鶏卵けいらん

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鶏卵けいらんぜんたまごせい[1]
鶏卵けいらん
100 gあたりの栄養えいよう
エネルギー 632 kJ (151 kcal)
0.3 g
10.3 g
12.3 g
ビタミン
ビタミンA相当そうとうりょう
(19%)
150 µg
(0%)
3 µg
チアミン (B1)
(5%)
0.06 mg
リボフラビン (B2)
(36%)
0.43 mg
ナイアシン (B3)
(1%)
0.1 mg
パントテンさん (B5)
(29%)
1.45 mg
ビタミンB6
(6%)
0.08 mg
葉酸ようさん (B9)
(11%)
43 µg
ビタミンB12
(38%)
0.9 µg
ビタミンD
(12%)
1.8 µg
ビタミンE
(7%)
1.0 mg
ビタミンK
(12%)
13 µg
ミネラル
ナトリウム
(9%)
140 mg
カリウム
(3%)
130 mg
カルシウム
(5%)
51 mg
マグネシウム
(3%)
11 mg
リン
(26%)
180 mg
鉄分てつぶん
(14%)
1.8 mg
亜鉛あえん
(14%)
1.3 mg
どう
(4%)
0.08 mg
セレン
(46%)
32 µg
成分せいぶん
水分すいぶん 76.1 g
コレステロール 420 mg
ビオチン(B7 25.4 μみゅーg

ビタミンEはαあるふぁ─トコフェロールのみをしめした[2]

冷凍れいとうえきぜんたまごふく廃棄はいき部位ぶい付着ふちゃく卵白らんぱくふく卵殻らんかく卵殻らんかく: 13 %) 卵黄らんおう卵白らんぱく=31:69

ビタミンD:ビタミンD活性かっせい代謝たいしゃぶつふくむ(ビタミンD活性かっせい代謝たいしゃぶつふくまない場合ばあい: 0.9 μみゅーg
%はアメリカ合衆国あめりかがっしゅうこくにおける
成人せいじん栄養えいよう摂取せっしゅ目標もくひょう (RDI割合わりあい
鶏卵けいらん(100gなか)のおも脂肪酸しぼうさん種類しゅるい代表だいひょう[3]
項目こうもく 分量ぶんりょう (g)
脂肪しぼう 9.51
飽和ほうわ脂肪酸しぼうさん 3.126
16:0(パルミチンさん 2.231
18:0(ステアリンさん 0.811
一価いっか飽和ほうわ脂肪酸しぼうさん 3.658
16:1(パルミトレインさん 0.198
18:1(オレインさん 3.388
あたい飽和ほうわ脂肪酸しぼうさん 1.911
18:2(リノールさん 1.531
18:3(αあるふぁ-リノレンさん 0.036
20:4(同定どうてい 0.188
22:6 n-3(ドコサヘキサエンさん (DHA)) 0.058

鶏卵けいらん(けいらん)は、ニワトリにわとり)のたまごである。動物どうぶつたまご先史せんし時代じだいから人類じんるいにとって貴重きちょう食料しょくりょうでありつづけている[4]

一般いっぱんてき食用しょくようとする鳥類ちょうるいたまごくに地域ちいきによってことなり、カモガチョウダチョウカモメホロホロチョウキジエミューといった様々さまざま鳥類ちょうるいたまご使つかわれる。日本にっぽんにおいては、「たまご」といえば鶏卵けいらんすことがおおい。ひがしアジア東南とうなんアジアではアヒルたまご一般いっぱんてきである。ハトたまごもあり、用途ようとおうじて使つかけられている。

から卵殻らんかく)をった中身なかみ黄身きみ卵黄らんおう)と白身しろみ卵白らんぱく)にかれている。

栄養えいようたか食品しょくひんであり、白身しろみ黄身きみ双方そうほう動物どうぶつせいタンパク質たんぱくしつふくまれる。白身しろみタンパク質たんぱくしつのみだが、黄身きみには動物どうぶつせいタンパク質たんぱくしつ動物どうぶつせい脂肪しぼうふくまれ、そのなかビタミンCのぞく12種類しゅるいビタミンと12種類しゅるいミネラルふくんでいる。ぜんたまごにおいては必須ひっすアミノ酸あみのさん散在さんざいするが、これは白身しろみよりも卵黄らんおうおおふくまれる。動物どうぶつせいタンパク質たんぱくしつおよび動物どうぶつせい脂肪しぼう安価あんか供給きょうきゅうげんひとつであり、世界中せかいじゅうくに地域ちいき消費しょうひされつづけている[5]

たまご脂肪しぼうぶん黄身きみ集中しゅうちゅうてきふくまれる。白身しろみは88 %が水分すいぶん構成こうせいされ、脂肪しぼうい。黄身きみは「リノールさん」をはじめとする必須ひっす脂肪酸しぼうさん供給きょうきゅうげんである[6]たまご黄身きみには、ビタミンCをのぞく、すべてのビタミンがふくまれる。あぶら溶性ようせいの(あぶらける)ビタミンであるA・D・E・Kもすべふくむ。黄身きみコリン供給きょうきゅうげんでもあり、これは神経しんけい伝達でんたつのう発達はったつほねにおいても役割やくわりたす。たまごはビタミンのみならず、各種かくしゅミネラル供給きょうきゅうげんでもある[6]あぶら溶性ようせいのビタミンは、あぶら一緒いっしょ摂取せっしゅすることにより、身体しんたい吸収きゅうしゅうされるのをたすける。

たまごには、強力きょうりょくこう酸化さんか作用さよう (Antioxidant Effect) がある。炎症えんしょう誘発ゆうはつせいサイトカイン (Inflammatory Cytokine) のさんせいおさえる卵黄らんおう由来ゆらいタンパク質たんぱくしつは、人体じんたい有益ゆうえき効果こうかをもたらす。研究けんきゅうしゃらは、たまご黄身きみ日々ひび食事しょくじ追加ついかすることにより、ちょうにおける酸化さんかストレスを軽減けいげんできる可能かのうせいがある趣旨しゅし報告ほうこくした[6]

たまごにまつわるイメージや比喩ひゆことわざについては、「たまご#たまごかんすることわざ・故事こじ成語せいご」を参照さんしょう

構造こうぞう規格きかく[編集へんしゅう]

鶏卵けいらん断面だんめん
1. 卵殻らんかく
2. そと卵殻らんかくまく
3. うち卵殻らんかくまく
4. カラザ
5. そとすいさま卵白らんぱく
6. 濃厚のうこう卵白らんぱく
7. 卵黄らんおうまく
8. パンデルかく
9. はいばんかく
10. しょく卵黄らんおう黄色おうしょく卵黄らんおう
11. 淡色たんしょく卵黄らんおう黄白こうはくしょく卵黄らんおう
12. 内水うすいさま卵白らんぱく
13. カラザ
14. しつ
15. クチクラそう

鶏卵けいらん卵殻らんかく卵白らんぱく卵黄らんおうからり、その重量じゅうりょう比率ひりつはおよそ1:6:3である[7]卵殻らんかくおも炭酸たんさんカルシウムから多孔たこうしつからで、外部がいぶから酸素さんそみ、はい呼吸こきゅうによってしょうじた二酸化炭素にさんかたんそ放出ほうしゅつできるようになっている。卵殻らんかく内側うちがわには卵殻らんかくまくばれる薄皮うすかわがある。

卵白らんぱくねばたびたかい「濃厚のうこう卵白らんぱく」と、ねばたびひくい「みずさま卵白らんぱく」からる。

卵黄らんおうひもじょうの「カラザ」(たまごたい)によってたまご中心ちゅうしん固定こていされている。「カラザ」は日本語にほんごで「から」あるいは「からくさり」とかれることもあるが、実際じっさいにはギリシア由来ゆらいの「chalaza」(χάλαζα : )のおとうつしであり、漢字かんじでの表記ひょうき。その成分せいぶん通常つうじょう卵白らんぱくとほぼおなじであり、消化しょうか速度そくど留意りゅういするほどのちがいはない。その内部ないぶには通常つうじょう卵白らんぱくにはないシアルさん豊富ほうふふくまれている。卵黄らんおう中心ちゅうしん付近ふきんには、直径ちょっけい5 mm程度ていどの「ラテブラ」(latebra) とばれる組織そしきがある。「ラテブラ」はゆでたまごにしても完全かんぜんにはかたまりきらないという性質せいしつがある。なお、卵黄らんおう肉眼にくがんでは液状えきじょうのようにえるが、顕微鏡けんびきょうとう拡大かくだいすると「卵黄らんおうだま」という粒状りゅうじょう物体ぶったいあつまったもので出来できていることがかる。加熱かねつしたたまご特有とくゆうのわずかに粒立つぶだったような舌触したざわりやぽろぽろとくずれる様子ようすは、この卵黄らんおうだまによるものである(卵黄らんおうだま自体じたい卵生らんせい生物せいぶつ共通きょうつう性質せいしつである)。卵黄らんおうだまかずは、たまごのサイズの大小だいしょうかかわらず、およそ180まんとされている。

