キノコ

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きのこから転送てんそう
野生やせいシイタケ

キノコたけきん、蕈、えい: Mushroom)とは、特定とくてい菌類きんるいのうちで、比較的ひかくてき大型おおがたの(しばしば突起とっきした)菌類きんるい胞子ほうし整形せいけいのためにつく複雑ふくざつ構造こうぞう、あるいは担子はてそのものをいう俗称ぞくしょうである[1]。またしばしば、キノコという言葉ことば特定とくてい菌類きんるい総称そうしょうとしてあつかわれるが、本来ほんらい上述じょうじゅつとお構造こうぞうぶつであり、菌類きんるい分類ぶんるいのことではない[1]実体じったいつくらない菌類きんるいカビである[1]植物しょくぶつとは明確めいかくことなる。ここでいう「大型おおがた」に明確めいかく基準きじゅんはないが、肉眼にくがん確認かくにんできる程度ていどおおきさのものをキノコという場合ばあいおおい。食用しょくよう精神せいしん作用さようようにもされるが毒性どくせいたねもある。語源ごげんてきには、「+の+」と分析ぶんせきできる。 えるおおきさになる実体じったいきんは、担子きんもん Basidiomycota嚢菌もん Ascomycotaぞくするものがおお[2]日本にっぽんではやく300しゅ食用しょくようにされ、うちじゅうすうしゅ人為じんいてきキノコ栽培さいばいされている[3]日本にっぽんでは既知きちやく2500しゅと2、3ばい程度ていど未知みちしゅがあるとされ、そのうちよくられたどくキノコはやく200しゅで、20しゅほどは中毒ちゅうどくしゃおおかったりいた猛毒もうどくがある[4]

生物せいぶつとしてのキノコ[編集へんしゅう]

わかベニテングタケ

キノコの本体ほんたい実体じったい)は、カビとも菌類きんるいという生物せいぶつぐんふくまれる。菌糸きんしばれる管状かんじょう細胞さいぼうれつで、体外たいがい分泌ぶんぴつする酵素こうそ有機物ゆうきぶつ分解ぶんかい吸収きゅうしゅうすることで生長せいちょうし、胞子ほうしつく繁殖はんしょくかえす。

日本にっぽんきん学会がっかいの『菌類きんるい事典じてん』では、実体じったい、あるいは担子はてがいわゆるキノコであり、有性ゆうせい生殖せいしょく器官きかんつく菌糸きんし組織そしき構造こうぞうぶつであり、きんなどの分類ぶんるいぐん名称めいしょうではないと説明せつめいされる[1]

つまり厳密げんみつにキノコとえばよりおおきい、かさじょうになるものをす。しかし不正ふせいかくだが、それをつく生物せいぶつたねそのものを場合ばあいもあるということである。つまり、定義ていぎとしては実体じったいはすべてキノコ、あるいはそれをつく生物せいぶつはすべてキノコ、ということである。後者こうしゃ場合ばあい、たとえばえだ表面ひょうめんなどにいていたりうずもれていたりする微小びしょうてんじょうのものもキノコとなす。キノコである生物せいぶつカビえたり酵母こうぼじょうだということである。このようなてんじょう実体じったいつものは和名わみょうも「カビ」とも呼称こしょうされるれいがある。

えるおおきさになる実体じったいきんは、担子きんもん Basidiomycota嚢菌もん Ascomycotaぞくするものがおお[2]。しかし変形へんけいきんなどの、かつてきんかい分類ぶんるいされていたが、現在げんざい菌類きんるい以外いがい分類ぶんるいされている生物せいぶつ実体じったいもキノコとしてあつかわれる場合ばあいがある。栄養素えいようそ吸収きゅうしゅう仕方しかたから、動植物どうしょくぶつ遺骸いがい栄養えいようげんとするくさなませい木材もくざい腐朽ふきゅうきん腐朽ふきゅうきん植物しょくぶつきた共生きょうせい必要ひつようきんきん昆虫こんちゅうるい寄生きせいするふゆちゅうなつくさきん分類ぶんるいされる。キノコをふく菌類きんるい生態せいたいけいのサイクルの「分解ぶんかい」という重要じゅうよう部分ぶぶん担当たんとうしている。キノコがあることで植物しょくぶつ構成こうせいするリグニンひとし分解ぶんかいされ、複雑ふくざつ構造こうぞうタンパク質たんぱくしつ簡単かんたん構造こうぞうったもの変化へんかし、再度さいど植物しょくぶつ生長せいちょうのために使つかわれる。

実体じったい胞子ほうし散布さんぷするための器官きかんであって、通常つうじょうは「キノコ」の本体ほんたいではなく、その役割やくわりからえばむしろ維管たば植物しょくぶつでいうはなちかい(ただし実体じったいはなたがいにあいどう器官きかんというわけではない)。いわゆるキノコの生物せいぶつとしての本体ほんたい基質きしつなかひろがっている菌糸きんしたいである。

生活せいかつたまき[編集へんしゅう]

生活せいかつたまき略図りゃくずれい
生長せいちょう途中とちゅうマンネンタケれいしば)の実体じったい
  1. ひだ(ひだ)に形成けいせいされた担子胞子ほうし飛散ひさん
  2. 胞子ほうし木材もくざい付着ふちゃく胞子ほうし発芽はつがいちかく菌糸きんしたんしょう菌糸きんし:n)を成長せいちょうさせる。(発芽はつが
  3. 交配こうはい可能かのうほかたんしょう菌糸きんし遭遇そうぐうすると融合ゆうごうし、じゅうしょう菌糸きんし(n+n)となる。
  4. 植物しょくぶつやその遺骸いがいから炭素たんそげん窒素ちっそげん水分すいぶん無機物むきぶつその成長せいちょう
  5. たねごとにことなる特定とくてい条件じょうけんのもとで、おさな実体じったいはらはじめ)を形成けいせいする。(はらはじめ形成けいせい
  6. 実体じったい生長せいちょうして担子形成けいせいし、その内部ないぶかく融合ゆうごう減数げんすう分裂ぶんれつとがおこなわれて担子胞子ほうし形成けいせいされる。

ただし、生活せいかつたまきにおいててきホモタリズム性的せいてきことなるかくが、いち有性ゆうせい胞子ほうしにすでにふくまれている状態じょうたいしめたね(たとえばツクリタケやハタケキノコなど)では、担子胞子ほうし発芽はつがした時点じてんでただちにおもあい菌糸きんし(n+n)となり、菌糸きんし融合ゆうごうすることなしに正常せいじょう実体じったい形成けいせいする。さらに、たんしょう菌糸きんしじゅうしょう菌糸きんしとのあいだ交配こうはいおこなうこと(ダイモン交配こうはいあるいはブラー現象げんしょうしょうされる)によって遺伝いでんてき撹拌かくはんおこなきんもある[5]

