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{{Infobox medical condition
⚫
'''
心筋 しんきん 症 しょう '''(しんきんしょう、{{lang-en-short|cardiomyopathy}})は、
心 しん 機能 きのう 障害 しょうがい を
伴 ともな う
心筋 しんきん 疾患 しっかん 。
肥大 ひだい 型 かた 、拡張 かくちょう 型 かた 、
拘束 こうそく 型 がた 、
不整脈 ふせいみゃく 原 ばら 性 せい 右 みぎ 室 しつ 心筋 しんきん 症 しょう 、分類 ぶんるい 不能 ふのう 型 がた に
分類 ぶんるい される
。心臓 しんぞう 移植 いしょく がこ
の病気 びょうき に
とって非常 ひじょう に有効 ゆうこう で
あることが多 おお い
ことから注目 ちゅうもく を浴 あ びるようになった疾患 しっかん である。
| Name = 心筋 しんきん 症 しょう
| Image = Idiopathic cardiomyopathy, gross pathology 20G0018 lores.jpg
| Caption = 肥厚 ひこう と拡張 かくちょう が見 み られる心臓 しんぞう の左 ひだり 室 しつ の断面 だんめん 。さらに[[心 しん 内 ない 膜 まく ]]下 した の[[線維 せんい 症 しょう ]]が認 みと められ、心臓 しんぞう 内部 ないぶ の白色 はくしょく 度 ど が増 ま している。
| Field = [[循環 じゅんかん 器 き 学 がく ]]
| DiseasesDB = 2137
| ICD10 = {{ICD10|I|25.5}}, {{ICD10|I|42}}, {{ICD10|I|43}}
| ICD9 = {{ICD9|425}}
| ICDO =
| OMIM =
| MedlinePlus = 001105
| eMedicineSubj =
| eMedicineTopic =
| MeshID = D009202
| name = 心筋 しんきん 症 しょう <br />cardiomyopathy
⚫
}} '''
心筋 しんきん 症 しょう '''(しんきんしょう、{{lang-en-short|cardiomyopathy}})は、
心 しん 機能 きのう 障害 しょうがい を
伴 ともな う
[[ 心筋 しんきん ]] 疾患 しっかん をいう 。
心筋 しんきん 症 しょう は拡張 かくちょう 型 がた 、肥大 ひだい 型 がた 、
拘束 こうそく 型 がた 、
不整脈 ふせいみゃく 原 ばら 性 せい 右 みぎ 室 しつ 心筋 しんきん 症 しょう に
分類 ぶんるい されるが
、 こ
れら に
分類 ぶんるい で
きな い
分類 ぶんるい 不能 ふのう 型 がた も存在 そんざい する。
== 歴史 れきし ==
== 歴史 れきし ==
心筋 しんきん 症 しょう は数 すう 多 おお くの名前 なまえ で呼 よ ばれてきたが、最初 さいしょ の解剖 かいぼう 症例 しょうれい の報告 ほうこく は[[1891年 ねん ]]のクレールによるものとされる<ref>Krehl L. Beitrag zur Kenntnis der idiopathischen Herzumuskelerkrankungen. Dtsch Arch Klin Med 1891;48:414-431.</ref>。その後 ご 、[[世界 せかい 保健 ほけん 機関 きかん ]] (WHO) と[[国際 こくさい 心臓 しんぞう 連合 れんごう ]] (ISFC) の合同 ごうどう 委員 いいん 会 かい は1980年 ねん 心筋 しんきん 症 しょう を'''「原因 げんいん 不明 ふめい の心筋 しんきん 疾患 しっかん 」'''と定義 ていぎ し拡張 かくちょう 型 がた (DCM, dilated cardiomyopathy)・肥大 ひだい 型 がた (HCM, hypertrophic cardiomyopathy)・拘束 こうそく 型 がた (RCM, restrictive cardiomyopathy) に分類 ぶんるい し、心筋 しんきん 疾患 しっかん でも原因 げんいん または全身 ぜんしん 疾患 しっかん との関連 かんれん が明 あき らかなものと厳密 げんみつ に区別 くべつ した<ref>Report of WHO/ISFC taskforce on the definition and classification of cardiomyopathies. Brit Heart J 1980;44:672-673. PMID 7459150</ref>(なお、この分類 ぶんるい でも分類 ぶんるい しきれないものあるので分類 ぶんるい 不能 ふのう 心筋 しんきん 症 しょう という項目 こうもく もある)。しかし、従来 じゅうらい 不明 ふめい とされた心筋 しんきん 症 しょう の原因 げんいん や成因 せいいん を示唆 しさ する報告 ほうこく が相次 あいつ いだため、先 さき の合同 ごうどう 委員 いいん 会 かい は心筋 しんきん 症 しょう を'''「心 しん 機能 きのう 障害 しょうがい を伴 ともな う心筋 しんきん 疾患 しっかん 」'''と広 ひろ く定義 ていぎ し直 なお し従来 じゅうらい の3分類 ぶんるい に加 くわ え、催不整脈 せいみゃく 性 せい 右 みぎ 室 しつ 心筋 しんきん 症 しょう 、特定 とくてい 心筋 しんきん 症 しょう の範疇 はんちゅう を設 もう けた<ref>Richardson P, et al. Report of the 1995 World Health Organization/International Society and Federation of Carrdiology task force on the definition and classification of cardiomyopathies. Circulation 1996;93:841-842. PMID 8598070</ref>。
心筋 しんきん 症 しょう は数 すう 多 おお くの名前 なまえ で呼 よ ばれてきたが、最初 さいしょ の解剖 かいぼう 症例 しょうれい の報告 ほうこく は[[1891年 ねん ]]のクレールによるものとされる<ref>Krehl L. Beitrag zur Kenntnis der idiopathischen Herzumuskelerkrankungen. Dtsch Arch Klin Med 1891;48:414-431.</ref>。その後 ご 、[[世界 せかい 保健 ほけん 機関 きかん ]] (WHO) と[[国際 こくさい 心臓 しんぞう 連合 れんごう ]] (ISFC) の合同 ごうどう 委員 いいん 会 かい は1980年 ねん 心筋 しんきん 症 しょう を'''「原因 げんいん 不明 ふめい の心筋 しんきん 疾患 しっかん 」'''と定義 ていぎ し拡張 かくちょう 型 がた (DCM, dilated cardiomyopathy)・肥大 ひだい 型 がた (HCM, hypertrophic cardiomyopathy)・拘束 こうそく 型 がた (RCM, restrictive cardiomyopathy) に分類 ぶんるい し、心筋 しんきん 疾患 しっかん でも原因 げんいん または全身 ぜんしん 疾患 しっかん との関連 かんれん が明 あき らかなものと厳密 げんみつ に区別 くべつ した<ref>Report of WHO/ISFC taskforce on the definition and classification of cardiomyopathies. Brit Heart J 1980;44:672-673. {{ PMID| 7459150}} </ref>(なお、この分類 ぶんるい でも分類 ぶんるい しきれないものあるので分類 ぶんるい 不能 ふのう 心筋 しんきん 症 しょう という項目 こうもく もある)。しかし、従来 じゅうらい 不明 ふめい とされた心筋 しんきん 症 しょう の原因 げんいん や成因 せいいん を示唆 しさ する報告 ほうこく が相次 あいつ いだため、先 さき の合同 ごうどう 委員 いいん 会 かい は心筋 しんきん 症 しょう を'''「心 しん 機能 きのう 障害 しょうがい を伴 ともな う心筋 しんきん 疾患 しっかん 」'''と広 ひろ く定義 ていぎ し直 なお し従来 じゅうらい の3分類 ぶんるい に加 くわ え、催不整脈 せいみゃく 性 せい 右 みぎ 室 しつ 心筋 しんきん 症 しょう 、特定 とくてい 心筋 しんきん 症 しょう の範疇 はんちゅう を設 もう けた<ref>Richardson P, et al. Report of the 1995 World Health Organization/International Society and Federation of Carrdiology task force on the definition and classification of cardiomyopathies. Circulation 1996;93:841-842. {{ PMID| 8598070}} </ref>。
== 拡張 かくちょう 型 がた 心筋 しんきん 症 しょう (DCM) ==
== 拡張 かくちょう 型 がた 心筋 しんきん 症 しょう (DCM) ==
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===症状 しょうじょう と所見 しょけん ===
===症状 しょうじょう と所見 しょけん ===
初期 しょき 段階 だんかい では自覚 じかく 症状 しょうじょう があまりなく、易 えき 疲労 ひろう 感 かん ・倦怠 けんたい 感 かん や動作 どうさ 時 じ に軽 かる い動悸 どうき が起 お こる程度 ていど であるため、発見 はっけん が遅 おく れてしまうケースがある。病状 びょうじょう が進行 しんこう すると[[浮腫 ふしゅ ]]・湿性 しっせい [[咳嗽 がいそう ]]・[[頸静脈 じょうみゃく ]]怒張 どちょう などの身体 しんたい 症状 しょうじょう を伴 ともな う重 じゅう 篤 あつ な[[鬱血 うっけつ 性 せい 心不全 しんふぜん ]]や治療 ちりょう 抵抗 ていこう 性 せい の[[不整脈 ふせいみゃく ]]を起 お こす。診断 しんだん されてからの5年 ねん 生存 せいぞん 率 りつ は54%、10年 ねん 生存 せいぞん 率 りつ は36%とされていたが、最近 さいきん では治療 ちりょう の進歩 しんぽ により5年 ねん 生存 せいぞん 率 りつ は76%と向上 こうじょう している<ref>[http://www.nanbyou.or.jp/entry/155 難病 なんびょう 情報 じょうほう センター|特発 とくはつ 性 せい 拡張 かくちょう 型 がた (鬱血 うっけつ 型 がた )心筋 しんきん 症 しょう (公費 こうひ 対象 たいしょう )]</ref>。しかし[[突然 とつぜん 死 し ]]もまれではない。激 はげ しい運動 うんどう は心臓 しんぞう に大 おお きな負担 ふたん を強 し いることとなり、急 きゅう な心臓 しんぞう 発作 ほっさ を起 お こす可能 かのう 性 せい があるため避 さ けるべきとされている。
