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人民元じんみんげ

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人民元じんみんげ
人民じんみん中国ちゅうごく
ISO 4217
コード
CNY
RMB
中央ちゅうおう銀行ぎんこう中国ちゅうごく人民じんみん銀行ぎんこう
 ウェブサイトwww.pbc.gov.cn
公式こうしき
使用しようこく地域ちいき
中華人民共和国の旗 中国ちゅうごく
非公式ひこうしき使用しよう
くに地域ちいき
香港の旗 香港ほんこん一部いちぶスーパーマーケットのみ)
マカオの旗 澳門まかお(マカオ)一部いちぶスーパーマーケットのみ)
朝鮮民主主義人民共和国の旗 北朝鮮きたちょうせん外国がいこくじんのみ)
モンゴル国の旗 モンゴルこく
ミャンマーの旗 ミャンマー(ワしゅうなどのみ)
インフレりつ2.8%
情報じょうほうげんThe World Factbook, 2019ねん
固定こていレート通貨つうかバスケットせい部分ぶぶんてき
補助ほじょ単位たんい
 1/10かく
 1/100ぶん
通貨つうか記号きごう¥
通称つうしょう
かくもう
複数ふくすうがたこの通貨つうか言語げんご形態けいたいがくてき複数ふくすうがた区別くべつはない。
硬貨こうか
ひろ流通りゅうつう1, 5かく, 1げん
流通りゅうつうまれ1, 2, 5ふん
紙幣しへい
ひろ流通りゅうつう1, 5, 10, 20, 50, 100げん
流通りゅうつうまれ1, 5かく

人民元じんみんげ(じんみんげん)は、中華人民共和国ちゅうかじんみんきょうわこく中央ちゅうおう銀行ぎんこうである中国ちゅうごく人民じんみん銀行ぎんこう発行はっこうしている通貨つうかである人民じんみんぬさ(じんみんへい、人民じんみん拼音: Rénmínbì,レンミンビ)の、日本にっぽんにおける呼称こしょうである。日本にっぽんではに、中国ちゅうごくもとばれることもある[1]

略号りゃくごうRMB、またはISO 4217での通貨つうかコードのCNY通貨つうか数量すうりょうまえ¥えん記号きごう)をもちいる[1]。なお、香港ほんこん特別とくべつ行政ぎょうせいとマカオ特別とくべつ行政ぎょうせいでは、それぞれ独自どくじ通貨つうか単位たんいである香港ほんこんドルおよびマカオ・パタカ発行はっこうされている。

概要がいよう[編集へんしゅう]

実際じっさい発行はっこう流通りゅうつうする紙幣しへいには、「」(日本にっぽんにおける「えん」の正字せいじである「えん」の簡体字かんたいじ)と単位たんい表記ひょうきされている。「圆」には、発音はつおんおなじ「yuán」で画数かくすうすくない「もと」をてるのが習慣しゅうかんとなっているため、「人民元じんみんげ」とばれる。ISOコードのCNYは「Chinese yuan」のりゃくであり、そこから「中国ちゅうごくもと」ともばれている。中国ちゅうごく王朝おうちょうひとつであるもとは、表記ひょうき発音はつおんおなじであるものの無関係むかんけいである。中国ちゅうごくでは、貨幣かへい単位たんいはな言葉ことば言葉ことばとで使つかけ、口語こうごでは「もと」を「块(かたまり拼音: kuài)」とぶ。「かたまり」はもともと銀塊ぎんかい通貨つうかとして使つかわれたことに由来ゆらいする。内モンゴル自治うちもんごるじちなどではモンゴルで「tügürig」(モンゴル: ᠲᠦᠭᠦᠷᠢᠭ᠌, тѳгрѳг)とばれているが、モンゴルこくトゥグルグとの混同こんどうけて「yuani」(モンゴル: юань)が一般いっぱんてき使つかわれている[2]

もと」の補助ほじょ単位たんいは「かく」、「ぶん」が使つかわれ、1げん=10かく=100ふんである。「かく」は、口語こうごでは「」であり、すくない数量すうりょうしめす「毫」が「」とりゃくされたものである[3]広東かんとんではいまも毫とび、香港ほんこんマカオでは毫は香港ほんこんドルえん)とマカオ・パタカえん)のそれぞれ1/10をあらわ公式こうしき通貨つうか単位たんいとなっている。

1994ねんまでは、人民元じんみんげとはべつに、外貨がいか交換こうかんできる兌換だかんもと発行はっこうされていた。

現在げんざい中国ちゅうごくでは、QRコード決済けっさいかお認証にんしょう決済けっさいなどといったキャッシュレス決済けっさいいちじるしく普及ふきゅうし、屋台やたいのような店舗てんぽでもキャッシュレス決済けっさい専用せんようとなったり、ATM撤去てっきょすすむなど、とく中国人ちゅうごくじんあいだでは現金げんきん自体じたいがほとんど使つかわれていないすすんだキャッシュレス社会しゃかいとなっており、子供こども若者わかもの現金げんきんらないとわれるほどの状況じょうきょうとなっている。これは後述こうじゅつのように偽札にせさつ非常ひじょうおおく、現金げんきん信用しんようがなかったことがおおきな要因よういんとなっている。ただし、外国がいこくじん観光かんこうきゃくなどには一定いってい現金げんきん需要じゅようがあり、キャッシュレス決済けっさいでは中国ちゅうごく銀行ぎんこう口座こうざ電話でんわ番号ばんごう紐付ひもつきけされているアカウントが必要ひつようになる場合ばあいもあるため、2023ねん時点じてんでは外国がいこくからの旅行りょこうしゃぎゃく不便ふべん状況じょうきょうとなっている[4]

日本円にほんえんおなじ¥(えん記号きごう)がもちいられるため、日本にっぽん消費しょうひしゃがネット通販つうはんなどで人民元じんみんげ価格かかく表示ひょうじ日本円にほんえん表示ひょうじ混同こんどうして注文ちゅうもんしてしまうトラブルが多発たはつしており、なかにはサイト自体じたい日本語にほんご表記ひょうきなのに価格かかくのみ人民元じんみんげ表示ひょうじになっているケースもあるため、国民こくみん生活せいかつセンター注意ちゅうい喚起かんきおこなっている[5]

歴史れきし[編集へんしゅう]

前史ぜんし[編集へんしゅう]