また、周囲しゅうい環境かんきょう条件じょうけんなどにおうじて、有性ゆうせい生殖せいしょくおこな世代せだいテレオモルフ Teleomorph)と無性むしょう生殖せいしょくおこな世代せだいアナモルフ Anamorph)とを随時ずいじ形成けいせいするきんぐん数多かずおお[6]。たとえば、食用しょくようきんとしてなじみのふかヒラタケきんえんしゅであるオオヒラタケ(P. cystidiosus)のアナモルフは Antromycopsis ぞく分類ぶんるいされており、通常つうじょう実体じったい基部きぶ形成けいせいされぶん生子いくこばれる無性むしょう胞子ほうし繁殖はんしょくする[7]。また、クロハツなどのほかのきのこのうえ発生はっせいするヤグラタケ、あるいは木材もくざい腐朽ふきゅうきんとしてられるマメザヤタケにおいては、いち実体じったいがテレオモルフとアナモルフの両方りょうほう機能きのうゆうしている。

なお、休眠きゅうみんたいとしてのきんかく菌糸きんしみつ合着あいぎしたかたまりす:スクレロティウム)や、ぶん生子おいご一種いっしゅであるがあつ細胞さいぼうかべち、休眠きゅうみんたいとして機能きのうするあつかべ胞子ほうしなども、アナモルフとしてあつかわれる。いち種類しゅるいきんで、複数ふくすうのタイプのアナモルフをゆうする場合ばあいは、そのおのおのをしてシンアナモルフSynanamorph)とび、また、テレオモルフとアナモルフとの両者りょうしゃあわせてホロモルフHolomorph)としょうする[8]

生育せいいく場所ばしょ[編集へんしゅう]

倒木とうぼくのキノコ

キノコのおおくは植物しょくぶつやその遺骸いがい基質きしつとしているが、なかには動物どうぶつくそなどの排泄はいせつぶつ死骸しがい基質きしつとするものや、たねのキノコを基質きしつにするものもある。また、植物しょくぶつきんばれる器官きかん形成けいせいして共生きょうせいし、植物しょくぶつから同化どうか産物さんぶつ供給きょうきゅうされて成育せいいくするものもある。通常つうじょうにするキノコのおおくは地上ちじょう発生はっせいしているが、トリュフのように完全かんぜん地下ちか埋没まいぼつした状態じょうたい発生はっせいするものもある。地域ちいきとしては森林しんりん草原そうげん発生はっせいするものがおおい。

一般いっぱんにキノコは日陰ひかげ湿しめったところにえるとわれ、実際じっさいにそういうところでにする場合ばあいおおい。しかし、キノコのがわからすれば、これはややことなる。というのは、地下ちかせいのものをのぞけば、キノコの形成けいせいにはひかり必要ひつよう場合ばあいおおいのである。これは、キノコが胞子ほうし外界がいかいばすためのしくみであることをかんがえれば当然とうぜんえる。なかじた空洞くうどう胞子ほうしばしても仕方しかたがないのでそとひらかれた場所ばしょにキノコをつく必要ひつようがある。しかし菌糸きんし生育せいいくできる場所ばしょ湿しめったところである場合ばあいおおいので、そのなかあかるいけたところにてきてキノコをつくっても、周囲しゅういくらべるとやはりくら湿しめったところにならざるをない、というのが本当ほんとうのところである。くらなところで形成けいせいされたキノコは、びん栽培さいばいエノキタケられるように、モヤシのようにしかそだたないことがある。また、マンネンタケマツオウジのように、鹿しかかくじょう不規則ふきそく分岐ぶんきした奇形きけいとなり、かさを形成けいせいしないれいられている。しかしながら、このような奇形きけいには、ひかり条件じょうけんだけではなくガス条件じょうけん二酸化炭素にさんかたんそ濃度のうど)や生物せいぶつ影響えいきょうなども関与かんよしていることがおおい。

キノコとかみなり[編集へんしゅう]

落雷らくらいした場所ばしょに、きのこがたくさん生育せいいくするというはなしは、古代こだいギリシア哲学てつがくしゃプルタルコスが『食卓しょくたく歓談かんだんしゅう』(岩波いわなみ文庫ぶんこなど)にしるすほどの経験けいけんそくである[9]。これを説明せつめいする仮説かせつとしては、電流でんりゅうによって菌糸きんしきずついた箇所かしょから実体じったい成長せいちょうするというせつ電気でんき刺激しげきによってなんらかの酵素こうそ活性かっせい増大ぞうだいするというせつ[10]落雷らくらいこう電圧でんあつにより窒素ちっそ固定こてい窒素ちっそ固定こてい)され、菌糸きんし養分ようぶんとなる硝酸塩しょうさんえんひとし窒素ちっそ化合かごうぶつ生成せいせいされるとするせつ[11][12]などがある。

日本工業大学にほんこうぎょうだいがく教授きょうじゅ平栗ひらぐり健史たけしは「かみなりちたときのおと衝撃波しょうげきは菌糸きんし刺激しげきあたえている」という仮説かせつて、ちかい115デシベルのおとシイタケにあてる実験じっけんおこなったところ、落雷らくらい同様どうよう発芽はつがから収穫しゅうかくまでの期間きかん短縮たんしゅくされ収穫しゅうかくりょう倍増ばいぞうするという結果けっかている[13]

形態けいたい構造こうぞう[編集へんしゅう]

がなく層状そうじょうかたちとなるカワラタケ

キノコの形態けいたい多様たようである。担子きんぞくするキノコは、シイタケなどのように、うえかさひろがり、その裏面りめんにひだがあるという、いかにもキノコらしい形態けいたいをしたものもおおいが、それだけでなく、サルノコシカケるいなどのようにのないもの、ホコリタケるいトリュフなどのように球形きゅうけいちかいもの、コウヤクタケのキノコなどのようにほとんど不定ふていがたのものまである。また、はら菌類きんるいぞくするキノコには、奇抜きばつかたちのものがおおい。キクラゲなどのキノコは寒天かんてんにかわのような質感しつかんをもつので、まとめて膠質こうしつきん (Jelly fungi) といわれることもある。

嚢菌の場合ばあい、よくかけられるのはチャワンタケとわれる、おわんがたうえいており、その内側うちがわ胞子ほうしつくかたのものがよくられる。アミガサタケふとうえにおわん多数たすうならんだものである。しかし、おおくのたねはごくちいさな球形きゅうけいのキノコをつくり、あるいはそれを基質きしつちゅうまったかたちつくるため、ほとんどにつかない。 地中ちちゅうせいのものでは、球形きゅうけい楕円だえんがたのものがおおく、内部ないぶ胞子ほうしかたまりつくれいおおい。形態けいたいからはそのぞくする分類ぶんるいぐんがわからない場合ばあいもある。

