サンドイッチ 、サンドウィッチ (英 えい : sandwich )とは、パン などに肉 にく や野菜 やさい 、卵 たまご 等 ひとし の具 ぐ を挟 はさ んだり、乗 の せたりした料理 りょうり のこと。
代表 だいひょう 的 てき なものはティーサンドイッチ のようにパンの間 あいだ に具 ぐ を挟 はさ んだクローズドサンドイッチが一般 いっぱん 的 てき なものであるが、パンではなくパイ やラテンアメリカ のプランテイン のようにパンに代 か わる食材 しょくざい で挟 はさ んだものもある[1] 。また、ヨーロッパ のオープンサンドイッチ や中近東 ちゅうきんとう のピタ ポケットなども含 ふく めて広 ひろ く定義 ていぎ されることもある[1] 。
日本 にっぽん においては挟 はさ まれる具 ぐ 材 ざい や挟 はさ み込 こ むパンの名称 めいしょう を前 まえ に付 ふ して「○○サンド 」の略称 りゃくしょう で呼 よ ばれることがある[注 ちゅう 1] が、これは和製 わせい 英語 えいご で、日本語 にほんご 圏外 けんがい では通 つう じない。
なお、サンドウィッチ とサンドイッチ の明確 めいかく な違 ちが いはなく、単 たん なる表記 ひょうき ゆれ であるが、本 ほん 項 こう では固有名詞 こゆうめいし や誰 だれ かの発言 はつげん 以外 いがい については「サンドイッチ」に統一 とういつ する。
サンドイッチは持 も ち運 はこ んで、食卓 しょくたく が無 な い場所 ばしょ で、手 て でつかんで食 た べられる。
フランスで広 ひろ く食 た べられているクロックムッシュ 。熱 あつ いチーズなどがむき出 だ しになっており手 て でつかんで食 た べるのは難 むずか しく、ナイフ・フォーク を使 つか って食 た べる人 ひと が多 おお い。ホットサンドイッチの一種 いっしゅ 。
簡単 かんたん に調理 ちょうり でき、気軽 きがる に食 た べることができ、工夫 くふう 次第 しだい で栄養 えいよう バランスも良 よ くなるので、世界中 せかいじゅう のいたるところでよく食 しょく されている。
食 た べる時 とき に食卓 しょくたく やカトラリー (フォーク やナイフ )あるいは箸 はし などを必要 ひつよう とせず、手 て でつかんで簡単 かんたん に食 た べられるので重宝 ちょうほう されている。欧米 おうべい では職場 しょくば や外出 がいしゅつ 先 さき で食 た べる昼食 ちゅうしょく (弁当 べんとう )として自宅 じたく で作 つく って紙袋 かみぶくろ に詰 つ めて持参 じさん したり、ピクニック などに持 も って行 い くことが多 おお い。サンドイッチ店 てん もあり、ファストフード の一種 いっしゅ としても食 た べられている。アメリカ のデリカテッセンや日本 にっぽん のコンビニ などでも売 う られている。列車 れっしゃ の駅弁 えきべん や、航空機 こうくうき の機内 きない 食 しょく として提供 ていきょう されることもある。アメリカ軍 ぐん の戦闘 せんとう 糧食 りょうしょく の一種 いっしゅ であるファースト・ストライク・レーション は、ポケットサンドイッチ類 るい を主体 しゅたい として構成 こうせい されている。
様々 さまざま なタイプがある。具 ぐ を挟 はさ まずにパンに乗 の せただけのタイプは「オープンサンドイッチ 」と呼 よ ばれる。例 たと えばライ麦 らいむぎ パンの上 うえ に多彩 たさい な具 ぐ 材 ざい を乗 の せたデンマーク 料理 りょうり ・スモーブロー がある。細切 こまぎ りした耳 みみ なし食 しょく パンに、薄切 うすぎ りにした具 ぐ を乗 の せ、端 はし から円筒 えんとう 状 じょう に巻 ま いたものはロールサンドイッチやロールサンドと呼 よ ばれる。棒状 ぼうじょう (長 ちょう 楕円 だえん 状 じょう )のパンを厚 あつ く二 ふた つにスライスして具 ぐ 材 ざい を挟 はさ んだものは潜水 せんすい 艦 かん に見立 みた てられて「サブマリンサンドイッチ (サブ)」と呼 よ ばれている。サブウェイ やクイズノス・サブ がファストフード として世界 せかい 的 てき に普及 ふきゅう させた。