中国共産党ちゅうごくきょうさんとうは、その支配しはい地域ちいき解放かいほう)では独自どくじ通貨つうか発行はっこうしていた。その萌芽ほうがだい1国共こっきょう合作がっさく時代じだい共産党きょうさんとう傘下さんか農民のうみん協会きょうかい経営けいえいする信用しんよう合作がっさくしゃした流通りゅうつうけん1928ねん4がつ崗山一帯いったいされた通貨つうかであるとかんがえられているが、1931ねん11月に成立せいりつした中華ちゅうかソビエト共和きょうわこく制度せいど中華人民共和国ちゅうかじんみんきょうわこく成立せいりつ以前いぜん基本きほんてき通貨つうか制度せいどであったとかんがえられている。中華ちゅうかソビエト共和きょうわこく以来いらい共産党きょうさんとう解放かいほう広範こうはんなまとまりをゆうさず、中国ちゅうごく国民党こくみんとう支配しはいおよばない地域ちいきちいさな解放かいほう点在てんざい広範こうはんなまとまりをせていなかった。そのため、地域ちいきごとに造幣ぞうへい施設しせつ通貨つうか発券はっけん銀行ぎんこう(ソビエト銀行ぎんこう/ソビエト政府せいふ農工のうこう銀行ぎんこう)が存在そんざいしてそれぞれが独自どくじ通貨つうか発行はっこうしていた。中華ちゅうかソビエト共和きょうわこくでは1げん・2かく銀貨ぎんか、5ふん・1ふん・500ぶん・200ぶん銅貨どうか、1げん・5かく・2かく・1かく・5ふん紙幣しへいおよどうもとひょう(10どうもと)、せいぜにひょう(1くし・3くし)などが通用つうようしていた。これは、1935ねんちょうただしのべやす陝甘寧辺にょんびょん)においてもおおきな変化へんかはなかった。

そのにちちゅう戦争せんそうにおける抗日こうにち闘争とうそうつうじてあたりばれた共産党きょうさんとう解放かいほう拡大かくだいするにつれて、従来じゅうらい制度せいど延長えんちょうじょう貨幣かへい制度せいど編成へんせいされた。すなわち、あらたにあたり単位たんい発券はっけん銀行ぎんこうであるあたり銀行ぎんこう設置せっちされ、あたり銀行ぎんこうおよ共産党きょうさんとう主導しゅどう設置せっちされた商社しょうしゃ商店しょうてんのうちとく許可きょかあたえたものがあたりぬさあたり鈔・こうぬさ)とばれる紙幣しへい発行はっこうして当該とうがい区内くないにて通用つうようさせた。1938ねん3がつ20日はつか五台山ごだいさん中心ちゅうしんとするすすむ察冀最初さいしょあたりぬさ発行はっこうされて以後いご各地かくちあたり発行はっこうされ最盛さいせいには20種類しゅるい以上いじょうあたりぬさ発行はっこうされた。これは、蔣介せき政権せいけんおよひろしちょうめい政権せいけんたいする経済けいざいめんからの攻勢こうせい位置いちづけられ、事実じじつ共産党きょうさんとうあたり拡大かくだいとともに流通りゅうつうりょう増加ぞうかしていった。

ところが、国共こっきょう内戦ないせん過程かてい各地かくちにあったあたり同士どうしせっする事例じれい増加ぞうかし、国民こくみん政府せいふ(蔣介せき政権せいけん)の金円きんえんけんのみならず複数ふくすうあたりぬさ混在こんざいするようになった。この事態じたいたいして共産党きょうさんとうあたり銀行ぎんこう統合とうごうによる発券はっけん銀行ぎんこう統一とういつおよあたりぬさわるしん通貨つうか発行はっこうはかった。これが人民元じんみんげである[6]

初代しょだい人民元じんみんげ発行はっこうとデノミネーション実行じっこう[編集へんしゅう]

1948ねん12月1にち当時とうじ共産党きょうさんとう支配しはいにあったいしそう中国ちゅうごく人民じんみん銀行ぎんこう開業かいぎょう初代しょだい人民元じんみんげ紙幣しへい発行はっこうされた[7]額面がくめんは1げんから最大さいだい5まんげんまで62種類しゅるいあった。5まんげんというおおきい額面がくめん必要ひつようだったのは、建国けんこくまえハイパーインフレーション影響えいきょうたか物価ぶっか上昇じょうしょうりつつづいていたからである[7]当時とうじ責任せきにんしゃのちはつ代行だいこうちょうみなみかんは、「人民じんみんぬさ発行はっこう制度せいど貴金属ききんぞくおよ外貨がいか基礎きそとするものではなく、解放かいほう人民じんみんもとめる穀物こくもつ綿布めんぷ・その生産せいさん手段しゅだんおよ生産せいさんによって裏付うらづけられている」とべ、社会しゃかい主義しゅぎ経済けいざい円滑えんかつ運用うんようによってされる信用しんよう基盤きばんとするあらたな管理かんり通貨つうか制度せいど創出そうしゅつ宣言せんげんした。

こののち人民元じんみんげ開始かいしおもわぬかたち困難こんなんたした。当初とうしょ共産党きょうさんとう中国ちゅうごく人民じんみん銀行ぎんこう国共こっきょう内戦ないせん長期ちょうき予想よそうして現在げんざい共産党きょうさんとう把握はあくしている華北かほくはなひがし西北せいほくあたりぬさ整理せいりして統一とういつした通貨つうか体系たいけいにすることを目標もくひょうとし、中国ちゅうごく人民じんみん銀行ぎんこう発足ほっそくする以前いぜん同年どうねん1がつよりあたりぬさ廃止はいしかくあたりぬさ相互そうご通用つうよう措置そちおこなわれ、徐々じょじょに1げん・5げん・10げん・20げん・50げん・100げんの6しゅによる人民元じんみんげえる予定よていであった。ところが、このころより、共産党きょうさんとうぐん攻勢こうせい本格ほんかくして予想よそう以上いじょう共産党きょうさんとう勢力せいりょく拡大かくだいすすみ、国民こくみん政府せいふ金円きんえんけん回収かいしゅう問題もんだい浮上ふじょうしてきたのである。そのため、1げん・5げんなどの小額しょうがく通貨つうか当面とうめん発行はっこう延期えんき1949ねん1がつ発行はっこう開始かいし)して従来じゅうらいあたりぬさ維持いじせまられることになった。各地かくちあたりぬさは1949ねん1がつから回収かいしゅう人民じんみんぬさ交換こうかんおこなわれ、1951ねん11月のしん疆省を以ってほぼ完了かんりょうした。また、金円きんえんけん回収かいしゅうも1949ねん5がつ上海しゃんはい占領せんりょう以後いご本格ほんかくした。また、外貨がいか金銀きんぎん流通りゅうつう停止ていしされ、前者ぜんしゃ公定こうてい比価ひか人民元じんみんげ交換こうかんするか、人民じんみん銀行ぎんこう外貨がいか預金よきんにすることが義務付ぎむづけられ、後者こうしゃ民間みんかん所有しょゆうこそゆるされたものの取引とりひきもちいることや輸出ゆしゅつきんじられ、輸入ゆにゅう国内こくない移動いどう許可きょかせいとされた。人民元じんみんげ開始かいしからほぼ2ねん本土ほんどにおける人民元じんみんげ一本いっぽん成功せいこうしたのである。だが、内戦ないせんとその中華人民共和国ちゅうかじんみんきょうわこく建設けんせつへのきゅう展開てんかいによって人民元じんみんげ安定あんていせず、1949ねんの1年間ねんかん物価ぶっかは75ばいとなった。

