国際こくさい汽船きせん

国際こくさい汽船きせん株式会社かぶしきがいしゃ（こくさいきせん）は、1919年ねん（大正たいしょう8年ねん）から1943年ねん（昭和しょうわ18年ねん）まで日本にっぽんに存在そんざいした海運かいうん会社かいしゃである。

国際こくさい汽船きせん株式会社かぶしきがいしゃ

種類しゅるい	株式会社かぶしきがいしゃ
本社ほんしゃ所在地しょざいち	神戸こうべ市し海岸かいがん通どおり（設立せつりつ時じ）
設立せつりつ	1919年ねん7月がつ1日にち
業種ぎょうしゅ	海運かいうん業ぎょう
事業じぎょう内容ないよう	海運かいうん
代表だいひょう者しゃ	代表だいひょう取締役とりしまりやく社長しゃちょう 川崎かわさき芳太郎よしたろう/金子かねこ直吉なおきち（設立せつりつ時じ）
資本しほん金きん	1億おく円えん（設立せつりつ時じ） 2千せん万まん円えん（1929年ねん以降いこう）
主要しゅよう株主かぶぬし	川崎かわさき造船ぞうせん所しょ 51.3%、鈴木すずき商店しょうてん 16.8%（設立せつりつ時じ） 大阪おおさか商船しょうせん 64%（1943年ねん）
関係かんけいする人物じんぶつ	松方まつかた幸次郎こうじろう、内田うちだ信也しんや、山下やました亀三郎かめさぶろう、浅野あさの総一郎そういちろう
特記とっき事項じこう：1943年ねん11月16日にちに大阪おおさか商船しょうせんに合併がっぺい

日本にっぽん政府せいふが設立せつりつに関与かんよした国策こくさく会社かいしゃではあったが、設立せつりつの経緯けいいや度重たびかさなる経営けいえい難なん、世情せじょうの影響えいきょうなどから、初期しょきは神戸こうべ川崎かわさき財閥ざいばつや鈴木すずき商店しょうてんなどの影響えいきょうが強つよく、銀行ぎんこうによる支配しはいの時代じだいを経へて、後年こうねんは大阪おおさか商船しょうせんの支配しはい下かに入はいるという、国策こくさく会社かいしゃの割わりには民間みんかん会社かいしゃの力ちからが強つよかった時期じきがあった。太平洋戦争たいへいようせんそう中なかの戦時せんじ統合とうごうで、大阪おおさか商船しょうせんに合併がっぺいされて姿すがたを消けした。その船隊せんたいは、初期しょきは第だい一大いちだい福丸ふくまる型がた貨物かもつ船せんを主体しゅたいとし、後期こうきにはディーゼル優秀ゆうしゅう船せんを取とり揃そろえたが、戦争せんそうによりほぼ姿すがたを消けし、記録きろくや写真しゃしんにのみ、その残像ざんぞうをとどめている。

本稿ほんこうでは、第だい二に次じ世界せかい大戦たいせん後ごの一時期いちじきに国際こくさい汽船きせんの名義めいぎを使つかって海運かいうん代理だいり業ぎょうを営いとなんだ、飯野海運いいのかいうんの子会社こがいしゃである国際こくさい海運かいうん株式会社かぶしきがいしゃについても記述きじゅつする。

沿革えんかく

設立せつりつの背景はいけい

日本にっぽんの海運かいうん業界ぎょうかいは明治めいじ末期まっきおよび大正たいしょう初期しょきまでに、おおむね二ふたつの勢力せいりょくが形成けいせいされていた。一ひとつは日本郵船にっぽんゆうせんや大阪おおさか商船しょうせん、東洋とうよう汽船きせんなど、政府せいふなどから命令めいれい航路こうろを受命じゅめいして運航うんこうし、またいくつかの定期ていき航路こうろを抱かかえる規模きぼの大おおきな会社かいしゃで、「社しゃ船せん」と呼よばれていた。もう一ひとつは、大雑把おおざっぱに言いえば「それ以外いがい」の、独立どくりつ自営じえいの下したに発達はったつしてきた主おもに不定期ふていき航路こうろを主体しゅたいにした海運かいうん会社かいしゃで、「社外しゃがい船せん」と言いわれるものがこれである。二ふたつの勢力せいりょくの差さは歴然れきぜんとしており、また社外しゃがい船せんは乱立らんりつ気味ぎみで、日本にっぽん近海きんかいの海運かいうん市し況きょうを押おし下さげる要因よういんになっていた。そこで、社外しゃがい船せんが一大いちだい合同ごうどうして大だい規模きぼな会社かいしゃを設立せつりつし、海外かいがいに打うって出でて社しゃ船せんと肩かたを並ならべようとする動うごきが明治めいじ中ちゅうごろからあり、1906年ねん（明治めいじ39年ねん）ごろに最高潮さいこうちょうに達たっしたが、経済けいざい不ふ況きょうなどによりいったんは挫折ざせつした。

社外しゃがい船せん合同ごうどう運動うんどうが再燃さいねんしたのは、1914年ねん（大正たいしょう3年ねん）の第だい一いち次じ世界せかい大戦たいせん勃発ぼっぱつ後ごである。内田うちだ信也しんや、山下やました亀三郎かめさぶろう、勝田かつた銀次ぎんじ郎ろうのいわゆる「三さん大船おおぶね成金なりきん」などが台頭たいとうし、直接ちょくせつ戦場せんじょうにならなかった日本にっぽんの海運かいうん業界ぎょうかいは好こう況きょうに沸わいた。その最中さいちゅうに合同ごうどう話ばなしが再燃さいねんしたのである。焚たきつけたのは三さん大船おおぶね成金なりきんと、川崎かわさき造船ぞうせん所しょ社長しゃちょう松方まつかた幸次郎こうじろう、鈴木すずき商店しょうてん支配人しはいにん金子かねこ直吉なおきち、東洋とうよう汽船きせんを設立せつりつし社長しゃちょうを務つとめる浅野あさの総一郎そういちろうらが中心ちゅうしんで、三井みつい、三菱みつびし、辰たつ馬ば汽船きせん（酒造しゅぞう業ぎょう辰たつ馬ば家か経営けいえい）などといった社外しゃがい船せん船主せんしゅを取とり込こみ、さらには内田うちだ嘉吉よしきち逓信ていしん次官じかんを通つうじて、日本にっぽんと同おなじように直接ちょくせつ戦場せんじょうにならなかったアメリカの船主せんしゅをも巻まき込こむ合同ごうどう話ばなしに膨ふくれ上あがった。

1920年ねん（大正たいしょう9年ねん）3月がつの時点じてんで「資本しほん金きん2億おく円えん。日本にっぽん、アメリカ双方そうほうが1億おく円えんを出資しゅっし」、「主おもな営業えいぎょう航路こうろは日本にっぽんと南米なんべい、北米ほくべいとロシア、日本にっぽんと欧州おうしゅう」などといった具体ぐたい案あんも出でたが、アメリカが関かかわっていることに対たいして反対はんたいする声こえがあって、日米にちべい合同ごうどうの社外しゃがい船せん会社かいしゃの話はなしは日本にっぽん国内こくないのみの話はなしに縮小しゅくしょうし、さらに船ふね価か設定せっていについて「500円えんに設定せっていして、償却しょうきゃくは国くにの助成じょせいによってなされるべき」という声こえと、「300円えんでも高たかい。200円えん程度ていどが妥当だとう」という声こえが対立たいりつして、結局けっきょくは双方そうほうの声こえを折衷せっちゅうしたような350円えんで決きまったが、この決定けっていに、高値たかねで船ふねを購入こうにゅうした社外しゃがい船せん船主せんしゅが反発はんぱつして合同ごうどう運動うんどうと訣別けつべつし、運動うんどう自体じたいがまたもや風前ふうぜんの灯火ともしびになるかに見みえた。