構造こうぞう詳細しょうさい[編集へんしゅう]

卵殻らんかく[編集へんしゅう]

卵殻らんかくかた表面ひょうめんには多数たすうこまかい気孔きこうがあり、はい呼吸こきゅう水分すいぶん調整ちょうせいにな[8]おも無機質むきしつ(ミネラル)から構成こうせいされるそうで、その両面りょうめん配置はいちされるクチクラそう卵殻らんかくまくわせ、400 μみゅーm前後ぜんごあつさのそう形成けいせいする。さらに外層がいそうから以下いか構造こうぞうけられる。

クチクラそう
おもとうタンパク質たんぱくしつからなるまくじょうそう[8]あつさ10 μみゅーm程度ていど簡単かんたん洗浄せんじょう摩擦まさつうしなわれ、市販しはんたまごではられている[8]
卵殻らんかく
スポンジ基質きしつ
有機物ゆうきぶつからなるスポンジじょう構造こうぞう無機質むきしつ沈着ちんちゃくしたもの。炭酸たんさんカルシウム主成分しゅせいぶんとするが、さい外層がいそう部分ぶぶんではマグネシウムリンさんしおがやや増加ぞうかし、卵殻らんかく強度きょうどたかめているといわれている。
乳頭にゅうとう突起とっき
卵殻らんかく内面ないめんみとめられる突起とっきぐんにわとり卵管らんかんにおける卵殻らんかく形成けいせい過程かてい名残なごりで、先端せんたん卵殻らんかくまくんでいる。
卵殻らんかくまく
あつさ70 μみゅーm程度ていど脂質ししつとうしつ若干じゃっかんふくむ、おも蛋白質たんぱくしつからなるμみゅーm単位たんい網目あみめ格子こうしじょうまれた不織布ふしょくふじょう繊維せんいにより構成こうせいされる。卵殻らんかくまくはさらに50 μみゅーmあつの6そうから外層がいそうそと卵殻らんかくまくぶ)と、20 μみゅーmあつの3そうから内層ないそううち卵殻らんかくまくぶ)にかれ、外層がいそう内層ないそうしつ部分ぶぶんではわかれて存在そんざいしている。保湿ほしつせい呼吸こきゅうのための通気つうきせいすぐれている。
気孔きこう
卵殻らんかく表面ひょうめん不織布ふしょくふじょう形成けいせいされた炭酸たんさんカルシウムであり、気孔きこうばれるμみゅーm単位たんいちいさなあみじょうあな無数むすうひらいている。ここから内部ないぶ水分すいぶん炭酸たんさんガスが発散はっさんされる。
気孔きこうかずは、7000‐17000とされる[9]

卵白らんぱく[編集へんしゅう]

卵白らんぱくは、以下いか部分ぶぶんからなる。

卵白らんぱく
ほとんどが水分すいぶんからり、とうくさりタンパク質たんぱくしつふくむ。リゾチームふくみ、よわ抗菌こうきん作用さようつ。
そとすいさま卵白らんぱく内水うすいさま卵白らんぱく
卵殻らんかく赤道あかみち卵黄らんおう周辺しゅうへん存在そんざいする比較的ひかくてき流動りゅうどうせいたか卵白らんぱく。それぞれ卵白らんぱく14程度ていど構成こうせいする。
濃厚のうこう卵白らんぱく
比較的ひかくてき粘性ねんせいたか卵白らんぱく卵白らんぱく全体ぜんたい12める。カラザと一体化いったいかし、卵黄らんおうたまご中心ちゅうしん維持いじする役目やくめたす。
カラザそう
卵黄らんおうまく外面がいめんおおう、蛋白質たんぱくしつから網目あみめじょう繊維せんいからそうで、卵黄らんおうきょくでは繊維せんい並行へいこう配向はいこうし、カラザと連続れんぞくしている。
カラザ
卵黄らんおうきょくからされたカラザそう延長えんちょう部分ぶぶん末端まったん濃厚のうこうタンパク質たんぱくしつ一体化いったいかしている。これらの構造こうぞうにより、卵黄らんおう抗菌こうきん作用さよう卵白らんぱく中心ちゅうしん位置いちさせることで、微生物びせいぶつによる汚染おせんからまもっている。

卵黄らんおう[編集へんしゅう]

はい成長せいちょうにおける栄養えいよう供給きょうきゅう目的もくてきとした濃厚のうこう部分ぶぶん以下いか部分ぶぶんかれる。

卵黄らんおうまく
あつさ15 μみゅーmからなるそうで、基本きほんてき水分すいぶんとおさないとおるまく
外層がいそう
あつさ3.0 - 8.5 μみゅーmの、格子こうしじょう繊維せんい多数たすう積層せきそうしたそう
連続れんぞくそう
あつさ0.05 - 0.5 μみゅーm顆粒かりゅうじょうタンパク質たんぱくしつならぶ、外層がいそう内層ないそうあいだ位置いちするそう
内層ないそう
網目あみめじょう繊維せんいからそう外層がいそうくら繊維せんいが20 - 60ばいふとい。
パンデルかくはいばん
実際じっさいひなひよこ)として成長せいちょうしてゆく中心ちゅうしん部分ぶぶん。パンデルかく中心ちゅうしんはいばん位置いちする。
卵黄らんおう
50 %の水分すいぶんと、30 %の脂質ししつ、17%のタンパク質たんぱくしつからなる。脂質ししつタンパク質たんぱくしつふく合体がったいであるリポタンパク質たんぱくしつおおい。また必須ひっすアミノ酸あみのさんにもみ、はいばん成長せいちょう栄養えいよう供給きょうきゅうげんとなる。卵黄らんおうはラテブラを中心ちゅうしん淡色たんしょく卵黄らんおうしょく卵黄らんおう交互こうごそうしている。
ラテブラ(白色はくしょく卵黄らんおう
卵黄らんおう中心ちゅうしんにある直径ちょっけい5 mm程度ていど淡色たんしょく卵黄らんおうからなる。
黄色おうしょく卵黄らんおう
淡色たんしょく卵黄らんおう
しょく卵黄らんおう
ラテブラのくび
ラテブラからパンデルかくへとびる淡色たんしょく卵黄らんおうからなる連結れんけつ構造こうぞう

卵黄らんおう抗菌こうきんせい成分せいぶんふくまない。さきべたように卵白らんぱく機能きのうにより、卵黄らんおう微生物びせいぶつによる汚染おせんからまぬかれているが、カラザや濃厚のうこう卵白らんぱく脆弱ぜいじゃくによって卵黄らんおう卵殻らんかく接触せっしょくした状態じょうたいになると微生物びせいぶつ汚染おせんさらされるようになり、急速きゅうそく腐敗ふはい進行しんこうする。

鶏卵けいらんのサイズ[編集へんしゅう]

日本にっぽん[編集へんしゅう]

市販しはんされているたまごは、パックつめ鶏卵けいらん規格きかくにより、1個いっこあたりの重量じゅうりょうによってランクけがなされている。また、サイズごとにことなるいろのラベルが指定していされている。

たまごのサイズがおおきくても、黄身きみおおきさはほとんどわらないとされていることもある[10]が、実際じっさい計量けいりょうによる統計とうけいではむしろたまごのサイズがおおきくなるほど卵黄らんおう比率ひりつたかいという結果けっかている[11]

LLサイズ 70 g以上いじょう76 g未満みまん あか
Lサイズ 64 g以上いじょう70 g未満みまん だいだい
Mサイズ 58 g以上いじょう64 g未満みまん みどり
MSサイズ 52 g以上いじょう58 g未満みまん あお
Sサイズ 46 g以上いじょう52 g未満みまん むらさき
SSサイズ 40 g以上いじょう46 g未満みまん ちゃ

比較的ひかくてきてい価格かかく商品しょうひんでは、上記じょうきのようなサイズけはせず、パックにめて市販しはんされている。

いちまわおおきな鶏卵けいらん[編集へんしゅう]

2016ねん3月2にちドイツのヴォルフェンブッテル(Wolfenbuettel)にて、にわとり通常つうじょうよりもおおきく、おもさ184gのたまごんだ。これは通常つうじょうたまごやく3ばいである[12]

