阪神はんしん甲子園こうしえん球場きゅうじょう

阪神はんしん甲子園こうしえん球場きゅうじょう（はんしんこうしえんきゅうじょう）は、兵庫ひょうご県けん西宮にしのみや市し甲子園こうしえん町まちにある野球やきゅう場じょう。阪神はんしんタイガースの親会社おやがいしゃである大手おおて私鉄してつの阪神電気鉄道はんしんでんきてつどう（阪神電鉄はんしんでんてつ）が所有しょゆう・管理かんり・運用うんようしている。通称つうしょうは「甲子園こうしえん球場きゅうじょう」「甲子園こうしえん」（本ほん項こうでは以下いか、甲子園こうしえん球場きゅうじょうに統一とういつ）。

阪神はんしん甲子園こうしえん球場きゅうじょう
球場きゅうじょう外観がいかん フィールド全景ぜんけい
施設しせつデータ
所在地しょざいち	兵庫ひょうご県けん西宮にしのみや市し甲子園こうしえん町まち1番ばん82号ごう
開場かいじょう	1924年ねん（大正たいしょう13年ねん）8月がつ1日にち
所有しょゆう者しゃ	阪神電気鉄道はんしんでんきてつどう
管理かんり・運用うんよう者しゃ	阪神電気鉄道はんしんでんきてつどう
グラウンド	内野ないや - 土ど、外野がいや - 土ど（1924年ねん - 1926年ねん） 内野ないや - 土ど、外野がいや - 草くさ（1926年ねん - 1928年ねん） 内野ないや - 土ど、外野がいや - 天然てんねん芝しば（1929年ねん - ）
ダグアウト	ホーム - 一塁いちるい側がわ ビジター - 三塁さんるい側がわ
照明しょうめい	屋根やね上じょう投光器とうこうき照明しょうめい - 2基き、照明しょうめい塔とう - 4基き 照度しょうど - バッテリー間あいだ：2500ルクス 内野ないや：2500ルクス 外野がいや：1500ルクス
建設けんせつ費ひ	250万まん円えん（着工ちゃっこう当時とうじ）
設計せっけい者しゃ	大林組おおばやしぐみ
建設けんせつ者しゃ	大林組おおばやしぐみ
旧称きゅうしょう
甲子園こうしえん大だい運動うんどう場じょう（開場かいじょう - 1929年ねん?） 甲子園こうしえん球場きゅうじょう（1929年ねん? - 1964年ねん2月がつ13日にち）
使用しようチーム • 開催かいさい試合しあい
全国ぜんこく高等こうとう学校がっこう野球やきゅう選手権せんしゅけん大会たいかい（1924年ねん・第だい10回かい大会たいかい - 1941年ねん・第だい27回かい大会たいかい、1947年ねん・第だい29回かい大会たいかい - 現在げんざい） 選抜せんばつ高等こうとう学校がっこう野球やきゅう大会たいかい（1925年ねん・第だい2回かい大会たいかい - 現在げんざい） 阪神はんしんタイガース（1936年ねん - 現在げんざい） 南海なんかいホークス（1948年ねん - 1949年ねん） 社会しゃかい人じん野球やきゅう日本にっぽん選手権せんしゅけん大会たいかい（1974年ねん・第だい1回かい大会たいかい - 1979年ねん・第だい6回かい大会たいかい） 全国ぜんこく高等こうとう学校がっこう女子じょし硬式こうしき野球やきゅう選手権せんしゅけん大会たいかい決勝けっしょう戦せん（2021年ねん・第だい25回かい大会たいかい - 現在げんざい） 野球やきゅう以外いがいのスポーツ 日本にっぽんフットボール優勝ゆうしょう大会たいかい（1925年ねん・第だい8回かい大会たいかい - 1928年ねん・第だい10回かい大会たいかい） 毎日まいにち甲子園こうしえんボウル（1947年ねん・第だい1回かい大会たいかい - 現在げんざい）
収容しゅうよう人員じんいん
プロ野球やきゅう開催かいさい時じ 42,600程度ていど
グラウンドデータ
球場きゅうじょう規模きぼ	グラウンド面積めんせき - 約やく13,000 m2 両翼りょうよく - 95 m （約やく311ft） 中堅ちゅうけん - 118 m （約やく387ft） 左右さゆう中間ちゅうかん - 118 m （約やく387ft）
フェンス	3.0 m（約やく9.85ft）

