ツゲ

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ツゲ
ツゲ Buxus microphylla(Kanapaha植物しょくぶつえん撮影さつえい
分類ぶんるいAPG III
さかい : 植物しょくぶつかい Plantae
階級かいきゅうなし : 被子植物ひししょくぶつ angiosperms
階級かいきゅうなし : 真正しんしょうそう子葉しようるい eudicots
: ツゲ Buxuales
: ツゲ Buxaceae
ぞく : ツゲぞく Buxus
たね : B. microphylla
変種へんしゅ : ツゲ B. microphylla var. japonica
学名がくめい
Buxus microphylla Siebold et Zucc. var. japonica (Müll.Arg. ex Miq.) Rehder et E.H.Wilson (1914)[1][2]
和名わみょう
ツゲ[1][3]
アサマツゲ[1][3]
英名えいめい
Japanese Box

ツゲ黄楊つげ[4]柘植つげ[4]、樿、学名がくめい : Buxus microphylla var. japonica)は、ツゲツゲぞく常緑じょうりょく低木ていぼく[4]別名べつめいで、ホンツゲアサマツゲ、コツゲ[2]などともよばれる。おも西日本にしにほんあたたかい地域ちいき分布ぶんぷし、伝統でんとうてき細工ざいくぶつ材木ざいもくとして貴重きちょうとされ[4][5][6]高級こうきゅうくし将棋しょうぎこまざいとしてられるほか、垣根かきね庭木にわきうえ栽にも使つかわれる。日本にっぽん固有こゆう変種へんしゅ[1][3]

名称めいしょう[編集へんしゅう]

和名わみょう[編集へんしゅう]

「ツゲ」とばれる植物しょくぶつは、1変種へんしゅ B. microphylla var. japonicaすが、ツゲぞく総称そうしょうとしてももちいる。また、庭木にわきとしてもちいる場合ばあいに、分類ぶんるいことなモチノキイヌツゲも、しばしば「ツゲ」とばれる[6][4]

この和名わみょう「ツゲ」の語源ごげんには諸説しょせつあり、次々つぎつぎみつになっててくることから「ぎ」とするもの、はるから梅雨つゆにかけて黄色おうしょくみをびることから「梅雨つゆ(つゆき)」とするもの、木目もくめこまかくまって丈夫じょうぶであることから「つよし木目もくめ(つよきめぎ)」とするものなどがある[4]

異称いしょう[編集へんしゅう]

ツゲは関東かんとう以西いせいひろ分布ぶんぷし、いろいろな異称いしょう方言ほうげん)をっている。イヌツゲ区別くべつするために「ホンツゲ」[4]伊勢いせ地方ちほうでは朝熊あさまさん分布ぶんぷするので「アサマツゲ」[4][5][3]伊豆諸島いずしょとうでは「ベンテンツゲ」[4][5]、「ハチジョウツゲ」(八丈島はちじょうじま[5]、「ミクラジマツゲ」(御蔵島みくらじま[5]など。

ほかにも、「サワフタギ」(兵庫ひょうごけん[ちゅう 1]、「ウツギ」(徳島とくしまけん[ちゅう 2]、ハマクサギ(高知こうちけん[ちゅう 3]、コアカソ[ちゅう 4]、イボタ[ちゅう 5]などの異名いみょうがある[4]

日本にっぽん国外こくがいでの名称めいしょう[編集へんしゅう]

英語えいごではツゲを「box」といい、ツゲ一般いっぱんを「common box」や「boxwood」と[4][7]。もともとコリントじんがこうした木材もくざい使つかってピュクシス(ばこ)をつくっていたのが語源ごげんである。とくセイヨウツゲして「European Box」、コーカサス地方ちほうのものを「Georgian Box」、「Caspian Box」(カスピアツゲ)、日本にっぽんのものを「Japanese Box」などとぶ。

はこ」を意味いみする「box」も、ツゲを意味いみする「box」も、いずれも語源ごげん古代こだいギリシアのピュクシスにさかのぼるとかんがえられている[8]