2018ねん5月、フランス東部とうぶにて、にわとりが216gのおもさのたまごんだ。これは一般いっぱんてきなガチョウのたまごよりも72 gおも[13]

なお、ギネス世界せかい記録きろく掲載けいさいされている世界せかい最大さいだいおおきさのたまごは、1956ねん2がつアメリカ合衆国あめりかがっしゅうこくニュージャージーしゅうヴァインランド(Vineland, New Jersey)でまれたもので、そのおもさは454gであった[12][13]。このときたまごには黄身きみが2つはいっていた[13]

たまご[編集へんしゅう]

鶏卵けいらんったさいに、まれに卵黄らんおうが2つはいっていることがある。このような鶏卵けいらんたまご(「におうらん」、ぞくに「双子ふたごたまご」または「にこたま」)とい、そのほとんどは産卵さんらん開始かいしあいだもないわかにわとりんだたまごである。産卵さんらん開始かいし直後ちょくご排卵はいらんのリズムが一定いっていしない時期じき複数ふくすう卵黄らんおう連続れんぞくして排卵はいらんされることによってこるが、ごく普通ふつう生理せいり現象げんしょうであり、薬物やくぶつ投与とうよのような人為じんいてき方法ほうほうなん関係かんけいい。外見がいけん普通ふつうたまごよりも細長ほそなが全体ぜんたいてきとがり、おおきさやおもさがけているため、産卵さんらん開始かいしあいだもないわかにわとりしかいない養鶏ようけいじょうであれば比較的ひかくてき簡単かんたん見分みわけられる。あじはまったくわらないが、ごく一部いちぶひと気持きもわるがるかもしれないという理由りゆう出荷しゅっかまえのぞかれていた。

アメリカ合衆国あめりかがっしゅうこくでは1970年代ねんだいたまご多発たはつにわとりしゅ研究けんきゅうはじまり、たまごにわとり選抜せんばつ交配こうはいすることで通常つうじょう条件じょうけんより遺伝いでんてき産卵さんらんりつたかにわとりしゅつくしている。20ねん以上いじょう研究けんきゅう結果けっか、141 - 300にちよわいでのたまご発生はっせいりつが 30% というにわとりしゅつくされた。実用じつようにわとりしゅでは 20%程度ていど[14]日本にっぽん国内こくないでは青森あおもりけん畜産試験場ちくさんしけんしょで1979ねんから実用じつようけた品種ひんしゅ改良かいりょう育成いくせい研究けんきゅうおこなわれ[15]給餌きゅうじ条件じょうけんたまご発生はっせいりつたかめる方法ほうほうあきらかになっている[16]

鶏卵けいらんいろ[編集へんしゅう]

からいろ[編集へんしゅう]

アローカナたまご中央ちゅうおう

からいろは、白玉しらたまあかだまおおく、これはにわとり種類しゅるい遺伝いでんてきによるものである[10]一部いちぶあかだまは、フクシンけい色素しきそにより着色ちゃくしょくされているものもある[17]

市販しはん鶏卵けいらんは、白玉しらたま無精卵むせいらんあかだま有精ゆうせいたまごわれることがあるが、これには根拠こんきょい。白玉しらたまよりあかだまほう栄養えいようがあるとわれる場合ばあいもあるが、これも俗説ぞくせつでしかなく、白玉しらたま赤玉あかだま栄養えいよう[10]

アローカナチリ原産げんさんのニワトリ)は、からいろうす水色みずいろをしたたまごむ。

卵黄らんおういろ[編集へんしゅう]

鶏卵けいらん卵黄らんおういろちがいのれい

鶏卵けいらんにおけるいろは、うすクリームしょくからオレンジしょくまで様々さまざまである[18]が、飼料しりょうふくまれるカロテノイド[19]卵黄らんおう移行いこうするりょうまる。つまりおなじニワトリの個体こたいでも飼料しりょうえることで卵黄らんおういろ変化へんかする[10]。ニワトリのえさにカロテノイド含量がおおトウモロコシあたえると黄身きみくなり、カロテノイド含量がすくない飼料しりょうべいあたえるとしろっぽくなる[20][21]。また、鶏卵けいらんちゅうのカロテノイド含量がおおいほど、ゆでたまごにしたときのいろちがすくない。なお、日本にっぽんではいろい(オレンジしょくちかい)ものほど栄養えいようたかいとの誤解ごかいがあり[10][22]、よりいろものこのまれる傾向けいこうにある[18]

生産せいさん[編集へんしゅう]

生産せいさん方法ほうほう[編集へんしゅう]

採卵さいらんよう飼育しいくされているにわとりは、1.3にち1個いっこたまごむように選択せんたくてき繁殖はんしょくおこなわれたしゅである。採卵さいらんよう飼育しいくされるにわとりしゅもっと一般いっぱんてきなものは白色はくしょくレグホンである。たまごめすのみが飼育しいくされ、ゆう処分しょぶんされる[23]めすひなは75にちよわいころまで専用せんよう鶏舎けいしゃぐん飼される。過密かみつぐん飼によりひな同士どうしのつつきいがひろがりやすく、きずつくひながてくるため、くちばし切断せつだん(デビーク)がおこなわれる[24]

バタリーケージでの飼育しいく

ひなは75にちよわいごろからケージで飼育しいくされる。たまご衛生えいせいてき、かつ集約しゅうやくてき生産せいさんできるよう、バタリーケージ飼育しいくされることがおおい。日本にっぽん採卵さいらん養鶏ようけいじょうではやく90%以上いじょうがバタリーケージ飼育しいくである[24]。バタリーケージ飼育しいくとは、砂場すなばまりのない、1あたりの面積めんせきせまいケージのなかで、にわとり飼育しいくする方法ほうほうである。日本にっぽんのバタリーケージの平均へいきんサイズは1あたり470cm2程度ていど。これはB5サイズにたないおおきさである[24]にわとりにはかくれてたまごみたいというつよ欲求よっきゅうがあり、砂場すなば掃除そうじ行動こうどう一種いっしゅであるすなびをするためにかせないものである。また、せまいケージでにわとり飼育しいくする方法ほうほう動物どうぶつ愛護あいご観点かんてんから問題もんだいがあるとして、アメリカにおける4つのしゅう欧州おうしゅう連合れんごう(EU)では動物どうぶつ福祉ふくし観点かんてんから、こういったバタリーケージ飼育しいく禁止きんしされている[25]

採卵さいらんにわとりは150にちよわいごろから産卵さんらんはじめる。産卵さんらん開始かいししてやく1ねん経過けいかすると、たまごしち産卵さんらんりつ低下ていかし、自然しぜんかわはねしてきゅうさんはいにわとりてくる。このため、かわ羽前うぜん屠殺とさつする場合ばあいもあるが、長期ちょうきにわたって飼養しようする場合ばあいには強制きょうせいかわはねおこなわれる。強制きょうせいかわはねとは、にわとり絶食ぜっしょくさせることで給餌きゅうじ制限せいげんし、飢餓きが状態じょうたいにおくことで、あたらしいはねわらせることである。強制きょうせいかわはねのこったにわとりは、また市場いちばせるしつたまごむことができる。強制きょうせいかわはね日本にっぽん採卵さいらん養鶏ようけいではやく50 %で実施じっしされている[24]強制きょうせいかわ羽後うごやく8かげつあいだ産卵さんらんさせ、屠殺とさつする。

生産せいさんりょう[編集へんしゅう]

国際こくさい連合れんごう食糧しょくりょう農業のうぎょう機関きかん(FAOSTAT)によれば、2005ねん世界せかい鶏卵けいらん生産せいさんりょうは5943まん4000トンである。ぜん漁獲ぎょかくだか9646まんトンにぎ、のどのような動物どうぶつせいタンパク質たんぱくしつ生産せいさんりょうよりもおおい。鶏卵けいらん生産せいさんアジアしゅう(60.2 %)、ヨーロッパしゅう(16.7 %)、きたアメリカしゅう(13.9 %)にかたよっている。ぜん生産せいさんりょう41.0 %(2434まん8000トン)を中国ちゅうごく1こく生産せいさんしており、いでアメリカ合衆国あめりかがっしゅうこく(533まんトン)、インド(249まん2000トン)である。中国ちゅうごくでは、東北とうほく遼寧りょうねいしょう華北かほく河北かほくしょうはなひがし山東さんとうしょう江蘇ちぁんすーしょう中南なかみなみ河南かなんしょう西南せいなん四川しせんしょう生産せいさん集中しゅうちゅうしており、以上いじょうの6しょう生産せいさんりょうの2/3をめる。アメリカ合衆国あめりかがっしゅうこくではアイオワしゅう筆頭ひっとうに、オハイオしゅうインディアナしゅうペンシルベニアしゅうジョージアしゅうじゅん生産せいさんりょうおおい。

