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マクロス (架空の兵器) - Wikipedia コンテンツにスキップ

マクロス (架空かくう兵器へいき)

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SDF-1 マクロス (エスディーエフ ワン マクロス、MACROSS) は、1982ねんから1983ねんにかけて放映ほうえいされたテレビアニメちょう時空じくう要塞ようさいマクロス』および、関連かんれん作品さくひん登場とうじょうする架空かくう宇宙うちゅう戦艦せんかん

作品さくひんのタイトルとなっているメインメカで、物語ものがたりのおもな舞台ぶたいとなる全長ぜんちょうやく1.2kmの巨大きょだい宇宙うちゅう戦艦せんかん。「SDF」は「Super Dimension Fortress(ちょう時空じくう要塞ようさい)」のりゃく[ちゅう 1]作品さくひん世界せかいにおける西暦せいれき1999ねん地球ちきゅう落着らくちゃくした身長しんちょうやく10mサイズと推測すいそくされるほしじん砲艦ほうかんを、きたるべきほしあいだ戦争せんそうそな統合とうごう政府せいふ樹立じゅりつした地球人ちきゅうじんで10ねん歳月さいげつをかけ改修かいしゅうしたものという設定せっていで、物語ものがたりはじまりとなる2009ねん原型げんけいかん敵対てきたい勢力せいりょくである巨人きょじんがたほしじんゼントラーディ交戦こうせん状態じょうたいおちいり、やく5まん8000にん[1]民間みんかんじんんで宇宙うちゅう航行こうこうすることになる。民間みんかんじんたちは艦内かんない市街地しがいちをきずきあげ、乗組のりくみいんたちは艦内かんないのこされたほしじんのオーバーテクノロジー (OTM=Over Technology of Macross) を改修かいしゅう駆使くししながら、やく1ねんにわたるゼントラーディぐんとのたたかい(だいいちほしあいだ大戦たいせん)をけてゆく。艦長かんちょう地球ちきゅう統合とうごうぐんじゅんしょうブルーノ・J・グローバル

物語ものがたりちゅう海軍かいぐん航空こうくう母艦ぼかん空母くうぼ)「プロメテウス」、強襲きょうしゅう揚陸ようりくかんダイダロス」と接合はぎあわし、戦艦せんかんからひとがた形態けいたい変形へんけいトランスフォーメーション)をおこなうように改修かいしゅうされる。かく形態けいたいはそれぞれ「要塞ようさいかん (Cruiser Fortress)」、「強攻きょうこうがた (Storm Attacker mode)」とばれる。

制作せいさく・デザイン[編集へんしゅう]

スタジオぬえ企画きかくしていたガウォーク主役しゅやくハードSFアニメ作品さくひん『ジェノサイダス』をとおすためのダミー企画きかくとして、商業しょうぎょうじょう要請ようせいからひとがたロボットをすことが必要ひつようとなり、当時とうじ子供こどものあいだで人気にんきたかかったロボットと宇宙うちゅう戦艦せんかんわせ、ロボットへと変形へんけいするきょ大戦たいせんかん主役しゅやくメカとするのに決定けっていしたのがはじまりである[2]戦艦せんかんサイズのロボットによる格闘かくとうせん作画さくがじょう負担ふたん過大かだいになるため、小型こがた戦闘せんとうようロボットを登場とうじょうさせることになった[2]

これらの理由りゆうけとして、てき巨人きょじんほしじんとし、地球人ちきゅうじんほしじんかんひろって「いい加減かげん改造かいぞう」をほどこしたことにより、偶然ぐうぜんにもひとがた変形へんけいすることになるという設定せっていまった[2]。さらにインパクトをくわえるため、当時とうじ宇宙うちゅう伝説でんせつユリシーズ31』の企画きかくよう設定せっていとして提出ていしゅつしながら不採用ふさいようとなっていた「都市とし宇宙船うちゅうせん」のイメージをれ、民間みんかんじんせた巨大きょだい変形へんけいロボットのなか市街地しがいちつくられ、変形へんけいにはだい混乱こんらんしょうがい破壊はかいされるといった設定せっていとなる[2]

こうした設定せっていと、けっしてシリアスにはなりえない作品さくひんのムードからバイタリティーあふれる人々ひとびと姿すがたかび、そうした人類じんるいきてゆく「おおいなるみち」と、ロボットに数多かずおおまれた市民しみんす「積載せきさい過剰かじょう」から「メガロード」と名付なづけられた[2][ちゅう 2]。これにたいし、かねてよりネーミングの重要じゅうようせい認識にんしきしていた広告こうこく代理だいりてんビックウエスト大西おおにし良昌よしまさは、以前いぜんよりかんがえていた「マクベス」という作品さくひんタイトルにしようとしたが、商標しょうひょう登録とうろく関係かんけい使用しようできず「マクロス」と名付なづけることに決定けっていした[4]

デザインを手掛てがけたのはスタジオぬえの宮武みやたけ一貴かずたか当初とうしょ変形へんけいシステムは『戦闘せんとうメカ ザブングル』のアイアン・ギアーちかいコンセプトであったが、『ザブングル』のほうがさきたためにはや段階だんかい[5][6]ている状態じょうたいからちぢめてたせただけというようなシンプルな変形へんけいシステムとした[6]。また、おおきさを表現ひょうげんするために[7]本物ほんもの空母くうぼ強襲きょうしゅう揚陸ようりくかんうでとしてけるという設定せっていくわえられた[8]。これについて宮武みやたけは、連名れんめいで『マクロス』のメカニックデザインをつとめるかわもり正治しょうじとの会話かいわで、当時とうじ空母くうぼかんくびにあったブライドル・レトリーバーのホーンをかぎつめに、強襲きょうしゅう揚陸ようりくかんかんくびバルバス・バウにぎこぶし見立みたてると面白おもしろいということになり、このアイディアを採用さいようしたとべている[9][6]

かんのサイズは当初とうしょ600m[2]市街地しがいちれることにして2,000mとしていたが、上述じょうじゅつのように空母くうぼけるという設定せっていわせて1,200mとした[8]。1.2kmという数字すうじについて宮武みやたけは、「ひとがたでありつつ存在そんざいかんせるサイズ。だれても、冗談じょうだんとわかりながら、リアリティをえて面白おもしろいといってもらえるおおきさ」をめた結果けっかだとべており、おおきさをかんじさせつつも、背景はいけい動画どうがのどちらでもえがける程度ていどのサイズがのぞましいということで、地球人ちきゅうじんの4、5ばい[ちゅう 3]あるとされる巨人きょじん使用しようしていたかんということから、『宇宙うちゅう戦艦せんかんヤマト』に登場とうじょうするヤマト全長ぜんちょうを4ばい[ちゅう 3]して算出さんしゅつしたものであるとしている[10]

設定せってい[編集へんしゅう]

しょもと
SDF-1 マクロス
MACROSS
かんしゅ ちょう時空じくう要塞ようさい
所属しょぞく 地球ちきゅう統合とうごうぐんしん統合とうごうぐん
全長ぜんちょう 1,210m(要塞ようさいかん) / 312m(強攻きょうこうがた[11][ちゅう 4]
全幅ぜんぷく 465m(要塞ようさいかん) / 496m(強攻きょうこうがた[11][ちゅう 4]
ぜんこう 335m(要塞ようさいかん) / 1,210m(強攻きょうこうがた[11]
運用うんよう慣性かんせい重量じゅうりょう やく1800まんt[11][ちゅう 4]
動力どうりょくけい オーバーテクノロジー・マクロス・ヒート・パイル・システム・クラスター[13]
重力じゅうりょく制御せいぎょけい オーバーテクノロジー・マクロス・グラヴィティ・コントロールシステム[13]
ちょう時空じくう制御せいぎょけい オーバーテクノロジー・マクロス・フォールドシステム・クラスター[13]
噴射ふんしゃ推進すいしんけい メイン・スラスター:オーバーテクノロジー・マクロ・ノズル・クラスター
バーチカル・スラスター:オーバーテクノロジー・メイン・ノズル・クラスター
バーニア・スラスター:オーバーテクノロジー・バーニア・クラスター[13]
攻撃こうげきへいそう 主砲しゅほう:オーバーテクノロジーマクロスかんくび砲撃ほうげきシステム×1
ふくほう:オーバーテクノロジー誘導ゆうどう集束しゅうそくビームほうシステム×8
ふくほう:オーバーテクノロジーちょう高速こうそく電磁でんじレールキャノン×4
しゅロケット兵器へいき大型おおがた自己じこ誘導ゆうどうたいかんミサイルランチャー多数たすう
ふくロケット兵器へいき中型ちゅうがた火砲かほう無数むすう[13]
防御ぼうぎょへいそう ピンポイントバリア
ぜん方位ほういバリア
わざ ダイダロス・アタック
マクロス・アタック
アームド・アタック(ゲーム『あい・おぼえていますか』)
アステロイド・クラッカー(採用さいようあん漫画まんがTHE FIRST』)
艦長かんちょう ブルーノ・J・グローバル
オペレーター 早瀬はやせ未沙みさ
クローディア・ラサール
ヴァネッサ・レイアード
キム・キャビロフ
シャミー・ミリオム
おも搭載とうさい VF-1 バルキリー
QF-3000E ゴースト
デストロイド各種かくしゅ
航空機こうくうき車輌しゃりょう舟艇しゅうてい多数たすう[13]

作品さくひんちゅう歴史れきし[編集へんしゅう]

墜落ついらく修復しゅうふく(1999ねん - 2009ねん[編集へんしゅう]

1999ねん7がつ地球ちきゅうほしじん恒星こうせいあいだ宇宙船うちゅうせん飛来ひらい地球ちきゅうをほぼ4ぶんの3しゅうし、進路しんろじょう地上ちじょう甚大じんだい損害そんがいあたえながら、南太平洋みなみたいへいようじょうなんアタリアとうへと落着らくちゃくした。国連こくれん代表だいひょう調査ちょうさだん大破たいはした船体せんたい調査ちょうさした結果けっか最近さいきんまで実戦じっせん使用しようされていた宇宙うちゅう軍艦ぐんかんであり、もと所有しょゆうしゃ人類じんるいの5 - 6ばい体格たいかく巨大きょだいほしじんであることが判明はんめい人類じんるいらない宇宙うちゅうだい規模きぼ戦争せんそうおこなわれていると推察すいさつされた。

このきょ大船おおぶねはもともとは監察かんさつぐん軍艦ぐんかんであり、敵対てきたいするゼントラーディぐんとの戦闘せんとう損傷そんしょうして放棄ほうきされたのち、自動じどうフォールド航行こうこう地球ちきゅうあらわれたものだった。のちに人類じんるいはその正体しょうたいるが、偶然ぐうぜん地球ちきゅうちたのか、あるいは意図いとてきとされたのかはさだかでない。

人類じんるいはいずれ戦火せんかおよぶことにそなえるため、地球ちきゅうひとつの国家こっかとする統合とうごう政府せいふ樹立じゅりつし、識別しきべつめいASS-1 (Alien StarShip-1) とばれた落着らくちゃくかん修復しゅうふく改修かいしゅうすすめた。ASS-1がもたらした当時とうじ科学かがく技術ぎじゅつをはるかに凌駕りょうがするオーバーテクノロジー(「マクロスのオーバーテクノロジー(Over Technology of Macross)」すなわちOTM)は、人類じんるい科学かがく技術ぎじゅつおおきな発展はってん飛躍ひやく多大ただい寄与きよすることとなった。