中国ちゅうごくではツゲ一般いっぱんを「黄楊つげ」とくが、これは後述こうじゅつする別種べっしゅまたべつ亜種あしゅタイワンアサマツゲ Buxus sinica[9]またBuxus microphylla subsp. sinica[1] にあたり、日本にっぽんのツゲをとく場合ばあいは「しょう黄楊つげ」と[6][4]

学名がくめい[編集へんしゅう]

学名がくめいは、Buxus microphylla Siebold et Zucc.変種へんしゅvar. japonica (Müll.Arg. ex Miq.) Rehder et E.H.Wilsonあたえられている[1]

ぞくめいの"Buxus"は、ツゲがばこ利用りようされることから、「化粧けしょうばこピュクシス)」を意味いみする古代こだいギリシアの「Πύξας」のラテン表記ひょうきPuxas」を由来ゆらいとしている[4]たね小名しょうみょうの"mycrophylla"は「ちいさい」を意味いみする[4][5]。"japonica"は「日本にっぽんの」を意味いみする。

The Plant List』では、この変種へんしゅみとめず Buxus microphyllaシノニムとしている[10]

日本にっぽん植物しょくぶつ分類ぶんるい学会がっかいの『Flora of Japan Database(日本にっぽん植物しょくぶつデータベース)』では、たねない分類ぶんるいあたえず Buxus microphylla とし、備考びこうなかで、由来ゆらい不明ふめい栽培さいばいしゅ Variety microphylla についてれている[3]。さらに、おなじくたねない分類ぶんるいあたえずにヒメツゲについても解説かいせつしている[11]

米倉よねくら(2012)では、ヒメツゲを栽培さいばいしゅ var. microphylla とし[1]ながえき(1995)はヒメツゲについて『栽培さいばいひんだけがられ、自生じせい不明ふめいである。』と解説かいせつをしている[12]

ほん記事きじでは、最新さいしん日本にっぽんさん植物しょくぶつ目録もくろくである米倉よねくら(2012)[1]したがい、Buxus microphylla var. japonica採用さいようした。

植物しょくぶつがくてき特徴とくちょう[編集へんしゅう]

たおせたまごがたぶりなみつ対生たいせいするのが特徴とくちょう

生育せいいく環境かんきょう分布ぶんぷ[編集へんしゅう]

日本にっぽん山形やまがたけん佐渡さどとう以西いせい本州ほんしゅう[13]四国しこく九州きゅうしゅう屋久島やくしま以北いほく自然しぜん分布ぶんぷする[4][5]自生じせい北限ほくげん山形やまがたけんだが、いずれも現存げんそんする自生じせい限定げんていてきで、たとえば、福岡ふくおかけんレッドリストでは絶滅ぜつめつ危惧きぐIIるい評価ひょうかされていたり[14][15][16]自生じせい天然記念物てんねんきねんぶつ指定していされている場合ばあいもある(#自生じせい参照さんしょう)。

石灰岩せっかいがん蛇紋じゃもんがんこのみ、山地さんち石灰岩せっかいがん岩地いわちなどに自生じせいするが[17][18]ひとによってにわにもうえ栽される[13]

形態けいたい[編集へんしゅう]

常緑じょうりょく広葉樹こうようじゅ低木ていぼくからしょう高木こうぼく[13]樹高きだか通常つうじょう1 - 3メートル (m) 、たかいもので4 mほどになるが、まれに10 mまで成長せいちょうするものもある[6][4][5]みき直立ちょくりつして10センチメートル (cm) ほどのふとさになる。樹皮じゅひ灰白色かいはくしょくからあわ褐色かっしょく[6][4]成木なりき樹皮じゅひにうろこじょうすじはいり、なめらかである[18]小枝さえ断面だんめんがほぼ四角形しかっけいになる[18]

対生たいせいし、倒卵形とうらんけいからちょう楕円だえんがた[17]、ややあつみのある革質かくしつ光沢こうたくがあり、1 - 3.5 cm程度ていどぶりで[4][6][5][13]さきちいさくへこむ[18]葉柄ようへい非常ひじょうみじか[6][5]ふゆあかあじびる[18]

