インビット

機甲きこう創世そうせい記きモスピーダ > インビット

インビットは、テレビアニメ『機甲きこう創世そうせい記きモスピーダ』に登場とうじょうする架空かくうの非ひヒューマノイド型かた異い星ほし人じん。ほとんどがヒューマノイドあるいは人類じんるいと大差たいさがない異い星ほし人じんが登場とうじょうすることが大半たいはんの日本にっぽんのSFアニメ作品さくひんの中なかでは珍めずらしく、非ひヒューマノイド型かたの知的ちてき異い星ほし生物せいぶつとして登場とうじょうする。

ハーモニーゴールド USA 社しゃが『超ちょう時空じくう要塞ようさいマクロス』や『超ちょう時空じくう騎き団だんサザンクロス』と一緒いっしょに同どう一いち世界せかいの異ことなる時代じだいの大河おおかわ小説しょうせつとして翻案ほんあん・再さい構成こうせいした、「ロボテック・シリーズ」においては、語尾ごび発音はつおんに濁音だくおんの入はいった「インビッド」（Invid）として各種かくしゅ版権はんけん商品しょうひん（映像えいぞう作品さくひん、漫画まんが、ゲーム、玩具おもちゃ、模型もけい等とう）で表記ひょうきされている。

機甲きこう創世そうせい記きモスピーダ

本来ほんらいは原はら形質けいしつ的てき生物せいぶつとして出発しゅっぱつして、初期しょきの甲殻こうかく類るいを思おもわせる姿すがたから、ナメクジ状じょうの途中とちゅう進化しんか形態けいたいを通つうじて、地球ちきゅう侵攻しんこう後ごも引ひき続つづき占領せんりょう惑星わくせいの環境かんきょうに適応てきおうを重かさねるうちに、人間にんげんと見分みわけの付つかない形態けいたいへと進化しんか（彼かれらの定義ていぎで）した。

真ま社会しゃかい性せい昆虫こんちゅうなどに見みられるように女王じょおうと呼よばれる存在そんざいが全すべての意志いしを決定けっていし「個こ」というものを持もたない、つまり女王じょおうの意志いしはすなわち、その集団しゅうだん全体ぜんたいの意志いしとなる。

作品さくひん中ちゅうでは母はは星ぼしは明あきらかにされず、第だい1話わで登場とうじょうした未知みちの惑星わくせいや地球ちきゅうも、女王じょおうの云いう「宇宙うちゅう意志いし」（インビットに伝つたわる伝説でんせつの項こうを参照さんしょう）に導みちびかれた、より善よい進化しんかの到達とうたつ点てんを探さがす為ために立たち寄よった居留きょりゅう地ち（キャンプ地ち）のひとつに過すぎないとされた。

地球ちきゅうの大気たいき組成そせいでは生存せいぞんすることが出来できず、特とくに酸素さんそに触ふれると、その浸透しんとう圧あつと酸素さんその毒性どくせいにより体液たいえきが沸騰ふっとう蒸発じょうはつしてしまい、生存せいぞんすることが出来できないために、人類じんるいと同様どうようの体躯たいくを備そなえた個体こたいが登場とうじょうするまではバトル・ウォーマーと人類じんるい側がわにコードネームで呼称こしょうされる一種いっしゅのパワードスーツを、彼かれらの生活せいかつ空間くうかんである巣すの外そとでは常つねに身みにつけていた。

本来ほんらいの作品さくひんコンセプトとしては、ファーストコンタクトSF作品さくひん、かつ地球ちきゅうが既すでに占領せんりょうされているという作品さくひんの独自どくじ設定せっていに基もとづき「理解りかいの出来できない未知みちの存在そんざい」としてのみ描えがく予定よていであったがSF版ばん「ノルマンディ上陸じょうりく作戦さくせん」或あるいはロードムービー（旅物たびもの語ご）としての側面そくめんが加味かみされていくにつれ、好戦こうせん性せいを示しめす人間にんげん型がたインビッド「バットラー」や、第だい21話わに登場とうじょうした「レニーボーイ」のエピソードにみられるように人体じんたい実験じっけんなどで居留きょりゅう先さき生物せいぶつを強制きょうせい的てきに供出きょうしゅつするなどの演出えんしゅつ（ナチズムを暗示あんじ）が目立めだつようになる。

地球ちきゅうを占拠せんきょした女王じょおう「レフレス」を長ちょうとする本ほん作品さくひんに登場とうじょうする群ぐん体たいは、環境かんきょうに適応てきおうするために地球人ちきゅうじんと同おなじ「肉体にくたい」を持もったがために、「個こ」の意思いしや感情かんじょうにより分裂ぶんれつ・混乱こんらんするようになり、この状況じょうきょうと、地球ちきゅうを滅ほろぼしてでも「インビット」を駆逐くちくするという発想はっそうを持もつ第だい三さん次じ奪還だっかん軍ぐん、ひいては人類じんるいの行為こういに絶望ぜつぼうして大量たいりょう破壊はかい兵器へいきを女王じょおうの超ちょう自然しぜん的てきな力ちからを持もって消去しょうきょし、再ふたたび放浪ほうろうの旅路たびじへと出でた。