完成かんせい予定よていは2005ねん6がつであったが大幅おおはばおくれ、統合とうごう戦争せんそうちゅういくとなくOTM奪取だっしゅをもくろむはん統合とうごう同盟どうめい攻撃こうげき対象たいしょうとなった。落着らくちゃくから10ねんの2009ねん、ようやく統合とうごう宇宙うちゅうぐん所属しょぞくかんSDF-1として完成かんせいし、MACROSS(マクロス)と命名めいめいされた。れて統合とうごうぐんのシンボルとなったが、なが世界せかい情勢じょうせい混乱こんらんさせた元凶げんきょうとして、かならずしもまんにん祝福しゅくふくされたわけではなかった。完成かんせいなんアタリアとう工廠こうしょうから離床りしょうし、宇宙うちゅう空間くうかんにてアームドきゅう宇宙うちゅう空母くうぼ接続せつぞくし、宇宙うちゅうドックで艤装ぎそうほどこされ2ねんにテスト航海こうかい旅立たびだ予定よていだった。

テレビ放送ほうそうだい15で「マクロスだけで、統合とうごうぐん戦力せんりょくの1/10に相当そうとうする」という台詞せりふがあったが、映像えいぞうソフトさいにカットされた。『小学館しょうがくかんテレビ名作めいさくアニメばん ちょう時空じくう要塞ようさいマクロス』にはさいろくされている。

だいいちほしあいだ大戦たいせん (2009ねん - 2010ねん[編集へんしゅう]

2009ねん2がつすすむちゅうしき当日とうじつつき軌道きどうじょうゼントラーディぐん出現しゅつげん。これにマクロス艦内かんない監察かんさつぐんのこしたブービートラップ反応はんのう主砲しゅほう自動じどう発射はっしゃ先鋒せんぽうかん撃沈げきちんしたため、いやおうなく人類じんるいとゼントラーディぐん交戦こうせん状態じょうたい突入とつにゅうする。ブルーノ・J・グローバル艦長かんちょう判断はんだんでフォールド航法こうほうによる危機きき脱出だっしゅつこころみるが、目標もくひょうつき裏側うらがわではなく冥王星めいおうせい軌道きどう付近ふきんまでばされ、フォールドシステム自体じたい消滅しょうめつする。マクロスはこれにまれて同時どうじにフォールドしたなんアタリアとう市民しみん市街地しがいち艦内かんない収容しゅうよう同様どうようまれた強襲きょうしゅう揚陸ようりくかんダイダロス攻撃こうげき空母くうぼプロメテウスをアームド-01、02のわりにりょうふなばた接続せつぞくする。

マクロスは艦内かんない多数たすう民間みんかんじんかかえたまま、通常つうじょうエンジンでの地球ちきゅうへの単独たんどく帰航きこう余儀よぎなくされる。ブリタイ・クリダニクひきいるゼントラーディぐん追跡ついせき艦隊かんたいはマクロスへの興味きょうみからたびたび偵察ていさつ拿捕だほこころみるが、トランスフォーメーションやピンポイントバリア、ダイダロス・アタック開発かいはつ火星かせい基地きち爆破ばくはなどで窮地きゅうちける。9かげつの2009ねん11月、てき包囲ほういもう突破とっぱし、からくも地球ちきゅう太平洋たいへいよううえ[ちゅう 5]へと着水ちゃくすい地球ちきゅう帰還きかん念願ねんがんたす。

しかし統合とうごうぐんグランドキャノンじくとした本土ほんど防衛ぼうえい体制たいせい移行いこうしており、ゼントラーディぐんわれるマクロスは歓迎かんげいされなかった。艦内かんない市民しみん処遇しょぐうも、ほしじんとの交戦こうせん事実じじつ隠蔽いんぺいするため、はん統合とうごう勢力せいりょくのテロにより全員ぜんいん死亡しぼうとされていた。市民しみん解放かいほうをめざしたけも、ぜん方位ほういバリアの暴走ぼうそうオンタリオ自治じち壊滅かいめつさせたためにみのらず、ついにはおとりとして地球ちきゅうがい退去たいきょ命令めいれいける。しかし、のちの交戦こうせんてきがわ亡命ぼうめい希望きぼうしゃれたことから、単独たんどくでブリタイ・アドクラス艦隊かんたい和平わへい協定きょうてい締結ていけつする。

2010ねん2がつ地球人ちきゅうじんるい抹殺まっさつはかるボドル基幹きかん艦隊かんたいやく480まんせき出現しゅつげんし、いち斉射せいしゃでたちどころに地球ちきゅうをほぼ全滅ぜんめつさせる。この圧倒的あっとうてき劣勢れっせいたいし、マクロス・ブリタイ同盟どうめい1せんせき一条いちじょうあきらのアイデアをもとに、アイドル歌手かしゅリン・ミンメイうたを「音波おんぱ兵器へいき」として使用しようする「リン・ミンメイ作戦さくせん」を発動はつどう。ミンメイのうたとキスシーンによるカルチャーショックで動揺どうようした敵陣てきじん混乱こんらんき、グランドキャノン発射はっしゃ手薄てうすになったちゅういき進撃しんげきする。マクロスは旗艦きかんフルブス・バレンスないにマクロス・アタックを敢行かんこうし、てき中枢ちゅうすうにて温存おんぞんしていたぜん反応はんのうだん発射はっしゃボドルザー司令しれい長官ちょうかんもろとも撃破げきは成功せいこうし、大戦たいせん終結しゅうけつみちびく。

戦後せんご(2010ねん - )[編集へんしゅう]

崩壊ほうかいするフルブス・バレンスからの脱出だっしゅつ成功せいこうしたマクロスは強攻きょうこうがたのまま大気圏たいきけん突入とつにゅう。アラスカの統合とうごうぐんそう司令しれい跡地あとち周辺しゅうへん降下こうかし、ボドル基幹きかん艦隊かんたい軌道きどうばくげき地表ちひょうにできたクレーターなか不時着ふじちゃくする[14]同様どうよう航行こうこう不能ふのう脱出だっしゅつできなかったゼントラーディ艦艇かんてい地球ちきゅう降下こうかし、残存ざんそん兵力へいりょくとの地上ちじょうせん半月はんつきつづく。残存ざんそんゼントラーディじんとのあいだ和平わへいむすばれたのち、マクロスにしん統合とうごう政府せいふ指令しれいしょ設置せっちされる。周囲しゅういにはしん統合とうごう政府せいふ首都しゅとマクロス・シティが建設けんせつされ、不時着ふじちゃくしたクレーターにはみずまりマクロスレイクとなる。

2012ねん1がつカムジン一派いっぱ反乱はんらんさいしてしん指令しれいしょ壊滅かいめつするものの、きゅうメインブリッジを使用しようしてマクロスはやく2ねんぶりに飛行ひこう接近せっきんするカムジンかん主砲しゅほう迎撃げいげきこころみるが直撃ちょくげきできず、主砲しゅほう発射はっしゃ影響えいきょう主砲しゅほう砲身ほうしん全壊ぜんかい特攻とっこうしたカムジンかんけきれずに、ダイダロスをふく右舷うげん大破たいはしながらもこれを撃退げきたいする。

そのふたた修復しゅうふくされ、銀河系ぎんがけい発展はってんする地球ちきゅう文化ぶんかけん守護しゅごぞうとしてながきょかげをとどめる。

2040ねん(『マクロスプラス』)のシャロン・アップル事件じけんでは、暴走ぼうそうしたバーチャルアイドルAIられ、一時いちじてきさい浮上ふじょうする。イサム・ダイソンの搭乗とうじょうするYF-19 2号機ごうきによりマクロス頭部とうぶにあるシャロン・アップルの中枢ちゅうすう破壊はかいされ、ふたたびマクロス・シティに鎮座ちんざすることになる。

2051ねん(『マクロス VF-X2』)においては、ゲーム終盤しゅうばん頭部とうぶ艦橋かんきょうにジャミングサウンドシステムが搭載とうさいされる。はん統合とうごう政府せいふ組織そしきビンディランスに所属しょぞくするルートをえらんだ場合ばあい同年どうねん2がつ14にちにエイジス・フォッカーが搭乗とうじょうする機体きたいがマクロス頭部とうぶ艦橋かんきょう破壊はかいする。

2059ねん(『マクロスF』)においても、マクロス・シティ中央ちゅうおうにて健在けんざい

2090年代ねんだい(『ちょう時空じくう要塞ようさいマクロスII -LOVERS AGAIN-』)にはマルドゥーク艦隊かんたい地球ちきゅう襲来しゅうらいさいして浮上ふじょうする。詳細しょうさい後述こうじゅつの「ちょう時空じくう要塞ようさいマクロスII -LOVERS AGAIN-』ばん」を参照さんしょう

特徴とくちょう[編集へんしゅう]

サイズ[編集へんしゅう]

全長ぜんちょうやく1,200mという人類じんるい史上しじょう最大さいだい戦艦せんかんだが、人類じんるいの5、6ばい身長しんちょうをもつきょ人種じんしゅぞくれば200mきゅう軍艦ぐんかんという感覚かんかくになる。また、ゼントラーディぐんの2,000mきゅうであるスヴァール・サランきゅう標準ひょうじゅん戦艦せんかんくらべれば中型ちゅうがたきゅうでしかない。サイズにして長大ちょうだい砲身ほうしんつため、もと監察かんさつぐん中型ちゅうがた砲艦ほうかんだったと推察すいさつされる。当初とうしょ予定よていされていた長距離ちょうきょりテスト航海こうかいでは、乗員じょういん家族かぞくそのあわせてやく2まん3000にん乗艦じょうかん見込みこまれていた。

構造こうぞう[編集へんしゅう]

生存せいぞんりつたかめるためモジュール構造こうぞう多用たようされ[15]、もっとも防御ぼうぎょ機能きのうたかかんたい中央ちゅうおうブロックにしゅ動力どうりょくやフォールドシステム、ぐん関連かんれん施設しせつなどが集約しゅうやくされている。身長しんちょう10mの巨人きょじんぞくサイズにわせて建造けんぞうされたものを地球ちきゅう人類じんるいよう改修かいしゅうしたため、艦内かんないには膨大ぼうだいなスペースがあり、閉鎖へいさされた無人むじん区画くかくおおい。各部かくぶへの移動いどう交通こうつう)にはメトロやバイパス道路どうろ使つかわれる。

艦内かんない市街地しがいち[編集へんしゅう]

フォールドにまれたなんアタリアとう市街地しがいちを、強攻きょうこうがたしもあしにあたる右舷うげん推進すいしん伝導でんどうパイプじょう収容しゅうよう復元ふくげんした仮設かせつ都市とし左舷さげんがわ農業のうぎょう工業こうぎょう生産せいさんブロック)。全長ぜんちょう400mほどだが、メインストリートをはさ上下じょうげにプレートがなんそうかさなって構成こうせいされる。なんアタリアとう避難ひなんみんやく5まん8000にん日常にちじょう生活せいかついとなみ、病院びょういん学校がっこうなど公共こうきょう施設しせつのほか、なが航海こうかいきないよう商業しょうぎょう施設しせつテレビ局てれびきょく映画えいがかんなどの娯楽ごらく施設しせつ整備せいびされる。また、立体りったい投影とうえいによりそらまで再現さいげんされるようになる。当初とうしょはトランスフォーメーションによって甚大じんだい被害ひがいけるが、のちにはそれにったかたちで区画くかく整理せいりがなされ、被害ひがいることはなくなる。じょう建設けんせつされた都市としであるが、やく1ねんにおよぶ生活せいかつ体験たいけんは、のちのちょう長距離ちょうきょり移民いみん計画けいかく貴重きちょう前例ぜんれいとなる。