だが、1950ねん3がつ中国ちゅうごく本土ほんどにおける国民こくみん政府せいふぐん抵抗ていこう終了しゅうりょうし、また同月どうげつ国家こっか財政ざいせい収支しゅうし重要じゅうよう物資ぶっし需給じゅきゅう国家こっか機関きかん現金げんきん収支しゅうしの3つの平衡へいこう目指めざす「三平さんぺい政策せいさく」が開始かいしされて価格かかくなどの価値かち基準きじゅんであるおりじつ単位たんい国民こくみん許可きょかなく一定いっていがく以上いじょう現金げんきん保有ほゆうすることをきんじる(余剰よじょうぶん人民じんみん銀行ぎんこう預金よきんとしてあづけることがゆるされる)現金げんきん管理かんり制度せいどなどが導入どうにゅうされた。これによってインフレーション収束しゅうそく傾向けいこうかったが、インフレ以前いぜん価格かかくもどるにはいたらず、1950ねんには1まんげん1953ねんには5まんげん発行はっこうされた。1955ねん3がつに2代目だいめ人民元じんみんげ紙幣しへい発行はっこうされた。物価ぶっか安定あんていしてきたため、しん紙幣しへい発行はっこうともなデノミネーション実行じっこうした[7]。2代目だいめ人民元じんみんげは、初代しょだい人民元じんみんげ1まんげんを2代目だいめ人民元じんみんげ1げんとする比率ひりつで、紙幣しへい額面がくめんも1ふん(0.01げん)から最大さいだい10げんまでとした[7]。デノミネーションにより、国内こくない物価ぶっか表記ひょうきにちちゅう戦争せんそうまえの1937ねんもどった格好かっこうとなった[7][6]

政府せいふによる集中しゅうちゅう管理かんり時代じだい[編集へんしゅう]

計画けいかく経済けいざい体制たいせいしたは、外貨がいか取引とりひきはすべて政府せいふ手掛てがけていた[8]。このときの中国ちゅうごくは、外貨がいかりず外国がいこく投資とうしれない「独立どくりつ自主じしゅ自力じりき更生こうせい」の方針ほうしん経済けいざい運営うんえいした[8]かぎられた貿易ぼうえき取引とりひきは、政府せいふによる全面ぜんめんてき計画けいかく貿易ぼうえきで、貿易ぼうえき損失そんしつ補填ほてんふく外貨がいか政府せいふによる集中しゅうちゅう管理かんりだった[8]人民元じんみんげは、1955ねんから1971ねんまで1あめりかドル=2.4618げん固定こていされていた[8]ニクソン・ショックブレトン・ウッズ協定きょうてい崩壊ほうかいおおくの国々くにぐに変動へんどう相場そうばせいえ、中国ちゅうごくあめりかドル価値かち低下ていかによる悪影響あくえいきょうふせぐため、1973ねんあめりかドルペッグせいから「通貨つうかバスケットせい」に移行いこうした[8]

じゅう相場そうばせい時代じだい[編集へんしゅう]

改革かいかく開放かいほうによって、海外かいがいから中国ちゅうごく華僑かきょう外国がいこくじん観光かんこうきゃくえた[9]中国ちゅうごくは、これらの華僑かきょう外国がいこくじんけの外貨がいか兌換だかんけん制度せいど導入どうにゅうした[9]兌換だかんけん人民元じんみんげ価値かち表示ひょうじするが、外貨がいかとのあいだ自由じゆう交換こうかんできる機能きのうっていた[9]一般いっぱん人民元じんみんげ外貨がいか交換こうかんできなかった。外国がいこくじん外貨がいか兌換だかんけん交換こうかんし、使つかれなかった場合ばあい外貨がいか交換こうかんもどすことができた。1981ねん中国ちゅうごく確立かくりつした人民元じんみんげ為替かわせ制度せいどは、これまでの公定こうていレートに貿易ぼうえき決済けっさい内部ないぶレートを新設しんせつして並行へいこうさせるじゅう相場そうばせいだった[9]公定こうていレートが1あめりかドル=1.5げん水準すいじゅんにあったのにたいし、貿易ぼうえき決済けっさい内部ないぶレートは貿易ぼうえき状況じょうきょうおうじて1あめりかドル=2.8げん水準すいじゅんめられた[9]参考さんこうにしたのは、貿易ぼうえき購買こうばいりょく平価へいか理論りろんだった。実際じっさい国際こくさい貿易ぼうえき取引とりひきされる商品しょうひん国内外こくないがい価格かかく比較ひかくして決定けっていした[9]当時とうじ国際こくさい貿易ぼうえき取引とりひきされる平均へいきん外為がいため交換こうかんコストをもちいて、企業きぎょうに10パーセントの利益りえきくわえて調整ちょうせいした結果けっか貿易ぼうえき決済けっさい内部ないぶレートは1あめりかドル=2.8げんとした[9]1984ねん中国ちゅうごくでは物価ぶっか制度せいど見直みなおした[10]。それまでの計画けいかく経済けいざい時代じだい国内こくない物価ぶっかはすべて物価ぶっかきょくによってさだめられていたのを、市場いちば経済けいざい転換てんかんしたことで改革かいかく必要ひつようとなった。同年どうねん発表はっぴょうの「中国共産党ちゅうごくきょうさんとう中央ちゅうおう経済けいざい体制たいせい改革かいかくかんする決定けってい」により物価ぶっか制度せいど改革かいかくがスタートをった。その一環いっかんとして1985ねん1がつ1にち中国ちゅうごくじゅう相場そうばせいをの廃止はいし発表はっぴょうし、人民元じんみんげ為替かわせレートを一本いっぽんした[10]公定こうていレートはそれまでの貿易ぼうえき決済けっさい内部ないぶレート1あめりかドル=2.8げん設定せっていした。その人民元じんみんげ為替かわせレートは輸出ゆしゅつ外為がいため交換こうかんコストの上昇じょうしょうにつれて段階だんかいてきげられていった[10]1993ねんすえには1あめりかドル=5.8げんとなった。一方いっぽう1980ねんからスタートした貿易ぼうえきともな企業きぎょうあいだ外為がいため調整ちょうせいセンターが誕生たんじょうし、その各地かくち外為がいため調整ちょうせいセンターが設立せつりつされた[10]。1998ねん中国ちゅうごくふたたじゅう相場そうばせいはいった[10]。それは、外為がいため調整ちょうせいセンターでの取引とりひきレートと公定こうていレートのじゅう相場そうばだった[10]

人民元じんみんげ改革かいかく人民元じんみんげげ・管理かんり変動へんどう相場そうば導入どうにゅう[編集へんしゅう]