話はなしは変かわって、第だい一いち次じ世界せかい大戦たいせんが半なかば過すぎた1917年ねん（大正たいしょう6年ねん）8月がつ、アメリカは鋼材こうざい不足ふそくの折おりから日本にっぽんへの鋼材こうざい輸出ゆしゅつを禁止きんしせざるを得えなかった。鉄鋼てっこう業ぎょうが十分じゅうぶんに発達はったつしていない日本にっぽんは、船舶せんぱく用よう鋼材こうざいをアメリカに頼たよっていたこともあって打撃だげきを受うけた。そこで、前記ぜんきの松方まつかた、金子かねこおよび浅野あさのの3名めいが代表だいひょうとなってアメリカ政府せいふと大使たいし経由けいゆで交渉こうしょうを重かさねた結果けっか、1918年ねん（大正たいしょう7年ねん）3月がつに日米にちべい船せん鉄てつ交換こうかん契約けいやくが成立せいりつし、日本にっぽん側がわがアメリカの欲ほっする数かずの船舶せんぱくを提供ていきょうし、見返みかえりにアメリカ側がわが相応そうおうの鋼材こうざいや船舶せんぱく付属ふぞく品ひんを提供ていきょうするというこの契約けいやくで造船ぞうせん業界ぎょうかいは息いきを吹ふき返かえしたが、大量たいりょう建造けんぞう半なかばにして大戦たいせんは終おわり、せっかく建造けんぞうした船舶せんぱくの大半たいはんは余あまる結果けっかとなった。川崎かわさき造船ぞうせん所しょも、建造けんぞうした第だい一大いちだい福丸ふくまる型がた貨物かもつ船せんをはじめとするストックボートのうちの何なん隻せきかはアメリカ船主せんしゅなどに売却ばいきゃくできたが、依然いぜんとして多数たすう抱かかえていた。その対策たいさくとしてまず、造船ぞうせん所内しょないに船舶せんぱく部ぶを設もうけて貨物かもつ船せんの運用うんようにあたらせ、次ついで川崎汽船かわさききせんを設立せつりつして川崎かわさき造船ぞうせん所しょ船舶せんぱく部ぶとは別個べっこに海運かいうん業ぎょうを開始かいしさせた。そして、なおも余あまるストックボートの運用うんよう先さきとして、上述じょうじゅつの気息奄奄きそくえんえんとしていた合同ごうどう運動うんどうに目めをつけた。元来がんらい、川崎かわさき造船ぞうせん所しょは合同ごうどう運動うんどうの旗はた振ふり役やくの一ひとつではあったが、船ふね価か問題もんだいで静観せいかんしていた。川崎かわさき造船ぞうせん所しょが合同ごうどう運動うんどうに正式せいしきに加くわわり、ストックボートの提供ていきょうを表明ひょうめいした時点じてんで、「社外しゃがい船主せんしゅが合同ごうどうする海運かいうん会社かいしゃ」の話はなしは一転いってん、「余あまった大量たいりょう建造けんぞう船せんの運用うんよう先さきとなる海運かいうん会社かいしゃ」の話はなしに変貌へんぼうしたのである。

国際こくさい汽船きせんの設立せつりつと苦難くなん

1919年ねん（大正たいしょう8年ねん）7月がつ1日にち、国際こくさい汽船きせんが設立せつりつされ、神戸こうべ市し海岸かいがん通どおりにある川崎汽船かわさききせん本社ほんしゃ内ないに事務所じむしょが設もうけられて8月がつ1日にちから営業えいぎょうを開始かいしした。初代しょだいの代表だいひょう取締役とりしまりやく社長しゃちょうには、川崎汽船かわさききせん社長しゃちょうで川崎かわさき正蔵しょうぞうの養嗣子ようししである川崎かわさき芳太郎よしたろうが就任しゅうにんし、取締役とりしまりやく会長かいちょうには金子かねこが就任しゅうにんした。社名しゃめいの「国際こくさい」は「大おおいに海外かいがいに雄飛ゆうひしようとする企図きと」で命名めいめいされ、社しゃ旗きはロイド100A1の資格しかくを意味いみする「A1」を染そめ抜ぬいたものだった。設立せつりつに際さいし、船舶せんぱく出資しゅっし分ぶんに関かんしては、債務さいむに悩なやみ株式かぶしき交付こうふに不安ふあんを覚おぼえる一部いちぶの出資しゅっし船主せんしゅに配慮はいりょして、船ふね価か350円えんを現物げんぶつ出資しゅっしと現金げんきん払ばらいで折半せっぱんする形かたちがとられ、現金げんきん払ばらいのうちの125円えんは日本興業銀行にほんこうぎょうぎんこう、第だい一いち銀行ぎんこう、十じゅう五ご銀行ぎんこうおよび浪なみ華はな銀行ぎんこうが発行はっこうする社債しゃさい手取てどり金きん、50円えんは大蔵省おおくらしょう預金よきん部ぶからの融資ゆうし資金しきんでそれぞれまかない、大蔵省おおくらしょうからの融資ゆうし額がくは2500万まん円えんに達たっした。あくまで一角いっかくとはいえ政府せいふからの出資しゅっしをあおいだという事情じじょうから、一応いちおうは国策こくさく会社かいしゃとして見みられていた。その他たの株主かぶぬしに関かんしては、川崎汽船かわさききせんの記録きろくでは以下いかのとおりである。

国際こくさい汽船きせん発起人ほっきにん提供ていきょう船舶せんぱくおよび引受ひきうけ株数かぶすう

引受ひきうけ株主かぶぬし（代表だいひょうする会社かいしゃ）	船舶せんぱくトン数とんすう	引受ひきうけ株数かぶすう
橋本はしもと喜造きぞう（橋本はしもと汽船きせん）	25,400	101,600
渡邊わたなべ嘉一きいち（石川いしかわ島とう造船ぞうせん所しょ）	5,000	20,000
松方まつかた幸次郎こうじろう（川崎かわさき造船ぞうせん所しょ）	275,100	1,027,640
川崎かわさき芳太郎よしたろう（川崎汽船かわさききせん）		72,760
金子かねこ直吉なおきち（鈴木すずき商店しょうてん）	84,400	337,600
中山なかやま説せつ太郎たろう（日本にっぽん汽船きせん）	17,300	69,200
内田うちだ信也しんや（横浜よこはま鉄工てっこう所しょ）	17,800	71,200
山下やました亀三郎かめさぶろう（浦賀うらが船渠せんきょ）	22,500	90,000
浅野あさの総一郎そういちろう（浅野あさの造船ぞうせん所しょ）	52,500	210,000
	約やく500,000	2,000,000

川崎かわさき造船ぞうせん所しょおよび川崎汽船かわさききせんからの約やく27万まん総そうトンもの船舶せんぱくをはじめ、多おおくの社外しゃがい船主せんしゅからの提供ていきょうを受うけた国際こくさい汽船きせんは、創立そうりつから1年ねん経たった1920年ねん（大正たいしょう9年ねん）には60隻せき・32万まん4000総そうトンもの船隊せんたいを揃そろえ、日本郵船にっぽんゆうせんの103隻せき・49万まん4000総そうトン、大阪おおさか商船しょうせんの133隻せき・40万まん総そうトンに続つづく日本にっぽん第だい3位いの船主せんしゅに浮上ふじょうした。しかし、第だい一いち次じ世界せかい大戦たいせん終結しゅうけつ後ごの不ふ況きょうが、国際こくさい汽船きせんの経営けいえいに致命ちめい的てきな打撃だげきをもたらした。もともと予想よそう営業えいぎょう収入しゅうにゅうを高たかめに設定せっていしており、一切いっさいの債権さいけんを償還しょうかんしても余裕よゆうがあると予想よそうしていたが、実際じっさいには用船ようせん料りょうの暴落ぼうらくと船ふね価かの乱らん高だか下かにより8000万まん円えんを越こえる負債ふさいを抱かかえ込こんでしまった。早はやくも日本郵船にっぽんゆうせん、大阪おおさか商船しょうせんおよび東洋とうよう汽船きせんとの合同ごうどう話ばなしが浮上ふじょうし、債権さいけんの整理せいりも政府せいふからの助成じょせいもままならず、おまけに出方でかた次第しだいで日本にっぽん周辺しゅうへんの船舶せんぱく市場いちばに影響えいきょうを与あたえるであろう日本にっぽん第だい3位いの大だい船腹せんぷくを抱かかえ込こんで、国際こくさい汽船きせんは二進にっちも三進さっちもいかなくなるかに見みえた。同年どうねん、初代しょだい社長しゃちょうの川崎かわさき芳太郎よしたろうは病気びょうきのため引退いんたいし、松方まつかたが川崎かわさき造船ぞうせん所しょ社長しゃちょうのまま国際こくさい汽船きせんと川崎汽船かわさききせんの社長しゃちょうも兼任けんにんすることとなった。松方まつかたは3社しゃ合計ごうけいで103隻せき・79万まん総そうトンの巨大きょだい船腹せんぷくの生いかし方かたについて思おもうところがあった。このころ、ヨーロッパ方面ほうめんでの船腹せんぷく需要じゅようが急増きゅうぞうし、この様子ようすを見みた松方まつかたは手中しゅちゅうにあった大だい船腹せんぷくをヨーロッパに回まわすことを決断けつだんする。