機関きかん[編集へんしゅう]

しゅ機関きかん巨大きょだいねつかく融合ゆうごう反応はんのう。OTMの重力じゅうりょく制御せいぎょ装置そうちもちいれば重力じゅうりょくでの浮上ふじょう可能かのうであったが、はつ作動さどう調整ちょうせい不足ふそくのため、周囲しゅうい固定こてい器具きぐ急激きゅうげき金属きんぞく劣化れっかしょうじ、甲板かんぱんやぶる。そのため、以後いご航行こうこうにはおも地球ちきゅうせい噴射ふんしゃ推進すいしんけいかんそこかん)がもちいられる。その航行こうこうちゅう重力じゅうりょく制御せいぎょ装置そうち再建さいけんされ、地球ちきゅうけんでの移動いどうもちいられる[ちゅう 6]

フォールドシステム[編集へんしゅう]

フォールドシステムとは、OTMのかくであるちょう時空じくう空間くうかん転移てんい装置そうちのこと。マクロスでは監察かんさつぐん落着らくちゃくかんのシステムをほとんどそのまま利用りようしている。稼動かどう理論りろん解明かいめいされたものの解明かいめい部分ぶぶんおおく、実戦じっせんでのはつ作動さどう目標もくひょうつき裏側うらがわ設定せっていしたにもかかわらず冥王星めいおうせい付近ふきんへの転移てんいという誤作動ごさどうまねき、フォールド機関きかん自体じたい空間くうかん消滅しょうめつする。ブービートラップ発動はつどう余波よは、あるいはテストなしの実戦じっせん使用しようなど事故じこ原因げんいん推測すいそくされるのみである。

艦載かんさい[編集へんしゅう]

プロメテウス、ダイダロスりょうかん所属しょぞくふくめ、量産りょうさんあいだもない可変かへん戦闘せんとうバルキリーや、陸戦りくせん兵器へいきデストロイドシリーズ、無人むじん戦闘せんとうゴーストなどを多数たすう搭載とうさい航行こうこうちゅうもマクロス艦内かんない工廠こうしょう逐次ちくじ生産せいさんされるので、正確せいかくすうあきらかではない。

へいそう[編集へんしゅう]

主砲しゅほう(バスター・キャノン)
かん前部ぜんぶ長大ちょうだいたい砲身ほうしんあいだより発射はっしゃされるだい出力しゅつりょくビーム兵器へいき地球ちきゅうからつき軌道きどうじょうのゼントラーディ戦艦せんかん撃破げきはできるほどの射程しゃてい威力いりょくをもつ(連射れんしゃ可能かのう)。フォールドシステム消失しょうしつ一時いちじ発射はっしゃできなくなるが、トランスフォーメーション(後述こうじゅつ)により解決かいけつされる。なお、トランスフォーメーションには砲身ほうしん正面しょうめんたおして砲撃ほうげきすることも可能かのうだが、げきちゅう使つかわれるのは最終さいしゅうばなしのみである。
ふくほう
りょうかたにはレールガン4もんなど、各所かくしょふくほう搭載とうさいされているが、大半たいはんすすむちゅう式典しきてんようかざりにすぎず、式典しきてん終了しゅうりょう衛星えいせい軌道きどうじょう艤装ぎそうおこなわれる予定よていであった。そのために本来ほんらい陸戦りくせん兵器へいきであるデストロイドが防空ぼうくう任務にんむ支援しえんする。地球ちきゅうへの帰還きかん航海こうかいちゅう艤装ぎそうおこなわれ、だい27あいながれる」における最終さいしゅう決戦けっせんにて、ふくほうからも砲火ほうかはなたれるさまがえがかれている。きわめて威力いりょくたか反応はんのう兵器へいき使用しようは、最終さいしゅう局面きょくめんにむけて温存おんぞんされる。
ピンポイントバリア(PPB)
フォールドシステム消失しょうしつによって偶然ぐうぜんしょうじたエネルギーを利用りようした、直径ちょっけい10m程度ていど局所きょくしょてきバリア。3にん女性じょせいオペレーターがトラックボール操作そうさし、着弾ちゃくだんてん移動いどうさせることで防御ぼうぎょする。ただしはつ使用しようにはシステム調整ちょうせい不足ふそく主砲しゅほう発射はっしゃ障害しょうがいをきたし、苦肉くにくさくとして下記かきのダイダロス・アタックが考案こうあんされる。
ぜん方位ほういバリア
のちに開発かいはつされるかん全体ぜんたいおおきょ大円だいえん球形きゅうけいのバリア。てき攻撃こうげきをほぼ完全かんぜん無力むりょくできるが、安定あんていさせることがむずかしくオンタリオ自治じち上空じょうくうせんにおいて暴走ぼうそう爆発ばくはつする。ボドル基幹きかん艦隊かんたいとの決戦けっせんに、フルブス・バレンス中枢ちゅうすうでの反応はんのうだん発射はっしゃ直後ちょくご展開てんかい。このときはバリアの安定あんてい成功せいこうし、爆沈ばくちんするフルブス・バレンス内部ないぶのマクロスかんからだまもく。

戦法せんぽう[編集へんしゅう]

トランスフォーメーション[編集へんしゅう]

地球ちきゅう落着らくちゃくした監察かんさつぐん砲艦ほうかん識別しきべつめいASS-1)は、ゼントラーディぐん艦艇かんていことなり、独立どくりつしたブロックをわせるモジュール構造こうぞうつくられていた。地球ちきゅうでSDF-1マクロスへ改修かいしゅうされたさいにも、生存せいぞんりつ向上こうじょうのためそのまま復元ふくげんされたが、のちの実戦じっせんにおいて「トランスフォーメーション」という想定そうていがい用途ようと活用かつようされることになる。

マクロスの通常つうじょう巡航じゅんこう形態けいたい要塞ようさいかん)ではかんたい中央ちゅうおうブロックにおも反応はんのうフォールドシステム設置せっちされており、しゅ反応はんのう後部こうぶ推進すいしんブロックに接続せつぞくしてエネルギーを供給きょうきゅうしている。主砲しゅほう発射はっしゃにはフォールドシステムじょう伝導でんどうかんつうじて、前部ぜんぶ砲身ほうしんブロックにエネルギーがおくられる仕組しくみだったが、フォールド事故じこでフォールドシステムが消滅しょうめつしたさいえで特殊とくしゅ合金ごうきんせいのエネルギー伝導でんどうかんまでもが消滅しょうめつしたため、要塞ようさいかんがたでの主砲しゅほう発射はっしゃ不可能ふかのうとなる。そこで窮余きゅうよさくとして、かんたい構築こうちくするかくブロックをえ、しゅ反応はんのう主砲しゅほう回線かいせん直結ちょっけつさせる「応急おうきゅうてき主砲しゅほう発射はっしゃ体勢たいせい」がされることになる。

かんたい中央ちゅうおうブロック後方こうほうしゅ反応はんのう砲身ほうしんブロック基部きぶのエネルギーコンバーターを接近せっきんさせるには、かん中心ちゅうしんじくにそれぞれをぎゃく方向ほうこうに90ずつ回転かいてんさせ、円周えんしゅうじょう位置いちかさわせる方法ほうほうもちいられる。そのプロセスは、

  1. 砲身ほうしん左右さゆうにスライドし、それぞれ90回転かいてんして中央ちゅうおうにビーム収束しゅうそくスペースができる(通常つうじょう主砲しゅほう発射はっしゃ体勢たいせい)。
  2. そのスペースをすりけ、かんたい中央ちゅうおうブロックが前方ぜんぽうに90回転かいてん後方こうほう艦橋かんきょうブロックは位置いちたもつが、艦橋かんきょう隣接りんせつするレーダーブロックと合体がったいする[ちゅう 7]
  3. りょうふなばた砲身ほうしん胸部きょうぶうで)・あしブロックが連動れんどうして後方こうほうに90回転かいてんしゅ反応はんのう主砲しゅほうのエネルギーカップラーの位置いち隣接りんせつし、導線どうせんむすばれる。
  4. 砲身ほうしん胸部きょうぶなな後方こうほうへスライド。あし伸張しんちょうし、うでへいそうステーションも両翼りょうよく展開てんかいされる。

全長ぜんちょうやく1,200メートルの巨体きょたいのため、発動はつどうから完了かんりょうまでの所要しょよう時間じかんは3ふん以上いじょう時間じかん必要ひつよう[ちゅう 8]直結ちょっけつとはいえ、しゅ反応はんのう主砲しゅほう回線かいせん完全かんぜん直接ちょくせつつながるわけではなく、変形へんけいのたびに搭乗とうじょういんバトロイド直径ちょっけいすうメートルからすうじゅうメートルもある複数ふくすう補助ほじょ導線どうせんかかえて艦内かんないはしまわり、手動しゅどう接続せつぞくする。そのうえ、艦内かんない補助ほじょ導線どうせん接続せつぞくコネクタの位置いちは、あまりのかんたいきょたいさゆえにまったおな位置いち固定こていされることはすくなく、変形へんけいのたびにすうじゅうメートルの誤差ごさともなう。

結果けっかてきに、作業さぎょう主砲しゅほう発射はっしゃ体勢たいせいひとがたロボットをしたような形態けいたいとなるが[ちゅう 9]統合とうごうぐん体面たいめんじょう自軍じぐん戦艦せんかんがロボットもどきになるのをこのまず、婉曲えんきょくてきに「強攻きょうこうがた」という名称めいしょうけたというせつもある。しかし、副産物ふくさんぶつとしてダイダロス・アタック(後述こうじゅつ)なる奇想天外きそうてんがい近接きんせつ迎撃げいげき戦術せんじゅつまでもし、たびたび窮地きゅうちける原動力げんどうりょくとなった意味いみで、その開発かいはつ意義いぎおおきい。

ほしあいだ大戦たいせん終結しゅうけつ、マクロスは強攻きょうこうがた地上ちじょうち、その姿すがたのまましん統合とうごう政府せいふのシンボルとなる。後世こうせいでは原型げんけい要塞ようさいかんより強攻きょうこうがたほう代表だいひょうてきなイメージとしてしたしまれることになる。

弊害へいがいとしては、艦内かんない総掛そうがかりのだい作業さぎょうであり、対空たいくう迎撃げいげきのために戦闘せんとう配備はいびされているデストロイド部隊ぶたいもいったん艦内かんない収容しゅうようされるため、変形へんけいちゅうマクロスの防空ぼうくう体制たいせい一時いちじてき脆弱ぜいじゃくする。あくまでたいかん戦闘せんとうミッションのため、てき小型こがた機動きどう兵器へいき迎撃げいげきはバルキリーなど航空こうくう部隊ぶたい奮闘ふんとう期待きたいするしかない。また、要塞ようさいがた航法こうほうシステムとは別物べつものになるため、推進すいしんけい重力じゅうりょく制御せいぎょけい不都合ふつごうしょうじ、巡航じゅんこう速度そくど極端きょくたん低下ていかする。地球ちきゅうへの帰還きかんいそぐマクロスとしては戦闘せんとう以外いがい解除かいじょしたいところだが、艦内かんないなんアタリアとう仮設かせつ市街地しがいちかかえる特殊とくしゅ事情じじょうから、頻繁ひんぱん変形へんけいひかえるよう配慮はいりょされる。地球ちきゅう帰還きかんは、高速こうそく巡航じゅんこう不要ふようになったことと重力じゅうりょくでの変形へんけい困難こんなんなことから、大気圏たいきけんないでは強攻きょうこうがたのまま運用うんようされる。その地球ちきゅうけん離脱りだつさいいちだけ要塞ようさいかんへと変形へんけいするが、そのふたたび強攻きょうこうがたへと変形へんけいし、以後いごトランスフォーメーションがおこなわれることはない。