2005ねん7がつ21にちに、中国ちゅうごく政府せいふ通貨つうか制度せいど改革かいかく実施じっし発表はっぴょうした。あたらしい人民元じんみんげ通貨つうか制度せいどは、「市場いちば経済けいざい基礎きそに、通貨つうかバスケット参考さんこう調整ちょうせいする管理かんり変動へんどう相場そうばせい」だと発表はっぴょうした[11]1998ねん以来いらいつづいた人民元じんみんげたいべいドル固定こてい相場そうばせい終止符しゅうしふたれた[11]しん制度せいどへの移行いこうは、人民元じんみんげたいべいドルレートを1あめりかドル=8.26げんから1あめりかドル8.11げんやく2パーセントげた[11]人民元じんみんげはその毎日まいにち一定いっていはば変動へんどうすることになった[11]。このとき発表はっぴょうされたしん制度せいどは、「通貨つうかバスケットを参考さんこう調整ちょうせいする」てん特徴とくちょうてきであり、人民元じんみんげあめりかドル1通貨つうかだけでなく、複数ふくすう通貨つうかからなるバスケットに連動れんどうさせるものである[12]人民元じんみんげたいべいドルの変化へんかりつ計算けいさんするには、かくバスケットにおけるかく通貨つうか比重ひじゅうける。通貨つうかバスケットの中身なかみ公表こうひょうされていない[12]。しかし、しゅう小川おがわ総裁そうさいが、2005ねん8がつ10日とおかった演説えんぜつでバスケットの中身なかみについて言及げんきゅうしたものがある[12]。それによると、「バスケット通貨つうか選定せんていかんする基本きほん原則げんそくは、中国ちゅうごく国際こくさい経常けいじょう収支しゅうし主要しゅよう相手あいてこく地域ちいき通貨つうか考慮こうりょし、貿易ぼうえき収支しゅうし比重ひじゅうによって通貨つうか種類しゅるい割合わりあい決定けっていする」とされる[13]。さらに「あめりかドル、ユーロえんウォンがバスケットの主要しゅよう構成こうせい通貨つうかで、シンガポールドルいぎりすポンド、マレーシアリンギ、ロシアルーブルオーストラリアドル、タイバーツカナダドル重要じゅうようであり、かつ貿易ぼうえき総額そうがく100おくドル以上いじょう相手あいてこく通貨つうか無視むしできない」とべた[13]純粋じゅんすい通貨つうかバスケットせいっているのであれば、理論りろんじょう人民元じんみんげ上昇じょうしょう下降かこうかくバスケット通貨つうかたいべいドル変化へんか比重ひじゅう平均へいきんによることになるが、中国ちゅうごく人民じんみん銀行ぎんこう発表はっぴょうしたしん通貨つうか制度せいどは、あくまでも「通貨つうかバスケットを参考さんこう調整ちょうせいする」という管理かんり相場そうばせいであり、当局とうきょく判断はんだん調整ちょうせいすることを意味いみする[13]

貿易ぼうえき決済けっさい[編集へんしゅう]

人民元じんみんげての貿易ぼうえき決済けっさいみとめられていなかったが、2009ねん7がつ中国ちゅうごく人民じんみん銀行ぎんこうなど政府せいふ関連かんれん6機関きかん公布こうふした『またがさかい貿易ぼうえき人民じんみんぬさゆいさんためしてん管理かんりべんほう』にもとづいて、香港ほんこんマカオASEAN諸国しょこくなどの一部いちぶくに企業きぎょう許可きょかけた中国ちゅうごく企業きぎょうあいだにおける人民元じんみんげ貿易ぼうえき決済けっさい試験しけんてき開始かいしされた[14][15]

その段階だんかいてき規制きせい緩和かんわにより、一般いっぱんてき香港ほんこん、シンガポールとうなど中国ちゅうごく本土ほんどがい取引とりひきできるオフショア人民元じんみんげCNH)が成立せいりつした。中国ちゅうごく人民じんみん銀行ぎんこう毎日まいにち定時ていじ為替かわせレートを公表こうひょうしているオンショア人民元じんみんげCNY)にたいして、オフショア人民元じんみんげ為替かわせ変動へんどう制限せいげん緩和かんわされているなど、規制きせい当局とうきょく市場いちば参加さんかしゃまた流通りゅうつう範囲はんいなどのちがいもあり、一般いっぱんてきどういち通貨つうかではあるが取引とりひき規制きせい市場いちばなどがことなることからCNHと表記ひょうきされている。

直接ちょくせつ取引とりひき[編集へんしゅう]

2014ねん6がつ中国ちゅうごく人民じんみん銀行ぎんこうはポンドと人民元じんみんげ直接ちょくせつ取引とりひき開始かいし発表はっぴょうした[16]直接ちょくせつ取引とりひきはオーストラリア・ドル、ニュージーランド・ドル、日本円にほんえんあめりかドルにいで5通貨つうかとなる。

人民元じんみんげ国際こくさいとSDR構成こうせい通貨つうか[編集へんしゅう]

世界せかいだい2経済けいざい規模きぼとなった中国ちゅうごくは、2015ねんごろ人民元じんみんげ決済けっさいひろげようとするうごきをはじめた[17]2015ねん11月に、国際こくさい通貨つうか基金ききん(IMF)は、5ねんに1の「特別とくべつ引出けん(Special Drawing Right;SDR)」の構成こうせい通貨つうか見直みなお時期じきむかえた[17][18]

特別とくべつ引出けん」とはIMF加盟かめいこく出資しゅっしがくおうじててられ、通貨つうか危機ききなどの緊急きんきゅうえて外貨がいかせる仕組しくみである[17]。2015ねん10がつまでの時点じてんでは、あめりかドル、日本円にほんえん、ユーロ、いぎりすポンドの相場そうば価値かちまるが、人民元じんみんげがこれにくわわれば、人民元じんみんげ通貨つうかとしての信用しんようたかまり、同時どうじもと国際こくさいにもはずみがつく[17][18]中国ちゅうごくは、2010ねん特別とくべつ引出けん検討けんとうさいに、人民元じんみんげ構成こうせいから見送みおくられた経緯けいいがあり、これにけて総力そうりょくげてきた[18]

まず2015ねん8がつ中国ちゅうごくもとたいべいドルの基準きじゅん前日ぜんじつ終値おわりね重視じゅうししてめるように制度せいど変更へんこうし、人民元じんみんげ実質じっしつてきげをおこなった[18]同年どうねん9がつかつきょう首相しゅしょうは、大連たいれんでの国際こくさい会議かいぎで「中国ちゅうごく特別とくべつ引出けん構成こうせい通貨つうかへの加入かにゅうのぞんでいる。これは人民元じんみんげ徐々じょじょ国際こくさいするためだけでなく、発展はってん途上とじょうこく大国たいこくとしてになうべき国際こくさいてき責任せきにんたすためである。」とべた[17]

これにたいしてイギリスフランス財務ざいむ担当たんとう閣僚かくりょう相次あいついで北京ぺきんりし、人民元じんみんげ特別とくべつ引出けん構成こうせい通貨つうかりへの支持しじ表明ひょうめいした[17]。IMFも上述じょうじゅつ制度せいど変更へんこうを「中国ちゅうごく基準きじゅんたすための必要ひつようなステップをむことが、もっと重要じゅうようだ」として評価ひょうかした[17]。これにたいして日本にっぽんアメリカ合衆国あめりかがっしゅうこく慎重しんちょう姿勢しせいであり、とく2015ねん人民元じんみんげかんしてルー財務ざいむ長官ちょうかんは、べいへの寄稿きこうで「最近さいきん為替かわせ政策せいさく急激きゅうげき変更へんこうで、人民元じんみんげたいべいドルで3パーセント下落げらくし、世界せかい金融きんゆう市場いちば混乱こんらんまねいた」としてクギを[17]日本にっぽん麻生あそう太郎たろう財務ざいむ大臣だいじんけん金融きんゆう担当たんとう大臣だいじん会見かいけんで「人民元じんみんげ国際こくさい通貨つうかになることはけっしてわるくない」としつつ「突然とつぜん政府せいふ介入かいにゅうするというようなことをやっているあいだは、大丈夫だいじょうぶかということになる」と苦言くげんていした[19]