当然とうぜんながらキノコを形成けいせいしているのは菌類きんるい細胞さいぼうである。キノコをしょうじる菌類きんるいはすべて糸状いとじょうきんである。その構造こうぞうは、菌糸きんしばれる1れつ細胞さいぼうれつからなる。いかにおおきなキノコであっても、それらはすべてこのような微細びさい細胞さいぼうれつによって構成こうせいされている。ただしキノコにあっては通常つうじょう細胞さいぼうだけではなく、ベニタケおおくにられるるい球形きゅうけい細胞さいぼうなど、平常へいじょう菌糸きんしたいにはられない独特どくとく形態けいたい細胞さいぼうふくむことがおおい。そのようなものでは、一見いっけんやわ組織そしきのようなかたちになるものもあり、にせやわら組織そしきばれる。

キノコの名称めいしょう[編集へんしゅう]

日本語にほんごのキノコをあらわ漢字かんじには、「たけ」・「きん」・「蕈」がある。いずれも訓読くんよみは「きのこ」・「たけ」である。

キノコの和名わみょうには、「松茸まつたけ(マツタケ)」や「椎茸しいたけ(シイタケ)」など名称めいしょうに「タケ」とつくものがおおい。「榎茸えのきだけ(エノキタケ)」や「天狗てんぐだけ(テングタケ)」のように、通称つうしょうでは「ダケ」とにごって表記ひょうきされるものもある。「榎茸えのきだけ」についてえば、下記かき出典しゅってんでは「エノキダケ」を仮名がなとしている。

  • 「NHK日本語にほんご発音はつおんアクセントしん辞典じてん」(2016ねん
  • 「三省堂現代新国語辞典第6はん」(2019ねん
  • しん明解めいかい国語こくご辞典じてんだい8はん」(2020ねん
  • 明鏡めいきょう国語こくご辞典じてんだい3はん」(2021ねん

また、石川いしかわけんではキノコのことを「コケ」と習慣しゅうかんがある[14]

キノコの部分ぶぶん名称めいしょう[編集へんしゅう]

同定どうていについて[編集へんしゅう]

キノコるい同定どうてい簡単かんたんではない。うえ各部かくぶ名称めいしょうしるされたようなさまざまな特徴とくちょうによって分類ぶんるいされ、それをたよりに同定どうていするのであるが、元来がんらいキノコは菌類きんるいであり、カビおなじような微細びさい組織そしきからなる生物せいぶつであることをわすれてはならない。それが多数たすうかさなって肉眼にくがんてき構造こうぞうってはいるが、カビと同様どうよう微生物びせいぶつとしてのえない部分ぶぶん特徴とくちょうじつ重要じゅうようであり、たとえば胞子ほうしや担子などを顕微鏡けんびきょうなければ本当ほんとうただしい同定どうていはできないものとかんがえるべきである。

もちろん、熟練じゅくれんしたひと顕微鏡けんびきょう使つかわずともただしい同定どうていができることがあるが、これはその地域ちいき出現しゅつげんするであろう類似るいじしゅ近似きんじしゅ区別くべつをすでにっているからである。菌類きんるい図鑑ずかんもいろいろあるが、外形がいけい写真しゃしんだけの図鑑ずかんでの同定どうてい基本きほんてきにはまさしくできない可能かのうせいがあるものとかんがえなければならない。

きんがくてき化学かがく薬品やくひん同定どうていする場合ばあいは、メルツァー試薬しやく英語えいごばん水酸化すいさんかカリウムアンモニアなどを使用しようして、ていしょく反応はんのう観察かんさつすることでおこなう。

機能きのう[編集へんしゅう]

菌類きんるいにとって、キノコを形成けいせいすることの意義いぎは、前述ぜんじゅつしたように胞子ほうし散布さんぷにある。おおくのキノコでは、空中くうちゅう胞子ほうし放出ほうしゅつし、ふうによる拡散かくさんおこなっている。かさのした側面そくめんからつよひかりてると、胞子ほうしがかすかなけむりのように落下らっかするのを確認かくにんできる場合ばあいがある。

シイタケのかさしたただよ胞子ほうしけむり

一方いっぽうなかには、昆虫こんちゅうその動物どうぶつ誘引ゆういんして胞子ほうし散布さんぷおこなっているとかんがえられているものもある。スッポンタケやキヌガサタケ糞便ふんべんにおい腐敗ふはいした果実かじつしゅうなどをはなち、ハエるいあつまる。食用しょくようきのことして珍重ちんちょうされるトリュフるいでは、昆虫こんちゅうるいだけではなくノネズミモモンガあるいはイノシシなどの哺乳類ほにゅうるいによる媒介ばいかいもあると推定すいていされており、ヒトクチタケはつよ樹脂じゅししゅうによって特定とくてい昆虫こんちゅうるい誘引ゆういんしているという。

キノコにかかわるほか生物せいぶつ[編集へんしゅう]

哺乳類ほにゅうるい[編集へんしゅう]

キノコをべる動物どうぶつヒト以外いがいにもおおい。日本にっぽん国外こくがいでは、リスなどがキノコをえださきにかけてかわかし、冬期とうき食料しょくりょうとして利用りようするれいられている[15]。また、きたアメリカ東部とうぶではオオアメリカモモンガ(Glaucomys sabrinus)がキノコを摂食せっしょくするという[16]が、日本にっぽんさんのモモンガではまだ確実かくじつれいられていない。 さらに、きたアメリカに分布ぶんぷするカリフォルニアヤチネズミ(Clethrionomys californiacus)・ヨーロッパ北部ほくぶのヨーロッパヤチネズミ(C. glareolus)は、地中ちちゅう実体じったい形成けいせいするショウロこしてべるという[17]日本にっぽんでも、北海道ほっかいどうらえられたミカドネズミ(Myodes rutilus mikado)の内容ないようぶつから、すくなくとも4-8しゅのきのこの胞子ほうし組織そしき断片だんぺん見出みいだされている[18]

節足動物せっそくどうぶつ[編集へんしゅう]

昆虫こんちゅうにもキノコをべるものは数多かずおおい。森林しんりん土壌どじょうちゅう微小びしょう節足動物せっそくどうぶつの8わり菌類きんるい菌糸きんしたいべるきんしょくしゃMychophagous, Fungivores)である[19]ぞくに「キノコ」のかたりかんしているものに、コウチュウぞくするオオキノコムシデオキノコムシコキノコムシがあり、それらに所属しょぞくするもののおおくがキノコをえさとして、そこに生活せいかつしている。にゴミムシダマシにもキノコをべる種類しゅるい多数たすうられている。ハエにはキノコバエ・チャボキノコバエ・ツノキノコバエ・ホソキノコバエ・クロキノコバエなどがある。

ねつ帯域たいいき分布ぶんぷするいわゆる高等こうとうシロアリるいや、南北なんぼくアメリカ大陸あめりかたいりく生息せいそくするハキリアリ仲間なかまは、キノコをそだきん胞をえさとして利用りようするものがある[20]

