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'''STS-76'''は、[[アメリカ航空こうくう宇宙うちゅう局きょく]]の76回かい目めの[[スペースシャトル]]のミッションであり、[[アトランティス (オービタ)|アトランティス]]の16回かい目めの飛行ひこうである。1996年ねん3月がつ22日にち午前ごぜん3時じ13分ふん(EST)に[[ケネディ宇宙うちゅうセンター第だい39複ふく合あい発射はっしゃ施設しせつ]]Bから打うち上あげられた。9日間にちかんで約やく610万まんkmを移動いどうし、地球ちきゅうを145周しゅうして1996年ねん3月がつ31日にち5時じ28分ふん(PST)に[[エドワーズ空軍くうぐん基地きち]]第だい22滑走かっそう路ろに着陸ちゃくりくした。
'''STS-76'''は、[[アメリカ航空こうくう宇宙うちゅう局きょく]]の76回かい目めの[[スペースシャトル]]のミッションであり、[[アトランティス (オービタ)|アトランティス]]の16回かい目めの飛行ひこうである。1996年ねん3月がつ22日にち午前ごぜん3時じ13分ふん(EST)に[[ケネディ宇宙うちゅうセンター第だい39発射はっしゃ施設しせつ]]Bから打うち上あげられた。9日間にちかんで約やく610万まんkmを移動いどうし、地球ちきゅうを145周しゅうして1996年ねん3月がつ31日にち5時じ28分ふん(PST)に[[エドワーズ空軍くうぐん基地きち]]第だい22滑走かっそう路ろに着陸ちゃくりくした。


この飛行ひこうは、[[シャトル・ミール計画けいかく]]の一環いっかんとして、スペースシャトルがロシアの[[宇宙うちゅうステーション]]である[[ミール]]とドッキングする3回かい目めのミッションであり、[[シャノン・ルシッド]]がミールに滞在たいざいしていた[[ノーマン・サガード]]と交代こうたいした。また、[[スペースハブ]]の1つのモジュールも運はこばれ、飛行ひこう6日にち目めに[[リンダ・ゴッドウィン]]と[[マイケル・クリフォード]]が、アメリカ合衆国あめりかがっしゅうこくとして初はつとなる、2機きのドッキングした宇宙船うちゅうせんの周まわりの[[船ふね外がい活動かつどう]]を行おこなった。
この飛行ひこうは、[[シャトル・ミール計画けいかく]]の一環いっかんとして、スペースシャトルがロシアの[[宇宙うちゅうステーション]]である[[ミール]]とドッキングする3回かい目めのミッションであり、[[シャノン・ルシッド]]がミールに滞在たいざいしていた[[ノーマン・サガード]]と交代こうたいした。また、[[スペースハブ]]の1つのモジュールも運はこばれ、飛行ひこう6日にち目めに[[リンダ・ゴドウィン]]と[[マイケル・クリフォード]]が、アメリカ合衆国あめりかがっしゅうこくとして初はつとなる、2機きのドッキングした宇宙船うちゅうせんの周まわりの[[船ふね外がい活動かつどう]]を行おこなった。


==乗組のりくみ員いん==
==乗組のりくみ員いん==
*船長せんちょう - [[ケヴィン・チルトン]](3)
*船長せんちょう - {{仮かりリンク|ケヴィン・チルトン|en|Kevin P. Chilton}} (3)
*操縦そうじゅう手しゅ - [[リチャード・シーアフォス]](2)
*操縦そうじゅう手しゅ - {{仮かりリンク|リチャード・シーアフォス|en|Richard A. Searfoss}} (2)
*ミッションスペシャリスト1 - [[ロナルド・セガ]](2)
*ミッションスペシャリスト1 - {{仮かりリンク|ロナルド・セガ|en|Ronald M. Sega}} (2)
*ミッションスペシャリスト2 - [[マイケル・クリフォード]](3)
*ミッションスペシャリスト2 - {{仮かりリンク|マイケル・クリフォード|en|Michael R. Clifford}} (3)
*ミッションスペシャリスト3 - [[リンダ・ゴッドウィン]](3)
*ミッションスペシャリスト3 - {{仮かりリンク|リンダ・ゴドウィン|en|Linda M. Godwin}} (3)
*ミッションスペシャリスト4 - [[シャノン・ルシッド]](1)
*ミッションスペシャリスト4 - [[シャノン・ルシッド]] (1)