開花かいか時期じきはる(3 - 4がつ[13]雌雄しゆうどうかぶ[13]えださき葉腋ようえきから花序かじょて、あわ黄色きいろちいさな花弁はなびらのないはなが、葉腋ようえきからしょうえだ先端せんたんたばせいする[4][6][5]花序かじょ中央ちゅうおうには雌花めばな雌蕊めしべ1個いっこがく6)が1つあり、これをいくつかの雄花おばな雄蕊おしべ4がく4)がとりかこんでいる[6][5][17]さきが3つにれた雌蕊めしべにはたるのようなふくらみをもつ緑色みどりいろ子房しぼうがある[19]雄蕊おしべ先端せんたんには黄色きいろをつけている[19]

果実かじつは3ほんはなばしらわさって子房しぼう形成けいせいし、楕円だえんがたから倒卵形とうらんけいながさ1 cmほどの蒴果をつくり[4][6][5][17]くろかた種子しゅしが2つはいったしつが3つできる[6][5]先端せんたんにははなばしらのこ[13]あき、9 - 10月に果実かじつじゅくしてけ、たね放出ほうしゅつする[5]

冬芽とうが葉腋ようえきにつき、こん楕円だえんがた維管たばこん1個いっこつく[18]冬芽とうがのうち、まるくてしろっぽいものは花芽かがで、ちょう楕円だえんがた膜質まくしつうろこつつまれる[18]

分類ぶんるい[編集へんしゅう]

米倉よねくら(2012)では、日本にっぽん分布ぶんぷするツゲぞく下記かきとおりに分類ぶんるいしている[1]

岡山おかやま広島ひろしま朝鮮半島ちょうせんはんとう中国ちゅうごくにはチョウセンヒメツゲ[20]じゅん絶滅ぜつめつ危惧きぐ(NT)環境省かんきょうしょうレッドリスト[9]が、伊豆諸島いずしょとうにはベンテンツゲ(ミクラツゲ)[21]が、紀伊きい半島はんとう四国しこく一部いちぶで、渓流けいりゅう植物しょくぶつとしてられるコツゲ[22]が、 南西諸島なんせいしょとうから中国ちゅうごく台湾たいわんにはタイワンアサマツゲ[23]絶滅ぜつめつ危惧きぐIAるい (CR)環境省かんきょうしょうレッドリスト[9]中国ちゅうごく黄楊つげにあたる[5]。)がそれぞれ分布ぶんぷし、栽培さいばいしゅであるヒメツゲ各地かくち利用りようされている[1][3][5][6][11]

前述ぜんじゅつのように、御蔵島みくらじまのある伊豆諸島いずしょとうのベンテンツゲはがややおおきく、亜種あしゅとする分類ぶんるいもある[5]。 また、南西諸島なんせいしょとう台湾たいわんには同属どうぞく別種べっしゅオキナワツゲ絶滅ぜつめつ危惧きぐIIるい (VU)環境省かんきょうしょうレッドリスト[9][5](「インカンキ」「リンギ」などともばれる[5]。)が分布ぶんぷする[24]

自生じせい[編集へんしゅう]