ヤスデるいもさまざまなキノコの実体じったいじょう見出みいだされ、実体じったいそのものをべるほか、などのうえ繁殖はんしょくしたキノコの菌糸きんしごと摂食せっしょくする。

軟体動物なんたいどうぶつ[編集へんしゅう]

ナメクジカタツムリキセルガイも、しばしばキノコをえさとして利用りようしている。とくにナメクジは、食用しょくようキノコの露地ろじ栽培さいばい林地りんち栽培さいばいおこな生産せいさんしゃにとって、厄介やっかい存在そんざいになっている。

キノコにつく菌類きんるい[編集へんしゅう]

菌類きんるい寄生きせいする菌類きんるいきん寄生きせいきんうが、そのなかにはとくにキノコを攻撃こうげきするれいもある。とく有名ゆうめいなのはヤグラタケで、ベニタケるいのキノコにしょうじる。ヤグラタケ自身じしん標準ひょうじゅんてきなキノコのかたちなので、おおきなかさのうえちいさなかさがならぶという、特徴とくちょうてき外見がいけんていする。また、タケリタケ成熟せいじゅくのキノコについて、ふとくき展開てんかいしないかさとを特異とくい形態けいたい変形へんけいさせる。

タンポタケタマノリイグチなどは、地中ちちゅうせい実体じったい寄生きせいするので、発生はっせいじょうきょう一見いっけんしただけではきん寄生きせいきんであると判断はんだんしにくく、宿主しゅくしゅはなさないようにこす必要ひつようがある。

カビのるいでもキノコを攻撃こうげきするものがいくつかある。接合せつごう菌類きんるいぞくするタケハリカビフタマタケカビ有名ゆうめいで、前者ぜんしゃではキノコのうえにまちばりならんだような、後者こうしゃではきのこ全体ぜんたい綿めんをかぶったような姿すがたになる。また、アワタケヤドリはタケリタケ一種いっしゅ無性むしょう世代せだいであるが、とくイグチ大型おおがたきのこのうえ発生はっせいし、多量たりょう無性むしょう胞子ほうし形成けいせいして宿主しゅくしゅ黄色きいろこな塊状かいじょうにおおう状態じょうたい野外やがいでしばしば観察かんさつされる。

以上いじょうはキノコの実体じったいそのものに寄生きせいするものであるが、ボタンタケ(Hypocrea spp.)およびその無性むしょうがたであるトリコデルマTrichoderma spp.)は、しゅとして木材もくざいじょう見出みいだされ、ざい内部ないぶ生息せいそくするほかのきのこの菌糸きんし内容ないようぶつ吸収きゅうしゅうしている。ときに、シイタケ栽培さいばいじょうおおきながいしょうじることがある。また、しん菌類きんるい一員いちいんではないが、また、変形へんけいきんにもキノコをえさとするれいがある。とくに、ブドウフウセンホコリは有名ゆうめいで、別名べつめいをキノコナカセホコリという。

食物しょくもつとしてのキノコ[編集へんしゅう]

べることを基準きじゅんける表現ひょうげんとしては、食用しょくようしょく(まずい、非常ひじょうかた食用しょくようにされないもの、毒性どくせい不明ふめいなものもある)、どく(または猛毒もうどく間違まちがってべられるもの)にけられる。 2019ねん現在げんざい食用しょくようきん生産せいさんりょう世界せかいいち年間ねんかんやく5000まんトンとなっており、そのうちの7わり以上いじょう中国ちゅうごく生産せいさんされている[21]

歴史れきし[編集へんしゅう]

先史せんし時代じだい人々ひとびとがキノコを食用しょくようにしていたかどうかをあきらかにする証拠しょうこはないが、キノコに関心かんしんっていた証拠しょうこはいくつも存在そんざいする。日本にっぽんにおいてもふるくから身近みぢか存在そんざいであったことが縄文じょうもん時代じだい遺跡いせきから出土しゅつどした、「きのこがた製品せいひん」によりうかがいることができる。

食用しょくようとしての歴史れきしふるく、古代こだいエジプトひとはキノコをこのんでべた。キノコはごちそうにも強烈きょうれつどくにもなるため、特別とくべつ敬意けいいはらわれた。古代こだいギリシアのキノコ研究けんきゅうではヒポクラテスがキノコの生薬きぐすりとしての治療ちりょう効果こうかろんじている。また、クラロスのニカンドロスやディオスコリデスがキノコ栽培さいばい手引てびきしょのこしている。なお、もっとふるトリュフ記録きろく紀元前きげんぜん5世紀せいきにアテネの居留きょりゅう外国がいこくじん独創どくそうてきなトリュフ料理りょうりえに市民しみんけんた、という記録きろくである[22]

古代こだいローマ時代じだいにも色々いろいろなキノコ料理りょうりがあった。なかでも珍重ちんちょうされたのは「皇帝こうていのキノコ」とばれるセイヨウタマゴタケで、クラウディウスみかど好物こうぶつのタマゴタケ料理りょうり仕込しこまれたどく毒殺どくさつされた[ちゅう 1]古代こだいローマではだいプリニウス食用しょくようキノコとどくキノコの見分みわかたかんする詳細しょうさい記述きじゅつのこしている。

中世ちゅうせいヨーロッパでは、かみなりからまれる、はなもないのになにいところから発生はっせいするなどなぞめいた存在そんざいであることから、生命せいめい神秘しんぴさぐ錬金術れんきんじゅつ研究けんきゅう対象たいしょうともなった。イスラム世界せかいではイブン・スィーナーがベニテングダケを使つかったどくキノコの解毒げどくざい研究けんきゅうおこなった。西洋せいようでのもっとふるいキノコ図鑑ずかんフランシスクス・ヴァン・ステルベークの『Theatrum fungorum』(1675)やピエール・アントニオ・ミケーリの『あたらしい植物しょくぶつるい』(Nova plantarum genera iuxta Tournefortii methodum disposita)(1729)である。いでオリヴィエ・ド・セールは『農業のうぎょうろん』のなかで、ハラタケゆか栽培さいばいについての手引てびき記述きじゅつしている[23]

食用しょくようキノコのれい[編集へんしゅう]

ハタケシメジろうきん丹波たんば篠山しのやま浜谷はまや池奥いけおく

日本にっぽんでは1985ねん記載きさいで、やく300しゅ食用しょくようにされ、うちじゅうすうしゅ人為じんいてき栽培さいばいされている[3]

シイタケエノキタケシメジるいマイタケナメコツクリタケ(マッシュルーム)のように、非常ひじょうによくべられており、栽培さいばいおこなわれている食用しょくようキノコがある。最近さいきんでは、エリンギヤマブシタケ栽培さいばいえている[いつ?]。また、マツタケのように、人工じんこう栽培さいばいには成功せいこうしていないが、大量たいりょう輸入ゆにゅうされていたり、トリュフのように高価こうか珍重ちんちょうされるキノコもある。キヌガサタケ高級こうきゅう中国ちゅうごく料理りょうり材料ざいりょうとしてあつかわれていたが、すでに中国ちゅうごく栽培さいばいされている。きんゆか栽培さいばいされた食用しょくようキノコをあらいすぎると吸水きゅうすいみずっぽくなったり栄養えいよううまみがうしなわれるため、あらいすぎずべることが肝心かんじん