===船ふね外がい活動かつどう===
===船ふね外がい活動かつどう===
*実施じっし：ゴッドウィンとクリフォード
*実施じっし：ゴドウィンとクリフォード
*開始かいし：1996年ねん3月がつ27日にち6時じ34分ふん(UTC)
*開始かいし：1996年ねん3月がつ27日にち6時じ34分ふん(UTC)
*終了しゅうりょう：1996年ねん3月がつ27日にち12時じ36分ふん(UTC)
*終了しゅうりょう：1996年ねん3月がつ27日にち12時じ36分ふん(UTC)
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==ハイライト==
==ハイライト==
[[ファイル:Sts076 Linda Godwin Spacewalk.jpg|right|thumb|船ふね外がい活動かつどうでアトランティスのカーゴベイ右舷うげんの縦たて通どおり材ざいに沿そって移動いどうするリンダ・ゴッドウィン]]
[[ファイル:Sts076 Linda Godwin Spacewalk.jpg|right|thumb|船ふね外がい活動かつどうでアトランティスのカーゴベイ右舷うげんの縦たて通どおり材ざいに沿そって移動いどうするリンダ・ゴドウィン]]
[[ファイル:STS-76 Atlantis Landing.jpg|right|thumb|エドワーズ空軍くうぐん基地きちに着陸ちゃくりくするアトランティス]]
[[ファイル:STS-76 Atlantis Landing.jpg|right|thumb|エドワーズ空軍くうぐん基地きちに着陸ちゃくりくするアトランティス]]
アメリカ合衆国あめりかがっしゅうこくのスペースシャトルとロシアのミールの3度目どめのドッキングでは、シャノン・ルシッドが交代こうたいでミールに移うつり、宇宙うちゅうステーションに乗のり込こんだ最初さいしょのアメリカ人じん女性じょせいとなった。また彼女かのじょの約やく4ヶ月つき半はんの滞在たいざいは、ミールに滞在たいざいした初はじめてのアメリカ人じんであるノーマン・サガードの樹立じゅりつした宇宙うちゅう滞在たいざい期間きかんのアメリカ合衆国あめりかがっしゅうこく記録きろくを塗ぬり替かえた。ルシッドは、8月がつにSTS-79で訪おとずれたジョン・ブラハと交代こうたいし、彼女かのじょのミールへの滞在たいざいは、その後ご2年間ねんかんのアメリカ人じんの宇宙うちゅう連続れんぞく滞在たいざいの幕開まくあけとなった。
アメリカ合衆国あめりかがっしゅうこくのスペースシャトルとロシアのミールの3度目どめのドッキングでは、シャノン・ルシッドが交代こうたいでミールに移うつり、宇宙うちゅうステーションに乗のり込こんだ最初さいしょのアメリカ人じん女性じょせいとなった。また彼女かのじょの約やく4か月つき半はんの滞在たいざいは、ミールに滞在たいざいした初はじめてのアメリカ人じんであるノーマン・サガードの樹立じゅりつした宇宙うちゅう滞在たいざい期間きかんのアメリカ合衆国あめりかがっしゅうこく記録きろくを塗ぬり替かえた。ルシッドは、8月がつにSTS-79で訪おとずれたジョン・ブラハと交代こうたいし、彼女かのじょのミールへの滞在たいざいは、その後ご2年間ねんかんのアメリカ人じんの宇宙うちゅう連続れんぞく滞在たいざいの幕開まくあけとなった。