初期 しょき 段階 だんかい では自覚 じかく 症状 しょうじょう があまりなく、易 えき 疲労 ひろう 感 かん ・倦怠 けんたい 感 かん や動作 どうさ 時 じ に軽 かる い動悸 どうき が起 お こる程度 ていど であるため、発見 はっけん が遅 おく れてしまうケースがある。病状 びょうじょう が進行 しんこう すると[[浮腫 ふしゅ ]]・湿性 しっせい [[咳嗽 がいそう ]]・[[頸静脈 じょうみゃく ]]怒張 どちょう などの身体 しんたい 症状 しょうじょう を伴 ともな う重 じゅう 篤 あつ な[[うっ血 けつ 性 せい 心不全 しんふぜん | 鬱血 うっけつ 性 せい 心不全 しんふぜん ]]や治療 ちりょう 抵抗 ていこう 性 せい の[[不整脈 ふせいみゃく ]]を起 お こす。診断 しんだん されてからの5年 ねん 生存 せいぞん 率 りつ は54%、10年 ねん 生存 せいぞん 率 りつ は36%とされていたが、最近 さいきん では治療 ちりょう の進歩 しんぽ により5年 ねん 生存 せいぞん 率 りつ は76%と向上 こうじょう している<ref>[http://www.nanbyou.or.jp/entry/3985 難病 なんびょう 情報 じょうほう センター | 特発 とくはつ 性 せい 拡張 かくちょう 型 がた 心筋 しんきん 症 しょう (指定 してい 難病 なんびょう 57) ]</ref>。しかし[[突然 とつぜん 死 し ]]もまれではない。激 はげ しい運動 うんどう は心臓 しんぞう に大 おお きな負担 ふたん を強 し いることとなり、急 きゅう な心臓 しんぞう 発作 ほっさ を起 お こす可能 かのう 性 せい があるため避 さ けるべきとされている。
[[心電図 しんでんず ]]ではP波 なみ の持続 じぞく 時間 じかん 延長 えんちょう が認 みと められる。
[[心電図 しんでんず ]]ではP波 なみ の持続 じぞく 時間 じかん 延長 えんちょう が認 みと められる。
===原因 げんいん と発症 はっしょう メカニズム===
===原因 げんいん と発症 はっしょう メカニズム===
拡張 かくちょう 型 がた 心筋 しんきん 症 しょう は、以前 いぜん から、ウイルス、アルコール、毒物 どくぶつ 、免疫 めんえき 傷 きず 害 がい など非 ひ 遺伝 いでん 的 てき 攻撃 こうげき によってもたらされることが知 し られていた。原因 げんいん 不明 ふめい なものは“特発 とくはつ 性 せい ”拡張 かくちょう 型 がた 心筋 しんきん 症 しょう と呼 よ ばれていたが、[[筋肉 きんにく #サルコメア(筋 すじ 節 ぶし )|サルコメア]]蛋白質 たんぱくしつ 、[[細胞 さいぼう 骨格 こっかく ]]蛋白質 たんぱくしつ 、筋 すじ 形質 けいしつ 膜 まく および[[核 かく 膜 まく ]]蛋白質 たんぱくしつ の遺伝子 いでんし の突然変異 とつぜんへんい が拡張 かくちょう 型 がた 心筋 しんきん 症 しょう の大 おお きな原因 げんいん であることが最新 さいしん の研究 けんきゅう で明 あき らかにされている<ref>[http://www.springer.com/medicine/cardiology/book/978-1-84996-470-8 Clinical Cardiogenetics, Baars, H.F.; van der Smagt, J.J. (Eds.) Springer, 2011.] </ref>。2013年 ねん の時点 じてん で、本 ほん 症 しょう 症例 しょうれい のおよそ3割 わり が遺伝子 いでんし 突然変異 とつぜんへんい が原因 げんいん であると推定 すいてい されている。遺伝子 いでんし 突然変異 とつぜんへんい が拡張 かくちょう 型 がた 心筋 しんきん 症 しょう を引 ひ き起 お こすメカニズムを明 あき らかにするため、[[筋肉 きんにく #サルコメア(筋 すじ 節 ぶし )|サルコメア]]蛋白質 たんぱくしつ である[[ミオシン]]、[[アクチン]]、[[トロポニン]]、[[トロポミオシン]]に関 かん して、組 くみ 換 か え変異 へんい 蛋白質 たんぱくしつ 分子 ぶんし や遺伝子 いでんし 改変 かいへん 動物 どうぶつ モデルを用 もち いた研究 けんきゅう が活発 かっぱつ に行 おこな われている。[[ミオシン]]変異 へんい は[[筋肉 きんにく #サルコメア(筋 すじ 節 ぶし )|サルコメア]]の収縮 しゅうしゅく 機構 きこう そのものを傷害 しょうがい し(i.e.,[[アクチン]]-[[ミオシン]]相互 そうご 作用 さよう の低下 ていか をもたらす)、[[アクチン]]、[[トロポニン]]、[[トロポミオシン]]変異 へんい は[[トロポニン|心筋 しんきん 収縮 しゅうしゅく のカルシウムによる調節 ちょうせつ 機構 きこう ]]を傷害 しょうがい する(i.e.,[[トロポニン|ミオフィラメントカルシウム感受性 かんじゅせい ]]の低下 ていか をもたらす)ことが明 あき らかにされている<ref>Morimoto S. Sarcomeric proteins and inherited cardiomyopathies. Cardiovasc Res. 2008; 77: 659–666. PMID 18056765</ref>。一方 いっぽう 、[[細胞 さいぼう 骨格 こっかく ]]蛋白質 たんぱくしつ と細胞 さいぼう 膜 まく 貫通 かんつう 蛋白質 たんぱくしつ の突然変異 とつぜんへんい は[[筋肉 きんにく #サルコメア(筋 すじ 節 ぶし )|サルコメア]]が発生 はっせい する力 ちから の隣接 りんせつ [[心筋 しんきん ]]細胞 さいぼう への伝達 でんたつ を傷害 しょうがい し、[[核 かく 膜 まく ]]蛋白質 たんぱくしつ の突然変異 とつぜんへんい は心筋 しんきん 細胞 さいぼう に加 くわ わる力 ちから による遺伝子 いでんし 発現 はつげん 機構 きこう の傷害 しょうがい によって拡張 かくちょう 型 がた 心筋 しんきん 症 しょう をもたらすのでないかと推測 すいそく されている<ref>Fatkin D, Graham RM. Molecular mechanisms of inherited cardiomyopathies. Physiol Rev 2002;82:945–980. PMID 12270949</ref>。遺伝 いでん 性 せい 拡張 かくちょう 型 がた 心筋 しんきん 症 しょう の研究 けんきゅう からはっきりした重要 じゅうよう なことは、[[心筋 しんきん ]]細胞 さいぼう には単 たん にその収縮 しゅうしゅく 機能 きのう が内因 ないいん 的 てき に低下 ていか するだけで心 しん 拡大 かくだい によって代償 だいしょう するメカニズムがはじめからプログラムされているということである。皮肉 ひにく なことに、その代償 だいしょう メカニズムが働 はたら くことによって致死 ちし 的 てき 不整脈 ふせいみゃく による突然 とつぜん 死 し のリスクが高 たか まり、その破綻 はたん によって末期 まっき 心不全 しんふぜん がもたらされるものと推測 すいそく される。現在 げんざい 治療 ちりょう 薬 やく として用 もち いられる[[交感神経 こうかんしんけい β べーた 受容 じゅよう 体 たい 遮断 しゃだん 薬 やく |β べーた ブロッカー]]、[[ACE阻害 そがい 薬 やく |アンギオテンシン変換 へんかん 酵素 こうそ 阻害 そがい 薬 やく ]]や[[アンジオテンシンII受容 じゅよう 体 たい 拮抗 きっこう 薬 やく |アンギオテンシンII受容 じゅよう 体 たい ブロッカー]]は、短期 たんき 的 てき には収縮 しゅうしゅく 機能 きのう を高 たか めるが長期 ちょうき 的 てき には有害 ゆうがい な“細胞 さいぼう 内 ない [[cAMP]]とカルシウムの増加 ぞうか を介 かい する”代償 だいしょう 反応 はんのう を抑 おさ えることでその破綻 はたん を遅 おく らせているように見 み える。細胞 さいぼう 内 ない [[cAMP]]とカルシウムの増加 ぞうか によらず収縮 しゅうしゅく 機能 きのう を改善 かいぜん することができる新規 しんき の[[強心 きょうしん 薬 やく ]]であるカルシウム感受性 かんじゅせい 増強 ぞうきょう 薬 やく や[[ミオシン活性 かっせい 増強 ぞうきょう 薬 やく ]]などは、このような長期 ちょうき 的 てき には有害 ゆうがい な代償 だいしょう 反応 はんのう プログラムの発動 はつどう を抑 おさ えてより高 たか い有効 ゆうこう 性 せい を示 しめ すことが期待 きたい される<ref>R. John Solaro. Translational medicine with a capital T, troponin T, That is. Circulation Research, 2007; 101: 114-115. PMID 17641232</ref><ref>Teerlink et al., Dose-dependent augmentation of cardiac systolic function with the selective cardiac myosin activator, omecamtiv mecarbil: a first-in-man study. Lancet, 2011; 378(9792):667-675. PMID 21856480</ref>
拡張 かくちょう 型 がた 心筋 しんきん 症 しょう は、以前 いぜん からウイルス、アルコール、毒物 どくぶつ 、免疫 めんえき 障 さわ 害 がい など非 ひ 遺伝 いでん 的 てき 攻撃 こうげき によってもたらされることが知 し られていた。原因 げんいん 不明 ふめい なものは“特発 とくはつ 性 せい ”拡張 かくちょう 型 がた 心筋 しんきん 症 しょう と呼 よ ばれていたが、[[筋肉 きんにく #サルコメア(筋 すじ 節 ぶし )|サルコメア]]蛋白質 たんぱくしつ 、[[細胞 さいぼう 骨格 こっかく ]]蛋白質 たんぱくしつ 、筋 すじ 形質 けいしつ 膜 まく および[[核 かく 膜 まく ]]蛋白質 たんぱくしつ の遺伝子 いでんし の突然変異 とつぜんへんい が拡張 かくちょう 型 がた 心筋 しんきん 症 しょう の大 おお きな原因 げんいん であることが最新 さいしん の研究 けんきゅう で明 あき らかにされている<ref name="#1" >[http://www.springer.com/medicine/cardiology/book/978-1-84996-470-8 Clinical Cardiogenetics, Baars, H.F.; van der Smagt, J.J. (Eds.) Springer, 2011.] </ref>。2013年 ねん の時点 じてん で、本 ほん 症 しょう 症例 しょうれい のおよそ3割 わり が遺伝子 いでんし 突然変異 とつぜんへんい が原因 げんいん であると推定 すいてい されている。遺伝子 いでんし 突然変異 とつぜんへんい が拡張 かくちょう 型 がた 心筋 しんきん 症 しょう を引 ひ き起 お こすメカニズムを明 あき らかにするため、[[筋肉 きんにく #サルコメア(筋 すじ 節 ぶし )|サルコメア]]蛋白質 たんぱくしつ である[[ミオシン]]、[[アクチン]]、[[トロポニン]]、[[トロポミオシン]]に関 かん して、組 くみ 換 か え変異 へんい 蛋白質 たんぱくしつ 分子 ぶんし や遺伝子 いでんし 改変 かいへん 動物 どうぶつ モデルを用 もち いた研究 けんきゅう が活発 かっぱつ に行 おこな われている。[[ミオシン]]変異 へんい は[[筋肉 きんにく #サルコメア(筋 すじ 節 ぶし )|サルコメア]]の収縮 しゅうしゅく 機構 きこう そのものを傷害 しょうがい し(i.e.,[[アクチン]]-[[ミオシン]]相互 そうご 作用 さよう の低下 ていか をもたらす)、[[アクチン]]、[[トロポニン]]、[[トロポミオシン]]変異 へんい は[[トロポニン|心筋 しんきん 収縮 しゅうしゅく のカルシウムによる調節 ちょうせつ 機構 きこう ]]を傷害 しょうがい する(i.e.,[[トロポニン|ミオフィラメントカルシウム感受性 かんじゅせい ]]の低下 ていか をもたらす)ことが明 あき らかにされている<ref name="#2" >Morimoto S. Sarcomeric proteins and inherited cardiomyopathies. Cardiovasc Res. 2008; 77: 659–666. {{ PMID| 18056765}} </ref>。