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哺乳類 - Wikipedia

哺乳類ほにゅうるい

脊椎動物せきついどうぶつ分類ぶんるいのひとつ
哺乳ほにゅう動物どうぶつから転送てんそう

哺乳類ほにゅうるい(ほにゅうるい、英語えいご: mammal, [ˈmæm(ə)l]学名がくめいMammalia)は、哺乳ほにゅうがたるいぞくする脊椎動物せきついどうぶつ一群いちぐんである。分類ぶんるい階級かいきゅう普通ふつうつなかれ、哺乳ほにゅうつな(ほにゅうこう)とされる。

哺乳類ほにゅうるい
Mammalia
生息せいそく年代ねんだい: 後期こうきさんじょう現世げんせい、220–0 Ma
分類ぶんるい
さかい : 動物界どうぶつかい Animalia
もん : 脊索せきさく動物どうぶつもん Chordata
もん : 脊椎動物せきついどうぶつもん Vertebrata
階級かいきゅうなし : 四足しそくるい Tetrapoda
階級かいきゅうなし : ゆうひつじまくるい Amniota
階級かいきゅうなし : たんゆみるい Synapsida
つな : 哺乳ほにゅうつな Mammalia
学名がくめい
Mammalia
Linnaeus1758
和名わみょう
哺乳類ほにゅうるい
つな

乳類にゅうるい表記ひょうきされることもある[1][2]

基本きほんてき有性ゆうせい生殖せいしょくおこない、現存げんそんするおおくのたね胎生たいせいで、ちちそだてるのが特徴とくちょうである。ヒト Homo sapiensふく分類ぶんるいぐんで、ヒトは哺乳ほにゅうつななか霊長れいちょうヒトヒトぞく分類ぶんるいされる。

哺乳類ほにゅうるいぞくする動物どうぶつたねかずは、研究けんきゅうしゃによって変動へんどうするが、現生げんなましゅは5,416しゅ[3]~6,495しゅ最近さいきん絶滅ぜつめつした96しゅふくむ)[4]とされ、脊索せきさく動物どうぶつもんやく10%、広義こうぎ動物どうぶつかいやく0.4%にあたる[よう出典しゅってん]

日本にっぽんおよびその近海きんかいには、外来がいらいしゅふくめ、やく170しゅ生息せいそくする(日本にっぽん哺乳類ほにゅうるい一覧いちらん[5][6]参照さんしょう)。

Mammalia哺乳類ほにゅうるい)という言葉ことばは、1758ねんカール・フォン・リンネによる『自然しぜん体系たいけいだい10はん[注釈ちゅうしゃく 1]においてはじめてもちいられた[8]。リンネは1735ねんの『自然しぜん体系たいけい初版しょはんでは哺乳類ほにゅうるいを「四足しそくつな Quadrupedia」としていたが、ヒト四足しそく動物どうぶつれたことで自然しぜん主義しゅぎものたちから批判ひはんけた[8]。リンネはこれをけて「ヒトがもともとつんいであるいていなかったとしても、女性じょせいからまれるヒトは母乳ぼにゅう成長せいちょうすることはみとめざるをないだろう」と、だい10はんではめす乳房ちぶさ (female mammae) をその象徴しょうちょうとして、ラテン語らてんごの「乳房ちぶさmammae」に由来ゆらいする「哺乳類ほにゅうるい Mammalia」とした[8]今日きょうでは、哺乳類ほにゅうるい定義ていぎ乳腺にゅうせんmammary gland)をつこととし、これは乳汁にゅうじゅう分泌ぶんぴつしないゆう乳頭にゅうとうたないたんあなるいにもうまくてはまる[8]

哺乳類ほにゅうるい」は、ドイツSäugetiereわけである。saugen母乳ぼにゅうむ)と Tier動物どうぶつ)に由来ゆらいしている。「哺」は、くちにふくむ、らうことをあらわすが、食物しょくもつあたえる意味いみつ。よって、「哺乳ほにゅう」とはちちませてそだてることを意味いみする。

 
カモノハシぞくするたんあなさんじょう哺乳類ほにゅうるいから分岐ぶんきしたとされ、現生げんなま哺乳類ほにゅうるいなかもっと原始げんしてき形質けいしつ保持ほじしている。

哺乳類ほにゅうるい起源きげんふるく、すでさんじょう後期こうきの2おく2500まんねんまえには、最初さいしょ哺乳類ほにゅうるいといわれるアデロバシレウス生息せいそくしていた。そのルーツは、古生代こせいだい繁栄はんえいしたたんゆみるいのうち、キノドンるいである。たんゆみるい両生類りょうせいるいから派生はせいしたゆうひつじまくるい子孫しそんひとつである。ゆうひつじまくるいたんゆみるいりゅうゆみるいのち爬虫類はちゅうるい出現しゅつげんした系統けいとう包括ほうかつする)とに石炭せきたん後期こうき分岐ぶんきし、以降いこうたんゆみるい独自どくじ進化しんかをしていた。たんゆみるいは、ペルムすえ大量たいりょう絶滅ぜつめつにおいて壊滅かいめつてきなダメージをけ、キノドンるいなどごくわずかな系統けいとうのみがさんじょうまでびている。一時期いちじきふたた勢力せいりょく挽回ばんかいするものの、すでしゅりゅうるいなどの勢力せいりょく伸長しんちょうたんゆみるい地上ちじょう覇者はしゃではなくなっていた。そして、さんじょう後期こうき初頭しょとうだい絶滅ぜつめつ哺乳類ほにゅうるいとともにびたのは、トリティロドンのみであった。しかしかれらもはく亜紀あき前期ぜんきには姿すがたしている。また、おなじくさんじょうには、すでに哺乳類ほにゅうるいほかのものから分岐ぶんきするかたちたんあな出現しゅつげんしている。たんあな現存げんそんするが、これは卵生らんせいであることやそう排出はいしゅつをもつことなどほかの哺乳類ほにゅうるいとはおおきくことなる構造こうぞうち、もっとも原始げんしてき哺乳類ほにゅうるいかたちをとどめているとされる。