また、加 か 温 ゆたか 調理 ちょうり したものは「ホットサンドイッチ 」に分類 ぶんるい される。例 たと えばフランス のクロックムッシュ や、専用 せんよう 器具 きぐ で両面 りょうめん を焼 や いたものなどがある。それに対 たい して冷 つめ たいパンや具 ぐ 材 ざい だけで作 つく るサンドイッチを「コールドサンドイッチ」と分類 ぶんるい することがある。バリエーションとして、パンに具 ぐ 材 ざい を挟 はさ んだものに溶 と き卵 たまご を絡 から めて油 あぶら で揚 あ げたモンテクリストサンドイッチ等 とう もある。
各国 かっこく の特徴 とくちょう のある食 た べ物 もの や独特 どくとく の食 た べ物 もの と認知 にんち されているもの中 ちゅう には、サンドイッチの一種 いっしゅ に分類 ぶんるい されるものもある。例 たと えばイタリア料理 りょうり のパニーノ もサンドイッチの一種 いっしゅ である。フランス料理 りょうり における前菜 ぜんさい には、食 しょく パンをベースにしたカナッペ が供 きょう されることがあるが、これもサンドイッチの一種 いっしゅ である。また米国 べいこく 人 じん が好 この み世界 せかい に広 ひろ まったハンバーガー やホットドッグ もサンドイッチの一種 いっしゅ と言 い えるだろう[注 ちゅう 2] 。
ビー・ウィルソン が『サンドイッチの歴史 れきし 』(日本語 にほんご 訳 やく は月谷 つきや 真紀 まき 訳 わけ で原 はら 書房 しょぼう から)の序章 じょしょう 「サンドイッチとは何 なに か」で定義 ていぎ したサンドイッチは、「パンで食物 しょくもつ の両側 りょうがわ をはさんだもの」であり、上述 じょうじゅつ のオープンサンドイッチやカナッペはサンドイッチには含 ふく まれないことになる。
日本 にっぽん では食 しょく パン に具 ぐ を挟 はさ んだものが主流 しゅりゅう である。
アイスクリーム をクッキー などで挟 はさ んだものをアイスクリームサンドイッチ、クッキーサンドイッチなどとも称 しょう される。
発祥 はっしょう と発展 はってん [ 編集 へんしゅう ]
パンに類 るい する食材 しょくざい に適宜 てきぎ の具 ぐ を挟 はさ んで食 た べるという料理 りょうり 法 ほう は、古代 こだい ローマ のオッフラ (offula )、インド のナン 、中東 ちゅうとう のピタ 、メキシコ のタコス やブリート 等 ひとし 、世界 せかい 各地 かくち で古 ふる くから自然 しぜん に発祥 はっしょう したものである。
1世紀 せいき のユダヤ教 きょう の律 りつ 法学 ほうがく 者 しゃ (ラビ )ヒレル は、過 か 越 えつ の際 さい に、犠牲 ぎせい の仔 こ 羊 ひつじ の肉 にく と苦 にが い香 こう 草 そう とを、昔 むかし 風 ふう の柔 やわ らかいマッツァー (種 たね 無 な し、つまり酵母 こうぼ を入 い れない平 ひら たいパン)に包 つつ んだと言 い われている[2] [1] 。ヒレルが作 つく ったマッツァーのロールは「コレフ」と呼 よ ばれ、肉 にく の代 か わりに甘 あま い木 こ の実 み のペーストであるハロセットを、マーロールの代 か わりにホースラディッシュ を詰 つ めて食 しょく されている。西 にし アジアから北 きた アフリカにいたる地域 ちいき では昔 むかし から、食 た べものを大皿 おおざら から口 くち へ運 はこ ぶのに、このような大 おお きくは膨張 ぼうちょう させないパンを使 つか い、すくったり、包 つつ んだりして食 た べた。モロッコ からエチオピア やインド にかけては、ヨーロッパの厚 あつ みのあるパンとは対照 たいしょう 的 てき に、円形 えんけい に平 ひら たく焼 や かれた。