日本にっぽん国内こくないでは、農林水産省のうりんすいさんしょう統計とうけい[1]によれば、1998ねんから2002ねんまでの全国ぜんこく鶏卵けいらん生産せいさんりょう毎年まいとしおよそ250まんトンを推移すいいしている。これを都道府県とどうふけんべつにみると、2011ねんにおいて10まんトン以上いじょう生産せいさんされている都道府県とどうふけん茨城いばらきけん千葉ちばけん鹿児島かごしまけん広島ひろしまけん岡山おかやまけん北海道ほっかいどう新潟にいがたけん愛知あいちけん都道府県とどうふけんならびは生産せいさんりょうじゅん)である[26]

1993ねんと2005ねん比較ひかくすると、ぜん世界せかい生産せいさんりょうは3793まん8000トンから1.6ばい成長せいちょうしたことになる。くにべつでは中国ちゅうごく生産せいさんぞういちじるしく、2.6ばいたっした。いでインドの1.6ばいアメリカ合衆国あめりかがっしゅうこくの1.3ばい目立めだつ。以下いかに、2005ねんと1993ねん生産せいさん上位じょうい10カ国かこくげる。

  • 2005ねん世界せかいシェア)
    1. 中華人民共和国ちゅうかじんみんきょうわこく 41.0
    2. アメリカ合衆国あめりかがっしゅうこく 9.0
    3. インド 4.2
    4. 日本にっぽん 4.1
    5. メキシコ 3.5
    6. ロシア 3.5
    7. ブラジル 2.6
    8. フランス 1.8
    9. インドネシア 1.5
    10. トルコ 1.4
  • 1993ねん世界せかいシェア)
    1. 中華人民共和国ちゅうかじんみんきょうわこく 24.4
    2. アメリカ合衆国あめりかがっしゅうこく 11.2
    3. 日本にっぽん 6.8
    4. ロシア 5.6
    5. インド 4.0
    6. ブラジル 3.5
    7. メキシコ 3.1
    8. フランス 2.4
    9. ドイツ 2.3
    10. イタリア 1.9

価格かかく[編集へんしゅう]

流通りゅうつうしているたまごのほとんどは無精卵むせいらんであるが、一部いちぶではブランドたまご値段ねだんたか鶏卵けいらん流通りゅうつうしている。これには、ニワトリの飼育しいく方法ほうほうはなによるもの、えさにωおめが-3脂肪酸しぼうさん (Omega-3) の特殊とくしゅなものを使用しようしたものがある。はないにしたにわとりんだたまごは、フリー=レインジ・エッグ(Free-Range egg)、鶏卵けいらん、ケイジ=フリー・エッグ(Cage-free egg)とばれる。

日本にっぽん国内こくない食用しょくよう消費しょうひされる鶏卵けいらんは、おも白色はくしょくレグホーンしゅむものである。鶏卵けいらん値段ねだんは、過去かこすうじゅうねんわたって安定あんていつづけてきた。1954ねん昭和しょうわ29ねん)から1988ねん昭和しょうわ63ねん)までのMサイズの鶏卵けいらん1キログラムたりの価格かかく調しらべたデータによれば、1955ねん昭和しょうわ30ねん)のとし平均へいきん価格かかくは205えん、1965ねんは191えん、1975ねん前年ぜんねんオイルショックによりしょ物価ぶっか高騰こうとう)は304えん1985ねん昭和しょうわ60ねん)は高値たかね - 安値やすねで370えんから205えんまでとされており、生活せいかつ必需ひつじゅひん比較ひかくしておおむ安定あんていてき価格かかく推移すいいしめしている。2018ねん平成へいせい30ねん)5がつ時点じてんで、鶏卵けいらん価格かかく過去かこ10ねん最低さいてい水準すいじゅん記録きろくした。東京とうきょう地区ちくでMきゅうは1キログラムあたり170えんとなった[27]

がらすこつにわとりたまごむかしから栄養えいようたかいとされ、滋養じようやくとして売買ばいばいされてきた。昭和しょうわ末期まっきからいちにつき500えん前後ぜんこう相場そうばられている。

価格かかく上昇じょうしょう[編集へんしゅう]

2022ねんれい4ねん以降いこうたまご値段ねだん上昇じょうしょうつづけている。これは日本にっぽんのみならず、世界せかい各国かっこくでも同様どうよう傾向けいこうがみられる[28]。2022ねん12月28にちにアメリカ農務のうむしょう発表はっぴょうした資料しりょうによれば、2022ねん初頭しょとう以降いこうこう病原びょうげんせいとりインフルエンザにより、5800まんにわとり死亡しぼうした。2015ねんには5000まんにわとりころせ処分しょぶんされた。2022ねん12月28にちにアメリカ農務のうむしょう発表はっぴょうした資料しりょうによれば、2022ねん初頭しょとう以降いこうこう病原びょうげんせいとりインフルエンザにより、およそ5780まんにわとり死亡しぼうした。この数値すうちには、七面鳥しちめんちょうやアヒルもふくまれる。とりインフルエンザへの感染かんせん確認かくにんされた場合ばあい、48時間じかん以内いないころせ処分しょぶんされる[29]。2022ねん12月の最終さいしゅうしゅう時点じてんで、たまご在庫ざいこは、2022ねん初頭しょとうくらべて29%減少げんしょうし、2022ねん12月の時点じてんで、4300まん牝鶏ひんけいとりインフルエンザで死亡しぼうした[28]人件じんけん上昇じょうしょう材料ざいりょう上昇じょうしょう物流ぶつりゅう上昇じょうしょうにより、食料しょくりょうひんにおける全体ぜんたいてきなインフレの一環いっかんとして、たまご値段ねだんも、その上昇じょうしょう直面ちょくめんしている[28]農業のうぎょう従事じゅうじしゃ分析ぶんせきによれば、病原菌びょうげんきん急速きゅうそく拡散かくさんは、野鳥やちょう移動いどうするさいに、それらを農場のうじょうはこんでいるてん起因きいんする、という[28]感染かんせん確認かくにんされた場合ばあい病原菌びょうげんきん拡散かくさん制限せいげんするため、家禽かきんれはころされることになる[28]2015ねん発生はっせいしたとりインフルエンザは、そのとしの6がつわりをむかえたが、2022ねんにおいては、あきからふゆにかけて全国ぜんこく各地かくち発生はっせいした[28]。アメリカたまご委員いいんかい(The American Egg Board)によれば、たまご不足ふそくまれ現象げんしょうである、という。2022ねん発生はっせいしたとりインフルエンザにおいて、農場のうじょうさんヵ月かげつ回復かいふくせた。2015ねんとりインフルエンザの発生はっせいには、農場のうじょう回復かいふくまでにろくヶ月かげつからきゅうヶ月かげつかかった[28]

2022ねん12月20にちにアメリカ農務のうむしょう発表はっぴょうした資料しりょうによれば、2021ねん12月のたまご生産せいさんりょうは97おくだったのが、2022ねん11月には89おく減少げんしょうした[29]消費しょうひしゃ物価ぶっか指数しすうによれば、たまご値段ねだんは2022ねん10がつ時点じてんで10.1%上昇じょうしょう、2022ねん11月の時点じてんで2.3%上昇じょうしょうした[29]たまご値段ねだん上昇じょうしょうつづける一方いっぽうで、鶏肉とりにく値段ねだんについては下落げらくせたことがある。消費しょうひしゃ物価ぶっか指数しすうによれば、鶏肉とりにく価格かかくは、2022ねん10がつには1.3%、2022ねん11月には0.8 %下落げらくした。食料しょくりょうよう飼育しいくされているにわとりは、たまごくらべると、とりインフルエンザの影響えいきょうけづらい[29]孵化ふかから屠殺とさついたるまでの期間きかんは、5.5週間しゅうかんから9週間しゅうかんである[29]。しかしながら、2021ねん10がつ時点じてんくらべて、鶏肉とりにく値段ねだん上昇じょうしょう傾向けいこうにある。にわとりべさせる飼料しりょうである大豆だいずやトウモロコシの値段ねだん上昇じょうしょうがそれに拍車はくしゃをかけ、エネルギー価格かかく上昇じょうしょうは、食品しょくひん物流ぶつりゅう費用ひよう上昇じょうしょうにも影響えいきょうおよぼす[29]

寒卵かんたまご[編集へんしゅう]

寒中かんちゅう小寒しょうかん - 立春りっしゅんあいだ)にまれたたまご寒卵かんたまごい、あじ日持ひもちもするとされる[30]。また、無精卵むせいらんおおいとされる[30]寒卵かんたまご俳句はいく季語きごにもなっている。

