきから先さきは各駅かくえきに停車ていしゃする場合ばあい、それ以降いこうの区間くかんの種別しゅべつ案内あんないを「各駅かくえき停車ていしゃ」に変更へんこうする路線ろせんもある。これとは逆ぎゃくに、各駅かくえきに停車ていしゃする区間くかんであっても種別しゅべつを変更へんこうせず案内あんないする路線ろせんもある。

関西かんさいの大手おおて私鉄してつの大半たいはんは、案内あんない放送ほうそうでは「各駅かくえき停車ていしゃ」を用もちいるが、方向ほうこう幕まくや路線ろせん図ずをはじめとする視覚しかく的てき案内あんないでは一貫いっかんして「普通ふつう」と称しょうしている。過去かこの慣行かんこうとして各かく列車れっしゃ種別しゅべつを「○○車くるま」と呼称こしょうしていたことから、山陽電気鉄道さんようでんきてつどうでは案内あんない放送ほうそうなどは「普通ふつう車しゃ」と呼称こしょうしている。関東かんとうでも京浜急行電鉄けいひんきゅうこうでんてつや北きた総そう鉄道てつどう（駅えき自動じどう放送ほうそう時どき）においては「普通ふつう」の呼称こしょうを用もちいている。また、名古屋鉄道なごやてつどうや近畿日本鉄道きんきにほんてつどうの名古屋なごや輸送ゆそう統括とうかつ部ぶ管内かんないでは基本きほん的てきに「各駅かくえき停車ていしゃ」という呼称こしょうを用もちいず、「普通ふつう」または「普通ふつう電車でんしゃ」の呼称こしょうを用もちいている。さらに京成電鉄けいせいでんてつにおいても、車内しゃないでのタブレット放送ほうそうにおいては「普通ふつう」と案内あんないされる。

非常ひじょうに短みじかい区間くかんをピストン輸送ゆそうのような形かたちで運行うんこうされるものは「シャトル」と呼よばれることがあり、関西かんさい空港線くうこうせんで使用しようされている。鉄道てつどう業界ぎょうかい内ないの専門せんもん用語ようごではこのような列車れっしゃのことをチョン行ぎょう（ちょんいき/ちょんこう）という。

時刻じこく表ひょうでの「各駅かくえき停車ていしゃ」

『JR時刻じこく表ひょう』（交通こうつう新聞しんぶん社しゃ）など、冊子さっしの時刻じこく表ひょうにおいては電車でんしゃ特定とくてい区間くかん内うちの掲載けいさい列車れっしゃを快速かいそくなどの一部いちぶ列車れっしゃに限定げんていしている線区せんくがある。こうした線区せんくでは各駅かくえき停車ていしゃは運行うんこう区間くかんが限定げんていされている場合ばあいが多おおいが、早朝そうちょう・深夜しんやなどには例外れいがい的てきに全ぜん区間くかんにわたって、または通常つうじょうの運行うんこう区間くかんを越こえて各駅かくえき停車ていしゃで運行うんこうする列車れっしゃもあり、「各駅かくえき停車ていしゃ」と付ふすことで駅えきの記載きさい自体じたいが省略しょうりゃくされている通過つうか駅えきにも停車ていしゃする列車れっしゃであることを表あらわしている。なお、JR西日本にしにほんではこれも「普通ふつう」と案内あんないされている。

• 中央ちゅうおう線せん快速かいそく（JR東日本ひがしにっぽん） - 『MY LINE 東京とうきょう時刻じこく表ひょう』において、早朝そうちょう・深夜しんやに東京とうきょう・中野なかの - 武蔵小金井むさしこがねい・立川たちかわ・豊田とよだ・高尾たかお・大月おおつき間あいだおよび青梅線おうめせんに直通ちょくつうする（御茶ノ水おちゃのみず - 三鷹みたか間あいだで緩行かんこう線せんを経由けいゆする）各駅かくえき停車ていしゃに注記ちゅうきがあった。2020年ねん（令れい和わ2年ねん）3月14日にちのダイヤ改正かいせいで、当該とうがい列車れっしゃは消滅しょうめつした。