一方 いっぽう 、[[細胞 さいぼう 骨格 こっかく ]]蛋白質 たんぱくしつ と細胞 さいぼう 膜 まく 貫通 かんつう 蛋白質 たんぱくしつ の突然変異 とつぜんへんい は[[筋肉 きんにく #サルコメア(筋 すじ 節 ぶし )|サルコメア]]が発生 はっせい する力 ちから の隣接 りんせつ [[心筋 しんきん ]]細胞 さいぼう への伝達 でんたつ を傷害 しょうがい し、[[核 かく 膜 まく ]]蛋白質 たんぱくしつ の突然変異 とつぜんへんい は心筋 しんきん 細胞 さいぼう に加 くわ わる力 ちから による遺伝子 いでんし 発現 はつげん 機構 きこう の傷害 しょうがい によって拡張 かくちょう 型 がた 心筋 しんきん 症 しょう をもたらすのでないかと推測 すいそく されている<ref name="#3" >Fatkin D, Graham RM. Molecular mechanisms of inherited cardiomyopathies. Physiol Rev 2002;82:945–980. {{ PMID| 12270949}} </ref>。遺伝 いでん 性 せい 拡張 かくちょう 型 がた 心筋 しんきん 症 しょう の研究 けんきゅう からはっきりした重要 じゅうよう なことは、[[心筋 しんきん ]]細胞 さいぼう には単 たん にその収縮 しゅうしゅく 機能 きのう が内因 ないいん 的 てき に低下 ていか するだけで心 しん 拡大 かくだい によって代償 だいしょう するメカニズムがはじめからプログラムされているということである。皮肉 ひにく なことに、その代償 だいしょう メカニズムが働 はたら くことによって致死 ちし 的 てき 不整脈 ふせいみゃく による突然 とつぜん 死 し のリスクが高 たか まり、その破綻 はたん によって末期 まっき 心不全 しんふぜん がもたらされるものと推測 すいそく される。現在 げんざい 治療 ちりょう 薬 やく として用 もち いられる[[交感神経 こうかんしんけい β べーた 受容 じゅよう 体 たい 遮断 しゃだん 薬 やく |β べーた ブロッカー]]、[[ACE阻害 そがい 薬 やく |アンギオテンシン変換 へんかん 酵素 こうそ 阻害 そがい 薬 やく ]]や[[アンジオテンシンII受容 じゅよう 体 たい 拮抗 きっこう 薬 やく |アンギオテンシンII受容 じゅよう 体 たい ブロッカー]]は、短期 たんき 的 てき には収縮 しゅうしゅく 機能 きのう を高 たか めるが長期 ちょうき 的 てき には有害 ゆうがい な“細胞 さいぼう 内 ない [[環状 かんじょう アデノシン一 いち リン酸 さん | cAMP]]とカルシウムの増加 ぞうか を介 かい する”代償 だいしょう 反応 はんのう を抑 おさ えることでその破綻 はたん を遅 おく らせているように見 み える。細胞 さいぼう 内 ない [[環状 かんじょう アデノシン一 いち リン酸 さん | cAMP]]とカルシウムの増加 ぞうか によらず収縮 しゅうしゅく 機能 きのう を改善 かいぜん することができる新規 しんき の[[強心 きょうしん 薬 やく ]]であるカルシウム感受性 かんじゅせい 増強 ぞうきょう 薬 やく や[[ミオシン活性 かっせい 増強 ぞうきょう 薬 やく ]]などは、このような長期 ちょうき 的 てき には有害 ゆうがい な代償 だいしょう 反応 はんのう プログラムの発動 はつどう を抑 おさ えてより高 たか い有効 ゆうこう 性 せい を示 しめ すことが期待 きたい される<ref>R. John Solaro. Translational medicine with a capital T, troponin T, That is. Circulation Research, 2007; 101: 114-115. {{ PMID| 17641232}} </ref><ref>Teerlink et al., Dose-dependent augmentation of cardiac systolic function with the selective cardiac myosin activator, omecamtiv mecarbil: a first-in-man study. Lancet, 2011; 378(9792):667-675. {{ PMID| 21856480}} </ref>。
===治療 ちりょう ===
===治療 ちりょう ===
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: [[1967年 ねん ]]に世界 せかい で初 はじ めてヒトからヒトへの心臓 しんぞう 移植 いしょく が行 おこな われ、現在 げんざい では安定 あんてい した成果 せいか を示 しめ している。そのため、本 ほん 疾患 しっかん の根本 こんぽん 治療 ちりょう とされる。
: [[1967年 ねん ]]に世界 せかい で初 はじ めてヒトからヒトへの心臓 しんぞう 移植 いしょく が行 おこな われ、現在 げんざい では安定 あんてい した成果 せいか を示 しめ している。そのため、本 ほん 疾患 しっかん の根本 こんぽん 治療 ちりょう とされる。
; 内科 ないか 的 てき 療法 りょうほう
; 内科 ないか 的 てき 療法 りょうほう
: 近年 きんねん 、[[アンジオテンシン変換 へんかん 酵素 こうそ 阻害 そがい 薬 やく ]]([[ACE阻害 そがい 薬 やく ]])、[[アンジオテンシン受容 じゅよう 体 たい 阻害 そがい 薬 くすり ]]、[[ベータ遮断 しゃだん 薬 やく ]]などが適用 てきよう され効果 こうか を挙 あ げている。遠隔 えんかく 生存 せいぞん 率 りつ も比較的 ひかくてき 高 たか い。しかし、体質 たいしつ ・症状 しょうじょう の進行 しんこう 状態 じょうたい により上記 じょうき の薬 くすり が期待 きたい した効果 こうか を挙 あ げない場合 ばあい もある。また、これらは根治 こんじ 療法 りょうほう ではなく進行 しんこう を遅 おく らせることしかできない。
: 近年 きんねん 、[[アンジオテンシン変換 へんかん 酵素 こうそ 阻害 そがい 薬 やく ]]([[ACE阻害 そがい 薬 やく ]])、[[アンジオテンシンII 受容 じゅよう 体 たい 拮抗 きっこう 薬 くすり ]](ARB、AII拮抗 きっこう 薬 やく ) 、[[ベータ遮断 しゃだん 薬 やく ]]などが適用 てきよう され効果 こうか を挙 あ げている。遠隔 えんかく 生存 せいぞん 率 りつ も比較的 ひかくてき 高 たか い。しかし、体質 たいしつ ・症状 しょうじょう の進行 しんこう 状態 じょうたい により上記 じょうき の薬 くすり が期待 きたい した効果 こうか を挙 あ げない場合 ばあい もある。また、これらは根治 こんじ 療法 りょうほう ではなく進行 しんこう を遅 おく らせることしかできない。
; [[補助 ほじょ 人工 じんこう 心臓 しんぞう ]]の使用 しよう
; [[補助 ほじょ 人工 じんこう 心臓 しんぞう ]]の使用 しよう
: 心臓 しんぞう 移植 いしょく までの症状 しょうじょう 維持 いじ を目的 もくてき とする埋 う め込 こ みと、心臓 しんぞう 移植 いしょく 待機 たいき を目的 もくてき とせず補助 ほじょ 人工 じんこう 心臓 しんぞう を使 つか い続 つづ けていく目的 もくてき での埋 う め込 こ みの2通 とお りの治療 ちりょう が行 おこな われる。心臓 しんぞう 移植 いしょく までの症状 しょうじょう 維持 いじ としての補助 ほじょ 人工 じんこう 心臓 しんぞう は[[2004年 ねん ]]に医療 いりょう 保険 ほけん の適用 てきよう となった。移植 いしょく 目的 もくてき でなく補助 ほじょ 人工 じんこう 心臓 しんぞう を使 つか い続 つづ ける選択 せんたく は、主 おも に高齢 こうれい のため手術 しゅじゅつ に耐 た えうる体力 たいりょく がない患者 かんじゃ に対 たい してとられることが多 おお い。補助 ほじょ 人工 じんこう 心臓 しんぞう を使 つか い続 つづ ける目的 もくてき での世界 せかい 初 はつ の手術 しゅじゅつ は、[[1995年 ねん ]]10月 がつ に[[イギリス]]で高齢 こうれい のため移植 いしょく 手術 しゅじゅつ が行 おこな うことが困難 こんなん とされた患者 かんじゃ に施 ほどこ された。
: 心臓 しんぞう 移植 いしょく までの症状 しょうじょう 維持 いじ を目的 もくてき とする埋 う め込 こ みと、心臓 しんぞう 移植 いしょく 待機 たいき を目的 もくてき とせず補助 ほじょ 人工 じんこう 心臓 しんぞう を使 つか い続 つづ けていく目的 もくてき での埋 う め込 こ みの2通 とお りの治療 ちりょう が行 おこな われる。心臓 しんぞう 移植 いしょく までの症状 しょうじょう 維持 いじ としての補助 ほじょ 人工 じんこう 心臓 しんぞう は[[2004年 ねん ]]に医療 いりょう 保険 ほけん の適用 てきよう となった。移植 いしょく 目的 もくてき でなく補助 ほじょ 人工 じんこう 心臓 しんぞう を使 つか い続 つづ ける選択 せんたく は、主 おも に高齢 こうれい のため手術 しゅじゅつ に耐 た えうる体力 たいりょく がない患者 かんじゃ に対 たい してとられることが多 おお い。補助 ほじょ 人工 じんこう 心臓 しんぞう を使 つか い続 つづ ける目的 もくてき での世界 せかい 初 はつ の手術 しゅじゅつ は、[[1995年 ねん ]]10月 がつ に[[イギリス]]で高齢 こうれい のため移植 いしょく 手術 しゅじゅつ が行 おこな うことが困難 こんなん とされた患者 かんじゃ に施 ほどこ された。
; 左 ひだり 室 しつ 形成 けいせい 術 じゅつ
; 左 ひだり 室 しつ 形成 けいせい 術 じゅつ
:{{main|左 ひだり 室 しつ 形成 けいせい 術 じゅつ }}
:{{main|左 ひだり 室 しつ 形成 けいせい 術 じゅつ }}
: 左 ひだり 室 しつ 形成 けいせい 術 じゅつ は、[[虚 きょ 血 ち 性 せい 心筋 しんきん 症 しょう ]]や[[心筋 しんきん 症 しょう #拡張 かくちょう 型 がた 心筋 しんきん 症 しょう (DCM)|拡張 かくちょう 型 がた 心筋 しんきん 症 しょう ]]などによる高度 こうど [[左 ひだり 室 しつ ]]機能 きのう 不全 ふぜん を伴 ともな う慢性 まんせい [[心不全 しんふぜん ]]に対 たい する[[手術 しゅじゅつ ]]であり、左 ひだり 室 しつ 容積 ようせき を縮小 しゅくしょう させることにより心 しん 機能 きのう 、[[予 よ 後 ご |生命 せいめい 予後 よご ]]の改善 かいぜん を図 はか ることを目的 もくてき とする。補助 ほじょ 人工 じんこう 心臓 しんぞう や心 しん 移植 いしょく の前 ぜん 段階 だんかい 、あるいはその非適応 ひてきおう 症例 しょうれい に対 たい して適応 てきおう が考慮 こうりょ される治療 ちりょう 法 ほう である<ref name="sakata">坂田 さかた 隆造 りゅうぞう . 心臓 しんぞう 外科 げか Knack & Pitfalls 冠動脈 かんどうみゃく 外科 げか の要点 ようてん と盲点 もうてん 第 だい 2版 はん . 文光 ぶんこう 堂 どう . pp266-291. ISBN 978-4-8306-2336-3.</ref>。
: 左 ひだり 室 しつ 形成 けいせい 術 じゅつ は、[[虚 きょ 血 ち 性 せい 心筋 しんきん 症 しょう ]]や[[心筋 しんきん 症 しょう #拡張 かくちょう 型 がた 心筋 しんきん 症 しょう (DCM)|拡張 かくちょう 型 がた 心筋 しんきん 症 しょう ]]などによる高度 こうど [[左 ひだり 室 しつ ]]機能 きのう 不全 ふぜん を伴 ともな う慢性 まんせい [[心不全 しんふぜん ]]に対 たい する[[手術 しゅじゅつ ]]であり、左 ひだり 室 しつ 容積 ようせき を縮小 しゅくしょう させることにより心 しん 機能 きのう 、[[予 よ 後 ご |生命 せいめい 予後 よご ]]の改善 かいぜん を図 はか ることを目的 もくてき とする。補助 ほじょ 人工 じんこう 心臓 しんぞう や心 しん 臓 移植 いしょく の前 ぜん 段階 だんかい 、あるいはその非適応 ひてきおう 症例 しょうれい に対 たい して適応 てきおう が考慮 こうりょ される治療 ちりょう 法 ほう である<ref name="sakata">坂田 さかた 隆造 りゅうぞう . 心臓 しんぞう 外科 げか Knack & Pitfalls 冠動脈 かんどうみゃく 外科 げか の要点 ようてん と盲点 もうてん 第 だい 2版 はん . 文光 ぶんこう 堂 どう . pp266-291. ISBN 978-4-8306-2336-3.</ref>。
