エディアカラン

地質ちしつ時代じだい・原生代げんせいだい^{[* 1]}^{[* 2]}
累代るいだい	代だい	紀きの	基底きてい年代ねんだい Mya^{[* 3]}
顕あらわ生せい代だい	新生代しんせいだい		66
	中生代ちゅうせいだい		251.902
	古生代こせいだい		541
原生代げんせいだい	新しん原生代げんせいだい	エディアカラン	635
		クライオジェニアン	720
		トニアン	1000
	中ちゅう原生代げんせいだい	ステニアン	1200
		エクタシアン	1400
		カリミアン	1600
	古こ原生代げんせいだい	スタテリアン	1800
		オロシリアン	2050
		リィアキアン	2300
		シデリアン	2500
太古たいこ代だい^{[* 4]}			4000
冥めい王代おうだい			4600
^ 基底きてい年代ねんだいの数値すうちでは、この表ひょうと本文ほんぶん中ちゅうの記述きじゅつでは、異ことなる出典しゅってんによるため違ちがう場合ばあいもある。 ^ 基底きてい年代ねんだいの更新こうしん履歴りれき ^ 百ひゃく万まん年ねん前まえ ^ 「始生代しせいだい」の新しん名称めいしょう、日本にっぽん地質ちしつ学会がっかいが2018年ねん7月がつに改訂かいてい

エディアカラン（エディアカラ紀き、英えい：Ediacaran）とは、約やく6億おく2000万まん年ねん（誤差ごさ1500万まん年ねん）前まえ〜約やく5億おく4200万まん年ねん（誤差ごさ30万まん年ねん）前まえにあたる原生代げんせいだい最後さいごの地質ちしつ時代じだいの一ひとつ。

名称めいしょう

この紀きの名称めいしょうは決定けっていされていなかった。そのためロシアでは「ベンド紀き（Vendian）」、中国ちゅうごくでは「震ふるえ旦だん紀き（Sinian）」、オーストラリアと北米ほくべいでは「エディアカラ紀き（Ediacaran）」の名なを使つかっていた。しかしながら2004年ねんに先カンブリア時代せんかんぶりあじだい層そう序じょ小しょう委員いいん会かいの勧告かんこくに基もとづき国際こくさい地質ちしつ科学かがく連合れんごう（IUGS）がこの紀きの名称めいしょうを「エディアカラ紀き」として批准ひじゅんし^[1]^[2]、年代ねんだいを規定きていした。ただし、エディアカラ境界きょうかいは絶対ぜったい的てきな国際こくさい標準ひょうじゅん層そう序じょ年代ねんだいではなく、生なま層そう序じょ層そう準じゅんに基もとづき模も式しき地ちによって規定きていされる国際こくさい標準ひょうじゅん模も式しき層そう断面だんめん及および地点ちてん（Global Boundary Stratotype Section and Point）によって定義ていぎされた唯一ゆいいつの先さきカンブリア境界きょうかいである。

ヴェンド紀き

同おなじく原生代げんせいだいの最後さいごの紀きに、Sokolov 1952 によるヴェンド紀き（Vendian period）があり、エディアカラ紀きの同義語どうぎごのように使つかわれる。

エディアカラ紀きとは別べつの地層ちそうで定義ていぎされているため単純たんじゅんに絶対ぜったい年代ねんだいを比較ひかくすることは難むずかしいが、Bowring & Erwin 1998 は6億おく5000万まん年ねん前まえからとしており、エディアカラ紀きよりやや早はやくから始はじまる。

ヴェンド紀きは5億おく6500万まん年ねん前まえを境さかいに、古ふるい Varangian と新あたらしい Ediacaran に分わかれる。ただしこの Ediacaran は現代げんだい的てきな定義ていぎのエディアカラ紀きより遅おそく始はじまる。

ヴェンド紀きの前まえは Sturtian で、クリオジェニアンとほぼ同おなじである。

生物せいぶつ相しょう

エディアカラ生物せいぶつ群ぐんの化石かせきが多おおく発見はっけんされる。「ベンド生物せいぶつ」と呼よばれる謎なぞの生物せいぶつ群ぐんが多数たすう出現しゅつげんしており、IUGSによる批准ひじゅん以前いぜんは「ヴェンド紀き」とも呼よばれた。