  また、武蔵小金井むさしこがねい・立川たちかわ・豊田とよだ - 高尾たかお・大月おおつき間あいだのみを運行うんこうし、通過つうか駅えきもなく案内あんない上じょうも各駅かくえき停車ていしゃであるが、列車れっしゃ種別しゅべつ上じょうは「快速かいそく」という電車でんしゃもある。これらは事実じじつ上じょう各駅かくえき停車ていしゃであるが注記ちゅうきはなく、逆ぎゃくに中央ちゅうおう本線ほんせん（電車でんしゃ特定とくてい区間くかんを外はずれる大月おおつき駅えき発着はっちゃく）や青梅おうめ線せんに直通ちょくつうする電車でんしゃは、直通ちょくつう線区せんくのページに「快速かいそく」の種別しゅべつ表示ひょうじがある。

• 東海道本線とうかいどうほんせん・山陽本線さんようほんせん（JR西日本にしにほんの琵琶湖びわこ線せん・JR京都きょうと線せん・JR神戸こうべ線せん、いわゆる京阪神けいはんしん緩行かんこう線せん） - 各駅かくえき停車ていしゃの通常つうじょうの運行うんこう区間くかんは京都きょうと - 西明石にしあかし間あいだだが、朝あさ時間じかん帯たいに草津くさつ駅えきと加古川かこがわ駅えきを発着はっちゃくする各駅かくえき停車ていしゃに注記ちゅうきがある。
• 関西本線かんさいほんせん（JR西日本にしにほんの大和やまと路線ろせん） - 各駅かくえき停車ていしゃの通常つうじょうの運行うんこう区間くかんは王寺おうじ（一部いちぶ奈良なら） - JR難波なんば間あいだだが、早朝そうちょう・深夜しんやに数すう本ほんある加茂かも発着はっちゃくの各駅かくえき停車ていしゃに注記ちゅうきがある。なお、加茂かも始発しはつ・終着しゅうちゃく列車れっしゃはそれ以外いがいはすべて快速かいそくである。

各駅かくえき停車ていしゃの通過つうか駅えき

名前なまえのとおり、各駅かくえき停車ていしゃは「各駅かくえき（＝全すべての駅えき）に停とままる列車れっしゃ」であることを強調きょうちょうした存在そんざいであるが、例外れいがいとして通過つうか駅えきがある場合ばあいもある。なお、本ほん項こうでの線せん名めいは運行うんこう系統けいとうとしての名称めいしょうである。

「普通ふつう列車れっしゃ#通過つうか駅えき」も参照さんしょう

JR

埼京線さいきょうせん

大崎おおさき - 池袋いけぶくろ間あいだは山手やまて線せんと並なみ走そうしているが、埼京線さいきょうせん（山手やまて貨物かもつ線せん）は大崎おおさき駅えき・恵比寿えびす駅えき・渋谷しぶや駅えき・新宿しんじゅく駅えき・池袋いけぶくろ駅えきにしかホームがなく、それ以外いがいの途中とちゅうの駅えきは各駅かくえき停車ていしゃでも通過つうかとなる。なお、この区間くかんでは湘南しょうなん新宿しんじゅくラインの「普通ふつう列車れっしゃ」も運行うんこうされており、同様どうように大崎おおさき駅えき・恵比寿えびす駅えき・渋谷しぶや駅えき・新宿しんじゅく駅えき・池袋いけぶくろ駅えき以外いがいには停車ていしゃしない。

相鉄そうてつ線せん直通ちょくつう列車れっしゃ

相鉄そうてつ線せん直通ちょくつう列車れっしゃの大崎おおさき - 羽沢はざわ横浜国大よこはまこくだい間あいだは、全ぜん列車れっしゃが「各駅かくえき停車ていしゃ」として案内あんないされ、横須賀よこすか線せん・湘南しょうなん新宿しんじゅくラインと並なみ走そうしているが、新しん川崎かわさき駅えきおよび鶴見つるみ駅えきには停車ていしゃしない。これは走行そうこうする品しな鶴づる線せんの貨物かもつ列車れっしゃ用よう線路せんろと東海道とうかいどう貨物かもつ線せんに2駅えきのホームがないためである。