ペイロードベイには、前方ぜんぽうにドッキングシステムが配置はいちされ、スペースハブのモジュールが船尾せんびに向むかって配置はいちされた。STS-76は、スペースシャトルとミールのドッキングを支ささえるスペースハブの加圧かあつモジュールの初はつ飛行ひこうであった。今回こんかい運はこばれたモジュールは、主しゅとして、宇宙うちゅうステーションに移うつされる予定よていの大おおきな補給ほきゅう品ひんの貯蔵ちょぞうの場所ばしょとして使つかわれたが、欧州おうしゅう宇宙うちゅう機関きかんのバイオラック実験じっけんのラックの運搬うんぱんにも用もちいられた。
ペイロードベイには、前方ぜんぽうにドッキングシステムが配置はいちされ、スペースハブのモジュールが船尾せんびに向むかって配置はいちされた。STS-76は、スペースシャトルとミールのドッキングを支ささえるスペースハブの加圧かあつモジュールの初はつ飛行ひこうであった。今回こんかい運はこばれたモジュールは、主しゅとして、宇宙うちゅうステーションに移うつされる予定よていの大おおきな補給ほきゅう品ひんの貯蔵ちょぞうの場所ばしょとして使つかわれたが、欧州おうしゅう宇宙うちゅう機関きかんのバイオラック実験じっけんのラックの運搬うんぱんにも用もちいられた。
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アトランティスは、飛行ひこう3日にち目めに、STS-74で用もちいられたのと同おなじ接近せっきん方法ほうほうでミールに近ちかづいた後のち、接続せつぞくした。オービタルドッキングシステムとドッキングモジュールの実際じっさいの接続せつぞくは、3月24日にち午後ごご9時じ34分ふん(EST)に行おこなわれた。ほぼ2時じ間あいだ後ご、ハッチが開ひらき、2月がつ21日にちにミールに向むかって打うち上あげられ、ミールに滞在たいざいしていた[[ユーリ・オヌフリエンコ]]と[[ユーリ・ウサチェフ]]がアトランティスの到着とうちゃくを出迎でむかえた。7月には、彼かれらは[[ゲンナジー・マナコフ]]、[[パーヴェル・ヴィノグラードフ (宇宙うちゅう飛行ひこう士し)|パーヴェル・ヴィノグラードフ]]、[[クローディ・エニュレ]]と合流ごうりゅうした。2週間しゅうかんの滞在たいざい後ご、エニュレはオヌフリエンコ、ウサチェフと地球ちきゅうに戻もどり、マナコフ、ヴィノグラードフがルシッドとともにミールに残のこった。
アトランティスは、飛行ひこう3日にち目めに、STS-74で用もちいられたのと同おなじ接近せっきん方法ほうほうでミールに近ちかづいた後のち、接続せつぞくした。オービタルドッキングシステムとドッキングモジュールの実際じっさいの接続せつぞくは、3月24日にち午後ごご9時じ34分ふん(EST)に行おこなわれた。ほぼ2時じ間あいだ後ご、ハッチが開ひらき、2月がつ21日にちにミールに向むかって打うち上あげられ、ミールに滞在たいざいしていた[[ユーリ・オヌフリエンコ]]と[[ユーリ・ウサチェフ]]がアトランティスの到着とうちゃくを出迎でむかえた。7月には、彼かれらは[[ゲンナジー・マナコフ]]、[[パーヴェル・ヴィノグラードフ (宇宙うちゅう飛行ひこう士し)|パーヴェル・ヴィノグラードフ]]、[[クローディ・エニュレ]]と合流ごうりゅうした。2週間しゅうかんの滞在たいざい後ご、エニュレはオヌフリエンコ、ウサチェフと地球ちきゅうに戻もどり、マナコフ、ヴィノグラードフがルシッドとともにミールに残のこった。


5日間にちかんのドッキング中ちゅう、約やく680kgの水みずや2トンの科学かがく機器きき、材料ざいりょう、補給ほきゅう品ひんがミールに移うつされ、逆ぎゃくに実験じっけんサンプルや雑多ざったな装置そうちがオービタに移うつされた。バイオラックでは、植物しょくぶつ、組織そしき、細胞さいぼう、細菌さいきん、昆虫こんちゅう等ひとしに対たいする微小びしょう重力じゅうりょくや宇宙うちゅう線せんの影響えいきょう、骨ほね喪失そうしつに対たいする微小びしょう重力じゅうりょくの影響えいきょう等ひとし、11の科学かがく実験じっけんが行おこなわれた。また、Mir Glovebox Stowage (MGBX)、Queen’s University Experiment in Liquid Diffusion (QUELD)、High Temperature Liquid Phase Sintering (LPS)が移うつされた。
5日間にちかんのドッキング中ちゅう、約やく680kgの水みずや2トンの科学かがく機器きき・材料ざいりょう・補給ほきゅう品ひんがミールに移うつされ、逆ぎゃくに実験じっけんサンプルや雑多ざったな装置そうちがオービタに移うつされた。バイオラックでは、植物しょくぶつ・組織そしき・細胞さいぼう・細菌さいきん・昆虫こんちゅうなどに対たいする微小びしょう重力じゅうりょくや宇宙うちゅう線せんの影響えいきょう、骨ほね喪失そうしつに対たいする微小びしょう重力じゅうりょくの影響えいきょうなど、11の科学かがく実験じっけんが行おこなわれた。また、Mir Glovebox Stowage (MGBX)、Queen’s University Experiment in Liquid Diffusion (QUELD)、High Temperature Liquid Phase Sintering (LPS)が移うつされた。