概要がいよう

1924年ねん8月がつ、大阪おおさか朝日新聞あさひしんぶん（現げん・朝日新聞社あさひしんぶんしゃ）主催しゅさいの全国ぜんこく中等ちゅうとう学校がっこう優勝ゆうしょう野球やきゅう大会たいかい（現げん・全国ぜんこく高等こうとう学校がっこう野球やきゅう選手権せんしゅけん大会たいかい）の開催かいさいを主おも目的もくてきとして、兵庫ひょうご県けん武庫むこ郡ぐん鳴尾なるお村むら（現在げんざいの西宮にしのみや市し）に開場かいじょうした、日本にっぽん初はつの大だい規模きぼ多目的たもくてき野球やきゅう場じょうである。阪神はんしん本線ほんせん甲子園こうしえん駅えき前まえに位置いちしている。

プロ野球やきゅう（NPB）の本拠地ほんきょち球場きゅうじょうとしては現存げんそんする最古さいこの球場きゅうじょうであるが、1929年ねんの改修かいしゅう以前いぜんは球技きゅうぎ場じょうや陸上りくじょう競技きょうぎ場じょうを兼かねた「大だい運動うんどう場じょう」だったため、野球やきゅう専用せんよう設計せっけいという点てんでは1926年ねん10月開場かいじょうの明治めいじ神宮じんぐう野球やきゅう場じょうのほうが古ふるい（現存げんそんしない球場きゅうじょうを含ふくめると1928年ねん5月開場かいじょうの藤井寺ふじいでら球場きゅうじょうのほうが古ふるい）。2024年ねん8月がつには開場かいじょう100周年しゅうねんを迎むかえる。プロ野球やきゅう開催かいさい時じの収容しゅうよう人数にんずうは東京とうきょうドーム（約やく43,500人にん）に次つぐ42,600人にん程度ていどだが、スタンドが平屋ひらや建だて（銀ぎん傘下さんかのロイヤルスイートを除のぞく）の球場きゅうじょうとしては日本にっぽん国内こくないでは最大さいだい規模きぼである。

開場かいじょう以来いらい、全国ぜんこく高等こうとう学校がっこう野球やきゅう選手権せんしゅけん大会たいかい（通称つうしょう・夏なつの甲子園こうしえん）および選抜せんばつ高等こうとう学校がっこう野球やきゅう大会たいかい（通称つうしょう・春はるの甲子園こうしえん）という2大だい高校こうこう野球やきゅう全国ぜんこく大会たいかいの試合しあい会場かいじょうとなっており、日本にっぽん国内こくないでは「野球やきゅうの聖地せいち」と称しょうされている。NPBセントラル・リーグに所属しょぞくする阪神はんしんタイガースの本拠地ほんきょち球場きゅうじょうとしても知しられる他ほか、大学だいがく野球やきゅうの試合しあいでも使用しようされ、関西かんさい六ろく大学だいがく野球やきゅう連盟れんめいと関西かんさい学生がくせい野球やきゅう連盟れんめいのリーグ戦せんの一部いちぶ試合しあいが当とう球場きゅうじょうにて実施じっしされている。また、2021年ねんからは全国ぜんこく高等こうとう学校がっこう女子じょし硬式こうしき野球やきゅう選手権せんしゅけん大会たいかい決勝けっしょう戦せんの試合しあい会場かいじょうとしても使用しようされている。野球やきゅう以外いがいでは、全日本ぜんにほん大学だいがくアメリカンフットボール選手権せんしゅけん大会たいかいの決勝けっしょう戦せん（通称つうしょう・甲子園こうしえんボウル）が毎年まいとし開催かいさいされている。