上野うえの東京とうきょうライン（東海道とうかいどう線せん - 常磐線じょうばんせん）

日暮里にっぽり - 東京とうきょう - 品川しながわ間あいだにおいて、列車れっしゃ線せん（上野うえの東京とうきょうライン）は上野うえの駅えき・東京とうきょう駅えき・新橋しんばし駅えき・品川しながわ駅えきにしかホームがない（日暮里にっぽり駅えきホームは常磐線じょうばんせんのみ）が、先さきに快速かいそく運行うんこう区間くかんがある列車れっしゃを除のぞき「普通ふつう（列車れっしゃ）」であるが、常磐線じょうばんせん快速かいそく電車でんしゃの品川しながわ行いきは「快速かいそく（電車でんしゃ）」として運行うんこうする（当初とうしょは後者こうしゃを「各駅かくえき停車ていしゃ」と案内あんないしていた）。なお、同様どうように快速かいそくとして運行うんこうする常磐線じょうばんせん列車れっしゃ（中距離ちゅうきょり列車れっしゃ）の品川しながわ行いきは、上野うえの - 品川しながわ間あいだは「普通ふつう」と案内あんないする。上記じょうきの埼京線さいきょうせんと湘南しょうなん新宿しんじゅくラインの例れいと同様どうよう、停車駅ていしゃえきが同一どういつでも「（近距離きんきょり）電車でんしゃ」か「（中距離ちゅうきょり）列車れっしゃ」かにより種別しゅべつを区別くべつしている。この区間くかんでは電車でんしゃ線せんの山手やまて線せん・京浜東北線けいひんとうほくせんも並なみ走そうし、山手やまて線せん電車でんしゃ・京浜東北けいひんとうほく線せんの各駅かくえき停車ていしゃおよび快速かいそく電車でんしゃも運行うんこうされているが、同おなじ近距離きんきょり電車でんしゃでもそれぞれの種別しゅべつと停車駅ていしゃえきがいずれも一致いっちしていない。

なお、過去かこに国鉄こくてつ常磐ときわ線せんの各駅かくえき停車ていしゃが上野うえの駅えきを始発しはつ・終着しゅうちゃくとしていた頃ころ（当時とうじ、上野うえの - 取手とって間あいだを運行うんこう）は、上野うえの - 日暮里にっぽり間あいだにある鶯谷うぐいすだに駅えきにホームがなかったため（これは現在げんざいも同おなじ）、同どう駅えきは各駅かくえき停車ていしゃを含ふくめてすべて通過つうかしていた（正確せいかくには山手やまて線せん・京浜東北けいひんとうほく線せんのみの駅えきである）。

JR宝塚たからづか線せん（福知山線ふくちやません）

JR宝塚たからづか線せん（福知山線ふくちやません）の大阪おおさか駅えき発着はっちゃくの列車れっしゃは通勤つうきん形がた電車でんしゃ使用しようの列車れっしゃを含ふくめて塚本つかもと駅えきを通過つうかすることは前記ぜんきした。なお、2003年ねん（平成へいせい15年ねん）11月28日にちまではJR京都きょうと線せん直通ちょくつうにも同様どうようの列車れっしゃが設定せっていされていた。

飯田線いいだせん

飯田線いいだせんは、豊川とよかわ以北いほくに直通ちょくつうする普通ふつう列車れっしゃの大半たいはんは複線ふくせん区間くかんでホームがあるにもかかわらず、船町ふなまち駅えきと下地しもじ駅えきを通過つうかする。

私鉄してつ

東急とうきゅう電鉄でんてつ

東急とうきゅう大井おおい町まち線せんの二子ふたご新地しんじ駅えきと高津たかつ駅えきを通過つうかする各駅かくえき停車ていしゃ（種別しゅべつ表示ひょうじが緑みどり）と、停車ていしゃする各駅かくえき停車ていしゃ（種別しゅべつ表示ひょうじが青あお）が存在そんざいする。路線ろせん図ずでは「一部いちぶの各駅かくえき停車ていしゃが停車ていしゃ」、駅えきのLED表示ひょうじや車内しゃない放送ほうそうでは「二に子し新地さらち・高津たかつにはとまりません」と案内あんないされている。もともと両りょう駅えきは大井おおい町まち線せんではなく田園都市線でんえんとしせんの駅えきであり、種別しゅべつ表示ひょうじが緑みどりの各駅かくえき停車ていしゃ（二子ふたご新地しんじ駅えき・高津たかつ駅えき通過つうか）が走行そうこうする大井おおい町まち線せんの線路せんろには両りょう駅えきのホームが設もうけられていないためである。種別しゅべつ表示ひょうじが青あおの各駅かくえき停車ていしゃ（二子ふたご新地しんじ駅えき・高津たかつ駅えき停車ていしゃ）は、二子ふたご玉川たまがわ - 溝みぞの口くち間あいだを田園都市線でんえんとしせんの線路せんろに転てん線せんして走行そうこうする。この手法しゅほうは既すんで述じゅつの南海なんかい高野たかの線せんの「各駅かくえき停車ていしゃ」と南海本線なんかいほんせんの「普通ふつう」との関連かんれんとほぼ同一どういつであるが、南海なんかいと違ちがい東急とうきゅうでは種別しゅべつ名めいを分わけていない。