; 遺伝子 いでんし 治療 ちりょう
; 遺伝子 いでんし 治療 ちりょう
: 現在 げんざい は動物 どうぶつ 実験 じっけん の段階 だんかい である。ヒトへの治療 ちりょう が行 おこな われた症例 しょうれい は報告 ほうこく されていない。特発 とくはつ 性 せい 拡張 かくちょう 型 がた 心筋 しんきん 症 しょう の先天的 せんてんてき 原因 げんいん を治癒 ちゆ しようという試 こころ みである。積極 せっきょく 的 てき 治療 ちりょう 法 ほう (心臓 しんぞう 移植 いしょく )を行 おこな うことが難 むずか しい患者 かんじゃ への応用 おうよう が期待 きたい されている。
: 現在 げんざい は動物 どうぶつ 実験 じっけん の段階 だんかい である。ヒトへの治療 ちりょう が行 おこな われた症例 しょうれい は報告 ほうこく されていない。特発 とくはつ 性 せい 拡張 かくちょう 型 がた 心筋 しんきん 症 しょう の先天的 せんてんてき 原因 げんいん を治癒 ちゆ しようという試 こころ みである。積極 せっきょく 的 てき 治療 ちりょう 法 ほう (心臓 しんぞう 移植 いしょく )を行 おこな うことが難 むずか しい患者 かんじゃ への応用 おうよう が期待 きたい されている。
; 心筋 しんきん シート
; 心筋 しんきん シート
: 患者 かんじゃ 自身 じしん の筋肉 きんにく を5 - 10g程度 ていど 摘出 てきしゅつ し、それを培養 ばいよう してシート状 じょう にして患部 かんぶ (左 ひだり 心室 しんしつ )に貼 は り付 つ ける治療 ちりょう 法 ほう である。その心筋 しんきん シートを用 もち いて弱 よわ った心臓 しんぞう のポンプ機能 きのう を回復 かいふく しようという試 こころ みである。動物 どうぶつ 実験 じっけん ではポンプ機能 きのう が回復 かいふく されることが確認 かくにん されている。欧米 おうべい ではすでに実施 じっし されているが、重 じゅう 篤 あつし な不整脈 ふせいみゃく などの副作用 ふくさよう が報告 ほうこく されている。日本 にっぽん 国内 こくない では2007年 ねん 5月 がつ に、大阪大 おおさかだい の澤 さわ 芳樹 よしき 教授 きょうじゅ によって実施 じっし された。
: 患者 かんじゃ 自身 じしん の筋肉 きんにく を5 - 10g程度 ていど 摘出 てきしゅつ し、それを培養 ばいよう してシート状 じょう にして患部 かんぶ (左 ひだり 心室 しんしつ )に貼 は り付 つ ける治療 ちりょう 法 ほう 。その心筋 しんきん シートを用 もち いて弱 よわ った心臓 しんぞう のポンプ機能 きのう を回復 かいふく しようという試 こころ みである。動物 どうぶつ 実験 じっけん ではポンプ機能 きのう が回復 かいふく されることが確認 かくにん されている。欧米 おうべい ではすでに実施 じっし され、重 じゅう 篤 あつし な不整脈 ふせいみゃく などの副作用 ふくさよう が報告 ほうこく されている。日本 にっぽん 国内 こくない では2007年 ねん 5月 がつ 、大阪大 おおさかだい 学 がく の[[ 澤 さわ 芳樹 よしき ]] 教授 きょうじゅ によって骨格 こっかく 筋 すじ 由来 ゆらい の筋 すじ 芽 め 細胞 さいぼう シートを開発 かいはつ 、2015年 ねん 9月 がつ に世界 せかい 初 はつ の心不全 しんふぜん 治療 ちりょう 用 よう 再生 さいせい 医療 いりょう 製品 せいひん 「ハートシート」の製造 せいぞう 販売 はんばい 承認 しょうにん (条件 じょうけん 期限 きげん 付 つ き)取得 しゅとく 、2016年 ねん に販売 はんばい を始 はじ めている<ref name="amed" />。次 つぎ に[[iPS細胞 さいぼう ]]由来 ゆらい のヒト心筋 しんきん シートが開発 かいはつ され、動物 どうぶつ 実験 じっけん が実施 じっし された<ref name="amed">[https://www.amed.go.jp/pr/2016_seikasyu_01-03.html 重症 じゅうしょう 心不全 しんふぜん 治療 ちりょう 用 よう の筋 すじ 芽 め 細胞 さいぼう シートの実用 じつよう 化 か とiPS細胞 さいぼう 由来 ゆらい 心筋 しんきん シートの開発 かいはつ ] [[日本 にっぽん 医療 いりょう 研究 けんきゅう 開発 かいはつ 機構 きこう ]]</ref>。重症 じゅうしょう 心不全 しんふぜん 患者 かんじゃ の心臓 しんぞう に移植 いしょく する初 はつ の臨床 りんしょう 研究 けんきゅう (First in Human試験 しけん )は2019年 ねん 秋 あき に予定 よてい されていたが、延期 えんき となり<ref>{{citenews |url=https://www.sankei.com/article/20190627-ZBY5ZCV7D5M2HKS55KEW237SRM/ |title=iPS心筋 しんきん シート移植 いしょく 冬 ふゆ に延期 えんき 大阪大 おおさかだい 、安全 あんぜん 性 せい を検証 けんしょう |date=2019-06-27 |accessdate=2019-10-15 |work=産経新聞 さんけいしんぶん }}</ref>、2020年 ねん 1月 がつ に虚 きょ 血 ち 性 せい 心筋 しんきん 症 しょう の患者 かんじゃ に対 たい し て実施 じっし された。
===診療 しんりょう 科 か ===
===診療 しんりょう 科 か ===
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閉塞 へいそく 性 せい 肥大 ひだい 型 がた 心筋 しんきん 症 しょう においては、下記 かき のような所見 しょけん が見 み られる。
閉塞 へいそく 性 せい 肥大 ひだい 型 がた 心筋 しんきん 症 しょう においては、下記 かき のような所見 しょけん が見 み られる。
; [[聴診 ちょうしん ]]
; [[聴診 ちょうしん ]]
: 胸骨 きょうこつ 左 ひだり 縁 えん 第 だい 3、4肋間 ろっかん から心 しん 尖 とんが 部 ぶ を中心 ちゅうしん として、収縮 しゅうしゅく 期 き 駆 か 出 で 性 せい 雑音 ざつおん 、IV音 おん を聴取 ちょうしゅ する<ref name="byoumie2"/>。
: 胸骨 きょうこつ 左 ひだり 縁 えん 第 だい 3、4肋間 ろっかん から心 しん 尖 とんが 部 ぶ を中心 ちゅうしん として、収縮 しゅうしゅく 期 き 駆 か 出 で 性 せい 雑音 ざつおん 、IV音 おん を聴取 ちょうしゅ する<ref name="byoumie2"/>。
; [[心電図 しんでんず ]]
; [[心電図 しんでんず ]]
: 左 ひだり 室 しつ 肥大 ひだい 、異常 いじょう Q波 なみ 、ST-T変化 へんか 、巨大 きょだい 陰性 いんせい T波 なみ (apical HCMの特徴 とくちょう )が見 み られる<ref name="byoumie2"/>。ただし、HCMに特有 とくゆう の所見 しょけん はなく、むしろ、自覚 じかく 症状 しょうじょう に乏 とぼ しい割 わり に、心電図 しんでんず 上 じょう の変化 へんか が派手 はで であることが、HCMの特徴 とくちょう と言 い える。
: 左 ひだり 室 しつ 肥大 ひだい 、異常 いじょう Q波 なみ 、ST-T変化 へんか 、巨大 きょだい 陰性 いんせい T波 なみ (apical HCMの特徴 とくちょう )が見 み られる<ref name="byoumie2"/>。ただし、HCMに特有 とくゆう の所見 しょけん はなく、むしろ、自覚 じかく 症状 しょうじょう に乏 とぼ しい割 わり に、心電図 しんでんず 上 じょう の変化 へんか が派手 はで であることが、HCMの特徴 とくちょう と言 い える。
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=== 原因 げんいん と発症 はっしょう メカニズム (HCM) ===
=== 原因 げんいん と発症 はっしょう メカニズム (HCM) ===
通常 つうじょう は遺伝 いでん 性 せい であり、本 ほん 症 しょう 症例 しょうれい のおよそ7割 わり が[[常 つね 染色 せんしょく 体 たい ]][[優性 ゆうせい 遺伝 いでん ]]形式 けいしき をとる遺伝子 いでんし 変異 へんい が原因 げんいん である。[[心筋 しんきん 症 しょう #拡張 かくちょう 型 がた 心筋 しんきん 症 しょう (DCM)|拡張 かくちょう 型 がた 心筋 しんきん 症 しょう ]]と同様 どうよう に[[ミオシン]]、[[アクチン]]、[[トロポニン]]、[[トロポミオシン]]をはじめとする[[筋肉 きんにく #サルコメア(筋 すじ 節 ぶし )|サルコメア]]蛋白質 たんぱくしつ の[[遺伝子 いでんし ]]の突然変異 とつぜんへんい が明 あき らかにされている<ref>[http://www.springer.com/medicine/cardiology/book/978-1-84996-470-8 Clinical Cardiogenetics, Baars, H.F.; van der Smagt, J.J. (Eds.) Springer, 2011.] </ref>。[[トロポニン#トロポニンの役割 やくわり |カルシウムによる収縮 しゅうしゅく 制御 せいぎょ ]]に関 かか わる[[トロポニン]]や[[トロポミオシン]]遺伝子 いでんし の突然変異 とつぜんへんい は[[トロポニン|ミオフィラメントカルシウム感受性 かんじゅせい ]]を増加 ぞうか させる。これは、これらの遺伝子 いでんし における[[心筋 しんきん 症 しょう #拡張 かくちょう 型 がた 心筋 しんきん 症 しょう (DCM)|拡張 かくちょう 型 がた 心筋 しんきん 症 しょう ]]を引 ひ き起 お こす変異 へんい がカルシウム感受性 かんじゅせい を低下 ていか させることと逆 ぎゃく であり、[[トロポニン|ミオフィラメントカルシウム感受性 かんじゅせい ]]増加 ぞうか による収縮 しゅうしゅく 機能 きのう の亢進 こうしん あるいは弛緩 しかん 機能 きのう の低下 ていか が肥大 ひだい 型 がた 心筋 しんきん 症 しょう をもたらしていると考 かんが えられる<ref>Fatkin D, Graham RM. Molecular mechanisms of inherited cardiomyopathies. Physiol Rev 2002;82:945–980. PMID 12270949</ref><ref>Morimoto S. Sarcomeric proteins and inherited cardiomyopathies. Cardiovasc Res. 2008; 77: 659–666. PMID 18056765</ref>。高血圧 こうけつあつ や加 か 齢 よわい によっても時間 じかん をかけて発症 はっしょう し、糖尿 とうにょう 病 びょう や甲状腺 こうじょうせん 疾患 しっかん などの他 ほか の病気 びょうき も原因 げんいん となる。
