ペイビアン

地質ちしつ時代じだい - 顕あらわ生せい代だい^{[* 1]}^{[* 2]}
累代るいだい	代だい	紀きの	基底きてい年代ねんだい Mya^{[* 3]}
顕あらわ生せい代だい	新生代しんせいだい	第だい四よん紀き	2.58
		新しん第だい三紀みき	23.03
		古ふる第だい三紀みき	66
	中生代ちゅうせいだい	白はく亜紀あき	145
		ジュラ紀じゅらき	201.3
		三さん畳じょう紀き	251.902
	古生代こせいだい	ペルム紀き	298.9
		石炭せきたん紀き	358.9
		デボン紀き	419.2
		シルル紀おさむ	443.8
		オルドビス紀き	485.4
		カンブリア紀き	541
原生代げんせいだい			2500
太古たいこ代だい^{[* 4]}			4000
冥めい王代おうだい			4600
^ 基底きてい年代ねんだいの数値すうちでは、この表ひょうと本文ほんぶん中ちゅうの記述きじゅつでは、異ことなる出典しゅってんによるため違ちがう場合ばあいもある。 ^ 基底きてい年代ねんだいの更新こうしん履歴りれき ^ 百ひゃく万まん年ねん前まえ ^ 「始生代しせいだい」の新しん名称めいしょう、日本にっぽん地質ちしつ学会がっかいが2018年ねん7月がつに改訂かいてい

ペイビアン、または排はい碧あお期き（はいびゃくき、英えい: Paibian）は、地質ちしつ時代じだい名なの一ひとつ。約やく4億おく9700万まん年ねん前まえから約やく4億おく9400万まん年ねん前まえにあたる、カンブリア紀きの四よん番目ばんめの世よを三さん分ふんした前期ぜんき。前まえの期きはカンブリア紀きの三さん番目ばんめの世よを三さん分ふんした後期こうきのガズハンジアン、次つぎの期きは四よん番目ばんめの世よの中なか期きジャンシャニアン^[1]^[2]。

当時とうじの大気たいきと海洋かいようの酸素さんそ濃度のうどは現代げんだい以下いかであったが、この時代じだいに大気たいき・海洋かいようともに大おおきく酸素さんそ濃度のうどが上昇じょうしょうし、その水準すいじゅんは現代げんだいを上回うわまわるほどであった。

GSSP

名称めいしょうは中華人民共和国ちゅうかじんみんきょうわこく湖南こなん省しょうの排はい碧あおに由来ゆらいする。国際こくさい標準ひょうじゅん模も式しき層そう断面だんめん及および地点ちてん(GSSP)は湖南こなみ省しょう湘西トゥチャ族ぞくミャオ族ぞく自治じち州しゅう花垣はながき県けんの五ご菱ひし山脈さんみゃく（英語えいご版ばん）の排はい碧あおセクションにて、華僑かきょう累るい層そうの露頭ろとうが定義ていぎされている。ペイビアン階かいの基底きていはタイプ産地さんち(北緯ほくい28度ど23分ふん22秒びょう東経とうけい109度ど31分ふん33秒びょう / 北緯ほくい28.3895度ど東経とうけい109.5257度ど / 28.3895; 109.5257)の華僑かきょう累るい層そう基底きていから396メートル上じょうの、三さん葉虫はむしグリプタグノストゥス・レティクラトゥス（英語えいご版ばん）の初はつ出現しゅつげんである^[3]。

出来事できごと

ペイビアン階かいでは Steptoean Positive Carbon Isotope Excursion (SPCIE) と呼よばれる世界せかい規模きぼの現象げんしょうが知しられている^[4]。これはその名なが示しめすように炭素たんそ同位どうい体たい比ひが高たかい値ねを示しめすというもので、生物せいぶつ生産せいさんが増大ぞうだいしたことで軽かるい¹²Cが光合成こうごうせい生物せいぶつに固定こていされ、海洋かいようや大気たいきで重おもい¹³Cや¹⁴Cの比率ひりつが高たかまっていたことを意味いみする。この現象げんしょうは海底かいていに大量たいりょうの有機物ゆうきぶつが埋没まいぼつして富とみ栄養えいよう化かが進すすんだことに起因きいんする。当時とうじカンブリア紀きの海うみに広ひろがっていた無む酸素さんそ環境かんきょうは突如とつじょ逆転ぎゃくてんして大気たいきにまで影響えいきょうを及およぼし、SPCIE以降いこうの大気たいき中ちゅうの酸素さんそ濃度のうどは現在げんざいの21%よりも高たかい30%以上いじょうに達たっした可能かのう性せいもある。このような酸素さんその増加ぞうかは生命せいめいの爆発ばくはつ的てき増加ぞうかに寄与きよすることとなった^[5]。SPCIEは地球ちきゅうの真しんの極きょく移動いどうと関連かんれんがあることが指摘してきされてもいる^[6]。

脚注きゃくちゅう

[脚注きゃくちゅうの使つかい方かた]