京王けいおう電鉄でんてつ

京王けいおう電鉄でんてつ京王線けいおうせんの新宿しんじゅく - 笹塚ささづか間あいだには複々線ふくふくせん部分ぶぶんとしての京王けいおう新しん線せんがあるが、両りょう駅えき間あいだにある初台はつだい駅えき・幡はたヶ谷たに駅えきは新しん線せんのみの駅えきであるため、京王線けいおうせん系統けいとう（以下いか「本線ほんせん」）の各駅かくえき停車ていしゃは新宿しんじゅくの次つぎは笹塚ささづかに停とままる。そのため、本線ほんせんとしては両りょう駅えきを通過つうかしていることになる。

英語えいご案内あんないにおける違ちがい

各駅かくえき停車ていしゃと普通ふつう列車れっしゃの英語えいご案内あんないは「Local Train」あるいは「Local Service」となっている。そのため、複々線ふくふくせん区間くかんのすべての駅えきに停とままらない普通ふつう列車れっしゃを「Local」として案内あんないするケースが存在そんざいする。 また、相模さがみ鉄道てつどうでは各駅かくえき停車ていしゃを「Local」と自動じどう放送ほうそうで案内あんないする。

東京とうきょう地下鉄ちかてつ（東京とうきょうメトロ）の自動じどう放送ほうそう・車内しゃない案内あんないでは、直通ちょくつうする他た社線しゃせん内ないのみを優等ゆうとう種別しゅべつで運行うんこうする場合ばあいも自社じしゃ線せん内ないからその種別しゅべつで案内あんないするが、英語えいごの自動じどう放送ほうそう・車内しゃない案内あんないでは一切いっさい放送ほうそう・表示ひょうじしない。

また、阪急はんきゅう京都きょうと線せんに直通ちょくつうするOsaka Metro堺筋線さかいすじせんの準急じゅんきゅう高槻たかつき市し行いきも同様どうよう（「This train is bound for Takatsuki-shi.」とアナウンスされる）である。

JR東日本ひがしにっぽんの電車でんしゃ特定とくてい区間くかんにおける英語えいご案内あんない

E531系けい・E231系けいなどの英語えいご自動じどう案内あんない放送ほうそうでは、中距離ちゅうきょりの「普通ふつう」（通過つうか駅えきあり）を「Local train」（普通ふつう列車れっしゃ/各駅かくえき停車ていしゃ列車れっしゃ）、「各駅かくえき停車ていしゃ」（系統けいとうの区別くべつを要ようするもののみ）を「Local service」（各駅かくえき停車ていしゃ）で表記ひょうきしていた。以前いぜんの中距離ちゅうきょりの普通ふつうでは、通過つうかしていた南千住みなみせんじゅ駅えき・三さん河島かわしま駅えき利用りよう客きゃくへの乗換のりかえも「Joban Line Local service」（常磐線じょうばんせん各駅かくえき停車ていしゃ）と表記ひょうきしていた（2015年ねん〈平成へいせい27年ねん〉3月がつ14日にち以降いこう特別とくべつ快速かいそくから上野うえの方面ほうめん快速かいそくへの乗換のりかえ案内あんないのみ「Joban line local service」が使つかわれている）。

E531系けい普通ふつうでの自動じどう放送ほうそうは「常磐線じょうばんせん ○○行ぎょう（Joban Line train (bound) for ○○.）」と、各駅かくえき停車ていしゃを意味いみする「Local」の語かたりを避さけている。常磐線じょうばんせん中距離ちゅうきょりの普通ふつうは上野うえの - 取手とりで間あいだで「快速かいそく」と案内あんないしているが、英語えいご案内あんないでは「快速かいそく」を意味いみする「Rapid」も避さけている。ただし、品川しながわ - 取手とりで間あいだで「快速かいそく運転うんてんを致いたします」という独特どくとくな案内あんないがある。