変形へんけいともない、艦内かんないにおいても構造こうぞうブロックがいちじるしく変動へんどうされるため、はじめてのトランスフォーメーションのさいは、推進すいしんブロック(強攻きょうこうがたあしない再建さいけんされたばかりの市街地しがいち壊滅かいめつてき被害ひがいけ、事前じぜん通達つうたつ不十分ふじゅうぶんから民間みんかんじん住民じゅうみんにもおおくの犠牲ぎせいしゃす。艦内かんない市街地しがいちのストリートが、短時間たんじかんとはいえ外界がいかい宇宙うちゅう空間くうかん)に直接ちょくせつつながり、艦内かんない構造こうぞうぶつやエアカーがされる様子ようすえがかれている。その市街しがい復旧ふっきゅうさいにブロックの移動いどうにあわせた区画くかく整理せいりおこなわれ、建物たてものなかにいれば安全あんぜん確保かくほできるようになり、市街地しがいちかく箇所かしょにはシェルターが設置せっちされる。変形へんけい発動はつどうさいには事前じぜんに「変形へんけい警報けいほう」が発令はつれいされ、住民じゅうみん次第しだい要領ようりょうれたため被害ひがい減少げんしょうしていく。しかし、はつ変形へんけい艦内かんない損害そんがいはゼントラーディぐん空襲くうしゅうより甚大じんだいであり、住民じゅうみんにはより実感じっかんてき戦争せんそう脅威きょういだったともいわれる。そのため、変形へんけい警報けいほう発令はつれいには文字通もじどお蜘蛛くもらすようにシェルターへ避難ひなんし、わずかすう分間ふんかん市街地しがいちはゴーストタウンの様相ようそうす。また、かんたいブロックの移動いどうともな一時いちじてき出口でぐちのない閉鎖へいさ空間くうかんになる区画くかく存在そんざいし、変形へんけい住民じゅうみん内部ないぶめられる事態じたいがしばしば発生はっせいする。

ダイダロス・アタック[編集へんしゅう]

ちょう時空じくう要塞ようさいマクロス』だい6において、ゼントラーディぐん分岐ぶんき艦隊かんたい司令しれいブリタイ・クリダニクによるマクロス捕獲ほかく命令めいれいけたゼリル艦隊かんたいたいし、グローバル艦長かんちょうはPPBシステムによる防護ぼうご前提ぜんてい攻撃こうげき持久じきゅうさせ、バルキリーたいもちいててき主砲しゅほうしゃ線上せんじょう誘引ゆういんし、一網打尽いちもうだじんとする作戦さくせん立案りつあんする。戦況せんきょう予定よていどおりに推移すいいするものの、主砲しゅほう発射はっしゃだんになってPPBシステムを原因げんいんとするトラブルが発生はっせいし、主砲しゅほうてなくなる。この事態じたいさいし、ブリッジに勤務きんむするマクロス航空こうくうたい主任しゅにん戦闘せんとう管制かんせいかん早瀬はやせ未沙みさ中尉ちゅういから、一種いっしゅせっふなばた戦闘せんとう発案はつあんされる。

SDF-1マクロス右舷うげんドッキングポートに接合はぎあわされたちょう大型おおがた強襲きょうしゅう揚陸ようりくかんSLV-111 ダイダロスかんくびに、マクロス所属しょぞくデストロイド部隊ぶたい配置はいちしたうえでダイダロスかんくびにPPBを集中しゅうちゅうし、これを防護ぼうごした状態じょうたい敵艦てきかん突入とつにゅうさせ、船体せんたい表面ひょうめん装甲そうこう突破とっぱしたのちに敵艦てきかん内部ないぶでダイダロスかんくび揚陸ようりくようランプを開放かいほうし、デストロイド部隊ぶたい斉射せいしゃして敵艦てきかん内部ないぶから破壊はかいするというものである。これにより、敵艦てきかんみずぶくれのように膨張ぼうちょうしたのちに爆発ばくはつし、撃沈げきちん成功せいこうする。その正式せいしき攻撃こうげきシステムとして採用さいようされ、窮地きゅうちしの最終さいしゅう手段しゅだんとしてもちいられる。

しかし失敗しっぱいもあり、だい16では心理しんりてき不安定ふあんてい早瀬はやせ未沙みさ突入とつにゅうタイミングをあやま敵艦てきかん貫通かんつうし、あやましたミサイルによって一条いちじょうあきら搭乗とうじょうのバルキリーが撃墜げきついされる。またマクロス艦内かんない潜入せんにゅうしたスパイの報告ほうこくから、記録きろく参謀さんぼうエキセドル・フォルモが「ダイダロス・アタックがえし」ともべるからしゅ考案こうあんだい22ではブリタイが乗艦じょうかんへわざとダイダロス・アタックを敢行かんこうさせ、突入とつにゅうしてきたデストロイドたいかえちにしてダイダロスかんくびから白兵はくへい戦闘せんとうポッドをぎゃく突入とつにゅうさせ、マクロスを艦内かんないから攻略こうりゃくしようとこころみる。

ボドル基幹きかん艦隊かんたいとの最終さいしゅう決戦けっせんとなるだい27あいながれる」ではこの発展はってんがたである「マクロス・アタック」を敢行かんこうする。強攻きょうこうがたかん首部しゅぶしょとプロメテウス、ダイタロスのかんくびにPPBをはいしててき旗艦きかん突撃とつげきし、中心ちゅうしんぜんかん反応はんのうだん発射はっしゃしたのち、追加ついか装備そうびされていたぜん方位ほういバリアを展開てんかいしてかん爆発ばくはつから保護ほごボドルザーごと旗艦きかんフルブス・バレンスをしずめ、自身じしん地球ちきゅうへの生還せいかんたす。

劇場げきじょうばんちょう時空じくう要塞ようさいマクロス あい・おぼえていますか』ではダイダロス、プロメテウスにわり宇宙うちゅう空母くうぼアームド-01、-02がせっふなばたされているため、強攻きょうこう戦術せんじゅつもちいられることはない。ただし、のちのゲーム作品さくひんちょう時空じくう要塞ようさいマクロス あい・おぼえていますか』には、アームド-01をもちいた「アームド・アタック」が登場とうじょうする。ダイダロス・アタックとことなり、アームド-01からバトロイドやデストロイドが戦艦せんかん内部ないぶ突入とつにゅうして白兵戦はくへいせんおこな演出えんしゅつとなっている。

監督かんとく石黒いしぐろのぼる1977ねんの『氷河ひょうが戦士せんしガイスラッガー』で、戦闘せんとう機首きしゅ装備そうびされたドリルで敵艦てきかん突入とつにゅうし、敵艦てきかん内部ないぶでサイボーグ戦士せんし白兵戦はくへいせん展開てんかいするラムせん移乗いじょう攻撃こうげき(アボルタージュ)の「ソロン攻撃こうげき」を必殺ひっさつわざ演出えんしゅつとしてもちいており、「ダイダロス・アタック」の演出えんしゅつそのながれをんでいる[よう出典しゅってん]

採用さいようあん[編集へんしゅう]

以下いかは、初期しょき企画きかく段階だんかい設定せっていされていながら本編ほんぺんちゅう使用しようされず、採用さいようとなった戦法せんぽうへいそうである。これらのなかには、かたちえてえがかれているものや、後継こうけい作品さくひんにおいてアイデアを転用てんようされたものも存在そんざいする。

アステロイドクラッカー
小惑星しょうわくせい(アステロイド)にりょううでからはなったアンカーロケットをんでまわすという戦法せんぽう[16]
のちに美樹みきもと晴彦はるひこ漫画まんがちょう時空じくう要塞ようさいマクロス THE FIRSTだい7において同名どうめい戦法せんぽう「アステロイド・クラッカー」がえがかれる。アステロイドベルト停泊ていはくしていたマクロスがカムジンたい奇襲きしゅうめられたさいに、ブリッジに出前でまえていたリン・ミンメイの、小惑星しょうわくせいをぶつければよいという発言はつげんから、「技術ぎじゅつてきには可能かのう」と判断はんだんした早瀬はやせ未沙みさ指揮しきをとり実行じっこうする。ダイダロスじょう展開てんかいしたデストロイドたい陽動ようどうにあたり、そのすきスパルタンたいがダイダロスからケーブルをばしバリヤー誘導ゆうどうターミナルを設置せっち、ピンポイントバリヤー〔ママ〕のバーストにより指向しこうせい爆発ばくはつこして小惑星しょうわくせい弾丸だんがんえ、敵艦てきかん撃破げきはする。
ブレーキパラシュート
直径ちょっけい10kmのパラシュートを装着そうちゃくして大気圏たいきけん突入とつにゅうおこな[16]
サンライザー
自艦じかん周囲しゅうい球状きゅうじょうのエネルギーをはなち、てき味方みかたわず差別さべつ殲滅せんめつする兵器へいき惑星わくせい消滅しょうめつさせるほどの威力いりょくがあり、てるのは1かげつに1かい程度ていどだが、使用しようするほどに威力いりょく増大ぞうだいしてゆく[3]
必殺ひっさつプレートテクトニクスがえ
地面じめんり、かえした地殻ちかくたてとする[16]当時とうじ作画さくが能力のうりょくではえがききれず採用さいようとなったが、このアイディアはのちに『劇場げきじょうばん マクロスF』における「フォーメーション・ビッグ・ウェンズデー」にかされることとなる[17]詳細しょうさいは「劇場げきじょうばん マクロスF#マクロス・クォーター」を参照さんしょう)。
プロメテウスアタック(プロメテウスクラッシュ)
ダイダロスとたいをなすマクロス左舷さげん大型おおがた攻撃こうげき空母くうぼCVS-101プロメテウスかんしても、設定せってい段階だんかいではダイダロス・アタック同様どうようかんくび敵艦てきかんない突入とつにゅうさせ、バルキリーたい白兵戦はくへいせんおこなうという「プロメテウスアタック(プロメテウスクラッシュとのせつもある)」がかんがえられていたが、げきちゅうでの使用しようはない。

劇場げきじょうばん[編集へんしゅう]

1984ねん公開こうかい映画えいがちょう時空じくう要塞ようさいマクロス あい・おぼえていますか』に登場とうじょうするマクロスは、複数ふくすう設定せっていことなるものとなっており、だい画面がめんにふさわしい密度みつど要求ようきゅうした結果けっか[18]全体ぜんたいてきにデザイン変更へんこうもなされている。

