尾張おわり徳川とくがわ家か

尾張おわり徳川とくがわ家か
	尾お州しゅう中納言ちゅうなごん葵あおい
本姓ほんせい	称しょう・清和せいわ源はじめ氏し
家いえ祖そ	徳川とくがわ義直よしなお
種別しゅべつ	武家ぶけ; 華族かぞく（侯爵こうしゃく）
出身しゅっしん地ち	摂津せっつ国こく; 山城やましろ国こく
主おもな根拠地こんきょち	尾張おわり国こく; 東京とうきょう府ふ
著名ちょめいな人物じんぶつ	徳川とくがわ宗春むねはる; 徳川とくがわ慶勝よしかつ
支流しりゅう、分家ぶんけ	高須たかす（四谷よつや）松平まつだいら家か（武家ぶけ・子爵ししゃく）; 徳川とくがわ義よし恕じょ家いえ（男爵だんしゃく）
	凡例はんれい / Category:日本にっぽんの氏族しぞく

尾張おわり徳川とくがわ家か（おわりとくがわけ）もしくは尾お州しゅう徳川とくがわ家か（びしゅうとくがわけ）は、徳川とくがわ将軍家しょうぐんけの分家ぶんけである御三家ごさんけの筆頭ひっとうであり、江戸えど時代じだいには名古屋なごや藩はん主あるじを世襲せしゅうし、諸もろ大名だいみょうの中なかで最高さいこうの格式かくしき（家格かかく）を有ゆうしたが、当主とうしゅから将軍しょうぐんはでなかった。尾張おわり大納言だいなごん家か、単たんに尾張おわり家か、尾お州しゅう家かとも言いった。明治維新めいじいしん後のちには華族かぞくの侯爵こうしゃく家いえに列れつした^[2]。

歴史れきし

江戸えど時代じだい

徳川とくがわ家康いえやすの九きゅう男なん・徳川とくがわ義直よしなおを家いえ祖そとする。義直よしなおは1603年ねん（慶長けいちょう8年ねん）に家康いえやすから甲斐かい国こくに封ふうじられるが、甲斐かい統治とうちは甲府こうふ城代じょうだい・平岩ひらいわ親ちかし吉きちによって担になわれており、義直よしなお自身じしんは在国ざいこくせず駿府すんぷ城じょうに在ざい城しろした。元服げんぷく後ごの1606年ねん（慶長けいちょう11年ねん）に義直よしなおは、兄あに・松平まつだいら忠吉ただよしの遺跡いせきを継つぐ形かたちで尾張おわり国こく清須きよすに移うつり封ふうされた。その際さいに家臣かしん団だんが編制へんせいされ、尾張おわり徳川とくがわ家かは江戸えど時代じだいを通つうじて名古屋なごや藩はんを治おさめた。徳川とくがわ将軍家しょうぐんけに後継あとつぎがないときは他たの御三家ごさんけとともに後嗣こうしを出だす資格しかくを有ゆうしたが、7代だい将軍しょうぐんの徳川とくがわ家継いえつぐ没後ぼつご、紀伊きい徳川とくがわ家か出身しゅっしんの徳川とくがわ吉宗よしむねが尾張おわり家かの徳川とくがわ継友つぐともを制せいして8代だい将軍しょうぐんに就任しゅうにんした。その後ごは御ご三さん卿きょうが創設そうせつされたり、御ご三さん卿きょうの系統けいとうが名古屋なごや藩主はんしゅになった影響えいきょうもあって、尾張おわり家かや義直よしなおの直系ちょっけい子孫しそんからは結局けっきょく将軍しょうぐんを出だせなかった。藩はん祖そ・義直よしなおの遺命いめいである「王命おうめいに依よって催もよおさるる事こと」を秘伝ひでんの藩はん訓さとしとして、代々だいだい伝つたえてきた勤皇きんのう家いえの家いえであった。