酸素さんそ濃度のうど35%のペルム以降いこうは、リグニン分解能ぶんかいのう獲得かくとくした菌類きんるいによる木材もくざい分解ぶんかいにより酸素さんそ濃度のうど徐々じょじょ低下ていかし、ジュラ紀じゅらき後期こうきの2おくねんまえには酸素さんそ濃度のうどは12%まで低下ていかした。気嚢きのうは、横隔膜おうかくまく方式ほうしきよりも効率こうりつてき酸素さんそ摂取せっしゅできる機能きのうがある。てい酸素さんそでもその機能きのう維持いじできる気嚢きのうゆうした一部いちぶそうゆみるい爬虫類はちゅうるい)は繁栄はんえいすることができた。一方いっぽう哺乳類ほにゅうるい祖先そせんであるたんゆみるいてい酸素さんそ環境かんきょうでそのたねだい部分ぶぶん絶滅ぜつめつすることとなった[9]哺乳類ほにゅうるいはい機能きのうは、酸素さんそぶんあつ0.1気圧きあつ以下いか呼吸こきゅう困難こんなんになり、酸素さんそぶんあつ0.8気圧きあつ以上いじょうはい組織そしき酸化さんかされる[10]

恐竜きょうりゅう全盛ぜんせい時代じだいであるジュラ紀じゅらきはく亜紀あき哺乳類ほにゅうるいネズミほどのおおきさのものがおおかった。しかし進化しんか停滞ていたいしていたわけではない。はく亜紀あき前期ぜんきには、それまでのゆうぶくろるいから分岐ぶんきしてすでにゆう胎盤たいばんるい登場とうじょうしている。また、中国ちゅうごくから発見はっけんされた大型おおがた哺乳類ほにゅうるい化石かせきから消化しょうか恐竜きょうりゅう子供こどもつかっている。これは、レペノマムスデルタデリジウムのように哺乳類ほにゅうるい恐竜きょうりゅう捕食ほしょくしていたれいもあったことを意味いみしている。

恐竜きょうりゅうふくしゅりゅうるい繁栄はんえいきわめた時代じだいには、哺乳類ほにゅうるいは、よる世界せかいなどしゅりゅうるい活動かつどうおよばない時間じかん場所ばしょなどのニッチ生活せいかつしていた。魚類ぎょるい両生類りょうせいるい爬虫類はちゅうるい鳥類ちょうるいには4タイプのきりたい細胞さいぼうつものがおおい。現在げんざい鳥類ちょうるいなどにして哺乳類ほにゅうるい視覚しかく全般ぜんぱんてきおとっているのも、このなが夜行やこう生活せいかつだい部分ぶぶん哺乳類ほにゅうるい視覚しかくが2しょくがた色覚しきかく退化たいかしたためとかんがえられている[11]やく6400まんねんまえ鳥類ちょうるいワニるいのぞしゅりゅうるい絶滅ぜつめつし、つぎ新生代しんせいだいでは、その空白くうはくめるように哺乳類ほにゅうるい爆発ばくはつてき放散ほうさん進化しんかし、多種たしゅ多様たようたねあらわれて地上ちじょうでもっとも繁栄はんえいしたたねとなった。

現在げんざいでは地中ちちゅう水中すいちゅうなどをふくめ、地球ちきゅうじょうのほとんどの環境かんきょうに、哺乳類ほにゅうるい生息せいそくしている。

分類ぶんるい体系たいけい

編集へんしゅう

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たんゆみるい系統けいとう哺乳類ほにゅうるい以外いがいすべ絶滅ぜつめつした。

哺乳類ほにゅうるいは、従来じゅうらい後述こうじゅつするあご関節かんせつ特徴とくちょう定義ていぎされてきた。しかし近年きんねん中間ちゅうかんてき化石かせき出現しゅつげんするなどこの定義ていぎ適用てきようできない場合ばあいえたため、現生げんなましゅふくもっとちいさいたん系統けいとうとなるよう、系統けいとうがくてき厳密げんみつさい定義ていぎすることがおおくなった。これにより、りょうモルガヌコドンなどの原始げんしてきなものが哺乳類ほにゅうるいからはずれることになる。それらをふくめた従来じゅうらいひろ意味いみでの哺乳類ほにゅうるいを、哺乳ほにゅうがたるいという。

形態けいたいてき生態せいたいてき特徴とくちょう

編集へんしゅう
 
子供こどもちちあたえるウシ授乳じゅにゅう哺乳類ほにゅうるい特徴とくちょうひとつであり、名前なまえ由来ゆらいである。

組織そしき特徴とくちょう

編集へんしゅう

これらは化石かせきでは確認かくにんしにくいが、近年きんねんではすこしずつ研究けんきゅうすすめられている[12]