1921年ねん（大正たいしょう10年ねん）5月がつ、松方まつかたは鈴木すずき商店しょうてんを総そう代理だいり店てんとする「Kライン」をロンドンにおいて発足ほっそくさせる。「Kライン」は大西おおにし洋ひろしを舞台ぶたいにヨーロッパ、南北なんぼくアメリカ、オーストラリアおよび極東きょくとうの間あいだに、日本にっぽんを介かいさないいわゆる「三さん国こく間あいだ航路こうろ」を開設かいせつし、定期ていき航路こうろと不定期ふていき航路こうろ双方そうほうのメリットを生いかす臨機応変りんきおうへんな配はい船せんを行おこなった。後年こうねんには日本にっぽんへの航路こうろも開設かいせつしたが、これは所属しょぞく船せんの修理しゅうり回航かいこうを兼かねてのものだった。しかし、「Kライン」がいくら欧米おうべいで実績じっせきをあげても国際こくさい汽船きせんの経営けいえいそのものにはあまり反映はんえいされず、事態じたいは苦くるしくなるばかりであった。1923年ねん（大正たいしょう12年ねん）に資本しほん金きんを1億おく円えんから8千せん万まん円えんに減資げんしし、1925年ねん（大正たいしょう14年ねん）には金利きんりも軽減けいげんされて経営けいえい改善かいぜんの兆きざしが見みえるようになったが、その間あいだに勢力せいりょくを伸のばしてきた債権さいけん団だんの指導しどうによって、国際こくさい汽船きせんの国策こくさく会社かいしゃとしての一いち面めんは大幅おおはばに後退こうたいした。

川崎かわさきからの離脱りだつ

国際こくさい汽船きせんの立場たちばが決定的けっていてきに変かわるきっかけとなったのが、1927年ねん（昭和しょうわ2年ねん）の昭和しょうわ金融きんゆう恐慌きょうこうである。1923年ねん（大正たいしょう12年ねん）の関東大震災かんとうだいしんさいに際さいして発行はっこうされた震災しんさい手形てがたの処理しょりをめぐって台湾たいわん銀行ぎんこうが一時いちじ休業きゅうぎょうし、台湾たいわん銀行ぎんこうに依存いぞんして事業じぎょうを展開てんかいしていた鈴木すずき商店しょうてんも同年どうねん4月がつ4日にち限かぎりで休業きゅうぎょうした。恐慌きょうこうは神戸こうべ川崎かわさき財閥ざいばつのメインバンクでもあった十じゅう五ご銀行ぎんこうをも襲おそって、財閥ざいばつの主力しゅりょく企業きぎょうであった川崎かわさき造船ぞうせん所しょは事実じじつ上じょう破綻はたん。松方まつかたの働はたらきで一時いちじは政府せいふ融資ゆうしを受うける寸前すんぜんまで話はなしが進すすんだが、国際こくさい汽船きせんの債務さいむ問題もんだいなどが持もち出だされて頓挫とんざし、松方まつかたは引退いんたいを余儀よぎなくされた。ここにいたって国際こくさい汽船きせんと川崎かわさき造船ぞうせん所しょとの間柄あいだがらを整理せいりすることとなり、双方そうほうの債務さいむに関かんする一切いっさいの整理せいり方針ほうしんが決きまった同年どうねん8月がつ23日にちをもって国際こくさい汽船きせんは「Kライン」から離脱りだつ、赤地あかじに「K」のファンネルマークも捨すて去さり、12月には国際こくさい汽船きせん株かぶが日本興業銀行にほんこうぎょうぎんこう、第だい一いち銀行ぎんこうおよび十じゅう五ご銀行ぎんこうに譲渡ゆずりわたされて、国際こくさい汽船きせんは名実めいじつとともに川崎かわさきの影響えいきょうから脱だっすることとなった。この間あいだ、国際こくさい汽船きせんと川崎汽船かわさききせんとの間あいだで航路こうろ運営うんえいに関かんする覚書おぼえがきが交かわされ、両社りょうしゃは以降いこう、基本きほん的てきにはライバル関係かんけいとなったが、共同きょうどう配はい船せんなどでは提携ていけいを行おこなった。もっとも、国際こくさい汽船きせんの「Kライン」離脱りだつは、むしろ川崎汽船かわさききせんの航路こうろ経営けいえいに大おおきく影響えいきょうを与あたえた。船隊せんたいや会社かいしゃ人員じんいんは大おおきく減少げんしょうし、鈴木すずき商店しょうてんや親会社おやがいしゃ・川崎かわさき造船ぞうせん所しょの破綻はたんなどの関係かんけいで経営けいえいしていた遠洋えんよう航路こうろの大半たいはんから撤収てっしゅうせざるをえなかった。船舶せんぱく改善かいぜん助成じょせい施設しせつに関かんしても川崎かわさき造船ぞうせん所しょが経営けいえい再建さいけん中ちゅうだった関係かんけいで借かり入いれが難むずかしかったため、優秀ゆうしゅう船せんの導入どうにゅうでは立たち遅おくれた形かたちとなった。

銀行ぎんこう団だんの支配しはいの下した、国際こくさい汽船きせんは日本郵船にっぽんゆうせん副ふく社長しゃちょうの黒川くろかわ新次郎しんじろうを社長しゃちょうに迎むかえ入いれ、本格ほんかく的てきな経営けいえい再建さいけんに乗のり出だした。1929年ねん（昭和しょうわ4年ねん）には、貸付かしつけ金きんの償還しょうかん期限きげんを30年ねん後ごに延期えんきし、大幅おおはばな減資げんしを行おこなう整理せいり案あんが決きまり、資本しほん金きんは8000万まん円えんから一気いっきに2000万まん円えんに減少げんしょう、その差額さがくや積立つみたて金きんを不良ふりょう資産しさんの処分しょぶんや繰越くりこし損金そんきんの帳消ちょうけしに活用かつようした。また、従来じゅうらいの第だい一大いちだい福丸ふくまる型がた貨物かもつ船せんを主体しゅたいとする船隊せんたいを、新鋭しんえいのディーゼル船ふねからなる船隊せんたいに置おき換かえる方針ほうしんが採用さいようされた。のちの第だい二に次じ世界せかい大戦たいせんで特設とくせつ艦船かんせんや陸軍りくぐん輸送ゆそう船せんとして行動こうどうした国際こくさい汽船きせんのディーゼル船せんは、このときから整備せいびされたものである。航路こうろの開設かいせつも積極せっきょく的てきに行おこない、ヨーロッパ、ニューヨークなどへの定期ていき航路こうろのほか、多おおくの不定期ふていき航路こうろも開設かいせつ。整備せいびした新鋭しんえいディーゼル船せんを日本郵船にっぽんゆうせんに貸かし出だすまでになった。