2015ねん10がつ27にち朝日新聞あさひしんぶん夕刊ゆうかん報道ほうどうによると、IMF関係かんけいしゃ同年どうねん同月どうげつ26にち、「一連いちれん中国ちゅうごく当局とうきょくによる人民元じんみんげ自由じゆううごきはポジティブだ。最終さいしゅう判断はんだん理事りじかいまるが、採用さいよう方向ほうこうになるだろう」とはなしたとされる[20]。IMF報道ほうどうかんも、「意思いし決定けっていはされていない」としつつ、「スタッフが来月らいげつ理事りじかいけた報告ほうこくしょ最終さいしゅう調整ちょうせいをしている」とコメントしたともされ、特別とくべつ引出けん構成こうせい通貨つうか人民元じんみんげ採用さいようされる見通みとおしとなったとほうじた[20]

この背景はいけいには、かつての中国ちゅうごくかかえていた、為替かわせレートや金利きんり資本しほん取引とりひきめぐ規制きせいおおさという問題もんだい解消かいしょうがあげられる[21]。2015ねん10がつ23にち預金よきん金利きんり上限じょうげん規則きそく撤廃てっぱいすると発表はっぴょうし、完全かんぜん自由じゆう目指めざしていることを国際こくさい社会しゃかい改革かいかく姿勢しせいをアピールしたことなどが評価ひょうかされたとされる[21]欧州おうしゅうなどが賛成さんせいするなか米国べいこくのルー財務ざいむ長官ちょうかん支持しじまわ[22][21]日本にっぽん麻生あそう財務ざいむしょう容認ようにんかたむいた[23][24][25]。11月13にちIMFは、人民元じんみんげのSDRへの採用さいよう妥当だとうとした報告ほうこくしょ理事りじかい提出ていしゅつした[26]

中国ちゅうごく人民じんみん銀行ぎんこうよく11がつ14にちに、「SDRに人民元じんみんげくわわれば、SDRの魅力みりょくたかまり、世界せかい中国ちゅうごく双方そうほう利益りえきになる」との談話だんわ発表はっぴょうした[26]。11月30にちのIMF理事りじかいはSDR採用さいよう決定けってい関係かんけいすじ全会ぜんかい一致いっち[27]としており、かつて慎重しんちょうだった日米にちべい政府せいふ歓迎かんげい表明ひょうめいした[28][29]

11月30にち、IMF理事りじかいは2016ねん10がつからのSDRの構成こうせい通貨つうかに、人民元じんみんげくわえることを正式せいしきめた[30]。SDRの価値かち計算けいさんするさい構成こうせいについては、あめりかドル41.73パーセント、ユーロ30.93パーセント、人民元じんみんげ10.92パーセント、日本円にほんえん8.33パーセント、いぎりすポンド8.09パーセントとした。SDRは市場いちば取引とりひきされているものではなく、実際じっさい為替かわせ市場いちばへの影響えいきょうすくないとられている[30]

ラガルド専務せんむ理事りじ同日どうじつ、「世界せかい金融きんゆうシステムに中国ちゅうごく経済けいざい融合ゆうごうするじょう重要じゅうよう一里塚いちりづかだ」と指摘してきした[30]中国ちゅうごく過去かこすうねん金融きんゆう改革かいかく評価ひょうかしたうえで、さらなる改革かいかくもとめた[30]今回こんかい決定けってい象徴しょうちょうてき意味合いみあいがおおきいが、IMFから「お墨付すみつき」がられたことで、人民元じんみんげ利用りようひろがる可能かのうせいがある[30]。SDR構成こうせい通貨つうかりの条件じょうけんとしては、その通貨つうかくに地域ちいきの「輸出ゆしゅつがくおおきさ」と「通貨つうか自由じゆう取引とりひきできるかどうか」の2つが判断はんだん基準きじゅんである[30]

世界せかい最大さいだい貿易ぼうえきがくほこ中国ちゅうごくは「輸出ゆしゅつがく」の条件じょうけんは5ねんまえにクリアしており、取引とりひき自由じゆうについても、今回こんかい見直みなおには基準きじゅんたしたと判断はんだんされた[30]。ただ、中国ちゅうごく投資とうし目的もくてきなどでは国境こっきょうえた人民元じんみんげのやりりを現在げんざいでも規制きせいしており、完全かんぜん自由じゆう使つかえる通貨つうかとはえないめんもある[30]

構成こうせいかんしてドル、ユーロにだい3の通貨つうか地位ちいみとめられたのは、IMFが輸出ゆしゅつ規模きぼ各国かっこく外貨がいか準備じゅんびくわえ、為替かわせ市場いちばでの取引とりひきがくなども考慮こうりょしたからである[31]貿易ぼうえきなどで使つかわれる割合わりあい順位じゅんいで、人民元じんみんげ急上昇きゅうじょうしょうしている。銀行ぎんこうあいだのネットワークを運営うんえいする国際こくさい銀行ぎんこうあいだ通信つうしん協会きょうかい(SWIFT)によると、人民元じんみんげは2010ねん割合わりあい順位じゅんいが35であり、割合わりあいもわずか0.03パーセントにすぎなかったのが、2015ねん8がつになると順位じゅんいにして4割合わりあいにして2パーセントとなっていた[31]

中国ちゅうごく人民じんみん銀行ぎんこうは2015ねん12月23にち人民元じんみんげ国際こくさい加速かそくさせる目的もくてきで、人民元じんみんげ取引とりひきえているヨーロッパの金融きんゆう機関きかん配慮はいりょして2016ねん1がつ4にちより、人民元じんみんげ取引とりひき時間じかんをそれまでの7あいだから14あいだ倍増ばいぞうさせると、発表はっぴょうした[32]上海しゃんはいでの外国がいこく為替かわせ市場いちばでの人民元じんみんげ取引とりひき終了しゅうりょう時間じかんは、それまでは午後ごご4時半じはんであったが、午後ごご11時半じはんげるとした[32]

人民元じんみんげのデジタル[編集へんしゅう]

中国ちゅうごく人民じんみん銀行ぎんこうは2014ねんデジタル通貨つうか中央ちゅうおう銀行ぎんこうデジタル通貨つうか)の研究けんきゅう開発かいはつ世界せかい最初さいしょ開始かいしした中央ちゅうおう銀行ぎんこうの1つだった[33][34][35][36]一部いちぶ商業しょうぎょう銀行ぎんこうとのあいだ実験じっけんてき取引とりひきを2016ねんおこな[37]、2020ねん10がつから中国人ちゅうごくじんみん銀行ぎんこうはつ公開こうかい実験じっけんとしてふか圳市において抽選ちゅうせんえらばれた5まんにん対象たいしょうに1000まん人民元じんみんげんやく1.5おくえん相当そうとう)のデジタル通貨つうか発行はっこうした[38]