流通りゅうつう販売はんばい貿易ぼうえき[編集へんしゅう]

賞味しょうみ期限きげん消費しょうひ期限きげん[編集へんしゅう]

日本にっぽん国内こくないでは鶏卵けいらん日付ひづけ表示ひょうじ手引てびき[31]により、鶏卵けいらんかいしてのサルモネラ食中毒しょくちゅうどくこらない期間きかんは、下記かきようしめされている[32]

産卵さんらん起点きてんとし、

  • 鶏卵けいらん生食なましょくできる消費しょうひ期限きげん冷蔵庫れいぞうこでの保存ほぞん期間きかんくわえた日数にっすう)は、10 ℃57日間にちかん、24 ℃22日間にちかん[31]
  • たまご賞味しょうみ期限きげんは、夏期かき(7 - 9がつ)が産卵さんらん16にち以内いない春秋しゅんじゅう(4 - 6がつ、10 - 11月)が産卵さんらん25にち以内いない冬季とうき(12 - 3がつ)が産卵さんらん57にち以内いないとされている。実際じっさい商品しょうひん表示ひょうじは、実状じつじょうはパック事業じぎょうしゃ量販りょうはんてん、バイヤーのはないでめておりパック2週間しゅうかん(14にち程度ていど年間ねんかんとおして賞味しょうみ期限きげんとしているところおおい。
  • より安全あんぜんかつ美味おいしくべたい場合ばあいには、夏期かき7日間にちかん[33]冬期とうき21にち目安めやす[31]。これより時間じかんつと、ドロッとしている白身しろみがサラサラとしたかんじになり、黄身きみについても風味ふうみ劣化れっか目立めだってくる。
  • なまたまご賞味しょうみ期限きげんぎていても、くさっていなければ問題もんだいなくべることができる。ただし、賞味しょうみ期限きげん2週間しゅうかんぎたたまご使つか場合ばあいには、加熱かねつ調理ちょうり心掛こころがけたほうがのぞましい。たまごくさっていれば「つよ異臭いしゅう」がしたり、くろみどりに「変色へんしょく」し、この状態じょうたいなら判別はんべつ容易よういになる。

日本にっぽんからの生鮮せいせんたまご輸入ゆにゅうみとめているのは、2019ねん11月時点じてんアメリカ合衆国あめりかがっしゅうこく香港ほんこんマカオ[34]台湾たいわんシンガポール実際じっさい輸入ゆにゅう香港ほんこんがほとんどをめる。輸出ゆしゅつりょうは2018ねんまで7ねんつづけてえ、2019ねんは10がつまでの累計るいけい6843トンで、過去かこ最高さいこうだった2018ねんえた[35]

鶏卵けいらんパック[編集へんしゅう]

スーパーマーケット販売はんばいされるたまごは、パックめで販売はんばいされる。「パルプモウルド」(モールド)とばれるかみのようにパルプからつくられる容器ようき[36]や、透明とうめいプラスチックせい容器ようきはいった状態じょうたい店頭てんとうかれる。

業務ぎょうむよう製品せいひん[編集へんしゅう]

業務ぎょうむよう調理ちょうりよう製菓せいかよう)の加工かこうたまごは、液状えきじょう凍結とうけつぜんたまご凍結とうけつ卵黄らんおう凍結とうけつ卵白らんぱく粉末ふんまつじょう乾燥かんそうぜんたまご乾燥かんそう卵黄らんおう乾燥かんそう卵白らんぱく形態けいたい供給きょうきゅうされる。

鶏卵けいらん鮮度せんど[編集へんしゅう]

とされてからの日数にっすう経過けいかともなって鶏卵けいらんには様々さまざま変化へんかしょうじる。そのうちの主要しゅようなものは濃厚のうこう卵白らんぱくみずさま、カラザおよび卵黄らんおうまく状態じょうたい変化へんかである。濃厚のうこう卵白らんぱくみずさまとは卵黄らんおうのまわりの卵白らんぱくのこんもりとしたがりがえる現象げんしょうである。また、カラザおよび卵黄らんおうまく変化へんかによって、たまごとしたときの卵黄らんおうかたち扁平へんぺいなものになり、さらに卵黄らんおうやぶれやすくなる。そのままの状態じょうたい放置ほうちすれば腐敗ふはいするが、長年ながねん放置ほうちするといしのようにしろ硬化こうかする。

鶏卵けいらん鮮度せんどは、ハウユニット卵黄らんおう係数けいすうによって表示ひょうじされる。ハウユニットは濃厚のうこう卵白らんぱくみずさま着目ちゃくもくした指標しひょうであり、卵黄らんおう係数けいすう卵黄らんおうかたち扁平へんぺいさに着目ちゃくもくした指標しひょうである。

食品しょくひんとしての利用りよう[編集へんしゅう]

鶏卵けいらんはその調理ちょうりてき性質せいしつによって、食材しょくざいとしてひろ使用しようされている。その性質せいしつとは、ねつ凝固ぎょうこせい卵白らんぱくおこりあわせい卵黄らんおう乳化にゅうかせいである。

タンパク質たんぱくしつ生体せいたい利用りようりつなまたまごで51%、加熱かねつされたたまごでは91%になる。つまり加熱かねつした状態じょうたいたまごタンパク質たんぱくしつは、なまたまごタンパク質たんぱくしつ比較ひかくしてばいちか吸収きゅうしゅうりつ[37]

鶏卵けいらん使用しようした料理りょうり種類しゅるい下記かきのとおりおおい。

菜食さいしょく主義しゅぎですら、無精卵むせいらんだけは動物どうぶつきずつけることなく入手にゅうしゅできる食材しょくざいであるとして「べてもよい」とする主義しゅぎもあり、中国ちゅうごくにおける精進しょうじん料理りょうりでも使つかわれるれいがある。

おも鶏卵けいらん料理りょうり[編集へんしゅう]

通常つうじょうは、からもちいず、中身なかみだけを食材しょくざいとして使つかう。からって中身なかみをそのままかずに(ぜずに)使つかうこともおおいが、かられて「いて」つまりぜた「たまご」にしてから使つかうこともおおい。目玉焼めだまやかずに加熱かねつし、オムレツいてから加熱かねつしている。たまごでるさいには、ゆでたまごかずにからごとでてからからってべ、「ポーチド・エッグ」(としたまご)もかずにでるが、かきたまスープ(かきたまじるいてからでる。

鶏卵けいらん使用しようした菓子かし[編集へんしゅう]

ケーキるい材料ざいりょうとしてひろ使つかわれている。

鶏卵けいらん使用しようした飲料いんりょう[編集へんしゅう]

その食材しょくざいとしての利用りよう[編集へんしゅう]

フランス料理りょうりコートレットころも鶏卵けいらん使つかわれている。それを模倣もほうした日本にっぽんとんかつころも材料ざいりょうにも使つかわれる。てんぷらころもにも使つかわれている。

生食なましょく[編集へんしゅう]

食品しょくひん衛生えいせい観点かんてんから、たまごなまべるさいにはサルモネラによる食中毒しょくちゅうどくとくをつけなければならない。サルモネラの汚染おせん経路けいろとしては、卵殻らんかくとおってきん外部がいぶから侵入しんにゅうする「オンエッグ」とたまご細胞さいぼうそのものがきん汚染おせんされることでしょうじる「インエッグ」とがあり、サルモネラの増殖ぞうしょくによる食中毒しょくちゅうどくけるためにも、できるだけ新鮮しんせんなものをえらぶことである。日本にっぽん国内こくないでの市販しはんひんたまごは、事前じぜんくそ専用せんよう洗剤せんざいてい濃度のうどつぎ塩素えんそさん溶液ようえきそとから洗浄せんじょうしたうえで透過とうかこう機器きき内容ないよう異物いぶつ確認かくにんおこなっている。全農ぜんのうのQCたまごはにわとり製品せいひんのサンプリングでサルモネラ検査けんさ実施じっししているが、きん陰性いんせいとまではうたっていない。夏季かきには劣化れっかはげしいため、牛丼ぎゅうどんチェーンてんのようなあたたかい弁当べんとう提供ていきょうする店舗てんぽでは、かえ容器ようき袋内ふくろうちでの温度おんど管理かんりのため、かえきゃくたいするなまたまご販売はんばいはされないこともおおい。購入こうにゅう冷蔵庫れいぞうこない保存ほぞんすることがのぞましい。日本にっぽんほかなまたまごべるくには、台湾たいわん韓国かんこくのように日本にっぽん統治とうちしていたくにである。台湾たいわんでは、月見つきみうどんすきべるさいなまたまご使つかうほか、かきごおりのトッピングになま卵黄らんおうせるれいもある。同様どうよう韓国かんこくでもなまたまごたいする抵抗ていこうすくない。欧米おうべいでもむかし生食なましょくされ、また日本にっぽん卵酒たまござけようエッグノッグ材料ざいりょうにも使つかわれていた。 だが、現在げんざい食中毒しょくちゅうどく可能かのうせいもあり、せいたまご加熱かねつもせずにべるのは自殺じさつ行為こういとされており、ゲテモノ料理りょうりあつかいされている。また、映画えいがロッキーのなまたまごむシーンは悲鳴ひめいがった。[38]