通常 つうじょう は遺伝 いでん 性 せい であり、本 ほん 症 しょう 症例 しょうれい のおよそ7割 わり が[[常 つね 染色 せんしょく 体 たい ]][[優性 ゆうせい 遺伝 いでん ]]形式 けいしき をとる遺伝子 いでんし 変異 へんい が原因 げんいん である。[[心筋 しんきん 症 しょう #拡張 かくちょう 型 がた 心筋 しんきん 症 しょう (DCM)|拡張 かくちょう 型 がた 心筋 しんきん 症 しょう ]]と同様 どうよう に[[ミオシン]]、[[アクチン]]、[[トロポニン]]、[[トロポミオシン]]をはじめとする[[筋肉 きんにく #サルコメア(筋 すじ 節 ぶし )|サルコメア]]蛋白質 たんぱくしつ の[[遺伝子 いでんし ]]の突然変異 とつぜんへんい が明 あき らかにされている<ref name="# 1" />。[[トロポニン#役割 やくわり |カルシウムによる収縮 しゅうしゅく 制御 せいぎょ ]]に関 かか わる[[トロポニン]]や[[トロポミオシン]]遺伝子 いでんし の突然変異 とつぜんへんい は[[トロポニン|ミオフィラメントカルシウム感受性 かんじゅせい ]]を増加 ぞうか させる。これは、これらの遺伝子 いでんし における[[心筋 しんきん 症 しょう #拡張 かくちょう 型 がた 心筋 しんきん 症 しょう (DCM)|拡張 かくちょう 型 がた 心筋 しんきん 症 しょう ]]を引 ひ き起 お こす変異 へんい がカルシウム感受性 かんじゅせい を低下 ていか させることと逆 ぎゃく であり、[[トロポニン|ミオフィラメントカルシウム感受性 かんじゅせい ]]増加 ぞうか による収縮 しゅうしゅく 機能 きのう の亢進 こうしん あるいは弛緩 しかん 機能 きのう の低下 ていか が肥大 ひだい 型 がた 心筋 しんきん 症 しょう をもたらしていると考 かんが えられる<ref name="#3" /><ref name="#2" />。高血圧 こうけつあつ や加 か 齢 よわい によっても時間 じかん をかけて発症 はっしょう し、糖尿 とうにょう 病 びょう や甲状腺 こうじょうせん 疾患 しっかん などの他 ほか の病気 びょうき も原因 げんいん となる。
=== 治療 ちりょう (HCM) ===
=== 治療 ちりょう (HCM) ===
最大 さいだい の問題 もんだい である、突然 とつぜん 死 し の予防 よぼう が最 さい 重点 じゅうてん となる。
最大 さいだい の問題 もんだい である、突然 とつぜん 死 し の予防 よぼう が最 さい 重点 じゅうてん となる。
過激 かげき な運動 うんどう を避 さ け、また、心筋 しんきん の拡張 かくちょう 能 のう を改善 かいぜん するためと、心筋 しんきん の負荷 ふか を軽減 けいげん するために、[[β べーた 遮断 しゃだん 薬 やく ]]が使 つか われる。しかし、[[喘息 ぜんそく ]]を合併 がっぺい している場合 ばあい のようにβ べーた 遮断 しゃだん 薬 やく が[[禁忌 きんき ]]の症例 しょうれい には[[カルシウム拮抗 きっこう 剤 ざい ]]などが用 もち いられる。[[大動脈 だいどうみゃく 弁 べん ]]狭窄 きょうさく や[[僧 そう 帽 ぼう 弁 べん ]]逆流 ぎゃくりゅう が高度 こうど な場合 ばあい には、心 しん 室 しつ 中 ちゅう 隔 へだた 切除 せつじょ 術 じゅつ などの外科 げか 的 てき 手術 しゅじゅつ を行 おこな う。場合 ばあい によっては突然 とつぜん 死 し 予防 よぼう のため[[植 う え込 こ み型 がた 除 じょ 細 ほそ 動 どう 器 き ]]が必要 ひつよう になる。
過激 かげき な運動 うんどう を避 さ け、また、心筋 しんきん の拡張 かくちょう 能 のう を改善 かいぜん するためと、心筋 しんきん の負荷 ふか を軽減 けいげん するために、[[β べーた 遮断 しゃだん 薬 やく ]]が使 つか われる。しかし、[[喘息 ぜんそく ]]を合併 がっぺい している場合 ばあい のようにβ べーた 遮断 しゃだん 薬 やく が[[禁忌 きんき (医学 いがく )|禁忌 きんき ]]の症例 しょうれい には[[カルシウム拮抗 きっこう 剤 ざい ]]などが用 もち いられる。[[大動脈 だいどうみゃく 弁 べん ]]狭窄 きょうさく や[[僧 そう 帽 ぼう 弁 べん ]]逆流 ぎゃくりゅう が高度 こうど な場合 ばあい には、心 しん 室 しつ 中 ちゅう 隔 へだた 切除 せつじょ 術 じゅつ などの外科 げか 的 てき 手術 しゅじゅつ を行 おこな う。場合 ばあい によっては突然 とつぜん 死 し 予防 よぼう のため[[植 う え込 こ み型 がた 除 じょ 細 ほそ 動 どう 器 き ]]が必要 ひつよう になる。
== 拘束 こうそく 型 がた 心筋 しんきん 症 しょう (RCM) ==
== 拘束 こうそく 型 がた 心筋 しんきん 症 しょう (RCM) ==
心室 しんしつ の収縮 しゅうしゅく 機能 きのう は正常 せいじょう だが左 ひだり 心室 しんしつ が硬 かた く、拡張 かくちょう に問題 もんだい がある。この点 てん では肥大 ひだい 型 がた 心筋 しんきん 症 しょう と似 に ているが肥大 ひだい や拡大 かくだい 等 とう が見 み られない点 てん で異 こと なる。[[アクチン]]、[[ミオシン]]、[[トロポニン]]遺伝子 いでんし の突然変異 とつぜんへんい が発症 はっしょう に関与 かんよ していることがわかっている<ref>[http://www.springer.com/medicine/cardiology/book/978-1-84996-470-8 Clinical Cardiogenetics, Baars, H.F.; van der Smagt, J.J. (Eds.) Springer, 2011.] </ref>。
心室 しんしつ の収縮 しゅうしゅく 機能 きのう は正常 せいじょう だが左 ひだり 心室 しんしつ が硬 かた く、拡張 かくちょう に問題 もんだい がある。この点 てん では肥大 ひだい 型 がた 心筋 しんきん 症 しょう と似 に ているが肥大 ひだい や拡大 かくだい 等 とう が見 み られない点 てん で異 こと なる。[[アクチン]]、[[ミオシン]]、[[トロポニン]]遺伝子 いでんし の突然変異 とつぜんへんい が発症 はっしょう に関与 かんよ していることがわかっている<ref name="# 1" />。
== 不整脈 ふせいみゃく 原 ばら 性 せい 右 みぎ 室 しつ 心筋 しんきん 症 しょう ==
== 不整脈 ふせいみゃく 原 ばら 性 せい 右 みぎ 室 しつ 心筋 しんきん 症 しょう ==
右 みぎ 心室 しんしつ 心筋 しんきん が脱落 だつらく し、脂肪 しぼう 組織 そしき または線維 せんい 脂肪 しぼう 組織 そしき が置換 ちかん する。
[[不整脈 ふせいみゃく 原 ばら 性 せい 右 みぎ 室 しつ 心筋 しんきん 症 しょう ]]は、遺伝 いでん 的 てき 心筋 しんきん 変性 へんせい 疾患 しっかん である。 右 みぎ 心室 しんしつ 心筋 しんきん が脱落 だつらく し、脂肪 しぼう 組織 そしき または線維 せんい 脂肪 しぼう 組織 そしき が心筋 しんきん を置換 ちかん する<ref>http://www.udatsu.vs1.jp/ARVC.htm</ref><ref>Thiene G et al:New Eng J Med 1988,318:129-133</ref>。[[心室 しんしつ 頻 しき 拍 はく ]]などを合併 がっぺい し突然 とつぜん 死 し を起 お こすことがあ る。
V1~V4での[[イプシロン波 は ]](ε いぷしろん 波 なみ )や陰性 いんせい T波 なみ がみられる。
== 分類 ぶんるい 不能 ふのう 型 がた 心筋 しんきん 症 しょう ==
== 分類 ぶんるい 不能 ふのう 型 がた 心筋 しんきん 症 しょう ==
114行 ぎょう 目 め :
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*[[たこつぼ心筋 しんきん 症 しょう ]]
*[[たこつぼ心筋 しんきん 症 しょう ]]
**[[ストレス (生体 せいたい )|ストレス]]などにより、左 ひだり 室 しつ 心 こころ 尖 とんが 部 ぶ が収縮 しゅうしゅく しなくなり、左 ひだり 室 しつ が「たこつぼ」のような形態 けいたい を呈 てい するもの。予 よ 後 ご 良好 りょうこう なものが多 おお い。[[カテコラミン]]との関与 かんよ が示唆 しさ されている。
**[[ストレス (生体 せいたい )|ストレス]]などにより、左 ひだり 室 しつ 心 こころ 尖 とんが 部 ぶ が収縮 しゅうしゅく しなくなり、左 ひだり 室 しつ が「たこつぼ」のような形態 けいたい を呈 てい するもの。予 よ 後 ご 良好 りょうこう なものが多 おお い。[[カテコラミン]]との関与 かんよ が示唆 しさ されている。
*ストレス心筋 しんきん 症 しょう
**幸 しあわ せで悲 かな しい出来事 できごと でも無差別 むさべつ に発生 はっせい するストレスによって引 ひ き起 お こされる心筋 しんきん 症 しょう <ref>{{Cite web |title=Happy heart syndrome: Even positive stress can affect the heart |url=https://www.health.harvard.edu/heart-health/happy-heart-syndrome-even-positive-stress-can-affect-the-heart |website=Harvard Health |date=2022-08-01 |access-date=2022-07-21 |language=en |first=Julie |last=Corliss}}</ref>。
*'''頻 しき 脈 みゃく 誘発 ゆうはつ 性 せい 心筋 しんきん 症 しょう ''' - 明 あき らかな基礎 きそ 心 こころ 疾患 しっかん がなく,長期間 ちょうきかん 続 つづ く頻 しき 脈 みゃく によって左 ひだり 室 しつ 収縮 しゅうしゅく 機能 きのう が低下 ていか し,頻 しき 脈 みゃく の改善 かいぜん により収縮 しゅうしゅく 機能 きのう の改善 かいぜん をきたす疾患 しっかん <ref>{{Cite journal|last=大谷 おおや 朋 とも 仁 ひとし |date=2021-01-01|title=頻 しき 脈 みゃく 誘発 ゆうはつ 性 せい 心筋 しんきん 症 しょう |url=https://www.pieronline.jp/content/article/0039-2359/277050/413|journal=医学 いがく のあゆみ|volume=277|issue=5|pages=413–417|language=en|issn=0039-2359}}</ref>。
== 脚注 きゃくちゅう ==
==出典 しゅってん ==
{{脚注 きゃくちゅう ヘルプ}}
{{脚注 きゃくちゅう ヘルプ}}
{{Reflist}}
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== 参考 さんこう 文献 ぶんけん ==
== 参考 さんこう 文献 ぶんけん ==
*河合 かわい 忠一 ただかず 『心筋 しんきん 症 しょう の話 はなし 』 中央公論 ちゅうおうこうろん 新 しん 社 しゃ 2003年 ねん ISBN 4-12-101722-6
*河合 かわい 忠一 ただかず 『心筋 しんきん 症 しょう の話 はなし 』中央公論 ちゅうおうこうろん 新 しん 社 しゃ 2003年 ねん ISBN 4-12-101722-6
*日本 にっぽん 獣医 じゅうい 病理 びょうり 学会 がっかい 編 へん 『動物 どうぶつ 病理 びょうり 学 がく 各論 かくろん 』 文 ぶん 永 えい 堂 どう 出版 しゅっぱん 1998年 ねん ISBN 4-8300-3162-X
*日本 にっぽん 獣医 じゅうい 病理 びょうり 学会 がっかい 編 へん 『動物 どうぶつ 病理 びょうり 学 がく 各論 かくろん 』文 ぶん 永 えい 堂 どう 出版 しゅっぱん 1998年 ねん ISBN 4-8300-3162-X
*日本 にっぽん 獣医 じゅうい 内 ない 科学 かがく アカデミー編 へん 『獣医 じゅうい 内 ない 科学 かがく (小 しょう 動物 どうぶつ 編 へん )』 文 ぶん 永 えい 堂 どう 出版 しゅっぱん 2005年 ねん ISBN 4-8300-3200-6