「デジタル人民元じんみんげ」の発行はっこうは、流通りゅうつうコストを削減さくげんしてマネーサプライ管理かんり強化きょうかされ[39][40]消費しょうひ行動こうどうかんでき[41][42]金融きんゆう政策せいさく人民元じんみんげ国際こくさいにも寄与きよする[43]。また、べいちゅう金融きんゆう覇権はけん競争きょうそうというめんもあり、中国ちゅうごく人民じんみん銀行ぎんこう系列けいれつ金融きんゆうで「世界せかいてきなドルの独占どくせん打破だはするために、デジタル通貨つうか発行はっこうする最初さいしょくにになる必要ひつようがある」と主張しゅちょうしている[44]。2019ねん7がつ中国ちゅうごく人民じんみん銀行ぎんこう研究けんきゅうきょく局長きょくちょうけん貨幣かへい金銀きんぎんきょく局長きょくちょうおうしんフェイスブック仮想かそう通貨つうかであるリブラ価値かち裏付うらづける資産しさんとしてべいドル、日本円にほんえん、ユーロ、いぎりすポンドをバスケットに保有ほゆうするも「実質じっしつてき連動れんどうするあめりかドルの基軸きじく通貨つうか地位ちい強化きょうかする」と懸念けねんしめして中国ちゅうごくはデジタル通貨つうか発行はっこう検討けんとうしていることに[45][33]、これにたいして同年どうねん10がつにフェイスブックCEOのマーク・ザッカーバーグ中国ちゅうごく巨大きょだい経済けいざいけん構想こうそうである一帯いったい一路いちろ一部いちぶとして「デジタル人民元じんみんげ」に言及げんきゅうして危機ききかん表明ひょうめいして米国べいこく国際こくさい金融きんゆう覇権はけんにぎじょうでの「リブラ」の重要じゅうようせいアメリカ議会ぎかいうったえた[46]

流通りゅうつうしている紙幣しへい[編集へんしゅう]

1999ねん10月1にちより建国けんこく50周年しゅうねん記念きねんだい5はん(セット)の発行はっこうはじまり、その2005ねん8がつ31にちよりだい5はん改訂かいていばん発行はっこうはじまっている。ユーリオン模様もよう導入どうにゅうするなど、だい4はんくらべ、偽造ぎぞう対策たいさく耐久たいきゅうせい向上こうじょうはかられている。2015ねんから2020ねんにかけて、だい5はん紙幣しへいあらたな偽造ぎぞう防止ぼうし技術ぎじゅつ導入どうにゅうする改訂かいていおこなわれた(偽造ぎぞう紙幣しへいおおい100げん紙幣しへい優先ゆうせんてきに2015ねん11月12にちに、その2019ねん・2020ねん発行はっこう)。最高さいこうがく紙幣しへいは100げんであり、高額こうがく紙幣しへいがないことも中国ちゅうごくQRコード決済けっさいなどのキャッシュレス決済けっさい急速きゅうそく普及ふきゅうし、現金げんきん駆逐くちくした要因よういんひとつである。

デザインは、アラビア数字すうじもちいられ、中央ちゅうおうかん数字すうじ表記ひょうき背景はいけい中国ちゅうごくでよく使つかわれるはな図案ずあん表面ひょうめんにすべて毛沢東もうたくとう肖像しょうぞう使用しよう裏面りめんには代表だいひょうてき少数しょうすう民族みんぞく言語げんごとして、モンゴル文字もじモンゴル)、チベット文字もじチベット)、アラビア文字もじウイグル)、アルファベットチワン)の4種類しゅるい表記ひょうきされている。

毛沢東もうたくとう肖像しょうぞう単独たんどくもちいられたのはだい5はんからであり、それ以前いぜんだい4はん満州まんしゅうぞくモンゴルぞくかん民族みんぞくかいぞく高山たかやまぞくプイぞく朝鮮ちょうせんぞくチワンぞくチベットぞくウイグルぞくぞくトンぞくミャオぞくといった中国ちゅうごく少数しょうすう民族みんぞく肖像しょうぞうおおく、毛沢東もうたくとう肖像しょうぞうしゅう恩来おんらい劉少奇りゅうしょうきしゅいさおとともにえがかれた100げんのみだった。

だい5ばんとしては1げん以上いじょうの6種類しゅるい。ただし現在げんざい以前いぜんはん小額しょうがく紙幣しへい流通りゅうつうしている。また、毛沢東もうたくとう肖像しょうぞうがない記念きねん貨幣かへい存在そんざいし、たとえば2000ねん記念きねんした100げん紙幣しへい表面ひょうめんりゅうえがかれて裏面りめん中華ちゅうか世紀せいきだんえがかれた[47]

現在げんざい有効ゆうこうなのはだい5はんと、だい4はんのうち5かくと1かく紙幣しへいである。だい3はんだい2はん紙幣しへい廃止はいしされている。だい1はん1953ねんおこなわれた10000ぶんの1のデノミネーションにより廃止はいしされている。なお、だい2はんの「ぶん単位たんい紙幣しへいは2007ねん4がつ1にち廃止はいしされている。現在げんざいは1かく以上いじょうまとまった場合ばあいかぎり、指定してい金融きんゆう機関きかんかく以上いじょう紙幣しへいとの交換こうかん可能かのうとなっている。[よう検証けんしょう]

人民元じんみんげ紙幣しへい番号ばんごうは、現在げんざい有効ゆうこう紙幣しへいでは、基本きほんてきにはアルファベット2けた数字すうじ8けたで、だい5はん紙幣しへいではアルファベット2けた数字すうじのうち先頭せんとうの2けた赤色あかいろのこりは黒色こくしょくだい4はんの5かく・1かく紙幣しへいではすべ赤色あかいろという構成こうせいとなっている。ただし、発行はっこう枚数まいすうおおくてこの形式けいしき番号ばんごうでありうるすべてのわせを使つかってしまった場合ばあいは、1けたと3けたをアルファベットとし、2けたと4~10けた数字すうじとする形式けいしき変更へんこうしている。さらにそのつぎは1けたと4けたをアルファベットとし、のこりを数字すうじとする形式けいしき、またそのつぎは1けたと5けたをアルファベットとし、のこりを数字すうじとする形式けいしき変更へんこうしている。

印章いんしょうについては、だい5はん紙幣しへいでは裏面りめんに「行長ゆきながあきら」の正方形せいほうけい印章いんしょう印刷いんさつされている。だい4はん紙幣しへいでは「行長ゆきながあきら」のほか、「ふく行長ゆきながあきら」の印章いんしょう印刷いんさつされていた。

中国ちゅうごく人民じんみん銀行ぎんこうは2018ねん5がつ1にちより、だい4はんのうち5かく、1かくのぞ紙幣しへい、および1かく硬貨こうか流通りゅうつう停止ていしすることをあきらかにした[48]