からってからたまご中身なかみをそのままべるか、場合ばあいもある。しかし、なま卵白らんぱくふくまれるアビジンビオチン吸収きゅうしゅう阻害そがいするため、なま卵白らんぱく長期間ちょうきかんつづけて大量たいりょう摂取せっしゅすることにより、ビオチン欠乏症けつぼうしょう発症はっしょうする危険きけんせい指摘してきされている[39]たまご生食なましょくかんしては、たまごかけごめし - たまご生食なましょく項目こうもくにもくわしい記述きじゅつがあるので参照さんしょうのこと。

栄養えいよう[編集へんしゅう]

栄養えいようたか食品しょくひんであり、卵黄らんおうはビタミンCをのぞく12種類しゅるいのビタミンと12種類しゅるいのミネラルをふくんでいる。ルテインゼアキサンチンのう神経しんけいけいをサポートする成分せいぶんであるコリンふくまれている。白身しろみタンパク質たんぱくしつ水分すいぶん構成こうせいされ、脂肪しぼう黄身きみ集中しゅうちゅうてきふくまれており、ビタミンとミネラルの供給きょうきゅうげんなされており、たまごふくまれるおおくの化合かごうぶつは「こう酸化さんか作用さよう(Anti-Oxidant Effects)をしめす」と報告ほうこくされている[40]たまご脂肪しぼうぶん黄身きみ集中しゅうちゅうてきふくまれる。白身しろみは88%が水分すいぶん構成こうせいされ、脂肪しぼうい。黄身きみ必須ひっす脂肪酸しぼうさん供給きょうきゅうげんでもある[6]たまご黄身きみには、ビタミンCをのぞく、すべてのビタミンがふくまれる。あぶら溶性ようせいの(あぶらける)ビタミンであるA・D・E・Kもすべふくむ。黄身きみはコリンの供給きょうきゅうげんでもあり、これは神経しんけい伝達でんたつのう発達はったつほねにおいても役割やくわりたす。たまごはビタミンのみならず、各種かくしゅミネラルの供給きょうきゅうげんでもある。あぶら溶性ようせいのビタミンは、あぶら一緒いっしょ摂取せっしゅすることにより、身体しんたい吸収きゅうしゅうされるのをたすける。炎症えんしょうせいサイトカイン(Inflammatory Cytokine)のさんせいおさえる卵黄らんおう由来ゆらいタンパク質たんぱくしつは、人体じんたい有益ゆうえき効果こうかをもたらす[6]

50gのたまごには、いちにつき、タンパク質たんぱくしつが6.29g、脂肪しぼうが5.3g、炭水化物たんすいかぶつが0.56gふくまれる[41]たまご黄身きみには飽和ほうわ脂肪酸しぼうさん飽和ほうわ脂肪酸しぼうさんふくまれ、飽和ほうわ脂肪しぼう黄身きみなかに1.6gふくまれる。たまごふくまれるタンパク質たんぱくしつは、人間にんげん身体しんたい必要ひつような「必須ひっすアミノ酸あみのさん」をすべふく[42]たまご人類じんるいにとって最適さいてきタンパク質たんぱくしつ供給きょうきゅうげんひとつであり、こう酸化さんか作用さようしめ[41][42]白身しろみには、タンパク質たんぱくしつ分解ぶんかいする酵素こうそ阻害そがいする作用さようつプロテアーゼ阻害そがいざい(Protease Inhibitors)がふくまれるが、これはねつくわえることで破壊はかいされる[42]

たまご狩猟しゅりょう採集さいしゅう社会しゃかいころから人類じんるいつづけてきたものひとつであり、せいべることも可能かのうであり、ねつとおすことで、ゆでたまごはじめとするたまご料理りょうり豊富ほうふつくれる。

鶏卵けいらんとコレステロール[編集へんしゅう]

鶏卵けいらん黄身きみには、252mgのコレステロールふくまれている[43]

2003ねん世界せかい保健ほけん機関きかん発表はっぴょうした生活せいかつ習慣しゅうかんびょう予防よぼうかんする報告ほうこくしょでは1にちのコレステロールの摂取せっしゅ目標もくひょうを300mg未満みまんとしている[44]米国べいこく農務のうむしょうおよび保健ほけん社会しゃかい福祉ふくししょうの『Dietary Guidelines for Americans 2010』によれば、年齢ねんれい関係かんけいなく、健康けんこうひと場合ばあいで300mg未満みまんである。日本にっぽん厚生こうせい労働省ろうどうしょうの『日本人にっぽんじん食事しょくじ摂取せっしゅ基準きじゅん(2010年版ねんばん)』によるとコレステロールの摂取せっしゅ目標もくひょうりょう上限じょうげん成人せいじん男性だんせいで1にちたり750mg、成人せいじん女性じょせいで600mgであり、摂取せっしゅ目標もくひょうりょう下限かげんはない。コレステロールは動物どうぶつせい食品しょくひん全般ぜんぱんふくまれており、そう摂取せっしゅりょう半分はんぶん鶏卵けいらんからとすると日本にっぽんでのいちにちたりの成人せいじん鶏卵けいらん摂取せっしゅ目標もくひょうりょう上限じょうげんは2以下いか、WHOが公表こうひょうしているガイドラインの場合ばあい健康けんこうひと1個いっこ以下いかとなる。

2012ねん8がつ発表はっぴょうされた論文ろんぶんEgg yolk consumption and carotid plaque』(『卵黄らんおう摂取せっしゅと頸動みゃく斑点はんてん』)の著者ちょしゃジョン・デイヴィッド・スペンス英語えいごばんデイヴィッド・J・ジェンキンス英語えいごばんジーン・ダヴィニョン英語えいごばんさんにんは、黄身きみ摂取せっしゅについて、「こころ血管けっかん疾患しっかん危険きけんがあるひとけるべき」といている[45]かれらは2010ねんにも論文ろんぶんDietary cholesterol and egg yolks: Not for patients at risk of vascular disease』(『食事しょくじにおけるコレステロールと卵黄らんおう血管けっかん疾患しっかん危険きけんせいがある患者かんじゃにはかない』)を発表はっぴょうしており、「たまごいちにちにつきいち摂取せっしゅしている場合ばあいしゅういち未満みまん比較ひかくして、糖尿とうにょうびょうのリスクが2ばい以上いじょうになる」「糖尿とうにょうびょう患者かんじゃがとくにそうだが、成人せいじん無分別むふんべつたまご黄身きみべるべきではない」「コレステロールの摂取せっしゅ制限せいげんしなければならない」「コレステロールの摂取せっしゅ制限せいげんすることで、こころ血管けっかん疾患しっかん減少げんしょうする」と断言だんげんしている[46]

1968ねんアメリカ心臓しんぞう協会きょうかい(The American Heart Association, AHA)は、「コレステロールがおお食事しょくじしん血管けっかん疾患しっかん危険きけんたかめる」と主張しゅちょうし、コレステロールの摂取せっしゅりょうについて「いちにちにつき300mg以下いかにすべきであり、たまご摂取せっしゅいち週間しゅうかんさん以下いかにすべきだ」との勧告かんこく発表はっぴょうした[41]。1968ねんにアメリカ心臓しんぞう協会きょうかい発表はっぴょうしたこの勧告かんこくは、人々ひとびと食生活しょくせいかつにも影響えいきょうおよぼした[6]。しかしながら、複数ふくすう研究けんきゅう結果けっかもとづき、研究けんきゅうしゃおおくは、たまごべることによるコレステロールの摂取せっしゅと、血漿けっしょうそうコレステロールのあいだにはなん関係かんけいい、と結論けつろんけている[6]たまご摂取せっしゅは、健康けんこう問題もんだい危険きけん増加ぞうかとはなん関係かんけいく、たまご生涯しょうがいわたって人間にんげん健康けんこう貢献こうけんする[6]2015ねん、アメリカ食品しょくひん指導しどう方針ほうしん諮問しもん委員いいんかい(The US Dietary Guidelines Advisory Committee)は、食事しょくじ指導しどう基準きじゅんから、たまごおよびコレステロールの摂取せっしゅ制限せいげん正式せいしき撤廃てっぱい[41]たまご摂取せっしゅ制限せいげんする必要ひつようくなった趣旨しゅし強調きょうちょうされた[42]