球場きゅうじょうの通称つうしょうである「甲子園こうしえん」は、先さきの2大だい高校こうこう野球やきゅう全国ぜんこく大会たいかいの通称つうしょうとなっていることから高校こうこう野球やきゅうそのものを指さす代名詞だいめいしにもなっている他ほか、野球やきゅうの大会たいかいのみならず高校生こうこうせいを参加さんか対象たいしょうとする全国ぜんこく大会たいかいやコンクール、地域ちいき別べつ対抗たいこう形式けいしきのイベントなどが「〇〇甲子園こうしえん」と名付なづけられることも多おおい（「甲子園こうしえんの名ながつく高校生こうこうせい大会たいかい一覧いちらん」）。なお、『阪神はんしん甲子園こうしえん球場きゅうじょう』は1995年ねんに阪神電気鉄道はんしんでんきてつどうにより商標しょうひょう登録とうろくされており（第だい3037323号ごうほか）、2012年ねんには『甲子園こうしえん』（野球やきゅう用途ようとに限かぎる。第だい5509344号ごう）も同様どうように商標しょうひょう登録とうろくされている。

2008年ねんからは日本にっぽんの野球やきゅう場じょうとしては珍めずらしいオフィシャルスポンサー制度せいどを採用さいようしている。2023年度ねんどではアサヒビール・東芝とうしば・ミズノ・三菱電機みつびしでんき・山九さんきゅう・セコムが参加さんかしており、いずれの企業きぎょうも施設しせつ命名めいめい権けんないし球場きゅうじょう設備せつびに関かかわっている。

紙かみテープ、紙吹雪かみふぶき、ウェーブ、携帯けいたい電話でんわないしペンライトなどによる光ひかりを発はっした応援おうえんは常時じょうじ禁止きんしされている。また周囲しゅういが住宅じゅうたく地ちであるため、周辺しゅうへん環境かんきょうに配慮はいりょして午後ごご10時じ以降いこうはトランペット・太鼓たいこを使つかった鳴なり物もの応援おうえんは禁止きんしとなる。ただし、タイガース勝利しょうり時じの『六甲ろっこうおろし』は午後ごご10時じ以降いこうでも合唱がっしょうされる。また、ジェット風船ふうせんの使用しようも2020年ねん以降いこうは感染かんせん症しょう対策たいさくとして禁止きんしされている。

ちなみに、メディア上じょうにおいて敷地しきちなどの面積めんせきを示しめす際さいの慣用かんよう単位たんいとして東京とうきょうドームが用もちいられることが多おおいが、関西かんさい圏けんではその代かわりに「甲子園こうしえん球場きゅうじょう△個こ分ぶん」という表現ひょうげんが使用しようされることがある（「東京とうきょうドーム (単位たんい)」を参照さんしょう）。総そう面積めんせきが球場きゅうじょうの面積めんせきのことを表あらわすとすれば、約やく38,500m²が一いち個こ分ぶんとなる。

沿革えんかく

建設けんせつの経緯けいい

球場きゅうじょう建設けんせつに尽力じんりょくした阪神電鉄はんしんでんてつ専務せんむ・三崎みさき省三しょうぞう。「甲子園こうしえん」の名付なづけ親おやでもある。		設計せっけい主任しゅにんを務つとめた阪神電鉄はんしんでんてつ・野田のだ誠まこと三さん。当時とうじ入社にゅうしゃ2年ねん目めの技師ぎしで、野球やきゅう場じょうを見みたことはなかった。

第だい1回かい大会たいかい、第だい2回かい大会たいかいを箕面みのお有馬ありま電気でんき軌道きどう（現げん・阪急電鉄はんきゅうでんてつ）が所有しょゆうする大阪おおさか府ふ豊能とよの郡ぐん豊中とよなか村むら（現げん・豊中とよなか市し）の豊中とよなかグラウンドで、第だい3回かい大会たいかい以降いこうは阪神電鉄はんしんでんてつが所有しょゆうする兵庫ひょうご県けん武庫むこ郡ぐん鳴尾なるお村むらの鳴尾なるお球場きゅうじょう（鳴尾なるお競馬けいば場じょう馬場内ばばうち）で開催かいさいしていた全国ぜんこく中等ちゅうとう学校がっこう優勝ゆうしょう野球やきゅう大会たいかいであったが、開催かいさいを重かさねるごとに徐々じょじょに注目ちゅうもくを集あつめるようになっていた。鳴尾なるお球場きゅうじょうはフィールドを2面めん設もうけ、5千せん - 6千せん人にんの観客かんきゃくを収容しゅうようする木造もくぞう移動いどう式しきスタンドを並ならべていたが、1923年ねんの第だい9回かい大会たいかい準決勝じゅんけっしょうの甲きのえ陽よう中なか（兵庫ひょうご） - 立たて命いのち館かん中ちゅう（京きょう津つ）戦せんにおいて、観客かんきゃくがグラウンドになだれ込こみ、試合しあいが一時いちじ中断ちゅうだんする事態じたいとなった。