中世 ちゅうせい ヨーロッパでは、古 ふる く硬 かた くなった粗末 そまつ なパンを、食 た べ物 もの の下 した に敷 し く皿 さら 代 か わり(トレンチャー )に使 つか っていた。下敷 したじ きのパンは食 た べ物 もの の汁 しる を吸 す う。これを食事 しょくじ の最後 さいご に食 た べたり、満腹 まんぷく の場合 ばあい には、乞食 こじき や犬 いぬ に与 あた えた[5] 。このトレンチャーは「中世 ちゅうせい のサンドイッチ」と言 い われることもあるが、パンと具 ぐ を一緒 いっしょ に食 た べるサンドイッチと違 ちが い、トレンチャーと上 うえ に載 の せた食 た べ物 もの を一緒 いっしょ に食 た べることは無 な い。英国 えいこく 風 ふう サンドイッチのより直接 ちょくせつ な前身 ぜんしん は、例 たと えば17世紀 せいき ネーデルラント に見 み ることが出来 でき る。博物 はくぶつ 学者 がくしゃ ジョン・レイ は、居酒屋 いざかや の垂木 たるき に吊 つ るされている牛肉 ぎゅうにく を、「薄 うす くスライスされ、バターを塗 ぬ ったパンの上 うえ にのせて食 た べられる」と記 しる している[7] 。このような詳細 しょうさい な記述 きじゅつ は、その頃 ころ のイギリスにおいては、オランダの belegde broodje(オープンサンドイッチ、直訳 ちょくやく すると「(具 ぐ 材 ざい を)乗 の せられたパン」)のような食 た べ方 かた が未 いま だに一般 いっぱん 的 てき でなかったことを示 しめ している。
始 はじ めは、夜 よる の賭博 とばく や酒 さけ を飲 の む際 さい の食 た べ物 もの であったが、その後 ご 、ゆっくりと上流 じょうりゅう 階級 かいきゅう にも広 ひろ がり始 はじ め、貴族 きぞく の間 あいだ で遅 おそ い夜食 やしょく としても食 た べられるようになった。19世紀 せいき には、スペインやイングランドにおいて、爆発 ばくはつ 的 てき に人気 にんき が高 たか まった。この時代 じだい は工業 こうぎょう 社会 しゃかい の擡頭 たいとう があり、労働 ろうどう 者 しゃ 階級 かいきゅう の間 あいだ で、早 はや い・安 やす い・携帯 けいたい できる食 た べ物 もの としてサンドイッチは不可欠 ふかけつ なものとなった[8] 。
同 どう 時期 じき に、ヨーロッパの外 そと でもサンドイッチは広 ひろ まりはじめたが、アメリカでは、大陸 たいりく とは異 こと なり夕食 ゆうしょく に供 きょう される手 て の込 こ んだ料理 りょうり となった。20世紀 せいき 初期 しょき までには、地中海 ちちゅうかい 地方 ちほう と同様 どうよう に、アメリカでもサンドイッチは人気 にんき のある手軽 てがる な食 た べ物 もの となった。
M. モートンの調査 ちょうさ によれば、16世紀 せいき から17世紀 せいき イギリス では「サンドイッチ」はただ単 たん に “bread and meat” または “bread and cheese” などと呼 よ ばれていたという[5] 。食 た べ物 もの としての「サンドイッチ」の語 かたり の初出 しょしゅつ は、エドワード・ギボン の日記 にっき (1762年 ねん 11月24日 にち )にある。
ココア・ツリーで
食事 しょくじ をした。この
立派 りっぱ な
場所 ばしょ は、
毎晩 まいばん 、
本当 ほんとう に
英国 えいこく 的 てき な
光景 こうけい を
見 み せてくれる。