膨大ぼうだいな数かずのクラゲの印象いんしょう化石かせきが、1946年ねん、オーストラリア南部なんぶフリンダース山脈さんみゃくにあるエディアカラ丘陵きゅうりょうの銀ぎん鉛山なまりやまでレジナルド・C・スプリグによって発見はっけんされた^[3]。これらは、目めで見みることができる大おおきさであり、先カンブリア時代せんかんぶりあじだい末期まっきに属ぞくし、「エディアカラ動物どうぶつ群ぐん」と称しょうされる。その後ご、ナミビア、中国ちゅうごく、ロシア北海ほっかい地域ちいき、ウクライナ南部なんぶ地域ちいき、北きたヨーロッパ、カナダ・ニューファンドランド等とうの世界せかい各地かくちでエディアカラ時代じだい（5億おく9000万まん年ねん前まえ〜5億おく5400万まん年ねん前まえ）の岩石がんせきと印象いんしょう化石かせきが発見はっけんされている。動物どうぶつ群ぐんを次つぎの三みっつに分わけることができる。放射ほうしゃ性せい相称そうしょうは、円形えんけいで放射状ほうしゃじょうの区画くかくを持もっている。体からだの左右さゆうの区別くべつがなく、車輪しゃりんのようになっている。次つぎに葉はに似にた形かたちの生物せいぶつは、海底かいていの岩いわにでもくっついて生いきていた。最もっとも変異へんいにとんだ生物せいぶつは、「蠕虫様さま」（ぜんちゅうよう）と表現ひょうげんでき、左右さゆう対称たいしょうの動物どうぶつ。^[4]

脚注きゃくちゅう

[脚注きゃくちゅうの使つかい方かた]

^ Knoll, Andrew H.; Walter, Malcolm, Narbonne, Guy, and Christie-Blick, Nicholas (2006). “The Ediacaran Period: a new addition to the geologic time scale.” (PDF). Lethaia 39: 13-30.
^ Knoll, Andrew H.; Walter, Malcolm, Narbonne, Guy, and Christie-Blick, Nicholas (2004). “A new period for the Geological Time Scale.” (PDF). Science 305: 621-622.
^ イギリスのチャーンウッド・フォレスト、1977年ねん、ウェールズのスウォンジー大学だいがくジョン・コープ講師こうし（当時とうじ）が大学だいがく近ちかくのカマーゼンの市場いちば町まちから数すうキロ先さきで、カンブリア紀きの生物せいぶつを発見はっけんした。（テッド・ニールド著ちょ、松浦まつうら俊輔しゅんすけ訳やく『超ちょう大陸たいりく : 100億おく年ねんの地球ちきゅう史し』青土おうづち社しゃ、2008年ねん 218ページ）
^ リチャード・サウスウッド著ちょ、垂水たるみ雄二ゆうじ訳やく『生命せいめい進化しんかの物語ものがたり』八坂やさか書房しょぼう 2007年ねん 63-64ページ

参考さんこう文献ぶんけん

外部がいぶリンク

Subcommission on Precambrian Stratigraphy（先カンブリア時代せんかんぶりあじだい層そう序じょ小しょう委員いいん会かい）[1]
仲田なかた崇志たかし (2009年ねん10月がつ29日にち). “地質ちしつ年ねん代表だいひょう”. きまぐれ生物せいぶつ学がく. 2011年ねん2月がつ15日にち閲覧えつらん。

[1] 基底きてい年代ねんだいの数値すうちでは、この表ひょうと本文ほんぶん中ちゅうの記述きじゅつでは、異ことなる出典しゅってんによるため違ちがう場合ばあいもある。

[2] 基底きてい年代ねんだいの更新こうしん履歴りれき

[3] 百ひゃく万まん年ねん前まえ

[4] 「始生代しせいだい」の新しん名称めいしょう、日本にっぽん地質ちしつ学会がっかいが2018年ねん7月がつに改訂かいてい

[5] Knoll, Andrew H.; Walter, Malcolm, Narbonne, Guy, and Christie-Blick, Nicholas (2006). “The Ediacaran Period: a new addition to the geologic time scale.” (PDF). Lethaia 39: 13-30.

[6] Knoll, Andrew H.; Walter, Malcolm, Narbonne, Guy, and Christie-Blick, Nicholas (2004). “A new period for the Geological Time Scale.” (PDF). Science 305: 621-622.

[7] イギリスのチャーンウッド・フォレスト、1977年ねん、ウェールズのスウォンジー大学だいがくジョン・コープ講師こうし（当時とうじ）が大学だいがく近ちかくのカマーゼンの市場いちば町まちから数すうキロ先さきで、カンブリア紀きの生物せいぶつを発見はっけんした。（テッド・ニールド著ちょ、松浦まつうら俊輔しゅんすけ訳やく『超ちょう大陸たいりく : 100億おく年ねんの地球ちきゅう史し』青土おうづち社しゃ、2008年ねん 218ページ）

[8] リチャード・サウスウッド著ちょ、垂水たるみ雄二ゆうじ訳やく『生命せいめい進化しんかの物語ものがたり』八坂やさか書房しょぼう 2007年ねん 63-64ページ

[* 1]

[* 2]

[* 3]

[* 4]

[1]

[2]

[3]

[4]