球場きゅうじょう設計せっけいのモデルになったポロ・グラウンズ（1923年ねん）

この事態じたいを重おもく見みた同どう大会たいかい主催しゅさいの大阪おおさか朝日新聞あさひしんぶんは、阪神電鉄はんしんでんてつに対たいして本格ほんかく的てきな野球やきゅう場じょう建設けんせつを提案ていあん。電鉄でんてつ側がわも同年どうねん、武庫川むこがわ改修かいしゅう工事こうじによって廃はい川がわとなった枝川えだがわ・申さる川がわ跡あとの開発かいはつの一環いっかんで運動うんどう場じょうの建設けんせつ計画けいかくを進すすめていたこともあって、双方そうほうの利害りがいが一致いっちした。設計せっけいに当あたっては、当時とうじ国内こくないにあった野球やきゅう場じょうでは参考さんこうになるものがなく、当時とうじのニューヨーク・ジャイアンツの本拠地ほんきょちであったポロ・グラウンズをモデルに設計せっけいされたと言いわれている。完成かんせいするまでの仮かり名称めいしょうは「枝川えだがわ運動うんどう場じょう」であったが、完成かんせい予定よていの大正たいしょう13年ねん（1924年ねん）が十干じっかん十二支じゅうにしの最初さいしょの組くみ合あわせで縁起えんぎの良よい甲子きのえね年とし（きのえねとし）だったこともあり、後のちに「甲子園こうしえん大だい運動うんどう場じょう（こうしえんだいうんどうじょう、看板かんばん表記ひょうきは阪神はんしん電車でんしゃ甲子園こうしえん大だい運動うんどう場じょう）」と命名めいめい。起工式きこうしきは1924年ねん3月がつ11日にちに行おこなわれ、同年どうねん8月がつ1日にちに竣工しゅんこう式しきが行おこなわれた。

当初とうしょは陸上りくじょう競技きょうぎ場じょうや球技きゅうぎ場じょうとしても利用りようされることを念頭ねんとうに設計せっけいされたため、グラウンドは三角形さんかっけいで、ポール際ぎわのコーナーが丸まるみを帯おびるという形状けいじょうで、中堅ちゅうけん119ないし120m・両翼りょうよく110mに対たいし左右さゆう中ちゅう間あいだが128mもあるという、現在げんざいの目めから見みても過大かだいといえるサイズとなった（1934年ねんにはホームベースがさらに9mほど下さげられており、同年どうねんの日米にちべい野球やきゅうに出場しゅつじょうするために球場きゅうじょうを訪おとずれたベーブ・ルースを「too large（デカすぎだ）」と驚おどろかせている）。スタンドは「5万まん人にん収容しゅうよう」と公称こうしょうされ、内野ないやには高たかさ14.3m・50段だんの鉄筋てっきんコンクリート製せいのスタンドや鉄てつ傘かさが設置せっちされた（ただし現在げんざいの外野がいやスタンド・アルプススタンドに当あたる部分ぶぶんは、土盛どもりの上うえに20段だんの木造もくぞうスタンドが組くまれるのみにとどまった）。その他た、水洗すいせんトイレ・カレーライス・コーヒーが評判ひょうばんとなるなど、時代じだいの先端せんたんを行いく施設しせつであった。
こけら落おとしは阪神はんしん間あいだ学童がくどう運動会うんどうかいで、同年どうねん夏なつから優勝ゆうしょう大会たいかいの会場かいじょうとなった。球場きゅうじょうの規模きぼに圧倒あっとうされた大会たいかい関係かんけい者しゃが「ここが満員まんいんになるのは10年ねんはかかるのでは」と心配しんぱいするほどであったが、開幕かいまく4日にち目めで満員まんいんを記録きろくした。また、大阪毎日新聞おおさかまいにちしんぶんが主催しゅさいしていた日本にっぽんフットボール優勝ゆうしょう大会たいかい（ラグビー、サッカーの全国ぜんこく大会たいかい、詳細しょうさいは後述こうじゅつ）や選抜せんばつ中等ちゅうとう学校がっこう野球やきゅう大会たいかいも翌年よくねんから開催かいさいされている。