前述ぜんじゅつ論文ろんぶんEgg yolk consumption and carotid plaque』の著者ちょしゃ一人ひとりウェスタン・オンタリオ大学だいがく(University of Western Ontario)の教授きょうじゅジョン・デイヴィッド・スペンス英語えいごばんは、「コレステロールの摂取せっしゅしん血管けっかん疾患しっかん危険きけんせいたかめることは有名ゆうめいである。卵黄らんおうには、非常ひじょうこう濃度のうどのコレステロールがふくまれる」「糖尿とうにょうびょう患者かんじゃたまごいちにちにつきいちべれば、冠動脈かんどうみゃく病気びょうき危険きけんが2 - 5ばいになる」と主張しゅちょうした[47]。ジョー・C・ブラザース(Joel C. Brothers)は、この論文ろんぶんEgg yolk consumption and carotid plaque』について、「この『研究けんきゅう』は、『卵黄らんおう摂取せっしゅは、喫煙きつえんおなじくらい心臓しんぞうわるいことがかった』と主張しゅちょうしている」「デイヴィッド・J・ジェンキンス英語えいごばんジーン・ダヴィニョン英語えいごばんは、どちらも栄養士えいようしであるだけでなく、狂気きょうきみたヴィーガンである。研究けんきゅうたずさわったものなかで、心臓しんぞうびょう専門医せんもんい一人ひとりもいなかったのか?」「これは、科学かがくてき研究けんきゅうとははるかにかけはなれている」「研究けんきゅうしゃおこなったのは、深刻しんこく歯垢しこう問題もんだいかかえている1252にん患者かんじゃ(いずれも喫煙きつえんしゃ)に、『あなたはたまごしゅうにいくつべますか』とたずねる質問しつもん用紙ようし記入きにゅうしてもらった[48]。たったそれだけである」「当然とうぜんはなしだが、この『研究けんきゅう』は科学かがくかいからきびしく非難ひなんされている」「いずれにせよ、この研究けんきゅうはまったくのがらくたであり、それを印刷いんさつしたかみにも、なん価値かちい」とつよ批判ひはんしている[49]

たまごいちにちじゅうべた場合ばあいでも、「いちにちにつき、いちまで」と比較ひかくしても、ちゅうのコレステロールの数値すうちにはなん影響えいきょうおよぼさない[41]。また、たまご摂取せっしゅは、こころ血管けっかん疾患しっかん発症はっしょうとはなん関係かんけいい、と報告ほうこくされた[41]

たまご摂取せっしゅ人体じんたいへの影響えいきょう[編集へんしゅう]

研究けんきゅうしゃらは、たまご黄身きみ日々ひび食事しょくじ追加ついかすることにより、ちょうにおける酸化さんかストレスを軽減けいげんできる可能かのうせいがある趣旨しゅし報告ほうこくした[6]

たまごには食欲しょくよく満足まんぞくさせる作用さようがある[42]

たまごにはおおぎる体重たいじゅうらす作用さようがある。肥満ひまんたい人間にんげん日々ひび食事しょくじたまご追加ついかしてべると、体重たいじゅう減少げんしょう促進そくしんされる[42]

たまごタンパク質たんぱくしつには、抗菌こうきん作用さよう免疫めんえき保護ほご作用さよう慢性まんせい疾患しっかんから身体しんたい保護ほごする作用さよう[42]結腸けっちょうがんから身体しんたい保護ほごする作用さようがある[42]たまごは、骨格こっかくすじ喪失そうしつや、タンパク質たんぱくしつ関係かんけいする栄養失調えいようしっちょう高血圧こうけつあつ炎症えんしょうせいちょう疾患しっかんがんから身体しんたい保護ほごする作用さよう成分せいぶん供給きょうきゅうげんでもある[42]

フランツィスカ・シュプリッツラー(Franziska Spritzler)は、「たまご黄身きみふくまれるコレステロールの摂取せっしゅは、糖尿とうにょうびょう合併症がっぺいしょう危険きけん増加ぞうかとはなん関係かんけいく、それどころかその危険きけんせいらし、インスリン抵抗ていこうせい改善かいぜんできる」「たまご摂取せっしゅ健康けんこう状態じょうたい悪化あっかさせる、とする研究けんきゅうは、一貫いっかんしてしつひくいものだ。おおくの研究けんきゅうでは、たまご摂取せっしゅ健康けんこう状態じょうたい悪化あっかとはなん関係かんけいい、としめされている。しつたか研究けんきゅうによる証拠しょうこれば、たまごべることをおそれる科学かがくてき根拠こんきょいことがかるだろう」といた[50]

また、白身しろみだけをべるよりも、白身しろみ黄身きみ一緒いっしょべる(ぜんたまごべる)ことで、筋肉きんにくりょう増加ぞうかしやすくなる[51]

たまごには血圧けつあつ低下ていかさせる作用さようがある[42]朝食ちょうしょくたまごしゅう合計ごうけい12摂取せっしゅつづけた(ナトリウム摂取せっしゅりょうやした)ところ、LDLコレステロール血圧けつあつ低下ていかした。一方いっぽうたまごべずに炭水化物たんすいかぶつおおいものにえてべる(こうとうしつしょく摂取せっしゅする)と、インスリン抵抗ていこうせいたかまった(こころ血管けっかん疾患しっかんわずら危険きけんせい上昇じょうしょうした)[52]

1にちたまごさん摂取せっしゅすると、こう酸化さんか作用さよう物質ぶっしつ有意ゆうい増加ぞうかする[53]

たまご摂取せっしゅりょうやすと、HDLコレステロール上昇じょうしょうし、中性ちゅうせい脂肪しぼう数値すうち低下ていかした。また、たまご摂取せっしゅりょう増加ぞうかおよびコレステロールの摂取せっしゅ増加ぞうかは、痴呆ちほうしょう認知にんちしょう)をわずら危険きけんせい増加ぞうかとはなん関係かんけいく、たまご摂取せっしゅやすことで、痴呆ちほうしょうわずら危険きけんせい低下ていかした[54]

アレルギー[編集へんしゅう]

ぜん年齢ねんれい食品しょくひんべつ食物しょくもつアレルギー発症はっしょうしゃ割合わりあいると、鶏卵けいらん38.7%、牛乳ぎゅうにゅう20.9%、小麦こむぎ12.1%が3だいアレルゲンであり、鶏卵けいらんはそのなかでももっと発症はっしょうしゃおお[55]おもにアレルギーの原因げんいんとなる物質ぶっしつは、卵白らんぱくちゅうふくまれるタンパク質たんぱくしつやく11%を構成こうせいするオボムコイド(オヴォムコイド)である。そのため、鶏卵けいらんアレルギーであっても卵黄らんおうのみであればべられることがある。またオボムコイドは加熱かねつによって変質へんしつし、加熱かねつしたたまご料理りょうりであればたまごアレルギーがあってもべられるひともいる。

卵殻らんかく使用しよう[編集へんしゅう]

卵殻らんかくについては、クエン酸くえんさんのような有機ゆうきさんかしたり、くだいて粉末ふんまつにしてからなんらかの方法ほうほう卵殻らんかくまで摂取せっしゅしたりすることでカルシウム摂取せっしゅ可能かのうたまご自体じたいにはカルシウムもふくまれている)。中国ちゅうごくでの精進しょうじん料理りょうりなかで、しょうはやしけんでは粉末ふんまつにしてんだり、卵殻らんかくくだいて摂取せっしゅする修行しゅぎょうほうもある。また、こうにもなまたまごをそのままけて卵殻らんかくかし、中身なかみはだかみ美容びようけて蛋白たんぱくげんとして摂取せっしゅし、かした料理りょうりもちいる。同様どうよう家庭かてい調理ちょうり食品しょくひんは「ビネガー・エッグ」とばれる。

鶏卵けいらんしょく歴史れきし[編集へんしゅう]

世界せかい鶏卵けいらんしょく歴史れきし[編集へんしゅう]