二 に 、
三 さん 十 じゅう 人 にん のこの
国 くに の
一流 いちりゅう の
男 おとこ たちが……テーブルで
少 すこ しずつ
食 た べる……わずかな
冷 つめ たい
肉 にく 、あるいはサンドイッチを
[5] 。
この名 な は、当時 とうじ のイギリスの貴族 きぞく (国会 こっかい 議員 ぎいん 、閣僚 かくりょう )、第 だい 4代 だい サンドウィッチ伯爵 はくしゃく ジョン・モンタギュー にちなんで(恐 おそ らくはマスコミなどの第三者 だいさんしゃ によって)付 つ けられたものであるが[注 ちゅう 3] 、モンタギュー自身 じしん がサンドイッチを発明 はつめい したわけでも推奨 すいしょう したわけでもないどころか、彼 かれ がその食 た べ物 もの を愛好 あいこう した証拠 しょうこ すら無 な い。しかし、1760年代 ねんだい から1770年代 ねんだい にかけて、「サンドイッチ」という名称 めいしょう は一般 いっぱん に普及 ふきゅう し、定着 ていちゃく していた。サンドウィッチ伯爵 はくしゃく の評伝 ひょうでん を著 あらわ したニコラス・ロジャーによれば、その理由 りゆう について唯一 ゆいいつ の情報 じょうほう 源 げん は、ピエール=ジャン・グロスレ (英語 えいご 版 ばん 、フランス語 ふらんすご 版 ばん ) による、1765年 ねん のロンドン滞在 たいざい の印象 いんしょう をまとめた著作 ちょさく 『ロンドン Londres 』(1770年 ねん 。英訳 えいやく はA Tour to London 1772年 ねん )の中 なか の次 つぎ のゴシップだという。
国務大臣 こくむだいじん は
公衆 こうしゅう の
賭博 とばく 台 だい で24
時 じ 間 あいだ を
過 す ごし、
終始 しゅうし ゲームに
夢中 むちゅう になっていたので、
二 に 枚 まい の
焼 や いたパンにはさんだ
少 すこ しの
牛肉 ぎゅうにく を
食 た べる
他 ほか に
生 い きてはおられず、ゲームを
続 つづ けながらこれを
食 た べる。この
新 あたら しい
食 た べものは、
私 わたし のロンドン
滞在 たいざい 中 ちゅう に
大 だい 流行 りゅうこう した。
発明 はつめい した
大臣 だいじん の
名前 なまえ で
呼 よ ばれた
[5] 。
しかし、ロジャーはグロスレの記述 きじゅつ について、「1765年 ねん 当時 とうじ のモンタギューは要職 ようしょく にあって多忙 たぼう を極 きわ めていたために、徹夜 てつや の賭博 とばく に割 さ くような時間 じかん は無 な い」と疑問 ぎもん を呈 てい している。
各国 かっこく のサンドイッチのパンと具 ぐ [ 編集 へんしゅう ]
イギリスのケンジントン宮 みや のオランジュリーで出 だ されたキュウリサンドイッチ 。パンの白 しろ い部分 ぶぶん だけを用 もち いている。
BLTサンドイッチ
アメリカンクラブハウスサンド
イタリアのパニーノ
トルコ の鯖 さば サンド(バルク・エキメキ )
パン
フランス
バゲット 類 るい のサンドイッチが主流 しゅりゅう で、パンの表面 ひょうめん がパリパリとしていて腰 こし があり崩 くず れにくい。他 た にクロワッサン を用 もち いたものもある。ビストロなどで座 すわ って食 た べる温 あたた かいタイプとしては前述 ぜんじゅつ のクロックムッシュ も極 きわ めて一般 いっぱん 的 てき である。 なお呼称 こしょう は、英語 えいご のsandwich(発音 はつおん は[sɑ̃.dwitʃ])が使 つか われるが[13] 、複数 ふくすう 形 がた はsandwichs(×-es)で、性 せい は男性 だんせい が普通 ふつう 。
ドイツ