  • 修復しゅうふくもととなった墜落ついらくかんは、メルトランディぐんちょう射程しゃてい中型ちゅうがた砲艦ほうかんへと設定せってい変更へんこうされている。ミリアかん共通きょうつうするシャープなデザインの設定せってい存在そんざいする。なお、テレビばん原型げんけいかんASS-1にかんしては、本編ほんぺんにおいてシルエットがえがかれているほか、『ホビーハンドブック1 ちょう時空じくう要塞ようさいマクロス』(小学館しょうがくかん、1983ねん)で設定せってい発表はっぴょうされている。
  • 初期しょき計画けいかくどおり宇宙うちゅう空母くうぼアームド-01(ひだり)、-02(みぎ)をりょううでにしている。プロメテウス、ダイダロスはゼントラーディぐん地球ちきゅうばくげきですでに撃沈げきちんされており、げきちゅうでプロメテウスの残骸ざんがい登場とうじょうする。1997ねん発売はつばいセガサターンはんゲーム『ちょう時空じくう要塞ようさいマクロス あい・おぼえていますか』のオープニングムービーでは、スカル小隊しょうたい発進はっしん直撃ちょくげき爆沈ばくちんするプロメテウスが映像えいぞうされている。
  • トランスフォーメーションのさい大艦だいかんきょうとレーダーブロックの移動いどうがなくなっている。大艦だいかんきょう内部ないぶはテレビばんおおきくことなっており、テレビばんでは室内しつない描写びょうしゃであった中央ちゅうおう指令しれいしょ開放かいほうがたふくそうがたゆう視界しかい方式ほうしき変更へんこうそとからはほぼ落着らくちゃくかんのままで流用りゅうようしているが、内部ないぶ地球ちきゅう技術ぎじゅつにてメインブリッジと複数ふくすうのサブブリッジが新設しんせつされており、大型おおがた可動かどうしきメインパネルが前方ぜんぽう中央ちゅうおう設置せっちされている。ブリッジないでは多国たこくっているが、これはセクションごとに使用しよう言語げんごさだめられているためで、早瀬はやせ未沙みさらメインブリッジの上級じょうきゅう管制かんせいかんは、多言たげん理解りかい指示しじおこなうマルチリンガル教育きょういくけている。
  • 艦内かんない市街地しがいち長期ちょうき航行こうこう考慮こうりょしてかん修復しゅうふくより建設けんせつされていた設定せっていとなり、きん未来みらいてき統一とういつデザインに刷新さっしんされている。劇場げきじょうばんではなんアタリアとうはマクロスのフォールド暴走ぼうそうまれていないうえに、『ちょう時空じくう要塞ようさいマクロス Flash Back 2012』の作中さくちゅうにおいて、街頭がいとう民間みんかんからマクロス乗員じょういんつの広告こうこく掲示けいじされるシーンもある。トランスフォーメーション対策たいさく建設けんせつからこうじられており、コンサート会場かいじょう屋根やね通常つうじょう開放かいほうされているが、非常時ひじょうじ観客かんきゃく安全あんぜん確保かくほのためにじられたり、電気でんき自動車じどうしゃ固定こていようフックが路面ろめん設置せっちされていたりするなど、あきらかにテレビばんではえがかれていなかったトランスフォーメーション対策たいさく設備せつび市街地しがいち各所かくしょえがかれている。ただしげきちゅう変形へんけいおこなうのは冒頭ぼうとうタイタン近傍きんぼうでの戦闘せんとうのみ。
  • そのかんたい表面ひょうめんディテールの追加ついか胴体どうたい部分ぶぶんのデザイン変更へんこうなど。作品さくひん冒頭ぼうとうのアップでえがきこんだブリッジは監督かんとくかわもり正治しょうじ原画げんがえがいた。なお、強攻きょうこうがたのシーン(プロトカルチャー遺跡いせきでの戦闘せんとうなど)はあん秀明ひであき担当たんとうした。

ちょう時空じくう要塞ようさいマクロスII -LOVERS AGAIN-』ばん[編集へんしゅう]

だいいちほしあいだ大戦たいせんからやく80ねん舞台ぶたいとするOVAちょう時空じくう要塞ようさいマクロスII -LOVERS AGAIN-』では、マクロスのブービートラップが解除かいじょされることなくのこっており、ときおり地球ちきゅうあらわれるゼントラーディまたはメルトランディのかんたいして発砲はっぽうしている。市民しみんにはエネルギー暴走ぼうそう説明せつめいされ、そのさいは「マクロス警報けいほう」が発令はつれいされる。

デザインは劇場げきじょうばんじゅんじ、統合とうごうぐん使用しようしておらず、マクロス・シティ郊外こうがいのカルチャーパークないで、強攻きょうこうがたのままモニュメントとして動態どうたい保存ほぞんされている。閉鎖へいさ状態じょうたいではあるがメンテナンスはおこなわれており、主砲しゅほう発射はっしゃ飛行ひこう可能かのう状態じょうたいとなっている。「episode6 シング・アロング」にてマルドゥーク艦隊かんたい位置いち把握はあくするためにしん統合とうごうぐんとのデータリンクがおこなわれる。

主砲しゅほう発射はっしゃさいりょうかた砲身ほうしんのみでなく、りょううでのアームドとあしのカバーを前方ぜんぽう展開てんかいし、この作品さくひん独自どくじ発射はっしゃ体勢たいせい主砲しゅほう発射はっしゃする(テレビばん劇場げきじょうばんのように、砲身ほうしんのみでの発射はっしゃ可能かのう)。メインブリッジは緊急きんきゅう脱出だっしゅつていとなっており、分離ぶんりして単独たんどく飛行ひこうすることが可能かのうである。

地球ちきゅう侵攻しんこうしてきたマルドゥーク艦隊かんたい旗艦きかんたいして浮上ふじょうし、主砲しゅほうにて先制せんせい攻撃こうげきするもののまるで通用つうようせず、反撃はんげきにて、被弾ひだん直前ちょくぜん離脱りだつしたメインブリッジ以外いがいかんたい大破たいはする。離脱りだつしたメインブリッジも、着陸ちゃくりくさい破損はそん[ちゅう 10]、マクロスは事実じじつじょう全壊ぜんかいする。

小説しょうせつばんにおいては、マクロスの同型どうけいかんであるマクロス2が登場とうじょうする。

マクロスと接合せつごうする艦艇かんてい[編集へんしゅう]

プロメテウス[編集へんしゅう]

CVS-101 プロメテウスは、地球ちきゅう統合とうごう海軍かいぐん太平洋艦隊たいへいようかんたい所属しょぞく大型おおがた航空こうくう母艦ぼかん全長ぜんちょう512m。さい新鋭しんえい可変かへん戦闘せんとうバルキリー150搭載とうさいする。飛行ひこう甲板かんぱんにはエレベーター9カタパルト6かんくび4・アングルド・デッキ2)、その対空たいくうミサイル、対空たいくうファランクスそなえる。はん潜水せんすい航行こうこう性能せいのうち、艦橋かんきょう(アイランド)は流体りゅうたい力学りきがく的形まとがたじょう設計せっけいされている。

西暦せいれき2005ねん11月に就役しゅうえきし、統合とうごう戦争せんそうのちにバルキリー部隊ぶたい配備はいびされる。2009ねん2がつのマクロスすすむちゅう式典しきてんさい周辺しゅうへん海域かいいき警護けいご任務にんむのためなんアタリアとう海域かいいき配備はいびされていたが、強襲きょうしゅう揚陸ようりくかんダイダロスとともにマクロスのフォールド暴走ぼうそう事故じこまれ、冥王星めいおうせい軌道きどうじょう転移てんいする。このさい水密すいみつ区画くかく以外いがいにいた乗員じょういん死亡しぼう。そのかん改造かいぞうのうえ、マクロスの左舷さげんドッキングポートに接続せつぞくされ、航空こうくう兵器へいきのプラットフォームとして運用うんようされる。純然じゅんぜんたる洋上ようじょうかんであるため、水密すいみつ区画くかく以外いがいでは乗員じょういん宇宙うちゅうふく着用ちゃくようして運用うんようしている。

マクロスの防衛ぼうえい能力のうりょく保持ほじのため、緊急きんきゅう処置しょちてき接続せつぞくされるほんかんだが、だいいちほしあいだ大戦たいせんおよびだいいちマクロス・シティ防衛ぼうえいせんたたかき、防衛ぼうえい戦後せんご西暦せいれき2012ねんのマクロスだい改修かいしゅうにてはずされるまで、マクロスの航空こうくう戦力せんりょく拠点きょてんとしてその責務せきむまっとうする。

劇場げきじょうばんでは、ブリタイかんのフォールドにまれて未知みち無人むじん惑星わくせいばされた一条いちじょうあきら早瀬はやせ未沙みさほんかんてた残骸ざんがい発見はっけんし、そこがわりてた地球ちきゅうであることをる。1997ねん発売はつばいセガサターンはんゲーム『ちょう時空じくう要塞ようさいマクロス あい・おぼえていますか』のオープニングムービーでは、マクロスすすむちゅうしき警護けいごのためなんアタリアとう近海きんかい航行こうこうちゅうゼントラーディぐん接近せっきんほうけ、スカル小隊しょうたいはつかんした直後ちょくご衛星えいせい軌道きどうじょうからのビーム攻撃こうげきにより船体せんたいぷたつにられ轟沈ごうちんする。

ダイダロス[編集へんしゅう]

SLV-111 ダイダロスは、地球ちきゅう統合とうごう海軍かいぐん太平洋艦隊たいへいようかんたい所属しょぞく大型おおがた強襲きょうしゅう揚陸ようりくかん全長ぜんちょう488m。陸戦りくせん兵器へいきデストロイド部隊ぶたい海上かいじょう輸送ゆそうし、その頑強がんきょうかんたいにて敵前てきぜん強襲きょうしゅう上陸じょうりく作戦さくせんおこなう。艦内かんないには2そう格納庫かくのうこがあり、かんくびには上陸じょうりくよう大型おおがたハッチと展開てんかいしきランダー・タラップをそなえている。また『ちょう時空じくう要塞ようさいマクロス THE FIRST』エピソード:0での冒頭ぼうとうシーンでは、後部こうぶ大型おおがたウェルドックようハッチをそなえる。プロメテウスと同様どうようはん潜水せんすい性能せいのうち、通常つうじょう航行こうこうようはん潜水せんすい哨戒しょうかいようの2つの艦橋かんきょう(アイランド)をつ。

プロメテウス就役しゅうえきから5かげつの2006ねん4がつ就役しゅうえき。2009ねん2がつ、プロメテウスと同様どうようなんアタリアとう海域かいいきでマクロスのフォールド暴走ぼうそう事故じこまれ、冥王星めいおうせい軌道きどうじょう転移てんいする。このさい完全かんぜん水密すいみつハッチをつため乗員じょういん無事ぶじだった[19]。プロメテウスとおなじくかん改造かいぞうされたうえで、アームドきゅう宇宙うちゅう空母くうぼわってマクロスの右舷うげんドッキングポートに接続せつぞくされ、マクロスの右舷うげんとして運用うんようされる。頑強がんきょうかんたいピンポイントバリア利用りようした強襲きょうしゅうせっふなばた戦法せんぽうとして「ダイダロス・アタック」が考案こうあんされ、マクロス強攻きょうこうがた文字通もじどお右腕うわんとして同艦どうかん生存せいぞんおおきく寄与きよする。

プロメテウスとともにだいいちほしあいだ大戦たいせんたたかくが、西暦せいれき2012ねん1がつだいいちマクロス・シティ防衛ぼうえいせんさいに、特攻とっこうしたカムジンかん体当たいあたりの直撃ちょくげきけてマクロスかんたい右舷うげんもろとも大破たいは。そののマクロスだい改修かいしゅうともないそのままはいかんとなる。

ちょう時空じくう要塞ようさいマクロス』だい3には、宇宙うちゅう空間くうかんのアームドきゅう宇宙うちゅう空母くうぼ艦隊かんたいなかに、ダイダロスやプロメテウスと同型どうけいかんすうせきじっているシーンがある。

漫画まんがちょう時空じくう要塞ようさいマクロス THE FIRST』におけるマクロスすすむちゅうまえのエピソードでは、グローバルの奇策きさくでもってかんくび追尾ついびしていたあらためアクラきゅう潜水せんすいかんクリリスクにぶつけしずめる。