古処山こしょさんツゲ自然しぜんりん。2014ねん5がつ4にち撮影さつえい

ツゲの自生じせいとしては、福岡ふくおかけん朝倉あさくらよしみにまたがる古処山こしょさんが「古処山こしょさんツゲ原始げんしりん」(北緯ほくい3329ふん1.7びょう 東経とうけい13043ふん32.4びょう / 北緯ほくい33.483806 東経とうけい130.725667 / 33.483806; 130.725667)があり、ここは、1927ねん4がつ8にち天然記念物てんねんきねんぶつ指定していされ、その1952ねん3がつ19にち特別とくべつ天然記念物てんねんきねんぶつ指定してい格上かくあげされている[14][4][25][26]指定してい面積めんせきは11.7 ha[14]さんぐん変成へんせいたいぞくする古処山こしょさんには、標高ひょうこう600-859 mの山頂さんちょう付近ふきん石灰岩せっかいがんがあり[27][26]高度こうどからすると普通ふつうブナはやしとなる環境かんきょうだが、指定してい面積めんせきのうち3 haの面積めんせき範囲はんい[26]石灰岩せっかいがん露頭ろとう沿って純度じゅんどたかいツゲりん帯状おびじょう形成けいせいされている[14][27][26]はやしにおけるツゲの割合わりあいは80%から100%にたっし、およそ6,600ほん個体こたい生育せいいくする国内こくない最高さいこうのツゲりんとされている[27][28]。なかには樹齢じゅれい1000ねんえるものもあるが、それでもたかさ12 m、みきしゅうは1.7 mにまり、ツゲの特徴とくちょうである成長せいちょうおそさをしめしている[14][27]あまがわ(1995ねん)は、「古処山こしょさんツゲ原始げんしりん」はブナの植生しょくせいたいにおける石灰岩せっかいがんにツゲりん生育せいいくした学術がくじゅつじょう貴重きちょう植生しょくせい説明せつめいしている[26]。1927ねん天然記念物てんねんきねんぶつ指定していには、「だい部分ぶぶん変種へんしゅオオヒメツゲ Buxus microphylla var. arborescens Nakai で、その変種へんしゅアサマヅケ var. japonica変種へんしゅマルバツゲ var. rotundifolia Nakai がある」と説明せつめいされていたが[25]、これらの変種へんしゅvar. japonicaにまとめられ[5]、その上述じょうじゅつのとおり、Buxus microphylla にまとめられた。

黄柳野つげのツゲ自生じせい。2022ねん4がつ20日はつか撮影さつえい

愛知あいちけんきゅう鳳来ほうらいまち黄柳野つげの(つげの)地区ちくげん新城しんじょう)の甚古山北さんぽく斜面しゃめんのツゲ自生じせい北緯ほくい3451ふん32.43びょう 東経とうけい13734ふん35.74びょう / 北緯ほくい34.8590083 東経とうけい137.5765944 / 34.8590083; 137.5765944)は、1940年代ねんだいにはツゲの自生じせい北限ほくげんかんがえられていたこともあり[29]、「黄柳野つげのツゲ自生じせい」として、1944ねん3がつ7にち天然記念物てんねんきねんぶつ指定していけている[4][30][31][32]本地ほんじでは、アカマツウバメガシひとし常緑樹じょうりょくじゅとともに、だかひくいツゲが生育せいいくしている[32]倉内くらうち(1995ねん)は、ツゲの北限ほくげんとしてよりも、本州ほんしゅう内陸ないりく蛇紋じゃもんがん山地さんちにおいて、生育せいいく密度みつどおおきいツゲとウバメガシ自生じせいとして意義いぎがあるとしている[32]。なお、黄柳野つげの(つげの)の由来ゆらいは、おなじく本地ほんじ生育せいいくするイヌツゲである[32]

ツゲの北限ほくげんは、山形やまがたけん酒田さかたきゅう平田ひらたまち)の小林川こばやしがわ沿いのものとされている[33][34]。このツゲ群落ぐんらくは、「小林川こばやしがわツゲ植物しょくぶつ群落ぐんらく」として、平成へいせい5ねん4がつ1にち林野庁りんやちょう保護ほごりん種類しゅるいは「植物しょくぶつ群落ぐんらく保護ほごりん」)に設定せっていされている[34]

保全ほぜんじょうきょう評価ひょうか[編集へんしゅう]

日本にっぽん固有こゆう変種へんしゅであり[1][3]環境省かんきょうしょうレッドリスト掲載けいさいされていないものの、自生じせいかぎられていることなどから、かく地方ちほう公共こうきょう団体だんたいのレッドリストには掲載けいさいされており、そのかずは22自治体じちたいである[35]。また、自生じせい説明せつめいしたとおり、日本にっぽん国内こくないのツゲの自生じせいのうち、1箇所かしょ特別とくべつ天然記念物てんねんきねんぶつに、1箇所かしょ天然記念物てんねんきねんぶつ指定していされている。また、林野庁りんやちょう保護ほごりんに、ツゲを対象たいしょうとした1箇所かしょ設定せっていされている[34]

文化ぶんか[編集へんしゅう]