大阪おおさか商船しょうせんの支配しはい下かに

国際こくさい汽船きせんが経営けいえい再建さいけんに取とり組くんでいる最中さいちゅうの1931年ねん（昭和しょうわ6年ねん）、日本郵船にっぽんゆうせんと大阪おおさか商船しょうせん、近海きんかい郵船ゆうせんの3社しゃは「郵商協調きょうちょう」と呼よばれる10年ねん期限きげんの協約きょうやくを締結ていけつ。競合きょうごうする航路こうろの整理せいりや施設しせつ利用りよう、業務ぎょうむ関連かんれんでの相互そうご利用りようなどが取とり決きめられたが、その中なかのニューヨーク航路こうろに関かんしては、大阪おおさか商船しょうせんが8隻せき、日本郵船にっぽんゆうせんが6隻せき投入とうにゅうする比率ひりつが決きめられた。当時とうじ、大阪おおさか商船しょうせんは画期的かっきてきな性能せいのうを誇ほこった畿内きない丸まる型がた貨物かもつ船せん4隻せきをニューヨーク航路こうろに投入とうにゅうして所要しょよう時間じかんを大幅おおはばに縮ちぢめ、大おおきな反響はんきょうをもたらしていた。畿内きない丸まる型がた貨物かもつ船せんの成功せいこうを見みた他ほかの日本にっぽんの船ふね会社かいしゃ、特とくに社外しゃがい船主せんしゅはこぞって優秀ゆうしゅう船せんをニューヨーク航路こうろに投入とうにゅうしていった。国際こくさい汽船きせんもそのうちの一ひとつであり、投入とうにゅう比率ひりつが6隻せきと決きめられていたものの浅間あさま丸まる型かた貨客船かきゃくせんなどの建造けんぞうに巨額きょがくを投とうじた影響えいきょうで大おおきく出遅でおくれていた日本郵船にっぽんゆうせんも、N型がた貨物かもつ船せんを投入とうにゅうして巻まき返かえしを図はかった。

ところで、大阪おおさか商船しょうせんがいくら日本にっぽん郵船ゆうせんと協定きょうていを結むすんで優位ゆういに立たって協調きょうちょう路線ろせんをとっていたとはいえ、国際こくさい汽船きせんなどとは協定きょうていがなかったため競合きょうごうする航路こうろがいくつか存在そんざいした。そこで大阪おおさか商船しょうせんは、経営けいえいの合理ごうり化かを名目めいもくとして国際こくさい汽船きせんを支配しはい下かに置おく決心けっしんを固かためた。大阪おおさか商船しょうせんは日本興業銀行にほんこうぎょうぎんこう、第だい一いち銀行ぎんこうおよび十じゅう五ご銀行ぎんこうに対たいして、三さん銀行ぎんこうが所有しょゆうの国際こくさい汽船きせん株かぶ22万まん株かぶと債権さいけんを譲渡じょうとするよう交渉こうしょうを重かさね、1936年ねん（昭和しょうわ11年ねん）12月に覚書おぼえがきを交かわして翌よく1937年ねん（昭和しょうわ12年ねん）2月がつに正式せいしき決定けっていされた。なお、株式かぶしき譲渡じょうとに際さいして大阪おおさか商船しょうせんは、国際こくさい汽船きせんが当時とうじ建造けんぞう中ちゅうの貨物かもつ船せん3隻せきを肩代かたがわりして引ひき受うけたほかは、航路こうろ運営うんえいなどは基本きほん的てきに従前じゅうぜんどおりとした。国際こくさい汽船きせんの経営けいえいも、このころにはようやく長ながいトンネルから抜ぬけ出だしつつあった。1939年ねん（昭和しょうわ14年ねん）9月がつの第だい二に次じ世界せかい大戦たいせん勃発ぼっぱつで遠洋えんよう航路こうろ全体ぜんたいが縮小しゅくしょうの方向ほうこうに向むかう中なか、翌よく1940年ねん（昭和しょうわ15年ねん）、国際こくさい汽船きせんはこれまで積つみ重かさなった債権さいけんなどを繰くり上あげ償還しょうかんし、また会社かいしゃ設立せつりつ以来いらい初はつとなる配当はいとうを行おこなうことができた。しかし、国際こくさい汽船きせんはようやく迎むかえることのできた春はるを長ながく楽たのしむことはできなかった。

1941年ねん（昭和しょうわ16年ねん）12月の太平洋戦争たいへいようせんそう勃発ぼっぱつを経へて、日本にっぽんの海運かいうん業界ぎょうかいは1942年ねん（昭和しょうわ17年ねん）4月がつ設立せつりつの船舶せんぱく運営うんえい会かいに運営うんえい航路こうろを譲渡じょうとし、以降いこうは単たんに運航うんこう実務じつむ者しゃおよび船舶せんぱく所有しょゆう者しゃという立場たちばになった。国際こくさい汽船きせんも昭和しょうわ17年ねん4月がつの時点じてんでは運航うんこう実務じつむ者しゃに指定していされていたが、1943年ねん（昭和しょうわ18年ねん）に運航うんこう実務じつむ者しゃが5つの班はんに再編さいへんされた時ときには、国際こくさい汽船きせんは大阪おおさか商船しょうせんを筆頭ひっとうとする第だい2班はんに属ぞくした。また、南方みなかた占領せんりょう地域ちいきにおける現地げんち航路こうろの経営けいえいにも参画さんかくすることとなった。しかし、戦況せんきょうが日増ひましに悪化あっかする中なかでさらなる業界ぎょうかい再さい編成へんせいが行おこなわれることとなり、昭和しょうわ18年ねん7月がつ発表はっぴょうの「船舶せんぱく運航うんこう体制たいせい緊急きんきゅう整備せいび要領ようりょう」に基もとづいた海運かいうん会社かいしゃの統合とうごうが打うち出だされた。大阪おおさか商船しょうせんはこれに応こたえて、国際こくさい汽船きせんおよび、資本しほん的てきに密接みっせつな関係かんけいのあった北きた日本にっぽん汽船きせんと摂津せっつ商船しょうせん、また1937年ねん（昭和しょうわ12年ねん）以降いこう完全かんぜん支配しはいしていた原田はらだ汽船きせんの4社しゃを吸収きゅうしゅう合併がっぺいすることとなった。時節柄じせつがら、株主かぶぬし総会そうかいを省略しょうりゃくして公告こうこくで合併がっぺいを告知こくちし、11月16日にち付づけで合併がっぺい。こうして国際こくさい汽船きせんは、24年ねんの波乱はらんの歴史れきしに幕まくを閉とじた。この時点じてんで大阪おおさか商船しょうせんは、国際こくさい汽船きせん株かぶ40万まん株かぶの64パーセントにあたる25万まん6000株かぶを保有ほゆうし、10対たい8の比率ひりつで株式かぶしき割当わりあてを行おこなった。合併がっぺい後ご、国際こくさい汽船きせんの組織そしきは新あらたに創設そうせつされた合同ごうどう総局そうきょくのもとで「国際こくさい部ぶ」と名なを改あらためたが、1945年ねん（昭和しょうわ20年ねん）2月がつの社内しゃない組織そしきの改編かいへんに伴ともなって消滅しょうめつした。