乳房ちぶさ
保育ほいく行動こうどう授乳じゅにゅう)にもちいる器官きかん汗腺かんせん分化ぶんかした乳腺にゅうせん集合しゅうごう発達はったつしたもの。乳房ちぶさ乳頭にゅうとう内部ないぶにある乳腺にゅうせんちちかんつ。イノシシやネズミなど多産たさんしゅではたいを、ヒトゾウのようなしょうさんしゅでは1ついのみを発達はったつさせる。たんあなるいたない。通常つうじょう出産しゅっさんするとちち分泌ぶんぴつ開始かいしされるが、個体こたいんだ相手あいて母性ぼせい本能ほんのう刺激しげきされてちち分泌ぶんぴつする場合ばあいもある[13]たんあなるいでは乳房ちぶさ乳頭にゅうとうはなく乳腺にゅうせんからにじみちちる。
口唇こうしんくちすじほおほおすじ
上記じょうき乳頭にゅうとうくためくちまわりにあるやわらかい器官きかんたんあなるいたない。くじらるいではてき退化たいかしたとおもわれている。
体毛たいもう
からだひょうおお体毛たいもう動物どうぶつのうち、皮膚ひふ角質かくしつそう由来ゆらいするものをつのは哺乳類ほにゅうるいのみである[14]。さらにこれが発達はったつしてあつくなると、かくつめ、またはヤマアラシセンザンコウのトゲやウロコとなる[14]体毛たいもう体温たいおん発散はっさんふせほかに、保護ほごしょく触覚しょっかく役割やくわりったり、ディスプレイにも使つかわれたりする[14]クジラるいでは、ハクジラるいが、胎児たいじにのみ、頭部とうぶ一部いちぶにわずかなをもつ。参考さんこうまでに、爬虫類はちゅうるい体毛たいもうをもたず、鳥類ちょうるいでは羽毛うもうからだひょうおおう。
横隔膜おうかくまく
肋骨あばらぼね共同きょうどうしてはい呼吸こきゅう可能かのうにする横隔膜おうかくまくをもち、これが胸腔きょうこう腹腔ふくこうとをけている(動物どうぶつぐんにない特徴とくちょう)。
心臓しんぞう
心臓しんぞうに2心房しんぼう2心室しんしつをもつ。また、血液けつえきからだ循環じゅんかんひだり大動脈だいどうみゃくゆみのみによる。
血液けつえき
赤血球せっけっきゅう循環じゅんかんけいではかくで、そのかたち円盤えんばんじょうである(ラクダるいでは楕円だえんじょう)。
共通きょうつう特徴とくちょうであるかのように誤解ごかいされていること

つぎ特徴とくちょうは「哺乳類ほにゅうるい特徴とくちょう」とわれることがあるが、まさしくは、あくまで一部いちぶ系統けいとう特徴とくちょうである。

胎生たいせい
ししつなは、胎生たいせいであるが、はらじゅうつななど(現生げんなましゅカモノハシの3ぞく5しゅのみ)は例外れいがいてき卵生らんせいである。
胎盤たいばん
ゆう胎盤たいばんるい体内たいない胎盤たいばんそだてて出産しゅっさんするが、(哺乳類ほにゅうるいの3つの系統けいとうのひとつののちししは)ゆうぶくろるい体外たいがい育児いくじそだてる。
哺乳類ほにゅうるい平均へいきん体温たいおん[15]
動物どうぶつめい 平均へいきん体温たいおん
()
ブタ 39.0
ヤギ 39.0
ヒツジ 39.0
ウサギ 39.5
ウシ 38.5
イヌ 38.5
ネコ 38.5
ウマ 37.5
ヒト 36.0
参考さんこうニワトリ 42.0
体温たいおん
鳥類ちょうるいおなじく、体温たいおんをほぼ一定いっていたも恒温動物こうおんどうぶつであるものがほとんどをめる。ただし、ナマケモノハダカデバネズミのように例外れいがいてき変温動物へんおんどうぶつとされるたねもある。
肛門こうもん泌尿生殖せいしょくもん尿にょう胎児たいじてくるあな)の分離ぶんり
例外れいがいとしてカモノハシるいは、共通きょうつうそう排出はいしゅつこうをもつ(爬虫類はちゅうるい鳥類ちょうるいも1あな)。

特徴とくちょう

編集へんしゅう

哺乳類ほにゅうるい一般いっぱんてきに、それぞれべつ機能きのう形状けいじょうっており、きり門歯もんし)・犬歯けんしぜん臼歯きゅうししょう臼歯きゅうし)・臼歯きゅうしだい臼歯きゅうし)の4種類しゅるい分化ぶんかしている[16]獣類じゅうるい基本きほんすうイノシシられるかたあごあたりきり3・犬歯けんし1・ぜん臼歯きゅうし4・臼歯きゅうし3だが、これがそろっているたねすくなく[16]しょくせいにより退化たいかしたものや、ハクジラるいのように同形どうけいをもつものもある。両生類りょうせいるい爬虫類はちゅうるい同形どうけいであり、鳥類ちょうるいをもたない。

ほおぜん臼歯きゅうし臼歯きゅうし)は、かんむり咬頭ばれるふくらみを複数ふくすうもち、複雑ふくざつかたちをしている。また、ほお歯根しこんは2ほん以上いじょう分岐ぶんきしている。