尾張おわり徳川とくがわ家かの支ささえ系けい（御ご連枝れんし）として、美濃みの国こく高須たかす藩はんを治おさめた高須たかす松平まつへい家か（四谷よつや松平まつだいら家か）がある。しかし、共ともに短命たんめいの藩主はんしゅが多おおく、1799年ねん（寛政かんせい11年ねん）に尾張おわり徳川とくがわ家か、1801年ねん（享とおる和わ元年がんねん）には高須たかす松平まつへい家かで、義直よしなおの男系だんけい子孫しそんは断絶だんぜつし^[3]、19世紀せいき以降いこうの尾張おわり家かは養子ようし相続そうぞくを繰くり返かえして現在げんざいに至いたっている。第だい10代・斉朝なりとも^[4]から第だい13代だい・慶臧よしつぐまで吉宗よしむね（一いち橋きょう徳川とくがわ家か・宗尹むねただ）の血統けっとうの養子ようしが藩主はんしゅに押おし付つけられたが、これに反発はんぱつした尾張おわり派はは第だい14代だい・慶勝よしかつ^[5]を高須たかす家かから迎むかえることに成功せいこうし、幕府ばくふからの干渉かんしょうを弱よわめた。

慶勝よしかつは1858年ねん（安政あんせい5年ねん）に大老たいろう井伊いい直弼なおすけと対立たいりつして安政あんせいの大獄たいごくにより謹慎きんしんを命めいじられた。井伊いい暗殺あんさつ後ごに復権ふっけんして第だい一いち次じ長州ちょうしゅう征伐せいばつの征せい長ちょう総督そうとくとなったが、乗のり気きではなく再さい征せいには反対はんたいした。明治維新めいじいしん後のちには新しん政府せいふの議定ぎていを務つとめた^[6]。続つづく戊辰戦争ぼしんせんそうに名古屋なごや藩はん軍ぐんは官軍かんぐんとして従軍じゅうぐんし、戦勝せんしょう後ごの1869年ねん（明治めいじ2年ねん）には軍功ぐんこうにより慶勝よしかつに賞しょう典てん禄ろく1万まん5000石せきが永世えいせい下賜かしされた^[7]。

明治めいじ以降いこう

昭和しょうわ9年ねんに徳川とくがわ義親よしちか侯爵こうしゃくが建築けんちく家か渡辺わたなべ仁ひとしに東京とうきょう・目白めじろに建設けんせつさせたイギリス風ふうハーフティンバー様式ようしきの邸宅ていたく。昭和しょうわ43年ねんに西武百貨店せいぶひゃっかてんが取得しゅとくして八ヶ岳やつがたけ高原こうげんに移築いちくし、現在げんざいはレストラン「八ヶ岳やつがだけ高原こうげんヒュッテ」となっている^[8]

同年どうねんの版籍はんせき奉還ほうかんによって、第だい16代だい・義宜よしのりは華族かぞくに叙じょせられ名古屋なごや藩はん知事ちじとなった^[9]。また秩禄処分しょぶん後ご、約やく74万まん円えんという高額こうがくの金きむ禄ろく公債こうさい証書しょうしょ^[10]を受領じゅりょうした^[9]。資産しさんのうち約やく43万まん円えんを第だい15国立こくりつ銀行ぎんこうに出資しゅっしして配当はいとう金きんを再さい投資とうしし、また士族しぞく授産じゅさんのため北海道ほっかいどう・遊楽ゆうらく部ぶ原野げんやの土地とちを開拓かいたくして八雲やくも町まちを拓ひらくなどして、維新いしん後こうも高たかい政治せいじ的てき・経済けいざい的てき地位ちいを維持いじした^[11]。1884年ねん（明治めいじ17年ねん）の華族かぞく令れい公布こうふの際さい、第だい18代だい・義ぎ礼れいは叙爵じょしゃく内規ないきの規定きてい通どおり、旧きゅう御三家ごさんけ紀伊きい・水戸みとの両りょう徳川とくがわ家か当主とうしゅとともに侯爵こうしゃくに叙じょせられた。また分家ぶんけの徳川とくがわ義よし恕じょも父ちち慶勝よしかつの維新いしんの功績こうせきにより男爵だんしゃくに叙じょされた^[12]。