もっぱら硬 かた い(ハード系 けい )パンが用 もち いられ、薄 うす くスライスした田舎 いなか パン や、水平 すいへい に切 き れ目 め を入 い れて上下 じょうげ に二 に 分割 ぶんかつ した小麦 こむぎ の丸 まる パン が主流 しゅりゅう 。オープンサンドイッチ (belegtes Brot) の形 かたち でも喫食される。
イギリス
柔 やわ らかい(ソフト系 けい )パン(日本人 にっぽんじん が「食 しょく パン」と呼 よ ぶもの)をスライスしたものを用 もち いるサンドイッチがあり、パン耳 みみ を切 き り落 お とすものも、パン耳 みみ をつけたままのものもある。他 ほか にもベーグル 、ロールパン 等 ひとし を使 つか うこともある。
日本 にっぽん
食 しょく パン から耳 みみ を切 き り落 お としたやわらかい部分 ぶぶん 等 とう 、柔 やわ らかいパンを使 つか ったタイプ(イギリスのいくつかあるタイプのひとつに倣 なら ったもの)が主流 しゅりゅう である。 詳細 しょうさい 後述 こうじゅつ 。
具 ぐ 材 ざい
具 ぐ 材 ざい は特 とく に限定 げんてい されていない。一般 いっぱん 的 てき な物 もの としては次 つぎ のようなものがある。
調理 ちょうり 法 ほう
パンはそのまま、あるいはトースト にして、通常 つうじょう はバター 、マーガリン 、マヨネーズ 、マスタード などを塗 ぬ ってから具 ぐ を挟 はさ む。これにはパンが具 ぐ 材 ざい の水分 すいぶん を吸 す うのを防 ふせ ぐ目的 もくてき もある。
食 しょく パンを用 もち いる場合 ばあい 、1斤 きん を8枚 まい から14枚 まい の薄切 うすぎ りにしたものを使 つか うのが一般 いっぱん 的 てき である。具 ぐ を挟 はさ んだ後 のち 、布巾 ふきん をかけて軽 かる く上 うえ から重 おも しを置 お き、パンと具 ぐ 材 ざい の密着 みっちゃく 度 ど を高 たか めると、食 た べる際 さい にバラバラにならない。
複数 ふくすう の具 ぐ 材 ざい を挟 はさ み込 こ むことも多 おお く、特 とく にベーコン ・レタス ・トマト の組 く み合 あ わせはその頭文字 かしらもじ を取 と ってBLTサンド と呼 よ ばれ、定番 ていばん サンドイッチの一 ひと つとなっている。BLTサンドは塩 しお とマヨネーズのみで味付 あじつ けするのが本来 ほんらい のレシピだが、日本 にっぽん ではトマトケチャップ が用 もち いられることが多 おお い。
ピクルス が付 つ け合 あわ せとして添 そ えられたり、具 ぐ 材 ざい の一 ひと つとして用 もち いられることがある。
クロックムッシュ については、原則 げんそく サンドイッチの一種 いっしゅ に分類 ぶんるい されるものの、調理 ちょうり 法 ほう としては独特 どくとく の面 めん もあるためその項目 こうもく を参照 さんしょう のこと。
日本 にっぽん のサンドイッチ[ 編集 へんしゅう ]
カツサンド (日本 にっぽん )
洋食 ようしょく の普及 ふきゅう にともなってサンドイッチも認知 にんち されるようになり、軍隊 ぐんたい のレシピ集 しゅう 『軍隊 ぐんたい 調理 ちょうり 法 ほう 』にも収録 しゅうろく された。駅弁 えきべん としては1892年 ねん (明治 めいじ 25年 ねん )、神奈川 かながわ 県 けん 鎌倉 かまくら 市 し 大船 おおふな の大船 おおふな 軒 のき が大船 おおふな 駅 えき で販売 はんばい したサンドイッチが日本 にっぽん 最初 さいしょ とされている。
1935年 ねん (昭和 しょうわ 10年 ねん )ごろには、東京 とうきょう の豚 とん カツ屋 や の井 い 泉 いずみ が花柳 かりゅう 界 かい の芸者 げいしゃ たちのためにトンカツ のサンドイッチ(カツサンド )を作 つく り始 はじ めた。