出典しゅってん

^ “INTERNATIONAL CHRONOSTRATIGRAPHIC CHART（国際こくさい年代層ねんだいそう序じょ表ひょう）”. 日本にっぽん地質ちしつ学会がっかい. 2020年ねん4月がつ21日にち閲覧えつらん。
^ 鈴木すずき寿志ひさし「地質ちしつ年代ねんだい区分くぶん2012」『日本にっぽん地質ちしつ学会がっかい第だい120年ねん学術がくじゅつ大会たいかい講演こうえん要旨ようし（2013仙台せんだい）』、日本にっぽん地質ちしつ学会がっかい、2013年ねん、doi:10.14863/geosocabst.2013.0_629。
^ “GSSP for the Paibian”. Geologic TimeScale Foundation. 12 November 2012閲覧えつらん。
^ 江崎えざき洋一よういち、劉りゅう建けん波なみ、足立あだち奈津子なつこ、小谷おたに綾香あやか「南中なんちゅう国こくと北きた中国ちゅうごく地ち塊かたまりのカンブリア紀きからオルドビス紀き前期ぜんきにみられる礁の変遷へんせんと特異とくい性せい‐海洋かいよう環境かんきょうの地球ちきゅう生物せいぶつ学がく的てきな洞察どうさつ‐」『日本にっぽん地質ちしつ学会がっかい学術がくじゅつ大会たいかい講演こうえん要旨ようし日本にっぽん地質ちしつ学会がっかい第だい118年ねん学術がくじゅつ大会たいかい・日本にっぽん鉱物こうぶつ科か学会がっかい2011年ねん年ねん会合かいごう同どう学術がくじゅつ大会たいかい（水戸みと大会たいかい）』、日本にっぽん地質ちしつ学会がっかい、2011年ねん、doi:10.14863/geosocabst.2011.0.229.0。
^ “Plankton key to origin of Earth's first breathable atmosphere”. ScienceDaily (2011年ねん2月がつ22日にち). 2020年ねん4月がつ21日にち閲覧えつらん。
^ Jiao, Wen-Jun; Li, Yong-Xiang; Yang, Zhen-Yu (April 2018). “Paleomagnetism of a well-dated marine succession in South China: A possible Late Cambrian true polar wander (TPW)”. Physics of the Earth and Planetary Interiors 277: 38–54. Bibcode: 2018PEPI..277...38J. doi:10.1016/j.pepi.2018.01.009. ISSN 0031-9201.

[1] 基底きてい年代ねんだいの数値すうちでは、この表ひょうと本文ほんぶん中ちゅうの記述きじゅつでは、異ことなる出典しゅってんによるため違ちがう場合ばあいもある。

[2] 基底きてい年代ねんだいの更新こうしん履歴りれき

[3] 百ひゃく万まん年ねん前まえ

[4] 「始生代しせいだい」の新しん名称めいしょう、日本にっぽん地質ちしつ学会がっかいが2018年ねん7月がつに改訂かいてい

[5] “INTERNATIONAL CHRONOSTRATIGRAPHIC CHART（国際こくさい年代層ねんだいそう序じょ表ひょう）”. 日本にっぽん地質ちしつ学会がっかい. 2020年ねん4月がつ21日にち閲覧えつらん。

[6] 鈴木すずき寿志ひさし「地質ちしつ年代ねんだい区分くぶん2012」『日本にっぽん地質ちしつ学会がっかい第だい120年ねん学術がくじゅつ大会たいかい講演こうえん要旨ようし（2013仙台せんだい）』、日本にっぽん地質ちしつ学会がっかい、2013年ねん、doi:10.14863/geosocabst.2013.0_629。

[7] “GSSP for the Paibian”. Geologic TimeScale Foundation. 12 November 2012閲覧えつらん。

[8] 江崎えざき洋一よういち、劉りゅう建けん波なみ、足立あだち奈津子なつこ、小谷おたに綾香あやか「南中なんちゅう国こくと北きた中国ちゅうごく地ち塊かたまりのカンブリア紀きからオルドビス紀き前期ぜんきにみられる礁の変遷へんせんと特異とくい性せい‐海洋かいよう環境かんきょうの地球ちきゅう生物せいぶつ学がく的てきな洞察どうさつ‐」『日本にっぽん地質ちしつ学会がっかい学術がくじゅつ大会たいかい講演こうえん要旨ようし日本にっぽん地質ちしつ学会がっかい第だい118年ねん学術がくじゅつ大会たいかい・日本にっぽん鉱物こうぶつ科か学会がっかい2011年ねん年ねん会合かいごう同どう学術がくじゅつ大会たいかい（水戸みと大会たいかい）』、日本にっぽん地質ちしつ学会がっかい、2011年ねん、doi:10.14863/geosocabst.2011.0.229.0。

[9] “Plankton key to origin of Earth's first breathable atmosphere”. ScienceDaily (2011年ねん2月がつ22日にち). 2020年ねん4月がつ21日にち閲覧えつらん。

[10] Jiao, Wen-Jun; Li, Yong-Xiang; Yang, Zhen-Yu (April 2018). “Paleomagnetism of a well-dated marine succession in South China: A possible Late Cambrian true polar wander (TPW)”. Physics of the Earth and Planetary Interiors 277: 38–54. Bibcode: 2018PEPI..277...38J. doi:10.1016/j.pepi.2018.01.009. ISSN 0031-9201.

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