だい5はん人民じんみんぬさ[編集へんしゅう]

額面がくめん サイズ 主要しゅよういろ 表面ひょうめん肖像しょうぞう 裏面りめんのモチーフ かん数字すうじ
背景はいけい
発行はっこう年月日ねんがっぴ
100げん 156 x 77 mm     あか 毛沢東もうたくとう 人民大会堂じんみんだいかいどう うめ 1999ねんだい5はん1999ねん10月1にち
2005ねんだい5はん改訂かいていばん2005ねん8がつ31にち
2015ねんだい5はんさい改訂かいていばん2015ねん11月12にち[49]
50げん 151 x 70 mm     あおみどり 毛沢東もうたくとう チベットラサポタラみや きく 1999ねんだい5はん2001ねん9月1にち
2005ねんだい5はん改訂かいていばん2005ねん8がつ31にち
2019ねんだい5はんさい改訂かいていばん2019ねん8がつ30にち
20げん 146 x 70 mm     茶色ちゃいろ 毛沢東もうたくとう かつらりん漓江 はちす 1999ねんだい5はん2000ねん10月16にち
2005ねんだい5はん改訂かいていばん2005ねん8がつ31にち
2019ねんだい5はんさい改訂かいていばん2019ねん8がつ30にち
10げん 140 x 70 mm     あお 毛沢東もうたくとう 長江ながえさんかい瞿塘かいの夔門(きもん) 薔薇ばら 1999ねんだい5はん2001ねん9月1にち
2005ねんだい5はん改訂かいていばん2005ねん8がつ31にち
2019ねんだい5はんさい改訂かいていばん2019ねん8がつ30にち
5げん 135 x 63 mm     むらさき 毛沢東もうたくとう 山東さんとうしょう泰山たいざん 水仙すいせん 1999ねんだい5はん2002ねん11月18にち
2005ねんだい5はん改訂かいていばん2005ねん8がつ31にち
2020ねんだい5はんさい改訂かいていばん2020ねん11月5にち
1げん 130 x 63 mm     みどり 毛沢東もうたくとう 杭州こうしゅう西湖さいこ らん 1999ねんだい5はん2004ねん7がつ30にち
2019ねんだい5はん改訂かいていばん2019ねん8がつ30にち

過去かこはん現在げんざい有効ゆうこう[編集へんしゅう]

額面がくめん サイズ 主要しゅよういろ 表面ひょうめん絵柄えがら 裏面りめん絵柄えがら 発行はっこう年月日ねんがっぴ
5かく 125 x 58 mm あかむらさき ミャオぞくチワンぞく 中華人民共和国ちゅうかじんみんきょうわこくこくあきらあやもん 1980ねんだい4はん1987ねん4がつ27にち
1かく 115 x 52 mm ちゃ 高山たかやまぞく満州まんしゅうぞく 中華人民共和国ちゅうかじんみんきょうわこくこくあきらあやもん 1980ねんだい4はん1988ねん9月22にち

現在げんざい流通りゅうつうしている硬貨こうか[編集へんしゅう]

現在げんざい有効ゆうこう硬貨こうか記念きねん硬貨こうかのぞく)は、だい4はんだい5はんの1げん・5かくと、だい5はんの1かくおよだい2はんの5ふん・2ふん・1ふんである(下表かひょう詳細しょうさいしめす)。だい4はんの1かく硬貨こうか(アルミニウムとマグネシウムの合金ごうきん直径ちょっけい現行げんこうのものよりおおきい22.5mm、絵柄えがらひょう中華人民共和国ちゅうかじんみんきょうわこくこくあきらうらきくはな、1992ねん6がつ1にち発行はっこう)は2018ねん流通りゅうつう停止ていしされ無効むこうとされた。前述ぜんじゅつのように現在げんざいではQRコードをはじめとするキャッシュレス決済けっさいたりまえとなり、現金げんきん自体じたいがほとんど流通りゅうつうしていないため、2019ねん発行はっこうされたしん硬貨こうかだい5はん改訂かいていばんの1げんだい5はん改訂かいていばんの5かくだい5はんさい改訂かいていばんの1かく)をかける機会きかいもかなりすくない。

金額きんがくちいさい5ふん・2ふん・1ぶん硬貨こうかについては、貨幣かへい価値かち低下ていかにより、キャッシュレス決済けっさいたりまえになるよりも以前いぜんの1990年代ねんだいあたりから大都市だいとしではほとんどられなくなり、地方ちほうでもやがてほとんどられなくなった。現在げんざいでは現金げんきん取引とりひき場合ばあいすみ単位たんいまるめられるのが普通ふつうとなっており、ぶん単位たんい硬貨こうかはほぼ銀行ぎんこうにて流通りゅうつうするのみとなっている。またキャッシュレス決済けっさいたりまえになった現在げんざいでは、現金げんきん取引とりひき場合ばあいの5かく・1かく硬貨こうか流通りゅうつう停止ていし検討けんとうされている。

額面がくめん はん 直径ちょっけい 材質ざいしつ 絵柄えがら 発行はっこう年月日ねんがっぴ 備考びこう
1げん だい4はん 25mm ニッケルメッキ鋼鉄こうてつ ひょう中華人民共和国ちゅうかじんみんきょうわこくこくあきらうら牡丹ぼたんはな 1992ねん6がつ1にち
だい5はん 25mm ニッケルメッキ鋼鉄こうてつ うらきくはな 2000ねん10がつ16にち
だい5はん改訂かいていばん 22.25mm ニッケルメッキ鋼鉄こうてつ うらきくはな 2019ねん8がつ30にち 表面ひょうめん金額きんがく数字すうじ斜体しゃたい表面ひょうめん金額きんがく数字すうじ「1」のなかに「¥」「1」のせんぞうあり
5かく だい4はん 20.5mm 黄銅こうどう ひょう中華人民共和国ちゅうかじんみんきょうわこくこくあきらうらうめはな 1992ねん6がつ1にち
だい5はん 20.5mm 黄銅こうどうメッキ鋼鉄こうてつ うらはちすはな 2002ねん11月18にち
だい5はん改訂かいていばん 20.5mm ニッケルメッキ鋼鉄こうてつ うらはちすはな 2019ねん8がつ30にち 表面ひょうめん金額きんがく数字すうじ斜体しゃたい
1かく だい5はん 19mm アルミニウムとマグネシウムの合金ごうきん うららんはな 2000ねん10がつ16にち
だい5はん改訂かいていばん 19mm ステンレス うららんはな 2005ねん8がつ31にち
だい5はんさい改訂かいていばん 19mm ステンレス うららんはな 2019ねん8がつ30にち 表面ひょうめん金額きんがく数字すうじ斜体しゃたい
5ふん だい2はん 24mm アルミニウムとマグネシウムの合金ごうきん ひょう中華人民共和国ちゅうかじんみんきょうわこくこくあきらうらむぎ 1957ねん12月1にち 2000ねん最後さいご新規しんき製造せいぞうされていない
2ふん だい2はん 21mm アルミニウムとマグネシウムの合金ごうきん ひょう中華人民共和国ちゅうかじんみんきょうわこくこくあきらうらむぎ 1957ねん12月1にち 2000ねん最後さいご新規しんき製造せいぞうされていない
1ふん だい2はん 18mm アルミニウムとマグネシウムの合金ごうきん ひょう中華人民共和国ちゅうかじんみんきょうわこくこくあきらうらむぎ 1957ねん12月1にち 2018ねん最後さいご新規しんき製造せいぞうされていない