飛行ひこう6日にち目め、ゴッドウィンとクリフォードは、アメリカ人じんとして初はじめて、ドッキングした2機きの宇宙船うちゅうせんの周まわりでの船ふね外がい活動かつどうを行おこなった。6時じ間あいだ2分ふん28秒びょうの船ふね外がい活動かつどうで、彼かれらは4つのMir Environmental Effects Payload (MEEP)をミールのドッキングモジュールに取とり付つけた。この実験じっけんでは、18ヵ月つきに渡わたって、ミールの周まわりの環境かんきょうが調査ちょうさされた。ゴッドウィンとクリフォードは、[[STS-64]]で初はじめて試験しけんされた[[セルフレスキュー用よう推進すいしん装置そうち]]を着用ちゃくようした。
飛行ひこう6日にち目め、ゴドウィンとクリフォードは、アメリカ人じんとして初はじめて、ドッキングした2機きの宇宙船うちゅうせんの周まわりでの船ふね外がい活動かつどうを行おこなった。6時じ間あいだ2分ふん28秒びょうの船ふね外がい活動かつどうで、彼かれらは4つのMir Environmental Effects Payload (MEEP)をミールのドッキングモジュールに取とり付つけた。この実験じっけんでは、18か月つきに渡わたって、ミールの周まわりの環境かんきょうが調査ちょうさされた。ゴドウィンとクリフォードは、[[STS-64]]で初はじめて試験しけんされた[[セルフレスキュー用よう推進すいしん装置そうち]]を着用ちゃくようした。


その他たのペイロードには、Shuttle Amateur Radio Experiment (SAREX)、中学生ちゅうがくせいに宇宙うちゅう探検たんけんの機会きかいを提供ていきょうするプロジェクトであるKidSat、Trapped Ions in Space (TRIS)、カーゴベイのゲッタウェイスペシャルでのアメリカ海軍かいぐん研究所けんきゅうじょの実験じっけん等ひとしがあった。
その他たのペイロードには、Shuttle Amateur Radio Experiment (SAREX)、中学生ちゅうがくせいに宇宙うちゅう探検たんけんの機会きかいを提供ていきょうするプロジェクトであるKidSat、Trapped Ions in Space (TRIS)、カーゴベイのゲッタウェイスペシャルでのアメリカ海軍かいぐん研究所けんきゅうじょの実験じっけんなどがあった。


==外部がいぶリンク==
==外部がいぶリンク==
* [http://science.ksc.nasa.gov/shuttle/missions/sts-76/mission-sts-76.html NASA mission summary]
* {{Wayback|url=http://science.ksc.nasa.gov/shuttle/missions/sts-76/mission-sts-76.html |title=NASA mission summary |date=20010202151700}}
* [http://www.nss.org/resources/library/shuttlevideos/shuttle76.htm STS-76 Video Highlights]
* {{Wayback|url=http://www.nss.org/resources/library/shuttlevideos/shuttle76.htm |title=STS-76 Video Highlights |date=20071013171033}}


{{Space Shuttle Atlantis}}
{{Space Shuttle Atlantis}}
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[[Category:1996年ねんの宇宙うちゅう飛行ひこう]]
[[Category:1996年ねんの宇宙うちゅう飛行ひこう]]
[[Category:1996年ねんのアメリカ合衆国あめりかがっしゅうこく]]
[[Category:1996年ねんのアメリカ合衆国あめりかがっしゅうこく]]
[[Category:1996年ねん3月がつ]]