国際こくさい海運かいうん株式会社かぶしきがいしゃ

1948年ねん（昭和しょうわ23年ねん）、横浜よこはま市し港北こうほく区く南みなみ綱島つなしまに国際こくさい海運かいうん株式会社かぶしきがいしゃが設立せつりつされ、機帆船きはんせんによる石炭せきたん輸送ゆそうを行おこなう。国際こくさい海運かいうん社長しゃちょうの溝口みぞぐち泰三たいぞう（泰造やすぞう）と国際こくさい汽船きせんの間柄あいだがらは不明ふめいであるが、国際こくさい海運かいうんの中なかに国際こくさい汽船きせん出身しゅっしん者しゃがいることを示唆しさする証言しょうげんもある。1950年ねん（昭和しょうわ25年ねん）末まつになって、国際こくさい汽船きせんの名義めいぎを活用かつようして海外かいがい定期ていき航路こうろの運営うんえいに乗のり出だす。国際こくさい海運かいうんは自前じまえの船ふねを持もたず、「国際こくさいライン」の名なの下したに飯野海運いいのかいうん、三菱みつびし海運かいうん、東邦とうほう海運かいうんおよび日産にっさん汽船きせんの4社しゃが所有しょゆう船せんを航路こうろに提供ていきょうする共同きょうどう配はい船せんの形かたちを取とり、GHQの許可きょかの下した、インドやパキスタン、ニューヨークに定期ていき航路こうろを開設かいせつして不定期ふていき航路こうろも運営うんえいした。しかし、国際こくさい海運かいうんの存在そんざいや運営うんえい方式ほうしきに関かんしては疑念ぎねんを示しめす声こえがあり、1954年ねん（昭和しょうわ29年ねん）2月がつ19日にちの参議院さんぎいん運輸うんゆ委員いいん会かいでも取とり上あげられている。ところが、この中なかでやり取とりを行おこなった参議院さんぎいん議員ぎいん一松いちまつ政二まさじと運輸省うんゆしょう船舶せんぱく局長きょくちょう甘利あまり昂のぼる一いちの両人りょうにんが、国際こくさい海運かいうんと国際こくさい汽船きせんを混同こんどうしている部分ぶぶんがあり、この名前なまえが似通にかよった上うえにマークも国際こくさい汽船きせんと同おなじものを使つかっていた国際こくさい海運かいうんは、政治せいじや監督かんとく省庁しょうちょうレベルから見みても社名しゃめいや運営うんえい方式ほうしきの点てんで一種いっしゅ悩なやましい存在そんざいだったと言いえる。このような声こえもあったものの、会社かいしゃとしてあまり体力たいりょくがついていなかった太平洋戦争たいへいようせんそう後ごの中堅ちゅうけん海運かいうん会社かいしゃから見みれば「適切てきせつな事業じぎょう体制たいせい」だった国際こくさいラインではあったが、同年どうねん6月がつ3日にちに東邦とうほう海運かいうんが日本郵船にっぽんゆうせんと提携ていけいの上うえ、不定期ふていき船せん専業せんぎょうに転換てんかんして国際こくさいラインから離脱りだつし、同おなじ年ねんの10月がつ21日にち限かぎりで日産にっさん汽船きせんも国際こくさいラインから離脱りだつ。やがて飯野海運いいのかいうんおよび三菱みつびし海運かいうんが独力どくりょくで航路こうろを運営うんえいできる目処めどが立たったのを機きに国際こくさいラインを解消かいしょうした。その後ごの国際こくさい海運かいうんは、1957年ねん（昭和しょうわ32年ねん）に飯野海運いいのかいうんが株式かぶしきの98パーセントを保有ほゆうして事実じじつ上じょう支配しはいし、1965年ねん（昭和しょうわ40年ねん）に国光こっこう海運かいうんと合併がっぺいして国くに洋よう海運かいうんと社名しゃめいを改あらためて川崎汽船かわさききせんの傍系ぼうけい会社かいしゃとなり、1967年ねん（昭和しょうわ42年ねん）に五ご洋よう汽船きせんと合併がっぺい。神戸こうべ日本にっぽん汽船きせんと改称かいしょうののち、2000年ねん（平成へいせい12年ねん）に太洋海運たいようかいうんと合併がっぺいして太ふとし洋よう日本にっぽん汽船きせんとなった。

所有しょゆうしていた船ふね

基本きほんデータその他たの出典しゅってんは#松井まついpp.123-125 、#川かわ重じゅう社しゃ史し年表ねんぴょう諸表しょひょう、#戦時せんじ遭難そうなん史し、#特設とくせつ原簿げんぼ、#野間のまおよび#長澤ながさわによる。「備考びこう・所属しょぞく・改名かいめい」のうち、○のある船ふねは大阪おおさか商船しょうせんへの合併がっぺい時じに継承けいしょうされた船ふねを示しめす。

川崎かわさき造船ぞうせん所しょ・川崎汽船かわさききせんからの提供ていきょう船せん（設立せつりつ時じ）

船ふね名めい	トン数とんすう	竣工しゅんこう日び	終末しゅうまつ	備考びこう・所属しょぞく・改名かいめい
興福こうふく丸まる	5,859トン	1918年ねん8月がつ27日にち	1942年ねん6月がつ1日にち戦没せんぼつ（空襲くうしゅう）	→山下やました汽船きせん（1938年ねん）
盛もり福丸ふくまる	5,857トン	1918年ねん12月15日にち	1921年ねん9月がつ26日にち沈没ちんぼつ
東ひがし福丸ふくまる	5,857トン	1919年ねん1月がつ17日にち	1943年ねん12月24日にち戦没せんぼつ（米べい潜せん「ガーナード」）	→日本にっぽん合同ごうどう工船こうせん（1933年ねん）→大光たいこう商船しょうせん（1938年ねん）
隆たかし福丸ふくまる	5,857トン	1919年ねん1月がつ19日にち	1942年ねん12月30日にち戦没せんぼつ（米べい潜せん「グリーンリング」）	→荻布おぎの海かい商しょう（1932年ねん）→日産にっさん汽船きせん「日照ひでり丸まる」（1940年ねん）
智福ちふく丸まる	5,857トン	1919年ねん1月がつ30日にち	1943年ねん1月がつ16日にち戦没せんぼつ（米べい潜せん「グロウラー」）	→会かい陽ひ汽船きせん（1933年ねん）
寿ことぶき福丸ふくまる	5,858トン	1919年ねん2月がつ17日にち	1943年ねん11月29日にち戦没せんぼつ（米べい潜せん「パーゴ」）	→扶桑ふそう海運かいうん（1929年ねん）→満州まんしゅう海陸かいりく運送うんそう（1934年ねん） 　→岡田組おかだぐみ「萬寿まんす丸まる」（1938年ねん）→岡田おかだ商船しょうせん「萬寿まんす丸まる」（1942年ねん）
桑くわ港こう丸まる	5,863トン	1919年ねん3月がつ14日にち	1944年ねん2月がつ17日にち戦没せんぼつ（トラック島とう空襲くうしゅう）	→山下やました汽船きせん（1937年ねん）
永福えいふく丸まる	5,861トン	1918年ねん8月がつ9日にち	1942年ねん8月がつ31日にち戦没せんぼつ（米べい潜せん「グロウラー」）	→興おき運うん汽船きせん（1929年ねん）→東大とうだい汽船きせん（1933年ねん） 　→山下やました汽船きせん（1940年ねん）
来らい福丸ふくまる	5,857トン	1918年ねん11月6日にち	1925年ねん4月がつ21日にち沈没ちんぼつ
慶福けいふく丸まる	5,857トン	1919年ねん1月がつ11日にち	1943年ねん1月がつ5日にち戦没せんぼつ（空襲くうしゅう）	→大光たいこう商船しょうせん（1933年ねん）
徳とく福丸ふくまる	5,859トン	1919年ねん2月がつ13日にち	1924年ねん3月がつ25日にち沈没ちんぼつ
坡土欄らん（ぽーとらんど）丸まる	5,866トン	1919年ねん3月がつ13日にち	1935年ねん3月がつ20日はつか沈没ちんぼつ	→玉井商船たまいしょうせん（1933年ねん）
華はな盛もり頓とみ（わしんとん）丸まる	5,864トン	1919年ねん3月がつ5日にち	1944年ねん10月がつ24日にち戦没せんぼつ（米べい潜せん「スヌーク」。マタ30船団せんだん）	→原はら商事しょうじ「第だい一いち眞盛しんぜい丸まる」（1933年ねん）
晩ばん香こう坡（ばんくーばー）丸まる	5,864トン	1919年ねん3月がつ27日にち	1943年ねん12月24日にち戦没せんぼつ（米べい潜せん「ガードフィッシュ」）	→満州まんしゅう海陸かいりく運送うんそう「満まん泰たい丸まる」（1934年ねん） 　→山下やました汽船きせん「満まん泰たい丸まる」（1936年ねん）
ぐらすごう丸まる	5,864トン	1919年ねん5月がつ8日にち	1943年ねん8月がつ22日にち戦没せんぼつ（雷撃らいげき）	○
新しん嘉よしみ坡（しんがぽーる）丸まる	5,859トン	1919年ねん5月がつ17日にち	1944年ねん9月がつ9日にち戦没せんぼつ（米べい潜せん「シール」）	→神戸こうべ桟橋さんばし（1932年ねん）→神戸こうべ桟橋さんばし「昭南しょうなん丸まる」（1942年ねん）
伯はく剌西爾しか丸まる（ぶらじるまる）	5,860トン	1919年ねん6月がつ20日はつか	1945年ねん5月がつ12日にち戦没せんぼつ（触さわ雷かみなり）	→小野おの商事しょうじ（1933年ねん）→太ふとし洋よう興業こうぎょう（1943年ねん）
亜あ爾なんじ然しか丁ちょう（あるぜんちん）丸まる	5,860トン	1919年ねん7月がつ4日にち	1920年ねん消息しょうそく不明ふめい
ねいぷる丸まる	5,860トン	1918年ねん7月がつ17日にち	1943年ねん11月がつ20日はつか戦没せんぼつ（空襲くうしゅう）	○
紐ひも育そだて丸まる	5,864トン	1919年ねん4月がつ16日にち	1921年ねん11月沈没ちんぼつ
りばぷうる丸まる	5,864トン	1919年ねん4月がつ18日にち	1943年ねん7月がつ4日にち戦没せんぼつ（米べい潜せん「スヌーク」）
智さとし利とぎ丸まる	5,860トン	1919年ねん6月がつ10日とおか	1945年ねん5月がつ12日にち戦没せんぼつ（空襲くうしゅう）	→興おき運うん汽船きせん（1933年ねん）→太平洋たいへいよう漁業ぎょぎょう（1935年ねん） 　→山下やました汽船きせん（1936年ねん）
亜あ丁ひのと（あでん）丸まる	5,860トン	1919年ねん7月がつ8日にち	1944年ねん5月がつ6日にち戦没せんぼつ（米べい潜せん「ガーナード」。竹たけ一いち船団せんだん）	→山下やました汽船きせん（1937年ねん）→小野おの商事しょうじ（1938年ねん） 　→太ふとし洋よう興業こうぎょう（1943年ねん）
坡土西にし（ぽーとさいど）丸まる	5,860トン	1919年ねん8月がつ1日にち	1943年ねん11月2日にち戦没せんぼつ（米べい潜せん「シーホース」）	→栃木とちぎ商事しょうじ「うめ丸まる」（1933年ねん）
からち丸まる	5,860トン	1919年ねん5月がつ17日にち	1943年ねん6月がつ26日にち戦没せんぼつ（米べい潜せん「ジャック」）	→山本やまもと汽船きせん（1933年ねん）→山本やまもと汽船きせん「彰あきら山やま丸まる」（1941年ねん）
仏蘭西ふらんす丸まる	5,863トン	1919年ねん11月1日にち	1945年ねん1月がつ12日にち戦没せんぼつ	→栃木とちぎ商事しょうじ（1938年ねん）
英えい蘭らん（いんぐらんど）丸まる	5,864トン	1919年ねん11月18日にち	1943年ねん5月がつ17日にち戦没せんぼつ（米べい潜せん「グレイバック」）	→山下やました汽船きせん（1937年ねん）
上海しゃんはい丸まる	4,105トン	1919年ねん5月がつ28日にち	1943年ねん4月がつ9日にち戦没せんぼつ（米べい潜せん「グレイバック」）	→山下やました汽船きせん（1937年ねん）
漢かん口こう丸まる	4,105トン	1919年ねん6月がつ7日にち	1943年ねん9月がつ2日にち戦没せんぼつ（空襲くうしゅう）	→山下やました汽船きせん（1938年ねん）
しどにい丸まる	4,105トン	1919年ねん7月がつ22日にち	1943年ねん4月がつ12日にち戦没せんぼつ（空襲くうしゅう）
かろりん丸まる	4,105トン	1919年ねん8月がつ20日はつか	1923年ねん10月がつ8日にち沈没ちんぼつ
たすまにあ丸まる	4,105トン	1919年ねん10月がつ20日はつか	1944年ねん12月11日にち戦没せんぼつ（空襲くうしゅう。多た号ごう作戦さくせん）	→岡田組おかだぐみ（1938年ねん）→岡田おかだ商船しょうせん（1942年ねん）