*日本 にっぽん 獣医 じゅうい 内 ない 科学 かがく アカデミー編 へん 『獣医 じゅうい 内 ない 科学 かがく (小 しょう 動物 どうぶつ 編 へん )』文 ぶん 永 えい 堂 どう 出版 しゅっぱん 2005年 ねん ISBN 4-8300-3200-6
== 関連 かんれん 項目 こうもく ==
== 関連 かんれん 項目 こうもく ==
132行 ぎょう 目 め :
151行 ぎょう 目 め :
== 外部 がいぶ リンク ==
== 外部 がいぶ リンク ==
;拡張 かくちょう 型 がた 心筋 しんきん 症 しょう (DCM) 関連 かんれん
;拡張 かくちょう 型 がた 心筋 しんきん 症 しょう (DCM) 関連 かんれん
:*[http://emedicine.medscape.com/article/152696-overview Dilated Cardiomyopathy] - Medscape
:*[https ://emedicine.medscape.com/article/152696-overview Dilated Cardiomyopathy] - Medscape
:*[http://www.heart.org/HEARTORG/Conditions/More/Cardiomyopathy/Dilated-Cardiomyopathy_UCM_444187_Article.jsp Dilated Cardiomyopathy] - American Heart Association
:*[https ://www.heart.org/en /health-topics /cardiomyopathy /what-is-cardiomyopathy-in-adults /dilated -cardiomyopathy-dcm Dilated Cardiomyopathy] - American Heart Association
:*[http://www.nanbyou.or.jp/entry/155 特発 とくはつ 性 せい 拡張 かくちょう 型 がた (鬱血 うっけつ 型 がた )心筋 しんきん 症 しょう (公費 こうひ 対象 たいしょう )] - 難病 なんびょう 情報 じょうほう センター
:*{{難病 なんびょう 情報 じょうほう センター|3985| 特発 とくはつ 性 せい 拡張 かくちょう 型 がた 心筋 しんきん 症 しょう |57}}
:*[http://jglobal.jst.go.jp/public/20090422/200902257243418979 非 ひ 虚 きょ 血 ち 性 せい 拡張 かくちょう 型 がた 心筋 しんきん 症 しょう に対 たい する新 あたら しい左 ひだり 室 しつ 縮小 しゅくしょう 形成 けいせい 術 じゅつ (Overlapping法 ほう )の麻酔 ますい 経験 けいけん ] - J-GLOBAL 科学 かがく 技術 ぎじゅつ 総合 そうごう リンクセンター
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;肥大 ひだい 型 がた 心筋 しんきん 症 しょう (HCM) 関連 かんれん
;肥大 ひだい 型 がた 心筋 しんきん 症 しょう (HCM) 関連 かんれん
:*[http://emedicine.medscape.com/article/152913-overview Hypertrophic Cardiomyopathy] - Medscape
:*[https ://emedicine.medscape.com/article/152913-overview Hypertrophic Cardiomyopathy] - Medscape
:*[http://www.heart.org/HEARTORG/Conditions/More/Cardiomyopathy/Hypertrophic-Cardiomyopathy_UCM_444317_Article.jsp Hypertrophic Cardiomyopathy] - American Heart Association
:*[https ://www.heart.org/en /health-topics /cardiomyopathy /what-is-cardiomyopathy-in-adults /hypertrophic -cardiomyopathy Hypertrophic Cardiomyopathy] - American Heart Association
;拘束 こうそく 型 がた 心筋 しんきん 症 しょう (RCM) 関連 かんれん
;拘束 こうそく 型 がた 心筋 しんきん 症 しょう (RCM) 関連 かんれん
:*[http://www.heart.org/HEARTORG/Conditions/More/Cardiomyopathy/Restrictive-Cardiomyopathy_UCM_444322_Article.jsp Restrictive Cardiomyopathy] - American Heart Association
:*[https ://www.heart.org/en /health-topics /cardiomyopathy /what-is-cardiomyopathy-in-adults /restrictive -cardiomyopathy Restrictive Cardiomyopathy] - American Heart Association
;不整脈 ふせいみゃく 原 ばら 性 せい 右 みぎ 室 しつ 心筋 しんきん 症 しょう 関連 かんれん
;不整脈 ふせいみゃく 原 ばら 性 せい 右 みぎ 室 しつ 心筋 しんきん 症 しょう 関連 かんれん
:*[http://www.heart.org/HEARTORG/Conditions/More/Cardiomyopathy/Arrhythmogenic-Right-Ventricular-Dysplasia_UCM_444324_Article.jsp Arrhythmogenic Right Ventricular Dysplasia] - American Heart Association
:*[https ://www.heart.org/en /health-topics /cardiomyopathy /what-is-cardiomyopathy-in-adults /arrhythmogenic -right -ventricular -dysplasia Arrhythmogenic Right Ventricular Dysplasia] - American Heart Association
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[[Category:循環 じゅんかん 器 き 病 びょう ]]
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心筋 しんきん 症 しょう (しんきんしょう、英 えい : cardiomyopathy )は、心 しん 機能 きのう 障害 しょうがい を伴 ともな う心筋 しんきん 疾患 しっかん をいう。心筋 しんきん 症 しょう は拡張 かくちょう 型 がた 、肥大 ひだい 型 がた 、拘束 こうそく 型 がた 、不整脈 ふせいみゃく 原 ばら 性 せい 右 みぎ 室 しつ 心筋 しんきん 症 しょう に分類 ぶんるい されるが、これらに分類 ぶんるい できない分類 ぶんるい 不能 ふのう 型 がた も存在 そんざい する。
歴史 れきし
心筋 しんきん 症 しょう は数 すう 多 おお くの名前 なまえ で呼 よ ばれてきたが、最初 さいしょ の解剖 かいぼう 症例 しょうれい の報告 ほうこく は1891年 ねん のクレールによるものとされる[ 1] 。その後 ご 、世界 せかい 保健 ほけん 機関 きかん (WHO) と国際 こくさい 心臓 しんぞう 連合 れんごう (ISFC) の合同 ごうどう 委員 いいん 会 かい は1980年 ねん 心筋 しんきん 症 しょう を「原因 げんいん 不明 ふめい の心筋 しんきん 疾患 しっかん 」 と定義 ていぎ し拡張 かくちょう 型 がた (DCM, dilated cardiomyopathy)・肥大 ひだい 型 がた (HCM, hypertrophic cardiomyopathy)・拘束 こうそく 型 がた (RCM, restrictive cardiomyopathy) に分類 ぶんるい し、心筋 しんきん 疾患 しっかん でも原因 げんいん または全身 ぜんしん 疾患 しっかん との関連 かんれん が明 あき らかなものと厳密 げんみつ に区別 くべつ した[ 2] (なお、この分類 ぶんるい でも分類 ぶんるい しきれないものあるので分類 ぶんるい 不能 ふのう 心筋 しんきん 症 しょう という項目 こうもく もある)。しかし、従来 じゅうらい 不明 ふめい とされた心筋 しんきん 症 しょう の原因 げんいん や成因 せいいん を示唆 しさ する報告 ほうこく が相次 あいつ いだため、先 さき の合同 ごうどう 委員 いいん 会 かい は心筋 しんきん 症 しょう を「心 しん 機能 きのう 障害 しょうがい を伴 ともな う心筋 しんきん 疾患 しっかん 」 と広 ひろ く定義 ていぎ し直 なお し従来 じゅうらい の3分類 ぶんるい に加 くわ え、催不整脈 せいみゃく 性 せい 右 みぎ 室 しつ 心筋 しんきん 症 しょう 、特定 とくてい 心筋 しんきん 症 しょう の範疇 はんちゅう を設 もう けた[ 3] 。
拡張 かくちょう 型 がた 心筋 しんきん 症 しょう (DCM)
心 しん 室 しつ とともにしばしば心房 しんぼう の内 うち 腔容積 ようせき 増加 ぞうか を伴 ともな う心 しん 拡大 かくだい (cardiac enlargement) と収縮 しゅうしゅく 機能 きのう 障害 しょうがい を特徴 とくちょう とする心筋 しんきん の病気 びょうき であり、不整脈 ふせいみゃく による突然 とつぜん 死 し と心不全 しんふぜん をもたらす。初期 しょき には心 しん 拡大 かくだい によってポンプ機能 きのう 自体 じたい は正常 せいじょう 範囲 はんい に保 たも たれており、β べーた ブロッカー 、アンギオテンシン変換 へんかん 酵素 こうそ 阻害 そがい 薬 やく あるいはアンギオテンシンII受容 じゅよう 体 たい ブロッカー 、利尿 りにょう 薬 やく などの薬 くすり の組 く み合 あ わせにより進行 しんこう を遅 おく らせることが可能 かのう である。しかし、代償 だいしょう が破綻 はたん し末期 まっき 重症 じゅうしょう 心不全 しんふぜん になると有効 ゆうこう な治療 ちりょう 薬 やく はなく心臓 しんぞう 移植 いしょく を必要 ひつよう とする。女性 じょせい より男性 だんせい のほうが重 じゅう 篤 あつし な傾向 けいこう がみられる。
日本 にっぽん では、特発 とくはつ 性 せい 拡張 かくちょう 型 がた 心筋 しんきん 症 しょう (とくはつせいかくちょうがたしんきんしょう、Idiopathic DCM)として特定 とくてい 疾患 しっかん 治療 ちりょう 研究 けんきゅう 事業 じぎょう 対象 たいしょう 疾患 しっかん に指定 してい されている。
症状 しょうじょう と所見 しょけん
初期 しょき 段階 だんかい では自覚 じかく 症状 しょうじょう があまりなく、易 えき 疲労 ひろう 感 かん ・倦怠 けんたい 感 かん や動作 どうさ 時 じ に軽 かる い動悸 どうき が起 お こる程度 ていど であるため、発見 はっけん が遅 おく れてしまうケースがある。病状 びょうじょう が進行 しんこう すると浮腫 ふしゅ ・湿性 しっせい 咳嗽 がいそう ・頸静脈 じょうみゃく 怒張 どちょう などの身体 しんたい 症状 しょうじょう を伴 ともな う重 じゅう 篤 あつ な鬱血 うっけつ 性 せい 心不全 しんふぜん や治療 ちりょう 抵抗 ていこう 性 せい の不整脈 ふせいみゃく を起 お こす。診断 しんだん されてからの5年 ねん 生存 せいぞん 率 りつ は54%、10年 ねん 生存 せいぞん 率 りつ は36%とされていたが、最近 さいきん では治療 ちりょう の進歩 しんぽ により5年 ねん 生存 せいぞん 率 りつ は76%と向上 こうじょう している[ 4] 。しかし突然 とつぜん 死 し もまれではない。激 はげ しい運動 うんどう は心臓 しんぞう に大 おお きな負担 ふたん を強 し いることとなり、急 きゅう な心臓 しんぞう 発作 ほっさ を起 お こす可能 かのう 性 せい があるため避 さ けるべきとされている。