2024年ねん1月がつ26日にち (金)きん 11:55時点じてんにおける最新さいしん版ばん

STS-76
打うち上あげられるアトランティス
任務にんむ種別しゅべつシャトル・ミール計画けいかく
運用うんよう者しゃNASA
COSPAR ID1996-018A
SATCAT №23831
任務にんむ期間きかん9日にち5時じ間あいだ16分ふん48秒びょう
飛行ひこう距離きょり6,100,000 km(推定すいてい)
周回しゅうかい数すう145
特性とくせい
宇宙うちゅう機きアトランティス
打うち上あげ時じ重量じゅうりょう111,740 kg
着陸ちゃくりく時じ重量じゅうりょう95,396 kg
ペイロード重量じゅうりょう6,753 kg
乗員じょういん
乗員じょういん数すう6（打上うちあげ時じ）
5（帰還きかん時じ）
乗員じょういんケヴィン・チルトン
リチャード・シーアフォス
ロナルド・セガ
マイケル・クリフォード
リンダ・ゴドウィン
打うち上あげシャノン・ルシッド
任務にんむ開始かいし
打うち上あげ日び1996年ねん3月がつ22日にち 08:13:04(UTC)
打上うちあげ場所ばしょケネディ宇宙うちゅうセンター第だい39発射はっしゃ施設しせつB
任務にんむ終了しゅうりょう
着陸ちゃくりく日び1996年ねん3月がつ31日にち 13:28:57(UTC)
着陸ちゃくりく地点ちてんエドワーズ空軍くうぐん基地きち第だい22滑走かっそう路ろ
軌道きどう特性とくせい
参照さんしょう座標ざひょう地球ちきゅう周回しゅうかい軌道きどう
体制たいせい低てい軌道きどう
近きん点てん高度こうど389 km
遠とお点てん高度こうど411 km
傾斜けいしゃ角かく51.6°
軌道きどう周期しゅうき92.5分ふん

前列ぜんれつ：左ひだりから、セガ、チルトン、シーアフォス
後列こうれつ：左ひだりから、クリフォード、ルシッド、ゴドウィン
« STS-75
STS-77 »

STS-76は、アメリカ航空こうくう宇宙うちゅう局きょくの76回かい目めのスペースシャトルのミッションであり、アトランティスの16回かい目めの飛行ひこうである。1996年ねん3月がつ22日にち午前ごぜん3時じ13分ふん(EST)にケネディ宇宙うちゅうセンター第だい39発射はっしゃ施設しせつBから打うち上あげられた。9日間にちかんで約やく610万まんkmを移動いどうし、地球ちきゅうを145周しゅうして1996年ねん3月がつ31日にち5時じ28分ふん(PST)にエドワーズ空軍くうぐん基地きち第だい22滑走かっそう路ろに着陸ちゃくりくした。

この飛行ひこうは、シャトル・ミール計画けいかくの一環いっかんとして、スペースシャトルがロシアの宇宙うちゅうステーションであるミールとドッキングする3回かい目めのミッションであり、シャノン・ルシッドがミールに滞在たいざいしていたノーマン・サガードと交代こうたいした。また、スペースハブの1つのモジュールも運はこばれ、飛行ひこう6日にち目めにリンダ・ゴドウィンとマイケル・クリフォードが、アメリカ合衆国あめりかがっしゅうこくとして初はつとなる、2機きのドッキングした宇宙船うちゅうせんの周まわりの船ふね外がい活動かつどうを行おこなった。

乗組のりくみ員いん[編集へんしゅう]

船ふね外がい活動かつどう[編集へんしゅう]

  • 実施じっし：ゴドウィンとクリフォード
  • 開始かいし：1996年ねん3月がつ27日にち6時じ34分ふん(UTC)
  • 終了しゅうりょう：1996年ねん3月がつ27日にち12時じ36分ふん(UTC)
  • 期間きかん：6時じ間あいだ2分ふん

ハイライト[編集へんしゅう]

船ふね外がい活動かつどうでアトランティスのカーゴベイ右舷うげんの縦たて通どおり材ざいに沿そって移動いどうするリンダ・ゴドウィン
エドワーズ空軍くうぐん基地きちに着陸ちゃくりくするアトランティス

アメリカ合衆国あめりかがっしゅうこくのスペースシャトルとロシアのミールの3度目どめのドッキングでは、シャノン・ルシッドが交代こうたいでミールに移うつり、宇宙うちゅうステーションに乗のり込こんだ最初さいしょのアメリカ人じん女性じょせいとなった。また彼女かのじょの約やく4か月げつ半はんの滞在たいざいは、ミールに滞在たいざいした初はじめてのアメリカ人じんであるノーマン・サガードの樹立じゅりつした宇宙うちゅう滞在たいざい期間きかんのアメリカ合衆国あめりかがっしゅうこく記録きろくを塗ぬり替かえた。ルシッドは、8月がつにSTS-79で訪おとずれたジョン・ブラハと交代こうたいし、彼女かのじょのミールへの滞在たいざいは、その後ご2年間ねんかんのアメリカ人じんの宇宙うちゅう連続れんぞく滞在たいざいの幕開まくあけとなった。