日本人にっぽんじんとツゲの利用りよう[編集へんしゅう]

庭木にわきによく利用りようされる[18]成長せいちょう時間じかんかるツゲの材木ざいもくは、木目もくめこまかくもっと緻密ちみつでかたく[17]道管どうかん均一きんいつ分布ぶんぷするあなざいで、加工かこうくるいがしょうじにくい[4][6][5]乾燥かんそう比重ひじゅうは0.8でかたく、黄色おうしょくみをびてうつくしい[4][6][5]

こうした特徴とくちょうにより、古来こらい細工ざいくぶつ材料ざいりょうとしてしたしまれ、印章いんしょう将棋しょうぎこま版木はんぎそろばんたま三味線しゃみせんバチ彫刻ちょうこくブローチなどの装身具そうしんぐ家具かぐ指物さしもの下駄げたなどにもちいられてきた[4][6][5][28][13]現代げんだいではツゲざい将棋しょうぎこま高級こうきゅうひんであり、工芸こうげいひん美術びじゅつひんとしての価値かちがあるとみなされている[36]とくに、かた誤差ごさすくなさが要求ようきゅうされるようなものてきしている[5]一般いっぱん印材いんざい字母じぼ印材いんざい彫刻ちょうこくざいとしてもっとも優秀ゆうしゅうである[37]製図せいず測量そくりょう用具ようぐなどの重要じゅうよう部材ぶざいでもあり[37][38]、かつては義歯ぎしにも使用しようされた[37][38]版画はんが台木だいぎはサクラざいおもだが、人物じんぶつ頭髪とうはつのような繊細せんさい彫刻ちょうこく必要ひつようとする部分ぶぶんのみツゲざいんで使用しようすることもある[37][38]。かつて浮世絵うきよえ版木はんぎなどにももちいられた[17]。とりわけ日本にっぽん重用じゅうようされたのがくしである[5][4]。ツゲせいくし藤原ふじわらきょう平城京へいじょうきょうあとからたびたび出土しゅつどしている[5]

シャムツゲ

将棋しょうぎこまなど細工ざいくひん用途ようとでは、ざいあわ褐色かっしょくかつ緻密ちみつでツゲにタイさんアカネクチナシぞくプッド[ちゅう 7] Gardenia collinsiae(Wikispecies)[39]を「シャムツゲ」としょうし、安価あんか代用だいようひんとして輸入ゆにゅうされてきた[6]。しかしシャムツゲの品質ひんしついちじるしくおと[6][40]現代げんだいでは、とく関東かんとう以東いとうではシャムツゲが大半たいはんめているとされていたが、公正こうせい取引とりひき委員いいんかいは「ツゲ」ではないものを「ツゲ」と表示ひょうじすることにたいして是正ぜせいもとめ、「外国がいこくさんアカネ」と表示ひょうじされることになった[40]

文学ぶんがく[編集へんしゅう]

万葉集まんようしゅうしん古今ここん和歌集わかしゅうではツゲをんだ和歌わかがいくつか登場とうじょうするが、まれているツゲは植物しょくぶつそのものをすのではなく、くし、そしてくし所有しょゆうしゃである女性じょせいへの恋慕れんぼじょう表現ひょうげんするためにもちいられている[4][5]

万葉集まんようしゅう だい9かん(1777) びと播磨はりまむすめ
  • くんなくは なぞそうはむ 櫛笥くしげなる 黄楊つげしょうくしも らむともおもはず
大意たいい)あなたがいないのに、くしをとって着飾きかざ気持きもちになれません。
万葉集まんようしゅう だい13かん(3295) (※長歌ながうた一部いちぶ抜粋ばっすい) びとらず
  • ぐろかみに 真木まき綿めん以ち あざさゆいれ 大和やまとの 黄楊つげしょうくしを おさす とげほそ それそわがつま
大意たいい黒髪くろかみあざさはな大和やまとさんくししている可愛かわいむすめわたしつまなのです。
しん古今ここん和歌集わかしゅう(1036) びと式子内親王しきしないしんのう
  • わがこいは ひともなし せくゆかの なみだもらすな つげのしょうまくら
大意たいいこいかなしみに人知ひとしれずなみだながしていることを、他人たにんげないでくれ、黄楊つげまくらよ - 「ツゲ」と「げる」の掛詞かけことば