たまご人類じんるいにとって先史せんし時代じだいから貴重きちょう食料しょくりょうであった[56]。ハロルド・マギー(Harold McGee)によれば、野生やせいにわとり家禽かきんとされるようになったのは「おそらく紀元前きげんぜん7500ねん以前いぜん東南とうなんアジアインド大陸たいりくであり、にわとりたまごるためであった」という[56]最初さいしょ家禽かきんにされた目的もくてきについては諸説しょせつあるが、最初さいしょ目的もくてきなにであったにせよ、にわとりはじめた人々ひとびとはしばらくするうちにそのたまごべるようになった。にわとり紀元前きげんぜん1500ねん以前いぜんシュメールエジプトにもたらされており[56]紀元前きげんぜん800ねんころにはギリシアにもたらされた[56]古代こだいエジプトのテーベ紀元前きげんぜん1420ねんごろてられたホルエムヘブはかには、ダチョウたまごおおきなたまご、おそらくはペリカンたまご供物くもつとしてっているおとこ姿すがたえがかれている[57]。したがって鶏卵けいらんがもたらされる以前いぜん古代こだいエジプトではそのようなたまごべていた可能かのうせいたかい。ギリシアでは、鶏卵けいらんがもたらされる以前いぜんおもウズラたまごべていた[56])。

中世ちゅうせいヨーロッパでは、たまごは「贅沢ぜいたくひん」となされ、よんしゅんぶしにはべるのはきんじられた[58]

17世紀せいきフランスでは、たまご酸味さんみのある果汁かじゅうくわえたものが人気にんきであった[59]。これが現在げんざいフルーツカード起源きげんである可能かのうせいがある[59]

19世紀せいきには乾燥かんそうたまご製造せいぞうおこなわれるようになった。

日本にっぽん鶏卵けいらんしょく歴史れきし[編集へんしゅう]

日本にっぽん列島れっとうでは弥生やよい時代じだい家畜かちくされたニワトリが伝来でんらいする。鶏卵けいらんは「にわとり」とばれ、『日本書紀にほんしょき』の冒頭ぼうとうでは宇宙うちゅう原初げんしょ状態じょうたい鶏卵けいらんたとえている[60]古代こだい殺生せっしょう禁断きんだんれいでは、鶏肉とりにくとともに鶏卵けいらんけるべきものとされた[61]。それらの禁令きんれい直接ちょくせつ鶏卵けいらんしょくきんずるものではなかったが、因果応報いんがおうほうたん地獄じごくもちいた仏教ぶっきょうさかいからの説諭せつゆあつりょくによって鶏卵けいらんしょくへの忌避きひ感情かんじょう浸透しんとうしていった。それでも養鶏ようけいえることはなく、『源平げんぺい盛衰せいすい』ではななじょう信隆のぶたかっていた4000-5000にわとり田畑たはたらしてころされたはなしがあり、室町むろまち時代ときよ禅僧ぜんそうひろしだいは、日記にっき『蔗軒ろく』でにわとりほか僧侶そうりょ説教せっきょうしたとなげいている[60]

戦国せんごく時代じだいには西日本にしにほんポルトガルじん来航らいこうし、鶏肉とりにくしょくとともにカステラやボーロのような鶏卵けいらんもちいた南蛮なんばん菓子かしつたえ、一部いちぶ受容じゅようされた[62]

江戸えど時代じだい初期しょきには西日本にしにほん一部いちぶ鶏卵けいらんしょくされ、寛永かんえい4ねん(1627ねん)には平戸ひらどオランダ商館しょうかんちょうカピタン)の江戸えど参府さんぷさい鶏卵けいらん用意よういされている[63]鶏卵けいらんもちいた料理りょうりとしては寛永かんえい20ねん(1643ねん)に成立せいりつした料理りょうりしょ料理りょうり物語ものがたり』では「たまごふわふわ」とばれる料理りょうりしるされ、寛永かんえい3ねん(1626ねん)に後水尾天皇ごみずのおてんのう二条城にじょうじょう行幸ぎょうこうしたさい饗応きょうおうされたという[63]。17世紀せいきなかばになると、栄養えいようたかさや便利べんりさにより急速きゅうそく庶民しょみんにも浸透しんとうした。『ほん朝食ちょうしょくかん』(1697ねん)や井原いはら西鶴さいかくこう色物いろものられるようにつよしらげ食品しょくひんとしての効能こうのう期待きたいされていた[60]

西日本にしにほんでははぎはんあるじもう利家としいえ佐賀さがはんあるじ鍋島なべしま薩摩さつまはんあるじ島津しまつといった西日本にしにほん大名だいみょう行事ぎょうじにおいて鶏卵けいらん料理りょうり菓子かしされている[64]幕末ばくまつには天保てんぽう9ねん(1838ねん)の佐賀さがはん御次おつぎ日記にっき』において、客人きゃくじん饗応きょうおうされた献立こんだてなかなまたまごしるされている[65]なまたまごかんしては近代きんだいには1872ねん明治めいじ5ねん)に従軍じゅうぐん記者きしゃ岸田きしだ吟香ぎんこうしょくした記録きろくられる[65]

保存ほぞん方法ほうほうは、冷蔵庫れいぞうこがほぼ完全かんぜん普及ふきゅうする昭和しょうわ50年代ねんだいまではたまごつと(たまごつと)というまれたわら容器ようきで、通気つうきせい日陰ひかげ保存ほぞんするのが一般いっぱんてきであった。

食品しょくひん以外いがい利用りよう[編集へんしゅう]

医薬品いやくひん[編集へんしゅう]

鶏卵けいらん食用しょくよう以外いがい医薬品いやくひん製造せいぞうにも利用りようされる。

インフルエンザワクチンは、ワクチンようウイルス培養ばいよう鶏卵けいらん使用しようする(ウイルスはきた細胞さいぼう寄生きせいするかたち増殖ぞうしょくするため)。鶏卵けいらん使つかわれはじめた歴史れきしは、1937ねんイングランドさかのぼる。当初とうしょは、軍人ぐんじん対象たいしょうにインフルエンザワクチンの臨床りんしょう試験しけんおこなわれた。翌年よくねんにはアメリカでも軍人ぐんじんたいしてワクチンの接種せっしゅはじまり、1940年代ねんだいには一般いっぱん市民しみんけのたまごをベースするワクチンの開発かいはつおこなわれた。アメリカ合衆国あめりかがっしゅうこくにおいて、ウイルス培養ばいようようこう品質ひんしつ鶏卵けいらん生産せいさんする養鶏ようけいじょう場所ばしょは、国家こっか安全あんぜん保障ほしょうかかわる事項じこうとして公表こうひょうになっている[66]

卵殻らんかくまく
卵殻らんかくまく中身なかみ保湿ほしつしながらたまご呼吸こきゅう必要ひつよう通気つうきをさせる丈夫じょうぶ生体せいたいまくであり、日本にっぽんではふるくから野戦やせん戦国せんごく時代じだいころから)での負傷ふしょう相撲すもうきず早期そうき治療ちりょうするためにもちいられたとされ、これをもと医療いりょうひんとして活用かつようするための研究けんきゅうすすめられている。江戸えど時代じだいには内部ないぶ残留ざんりゅうするアルブミンから目尻めじり皺伸しわのばし効果こうか期待きたいし、中年ちゅうねん以降いこう女性じょせいあいだパックとしてられ、そのために卵殻らんかくまくいて乾燥かんそうさせる内職ないしょく存在そんざいした(製品せいひん化粧けしょう用具ようぐ行商ぎょうしょうじんけわしい山村さんそんではくすりあるいた)。ふる記録きろくでは、中国ちゅうごく明朝みょうちょう医療いりょうしょ本草ほんぞう綱目こうもく』に「雞子しろがわ」を使用しようして創傷そうしょう治療ちりょうした記述きじゅつがある[67][68]漢方薬かんぽうやくとしての名称めいしょうは「凤凰ころも鳳凰ほうおうころも)」で、きよしはいせきめとして服用ふくよう創傷そうしょうけ、れにはなから[69]骨折こっせつとき服用ふくようする[70]ひとし使用しようほうがある。また同様どうようダチョウ卵殻らんかくまく現地げんち部族ぶぞくによっては同様どうよう使つかわれてきた。またむしたいする忌避きひ作用さようがあるなんらかの物質ぶっしつ放出ほうしゅつしているとかんがえられており、きたアフリカではむしけとしてハーブポプリめたダチョウの卵殻らんかくるされる。

たまご[編集へんしゅう]

黄身きみのみをいためてくろ液状えきじょうになったもの。カプセルにして健康けんこう食品しょくひんとしたものが市販しはんされているほか、個人こじんけのつくかた書籍しょせき紹介しょうかいされている。一方いっぽう、「加熱かねつによってはつがんせいゆうするヘテロサイクリックアミン生成せいせいされる」との報告ほうこくがある[71]

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参考さんこう文献ぶんけん[編集へんしゅう]

関連かんれん項目こうもく[編集へんしゅう]

外部がいぶリンク[編集へんしゅう]