ペイロードベイには、前方ぜんぽうにドッキングシステムが配置はいちされ、スペースハブのモジュールが船尾せんびに向むかって配置はいちされた。STS-76は、スペースシャトルとミールのドッキングを支ささえるスペースハブの加圧かあつモジュールの初はつ飛行ひこうであった。今回こんかい運はこばれたモジュールは、主しゅとして、宇宙うちゅうステーションに移うつされる予定よていの大おおきな補給ほきゅう品ひんの貯蔵ちょぞうの場所ばしょとして使つかわれたが、欧州おうしゅう宇宙うちゅう機関きかんのバイオラック実験じっけんのラックの運搬うんぱんにも用もちいられた。

アトランティスは、飛行ひこう3日にち目めに、STS-74で用もちいられたのと同おなじ接近せっきん方法ほうほうでミールに近ちかづいた後のち、接続せつぞくした。オービタルドッキングシステムとドッキングモジュールの実際じっさいの接続せつぞくは、3月24日にち午後ごご9時じ34分ふん(EST)に行おこなわれた。ほぼ2時じ間あいだ後ご、ハッチが開ひらき、2月がつ21日にちにミールに向むかって打うち上あげられ、ミールに滞在たいざいしていたユーリ・オヌフリエンコとユーリ・ウサチェフがアトランティスの到着とうちゃくを出迎でむかえた。7月には、彼かれらはゲンナジー・マナコフ、パーヴェル・ヴィノグラードフ、クローディ・エニュレと合流ごうりゅうした。2週間しゅうかんの滞在たいざい後ご、エニュレはオヌフリエンコ、ウサチェフと地球ちきゅうに戻もどり、マナコフ、ヴィノグラードフがルシッドとともにミールに残のこった。

5日間にちかんのドッキング中ちゅう、約やく680kgの水みずや2トンの科学かがく機器きき・材料ざいりょう・補給ほきゅう品ひんがミールに移うつされ、逆ぎゃくに実験じっけんサンプルや雑多ざったな装置そうちがオービタに移うつされた。バイオラックでは、植物しょくぶつ・組織そしき・細胞さいぼう・細菌さいきん・昆虫こんちゅうなどに対たいする微小びしょう重力じゅうりょくや宇宙うちゅう線せんの影響えいきょう、骨ほね喪失そうしつに対たいする微小びしょう重力じゅうりょくの影響えいきょうなど、11の科学かがく実験じっけんが行おこなわれた。また、Mir Glovebox Stowage (MGBX)、Queen’s University Experiment in Liquid Diffusion (QUELD)、High Temperature Liquid Phase Sintering (LPS)が移うつされた。

飛行ひこう6日にち目め、ゴドウィンとクリフォードは、アメリカ人じんとして初はじめて、ドッキングした2機きの宇宙船うちゅうせんの周まわりでの船ふね外がい活動かつどうを行おこなった。6時じ間あいだ2分ふん28秒びょうの船ふね外がい活動かつどうで、彼かれらは4つのMir Environmental Effects Payload (MEEP)をミールのドッキングモジュールに取とり付つけた。この実験じっけんでは、18か月げつに渡わたって、ミールの周まわりの環境かんきょうが調査ちょうさされた。ゴドウィンとクリフォードは、STS-64で初はじめて試験しけんされたセルフレスキュー用よう推進すいしん装置そうちを着用ちゃくようした。

その他たのペイロードには、Shuttle Amateur Radio Experiment (SAREX)、中学生ちゅうがくせいに宇宙うちゅう探検たんけんの機会きかいを提供ていきょうするプロジェクトであるKidSat、Trapped Ions in Space (TRIS)、カーゴベイのゲッタウェイスペシャルでのアメリカ海軍かいぐん研究所けんきゅうじょの実験じっけんなどがあった。

外部がいぶリンク[編集へんしゅう]

完了かんりょう
状態じょうたい
  • 退役たいえき
アメリカ合衆国あめりかがっしゅうこくのスペースシャトルミッション
終了しゅうりょう
中止ちゅうし
オービタ
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