浦賀うらが船渠せんきょからの提供ていきょう船せん（設立せつりつ時じ）

船ふね名めい	トン数とんすう	竣工しゅんこう日び	終末しゅうまつ	備考びこう・所属しょぞく・改名かいめい
すゑず丸まる	4,645トン	1919年ねん8月がつ17日にち	1943年ねん11月29日にち戦没せんぼつ（米べい潜せん「ボーンフィッシュ」）	→栗林商船くりばやししょうせん（1932年ねん）
玉津たまつ丸まる	4,646トン	1919年ねん5月がつ20日はつか	1943年ねん9月がつ16日にち沈没ちんぼつ	→嶋しま谷たに汽船きせん（1932年ねん）
比叡山ひえいざん丸まる	4,614トン	1919年ねん2月がつ25日にち	1944年ねん9月がつ22日にち戦没せんぼつ（米べい潜せん「ラッシャー」）	→栗林商船くりばやししょうせん「神祐しんゆう丸まる」（1933年ねん）
エヂプト丸まる	6,709トン	1920年ねん3月がつ2日にち	1944年ねん1月がつ1日にち戦没せんぼつ（米べい潜せん「パファー」）	→上野うえの汽船きせん「隆洋たかひろ丸まる」（1929年ねん）→上野うえの商船しょうせん「隆洋たかひろ丸まる」（1941年ねん） 　→山下やました汽船きせん「隆洋たかひろ丸まる」（1943年ねん）

浅野あさの造船ぞうせん所しょからの提供ていきょう船せん（設立せつりつ時じ）

船ふね名めい	トン数とんすう	竣工しゅんこう日び	終末しゅうまつ	所属しょぞく・改名かいめい
武洋たけひろ丸まる	5,409トン	1919年ねん3月がつ19日にち	1943年ねん1月がつ26日にち戦没せんぼつ（米べい潜せん「ワフー」）	→玉井商船たまいしょうせん（1932年ねん）
加州かしゅう丸まる	5,460トン	1919年ねん10月がつ11日にち	1943年ねん10月がつ8日にち戦没せんぼつ（米べい潜せん「ガードフィッシュ」）	→福ぶく洋よう汽船きせん（1927年ねん）
櫨はぜのき山やま丸まる	5,447トン	1919年ねん5月がつ30日にち	1943年ねん1月がつ7日にち戦没せんぼつ（空襲くうしゅう）	→樺太からふと汽船きせん（1929年ねん）→樺太からふと汽船きせん「樺太からふと丸まる」（1931年ねん） 　→日産にっさん汽船きせん「日にち龍りゅう丸まる」（1937年ねん）
弥生やよい丸まる	5,460トン	1919年ねん4月がつ1日にち	1944年ねん2月がつ3日にち戦没せんぼつ（空襲くうしゅう）	→樺太からふと汽船きせん（1929年ねん）→日産にっさん汽船きせん「日にち愛あい丸まる」（1937年ねん）
まるた丸まる	5,438トン	1919年ねん10月がつ30日にち	1944年ねん2月がつ10日とおか戦没せんぼつ（米べい潜せん「ポーギー」）	→石原産業いしはらさんぎょう海運かいうん（1934年ねん）
ぼすとん丸まる	5,438トン	1919年ねん10月がつ11日にち	1942年ねん11月16日にち戦没せんぼつ（米べい潜せん「シール」）	→石原産業いしはらさんぎょう海運かいうん（1934年ねん）
江こうりい丸まる	5,467トン	1920年ねん4月がつ26日にち	1944年ねん1月がつ11日にち戦没せんぼつ（米べい潜せん「スタージョン」）	→石原産業いしはらさんぎょう海運かいうん（1934年ねん）→南洋なんよう海運かいうん（1935年ねん）
くらいど丸まる	5,467トン	1920年ねん5月がつ18日にち	1945年ねん1月がつ29日にち戦没せんぼつ（米べい潜せん「ピクーダ」）	→石原産業いしはらさんぎょう海運かいうん（1934年ねん）→南洋なんよう海運かいうん（1935年ねん）
はあぶる丸まる	5,467トン	1920年ねん5月がつ29日にち	1944年ねん10月がつ30日にち戦没せんぼつ（空襲くうしゅう）	→石原産業いしはらさんぎょう海運かいうん（1934年ねん）
みらん丸まる	5,467トン	1920年ねん7月がつ3日にち	1943年ねん9月がつ6日にち戦没せんぼつ（空襲くうしゅう）	→石原産業いしはらさんぎょう海運かいうん（1934年ねん）