俳諧はいかいでは「つげ」「つげのはな」ははる季語きごである[4]

ツゲのはな花言葉はなことばは「禁欲きんよく」「淡白たんぱく[4]

ツゲにまつわる風習ふうしゅう[編集へんしゅう]

日本にっぽんでは、とく鹿児島かごしま薩摩さつま地方ちほう御蔵島みくらじまさんのツゲが有名ゆうめいである[6][5][41][42]鹿児島かごしま旧習きゅうしゅうでは、おんなまれるとツゲのえる[4]むすめ年頃としごろになるころには、ツゲの成長せいちょうしており、ツゲのってり、嫁入よめい道具どうぐそろえる[4]。このため「よめさがすならツゲのさがせ」といういいまわしがある[4]。また、「薩摩さつまつげくし」は、鹿児島かごしまけん伝統でんとう工芸こうげいひん[ちゅう 8]指定していされている[42][43]高級こうきゅうひんとされるツゲぐしは、使つかうほどつやるといわれ、むかしははからむすめへとがれた[19]

西洋せいようのツゲと文化ぶんか[編集へんしゅう]

西洋せいようではチェスのこましろ)にもちいられた。くろ黒檀こくたん使つかった。(写真しゃしん黒駒くろこま模造もぞうひん

ヨーロッパのツゲはふつうセイヨウツゲす。西洋せいようでは古来こらい、ツゲは葬礼そうれいかかわりがあり、墓地ぼちにツゲのえる[4]葬儀そうぎではかん一緒いっしょにツゲのえだ埋葬まいそうする[4]ワーズワースは19世紀せいきのイングランド北部ほくぶ葬儀そうぎ様子ようすつたえており、葬儀そうぎ参列さんれつしゃは1ほんづつツゲのえだち、墓穴ぼけつれるという風習ふうしゅうがあった[4]

一方いっぽう日本にっぽんおなじように、ツゲは細工ざいくぶつ彫刻ちょうこくなどに使つかわれ、古代こだいギリシャではピュクシス化粧けしょうばこ)がつくられた。印章いんしょうにももちいられたほか、チェスのこま弦楽器げんがっきバグパイプなどに利用りようされた[44]現代げんだいでは、こうした西洋せいよう楽器がっき修理しゅうり修復しゅうふくにも日本にっぽんのツゲがもちいられている[45]

園芸えんげい[編集へんしゅう]

矮小わいしょうがたのヒメツゲ。

ツゲは背丈せたけひくく、えだかさなりうようにみつになるので、垣根かきね庭木にわき使つかわれる[19]西洋せいよう庭園ていえんでは庭木にわきみ、花壇かだん縁取へりとりに使つかわれる。とくにこの用途ようとのために矮小わいしょうされたヒメツゲ(別名べつめいクサツゲ) Buxus microphylla var. microphyllaたかさ1 mほどにしか成長せいちょうせず、一回ひとまわちいさい[5][6]。ヒメツゲは園芸えんげい盆栽ぼんさいなどにも愛好あいこうされるが、自生じせい不明ふめいで、人工じんこうてき栽培さいばいされたものだけがられている[5][6]

このほか、アフリカから西にしアジアを原産げんさんとする小型こがたたねであるセイヨウツゲ B. sempervirens L. [5][46]庭園ていえんなどで垣根かきねもちいられ、形状けいじょうむらなどの外見がいけんおおくの品種ひんしゅ出回でまわっている[6]

日本にっぽんでは鹿児島かごしまけんなどで工芸こうげいひん材料ざいりょう高級こうきゅう材木ざいもくとしてツゲの栽培さいばいおこなわれている[47]。しかし、農地のうちはたけ)から山林さんりん地目ちもく変更へんこうすることができる木材もくざいなかにツゲがふくまれておらず、ツゲりんは「はたけ」として課税かぜいされている[45]