骨格こっかく特徴とくちょう

編集へんしゅう
成長せいちょうてん
ちょうほね中心ちゅうしん部分ぶぶんではなくりょうはしほねはし軟骨なんこつ部分ぶぶん成長せいちょうし、成長せいちょうちゅうわか個体こたいでは、それらが軟骨なんこつでつながっている(爬虫類はちゅうるいでは、ほね中心ちゅうしん部分ぶぶんからしか成長せいちょうしない)。
しもあご
1つのこつだけでできている(爬虫類はちゅうるいしもあご複数ふくすうほねからなる)。
鱗状りんじょうこつ
頭骨とうこつしもあごは、がわあたまうろこ鱗状りんじょうこつ)とこつによって関節かんせつしている(爬虫類はちゅうるいあご関節かんせつは、方形ほうけいこつ関節かんせつこつからなる)。
みみ小骨こぼね
あぶみこつきぬたこつづちこつという3連続れんぞくしたみみ小骨こぼねが、鼓膜こまく振動しんどう内耳ないじつたえる(爬虫類はちゅうるい鳥類ちょうるいみみ小骨こぼねは、あぶみこつのみ。哺乳類ほにゅうるいのみがもつきぬたこつづちこつは、爬虫類はちゅうるい方形ほうけいこつ関節かんせつこつがそれぞれ変化へんかしたものである)。こうした変化へんかししゆみるい(とりわけキノドンるい)において段階だんかいてき進化しんかすすんでいた[17]
口蓋こうがい
口蓋こうがいはなどうあいだ口蓋こうがいばれるいたじょうほねがあり、くちはなどうあいだ完全かんぜん仕切しきられている(爬虫類はちゅうるいではこの分離ぶんり不完全ふかんぜん)。
頭骨とうこつはなあな
1つ(爬虫類はちゅうるいでは1つい)。
こうあたま
頭蓋とうがい後頭部こうとうぶにあるだいあたまあな左右さゆうに、頭骨とうこつだいいち頸椎関節かんせつさせるのちあたま顆を1ついもつ(爬虫類はちゅうるい鳥類ちょうるいは、だいあたまあなした1個いっこのちあたま顆をもつ)。
頚椎けいつい
7。ただし、クジラでは癒合ゆごう分離ぶんりによってかず変異へんいし、ジュゴンでは6アリクイでは6・9・10となる。
肋骨あばらぼね
くび部分ぶぶん肋骨あばらぼねは、すべて頚椎けいつい癒合ゆごうしている。胸椎きょうついにはゆるく関節かんせつし、からだ前後ぜんご左右さゆうげるだけでなく、ねじることもできる。また、はら部分ぶぶんには肋骨あばらぼねがない(からだをねじれることと、腹部ふくぶ肋骨あばらぼねくことにより、メスはそべってどもに授乳じゅにゅうすることができる)。
かたかぶとこつ
脊柱せきちゅうとは関節かんせつしておらず(このために前肢ぜんし自由じゆう動作どうさ可能かのうとなる)、外側そとがわめんかたかぶととげとよばれるはっきりした隆起りゅうきせん前後ぜんごはしる(爬虫類はちゅうるいかたかぶとこつにはかたかぶととげがない)。
ゆび
ほねかず親指おやゆびが2、そのゆびは3基本きほん爬虫類はちゅうるいはこれよりおおい)。
ひろしこつ
ちょうこつ坐骨ざこつ恥骨ちこつの3つが癒合ゆごうし、1つのひろしこつになっている。ただしクジラるいひろしこつ消失しょうしつ爬虫類はちゅうるいは3つのほね分離ぶんりしている)。

色覚しきかく特徴とくちょう

編集へんしゅう

脊椎動物せきついどうぶつ色覚しきかくは、網膜もうまくなかにどのタイプのきりたい細胞さいぼうつかによってまる。魚類ぎょるい両生類りょうせいるい爬虫類はちゅうるい鳥類ちょうるいには4タイプのきりたい細胞さいぼう4しょくがた色覚しきかく)をつものがおおい。よってこれらの生物せいぶつは、長波ちょうはちょういきから短波たんぱちょういきであるきん紫外線しがいせんまでを認識にんしきできるものとかんがえられている。一方いっぽうほとんどの哺乳類ほにゅうるいきりたい細胞さいぼうを2タイプ(2しょくがた色覚しきかく)しかたない。哺乳類ほにゅうるい祖先そせんである爬虫類はちゅうるいは4タイプすべてのきりたい細胞さいぼうっていたが、2おく2500まんねんまえには、最初さいしょ哺乳類ほにゅうるいわれるアデロバシレウス生息せいそくはじめ、初期しょき哺乳類ほにゅうるいおも夜行やこうせいであったため、色覚しきかく生存せいぞん必須ひっすではなかった。結果けっか、4タイプのうち2タイプのきりたい細胞さいぼううしない、あお中心ちゅうしん感知かんちするSきりたいあか中心ちゅうしん感知かんちするLきりたいの2きりたいのみを保有ほゆうするにいたった。これはあかみどり十分じゅうぶん区別くべつできないいわゆる「あか緑色みどりいろめくら」の状態じょうたいである。この色覚しきかく哺乳類ほにゅうるい子孫しそん遺伝いでんてきがれることとなった。

霊長れいちょうるいちょくはなざるは、メガネザル下目しため真猿しんえん下目しため分岐ぶんきする。この分岐ぶんきさい真猿しんえん下目しためのX染色せんしょくたい位置いちするきりたい物質ぶっしつ関連かんれんした色覚しきかくかた顕著けんちょになり、ヘテロ接合せつごうたいの2ほんのX染色せんしょくたいつメスに限定げんていした3しょくがた色覚しきかくさい獲得かくとくにつながり、さらにせまはな下目しためのオスをふくめたたね全体ぜんたいの3しょくがた色覚しきかくさい獲得かくとくへとつながることとなる[18]真猿しんえん下目しためせまはな下目しためきゅう世界せかいザル)とこうはな下目しためしん世界せかいザル)とが分岐ぶんきしたのは3000-4000まんねんまえわれている[19][20][信頼しんらいせいよう検証けんしょう]ヒトふくきゅう世界せかい霊長れいちょうるいせまはな下目しため祖先そせんは、やく3000まんねんまえせい染色せんしょくたいであるX染色せんしょくたい位置いちしているあか中心ちゅうしん感知かんちするLきりたいから変異へんいしたみどり中心ちゅうしん感知かんちするあらたなタイプのきりたい(Mきりたい物質ぶっしつ遺伝子いでんし出現しゅつげんし、ヘテロ接合せつごうたいの2ほんのX染色せんしょくたいつメスのみが3しょくがた色覚しきかくゆうするようになり、さらにヘテロ接合せつごうたいのメスにおいてあいどうくみによる遺伝子いでんし重複じゅうふく変異へんいこして同一どういつのX染色せんしょくたいじょうに2タイプのきりたい物質ぶっしつ遺伝子いでんし保持ほじされることとなりX染色せんしょくたいを1ほんしかたないオスも3しょくがた色覚しきかくゆうするようになった。これによって、だい3のきりたい細胞さいぼうが「再生さいせい」された。3しょくがた色覚しきかくビタミンCおおふくいろあざやかな果実かじつひとし発見はっけん生存せいぞん維持いじ有利ゆうりだったとかんがえられる[21][19]