食用しょくようキノコにはビタミンB2ふくむものがおおいが、同一どういつたねでも生育せいいく環境かんきょう栽培さいばい条件じょうけん)により栄養えいよう成分せいぶん含有がんゆうりょうおおきくことなる[24][25]、そのため収穫しゅうかく実体じったいへの効果こうか期待きたい様々さまざま成分せいぶん添加てんか研究けんきゅうされている[26][27]。また、シイタケにはていあじせいヌクレオチドであるグアニルさんふくまれ、だしるのに利用りようされている。キノコのうま成分せいぶんおおくは加熱かねつによりえるため、ほとんどのキノコはなまべてもうまみはかんじられない。

従来じゅうらいから、しょくしゅとされているクリタケナラタケエノキタケ、シイタケでは加熱かねつ不十分ふじゅうぶん場合ばあい中毒ちゅうどく症状しょうじょうこすおそれがある。また、体質たいしつによっては消化しょうか不良ふりょうこし、下痢げりをする場合ばあいがある。さらに、コウジタケ、アイタケ、ホテイシメジでは、ビタミンB1破壊はかいする作用さよう報告ほうこく[28] されており、調理ちょうり方法ほうほうには注意ちゅうい必要ひつようである。食用しょくようとなるキノコの一覧いちらんの「#種類しゅるい」を参照さんしょうのこと。

一方いっぽうハタケシメジ、マイタケなどでは有効ゆうこうとされる成分せいぶん抽出ちゅうしゅつし、健康けんこう食品しょくひんとして販売はんばいされているれいがあり、さらにはカワリハラタケアガリクス)がβべーた-グルカンなどを豊富ほうふふく健康けんこう食品しょくひんとして販売はんばいされているが、これらは副作用ふくさよう被害ひがい報告ほうこくされている[29]

ただし、これらキノコの薬理やくり作用さようについては、その有効ゆうこう成分せいぶんなどをふくめて不明ふめいてんおおい。健康けんこう食品しょくひんとして販売はんばいされるキノコ加工かこうひんなかには、がんなどの難治なんじせい疾患しっかんなおるという宣伝せんでん文句もんくけられている場合ばあいがあるが、医学いがくてきにその安全あんぜんせい確認かくにんされかつ有効ゆうこうせい立証りっしょうされているものはいまだなく、かつ日本にっぽんでは医薬品いやくひんとして登録とうろくされていないものの薬効やっこうをうたうことは医薬品いやくひん医療いりょう機器ききとうほう違反いはんとなる。

おも食用しょくようきのこ
学名がくめい 和名わみょう一般いっぱんてき名称めいしょう 画像がぞう 人工じんこう栽培さいばい 分布ぶんぷ
Agaricus bisporus ツクリタケ
マッシュルーム
実用じつよう 北半球きたはんきゅう温帯おんたい分布ぶんぷ
Boletus edulis ヤマドリタケ
ポルチーニ
実用じつよう 北半球きたはんきゅう高山こうざんたい亜寒帯あかんたいおもトウヒはやし分布ぶんぷ
なつあき実体じったい形成けいせい
Cantharellus cibarius アンズタケ
ジロール
Specimens adulte et jeunes.jpg
Specimens adulte et jeunes.jpg
実用じつよう 北半球きたはんきゅう温帯おんたい分布ぶんぷ
なつあき実体じったい形成けいせい
Lentinula edodes シイタケ
実用じつよう 環太平洋かんたいへいよう温帯おんたい亜熱帯あねったいブナ分布ぶんぷ
はるあき実体じったい形成けいせい
Morchella esculenta アミガサタケ
モレル
実用じつよう 北半球きたはんきゅう温帯おんたい分布ぶんぷ
はる実体じったい形成けいせい
Tricholoma matsutake マツタケ
実用じつよう 北半球きたはんきゅうアカマツはやし分布ぶんぷ
あき実体じったい形成けいせい
Tuber spp. セイヨウショウロ
トリュフ
実用じつよう
(きんゆか栽培さいばい不可ふか)
北半球きたはんきゅう亜寒帯あかんたいから温帯おんたい分布ぶんぷ
なつふゆ実体じったい形成けいせい
Volvariella volvacea フクロタケ
実用じつよう 世界せかい温帯おんたい熱帯ねったい分布ぶんぷ
初夏しょか初冬しょとう実体じったい形成けいせい

キノコの効能こうのう[編集へんしゅう]

キノコの効能こうのうについては、抗菌こうきんこうウイルス、コレステロール低下ていか血糖けっとう降下こうか血圧けつあつ降下こうかこう血栓けっせん、PHAようわか抑制よくせいこう腫瘍しゅようなどが報告ほうこくされている。きのこにふくまれる糖類とうるいであるβべーた-D-グルカンはこう腫瘍しゅよう活性かっせいがあるのではないかと指摘してきされている。キノコから開発かいはつされたとうたい制癌剤せいがんざい免疫めんえき療法りょうほうざい)としてクレスチンレンチナンソニフィラン認可にんかされている[30]

シイタケLentinula edodes

薬用やくようだけ英語えいごばんからは糖類とうるいはじめとする免疫めんえき賦活ふかつ作用さようゆうこうがん作用さよう化合かごうぶついくつか見付みつかっている。たとえば、レンチナンひとしβべーた-グルカン実験じっけんではマクロファージNK細胞さいぼうT細胞さいぼう免疫めんえきけいサイトカイン賦活ふかつし、免疫めんえき賦活ふかつざい英語えいごばんとしての臨床りんしょう試験しけん実施じっしされている[31]

アガリクスAgaricus subrufescens、しばしば Agaricus blazeiあやましょうされる)、シイタケLentinula edodes )、メシマコブPhellinus linteus )、マイタケGrifola frondosa )、ヤマブシタケHericium erinaceus )は、βべーた-グルカンをさんせいするたけとしてられており、抗癌剤こうがんざいとしての可能かのうせい試験しけんされている[32]

薬用やくようにされるキノコ[編集へんしゅう]

一部いちぶのキノコには、薬用やくようとされるものも存在そんざいする。日本にっぽん薬局方やっきょくほうには、マツホド局方きょくほうめい:ブクリョウ)とチョレイマイタケ(チョレイ)は生薬きぐすり材料ざいりょうとして収載しゅうさいされておりかん方方かたがたざい原料げんりょうとしてもちいられる。このほかれいしばふゆちゅうなつそうなどが、局方きょくほうがい漢方薬かんぽうやく材料ざいりょうとされることがある。シイタケ、カワラタケスエヒロタケひとしからはこう腫瘍しゅよう成分せいぶん抽出ちゅうしゅつされ、医薬品いやくひんとしてみとめられているものもある。