イヌツゲ
イヌツゲの

イヌツゲモチノキ分類ぶんるいされ、分類ぶんるい学的がくてきにはまったことなるだが、常緑じょうりょく低木ていぼくちいさくあつみのみつであるてんはい褐色かっしょく樹皮じゅひなどはかけがており、盆栽ぼんさい庭木にわきなどではイヌツゲをたんに「ツゲ」と場合ばあいおお[4]。イヌツゲは土壌どじょうえらばず刈込かりこみも容易よういであることから、植込うえこみなどに多用たようされ、ツゲよりもひろ出回でまわっている[48]。このため園芸えんげいでは、とくにイヌツゲとの区別くべつおこなうために、ツゲを「ホンツゲ」と[6]精緻せいち観察かんさつすると、ツゲの対生たいせいであるのにたいしてイヌツゲは互生ごせいであったり、果実かじついしはてであったりすることで容易ようい見分みわけられる[6][48]。イヌツゲはツゲよりも北方ほっぽうまで分布ぶんぷし、ツゲ同様どうよう彫刻ちょうこく細工ざいく材木ざいもくもちいるが、ツゲよりもちいさいために重用じゅうようはされていない[48]

脚注きゃくちゅう[編集へんしゅう]

注釈ちゅうしゃく[編集へんしゅう]

  1. ^ サワフタギとはことなる
  2. ^ ウツギとはことなる
  3. ^ クサギ一種いっしゅとはことなる
  4. ^ イラクサ一種いっしゅとはことなる
  5. ^ イボタノキぞく一種いっしゅとはことなる
  6. ^ Flora of Japan Database(日本にっぽん植物しょくぶつデータベース)」では、変種へんしゅ var. sinicaと、「環境省かんきょうしょうだい4レッドリスト(2012) 【植物しょくぶつI(維管たば植物しょくぶつ)】」では 別種べっしゅ Buxus sinca var. sincaとしている。
  7. ^ この呼称こしょう熱帯ねったい植物しょくぶつ研究けんきゅうかい へん熱帯ねったい植物しょくぶつ要覧ようらん』(だい4はんよう賢堂かしこどう、1996ねん、421ぺーじISBN 4-924395-03-X による。現代げんだいタイでは พุดผา /pʰút.pʰǎː/ プット・パーぶ。
  8. ^ 法律ほうりつさだめるくに指定してい伝統でんとうてき工芸こうげいひんとはことなり、けん独自どくじ指定していしたものである。

出典しゅってん[編集へんしゅう]

  1. ^ a b c d e f g h i j k 日本にっぽん維管たば植物しょくぶつ目録もくろく, p. 100
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  3. ^ a b c d e f g H. Ohba 「Buxus microphylla ツゲ, アサマツゲ」『Flora of Japan Database(日本にっぽん植物しょくぶつデータベース)』(2015ねん5がつ7にち閲覧えつらん
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参考さんこう文献ぶんけん[編集へんしゅう]

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  • 田中たなかきよしっておきたい100の日本にっぽんらしをささえる樹木じゅもくたち』主婦しゅふ友社ともしゃ主婦しゅふともベストBOOKS〉、2011ねん7がつ31にち、36ぺーじISBN 978-4-07-278497-6 
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  • 平野ひらの隆久たかひさ監修かんしゅう 永岡書店ながおかしょてんへん樹木じゅもくガイドブック』永岡書店ながおかしょてん、1997ねん5がつ10日とおか、130ぺーじISBN 4-522-21557-6 
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  • 村山むらやまただしおや原色げんしょく木材もくざいだい事典じてん170しゅまことぶんどう新光しんこうしゃ、2008ねんISBN 9784416808610 
  • 環境省かんきょうしょうだい4レッドリスト(2012) 【植物しょくぶつI(維管たば植物しょくぶつ)】
  • 米倉よねくら浩司こうじ しる邑田むらたひとし監修かんしゅう へん日本にっぽん維管たば植物しょくぶつ目録もくろくきたたかしかん、2012ねんISBN 978-4832609709 

関連かんれん項目こうもく[編集へんしゅう]

外部がいぶリンク[編集へんしゅう]