なお、時代じだいくだってヒトの色覚しきかくかんがみるに、ヒトがぞくするせまはな下目しためマカクザル色覚しきかく異常いじょうがヒトよりも非常ひじょうすくないことを考慮こうりょすると、ヒト祖先そせん狩猟しゅりょう生活せいかつをするようになり3しょくがた色覚しきかく優位ゆういせいひくくなり、2しょくがた色覚しきかく淘汰とうたあつがったとかんがえられる[21]こうはな下目しためヨザルは1しょくがた色覚しきかくでありホエザルせまはな下目しため同様どうように3しょくがた色覚しきかくさい獲得かくとくしている[18][信頼しんらいせいよう検証けんしょう]が、これらをのぞのこりのしん世界せかいザル(こうはな下目しため)はヘテロ接合せつごうたいのX染色せんしょくたいを2ほんつメスのみが3しょくがた色覚しきかくゆうし、オスはすべ色覚しきかく異常いじょうである。これはせまはな下目しためのようなX染色せんしょくたいじょうでのあいどうくみえによる遺伝子いでんし重複じゅうふく変異へんいこさなかったためである[19]。ヒトは上記じょうきのような霊長れいちょうせまはな下目しため祖先そせんのX染色せんしょくたい遺伝子いでんし変異へんいいでいるため、Mきりたい欠損けっそんしたX染色せんしょくたい関連かんれんするあか緑色みどりいろめくらともせい劣性れっせい遺伝いでんをする。男性だんせいではX染色せんしょくたいあか緑色みどりいろめくら遺伝子いでんしいでいると色覚しきかく異常いじょう発現はつげんし、女性じょせいでは2ほんのX染色せんしょくからだともあか緑色みどりいろめくら遺伝子いでんしいでいる場合ばあい色覚しきかく異常いじょう発現はつげんする[22]。なお、日本人にっぽんじんでは男性だんせいの4.50%、女性じょせいの0.165%が先天せんてんあか緑色みどりいろさとし異常いじょうで、白人はくじん男性だんせいではやく8%が先天せんてんあか緑色みどりいろさとし異常いじょうであるとされる。

その哺乳類ほにゅうるいの2しょくがた色覚しきかく例外れいがいとして、最近さいきん研究けんきゅうでは、ゆうぶくろるいには3しょくがた色覚しきかくひろがっている可能かのうせいがある[23]ゆうぶくろるいのうちフクロネコポッサムで3色覚しきかくみとめられている[24]ひれあしるいクジラるいは1しょくがた色覚しきかくである[25]

分類ぶんるい

編集へんしゅう

従来じゅうらい分類ぶんるい体系たいけいでは現生げんなま哺乳類ほにゅうるいはらじゅうつなPtorotheria)とししつなTheria)の2つなとする分類ぶんるいもちいられており[26]以下いか解説かいせつ伝統でんとうてき体系たいけいもとづいている。一方いっぽう現生げんなまぐんみなみくさびつな(アウストラロトリボスフェニックつな Australosphenida)ときたくさびつな(ボレオトリボスフェニックつな Boreosphenida)の2つなけるせつ提唱ていしょうされている[26][27]みなみくさびるいにはたんあなるいと、絶滅ぜつめつしたアウスクトリボスフェノスAusktribosphenidaふくまれる[26]きたくさびるいくさびるい(トリボスフェニダるい Tribosphenida)と同義どうぎとされることがあり、獣類じゅうるいゆう胎盤たいばんるいゆうぶくろるい)はきたくさびるいまたはくさびるいふくめられる[26][28][29]くさびるい絶滅ぜつめつぐんである獣類じゅうるいなどとともにししがたつなTheriiformes)としてまとめる分類ぶんるい提唱ていしょうされたこともある[29]

現生げんなま分類ぶんるいぐん系統けいとう

編集へんしゅう

現生げんなま哺乳類ほにゅうるい以下いかのように分岐ぶんきしたとかんがえられている。なお、ししつなたんあなるい分岐ぶんきしたのはやく1おく8000まんねんまえゆうぶくろるいゆう胎盤たいばんるい分岐ぶんきしたのはやく1おく4000まんねんまえである[30]あか表記ひょうきしたきん蹄類の分岐ぶんきのみはく亜紀あきいにしえだいさん境界きょうかいにあたる6600まんねんまえよりのちである[31]

哺乳類ほにゅうるい[43]