心電図 しんでんず ではP波 なみ の持続 じぞく 時間 じかん 延長 えんちょう が認 みと められる。
原因 げんいん と発症 はっしょう メカニズム
拡張 かくちょう 型 がた 心筋 しんきん 症 しょう は、以前 いぜん からウイルス、アルコール、毒物 どくぶつ 、免疫 めんえき 障害 しょうがい など非 ひ 遺伝 いでん 的 てき 攻撃 こうげき によってもたらされることが知 し られていた。原因 げんいん 不明 ふめい なものは“特発 とくはつ 性 せい ”拡張 かくちょう 型 がた 心筋 しんきん 症 しょう と呼 よ ばれていたが、サルコメア 蛋白質 たんぱくしつ 、細胞 さいぼう 骨格 こっかく 蛋白質 たんぱくしつ 、筋 すじ 形質 けいしつ 膜 まく および核 かく 膜 まく 蛋白質 たんぱくしつ の遺伝子 いでんし の突然変異 とつぜんへんい が拡張 かくちょう 型 がた 心筋 しんきん 症 しょう の大 おお きな原因 げんいん であることが最新 さいしん の研究 けんきゅう で明 あき らかにされている[ 5] 。2013年 ねん の時点 じてん で、本 ほん 症 しょう 症例 しょうれい のおよそ3割 わり が遺伝子 いでんし 突然変異 とつぜんへんい が原因 げんいん であると推定 すいてい されている。遺伝子 いでんし 突然変異 とつぜんへんい が拡張 かくちょう 型 がた 心筋 しんきん 症 しょう を引 ひ き起 お こすメカニズムを明 あき らかにするため、サルコメア 蛋白質 たんぱくしつ であるミオシン 、アクチン 、トロポニン 、トロポミオシン に関 かん して、組 くみ 換 か え変異 へんい 蛋白質 たんぱくしつ 分子 ぶんし や遺伝子 いでんし 改変 かいへん 動物 どうぶつ モデルを用 もち いた研究 けんきゅう が活発 かっぱつ に行 おこな われている。ミオシン 変異 へんい はサルコメア の収縮 しゅうしゅく 機構 きこう そのものを傷害 しょうがい し(i.e.,アクチン -ミオシン 相互 そうご 作用 さよう の低下 ていか をもたらす)、アクチン 、トロポニン 、トロポミオシン 変異 へんい は心筋 しんきん 収縮 しゅうしゅく のカルシウムによる調節 ちょうせつ 機構 きこう を傷害 しょうがい する(i.e.,ミオフィラメントカルシウム感受性 かんじゅせい の低下 ていか をもたらす)ことが明 あき らかにされている[ 6] 。一方 いっぽう 、細胞 さいぼう 骨格 こっかく 蛋白質 たんぱくしつ と細胞 さいぼう 膜 まく 貫通 かんつう 蛋白質 たんぱくしつ の突然変異 とつぜんへんい はサルコメア が発生 はっせい する力 ちから の隣接 りんせつ 心筋 しんきん 細胞 さいぼう への伝達 でんたつ を傷害 しょうがい し、核 かく 膜 まく 蛋白質 たんぱくしつ の突然変異 とつぜんへんい は心筋 しんきん 細胞 さいぼう に加 くわ わる力 ちから による遺伝子 いでんし 発現 はつげん 機構 きこう の傷害 しょうがい によって拡張 かくちょう 型 がた 心筋 しんきん 症 しょう をもたらすのでないかと推測 すいそく されている[ 7] 。遺伝 いでん 性 せい 拡張 かくちょう 型 がた 心筋 しんきん 症 しょう の研究 けんきゅう からはっきりした重要 じゅうよう なことは、心筋 しんきん 細胞 さいぼう には単 たん にその収縮 しゅうしゅく 機能 きのう が内因 ないいん 的 てき に低下 ていか するだけで心 しん 拡大 かくだい によって代償 だいしょう するメカニズムがはじめからプログラムされているということである。皮肉 ひにく なことに、その代償 だいしょう メカニズムが働 はたら くことによって致死 ちし 的 てき 不整脈 ふせいみゃく による突然 とつぜん 死 し のリスクが高 たか まり、その破綻 はたん によって末期 まっき 心不全 しんふぜん がもたらされるものと推測 すいそく される。現在 げんざい 治療 ちりょう 薬 やく として用 もち いられるβ べーた ブロッカー 、アンギオテンシン変換 へんかん 酵素 こうそ 阻害 そがい 薬 やく やアンギオテンシンII受容 じゅよう 体 たい ブロッカー は、短期 たんき 的 てき には収縮 しゅうしゅく 機能 きのう を高 たか めるが長期 ちょうき 的 てき には有害 ゆうがい な“細胞 さいぼう 内 ない cAMP とカルシウムの増加 ぞうか を介 かい する”代償 だいしょう 反応 はんのう を抑 おさ えることでその破綻 はたん を遅 おく らせているように見 み える。細胞 さいぼう 内 ない cAMP とカルシウムの増加 ぞうか によらず収縮 しゅうしゅく 機能 きのう を改善 かいぜん することができる新規 しんき の強心 きょうしん 薬 やく であるカルシウム感受性 かんじゅせい 増強 ぞうきょう 薬 やく やミオシン活性 かっせい 増強 ぞうきょう 薬 やく などは、このような長期 ちょうき 的 てき には有害 ゆうがい な代償 だいしょう 反応 はんのう プログラムの発動 はつどう を抑 おさ えてより高 たか い有効 ゆうこう 性 せい を示 しめ すことが期待 きたい される[ 8] [ 9] 。
治療 ちりょう
心臓 しんぞう 移植 いしょく
1967年 ねん に世界 せかい で初 はじ めてヒトからヒトへの心臓 しんぞう 移植 いしょく が行 おこな われ、現在 げんざい では安定 あんてい した成果 せいか を示 しめ している。そのため、本 ほん 疾患 しっかん の根本 こんぽん 治療 ちりょう とされる。
内科 ないか 的 てき 療法 りょうほう
近年 きんねん 、アンジオテンシン変換 へんかん 酵素 こうそ 阻害 そがい 薬 やく (ACE阻害 そがい 薬 やく )、アンジオテンシンII受容 じゅよう 体 たい 拮抗 きっこう 薬 やく (ARB、AII拮抗 きっこう 薬 やく )、ベータ遮断 しゃだん 薬 やく などが適用 てきよう され効果 こうか を挙 あ げている。遠隔 えんかく 生存 せいぞん 率 りつ も比較的 ひかくてき 高 たか い。しかし、体質 たいしつ ・症状 しょうじょう の進行 しんこう 状態 じょうたい により上記 じょうき の薬 くすり が期待 きたい した効果 こうか を挙 あ げない場合 ばあい もある。また、これらは根治 こんじ 療法 りょうほう ではなく進行 しんこう を遅 おく らせることしかできない。
補助 ほじょ 人工 じんこう 心臓 しんぞう の使用 しよう
心臓 しんぞう 移植 いしょく までの症状 しょうじょう 維持 いじ を目的 もくてき とする埋 う め込 こ みと、心臓 しんぞう 移植 いしょく 待機 たいき を目的 もくてき とせず補助 ほじょ 人工 じんこう 心臓 しんぞう を使 つか い続 つづ けていく目的 もくてき での埋 う め込 こ みの2通 とお りの治療 ちりょう が行 おこな われる。心臓 しんぞう 移植 いしょく までの症状 しょうじょう 維持 いじ としての補助 ほじょ 人工 じんこう 心臓 しんぞう は2004年 ねん に医療 いりょう 保険 ほけん の適用 てきよう となった。移植 いしょく 目的 もくてき でなく補助 ほじょ 人工 じんこう 心臓 しんぞう を使 つか い続 つづ ける選択 せんたく は、主 おも に高齢 こうれい のため手術 しゅじゅつ に耐 た えうる体力 たいりょく がない患者 かんじゃ に対 たい してとられることが多 おお い。補助 ほじょ 人工 じんこう 心臓 しんぞう を使 つか い続 つづ ける目的 もくてき での世界 せかい 初 はつ の手術 しゅじゅつ は、1995年 ねん 10月にイギリス で高齢 こうれい のため移植 いしょく 手術 しゅじゅつ が行 おこな うことが困難 こんなん とされた患者 かんじゃ に施 ほどこ された。
左 ひだり 室 しつ 形成 けいせい 術 じゅつ
左 ひだり 室 しつ 形成 けいせい 術 じゅつ は、虚 きょ 血 ち 性 せい 心筋 しんきん 症 しょう や拡張 かくちょう 型 がた 心筋 しんきん 症 しょう などによる高度 こうど 左 ひだり 室 しつ 機能 きのう 不全 ふぜん を伴 ともな う慢性 まんせい 心不全 しんふぜん に対 たい する手術 しゅじゅつ であり、左 ひだり 室 しつ 容積 ようせき を縮小 しゅくしょう させることにより心 しん 機能 きのう 、生命 せいめい 予 よ 後 ご の改善 かいぜん を図 はか ることを目的 もくてき とする。補助 ほじょ 人工 じんこう 心臓 しんぞう や心臓 しんぞう 移植 いしょく の前 ぜん 段階 だんかい 、あるいはその非適応 ひてきおう 症例 しょうれい に対 たい して適応 てきおう が考慮 こうりょ される治療 ちりょう 法 ほう である[ 10] 。
遺伝子 いでんし 治療 ちりょう
現在 げんざい は動物 どうぶつ 実験 じっけん の段階 だんかい である。ヒトへの治療 ちりょう が行 おこな われた症例 しょうれい は報告 ほうこく されていない。特発 とくはつ 性 せい 拡張 かくちょう 型 がた 心筋 しんきん 症 しょう の先天的 せんてんてき 原因 げんいん を治癒 ちゆ しようという試 こころ みである。積極 せっきょく 的 てき 治療 ちりょう 法 ほう (心臓 しんぞう 移植 いしょく )を行 おこな うことが難 むずか しい患者 かんじゃ への応用 おうよう が期待 きたい されている。
心筋 しんきん シート
患者 かんじゃ 自身 じしん の筋肉 きんにく を5 - 10g程度 ていど 摘出 てきしゅつ し、それを培養 ばいよう してシート状 じょう にして患部 かんぶ (左 ひだり 心室 しんしつ )に貼 は り付 つ ける治療 ちりょう 法 ほう 。その心筋 しんきん シートを用 もち いて弱 よわ った心臓 しんぞう のポンプ機能 きのう を回復 かいふく しようという試 こころ みである。動物 どうぶつ 実験 じっけん ではポンプ機能 きのう が回復 かいふく されることが確認 かくにん されている。欧米 おうべい ではすでに実施 じっし され、重 じゅう 篤 あつし な不整脈 ふせいみゃく などの副作用 ふくさよう が報告 ほうこく されている。日本 にっぽん 国内 こくない では2007年 ねん 5月 がつ 、大阪大学 おおさかだいがく の澤 さわ 芳樹 よしき 教授 きょうじゅ によって骨格 こっかく 筋 すじ 由来 ゆらい の筋 すじ 芽 め 細胞 さいぼう シートを開発 かいはつ 、2015年 ねん 9月 がつ に世界 せかい 初 はつ の心不全 しんふぜん 治療 ちりょう 用 よう 再生 さいせい 医療 いりょう 製品 せいひん 「ハートシート」の製造 せいぞう 販売 はんばい 承認 しょうにん (条件 じょうけん 期限 きげん 付 つ き)取得 しゅとく 、2016年 ねん に販売 はんばい を始 はじ めている[ 11] 。次 つぎ にiPS細胞 さいぼう 由来 ゆらい のヒト心筋 しんきん シートが開発 かいはつ され、動物 どうぶつ 実験 じっけん が実施 じっし された[ 11] 。重症 じゅうしょう 心不全 しんふぜん 患者 かんじゃ の心臓 しんぞう に移植 いしょく する初 はつ の臨床 りんしょう 研究 けんきゅう (First in Human試験 しけん )は2019年 ねん 秋 あき に予定 よてい されていたが、延期 えんき となり[ 12] 、2020年 ねん 1月 がつ に虚 きょ 血 ち 性 せい 心筋 しんきん 症 しょう の患者 かんじゃ に対 たい して実施 じっし された。
診療 しんりょう 科 か
肥大 ひだい 型 がた 心筋 しんきん 症 しょう (HCM)
500人 にん に1人 ひとり が発症 はっしょう するよくある病気 びょうき であり、若 わか いアスリートなど若者 わかもの の突然 とつぜん の心 しん 停止 ていし によくある原因 げんいん である。男女 だんじょ 差 さ は見 み られない。