どくキノコ[編集へんしゅう]

カエンタケ。死に至る猛毒があり、触れるだけで皮膚に強い炎症を起こす。
カエンタケいた猛毒もうどくがあり、れるだけで皮膚ひふつよ炎症えんしょうこす。
ドクツルタケ。致死性のある猛毒を持つ。
ドクツルタケ致死ちしせいのある猛毒もうどくつ。
ベニテングタケ。毒性はさほど強くなく、テングタケ属には上のドクツルタケのような猛毒種がある[33]。
ベニテングタケ毒性どくせいはさほどつよくなく、テングタケぞくにはうえのドクツルタケのような猛毒もうどくしゅがある[33]

日本にっぽんでは既知きちやく2,500しゅと2、3ばい程度ていど未知みちしゅがあるとされ、そのうちよくられたどくキノコはやく200しゅとなる[34]

どくおおきく以下いかの4種類しゅるいかれる[35]

  1. 致命ちめいてきとなる肝臓かんぞう腎臓じんぞう壊死えしこすもの(猛毒もうどく
  2. 自律じりつ神経しんけい発熱はつねつなど)に作用さようするもの
  3. 胃腸いちょう症状しょうじょうていするもの
  4. 中枢ちゅうすう神経しんけい作用さよう幻覚げんかくせいつもの

致命ちめいてきどくタマゴテングタケドクツルタケあやましょくしやすいツキヨタケクサウラベニタケなどがよくられている。

タマゴテングタケやドクツルタケにふくまれるアマトキシンるい半日はんにちから2にち程度ていど症候しょうこう潜伏期せんぷくきあいだのちじゅうあつし胃腸いちょう症状しょうじょうこし肝腎かんじん症候群しょうこうぐん英語えいごばんへといた危険きけんせいがある[36]

オオキヌハダトマヤタケなどにふくまれるムスカリン自律じりつ神経しんけい作用さよう発汗はっかん痙攣けいれんこす。ヒトヨタケホテイシメジ含有がんゆう成分せいぶんがアルコールの代謝たいしゃ阻害そがいするためべる前後ぜんご飲酒いんしゅすると悪酔わるよ症状しょうじょうこす。

幻覚げんかく作用さようのあるどくは、イボテンさんベニテングタケなどや、つよ幻覚げんかく作用さようゆうするシロシビン(サイロシビンとも)、シロシンヒカゲシビレタケワライタケなどにおおきくかれ、これらは一般いっぱん致命ちめいてきではないどくである[34]後者こうしゃシロシビンをふくむキノコは、乱用らんようせいのため麻薬まやく取締とりしまりほう補足ほそくする政令せいれいだい2じょう麻薬まやく原料げんりょう植物しょくぶつとして指定していされている[37]マジックマッシュルーム参照さんしょう)。

ツキヨタケはイルジンを含有。食中毒数最多の部類[38]。食用のムキタケやヒラタケと間違い食べると、典型的には嘔吐・腹痛下痢となる[34]。
ツキヨタケイルジン含有がんゆう食中毒しょくちゅうどくすう最多さいた部類ぶるい[38]食用しょくようムキタケヒラタケ間違まちがべると、典型てんけいてきには嘔吐おうと腹痛はらいた下痢げりとなる[34]
クサウラベニタケ。これも最多の部類[38]。中毒症状は上に同様で、東北で「名人泣かせ」と呼ばれ食用のウラベニホテイシメジに酷似し、ホンシメジなどに似る[34]。似たイッポンシメジも似た症状を起こし[34]、中毒者が多い。
クサウラベニタケ。これも最多さいた部類ぶるい[38]中毒ちゅうどく症状しょうじょううえ同様どうようで、東北とうほくで「めい人泣ひとなかせ」とばれ食用しょくようウラベニホテイシメジ酷似こくじし、ホンシメジなどに[34]イッポンシメジ症状しょうじょうこし[34]中毒ちゅうどくしゃおおい。
カキシメジ。中毒者は多い[38]。同じく胃腸系の毒でチャナメツムタケなどと間違え誤食する[34]。
カキシメジ中毒ちゅうどくしゃおお[38]おなじく胃腸いちょうけいどくチャナメツムタケなどと間違まちがあやましょくする[34]
かつては食用しょくようきんとされていたが近年きんねん有毒ゆうどく判明はんめいしたスギヒラタケ。

どくキノコには、食用しょくようキノコと非常ひじょうによくのものもある。また、毒性どくせいよわくても体調たいちょうによっては深刻しんこく症状しょうじょうとなることもある(ツキヨタケのような比較的ひかくてきよわどくキノコでも中毒ちゅうどくしたれいはある)。自然しぜんかいには毒性どくせい不明ふめいなキノコが多数たすう存在そんざいし、従来じゅうらいから食用しょくようとされてきたキノコであっても、実際じっさいにはどくキノコであることが判明はんめいする場合ばあいがある。2004ねん急性きゅうせい脳炎のうえん多数たすう報告ほうこくされたスギヒラタケは、その前年ぜんねんほう改正かいせいによって急性きゅうせい脳炎のうえん患者かんじゃくわしく調しらべられるようになり、はじめて毒性どくせいあきらかになった。元々もともとどくキノコだった可能かのうせい指摘してきされている[39]。あるしゅどくキノコ(ベニテングタケシャグマアミガサタケなど)は調理ちょうりによって食用しょくようになる場合ばあいもあるが、これらは例外れいがいであって、ほとんどのどくキノコはどう調理ちょうりしても食用しょくようにならない。「ナス一緒いっしょべれば中毒ちゅうどくしない」といったはなし迷信めいしんである[40]

エノキタケのはい培地ばいちからも発生はっせいするコレラタケは「食用しょくようキノコを収穫しゅうかくしたのちえるから大丈夫だいじょうぶ」と誤解ごかいされ、食中毒しょくちゅうどくこすおそれがたかい。

どくキノコの中毒ちゅうどく件数けんすう(1959-1988ねん、2,096けん)の種類しゅるいべつ内訳うちわけは、ツキヨタケ30%、クサウラベニタケ20%、カキシメジ5.8%、ニガクリタケ1.8%、テングタケ1.1%のじゅんであり、種類しゅるい不明ふめいが28.5%をめている。どくキノコの死亡しぼう件数けんすう(1970-1990ねん)の内訳うちわけは、ツキヨタケ14にんコレラタケ5にんタマゴテングタケ4にんドクツルタケ3にんかぞえている[38]

過去かこ食中毒しょくちゅうどく事例じれいでは、残品ざんぴんがなく鑑別かんべつできない場合ばあいや、家庭かていないでの発症はっしょう共通きょうつうしょくおおくキノコとの因果いんが関係かんけい特定とくていできない場合ばあいおおく、実際じっさい発症はっしょうれい統計とうけいよりもおおいとかんがえられている[41]