たんあなるい Monotremata  

ししつな[42]
ゆうぶくろるい

オポッサムがた Didelphimorphia  

しょうおか Paucituberculata  

オーストラリアゆうぶくろるい

ミクロビオテリウム Microbiotheria

Euaustralidelphia

フクロモグラがた Notoryctemorphia  

バンディクートがた Peramelemorphia  

フクロネコがた Dasyuromorphia  

そう前歯まえば Diprotodontia  

Australidelphia
Marsupialia[39][40]
ゆう胎盤たいばんるい[41][38]
アフリカ獣類じゅうるい
アフリカしょくむしるい

かん Tubulidentata  

[31]

ちょうあし Macroscelidea  

[31]

アフリカトガリネズミ Afrosoricida   

[31]
Afroinsectiphilia[31]
きん蹄類

ちょうはな Proboscidea  

[31]

海牛うみうし Sirenia  

[31]

イワダヌキ Hyracoidea  

[31]
Paenungulata[31]
Afrotheria[36]
ふしるい

有毛ありげ Pilosa [32] 

かぶと Cingulata  

Xenarthra[32]
北方ほっぽう獣類じゅうるい
おもかじるい
グリレスるい

かじ Rodents   

うさぎがた Lagomorphs  

Glires
しゅ獣類じゅうるい

霊長れいちょう Primates   

かわつばさ Dermoptera  

とう木目もくめ Scandentians  

Euarchonta
Euarchontoglires[35]
ローラシア獣類じゅうるい

盲腸もうちょう Eulipotyphla(かつてのしょくむし一部いちぶ詳細しょうさいどうこう参照さんしょう) 

つばさしゅ Chiroptera  

蹄目 Perissodactyla     

くじら偶蹄ぐうてい Cetartiodactyla         

こう獣類じゅうるい[33][34][31]

食肉しょくにく Carnivora      

うろこかぶと Pholidota  

Ferae
Laurasiatheria[33][34]
Boreoeutheria[37][38]
Placentalia
Theria
Mammalia

上記じょうき系統けいとうじゅ凡例はんれい

  • 系統けいとうじゅは2012ねんから2017ねんまでの複数ふくすう引用いんよう文献ぶんけん系統けいとうじゅない参照さんしょう)、および2020ねんのサーベイ論文ろんぶん[44]もちいて作成さくせいした。
  • 系統けいとうじゅちゅう登場とうじょうする引用いんようは、その分岐ぶんき明示めいじしてある参考さんこう文献ぶんけんしるしたものである。たとえば「ししつな」のところについている引用いんようキャンベル11はん pp.852-853)は「ししつな」が「ゆうぶくろるい」と「ゆう胎盤たいばんるい」に分岐ぶんきすることしるしてある文献ぶんけんである
  • 論文ろんぶんから引用いんようした場合ばあいは、論文ろんぶん本体ほんたいではなく「Abstract」や「Introduction」のふしからのみ引用いんようした。これは論文ろんぶん本体ほんたい記述きじゅつは(論文ろんぶん発表はっぴょう時点じてんでは)定説ていせつになっていない新説しんせつであるのにたいし、これらのふし既存きそん研究けんきゅう客観きゃっかんてきかつ網羅もうらてき記載きさいするためのものだからである。ただしサーベイ論文ろんぶん[44]書籍しょせき[45]かんしてはそのかぎりではない。

上記じょうき系統けいとうじゅたいして生物せいぶつ学者がくしゃあいだでどの程度ていど合意ごういれているかは、系統けいとうじゅ分岐ぶんき箇所かしょによりことなるが、最初さいしょ

哺乳類ほにゅうるい

たんあなるい

ししつな

ゆうぶくろるい

ゆう胎盤たいばんるい

部分ぶぶんかんしては、おおくの化石かせき証拠しょうこ分子ぶんし系統けいとう解析かいせき結果けっかから合意ごういれている[30]

ゆう胎盤たいばんるい

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哺乳類ほにゅうるい - ししつなもとにあたるゆう胎盤たいばんるいない系統けいとう

ゆう胎盤たいばんるい

アフリカ獣類じゅうるい

ふしるい

北方ほっぽう獣類じゅうるい

という3つにかれることおおむ合意ごういされている[46][47]

なお、この3つの系統けいとうパンゲア大陸たいりく分裂ぶんれつ密接みっせつ関係かんけいしていることつよ示唆しさされており[48][49]実際じっさいパンゲア大陸たいりく分裂ぶんれつにより誕生たんじょうしたアフリカ大陸たいりくみなみアメリカ大陸あめりかたいりくローラシア大陸たいりく対応たいおうする地域ちいきにアフリカ獣類じゅうるいふしるい北方ほっぽう獣類じゅうるいがそれぞれ分布ぶんぷする[48]

しかしこれらの大陸たいりく分裂ぶんれつ順番じゅんばん年代ねんだいは、分子ぶんし系統けいとう解析かいせきあきらかにするアフリカ獣類じゅうるいふしるい北方ほっぽう獣類じゅうるい分岐ぶんき順番じゅんばん年代ねんだいとはことなっている[48]。まず順番じゅんばんかんしてえば分子ぶんし系統けいとう解析かいせきはこれら3つの系統けいとうがほぼどう時期じき分岐ぶんきしたこと示唆しさする[48]

また時期じきかんしても、アフリカ大陸たいりくみなみアメリカ大陸あめりかたいりく分岐ぶんき時期じきがおよそ1おく500まんねんまえだとされているのにたい[48]、これら3系統けいとう分岐ぶんきはおよそ8800〜9000まんねんまえ推定すいていされており[31]両者りょうしゃ年代ねんだいおおきくことなっている。もちろん分子ぶんし系統けいとう解析かいせきは(分岐ぶんきなに世代せだいまえこったかはある程度ていど推測すいそくできるものの)分岐ぶんきこった年代ねんだい直接ちょくせつ推定すいていできるわけではなく、年代ねんだい推定すいていには仮定かていをいくつもかさねなければならないという事情じじょうはあるが、2010ねん以降いこう研究けんきゅう大陸たいりく分裂ぶんれつよりも3系統けいとう分岐ぶんきのほうがはっきりとのちこったとする傾向けいこうがある[48]