帝国ていこく汽船きせん造船ぞうせん部ぶ（播磨はりま造船ぞうせん所しょ）からの提供ていきょう船せん（設立せつりつ時じ）

船ふね名めい	トン数とんすう	竣工しゅんこう日び	終末しゅうまつ	備考びこう・所属しょぞく・改名かいめい
與あずか禰（よね）丸まる	6,780トン	1919年ねん2月がつ28日にち	1944年ねん6月がつ24日にち戦没せんぼつ（米べい潜せん「タング」）	→中外ちゅうがい商船しょうせん「玉鉾たまぼこ丸まる」（1929年ねん）→会かい陽ひ汽船きせん「玉鉾たまぼこ丸まる」（1935年ねん）
夕顔ゆうがお丸まる	2,937トン	1919年ねん5月がつ30日にち	1944年ねん4月がつ19日にち沈没ちんぼつ	→朝鮮ちょうせん郵船ゆうせん「江原えばら丸まる」（1932年ねん）
八重やえ丸まる	6,780トン	1919年ねん6月がつ30日にち	1942年ねん4月がつ1日にち戦没せんぼつ（英えい潜せん「トルーアント」）
百ひゃく合ごう丸まる	6,787トン	1919年ねん8月がつ31日にち	1943年ねん11月28日にち戦没せんぼつ（米べい潜せん「レイトン」）	○
テキサス丸まる	6,786トン	1920年ねん1月がつ31日にち	1932年ねん1月がつ2日にち沈没ちんぼつ	→中外ちゅうがい商船しょうせん「玉穂たまほ丸まる」（1929年ねん）

石川いしかわ島とう造船ぞうせん所しょからの提供ていきょう船せん（設立せつりつ時じ）

船ふね名めい	トン数とんすう	竣工しゅんこう日び	終末しゅうまつ	備考びこう・所属しょぞく・改名かいめい
泰山たいざん丸まる	3,192トン	1918年ねん	1944年ねん5月がつ20日はつか戦没せんぼつ（空襲くうしゅう）	→大家だいけ善太郎ぜんたろう「神かみ寿ひさし丸まる」（1929年ねん）→大光たいこう商船しょうせん「神かみ寿ひさし丸まる」（1943年ねん）
呉くれ山さん丸まる	3,200トン	1919年ねん	1944年ねん3月がつ30日にち戦没せんぼつ（パラオ大だい空襲くうしゅう）	→栗林商船くりばやししょうせん（1932年ねん）
夕映ゆうばえ丸まる	3,200トン	1919年ねん	1944年ねん2月がつ17日にち戦没せんぼつ（トラック島とう空襲くうしゅう）	→栗林商船くりばやししょうせん（1932年ねん）
どうばあ丸まる	3,149トン	1920年ねん	1943年ねん10月がつ26日にち戦没せんぼつ（空襲くうしゅう）	→栗林商船くりばやししょうせん（1933年ねん）

大阪おおさか鉄工てっこう所しょからの提供ていきょう船せん（設立せつりつ時じ）

船ふね名めい	トン数とんすう	竣工しゅんこう日び	終末しゅうまつ	備考びこう・所属しょぞく・改名かいめい
大だい武丸たけまる	6,100トン	1918年ねん5月がつ	1943年ねん1月がつ6日にち戦没せんぼつ（空襲くうしゅう）	→北洋ほくよう汽船きせん「琴きん平丸ひらまる」（1929年ねん）→内外ないがい汽船きせん「琴きん平丸ひらまる」（1933年ねん）
大鵬たいほう丸まる	6,097トン	1918年ねん12月	1944年ねん5月がつ22日にち戦没せんぼつ（米べい潜せん「レイ」）	→白はく洋ひろし汽船きせん「天てん平丸ひらまる」（1929年ねん）
江こうとな丸まる	7,144トン	1920年ねん5月がつ	1943年ねん8月がつ30日にち戦没せんぼつ（米べい潜せん「ハリバット」）	→下村しもむら汽船きせん「大だい文丸ぶんまる」（1929年ねん）→太洋海運たいようかいうん「大だい文丸ぶんまる」（1943年ねん）
第だい二に貴船山きぶねやま丸まる	3,204トン	1918年ねん	1942年ねん以降いこう	→朝鮮ちょうせん郵船ゆうせん「咸鏡丸まる」（1932年ねん）

備後びんご船渠せんきょからの提供ていきょう船せん（設立せつりつ時じ）

船ふね名めい	トン数とんすう	竣工しゅんこう日び	終末しゅうまつ	備考びこう・所属しょぞく・改名かいめい
江崎えざき丸まる	4,372トン	1918年ねん？	不ふ詳しょう	不ふ詳しょう

川崎かわさき造船ぞうせん所しょ・川崎汽船かわさききせんからの提供ていきょう船せん（大正たいしょう末期まっき・昭和しょうわ初期しょき）

船ふね名めい	トン数とんすう	竣工しゅんこう日び	終末しゅうまつ	備考びこう・所属しょぞく・改名かいめい
けいぷたうん丸まる	5,863トン	1919年ねん9月がつ13日にち	1942年ねん10月がつ7日にち沈没ちんぼつ	川崎汽船かわさききせん→1922年ねん10月がつ11日にち取得しゅとく→栃木とちぎ商事しょうじ（1935年ねん）→ 栃木とちぎ商事しょうじ「みどり丸まる」（1936年ねん）
喜き福丸ふくまる	5,857トン	1918年ねん11月6日にち	1944年ねん2月がつ22日にち戦没せんぼつ（米べい潜せん「バラオ」）	川崎かわさき造船ぞうせん所しょ→1928年ねん4月がつ取得しゅとく→荻布おぎの海かい商しょう（1932年ねん）→ 日産にっさん汽船きせん「日にち紀き丸まる」（1940年ねん）
豊福とよふく丸まる	5,857トン	1918年ねん11月22日にち	1944年ねん9月がつ21日にち戦没せんぼつ（空襲くうしゅう）	川崎かわさき造船ぞうせん所しょ→1928年ねん4月がつ取得しゅとく。○
富士ふじ丸まる	6,571トン	1921年ねん4月がつ6日にち	1943年ねん10月がつ27日にち戦没せんぼつ（米べい潜せん「フライングフィッシュ」）	川崎かわさき造船ぞうせん所しょ→1928年ねん4月がつ取得しゅとく →日本にっぽん郵船ゆうせん「玖摩丸まる」（1928年ねん5月がつ）→山下やました汽船きせん「玖摩丸まる」（1933年ねん） 　→満州まんしゅう海陸かいりく運送うんそう「南みなみ満まん丸まる」（1934年ねん）→山下やました汽船きせん「南みなみ満まん丸まる」（1936年ねん）
ばるちもあ丸まる	6,571トン	1921年ねん5月がつ11日にち	1935年ねん1月がつ21日にち沈没ちんぼつ	川崎かわさき造船ぞうせん所しょ→1928年ねん4月がつ取得しゅとく →日本にっぽん郵船ゆうせん「加古かこ丸まる」（1928年ねん5月がつ）→山下やました汽船きせん「加古かこ丸まる」（1933年ねん） 　→満州まんしゅう海陸かいりく運送うんそう「北きた満まん丸まる」（1934年ねん）
白しろ耳みみ義よし（べるぎー）丸まる	5,873トン	1920年ねん5月がつ8日にち	1944年ねん10月がつ19日にち戦没せんぼつ（空襲くうしゅう）	川崎かわさき造船ぞうせん所しょ→1928年ねん4月がつ取得しゅとく。○
おはいを丸まる	5,873トン	1920年ねん5月がつ25日にち	1942年ねん8月がつ5日にち戦没せんぼつ（米べい潜せん「トートグ」）	川崎かわさき造船ぞうせん所しょ→1928年ねん4月がつ取得しゅとく→白はく洋ひろし汽船きせん（1932年ねん）
ぱしふぃっく丸まる	5,873トン	1920年ねん11月28日にち	1944年ねん10月がつ31日にち戦没せんぼつ	川崎かわさき造船ぞうせん所しょ→1931年ねん取得しゅとく→玉井商船たまいしょうせん（1932年ねん）
あとらんちっく丸まる	5,873トン	1920年ねん12月がつ20日はつか	1944年ねん3月がつ30日にち戦没せんぼつ（米べい潜せん「ピクーダ」）	川崎かわさき造船ぞうせん所しょ→1930年ねん取得しゅとく。○
びくとりあ丸まる	5,876トン	1921年ねん2月がつ8日にち	1944年ねん6月がつ20日はつか戦没せんぼつ（米べい潜せん「ヘイク」）	川崎かわさき造船ぞうせん所しょ→石原いしはら合名ごうめい（1930年ねん）→1932年ねん取得しゅとく →荻布おぎの海かい商しょう（1936年ねん）→日産にっさん汽船きせん「日にち美び丸まる」（1940年ねん）