1871年ねん（明治めいじ4年ねん）の廃藩置県はいはんちけんにより旧きゅう大名だいみょう家かが東京とうきょうに拠点きょてんを移うつし、旧藩きゅうはん地ちの財産ざいさんを処分しょぶんする中なか、義よし礼れいは名古屋なごや市し東ひがし区く大曽根おおそね（現在げんざいの徳川とくがわ園えん）に本邸ほんていを置おき、1900年ねん（明治めいじ33年ねん）に明倫めいりん中学校ちゅうがっこうを開設かいせつ、家財かざいの保存ほぞんに努つとめるなどしていたが^[13]^[14]、第だい19代だい・義親よしちかのとき、尾張おわり家かの事務所じむしょ（1913年ねん）と本籍ほんせき（1920年ねん）を名古屋なごやから東京とうきょう^[15]へ移うつし、1910年代ねんだい以降いこう、明倫めいりん中学校ちゅうがっこうを愛知あいち県けんに譲渡じょうと、什器じゅうきを競売きょうばいに出だし、墓地ぼちを集約しゅうやくするなどして名古屋なごやの施設しせつ・什器じゅうき等とうの整理せいりを進すすめ、建物たてものや所有しょゆう地ちを大々的だいだいてきに処分しょぶんした^[16]。その旧きゅう蔵ぞう品ひんの一部いちぶは『徳川とくがわ将軍家しょうぐんけ御ご三家御三卿旧蔵品総覧』（宮みや帯たい出版しゅっぱん社しゃ）に編集へんしゅう・収録しゅうろくされている。義親よしちかは1931年ねん（昭和しょうわ6年ねん）に財団ざいだん法人ほうじん尾張おわり徳川とくがわ黎明会れいめいかいを設立せつりつし、処分しょぶんした什宝じゅうほうの売却ばいきゃく益えき等とうにより^[17]大曽根おおそねの義ぎ礼れい邸てい跡地あとちに徳川とくがわ美術館びじゅつかん、目白めじろに蓬よもぎ左ひだり文庫ぶんこ・徳川とくがわ生物せいぶつ学がく研究所けんきゅうじょを開設かいせつした^[18]。

戦後せんご、1946年ねん（昭和しょうわ21年ねん）に義親よしちかが戦争せんそう協力きょうりょく者しゃとして公職こうしょく追放ついほうにあい、1947年ねん（昭和しょうわ22年ねん）に華族かぞく制度せいど廃止はいしにより爵位しゃくいを喪失そうしつ^[19]。財産ざいさん税ぜいの適用てきようにより資産しさんの約やく8割わりを喪失そうしつ^[19]、保有ほゆうしていた南みなみ満州まんしゅう鉄道てつどうの株券かぶけんが無む価値かちになり^[20]、八雲やくも町まちの徳川とくがわ農場のうじょうは農地のうち法ほうの適用てきようを受うけ、一部いちぶの山林さんりんを残のこして解放かいほうされた^[21]。

財政難ざいせいなんのため目白めじろの邸宅ていたくは西武せいぶに売却ばいきゃくされ^[22]、蓬よもぎ左ひだり文庫ぶんこは1950年ねん（昭和しょうわ25年ねん）に藩政はんせい資料しりょうなどを徳川とくがわ林政りんせい史し研究所けんきゅうじょに残のこして名古屋なごや市しに売却ばいきゃくされ、徳川とくがわ生物せいぶつ学がく研究所けんきゅうじょは1970年ねん（昭和しょうわ45年ねん）に閉鎖へいさ、施設しせつはヤクルトに売却ばいきゃくされた^[23]^[24]^[25]。

2016年ねん（平成へいせい28年ねん）現在げんざい、公益こうえき財団ざいだん法人ほうじん徳川とくがわ黎明会れいめいかいが徳川とくがわ美術館びじゅつかんと徳川とくがわ林政りんせい史し研究所けんきゅうじょを運営うんえい^[26]、株式会社かぶしきがいしゃ八雲やくも産業さんぎょうが目白めじろの邸宅ていたく跡地あとちに建設けんせつされた外国がいこく人じん居留きょりゅう者しゃ向むけの賃貸ちんたい住宅じゅうたくと八雲やくも町まちに残のこされた山林さんりんを運営うんえいしており^[27]^[28]^[29]、尾張おわり家かの当主とうしゅは黎明会れいめいかい会長かいちょう、美術館びじゅつかん館長かんちょう、八雲やくも産業さんぎょう社長しゃちょうに就任しゅうにんしている^[30]^[31]。