インビットには「シャダウ翔しょう（かく）れば闇やみと化かし、レイトウ翔しょう（かく）れば光ひかりの翼つばさ拡ひろげん、宇宙うちゅうに散ちりし子こらよ 、レイトウの誘さそう地ちへ向むかえ、すなわち進化しんかせり」という5節せつの伝説でんせつが存在そんざいする。

ロボテック・シリーズ

「ロボテック・シリーズ」における定義ていぎ付づけでは、インビッドは、G型かた主ぬし系列けいれつ星ぼしの恒星こうせい系けいの恒星こうせい「ツプトゥム を周回しゅうかいする惑星わくせい「オプテラ」 の不定ふてい形がたな原はら形質けいしつ・生物せいぶつとして出発しゅっぱつし、元来がんらいは好戦こうせん性せいを持もたず比較的ひかくてき平和へいわ的てきな原生げんせい生物せいぶつとして暮くらしていた。

日本にっぽん版ばんの第だい1話わ 「襲撃しゅうげきのプレリュード」に相当そうとうする " 61. The Invid Invasion " 冒頭ぼうとうで登場とうじょうする未知みちの惑星わくせいを母はは星ぼしとし、この画像がぞうの惑星わくせいを母はは星ぼしと設定せっていする事こととの整合せいごう性せいを図はかる為ため、日本にっぽん版ばんにある「地球ちきゅう型がたの大気たいき組成そせいでは生存せいぞんすることが出来できない」という設定せっていは無視むしされ、バトル・ウォーマーの環境かんきょう服ふくとしての側面そくめんはなかったことにされ、単たんに彼かれらの貧弱ひんじゃくな肉体にくたい的てき能力のうりょくを埋うめ合あわせるパワードスーツの意味いみにされている。

後のちに「ヴァリヴェール恒星こうせい系けい」 の衛星えいせいティロルの雑多ざったな種族しゅぞく中ちゅうの主要しゅような文化ぶんか支配しはい民族みんぞく テイレシアース 人ひとの科学かがく者しゃ「ゾア・デリルダ」 が立たち寄より、生命せいめいの花はなからプロトカルチャー（資源しげん）を抽出ちゅうしゅつしたことによって、一躍いちやく彼かれらの歴史れきし上じょうの著名ちょめい人物じんぶつとなったが、一方いっぽうでテイレシアース人ひと支配しはい者しゃ達たちから命令めいれいされたとはいえ、枯葉かれは剤ざいと遺伝子いでんし工学こうがくを駆使くしして製造せいぞうした彼かれらのボディーガードたる巨人きょじん兵へいゼントラーディ人じんを利用りようした、資源しげんの強奪ごうだつにも等ひとしい回収かいしゅう作戦さくせんは女王じょおう「リージス」 の怒いかりを買かい、以後いご長ながき歴史れきしにわたってティロル人じん、更さらにはその資源しげんを結果けっかとして利用りようする「ヴァリヴェール恒星こうせい系けい」 の他ほかの非ひ人類じんるい型がたのヒューマノイド（「センチネルズ」 と総称そうしょうされる。『プロトカルチャー中毒ちゅうどく者しゃ達たち』（『プロトカルチャー・アディクツ』 とも。に対たいする激はげしい敵愾心てきがいしん（てきがいしん）を植うえ付つけた。

それまで「軍隊ぐんたい」を持もたなかったインビッドは、この行為こういにより、科学かがく知識ちしきによらず、女王じょおうの超ちょう自然しぜん的てきな力ちからである錬金術れんきんじゅつのような能力のうりょく（女王じょおうの自称じしょうするところによれば「宇宙うちゅう意志いし」）によって「『機甲きこう創世そうせい記きモスピーダ』に登場とうじょうするパワードスーツ（バトル・ウォーマー）」と人類じんるい側がわにコードネームで呼称こしょうされる兵器へいきを「産出さんしゅつ」し、ロボテック・シリーズにおいて、人類じんるい側がわとインビッドとの憎にくしみの連鎖れんさに至いたる関係かんけいは、原罪げんざい主義しゅぎ思想しそうと連つらなり、一ひとつの大おおきな主題しゅだい（テーマ）となっている。

後のちになってその摂政せっしょう「Regent」で「女王じょおうの夫おっと」を自称じしょうする暴虐ぼうぎゃくな悪役あくやく「リージェント」によって物語ものがたり世界せかいの拡張かくちょう（Expanded Universe）が図はかられ、日本にっぽん版ばんのシャダウとレイトウのインビッドの伝説でんせつをそのまま「シャドウ」（影かげ / Shadow）と 「ライト」 （光ひかり / Light）に置おき換かえたゾロアスター教きょうにも似にた女王じょおうの哲学てつがくに基もとづいて、米国べいこく完全かんぜんオリジナルの新作しんさく『ロボテック：シャドウ・クロニクル』 も制作せいさくされた。

なお、本ほん項目こうもく中ちゅう、特とくに差異さいについて言及げんきゅうのない記述きじゅつは日本にっぽん版ばんと同一どういつか近ちかい設定せっていである。