三角形 さんかっけい に切 き られたサンドイッチについては、1961年 ねん (昭和 しょうわ 36年 ねん )、東京 とうきょう の茗荷谷 みょうがたに 駅 えき 近 ちか くにあった「フレンパン(婦 ふ 連 れん パン小石川 こいしかわ 販売 はんばい 所 しょ )[注 ちゅう 4] 」が「フレンサンドイッチ」という名称 めいしょう で販売 はんばい し始 はじ めたものを発祥 はっしょう とする。後楽園 こうらくえん 球場 きゅうじょう にサンドイッチを売 う りに行 い っていた同店 どうてん の主人 しゅじん が、「中身 なかみ が見 み えるサンドイッチがあれば便利 べんり だな」という客 きゃく の一言 ひとこと から考案 こうあん したものである。同店 どうてん がすぐに特許 とっきょ を取得 しゅとく したが、5年 ねん 後 ご には放棄 ほうき したため、全国 ぜんこく に広 ひろ まった。以降 いこう 、日本 にっぽん の店舗 てんぽ 販売 はんばい でよく見 み られるようになった。
昭和 しょうわ 時代 じだい 後期 こうき までの日本 にっぽん では、「サンドイッチ」と言 い えば耳 みみ を切 き り落 お とした白 しろ い食 しょく パン で作 つく るものであり、他 た のパンを用 もち いたものはほとんど浸透 しんとう していなかった[注 ちゅう 5] 。飲食 いんしょく 店 てん では洋 よう 皿 さら の上 うえ に紙 かみ ナプキンを敷 し き、その上 うえ にサンドイッチを配置 はいち しパセリ を添 そ えて提供 ていきょう することが多 おお かった。またこの時代 じだい はまだマスタードが一般 いっぱん 的 てき でなかったため、もっぱら練 ね りからし が代用 だいよう として用 もち いられたのが味 あじ の上 うえ での大 おお きな特徴 とくちょう である。
デパート の大 だい 食堂 しょくどう や喫茶店 きっさてん などでは、サンドイッチも定番 ていばん のひとつとしてメニューに掲載 けいさい された。バリエーションは「野菜 やさい サンド」、「ハムサンド」、「卵 たまご サンド」、「ミックスサンド」などで、軽食 けいしょく としての扱 あつか いのため全体 ぜんたい 量 りょう も具 ぐ も少 すく なめであった。
中京 ちゅうきょう 圏 けん の喫茶店 きっさてん で提供 ていきょう されるサンドイッチには、具 つぶさ に焼 や きそば やスパゲッティ などの麺類 めんるい まで用 もち いられることもあった。
1992年 ねん には日本 にっぽん に米国 べいこく のサブウェイ が進出 しんしゅつ した。サブウェイのサンドイッチは大型 おおがた のバンを用 もち いた「サブマリン」と呼 よ ばれるもので、米国 べいこく ではありふれていても、日本 にっぽん では一般 いっぱん 的 てき ではなかったタイプであった。客 きゃく が具 ぐ 材 ざい を指定 してい し、自分 じぶん 好 この みのサンドイッチを目 め の前 まえ で店員 てんいん に作 つく ってもらえるのも日本人 にっぽんじん にとって新 あたら しい体験 たいけん であった。その後 ご 同 どう チェーン店 てん が増 ふ えるにつれ、日本 にっぽん でもそうしたタイプのサンドイッチが次第 しだい に定着 ていちゃく した。ビジネス街 がい に進出 しんしゅつ したサブウェイは、忙 いそが しいビジネスマンに手軽 てがる な昼食 ちゅうしょく の選択肢 せんたくし を増 ふ やしたとされる。
日本 にっぽん ではコンビニエンスストア ではおにぎり と共 とも に定番 ていばん 商品 しょうひん のひとつとして扱 あつか っており、耳 みみ を切 き り落 お とした食 しょく パンで作 つく られたサンドイッチがプラスチック(ビニール )の袋 ふくろ に詰 つ められた状態 じょうたい で棚 たな に並 なら べられる。「卵 たまご サンドイッチ」「野菜 やさい サンドイッチ」「ツナサンドイッチ 」などが定番 ていばん で、それ以外 いがい にも様々 さまざま な種類 しゅるい のサンドイッチが販売 はんばい されている。近年 きんねん では、ハード系 けい のパンを用 もち いたものが販売 はんばい されることも増 ふ えたが、ソフト系 けい のパンのものに比 くら べて高価 こうか であることが多 おお い。