周辺しゅうへんの開発かいはつと戦火せんか

1929年ねん2月がつには開場かいじょう以来いらい土どあるいはクローバーなどの草くさが自生じせいしていた外野がいやに天然てんねん芝しばが張はられ、同年どうねん5月がつには「甲子園こうしえん南みなみ運動うんどう場じょう」が竣工しゅんこうして大だい運動うんどう場じょうから陸上りくじょう競技きょうぎ場じょうと球技きゅうぎ場じょうの機能きのうが分離ぶんりされ、同年どうねん7月がつにはアルプススタンドが増設ぞうせつされた。なお、この時期じきに甲子園こうしえん大だい運動うんどう場じょうから「甲子園こうしえん球場きゅうじょう」に名称めいしょうが変更へんこうされた可能かのう性せいが高たかいが、詳細しょうさいは不明ふめいである。また、周辺しゅうへんでは、遊ゆう園地えんち、動物どうぶつ園えん、水族館すいぞくかんなどを内包ないほうする「甲子園こうしえん娯楽ごらく場じょう（後ごの甲子園こうしえん阪神はんしんパーク）」を始はじめ、「甲子園こうしえん庭球ていきゅう場じょう」「甲子園こうしえん国際こくさい庭球ていきゅう場じょう」などのテニスコート、競技きょうぎ用ようプールの「甲子園こうしえん水上すいじょう競技きょうぎ場じょう」などが設もうけられた。鳴尾なるお競馬けいば場じょうとゴルフ場じょう（現げん・鳴尾なるおGCコース）を含ふくめたこの一帯いったいは阪神はんしん間あいだモダニズムを代表だいひょうする一大いちだいレジャーゾーンとなった。

1931年ねん7月がつにはアルプススタンドにも鉄てつ傘かさが設置せっちされ、1934年ねん3月がつには外野がいや中央ちゅうおうに2代目だいめスコアボード（軍艦ぐんかん型がた）が設置せっちされた。同年どうねん9月がつに阪神はんしん一帯いったいが室戸むろと台風たいふうの直撃ちょくげきを受うけた際さいには住民じゅうみんが「甲子園こうしえん球場きゅうじょうなどに避難ひなん」と報道ほうどうされている。同年どうねん11月がつにはベーブ・ルースが来日らいにち。1935年ねん12月には所有しょゆう者しゃの阪神電鉄はんしんでんてつによって「大阪おおさか野球やきゅう倶楽部くらぶ」が創設そうせつされ、1936年ねん1月がつに愛称あいしょうが「大阪おおさかタイガース」に決定けっていした（現げん・阪神はんしんタイガース）。同年どうねん4月がつからプロ野球やきゅうが始はじまり、同年どうねん11月がつには外野がいやスタンドが増築ぞうちくされ公称こうしょう収容しゅうよう人数にんずうは7万まん人にんとなった。外野がいやスタンド増築ぞうちくの際さいにフェアグラウンドの形状けいじょうが変更へんこうされ現在げんざいに近ちかい形かたちになったが、それでも当時とうじの日本にっぽんの野球やきゅう場じょうとしては広大こうだいであり、「小柄こがらで非力ひりき」という日本人にっぽんじん選手せんしゅの特性とくせいやボールの品質ひんしつの低ひくさなども相あいまって本塁打ほんるいだが極端きょくたんに出でにくいことで知しられていた。なお、フランチャイズ制度せいどが導入どうにゅうされる以前いぜんは「ホーム／ビジターゲーム」や「本拠地ほんきょち」などといった概念がいねんは希薄きはくであり、1937年ねん5月がつ開場かいじょうの阪急はんきゅう西宮にしのみや球場きゅうじょうや同年どうねん9月がつ開場かいじょうの後楽園こうらくえん球場きゅうじょうとともに各かく球団きゅうだんが使用しようしていた。