歴代れきだい当主とうしゅと後嗣こうしたち

初代しょだい（藩主はんしゅ）徳川とくがわ義直よしなお - 敬けい公こう
- 光友みつとも（2代だい）
2代だい（藩主はんしゅ）徳川とくがわ光友みつとも - 正せい公おおやけ
- 綱誠つななり（3代だい）
- 松平まつだいら義行よしゆき（四谷よつや松平まつだいら家か＝高須たかす藩はん初代しょだい藩主はんしゅ）
- 松平まつだいら義昌よしまさ（大窪おおくぼ松平まつへい家か＝梁川はしかわ藩はん初代しょだい藩主はんしゅ）
- 松平まつだいら友とも著ちょ（川田かわた窪くぼ松平まつへい家か祖そ）
  - 友とも淳あつし（のち高須たかす藩はん3代だい藩はん主義しゅぎ淳あつし、さらに宗家そうけを継つぎ、名古屋なごや藩はん8代だい藩主はんしゅ徳川とくがわ宗勝むねかつ）
3代だい（藩主はんしゅ）徳川とくがわ綱誠つななり - 誠まこと公こう
- 吉通よしみち（4代だい）
- 松平まつだいら通どおり顕あらわ（のち名古屋なごや藩はん第だい6代だい藩主はんしゅ徳川とくがわ継友つぐとも）
- 松平まつだいら義孝よしたか（高須たかす藩はん2代だい藩主はんしゅ）
- 松平まつだいら通とおる春はる（陸奥むつ梁川りょうせん藩主はんしゅ、のち名古屋なごや藩はん7代だい藩主はんしゅ徳川とくがわ宗春むねはる）
4代だい（藩主はんしゅ）徳川とくがわ吉通よしみち - 立たて公おおやけ
- 五郎太ごろた（5代だい）
5代だい（藩主はんしゅ）徳川とくがわ五郎太ごろうた - 誉ほまれ公こう
- （実子じっしなし）
6代だい（藩主はんしゅ）徳川とくがわ継友つぐとも（3代だい藩主はんしゅ綱誠つななりの子こ） - 曜公
- （実子じっしなし）
7代だい（藩主はんしゅ）徳川とくがわ宗春むねはる（3代だい藩主はんしゅ綱誠つななりの子こ） - 逞たくまし公おおやけ
- （実子じっしなし）
8代だい（藩主はんしゅ）徳川とくがわ宗勝むねかつ（支ささえ藩はん高須たかす藩はん3代だい藩主はんしゅから襲かさね封ふうじ、名古屋なごや藩はん2代だい藩主はんしゅ光友みつともの孫まご） - 戴公
- 宗そう睦あつし（9代だい）
- 松平まつだいら義敏よしとし（高須たかす藩はん4代だい藩主はんしゅ）
  - 義ぎ柄がら（高須たかす藩はん5代だい藩主はんしゅ、のち名古屋なごや藩はん9代だい藩主はんしゅ宗睦むねちか世子せいし、徳川とくがわ治おさむ行ぎょう）
  - 義裕よしひろ（高須たかす藩はん6代だい藩主はんしゅ）
- 松平まつだいら勝まさる当とう（高須たかす藩はん7代だい藩主はんしゅ、高須たかす松平まつへい家かにおける義直よしなお系けい最後さいごの当主とうしゅ）
9代だい（藩主はんしゅ）徳川とくがわ宗睦むねちか - 明あきら公おおやけ
- 治ち休きゅう（嗣子しし、早世そうせい）
- 治ち興きょう（嗣子しし、早世そうせい）
10代（藩主はんしゅ）徳川とくがわ斉朝なりとも（一いち橋きょう徳川とくがわ家かから養子ようし） - 順じゅん公こう
- （実子じっしなし）
11代だい（藩主はんしゅ）徳川とくがわ斉温なりはる（徳川とくがわ将軍家しょうぐんけから養子ようし、11代だい将軍しょうぐん徳川とくがわ家斉いえなりの実子じっし） - 僖公
- （実子じっしなし）
12代だい（藩主はんしゅ）徳川とくがわ斉荘なりたか（田安たやす徳川とくがわ家かから養子ようし、11代だい将軍しょうぐん徳川とくがわ家斉いえなりの実子じっし） - 懿公
- 昌あきら丸まる（一いち橋きょう徳川とくがわ家か8代だい当主とうしゅ、夭折ようせつ）
13代だい（藩主はんしゅ）徳川とくがわ慶臧よしつぐ（田安たやす徳川とくがわ家かから養子ようし）- 欽公
- （実子じっしなし）
14代だい（藩主はんしゅ）徳川とくがわ慶勝よしかつ（初はじめ慶けい恕じょ／支ささえ藩はん高須たかす藩はんから養子ようし、水戸みと藩はん6代だい藩主はんしゅ徳川とくがわ治保はるもりの曾孫そうそん）- 文ぶん公こう
- 義宜よしのり（16代だい）
15代だい（藩主はんしゅ）徳川とくがわ茂徳しげのり（支ささえ藩はん高須たかす藩はん11代だい藩主はんしゅから襲かさね封ふうじ、14代だい慶勝よしかつの実弟じってい、のち一いち橋きょう徳川とくがわ家か10代だい茂しげる栄さかえ）
- 松平まつだいら義よし端はし（高須たかす藩はん12代だい藩主はんしゅ）
- 徳川とくがわ達いたる道どう（一いち橋きょう徳川とくがわ家か11代だい当主とうしゅ、伯爵はくしゃく）
16代だい（藩主はんしゅ）徳川とくがわ義宜よしのり（養子ようし、14代だい慶勝よしかつの実子じっし） - 靖やすし公おおやけ
- （実子じっしなし）
17代だい徳川とくがわ慶勝よしかつ（14代だい慶勝よしかつの再さい勤つとむ）- 文ぶん公こう
- 徳川とくがわ義よし恕じょ（尾張おわり徳川とくがわ家か分家ぶんけ祖そ、男爵だんしゃく）
  - 義寛よしひろ（尾張おわり徳川とくがわ家か分家ぶんけ当主とうしゅ、男爵だんしゃく、昭和しょうわ天皇てんのうの侍従じじゅう長ちょう）