こうしたタイプのサンドイッチは、製 せい パン業界 ぎょうかい や流通 りゅうつう 業 ぎょう などの業務 ぎょうむ 用語 ようご で「調理 ちょうり パン 」というカテゴリに分類 ぶんるい される。
近年 きんねん 、日本人 にっぽんじん の味覚 みかく に合 あ わせて様々 さまざま なサンドイッチが作 つく られている。前述 ぜんじゅつ のスパゲティなどの麺類 めんるい 、コロッケ 、メンチカツ などだけでなく、和風 わふう 食材 しょくざい の海苔 のり やじゃこ を具 ぐ として用 もち いるものもある。つぶあん 、こしあん 、うぐいすあん 、白 しろ あん などの餡 あん 類 るい を用 もち いたものもある。
パリのパティスリー 兼 けん サンドイッチ店 てん 。サンドイッチ専業 せんぎょう の店 みせ (や売 う り場 ば )はサンドウィッシュリ sandwicherie と呼 よ ばれる(fr:sandwich#Présentation générale )。
ヨーロッパの街角 まちかど では、サンドイッチ店 てん であることを明示 めいじ した店舗 てんぽ も多 おお い。短時間 たんじかん で、比較的 ひかくてき 安価 あんか に食事 しょくじ ができるため重宝 ちょうほう がられている。コーヒー店 てん なども兼 か ねていることが多 おお い。
アメリカ合衆国 あめりかがっしゅうこく ではデリカテッセン の主力 しゅりょく 商品 しょうひん のひとつである。
人気 にんき の店 みせ の中 なか にはチェーン店 てん 化 か に成功 せいこう しているところもあり、そのうちのいくつかは日本 にっぽん にも進出 しんしゅつ している。日本 にっぽん で生 う まれたサンドイッチチェーン店 てん もある。
主要 しゅよう チェーン
派生 はせい 的 てき ・比喩 ひゆ 的 てき 用法 ようほう [ 編集 へんしゅう ]
サンドイッチに挟 はさ むという意味 いみ は無 な いが、パンで挟 はさ む調理 ちょうり 法 ほう に因 ちな んで、両側 りょうがわ から挟 はさ まれた状態 じょうたい を「サンドイッチ(された)」ということがある。このことより、広告 こうこく を書 か いた板 いた に挟 はさ まれた格好 かっこう で街 まち 中 ちゅう で宣伝 せんでん を行 おこな う者 もの をサンドイッチマン と呼 よ ぶ。また、プロレス のタッグマッチ で前後 ぜんご から相手 あいて 選手 せんしゅ を挟 はさ む連係 れんけい 攻撃 こうげき を「サンドイッチ(式 しき )○○」と呼 よ ぶ(サンドイッチラリアット など)。経済 けいざい 分野 ぶんや でも、日本 にっぽん 、中国 ちゅうごく の両 りょう 経済 けいざい 大国 たいこく の間 あいだ に位置 いち し、低 てい 賃金 ちんぎん の中国 ちゅうごく 、高 たか い技術 ぎじゅつ 力 りょく の日本 にっぽん の間 あいだ に挟 はさ まれた状態 じょうたい で身動 みうご きが取 と れない韓国 かんこく 経済 けいざい の状況 じょうきょう をサムスングループ の総帥 そうすい である李 り 健 けん 熙[15] [16] らは「サンドイッチ」と呼 よ んだ。
なお、英語 えいご では「sandwich」を「sand.」と略 りゃく すことはあるが、日本 にっぽん のように「サンドする」「○○サンド」の意味 いみ で「sand」を使 つか うことはなく、いずれの意味 いみ でも「sandwich」を用 もち いる。(ちなみに「sand」は「砂 すな 」のこと。)
