アイフェリアン

地質ちしつ時代じだい - 顕あらわ生せい代だい

累代るいだい	代だい	紀きの	基底きてい年代ねんだい Mya
顕あらわ生せい代だい	新生代しんせいだい	第だい四よん紀き	2.58
		新しん第だい三紀みき	23.03
		古ふる第だい三紀みき	66
	中生代ちゅうせいだい	白はく亜紀あき	145
		ジュラ紀じゅらき	201.3
		三さん畳じょう紀き	251.902
	古生代こせいだい	ペルム紀き	298.9
		石炭せきたん紀き	358.9
		デボン紀き	419.2
		シルル紀おさむ	443.8
		オルドビス紀き	485.4
		カンブリア紀き	541
原生代げんせいだい			2500
太古たいこ代だい			4000
冥めい王代おうだい			4600

アイフェリアン（英えい: Eifelian）は、国際こくさい層そう序じょ委員いいん会かいによって定さだめられた地質ちしつ学がく用語ようごである、地質ちしつ時代じだい名なの一ひとつ。3億おく9330万まん年ねん前まえ（誤差ごさ120万まん年ねん）から3億おく8770万まん年ねん前まえ（誤差ごさ80万まん年ねん）にあたる、中期ちゅうきデボン紀きを二分にぶんした前期ぜんきである。前まえの期きは前期ぜんきデボン紀きを三さん分ふんした後期こうきエムシアン、続つづく期きは中期ちゅうきデボン紀き後期こうきジベティアン。アイフェル期きとも呼よばれる。

ドイツ西部せいぶの Wetteldorf Richtschnitt のアイフェル・ヒルにちなんで命名めいめいされており、そこに国際こくさい標準ひょうじゅん模も式しき層そう断面だんめん及および地点ちてん(GSSP)が露出ろしゅつしている。

生物せいぶつ

中期ちゅうきデボン紀きの腕うで足あし動物どうぶつ相しょうは旧きゅう世界せかい区くとアパラチア区くで大おおきく異ことなり、腕うで足あし動物どうぶつの Zdmir はそのタイプ種しゅ Zdmir solus がアイフェリアン階かいから産出さんしゅつし、属ぞくする15種しゅがドイツ・フランス・ベルギー・オーストリア・旧きゅうチェコスロバキア・旧きゅうソビエト連邦れんぽうの主おもにアイフェリアン階かいから1962年ねんに報告ほうこくされていた。その後ごは中華人民共和国ちゅうかじんみんきょうわこくの黒竜江こくりゅうこう省しょう・貴き州しゅう省しょう・広西ひろせ省しょう・四川しせん省しょう、日本にっぽんの岩手いわて県けんからも報告ほうこくが続つづいた。岩手いわて県けん大船渡おおふなと市し日頃市ひころいち町まち大森おおもりの大森沢おおもりさわ支流しりゅうクロンボラ沢さわに露出ろしゅつした石灰せっかい質しつ頁岩けつがん層そうはこの Zdmir 属ぞくの腕うで足あし動物どうぶつや三さん葉虫はむし化石かせきからアイフェリアン階かいに相当そうとうすると考かんがえられている。日頃市ひころいちに分布ぶんぷする中なか里さと層そうの研究けんきゅうから、Protoholoeciscus 属ぞく や Helentfore 属ぞくといった放散ほうさん虫ちゅうが少すくなくとも中期ちゅうきから後期こうきアイフェリアン期きに出現しゅつげんしたことが示しめされている。

福岡ふくおか県けん北九州きたきゅうしゅう市し小倉南こくらみなみ区く志井しいからも中里なかさと層そうの放散ほうさん虫ちゅうと共通きょうつうする種しゅの多おおい動物どうぶつ相しょうが発見はっけんされ、アイフェリアン階かいに対比たいひされている。また、G. fragilis 帯おびと P.hindea 帯おびの年代ねんだいをそれぞれエムシアン - アイフェリアン、アイフェリアンとした上うえで、福井ふくい県けん大野おおの市し（旧きゅう:和泉いずみ村むら）を流ながれる伊勢川いせがわ上流じょうりゅうから産出さんしゅつした放散ほうさん虫ちゅう動物どうぶつ群ぐんもエムシアン - アイフェリアンの動物どうぶつ群ぐんとされた。

古こ生物せいぶつ地理ちり

岩手いわて県けんの腕うで足あし動物どうぶつ相しょうは内モンゴル自治うちもんごるじち区く西部せいぶの中期ちゅうきデボン紀きの腕うで足あし動物どうぶつ相しょうと近きん縁えんであることが示しめされ、当時とうじは広大こうだいな大陸棚たいりくだなが広ひろがっていたことが示唆しさされている。また、同どう研究けんきゅうで南部なんぶ北上ほくじょう帯たいがゴンドワナ大陸たいりくを起源きげんとするマイクロコンチネントである説せつ、中国ちゅうごくに由来ゆらいする説せつの2つが否定ひていされた。