劇場げきじょうばんには登場とうじょうしない。

アームドきゅう宇宙うちゅう空母くうぼ[編集へんしゅう]

しょもと
アームド[ちゅう 11]
ARMD
かんきゅう アームドきゅう
かんしゅ 宇宙うちゅう空母くうぼ
所属しょぞく 地球ちきゅう統合とうごうぐん
開発かいはつ 統合とうごう宇宙うちゅうぐん宇宙うちゅう兵器へいき開発かいはつしょう[21]
全長ぜんちょう 430m
運用うんよう慣性かんせい重量じゅうりょう 174,000t[21]
動力どうりょくけい オーバー・テクノロジー・アドバンスド、ヒートパイル・システム×2[21]
重力じゅうりょく制御せいぎょけい オーバー・テクノロジー・アドバンスド、グラヴィティ・コントロール・システム×1[21]
噴射ふんしゃ推進すいしんけい オーバー・テクノロジー・アドバンスド、メインノズルクラスター OTMN-3T×2
バーニァ・スラスター多数たすう[21]
攻撃こうげきへいそう オーバー・テクノロジー誘導ゆうどう集束しゅうそくビームほうシステム×5
大型おおがたたい天体てんたいたいかんミサイルランチャー×2
中型ちゅうがた自己じこ誘導ゆうどうたいかんミサイルランチャー×6
小型こがた対空たいくう火器かき多数たすう[21]
おも搭載とうさい SF-3A ランサーII 78
QF-3000E ゴースト 270
ほか多数たすう[21]
アームド(劇場げきじょうばん
全長ぜんちょう やく450m
全幅ぜんぷく やく220m
全備ぜんび重量じゅうりょう 174,000t
噴射ふんしゃ推進すいしんけい ねつかく反応はんのうエンジン2
姿勢しせい制御せいぎょようスラスター多数たすう
攻撃こうげきへいそう 誘導ゆうどう収束しゅうそくビームほう
小型こがた対空たいくう火器かき
たいかんせんよう反応はんのうだんランチャー
おも搭載とうさい VF-1バルキリー260以上いじょう
無人むじん戦闘せんとうゴースト66
宇宙うちゅう戦闘せんとうランサーIIなど多数たすう

アームドきゅう宇宙うちゅう空母くうぼは、もとは静止せいし軌道きどううえうわきドックを、マクロスをじくとする戦略せんりゃく構想こうそう要請ようせいにより急遽きゅうきょ宇宙うちゅう支援しえん空母くうぼへと改装かいそうしたものである。アームド (ARMD) とはArmaments Rigged-up Moving Deckの頭字かしらじ。バルキリーなど艦載かんさいのプラットフォームとして機能きのうするほか、作戦さくせんちゅう燃料ねんりょうれをこした機体きたい回収かいしゅう行動こうどうおこなう。そのため外装がいそう強化きょうかされ、かんには大型おおがた推進すいしんけられた。ただし、推力すいりょくして船体せんたい質量しつりょう必要ひつよう以上いじょうおおきいため、かんそくをはじめとする機動きどう性能せいのうおとる。あいだわせ仕様しようではあったものの、単純たんじゅん構造こうぞうによる実用じつようせい量産りょうさんせいには一定いってい評価ひょうかがある。

同級どうきゅう宇宙うちゅう空母くうぼつき軌道きどうじょう工業こうぎょうステーションで順次じゅんじ建造けんぞうされ、1、2ばんかん(ARMD-01、02)がマクロスのりょうふなばた接続せつぞくされる予定よていであった。しかし、西暦せいれき2009ねんのゼントラーディぐんとの開戦かいせん、マクロスとのドッキングを阻止そしされ、2せきとも撃沈げきちんされる[ちゅう 12]。その8ばんかんまでが就役しゅうえきし、オーベルトきゅう宇宙うちゅう駆逐くちくかんとともに地球ちきゅう近傍きんぼう防衛ぼうえい任務にんむにあたるが、これらもまたボドル基幹きかん艦隊かんたいとの決戦けっせん全滅ぜんめつする[ちゅう 13]

『ホビーハンドブック1 ちょう時空じくう要塞ようさいマクロス』40ぺーじ宮武みやたけ一貴かずたかによってえがかれた「だい艤装ぎそう計画けいかくだいいち試案しあん」においては、右舷うげんにARMD-07を装備そうびどう29ぺーじ掲載けいさいされた完成かんせい予想よそう写真しゃしん改造かいぞう作例さくれい)では、左舷さげんにARMD-05を装備そうびしている。

劇場げきじょうばん本来ほんらい計画けいかくどおりマクロスの左舷さげんにアームド-01、右舷うげんに02が接続せつぞくされている。マクロスのうでえるようにゆびのような構造こうぞうぶつ追加ついかされるなどデザインがマイナーチェンジされている。作中さくちゅうでは格納庫かくのうこからスライドしきフックアームでスーパーバルキリーし、宇宙うちゅう空間くうかん放出ほうしゅつするはつかんシークエンスもえがかれている。地球ちきゅうじょうでの戦闘せんとうシーンもあるが、この場合ばあい重力じゅうりょくでどのようにはつかん作業さぎょうおこなうのかは設定せっていされていない[ちゅう 14]

富田とみたゆうひろしによるシナリオ原本げんぽんおよびノベライズでは、マクロスはダイダロスとプロメテウスを装備そうび。ノベライズでは、地球ちきゅうでARMD-05の残骸ざんがいたりにした早瀬はやせ未沙みさみだすシーンがかれている。

1992ねん12月発売はつばいの『ちょう時空じくう要塞ようさいマクロス 永遠えいえんのラヴソング 』(PCエンジンCD-ROM2 )には「プロメテウスII」強襲きょうしゅう揚陸ようりく空母くうぼ登場とうじょうし、ゼントラーディのかんたいしてダイダロス・アタックを敢行かんこうする。

1997ねん発売はつばいのセガサターンばんゲーム『ちょう時空じくう要塞ようさいマクロス あい・おぼえていますか』のオープニングムービーでは、なんアタリア島上しまがみでフォールドするマクロスにアームドきゅう2せき接合はぎあわしているが、どの時点じてんでマクロスとドッキングしたのかは不明ふめい。また、ゲームちゅうではダイダロス・アタックと同様どうよう戦法せんぽう「アームド・アタック」が設定せっていされている。

おなじく1999ねん発売はつばいのPCゲーム、『マクロス アナザーストーリー』ではアームドきゅう宇宙うちゅう空母くうぼヴァリウスがプレイヤーの母艦ぼかんとなり、単独たんどくでのアームド・アタック(ヴァリウス・アタック)を敢行かんこうする。

マクロス7』の時代じだいやく30ねん)には、ステルス仕様しよう単独たんどくフォールド可能かのう次世代じせだいがたグァンタナモきゅうや2だん甲板かんぱんウラガきゅう宇宙うちゅう空母くうぼ登場とうじょうする。

マクロスきゅう[編集へんしゅう]

かんたい自体じたいいちから建造けんぞうしたのではなく、前述ぜんじゅつのように巨人きょじんぞくよう建造けんぞうされたかん地球ちきゅう統合とうごうぐん主力しゅりょく戦艦せんかんとして改修かいしゅうするという特殊とくしゅ経緯けいい就役しゅうえきしたため、完全かんぜん同型どうけいかん存在そんざいしない。とくにこうけである「りょううで」などの部分ぶぶんにおいて、監察かんさつぐんのものとは、ある程度ていどべつ形状けいじょうになっている。

じゅん同型どうけいかん(オリジナル)[編集へんしゅう]

もとのぬしである監察かんさつぐんには原形げんけいとなったかん存在そんざいしていたとかんがえられるが、ASS-1と完全かんぜん同型どうけいかん発見はっけんされていない。

『ホビーハンドブック1 ちょう時空じくう要塞ようさいマクロス』には、「地球ちきゅう落下らっか以前いぜん復元ふくげん想像そうぞう」、「だい艤装ぎそう計画けいかくだいいち試案しあんがた」が宮武みやたけ一貴かずたかろしで掲載けいさいされている。

ちょう時空じくう要塞ようさいマクロス』だい30では、だいいちほしあいだ大戦たいせんしん統合とうごうぐんがゼントラーディの自動じどう工場こうじょう衛星えいせい奪取だっしゅおもむさい航路こうろじょう大破たいはして浮遊ふゆうしていた監察かんさつぐん宇宙うちゅう戦艦せんかん接触せっしょくするが、このかん上記じょうき復元ふくげん想像そうぞうとはちがかんくび主砲しゅほう発射はっしゃ機構きこうえがかれておらず、たんどうがた末広すえひろがりのよこはばのある船体せんたいと、船体せんたい一体いったい成型せいけいよこはばがた双発そうはつのメインスラスターの形状けいじょうはスマートな船型せんけいをしているASS-1とは構造こうぞうことなる。監察かんさつぐんとの接触せっしょく貴重きちょう機会きかいであるため、どうはなしではブリタイかん同乗どうじょうしていた早瀬はやせ未沙みさ調査ちょうさ進言しんげんするものの、工場こうじょう衛星えいせい奪取だっしゅ作戦さくせんへの時間じかんてき制約せいやくと、マクロス同様どうようブービートラップの発動はつどう憂慮ゆうりょしたブリタイにより却下きゃっかされる。

小太刀こだち右京うきょう小説しょうせつマクロスフロンティア』では、同型どうけいかんは2059ねん時点じてん銀河ぎんがのどこにあっても発見はっけんされておらず、そのなぞ飛来ひらいから50ねんもタブロイド学会がっかいにぎわせているとされている[23]

じゅん同型どうけいかんおよび後継こうけいかん地球ちきゅうせい[編集へんしゅう]

メガロードきゅう(SDF)[編集へんしゅう]

2003ねん11月にマクロスをベースとしたじゅん地球ちきゅうせいSDF-2 メガロード建造けんぞう開始かいし。のちに宇宙うちゅう移民いみんせんメガロード-01へと仕様しよう変更へんこうされ、2012ねん9がつ地球ちきゅう出港しゅっこうする。

なお、テレビばんの「メガロード」(設定せっていのみ)と、後年こうねん発売はつばいされた『ちょう時空じくう要塞ようさいマクロス Flash Back 2012』に登場とうじょうする「メガロード-01」はデザインがおおきくことなっている。分冊ぶんさつ百科ひゃっかマクロス・クロニクル』においては、テレビばん設定せっていがマクロスきゅう2ばんかんメガロードとしての完成かんせい予想よそう、『Flash Back 2012』ばん仕様しよう変更へんこうされ、実際じっさいにメガロードきゅう移民いみんせんメガロード-01として完成かんせいしたデザインであるとの解釈かいしゃくがなされている[24]

じゅん地球ちきゅうせい技術ぎじゅつ向上こうじょうとゼントラーディ艦艇かんてい研究けんきゅうによりフォールドシステムの暴走ぼうそう消滅しょうめつ不安ふあん解消かいしょうされているため、不要ふようとなったトランスフォーメーション機構きこう廃止はいしされている。そもそも、完成かんせいしたメガロード-01は大幅おおはば仕様しよう変更へんこうともない、かんくび主砲しゅほう自体じたい搭載とうさいされていない。