^ 例 れい として「カツサンド」はカツ を挟 はさ んだもの、「カイザーサンド」はカイザーロール と呼 よ ばれるパンで挟 はさ んだものである。
^ マクドナルドの社内 しゃない 規定 きてい では、自社 じしゃ の、スライスした円形 えんけい バンズ に具 ぐ を挟 はさ む方式 ほうしき の製品 せいひん を、あくまで「サンドウィッチ」に分類 ぶんるい している。
^ この爵名自体 じたい は、領地 りょうち であった Sandwich(現在 げんざい のイングランド・サンドウィッチ )に由来 ゆらい する。古 こ 英語 えいご : Sandwicæ 。入 い り江 え や河口 かこう 付近 ふきん の砂 すな の多 おお い地 ち を意味 いみ する。
^ 店名 てんめい は、同店 どうてん がテナントとして入 はい っていた同 どう 潤 じゅん 会 かい 大塚 おおつか 女子 じょし アパート から。なお、この建物 たてもの は2003年 ねん に解体 かいたい され、現在 げんざい は同店 どうてん も存在 そんざい しない。
^ コッペパンやバターロールなどを用 もち いたサンドイッチも存在 そんざい していたが、それらは「サンドイッチ」ではなく「◯◯パン」という調理 ちょうり パンとして認識 にんしき されていた。
^ a b c 佐藤 さとう 政人 まさと 『世界 せかい のサンドイッチ図鑑 ずかん 』誠 まこと 文 ぶん 堂 どう 新光 しんこう 社 しゃ 、2017年 ねん 。
^ バビロニア・タルムード、ペサヒーム、115a
^ a b c d What's Cooking America , Sandwiches, History of Sandwiches .
^ Ray, Observations topographical, moral, & physiological; made in a journey through part of the Low Countries, Germany, Italy, and France... (vol. I, 1673) Simon Schama , The Embarrassment of Riches (1987:152) で引用 いんよう 。
^ Encyclopedia of Food and Culture , Solomon H. Katz, editor (Charles Scribner's Sons: New York) 2003
^ sandwich — Wiktionnaire
^ ハンバーガーチェーンとして知 し られるが、日本 にっぽん マクドナルドはそれらをサンドイッチと呼称 こしょう している。(株主 かぶぬし 優待 ゆうたい 券 けん の表記 ひょうき より)
^ “李 り 健 けん 熙三 さん 星 ほし 会長 かいちょう が「サンドイッチ論 ろん 」取 と り上 あ げたわけは” . 中央日報 ちゅうおうにっぽう . (2007年 ねん 1月 がつ 27日 にち ). https://web.archive.org/web/20171201035712/http://japanese.joins.com/article/j_article.php?aid=84078 2017年 ねん 11月29日 にち 閲覧 えつらん 。
^ “「天才 てんさい 育 そだ てることのできない教育 きょういく 制度 せいど が問題 もんだい 」三星 みつぼし 李 り 健 けん 熙会長 ちょう ” . 中央日報 ちゅうおうにっぽう . (2007年 ねん 6月 がつ 2日 にち ). https://web.archive.org/web/20171201040304/http://japanese.joins.com/article/j_article.php?aid=88036 2017年 ねん 11月29日 にち 閲覧 えつらん 。