しるし現在げんざい新規しんき製造せいぞうされていないが有効ゆうこう

偽札にせさつ問題もんだいとその[編集へんしゅう]

中華人民共和国ちゅうかじんみんきょうわこくでは、2014てんで100げん、50げん、20げん、10げん、5げん紙幣しへいと1げんのコインで偽札にせさつにせ硬貨こうか相当そうとうすう流通りゅうつうしているが[50][信頼しんらいせいよう検証けんしょう]、ほとんどが最高さいこうがく紙幣しへいである100げんまたは50げん紙幣しへい偽札にせさつである[51][52]。100げん紙幣しへいわたしたときは、がわは、念入ねんいりにかしなどを確認かくにんしたり、こすってインクがにじまないか、凹凸おうとつがあるか、紙幣しへい番号ばんごう確認かくにんする[53]。そのため銀行ぎんこうのみならず、両替りょうがえしょう飲食いんしょくてんにも紙幣しへい識別しきべつ常備じょうびしている[54][信頼しんらいせいよう検証けんしょう]

ATMでも、支払しはら紙幣しへい偽札にせさつてくる場合ばあいもあり[55][信頼しんらいせいよう検証けんしょう]偽札にせさつ場合ばあいは、そのうごかずATMわき監視かんしカメラかって「偽札にせさつ申告しんこく」をしなければ、さつ交換こうかんしてもらえない。なお、がつかずに偽札にせさつった場合ばあいつみわれることはないが、偽札にせさつ没収ぼっしゅうされるじょう警察けいさつ銀行ぎんこうでの補償ほしょう一切いっさいないため、偽札にせさつがあってもかいさず、そのまま偽札にせさつ使つかっているのが実態じったいである[56]。キャッシュレス決済けっさいたりまえとなる以前いぜんは、流通りゅうつうしている紙幣しへいの3わりほどが偽札にせさつわれるほどの状況じょうきょうであった。

なお、偽札にせさつりながらの所持しょじ使用しようは、比較的ひかくてき高額こうがく場合ばあい、3ねん以下いか懲役ちょうえきもしくは1まん人民元じんみんげん以上いじょう10まん人民元じんみんげん以下いか罰金ばっきん、もしくはこの両方りょうほう併科へいかされる[57]

2015ねん9がつ中旬ちゅうじゅんには、広東かんとんしょうめぐみしゅうにて、しん中国ちゅうごく建国けんこく以来いらい最大さいだい規模きぼ偽札にせさつ事件じけん公安こうあん当局とうきょく摘発てきはつされた[58][59]最高さいこうがく紙幣しへいの100げんさつで2おく1000まんげんやく39おく8000まんえんぶん偽札にせさつかさねると66かいてのビルに相当そうとうする)が押収おうしゅうされた[58][59]偽札にせさつ印刷いんさつ工場こうじょうは、摘発てきはつふせぐためべつ目的もくてき工場こうじょうないひそかにつくられており、事務所じむしょ書棚しょだなすとかく通路つうろあらわれる仕組しくみだった[58]。『広州こうしゅう日報にっぽう』によると押収おうしゅうがく容疑ようぎしゃすう(29にん)とも、1949ねんしん中国ちゅうごく建国けんこく以来いらい過去かこ最大さいだいという[58][59]中国ちゅうごくでは2015ねん11月12にちに、最新さいしん偽札にせさつ防止ぼうしさくほどこしたしん100げんさつ発行はっこうされたので、偽造ぎぞうグループは「最後さいご機会きかい」として、偽札にせさつをフル生産せいさんしていた[58]

1988ねんに100げん紙幣しへい登場とうじょうしているが、1988ねんくらべて物価ぶっか2013ねん時点じてんでは50ばいちかくのインフレーション上昇じょうしょう[60][信頼しんらいせいよう検証けんしょう]経済けいざい発展はってんともな物価ぶっか上昇じょうしょうけて、これまでも1,000げん紙幣しへいや1まんげん紙幣しへいなど高額こうがく紙幣しへい発行はっこう沙汰ざたされてきたが、偽札にせさつによる被害ひがいえかねないため、いまだに実現じつげんしていない[49]

2016ねん4がつには、北朝鮮きたちょうせんせいにせ100げんさつ流通りゅうつうほうじられた[61]

2020年代ねんだいではAlipayほろしんささえづけにより、QRコード決済けっさいによるキャッシュレス社会しゃかい急速きゅうそくすすめられている[62]。キャッシュレス自体じたい固有こゆう問題もんだいや、外国がいこくじん導入どうにゅうハードルがややたかいなど課題かだいはあるものの、現金げんきん使用しようりつ自体じたいってきていることからおのずと偽札にせさつ問題もんだい一時いちじよりはりをひそめるようになっている。

為替かわせレート[編集へんしゅう]

対ドル 対円
たいドル
たいえん

参考さんこうニューヨーク連邦れんぽう準備じゅんび銀行ぎんこうForeign Exchange Rates Historical Search

現在げんざいのCNYの為替かわせレート
Google Finance: AUD CADきゃど CHF EUR GBP HKD JPY/えんUSD
Yahoo! Finance: AUD CADきゃど CHF EUR GBP HKD JPY/えんUSD
Yahoo! ファイナンス: AUD CADきゃど CHF EUR GBP HKD JPY/えんUSD
XE: AUD CADきゃど CHF EUR GBP HKD JPY/えんUSD
OANDA: AUD CADきゃど CHF EUR GBP HKD JPY/えんUSD

脚注きゃくちゅう[編集へんしゅう]

出典しゅってん[編集へんしゅう]

  1. ^ a b ちょう 2012, p. 40.
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  18. ^ a b c d 人民元じんみんげ主要しゅよう通貨つうか地固じがため 習主席しゅせき訪米ほうべい焦点しょうてん」『朝日新聞あさひしんぶん朝日新聞社あさひしんぶんしゃ、2015ねん10がつ27にち朝刊ちょうかん、11めん国際こくさいめん
  19. ^ 麻生あそう財務ざいむしょう大丈夫だいじょうぶか」 人民元じんみんげ国際こくさい通貨つうか認定にんていにクギ”. 産経新聞さんけいしんぶん (2015ねん10がつ2にち). 2015ねん12月1にち閲覧えつらん
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参考さんこう文献ぶんけん[編集へんしゅう]

  • 田村たむら秀男ひでおちょ人民元じんみんげ・ドル・えん』(2004ねん岩波いわなみ新書しんしょ

関連かんれん項目こうもく[編集へんしゅう]

外部がいぶリンク[編集へんしゅう]