PCゲーム『ちょう時空じくう要塞ようさいマクロスVO』(2001ねん発売はつばい)ではメガロード-02もトランスフォーメーションからの主砲しゅほう発射はっしゃ機構きこうつ。またメガロード-02、メガロード-03の生産せいさんかかわったふくあい企業きぎょうたい私設しせつ軍隊ぐんたい秘密裏ひみつりに、マクロスきゅう戦艦せんかん「バルバトス」をようしている。

メガロードきゅうは2029ねんまでにすくなくとも25せき建造けんぞうされ[25]ちょう長距離ちょうきょり移民いみん船団せんだんとして地球ちきゅうから旅立たびだっていく。

だいいち世代せだいがたマクロスきゅう(SDFN)[編集へんしゅう]

メガロード-01の出航しゅっこう直後ちょくご西暦せいれき2013ねんから、ちょう長距離ちょうきょり移民いみん船団せんだん予定よてい航路こうろ調査ちょうさ安全あんぜん確保かくほ目的もくてきとして、マクロスきゅう1ばんかん (SDFN-1)「ジェネラル・ハヤセ」を筆頭ひっとうに12せき初代しょだいマクロスの同型どうけいかん量産りょうさんされ、地球ちきゅう出航しゅっこうしている[26][27]

だい117だい規模きぼ調査ちょうさ船団せんだん旗艦きかんとしてマクロスきゅう4ばんかん (SDFN-4)「ジェネラル・ブルーノ・J・グローバル」が運用うんようされていたが、2059ねん惑星わくせいガリア4の辺境へんきょう残骸ざんがいとして発見はっけんされる。げきちゅうでは「だいいち世代せだいがたのマクロス」とばれる。

マクロス30 銀河ぎんがつな歌声うたごえ』に登場とうじょうするマクロスきゅう8ばんかん(SDFN-8)「ジェネラル・ブリタイ・クリダニク」は惑星わくせいウロボロスへの移民いみんおこない、どう惑星わくせい首都しゅと「ブリタイ・シティ」となっている。

マクロスΔでるた外伝がいでん マクロスE』に同型どうけいかん登場とうじょうする。作中さくちゅうでは正式せいしきナンバー、正式せいしき名称めいしょう不明ふめい。2047ねん惑星わくせいピプレに移民いみん開始かいし以降いこう惑星わくせいピプレの首都しゅと強攻きょうこうがた姿すがた鎮座ちんざしている。2062ねんにゼルガル重工じゅうこうのイワン・ツァーリは「ちょう時空じくう要塞ようさいマクロス・エクストラ」とび、システムをさい起動きどうしてさい浮上ふじょうさせる。

次世代じせだいかん特徴とくちょう継承けいしょう[編集へんしゅう]

しんマクロスきゅう
2030ねん、メガロードきゅう後継こうけいかんとしてさらに巨大きょだい宇宙うちゅう移民いみんせんしんマクロスきゅう1ばんかん建造けんぞうされ、「マクロス」という地球人ちきゅうじんるい象徴しょうちょう宇宙うちゅう移民いみんのシンボルとして移民いみん船団せんだん名称めいしょうがれていくこととなる。しんマクロスきゅうはよりすぐれたフォールド能力のうりょくをもって、先行せんこうした調査ちょうさ船団せんだんいつき、マクロスきゅう移民いみん船団せんだん合流ごうりゅうする[28]
2045ねん舞台ぶたいとする『マクロス7』(1994ねん - 1995ねん放映ほうえい)に登場とうじょうするマクロス7しんマクロスきゅう7ばんかんで、だい37ちょう長距離ちょうきょり移民いみん船団せんだん旗艦きかんである。
2059ねん舞台ぶたいとする『マクロスF』(2008ねん放映ほうえい)にはアイランド・クラスターきゅうしょうされるだい世代せだいがた移民いみん船団せんだん登場とうじょうし、船団せんだん規模きぼもよりスケールアップしている。シティかん(またはアイランドせん)とばれる居住きょじゅうかんバトルきゅう空母くうぼから構成こうせいされており、バトルきゅうはマクロス同様どうよう強攻きょうこうがたへのトランスフォーメーション機能きのうゆうしている。強攻きょうこうがたにおいて手持てもちの主砲しゅほうとしてもちいられるマクロス・キャノンはガンシップとしてたんかん運用うんようすることもできる。後期こうきがたバトルきゅうでは、さらに本体ほんたい部分ぶぶんも5せき戦闘せんとうかん分離ぶんり可能かのう
マクロス・クォーター
『マクロスF』にはしんマクロスきゅうくわえ、主人公しゅじんこう所属しょぞくすることになる民間みんかん軍事ぐんじ会社かいしゃS.M.Sの母艦ぼかんとしてマクロス・クォーター登場とうじょうする。全長ぜんちょうやく400mとそのとお従来じゅうらいしんマクロスきゅう(バトルきゅう)のやく4ぶんの1というサイズながら、強攻きょうこうがたへのトランスフォーメーション機能きのうやマクロス・キャノンなど、マクロスの特徴とくちょういでおり、最終さいしゅうばなしではダイダロス・アタックと同様どうようの「マクロス・アタック」とばれる戦法せんぽう使用しようする。『劇場げきじょうばん マクロスF』や関連かんれん作品さくひんには同型どうけいかん複数ふくすう登場とうじょうする。
マクロス・エリシオン
2067ねん舞台ぶたいとする『マクロスΔでるた』(2016ねん放映ほうえい)には、ほしあいだふくあい企業きぎょうたいケイオス所属しょぞくSDF/C-108 マクロス・エリシオン登場とうじょうする。うで以外いがいはマクロス・クォーターにかんがただが、サイズは800mきゅうばいちかい。マクロスの2/3ほどのサイズで非公式ひこうしき設定せっていほんの「ヴァリアブルファイター・マスターファイル」では「マクロス・ツーサードきゅう」としている。このかんもトランスフォーメーション機能きのうゆうしており、通常つうじょう強攻きょうこうがた惑星わくせいじょう停泊ていはくしている。最終さいしゅうばなしでは強攻きょうこうがた左腕さわんにあたる空母くうぼ「アイテール」かんくびにピンポイントバリアを展開てんかいし「アイテール・アタック」とばれる攻撃こうげきおこなう。
マクロス・グラシオン、マクロス・メガシオン
劇場げきじょうばんマクロスΔでるた 激情げきじょうのワルキューレ』には、ケイオス所属しょぞくでマクロス・エリシオンと同型どうけいかんマクロス・グラシオンマクロス・メガシオン登場とうじょうする。
マクロス・ギガシオン
劇場げきじょうばんマクロスΔでるた 絶対ぜったいLIVE!!!!!!』にはマクシミリアン・ジーナス艦長かんちょうつとめる可変かへんつばさをもったエリシオンの同型どうけいかんマクロス・ギガシオン登場とうじょうする[29]
マクロスキャノン
2090年代ねんだい舞台ぶたいとする『ちょう時空じくう要塞ようさいマクロスII -LOVERS AGAIN-』(1992ねん発売はつばい)には、統合とうごうぐんちょう大型おおがた決戦けっせん兵器へいきマクロスキャノン登場とうじょうする。ゼントラーディぐん戦艦せんかんノプティ・バガニス主砲しゅほうとして4せき連結れんけつしており、発射はっしゃにはトランスフォーメーションをおこなう。

『ロボテック』ばん[編集へんしゅう]

りゅうプロダクション制作せいさくの『ちょう時空じくう要塞ようさいマクロス』・『ちょう時空じくうだんサザンクロス』・『機甲きこう創世そうせいモスピーダ』の3作品さくひんハーモニーゴールド USA しゃ (Harmony Gold USA) がライセンス取得しゅとくし、どういち世界せかいことなる時代じだい世代せだいえがいた、連続れんぞくするひとつの大河おおかわシリーズとして翻案ほんあんさい編集へんしゅうされた作品さくひんである『ロボテック』においては、『サザンクロス』に登場とうじょうするほしじんゾルじんプロトカルチャー(太古たいこほしじん末裔まつえいで、「ゼントラーディ」ぐんの「監察かんさつぐん」であると設定せっていされ、マクロスかんは「シアン・マクロスきゅう」のネームシップとしてマイクローン・サイズのかれらと巨人きょじん共同きょうどう運用うんようすることを前提ぜんてい設計せっけい建造けんぞうされた特殊とくしゅ艦船かんせんとされている。

ゾア・デリルダ (Zor Derelda) 」は、プロトカルチャー(資源しげんの「マトリックス子宮しきゅうたい)」を秘密裏ひみつり搭載とうさいした「シアン・マクロスきゅう」・ネームシップ(≒1ばんかん) "Macross" を支配しはいたち濫用らんようから保護ほごするために恒星こうせいけい放逐ほうちくする。

このため、支配しはいしゃたちは「インビッド(Invid)」とのながきにわたる戦争せんそうかんする戦局せんきょく優勢ゆうせい可能かのうとするために、まず手始てはじめにプロトカルチャー(資源しげんの「マトリックス子宮しきゅうたい)」供給きょうきゅうとらえる最後さいご見込みこみをもって、すでに暴走ぼうそうこしていながらもかれらのぼく(しもべ)としての忠誠ちゅうせいをいまだかろうじて維持いじしていた戦闘せんとう種族しゅぞくゼントラーディじんZentraedi)のとある基幹きかん艦隊かんたいを、かれらの既知きちのこの宇宙うちゅうかんする情報じょうほうげんもとづいて「テラン恒星こうせいけい太陽系たいようけい」にける。

「ダイダロス・アタック」にかんしては、ピンポイントバリア応用おうようした窮余きゅうよ衝角戦術せんじゅつであると説明せつめいされ、名称めいしょうもより英語えいごでの軍事ぐんじ用語ようご実態じったいちかい「ダイダロス・マニューバー」 (Daedalus maneuver ) 、つまり「ダイダロス機動きどう」(戦術せんじゅつ)に変更へんこうされている。

ちょう時空じくう要塞ようさいマクロス』だい30登場とうじょうする大破たいはした監察かんさつぐんかんは、『ロボテック』ではトゥ・サラームきゅう哨戒しょうかい巡洋艦じゅんようかんとされており、スヴァール・サランきゅうとほぼどう規模きぼかんとなっている。船型せんけいもスヴァール・サランきゅうおなじレイアウトで細長ほそながかんくびから一体いったい成型せいけいのメインスラスターへとひろがる三角形さんかっけい形状けいじょう幅広はばひろ船型せんけいであり、ASS-1とおなじく直線ちょくせんてきなラインをつスヴァール・サランきゅうといったおもむきかんとされる。

商品しょうひん[編集へんしゅう]