ディーゼル船せん

船ふね名めい	トン数とんすう	竣工しゅんこう日び	終末しゅうまつ	備考びこう・所属しょぞく・改名かいめい
鞍馬あんば丸まる	6,788トン	1931年ねん2月がつ10日とおか	1942年ねん2月がつ9日にち沈没ちんぼつ
霧島きりしま丸まる	8,120トン	1931年ねん7月がつ7日にち	1943年ねん9月がつ25日にち戦没せんぼつ（米べい潜せん「ボーフィン」）	特設とくせつ運送うんそう船せん（雑用ざつよう→給油きゅうゆ）。○
葛城かつらぎ丸まる	8,033トン	1931年ねん10月がつ2日にち	1942年ねん10月がつ1日にち戦没せんぼつ（米べい潜せん「スタージョン」）	特設とくせつ航空機こうくうき運搬うんぱん艦かん
小牧こまき丸まる	8,524トン	1933年ねん11月27日にち	1942年ねん4月がつ18日にち戦没せんぼつ（空襲くうしゅう）	特設とくせつ航空機こうくうき運搬うんぱん艦かん
鹿野かの丸まる	8,572トン	1934年ねん8月がつ10日とおか	1942年ねん7月がつ31日にち戦没せんぼつ（空襲くうしゅう）	特設とくせつ運送うんそう船せん
清澄せいちょう丸まる	8,613トン	1934年ねん10月がつ5日にち	1944年ねん2月がつ17日にち戦没せんぼつ（トラック島とう空襲くうしゅう）	特設とくせつ巡洋艦じゅんようかん。○
金きむ剛つよし丸まる	8,624トン	1935年ねん3月がつ4日にち	1942年ねん3月がつ10日とおか戦没せんぼつ（ラエ・サラモアへの空襲くうしゅう）	特設とくせつ巡洋艦じゅんようかん
衣笠きぬがさ丸まる	8,407トン	1936年ねん2月がつ28日にち	1944年ねん10月がつ7日にち戦没せんぼつ（米べい潜せん「ホークビル」および「バヤ」）	特設とくせつ水上すいじょう機き母艦ぼかん。○
香椎かしい丸まる	8,407トン	1936年ねん4月がつ18日にち	1944年ねん11月がつ10日とおか戦没せんぼつ（空襲くうしゅう。多た号ごう作戦さくせん）	陸軍りくぐん輸送ゆそう船せん。○
香こう久ひさし丸まる	8,417トン	1936年ねん6月がつ30日にち	1944年ねん11月4日にち戦没せんぼつ（米べい潜せん「レイ」、「ブリーム」および「ギターロ」）	特設とくせつ水上すいじょう機き母艦ぼかん。○
金華きんか丸まる	9,305トン	1938年ねん2月がつ28日にち	1944年ねん11月14日にち戦没せんぼつ（空襲くうしゅう）	陸軍りくぐん輸送ゆそう船せん。○
金きむ龍りゅう丸まる	9,309トン	1938年ねん8月がつ31日にち	1942年ねん8月がつ25日にち戦没せんぼつ（第だい二に次じソロモン海戦かいせん）	特設とくせつ巡洋艦じゅんようかん
興業こうぎょう丸まる	6,353トン	1939年ねん2月がつ2日にち	1944年ねん9月がつ24日にち戦没せんぼつ（空襲くうしゅう）	特設とくせつ運送うんそう船せん（給きゅう兵へい→雑用ざつよう） →岡田組おかだぐみ（1939年ねん）→岡田おかだ商船しょうせん（1942年ねん）

戦時せんじ標準ひょうじゅん船せん

船ふね名めい	トン数とんすう	竣工しゅんこう日び	終末しゅうまつ	備考びこう・所属しょぞく・改名かいめい
国光くにみつ丸まる	5,486トン	1943年ねん	1943年ねん8月がつ31日にち戦没せんぼつ（米べい潜せん「シーウルフ」）
国くに陽ひ丸まる	4,667トン	1943年ねん	1944年ねん3月がつ12日にち戦没せんぼつ（米べい潜せん「サンドランス」）	○
国華こっか丸まる	5,397トン	1943年ねん12月15日にち	1944年ねん9月がつ5日にち戦没せんぼつ（触さわ雷かみなり）	大阪おおさか商船しょうせん所属しょぞく船せんとして建造けんぞう
国くに星丸ほしまる	5,396トン	1944年ねん1月がつ20日はつか	1944年ねん10月がつ2日にち（米べい潜せん「ハンマーヘッド」）	大阪おおさか商船しょうせん所属しょぞく船せんとして建造けんぞう

なお大阪おおさか商船しょうせん継承けいしょう船せんのうち、「ぐらすごう丸まる」と「霧島きりしま丸まる」は合併がっぺい前まえに沈没ちんぼつしているが戦禍せんか未み公表こうひょうのため、名目めいもく上じょうの移籍いせきとなっている。

脚注きゃくちゅう

参考さんこう文献ぶんけん

• 阿部あべ市助いちすけ 編へん『川崎かわさき造船ぞうせん所しょ四よん十じゅう年ねん史し』川崎かわさき造船ぞうせん所しょ、1936年ねん。 
• 川崎重工業かわさきじゅうこうぎょう 編へん『川崎重工業かわさきじゅうこうぎょう株式会社かぶしきがいしゃ社しゃ史し』川崎重工業かわさきじゅうこうぎょう、1959年ねん。 
• 川崎重工業かわさきじゅうこうぎょう（編へん）『川崎重工業かわさきじゅうこうぎょう株式会社かぶしきがいしゃ社しゃ史し 年表ねんぴょう・諸表しょひょう』川崎重工業かわさきじゅうこうぎょう、1959年ねん。 
• 飯野海運いいのかいうん株式会社かぶしきがいしゃ社しゃ史し編纂へんさん室しつ（編へん）『飯野いいの60年ねんの歩あゆみ』飯野海運いいのかいうん、1959年ねん。 
• 播磨はりま造船ぞうせん所しょ 編へん『播磨はりま造船ぞうせん所しょ50年ねん史し』播磨はりま造船ぞうせん所しょ、1960年ねん。 
• 岡田おかだ俊雄としお 編へん『大阪おおさか商船しょうせん株式会社かぶしきがいしゃ八はち十じゅう年ねん史し』大阪商船三井船舶おおさかしょうせんみついせんぱく、1966年ねん。 
• 川崎汽船かわさききせん株式会社かぶしきがいしゃ（編へん）『川崎汽船かわさききせん五ご十じゅう年ねん史し』川崎汽船かわさききせん、1969年ねん。 
• 有ゆう竹ちく修二しゅうじ 編へん『内田うちだ信也しんや』内田うちだ信也しんや追想ついそう録ろく編集へんしゅう委員いいん会かい、1973年ねん。 
• 山高やまたか五郎ごろう『図説ずせつ 日ひの丸まる船隊せんたい史話しわ(図説ずせつ日本にっぽん海事かいじ史話しわ叢書そうしょ4)』至誠しせい堂どう、1981年ねん。 
• 財団ざいだん法人ほうじん日本にっぽん経営けいえい史し研究所けんきゅうじょ（編へん）『日本郵船にっぽんゆうせん株式会社かぶしきがいしゃ百ひゃく年ねん史し』日本郵船にっぽんゆうせん、1988年ねん。 
• 木俣きまた滋しげる郎ろう『敵てき潜水せんすい艦かん攻撃こうげき』朝日あさひソノラマ、1989年ねん。ISBN 4-257-17218-5。 
• 野間のま恒ひさし『商船しょうせんが語かたる太平洋戦争たいへいようせんそう 商船しょうせん三井みつい戦時せんじ船ふね史し』野間のま恒ひさし（私家版しかばん）、2004年ねん。 
• 松井まつい邦夫くにお『日本にっぽん商船しょうせん・船ふね名めい考こう』海文堂かいぶんどう出版しゅっぱん、2006年ねん。ISBN 4-303-12330-7。 

外部がいぶリンク

• “國際こくさい汽船きせん株式会社かぶしきがいしゃ”. なつかしい日本にっぽんの汽船きせん. 長澤ながさわ文雄ふみお. 2012年ねん7月がつ1日にち閲覧えつらん。

関連かんれん項目こうもく

• 大戦たいせん景気けいき (日本にっぽん)
• 昭和しょうわ金融きんゆう恐慌きょうこう