尾張おわり徳川とくがわ侯爵こうしゃく家か

当主とうしゅ

18代だい（侯爵こうしゃく）徳川とくがわ義よし礼れい（高松たかまつ松平まつだいら家かから養子ようし、夫人ふじんは17代だい慶勝よしかつの娘むすめ）
19代だい（侯爵こうしゃく）徳川とくがわ義親よしちか（越前えちぜん松平まつへい家かから養子ようし、夫人ふじんは18代だい義よし礼れいの娘むすめ）
20代だい徳川とくがわ義知よしとも（義親よしちかの長男ちょうなん。終戦しゅうせんを期きに家督かとくを継承けいしょう^[32]、1947年ねん5月がつ、華族かぞく制度せいど廃止はいしにより爵位しゃくい喪失そうしつ^[22]）

御ご相談そうだん人じん会かい

尾張おわり徳川とくがわ家かとの旧臣きゅうしん関係かんけいによる家政かせいの顧問こもん会かい^[33]。1908年ねんに19代だい・義親よしちかが家督かとくを相続そうぞくしたときには田中たなか不二麿ふじまろを御ご相談そうだん人じん長ちょうとし、加藤かとう高明こうめい、永井ながい久一郎ひさいちろう、成瀬なるせ正雄まさお、中村なかむら修おさむ、横井よこい時じ儀ぎ、片桐かたぎり助作すけづくりの6人にんが御ご相談そうだん人じんとなっていた^[34]^[33]。のちに八代やしろ六郎ろくろう、渡辺わたなべ錠じょう太郎たろう、大角おおすみ岑生みねお、松井まつい石いし根ねら陸海りくかい軍ぐんの将校しょうこうが御ご相談そうだん人じんとなった^[33]。

御ご相談そうだん人じん長ちょう

田中たなか不二麿ふじまろ 1908年ねんの義親よしちか家督かとく相続そうぞく時じの御ご相談そうだん人じん長ちょう^[34]
加藤かとう高明こうめい 1909年ねん-1926年ねん^[35]財政ざいせいを取とり仕切しきる^[36]。義ぎ禮れいの養嗣子ようしし候補こうほに義親よしちかを選えらんだ^[33]。