その後ご、JR東日本ひがしにっぽんで導入どうにゅうした自動じどう放送ほうそうでも、他た線区せんくでも基本きほん種別しゅべつの場合ばあいは普通ふつう列車れっしゃ・各駅かくえき停車ていしゃの区別くべつなく、「○○ line train for ●●」としている。

また、中央ちゅうおう・総武線そうぶせん各駅かくえき停車ていしゃを「Chuo Line & Sobu Line (Local train)」としているほか、常磐線じょうばんせん・中央ちゅうおう本線ほんせんの中距離ちゅうきょり電車でんしゃは単たんに「Joban Line」・「Chuo Line」と、快速かいそく線せんは線区せんく名めいに続つづき (Rapid service) という表記ひょうきになっている。また、松戸まつど駅えきには「Middle Distance」（中距離ちゅうきょり）と表記ひょうきしていた例れいもあった。

新幹線しんかんせんの各駅かくえき停車ていしゃ

JRの各かく新幹線しんかんせんにも各駅かくえき停車ていしゃの列車れっしゃは存在そんざいするが、あくまでも「新幹線しんかんせんの全すべての駅えきに停車ていしゃする列車れっしゃ」であり、列車れっしゃ種別しゅべつ上じょうは全ぜん列車れっしゃ特別とくべつ急行きゅうこう列車れっしゃである。したがって、乗車じょうしゃする際さいは乗車じょうしゃ券けんのほかに新幹線しんかんせん特急とっきゅう券けんも必要ひつようであり、各駅かくえき停車ていしゃであっても「普通ふつう列車れっしゃ」ではない。なお、案内あんない放送ほうそうや発車はっしゃ標しるべでは、英語えいごで新幹線しんかんせんを示しめす"Superexpress"と案内あんないされている。

新幹線しんかんせんで各駅かくえき停車ていしゃとなる列車れっしゃは路線ろせんごとに以下いかの列車れっしゃとなる。

• 東海旅客鉄道とうかいりょかくてつどう（JR東海とうかい）・西日本旅客鉄道にしにほんりょかくてつどう（JR西日本にしにほん）
  • 東海道新幹線とうかいどうしんかんせん・山陽新幹線さんようしんかんせん - 「こだま」
• 東日本旅客鉄道ひがしにほんりょかくてつどう（JR東日本ひがしにっぽん）・西日本旅客鉄道にしにほんりょかくてつどう（JR西日本にしにほん）
  • 北陸ほくりく新幹線しんかんせん - 「はくたか」、「あさま」（東京とうきょう - 長野ながの間あいだ）、「つるぎ」（富山とやま - 金沢かなざわ間あいだ）
• 東日本旅客鉄道ひがしにほんりょかくてつどう（JR東日本ひがしにっぽん）
  • 東北新幹線とうほくしんかんせん - 「はやて」（1往復おうふくのみ設定せっていされている）、「やまびこ」（200号ごう台だい、一部いちぶ列車れっしゃは白石蔵王しろいしざおう駅えきを通過つうか）、「なすの」
  • 上越新幹線じょうえつしんかんせん - 「とき」（400号ごう台だい、一部いちぶ列車れっしゃは本庄ほんじょう早稲田わせだ駅えきを通過つうか）、「たにがわ」（スキーシーズンの臨時りんじ列車れっしゃは一部いちぶの駅えきを通過つうか）
• 九州旅客鉄道きゅうしゅうりょかくてつどう（JR九州きゅうしゅう）
  • 九州きゅうしゅう新幹線しんかんせん - 「つばめ」

この他ほか、新幹線しんかんせん車両しゃりょうを使用しようする博多南線はかたみなみせん（一部いちぶ山陽新幹線さんようしんかんせん直通ちょくつう）や上越線じょうえつせんガがーラ湯沢らゆざわ支線しせん（上越新幹線じょうえつしんかんせん直通ちょくつう、冬期とうきのみ）が、在来ざいらい線せん特急とっきゅう列車れっしゃとして各駅かくえき停車ていしゃで運行うんこうしている（そもそもこの区間くかんでは途中とちゅう駅えきが存在そんざいしない）。

関連かんれん項目こうもく

• 列車れっしゃ種別しゅべつ
• 急行きゅうこう線せん・緩行かんこう線せん
• 電車でんしゃ線せん・列車れっしゃ線せん