こうしたがある原因げんいんは、大陸たいりく分裂ぶんれつ距離きょりてきちかくにあったため、しばらくは動物どうぶつしょう交流こうりゅう可能かのうであったためかんがえられる[48]実際じっさい陸地りくち分裂ぶんれつ状態じょうたいにあってもうみわたった漂流ひょうりゅう居住きょじゅう地域ちいき拡大かくだいしたとかんがえられるれいは(パンゲア大陸たいりく分裂ぶんれつ以外いがいで)いくつか存在そんざい[48]、このような推定すいてい傍証ぼうしょうする[48]

なお上記じょうき3系統けいとうはほぼどう時期じき分岐ぶんきしたので[31]、これらのうちどれが最初さいしょ分岐ぶんきしたのかにかんする合意ごういは2017ねん現在げんざい存在そんざいしない[50][47]。すなわち、下記かきみっつのいずれの分類ぶんるいただしいのか決着けっちゃくがついていない[50][47]

  1. 北方ほっぽう獣類じゅうるいアトラントゲナータ(「大西洋たいせいようしょうじた分化ぶんか[51]あるいは「大西洋たいせいようるい」の[52]ふしるい+アフリカ獣類じゅうるい
  2. アフリカ獣類じゅうるいエクサフロプラセンタリア英語えいごばん(「アフリカ獣類じゅうるい以外いがいゆう胎盤たいばんるい」の[53]ふしるい北方ほっぽう獣類じゅうるい
  3. ふしるい + エピテリア(「うえ獣類じゅうるい」の[54]:アフリカ獣類じゅうるい北方ほっぽう獣類じゅうるい

形態けいたいがくてき研究けんきゅうはかなりの部分ぶぶん3.を支持しじするものの[47]、ほとんどの分子ぶんし系統けいとう解析かいせきは1.か2.を支持しじする[47]

決着けっちゃくがつかない原因げんいんは、(おそらくはパンゲア大陸たいりくゴンドワナ大陸たいりく分裂ぶんれつともな連続れんぞくてき急速きゅうそく発散はっさんによって)上記じょうき3系統けいとう遺伝子いでんしがあまりにおおきくかけはなれているため分子ぶんし系統けいとう解析かいせきで3系統けいとう関係かんけいさぐるのが容易よういではないからである[50]

アフリカ獣類じゅうるい

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アフリカ獣類じゅうるいぞくする系統けいとうぐんは、うみ進出しんしゅつした海獣かいじゅうるいのぞき、2000まんねんまえまでさかのぼるとアフリカ大陸たいりく、マダガスカル、アラビア半島はんとうといったアフリカ周辺しゅうへんかぎられるため[31]、そのがつけられた[31]。アフリカ獣類じゅうるいおおきく2つの系統けいとうかれており[31]、それぞれアフリカしょくむしるいきん蹄類とばれる。

北方ほっぽう獣類じゅうるい

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北方ほっぽう獣類じゅうるい

北方ほっぽう獣類じゅうるい

おもかじるい

ローラシア獣類じゅうるい

のように分岐ぶんきするが[55][47]おもかじるい内部ないぶ分岐ぶんき、およびローラシア獣類じゅうるい内部ないぶ分岐ぶんきは2017ねん現在げんざい確定かくてい部分ぶぶんおお[55][47]

おもかじるい

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おもかじるいグリレスるいGlires、ネズミ、ウサギ)としゅ獣類じゅうるいEuarchonta霊長れいちょうかじ、ヒヨケザル、ツパイ)に系統けいとう分類ぶんるいできるとされるものの、おもかじるいない系統けいとう関係かんけいは2013ねん現在げんざい曖昧あいまいなままである[56]とくにツパイ位置いちづけの決定けっていは2017ねん現在げんざいでもむずかしい[47]。ツパイ霊長れいちょうやヒヨケザル姉妹しまいぐんとなる研究けんきゅう成果せいかがある一方いっぽう[57][58]、グリレスるい姉妹しまいぐんとする成果せいか[59][60]や、おもかじるいもっと祖先そせんてきだとする成果せいか[58][59]もあり、後者こうしゃ2つのいずれかがただしいとすれば、しゅ獣類じゅうるいという系統けいとう否定ひていされることになる。

なお歴史れきしてきにはおもかじるいつばさしゅくわえたものを「おもかじるい」とんでいたが[31]分子ぶんし系統けいとう解析かいせきによりつばさしゅべつ系統けいとうであることがかったので、おもかじるいからつばさしゅのぞいたものを「おもかじるい」と名付なづけた[31]

ローラシア獣類じゅうるい

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ローラシア獣類じゅうるいない系統けいとう関係かんけい確立かくりつむずかしく[55]、2017ねん現在げんざい確立かくりつされているのは、盲腸もうちょうもっと早期そうき分岐ぶんきしたことと、食肉しょくにくうろこかぶと姉妹しまいぐんであることだけである[55][47]。ローラシア獣類じゅうるいないにおける蹄目の位置いちづけの決定けっていとくむずかしい[47]

なお、つばさしゅ蹄目、うろこかぶと食肉しょくにくの4つを総称そうしょうしてペガサス野獣やじゅうるいことレトロトランスポゾン解析かいせきから提案ていあんされたが、その分子ぶんし系統けいとう解析かいせき研究けんきゅう[61][62][63][64][65]否定ひていされている。