御ご相談そうだん人じん

加藤かとう高明こうめい 1890年ねん-1926在任ざいにん^[36]。
永井ながい久一郎ひさいちろう 1890年ねん12月-1913年ねん在任ざいにん^[37]
成瀬なるせ正雄まさお^[34]
中村なかむら修おさむ^[34]
横井よこい時じ儀ぎ^[34]
片桐かたぎり助作すけづくり 1903年ねん-1915年ねん在任ざいにん^[38]^[39]
堀ほり鉞之丞すすむ 1908年ねん10月がつ30日にち-1914年ねん4月がつ30日にち在任ざいにん^[40]。
海部かいふ昂のぼる蔵ぞう 1914年ねん-在任ざいにん^[40]。
阪本さかもと釤之助すけ 1920年ねん-在任ざいにん^[37]
松井まつい石いし根ね^[33]
八代やしろ六郎ろくろう^[33]
渡辺わたなべ錠じょう太郎たろう^[33]
大角おおすみ岑生みねお^[33]
佐藤さとう鋼こう次郎じろう^[41]
間島まじま弟おとうと彦^[41]

家職かしょく

1908年ねんに19代だい・義親よしちかが家督かとくを相続そうぞくしたとき、東京とうきょう（別邸べってい）には家扶かふ・水野みずの正則まさのり以下いか3人にん、名古屋なごや・大曽根おおそねの本邸ほんていに家令かれい・海部かいふ昂のぼる蔵ぞう以下いか、家扶かふ4人にん、家いえ従したがえ8名めいが勤務きんむしていた^[42]。

家令かれい

海部かいふ昂のぼる蔵ぞう 1903年ねん（明治めいじ36年ねん）12月19日にち-1914年ねん（大正たいしょう3年ねん）5月がつ1日にち在任ざいにん^[40]。
堀ほり鉞之丞すすむ 1914年ねん（大正たいしょう3年ねん）9月がつ-在任ざいにん^[40]
鈴木すずき信吉のぶよし 1929年ねん（昭和しょうわ4年ねん）-在任ざいにん^[35]

家扶かふ

水野みずの正則まさのり^[42]
五味ごみ末吉すえきち^[43]
坂間さかま（土肥どい）常つね太郎たろう

戦後せんごの尾張おわり徳川とくがわ宗家そうけ

20代だい当主とうしゅ徳川とくがわ義知よしとも
21代だい当主とうしゅ徳川とくがわ義宣よしのぶ（堀田ほった家かから養子ようし、夫人ふじんは20代だい義知よしともの娘むすめ）
22代だい当主とうしゅ徳川とくがわ義よし崇たかし（現げん当主とうしゅ）

系譜けいふ

凡例はんれい：太線ふとせんは実子じっし、破線はせんは養子ようし、太字ふとじは当主とうしゅ

義直よしなお¹

光友みつとも²

綱誠つななり³

（四谷よつや）
松平まつだいら義行よしゆき

（大窪おおくぼ）
松平まつだいら義昌よしまさ

（川田かわた窪くぼ）
松平まつだいら友とも著ちょ

吉通よしみち⁴

松平まつだいら通どおり顕あらわ
（継友つぐとも）

松平まつだいら義孝よしたか

松平まつだいら通とおる温あつし

松平まつだいら通とおる春はる
（宗春むねはる）

松平まつだいら義孝よしたか

松平まつだいら武たけ雅みやび

松平まつだいら義方よしえ

松平まつだいら友とも淳あつし
（宗勝むねかつ）

五郎太ごろた⁵

松平まつだいら義よし淳あつし
（宗勝むねかつ）

松平まつだいら義よし真しん

継友つぐとも⁶

松平まつだいら通とおる春はる
（宗春むねはる）

宗春むねはる⁷

宗勝むねかつは宗春むねはるの養子ようしにはならず、藩はん領りょうは一旦いったん収おさむ公おおやけののち宗勝むねかつに下くだす形かたちがとられた。

宗勝むねかつ⁸

宗そう睦あつし⁹

（四谷よつや）
松平まつだいら義敏よしとし

斉朝なりとも¹⁰

松平まつだいら義よし柄え
（治ち行ぎょう）

斉温なりはる¹¹

斉荘なりたか¹²

慶臧よしつぐ¹³

慶けい恕じょ¹⁴/慶勝よしかつ¹⁷

茂徳しげのり¹⁵

義ぎ礼れい¹⁸

徳成とくなり
（義宜よしのり）

義ぎ恕じょ

慶けい恕じょ
（慶勝よしかつ）

松平まつだいら武たけ成しげる

松平まつだいら義よし比ひ
（茂徳しげのり）

義宜よしのり¹⁶

義親よしちか¹⁹

義知よしとも²⁰

大給おぎゅう義ぎ龍りゅう

義宣よしのぶ²¹

義よし崇たかし²²