テレビばん放送ほうそうより各社かくしゃからプラモデル、変形へんけいトイなどが商品しょうひんされている。

マクロス要塞ようさいかん
アリイより1982ねん発売はつばいされた1/8000スケールのプラモデル。テレビばん仕様しよう要塞ようさいかん再現さいげんできる。
マクロス要塞ようさいかん
イマイより1983ねん発売はつばいされた1/5000スケールのプラモデル。テレビばん仕様しよう要塞ようさいかん再現さいげんできる。初期しょき発売はつばい予定よていアイテム19てんはホワイトパッケージで発売はつばいされたが、これのみオレンジパッケージで発売はつばいされた。
マクロス強攻きょうこうがた
イマイより1982ねん発売はつばいされた1/8000スケールのプラモデル。テレビばん仕様しよう強攻きょうこうがた再現さいげんできる。
マクロス強攻きょうこうがた
アリイより1982ねん発売はつばいされた1/5000スケールのプラモデル。テレビばん仕様しよう強攻きょうこうがた再現さいげんできる。
ビックマクロス
タカトクトイスより1982ねん発売はつばいされた1/3000スケールの変形へんけいトイ。要塞ようさいかん強攻きょうこうがた変形へんけい可能かのう。アニメばんにはない車輪しゃりん展開てんかいギミックもある。
SDF-1 マクロス
ウェーブより2007ねん発売はつばいされた1/5000スケールの完成かんせいひんモデル。劇場げきじょうばんのマクロスを再現さいげんしており、要塞ようさいかん強攻きょうこうがた変形へんけい可能かのう
SDF-1 マクロス ムービーカラーエディション
ウェーブより2008ねん発売はつばいされた完成かんせいひんモデル。上記じょうき商品しょうひんより、劇場げきじょうばんのカラーリングを再現さいげんしたもの。
1/3000 完全かんぜん変形へんけい SDF-1 マクロス
やまとより2010ねん発売はつばいされた1/3000スケールの変形へんけいトイ[30]劇場げきじょうばんのマクロスを再現さいげんしており、要塞ようさいかん強攻きょうこうがた変形へんけい可能かのう。2009ねんの『マクロスちょう時空じくうしんちゅう式典しきてん』で発表はっぴょうされ[31]先行せんこうして1/2000スケールの「プロトタイプレプリカキット」がウェブ限定げんてい発売はつばいされた[32]
ノンスケール SDF-1 マクロス 劇場げきじょうばん
アルカディアより2014ねんの『ワンダーフェスティバル 2014[なつ]』で販売はんばいされ、2015ねん限定げんてい再版さいはんされた要塞ようさいかん全長ぜんちょうやく105mm(やく1/12000スケール)の塗装とそうキット[33]劇場げきじょうばんのマクロスを再現さいげんしており、要塞ようさいかん強攻きょうこうがた変形へんけい可能かのうで、主砲しゅほうかく関節かんせつ可動かどうしきげきちゅうにおけるダメージを再現さいげんした主砲しゅほうパーツき。
SDF-1 マクロス要塞ようさいかん劇場げきじょうばん
ハセガワより2015ねん発売はつばいされた1/4000スケールのプラモデル。劇場げきじょうばん仕様しよう要塞ようさいかん再現さいげんできる。
SDF-1 マクロス要塞ようさいかん w/プロメテウス & ダイダロス
ハセガワより2015ねん発売はつばいされた1/4000スケールのプラモデル。前述ぜんじゅつ劇場げきじょうばん仕様しようをベースにしたマイナーチェンジばんで、テレビばんふう要塞ようさいかん再現さいげんできる。
SDF-1 マクロス (TV Ver.)
メガハウスより2016ねん発売はつばいされた1/6000スケールの完成かんせいひんモデル。テレビばんのマクロスを再現さいげんしており、パーツえにより要塞ようさいかん強攻きょうこうがた変形へんけい可能かのうで、強攻きょうこうがた主砲しゅほうりょうひじ可動かどうしき
SDF-1 マクロスかん 強攻きょうこうがた劇場げきじょうばん
ハセガワより2016ねん発売はつばいされた1/4000スケールのプラモデル。劇場げきじょうばん仕様しよう強攻きょうこうがた再現さいげんできる。主砲しゅほう可動かどうしき
SDF-1マクロス ミッドナイトスモーククリアVer.
2016ねんの『メガホビEXPO2016 AUTUMN』開催かいさい記念きねん商品しょうひんとしてメガハウスより発売はつばいされた1/6000 スケールの完成かんせいひんモデル。カスタムシールと蓄光シールきの限定げんていひん

脚注きゃくちゅう[編集へんしゅう]

注釈ちゅうしゃく[編集へんしゅう]

  1. ^ 小説しょうせつ早瀬はやせ未沙みさ しろ追憶ついおく』では、「すごく(S)でっかい(D)ふね(F)」のりゃく揶揄やゆされている。
  2. ^ ロボット形態けいたい企画きかく段階だんかいでは「バリアントス」と名付なづけられていた[3]
  3. ^ a b 宮武みやたけはインタビュー記事きじで「人間にんげんたちの4、5ばい巨人きょじんぞくっていたふね[10]」とべているが、設定せっていでは「5、6ばい」である。
  4. ^ a b c 劇場げきじょうばん設定せっていでは全長ぜんちょうやく1,200m、全幅ぜんはばやく600m、全備ぜんび重量じゅうりょうやく2200まんt[12]
  5. ^ ちょう時空じくう要塞ようさいマクロス』だい17冒頭ぼうとうによれば鳥島とつしまおき
  6. ^ ちょう時空じくう要塞ようさいマクロス』だい7では、火星かせいサラ基地きちでの戦闘せんとうでは重力じゅうりょく制御せいぎょ装置そうちがカムジンたい重力じゅうりょく地雷じらいにより無効むこうされ、噴射ふんしゃ推進すいしんけい破損はそんしていたため離陸りりく不能ふのう危機ききおちいる。
  7. ^ 劇場げきじょうばんでは艦橋かんきょうとレーダーブロックが一体化いったいかされているためこのシークエンスはない。
  8. ^ 小説しょうせつばんにおいては、いくつかの安全あんぜん確認かくにんシークエンスを省略しょうりゃくした、ラジカル・トランスフォーメーションの存在そんざいしるされているが、テレビばん劇場げきじょうばんでは、このモードの存在そんざいとく描写びょうしゃされていない。
  9. ^ ロボットへの変形へんけい意図いとしたものではない。
  10. ^ 形状けいじょうてき専用せんよう設備せつびのない地上ちじょう直接ちょくせつ着陸ちゃくりくすると、てい底部ていぶ破損はそんする。
  11. ^ 非公式ひこうしき書籍しょせきシリーズ「ヴァリアブルファイター・マスターファイル[20]」によれば、就航しゅうこう年次ねんじおよびかんめい以下いかのとおり。
    2008ねん7がつ ARMD-01ハーラン.J.ニーヴン / 2008ねん10がつ ARMD-02インヴィンシブル / 2009ねん3がつ ARMD-03エンタープライズ / 2009ねん5がつ ARMD-04クレマンソー、ARMD-05アカギ / 2009ねん8がつ ARMD-06コンステレーション / 2009ねん10がつ ARMD-07ラングレー / 2010ねん1がつ ARMD-08ミッドウェー / 2011ねん8がつ ARMD-09ミンスク、ARMD-10ハルナ / 2012ねん12がつ ARMD-11キエフ / 2013ねん2がつ ARMD-12インディペンデンス / 2014ねん5がつ ARMD-13フォレスタル / 同年どうねん9がつ ARMD-14ロバート.A.ライスリング
    ARMD-15以降いこうはアームドIIきゅう(アドヴァンスド・アームドきゅう)の建造けんぞう移行いこうしたとされる。なお、H.J.ニーヴンは初代しょだい地球ちきゅう統合とうごう政府せいふ代表だいひょう、R.A.ライスリングはだい2だい地球ちきゅう統合とうごう政府せいふ代表だいひょうにちなむ。
  12. ^ 「ヴァリアブルファイター・マスターファイル」においては異説いせつとして、ARMD-02はちゅうやぶしながらも避退に成功せいこうし、のちにボドル基幹きかん艦隊かんたいとの決戦けっせん参加さんかしたとある[20]
  13. ^ おなじく「ヴァリアブルファイター・マスターファイル」における異説いせつでは、ARMD-06コンステレーションはL-5の、ARMD-08ミッドウェーはアポロ基地きちの、それぞれ直衛なおえにんいていたため無事ぶじであったとされ、まただいいちほしあいだ大戦たいせん、9 - 14ばんかんがフォールドシステムを搭載とうさいして就役しゅうえきのこった6ばんかんおよび8ばんかんのちにレトロフィットがなされたという[20]
  14. ^ ちゃくかんかんしては、フックアームでガウォーク背部はいぶをつかみ格納庫かくのうこむという設定せっていがある[22]

出典しゅってん[編集へんしゅう]

  1. ^ かわもり正治しょうじ空白くうはくの2年間ねんかん」『マクロス・パーフェクト・メモリー』みのり書房しょぼう、1983ねん、61ぺーじ
  2. ^ a b c d e f かわもり正治しょうじ「ルーツ・オブ マクロス」『マクロス・パーフェクト・メモリー』233ぺーじ
  3. ^ a b 『マクロス・パーフェクト・メモリー』235ぺーじ
  4. ^ 『マクロス・パーフェクト・メモリー』247ぺーじ
  5. ^ 宮武みやたけ一貴かずたか マクロス&オーガス デザインワークス』ムービック、2005ねん、5ぺーじ
  6. ^ a b c 「メイキングシート 宮武みやたけ一貴かずたか (1)」『マクロス・クロニクル No.11』ウィーヴ、2008ねん、32ぺーじ
  7. ^ 「インタビュー:宮武みやたけ一貴かずたか SINCE:1982 SDF-1 MACROSS」『マクロスエース Vol.001』角川書店かどかわしょてん、2009ねん、11ぺーじ
  8. ^ a b かわもり正治しょうじ「ルーツ・オブ マクロス」『マクロス・パーフェクト・メモリー』234ぺーじ
  9. ^ 宮武みやたけ一貴かずたか マクロス&オーガス デザインワークス』7ぺーじ
  10. ^ a b 「メカデザイナー 宮武みやたけ一貴かずたかスペシャルインタビュー」『マクロスデジタルミッションVF-X 最強さいきょう攻略こうりゃくガイド』小学館しょうがくかん、1997ねん、102ぺーじ
  11. ^ a b c d イマイ / アリイせいプラモデル「マクロス要塞ようさいかん」「マクロス強攻きょうこうがたはこ表記ひょうき
  12. ^ 『MACROSS THE MOVIE』、小学館しょうがくかん、1984ねん、276ぺーじ
  13. ^ a b c d e f 『マクロス・パーフェクト・メモリー』140ぺーじ
  14. ^ かわもり正治しょうじ空白くうはくの2年間ねんかん」『マクロス・パーフェクト・メモリー』60ぺーじ
  15. ^ 『マクロス・パーフェクト・メモリー』138ぺーじ
  16. ^ a b c 『マクロス・パーフェクト・メモリー』229ぺーじ
  17. ^ かわもり正治しょうじ監督かんとくストーリーコメンタリー E PART #010」『OFFICIAL COMPLETE BOOK 劇場げきじょうばんマクロスF 〜サヨナラノツバサ〜』角川書店かどかわしょてん、2011ねん、33ぺーじ
  18. ^ 宮武みやたけ一貴かずたか マクロス&オーガス デザインワークス』16ぺーじ
  19. ^ ちょう時空じくう要塞ようさいマクロス ガイドブック』小学館しょうがくかん、1984ねん、156ぺーじ
  20. ^ a b c 『ヴァリアブルファイター・マスターファイル VF-1バルキリー』94 - 95ぺーじおよびどう『VF-4ライトニングIII』98 - 99ぺーじ、ソフトバンククリエイティブ。
  21. ^ a b c d e f g 『マクロス・パーフェクト・メモリー』166ぺーじ
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  23. ^ 小太刀こだち右京うきょう『マクロスフロンティア Vol.2 ブレイク・ダウン』角川書店かどかわしょてん、2008ねん、293ぺーじ
  24. ^ 「メカニックシート SDF-2 メガロード」『マクロス・クロニクル No.14』6ぺーじ
  25. ^ 「テクノロジーシート 移民いみんせん」『マクロス・クロニクル No.33』23ぺーじ
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関連かんれん項目こうもく[編集へんしゅう]

外部がいぶリンク[編集へんしゅう]