心筋 しんきん 細胞 さいぼう の肥大 ひだい のため心室 しんしつ 壁 かべ が厚 あつ くなるが心室 しんしつ のサイズはしばしば正常 せいじょう である。本 ほん 症 しょう は心筋 しんきん 肥大 ひだい による左 ひだり 心室 しんしつ の拡張 かくちょう 障害 しょうがい が主体 しゅたい である。拡張 かくちょう 期 き が短縮 たんしゅく することにより、心室 しんしつ に血液 けつえき が充分 じゅうぶん に流 なが れ込 こ まなくなる。その結果 けっか 、全身 ぜんしん に流 なが れる血液 けつえき 量 りょう が不足 ふそく したり、心室 しんしつ →心房 しんぼう への逆流 ぎゃくりゅう が起 お こることによりひいては肺 はい 水腫 すいしゅ に至 いた って呼吸 こきゅう 困難 こんなん を呈 てい したりする。病態 びょうたい が進行 しんこう するとしばしば拡張 かくちょう 型 がた 心筋 しんきん 症 しょう 様 さま になることがあり、拡張 かくちょう 相 しょう 肥大 ひだい 型 がた 心筋 しんきん 症 しょう と呼 よ ばれる。
心房 しんぼう 細 ほそ 動 どう の合併 がっぺい が多 おお い。
分類 ぶんるい
大動脈 だいどうみゃく 弁 べん 付近 ふきん の壁 かべ 肥厚 ひこう による閉塞 へいそく 性 せい 肥大 ひだい 型 がた 心筋 しんきん 症 しょう (HOCM) と、心 こころ 尖 とんが 部 ぶ の壁 かべ 肥厚 ひこう による非 ひ 閉塞 へいそく 性 せい 肥大 ひだい 型 がた 心筋 しんきん 症 しょう (HNCM) に分類 ぶんるい される。HOCMの基本 きほん 病態 びょうたい は、心 しん 流出 りゅうしゅつ 路 ろ 狭窄 きょうさく による心拍 しんぱく 出 で 量 りょう 低下 ていか であり、一方 いっぽう 、HNCMの基本 きほん 病態 びょうたい は、心室 しんしつ 筋 すじ 肥大 ひだい による左 ひだり 室 しつ 拡張 かくちょう 能 のう の低下 ていか および不整脈 ふせいみゃく である。欧米 おうべい では前者 ぜんしゃ が多 おお いが、日本 にっぽん では後者 こうしゃ が比較的 ひかくてき 多 おお い。また、肥大 ひだい が心 しん 尖 とんが 部 ぶ に限局 げんきょく したapical HCM と呼 よ ばれる病態 びょうたい も報告 ほうこく されている。初 はつ 報告 ほうこく は日本 にっぽん でなされており、また日本人 にっぽんじん に多 おお いとされている。
これらの研究 けんきゅう の結果 けっか 、現在 げんざい では、心筋 しんきん の異常 いじょう な肥大 ひだい こそがHCMの本質 ほんしつ であり、各 かく 分類 ぶんるい は、その肥大 ひだい する部位 ぶい の差 さ によって、左 ひだり 室 しつ 流出 りゅうしゅつ 路 ろ 狭窄 きょうさく が起 お きるか否 ひ かに過 す ぎないと認識 にんしき されるようになっている。
症状 しょうじょう と所見 しょけん (HCM)
臨床 りんしょう 症状 しょうじょう
各種 かくしゅ 検査 けんさ 所見 しょけん
閉塞 へいそく 性 せい 肥大 ひだい 型 がた 心筋 しんきん 症 しょう においては、下記 かき のような所見 しょけん が見 み られる。
聴診 ちょうしん
胸骨 きょうこつ 左 ひだり 縁 えん 第 だい 3、4肋間 ろっかん から心 しん 尖 とんが 部 ぶ を中心 ちゅうしん として、収縮 しゅうしゅく 期 き 駆 か 出 で 性 せい 雑音 ざつおん 、IV音 おん を聴取 ちょうしゅ する[ 13] 。
心電図 しんでんず
左 ひだり 室 しつ 肥大 ひだい 、異常 いじょう Q波 なみ 、ST-T変化 へんか 、巨大 きょだい 陰性 いんせい T波 なみ (apical HCMの特徴 とくちょう )が見 み られる[ 13] 。ただし、HCMに特有 とくゆう の所見 しょけん はなく、むしろ、自覚 じかく 症状 しょうじょう に乏 とぼ しい割 わり に、心電図 しんでんず 上 じょう の変化 へんか が派手 はで であることが、HCMの特徴 とくちょう と言 い える。
頚動脈 けいどうみゃく 波 は
二 に 峰 みね 性 せい 脈 みゃく (pulsus bisferiens:spike and dome型 がた )が認 みと められる。大動脈 だいどうみゃく 弁 べん 閉鎖 へいさ 不全 ふぜん 症 しょう の二 に 峰 みね 性 せい 脈 みゃく とは異 こと なる。急激 きゅうげき な立 た ち上 あ がりのあと、収縮 しゅうしゅく 中期 ちゅうき から後期 こうき にゆるやかな2つ目 め の峰 みね を形成 けいせい する。
心 しん エコー
非対称 ひたいしょう 性 せい 心 しん 室 しつ 中 ちゅう 隔 へだた 肥厚 ひこう (ASH)
僧 そう 帽 ぼう 弁 べん 前 まえ 尖 とんが の収縮 しゅうしゅく 期 き 前方 ぜんぽう 運動 うんどう (SAM)
大動脈 だいどうみゃく 弁 べん の収縮 しゅうしゅく 中期 ちゅうき 半 はん 閉鎖 へいさ
などが見 み られる。
心臓 しんぞう カテーテル検査 けんさ
左 ひだり 室 しつ 拡張 かくちょう 末期 まっき 圧 あつ (LVEDP) の上昇 じょうしょう が特徴 とくちょう 的 てき である。
左 ひだり 室 しつ 流入 りゅうにゅう 路 ろ と流出 りゅうしゅつ 路 ろ の収縮 しゅうしゅく 期 き 圧 あつ 較差 かくさ (20mmHg以上 いじょう )が認 みと められる。
病理 びょうり 学 がく 検査 けんさ
肥大 ひだい した心筋 しんきん 細胞 さいぼう が見 み られる。これらの配列 はいれつ においては、樹 き 枝 えだ 状 じょう 分 ぶん 枝 えだ や渦巻 うずま き状 じょう などの錯綜 さくそう 配列 はいれつ が特徴 とくちょう 的 てき である。錯綜 さくそう 配列 はいれつ は、肥大 ひだい した心 しん 室 しつ 中 ちゅう 隔 へだた を中心 ちゅうしん に分布 ぶんぷ する。
原因 げんいん と発症 はっしょう メカニズム (HCM)
通常 つうじょう は遺伝 いでん 性 せい であり、本 ほん 症 しょう 症例 しょうれい のおよそ7割 わり が常 つね 染色 せんしょく 体 たい 優性 ゆうせい 遺伝 いでん 形式 けいしき をとる遺伝子 いでんし 変異 へんい が原因 げんいん である。拡張 かくちょう 型 がた 心筋 しんきん 症 しょう と同様 どうよう にミオシン 、アクチン 、トロポニン 、トロポミオシン をはじめとするサルコメア 蛋白質 たんぱくしつ の遺伝子 いでんし の突然変異 とつぜんへんい が明 あき らかにされている[ 5] 。カルシウムによる収縮 しゅうしゅく 制御 せいぎょ に関 かか わるトロポニン やトロポミオシン 遺伝子 いでんし の突然変異 とつぜんへんい はミオフィラメントカルシウム感受性 かんじゅせい を増加 ぞうか させる。これは、これらの遺伝子 いでんし における拡張 かくちょう 型 がた 心筋 しんきん 症 しょう を引 ひ き起 お こす変異 へんい がカルシウム感受性 かんじゅせい を低下 ていか させることと逆 ぎゃく であり、ミオフィラメントカルシウム感受性 かんじゅせい 増加 ぞうか による収縮 しゅうしゅく 機能 きのう の亢進 こうしん あるいは弛緩 しかん 機能 きのう の低下 ていか が肥大 ひだい 型 がた 心筋 しんきん 症 しょう をもたらしていると考 かんが えられる[ 7] [ 6] 。高血圧 こうけつあつ や加 か 齢 よわい によっても時間 じかん をかけて発症 はっしょう し、糖尿 とうにょう 病 びょう や甲状腺 こうじょうせん 疾患 しっかん などの他 ほか の病気 びょうき も原因 げんいん となる。
治療 ちりょう (HCM)
最大 さいだい の問題 もんだい である、突然 とつぜん 死 し の予防 よぼう が最 さい 重点 じゅうてん となる。
過激 かげき な運動 うんどう を避 さ け、また、心筋 しんきん の拡張 かくちょう 能 のう を改善 かいぜん するためと、心筋 しんきん の負荷 ふか を軽減 けいげん するために、β べーた 遮断 しゃだん 薬 やく が使 つか われる。しかし、喘息 ぜんそく を合併 がっぺい している場合 ばあい のようにβ べーた 遮断 しゃだん 薬 やく が禁忌 きんき の症例 しょうれい にはカルシウム拮抗 きっこう 剤 ざい などが用 もち いられる。大動脈 だいどうみゃく 弁 べん 狭窄 きょうさく や僧 そう 帽 ぼう 弁 べん 逆流 ぎゃくりゅう が高度 こうど な場合 ばあい には、心 しん 室 しつ 中 ちゅう 隔 へだた 切除 せつじょ 術 じゅつ などの外科 げか 的 てき 手術 しゅじゅつ を行 おこな う。場合 ばあい によっては突然 とつぜん 死 し 予防 よぼう のため植 う え込 こ み型 がた 除 じょ 細 ほそ 動 どう 器 き が必要 ひつよう になる。
拘束 こうそく 型 がた 心筋 しんきん 症 しょう (RCM)
心室 しんしつ の収縮 しゅうしゅく 機能 きのう は正常 せいじょう だが左 ひだり 心室 しんしつ が硬 かた く、拡張 かくちょう に問題 もんだい がある。この点 てん では肥大 ひだい 型 がた 心筋 しんきん 症 しょう と似 に ているが肥大 ひだい や拡大 かくだい 等 とう が見 み られない点 てん で異 こと なる。アクチン 、ミオシン 、トロポニン 遺伝子 いでんし の突然変異 とつぜんへんい が発症 はっしょう に関与 かんよ していることがわかっている[ 5] 。
不整脈 ふせいみゃく 原 ばら 性 せい 右 みぎ 室 しつ 心筋 しんきん 症 しょう
不整脈 ふせいみゃく 原 ばら 性 せい 右 みぎ 室 しつ 心筋 しんきん 症 しょう は、遺伝 いでん 的 てき 心筋 しんきん 変性 へんせい 疾患 しっかん である。右 みぎ 心室 しんしつ 心筋 しんきん が脱落 だつらく し、脂肪 しぼう 組織 そしき または線維 せんい 脂肪 しぼう 組織 そしき が心筋 しんきん を置換 ちかん する[ 14] [ 15] 。心室 しんしつ 頻 しき 拍 はく などを合併 がっぺい し突然 とつぜん 死 し を起 お こすことがある。
V1~V4でのイプシロン波 は (ε いぷしろん 波 なみ )や陰性 いんせい T波 なみ がみられる。
分類 ぶんるい 不能 ふのう 型 がた 心筋 しんきん 症 しょう
上記 じょうき 4型 がた のいずれにも分類 ぶんるい されない。
たこつぼ心筋 しんきん 症 しょう
ストレス などにより、左 ひだり 室 しつ 心 こころ 尖 とんが 部 ぶ が収縮 しゅうしゅく しなくなり、左 ひだり 室 しつ が「たこつぼ」のような形態 けいたい を呈 てい するもの。予 よ 後 ご 良好 りょうこう なものが多 おお い。カテコラミン との関与 かんよ が示唆 しさ されている。
ストレス心筋 しんきん 症 しょう
幸 しあわ せで悲 かな しい出来事 できごと でも無差別 むさべつ に発生 はっせい するストレスによって引 ひ き起 お こされる心筋 しんきん 症 しょう [ 16] 。
頻 しき 脈 みゃく 誘発 ゆうはつ 性 せい 心筋 しんきん 症 しょう - 明 あき らかな基礎 きそ 心 こころ 疾患 しっかん がなく,長期間 ちょうきかん 続 つづ く頻 しき 脈 みゃく によって左 ひだり 室 しつ 収縮 しゅうしゅく 機能 きのう が低下 ていか し,頻 しき 脈 みゃく の改善 かいぜん により収縮 しゅうしゅく 機能 きのう の改善 かいぜん をきたす疾患 しっかん [ 17] 。
出典 しゅってん
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参考 さんこう 文献 ぶんけん
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日本 にっぽん 獣医 じゅうい 内 ない 科学 かがく アカデミー編 へん 『獣医 じゅうい 内 ない 科学 かがく (小 しょう 動物 どうぶつ 編 へん )』文 ぶん 永 えい 堂 どう 出版 しゅっぱん 2005年 ねん ISBN 4-8300-3200-6
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