猛毒もうどく致死ちしせいつよい)
自律じりつ神経しんけいどく
中枢ちゅうすう神経しんけいどく
消化しょうかどく
そのどく

見分みわかた[編集へんしゅう]

どくキノコはいろ派手はでなものとはかぎらない。(コレラタケの仲間なかま、ヒメアジロガサ)

どくキノコの確実かくじつ見分みわかた存在そんざいせず、キノコの同定どうてい経験けいけんとぼしいひと野生やせいのキノコをべるのは非常ひじょう危険きけんである。食用しょくようキノコかかを簡単かんたん基準きじゅん見分みわける方法ほうほうは(実際じっさいべてみるというのをのぞけば)られていない。

「たてにけるキノコはべられる」「どくキノコはいろ派手はで地味じみいろにおいのいキノコはべられる」「どくキノコでも、ナス一緒いっしょ調理ちょうりすれば中毒ちゅうどくしない」といったいいつたえはなん根拠こんきょもない迷信めいしんであり、おおくのどく簡単かんたんくことができない[33]に「煮汁にじるれたぎんのスプーンが変色へんしょくしなければべられる」「むしべているキノコは人間にんげんべられる」といったものもある[34]猛毒もうどくであるコレラタケ、ドクササコなどはたてに地味じみいろであり、ハエトリシメジのように人間にんげんとそれ以外いがい生物せいぶつでは毒性どくせいがまるでことなる(この場合ばあい昆虫こんちゅうなどに猛毒もうどくで、人間にんげんへの毒性どくせい微弱びじゃく)キノコも多数たすう存在そんざいする。ぎゃくタマゴタケのように色彩しきさい派手はで食用しょくようキノコも存在そんざいする。ぎん砒素ひそれると変色へんしょくするため世界せかい各地かくち毒殺どくさつ用心ようじんとして食器しょっきもちいられたが、ぎんはキノコどくには反応はんのうしない。

日本にっぽんでこれらのよくられた俗説ぞくせつひろまった背景はいけいとしては、一部いちぶ流布るふしていた俗説ぞくせつ明治めいじ初期しょき官報かんぽう掲載けいさいされたためであるとわれている。

食用しょくようどくかを判断はんだんするには、そのキノコのたね、さらにはどの地域ちいき個体こたいぐんぞくするかまでの同定どうてい結果けっかもとづくべきである。また、実際じっさいきているキノコによる中毒ちゅうどくおおくは、すでどくであることがられたキノコによるものである。

キノコ[編集へんしゅう]

同定どうていかいは、日本にっぽんおもあきのキノコ採集さいしゅうシーズンにおいて、かく地域ちいきのキノコ愛好あいこう団体だんたいによって開催かいさいされている。公設こうせつ試験しけん研究けんきゅう機関きかん大学だいがくのキノコ関連かんれん研究けんきゅうしつ開催かいさいしている場合ばあいもある。同定どうていかい参加さんかすれば、判定はんていするための試薬しやく顕微鏡けんびきょうといった資材しざい利用りようできるじょう複数ふくすう経験けいけんしゃにより的確てきかく判断はんだんられることなど、安全あんぜんさと正確せいかくさを確保かくほすることができる。また、自分じぶん採集さいしゅうしたキノコ以外いがい観察かんさつすることもできるので、たんなるしょくどく判断はんだんにとどまらずキノコ全般ぜんぱん現地げんち自然しぜん環境かんきょうについての知識ちしきやしなうことができる。

同定どうていかいまえ採集さいしゅうかいがセットされているのが通例つうれいで、団体だんたい行動こうどうすることにより山中さんちゅうでのトラブルをけることができる。山中さんちゅうのトラブルといえば転落てんらく事故じこくま・イノシシなどによる被害ひがいをイメージしがちだが、には、他人たにん私有地しゆうちなかみ、そこでキノコを採取さいしゅしたことによる財産ざいさんけん問題もんだいである。とく商品しょうひん価値かちたかマツタケ生育せいいくする場所ばしょでは、マツタケの採取さいしゅけん土地とち所有しょゆうけんとがべつ管理かんりされている場合ばあいもあり、とく注意ちゅういしなければならない。また、とくせま地域ちいき多人数たにんずうせてキノコをさがしまわりらすと発生はっせい環境かんきょう攪乱かくらんされ、キノコの発生はっせい減少げんしょうするにとどまらず、そこの生態せいたいけいつよ損害そんがいあたえる危険きけんせいがある。

キノコを収穫しゅうかくするだけでなく菌糸きんしたいそのものにきずけたり好適こうてきもとぶつかぶなど)を破壊はかいしたりすると、らいシーズンの収穫しゅうかく見込みこみがるだけではなく、その区域くいき自然しぜん多様たようせいそこなうおそれがある。なんでもかんでもっこくというのはつつしむべきである。ぎゃく胞子ほうしをまいて食用しょくようキノコをやそうとする行為こうい見受みうけられる。これは明確めいかく有害ゆうがいとはえないが、効果こうか疑問ぎもんであり、自然しぜんのバランスをくず行為こういである。また、人間にんげんにとって危険きけんどくキノコを除去じょきょするような行為こうい有益ゆうえきなようで実際じっさいたんなる自然しぜん破壊はかいぎない。

キノコによる中毒ちゅうどくうたがわれる状態じょうたいになった場合ばあいには、べたものをかせ、ただちに医師いし診察しんさつけなければならない。そのさいには、べたキノコののこりがあればっていったほうがよい。どのようなキノコによる中毒ちゅうどくかがわかったほうが適切てきせつ治療ちりょうがしやすいからである。調理ちょうりしたものののこりやいたもののなかにもがかりがある場合ばあいがある。キノコの種類しゅるいによっては、摂取せっしゅから発症はっしょうまでに数日すうじつようするものもある。医師いし診察しんさつけるさいには「4にちまえやま採集さいしゅうしたキノコをべた」と、より詳細しょうさいつたえることで救命きゅうめいりつ改善かいぜんされる場合ばあいがある。

ベニテングタケ毒性どくせいはさほどつよくない(きんえんしゅには猛毒もうどくキノコがある)[33]昭和しょうわ中期ちゅうき資料しりょうでは、日本にっぽん国内こくないでもれるどくキノコであるベニテングタケを、猛毒もうどくあるいは致死ちしせいたかどくキノコと表記ひょうきしているものがあった。ベニテングタケは食用しょくようどくキノコにくらべて圧倒的あっとうてき目立めだちやすく、あやましょくした場合ばあい症状しょうじょう幻覚げんかくせいであること、長野ながのけんのごく一部いちぶにて塩漬しおづけにして食用しょくようとされる事例じれい存在そんざいする(詳細しょうさいベニテングタケ参照さんしょう)ことを考慮こうりょし、あえて毒性どくせい強調きょうちょうしてくことにより事故じこ予防よぼうしたものとられる。ただし、それによってキノコの色彩しきさい派手はでさこそが毒性どくせいつよさの指標しひょうとなるというあやまった認識にんしき助長じょちょうし、地味じみ色彩しきさいどくキノコへの警戒けいかいしんよわめてしまった側面そくめんいなめない。最近さいきんのキノコるい図鑑ずかん資料しりょうにおいて、ベニテングタケについてこのような記述きじゅつはなく、「どくキノコのなかでは比較的ひかくてき毒性どくせいよわい」というような正確せいかく記述きじゅつかわっている。猛毒もうどくキノコには地味じみなものも派手はでなものもあるが、中毒ちゅうどくしゃすうから日本にっぽん代表だいひょうてきどくキノコはツキヨタケであり、その色彩しきさい地味じみである。