ゆうぶくろるい

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ゆうぶくろるい系統けいとうじゅげた7つのからなっており[66]、20世紀せいきにはこれら7つを

の2つに分類ぶんるいしていたが[66]、21世紀せいきにおける分子ぶんし系統けいとう解析かいせき研究けんきゅうはこの2つの分類ぶんるい否定ひていしている[66]

  • なおうえでは南米なんべいむはずのミクロビオテリウム形態けいたいがくてき特徴とくちょう類似るいじせいによりオーストラリアゆうぶくろるい分類ぶんるいしているが[66][67]、このこと自身じしん分子ぶんし系統けいとう解析かいせきにおいても支持しじされており[67]ミクロビオテリウムはオーストラリアゆうぶくろるいほかの4つの姉妹しまいぐんである[67]
  • 一方いっぽうミクロビオテリウム以外いがいの4つのオーストラリアゆうぶくろるい関係かんけいせいは2015ねん現在げんざい確定かくていである[67]
  • 化石かせき形態けいたいがくてき解析かいせきによるとオポッサムゆうぶくろるいすべての姉妹しまいぐんであるが[68]一方いっぽう分子ぶんし系統けいとう解析かいせきによればケノレステスゆうぶくろるいすべての姉妹しまいぐんであるという研究けんきゅう成果せいか複数ふくすうある[68]。これら2つの成果せいかあきらかに矛盾むじゅんしているが、どちらがただしいのかは2015ねん現在げんざいさだまっていない[68]

日本にっぽんにおける目名めな表記ひょうきほうかんする議論ぎろん

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日本にっぽんでは明治維新めいじいしん以来いらいには「かじ」「霊長れいちょうとう原名げんめいラテン語らてんごをおおむね忠実ちゅうじつかんやくしたかんめいもちいられてきた(一般いっぱんにはしばしば、「かじるい」「霊長れいちょうるい」のように「るい」が慣用かんようされてきた)。だが、1988ねん文部省もんぶしょうの『学術がくじゅつ用語ようごしゅう 動物どうぶつがくへん』において、以下いか名称めいしょうをすべてカナ書かながきにし、目名めなは「ネズミ」「サル」のように、それぞれの動物どうぶつぐん代表だいひょうする動物どうぶつめいカナ書かながき)にえるという改定かいていがなされた。

しかし、たとえば「ネコ」(食肉しょくにく)のネコとアシカ、イヌうえとネコうえのように、うえのような比較的ひかくてきたか階層かいそう分類ぶんるい階級かいきゅうによる動物どうぶつぐんは、それぞれのグループとはあきらかにことなる特有とくゆう性質せいしつをもつものであり、1つの下位かい分類ぶんるいぐん名前なまえ(「ネコ」)によって、というおおきなグループの全体ぜんたい(ネコ・イヌ・イタチ・クマ・アライグマ・パンダ・アシカ・アザラシ・セイウチなどからなる食肉しょくにく)を代表だいひょうさせることは、かならずしも直観ちょっかんてきかりやすさにはつながらない。

さらに、近年きんねん研究けんきゅうにより、偶蹄ぐうていとクジラ詳細しょうさい系統けいとうあきらかにされ、「くじら偶蹄ぐうてい」が創設そうせつされた。これをカナ書かながきの原則げんそくてはめると「クジラウシ」となる。また、「サルヒト」は教科書きょうかしょにもまった採用さいようされていない。

また、以前いぜんからの慣用かんようとして、どの分類ぶんるい階級かいきゅうであるかにかかわらず、「○○の仲間なかま」を「○○るい」とくことがあるが、かつてのかんめいならば、たとえば「かじるい」とえば、それが「」の階層かいそうの「かじ」をすことはあきらかであり、階層かいそうとの混同こんどうのおそれはかった。それが、「かじ」が「ネズミ」となることによって、「ネズミるい」という言葉ことばしめ可能かのうせいのある階層かいそう範囲はんいのレベルにまでひろがり、混乱こんらん拡大かくだいされたという側面そくめんもある。つまり、旧来きゅうらい用例ようれいならば、たとえば「かじるい」にネズミのるいとリスのるい、ヤマアラシのるいふくまれることは容易ようい認識にんしきできるが、あたらしい用例ようれいで「ネズミるい」とした場合ばあい、これが狭義きょうぎのネズミるいなのか、リスやヤマアラシのるいをもふくんだ概念がいねんなのかが把握はあくしにくくなってしまっている。

この分類ぶんるいめい改定かいていは、分類ぶんるいがく根本こんぽん理念りねんたいして充分じゅうぶん配慮はいりょしたうえでのものではなく、また平易へいいにむしろ逆行ぎゃっこうする部分ぶぶんもあることから、学界がっかいないでも現在げんざいなお議論ぎろんおおい。現状げんじょうでは、旧来きゅうらいかんめいをそのままもちいたり、あたらしいカナめい併記へいきしたりするれいおおい。

日本にっぽん哺乳類ほにゅうるい学会がっかい目名めな問題もんだい検討けんとう作業さぎょう部会ぶかいでは、基本きほんてき従来じゅうらい漢字かんじめい統一とういつすべきという論文ろんぶん発表はっぴょうしている[29]

脚注きゃくちゅう

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注釈ちゅうしゃく

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  1. ^ これはのちに『国際こくさい動物どうぶつ命名めいめい規約きやく』において、1758ねん1がつ1にち出版しゅっぱんされたとみなし、動物どうぶつ命名めいめいほう起点きてん日付ひづけとしてもちいる[7]

出典しゅってん

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参考さんこう文献ぶんけん

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外部がいぶリンク

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