民族みんぞくがくまとには、ベニテングタケをシャーマニズム幻覚げんかくざいなどとしてもちいた仮説かせつられている。マジックマッシュルームばれる幻覚げんかくせいのあるシロシビン含有がんゆうキノコを摂取せっしゅしてたのしんだ時代じだいもあったが、マジックマッシュルームでは日本にっぽんのように法律ほうりつ禁止きんしされたくにてきた。法令ほうれいじょう許可きょかていないもの所持しょじしていた場合ばあいばっせられる。こうした文化ぶんか伝統でんとうてき健康けんこうじょう精神せいしん医学いがくじょうのデメリットを最小限さいしょうげんにするような慎重しんちょう使用しようほう経験けいけん蓄積ちくせきうえっていることをわすれてはならない。

キノコりで山間さんかんさいには、キノコに夢中むちゅうになるあまり、方向ほうこう見失みうしなって遭難そうなんするれいおおい(山菜さんさいこう参照さんしょう)。これは日本にっぽんかぎったことではなく、イタリアなど海外かいがいでもられる事故じこである[49]

キノコ栽培さいばい[編集へんしゅう]

有用ゆうようなキノコでは、栽培さいばいされてきたものもある。シイタケなどを接種せっしゅしてそだてる原木はらき栽培さいばいマッシュルームなどを堆肥たいひいてそだてる堆肥たいひ栽培さいばいなどがふるくからおこなわれ、現在げんざいではおがくずなどの基質きしつ滅菌めっきんしてきんそだてるきんゆか栽培さいばいおこなわれている。また、マツタケなど人工じんこう培養ばいよう出来できないものでも、その生育せいいく環境かんきょうととのえて増殖ぞうしょくをはかる林地りんち栽培さいばいおこなわれているれいもある。現在げんざいあたらしいきんしゅ栽培さいばいこころみられている。 野外やがいにかぎらず屋内おくない栽培さいばいされる場合ばあいおおい。採石さいせきじょう跡地あとちなどを利用りようしてだい規模きぼ生産せいさんされる施設しせつもある。アメリカでは自宅じたく地下ちかしつでキノコを堆肥たいひ栽培さいばいすることが流行りゅうこうした[50]

そのきんしゅ栽培さいばいほうてきした栽培さいばいほう採用さいようし、菌糸きんしたい成長せいちょうのための温度おんどたもち、エノキタケやヒラタケのように培地ばいちへの菌糸きんしたいのまんえん同時どうじ実体じったい形成けいせいするきんしゅ以外いがいでは、熟成じゅくせい期間きかんようする[3]日本にっぽん食用しょくようにされる一般いっぱんてき食用しょくようきんしゅでは25から30ほどの温度おんど菌糸きんしたい成長せいちょうてきしており、実体じったい形成けいせいには10前後ぜんこうてきするきんしゅであったり、15前後ぜんこうであったりとはばがある[3]。またおおくはくらでは実体じったい形成けいせいしないため、最高さいこうで500ルクスほどの紫外線しがいせん照射しょうしゃし、またこのひかりという条件じょうけん奇形きけいふせ実体じったいをよく成長せいちょうさせるために必要ひつようである[3]

食用しょくよう以外いがいのキノコの利用りようれい[編集へんしゅう]

染料せんりょう
キノコ染料せんりょう英語えいごばんとして、羊毛ようもうなどをめるのに使用しようされた。
着火ちゃっかよう火口かこうぬの
多孔たこうきんからつくられる可燃かねんせいのスポンジじょう素材そざいは、アマドゥばれ、紀元前きげんぜんころからをつけるさい火口かこう使用しようされた。また、フェルトのような衣類いるい素材そざいみずをぬぐうスポンジとしても利用りようされる。20世紀せいき初頭しょとうまではガーゼわりとして販売はんばいされていた。
農業のうぎょう活用かつよう廃棄はいきぶつ分解ぶんかいなど
きんきんもちいた農業のうぎょう利用りよう[51]廃棄はいきぶつ分解ぶんかいなどにも活用かつようされる[52]

種類しゅるい[編集へんしゅう]

嚢菌もん[編集へんしゅう]

サルノコシカケ
  • フンタマカビ
    • ラシオスファエリア
  • クロサイワイタケ
    • クロサイワイタケ
  • コロノフォラ
    • ニチュキア

担子きんもん[編集へんしゅう]

キホウキタケ
ヒトヨタケ

キノコをした食品しょくひん[編集へんしゅう]

シャンピニオン、シャンピニヨン
フランス語ふらんすごchampignon はキノコの意味いみだが、キノコのかたちをしたケーキ菓子かしをもす。かく洋菓子ようがしみせオリジナルのものもおおい。
松露しょうろ饅頭まんじゅう
小豆あずきあん小麦粉こむぎこ生地きじでくるんでいたまるかたち佐賀さがけん銘菓めいか
松露しょうろ
小豆あずきあん砂糖さとうでくるんだ、松露しょうろのようなかたち和菓子わがし
きのこのやま
明治製菓めいじせいかのキノコのかたちしたチョコレート菓子かしトリュフアイスクリームあじホワイトチョコレートのものもある。
マツタケカマボコ
わかいマツタケのようなかたちをしたかまぼこ
マツタケガム
マツタケ香料こうりょう使つかったチューインガムがある。
松茸まつたけあじもの
永谷園ながたにえん
紅茶こうちゃキノコ
酢酸さくさんきん
ヨーグルトきのこ(ケフィア
乳酸菌にゅうさんきん酵母こうぼ

脚注きゃくちゅう[編集へんしゅう]

注釈ちゅうしゃく[編集へんしゅう]

  1. ^ この暗殺あんさつげきのプロセスは諸説しょせつある。

出典しゅってん[編集へんしゅう]

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参考さんこう文献ぶんけん[編集へんしゅう]

  • マグロンヌ・トゥーサン=サマ ちょ玉村たまむらゆたかおとこ やく世界せかい食物しょくもつ百科ひゃっかはら書房しょぼう、1998ねんISBN 4562030534 

関連かんれん項目こうもく[編集へんしゅう]

外部がいぶリンク[編集へんしゅう]