その後ご、太平洋戦争たいへいようせんそうの激化げきかに伴ともない、大だい日本にっぽん学徒がくと体育たいいく振興しんこう大会たいかい（通称つうしょう・幻まぼろしの甲子園こうしえん）を最後さいごに中等ちゅうとう学校がっこう野球やきゅうが、1945年ねん1月がつの正月しょうがつ大会たいかい（非公式ひこうしき大会たいかい）を最後さいごにプロ野球やきゅうがそれぞれ中断ちゅうだん、戦中せんちゅうにおける球場きゅうじょうの使用しようを終おえた。球場きゅうじょうや周辺しゅうへん施設しせつは軍ぐんが接収せっしゅうし、グラウンドのうち内野ないやは芋いも畑はたけ、外野がいやは軍ぐんのトラック駐車ちゅうしゃ場じょう、スタンドはバックネットから三塁さんるい内野ないや席せきあたりまでは日本にっぽん造機ぞうき工場こうじょう、一塁いちるい側がわあたりは普通ふつう海兵かいへい養成ようせい所しょ、三塁さんるい側がわアルプスあたりは対たい潜せん音響おんきょう研究所けんきゅうじょ、一塁いちるい側がわアルプスあたりは川西かわにし航空機こうくうき倉庫そうこと陸軍りくぐん輸送ゆそう隊たい、レフトスタンドは興亜こうあベアリング工場こうじょう、ライトスタンドは阪神はんしん青年せいねん学校がっこうとして利用りようされることになった。また鉄てつ傘かさも金属きんぞく類るい回収かいしゅう令れいのために供出きょうしゅつを余儀よぎなくされている。周まわりの施設しせつも川西かわにし航空機こうくうきの工場こうじょうや鳴尾なるお飛行場ひこうじょうなどに転用てんようされた。1945年ねん8月がつには空襲くうしゅうを受うけている。また機銃きじゅう掃射そうしゃによる攻撃こうげきも幾いく度どか受うけており、弾痕だんこんが残のこった鉄扉てっぴが2007年ねんに撤去てっきょされるまで長ながらく関係かんけい者しゃ入いり口くちにあった（戦後せんごの米べい軍ぐん接収せっしゅう時じの試ためし撃うち跡あとともいわれている。現在げんざいは甲子園こうしえん歴史れきし館かんに展示てんじ）。

戦後せんご

終戦しゅうせん後ごは鳴尾なるお飛行場ひこうじょうとともに米べい軍ぐんに接収せっしゅうされたため、1946年ねんは各かく公式こうしき戦せんの開催かいさいができず、優勝ゆうしょう大会たいかいは阪急はんきゅう西宮にしのみや球場きゅうじょうで代替だいたい開催かいさいされ、選抜せんばつ大会たいかいとプロ野球やきゅうは中止ちゅうしとなった。翌よく1947年ねんにはスタンドの一部いちぶとグラウンドの接収せっしゅうが解除かいじょされたため、春はると夏なつの中等ちゅうとう学校がっこう野球やきゅう、プロ野球やきゅうが再開さいかいされ、甲子園こうしえんボウルの第だい1回かい大会たいかいが開催かいさい。周まわりの施設しせつの土地とちは住宅じゅうたくなどに転用てんようされたため、阪神電鉄はんしんでんてつ関連かんれんのレジャー施設しせつはプール（現在げんざいはテニスコートとクラブハウスになっている）と場所ばしょを移うつした阪神はんしんパークのみに縮小しゅくしょうされた。なお球場きゅうじょう全すべての接収せっしゅう解除かいじょは1954年ねんまで待またなければならなかった。

1947年ねんシーズン途中とちゅうには、ホームランを増ふやすためとしてラッキーゾーンが日本にっぽんで初はじめて設もうけられた（当初とうしょはプロ使用しよう時じのみ）。1948年ねんにはプロ野球やきゅうにおいてフランチャイズ制せいが暫定ざんてい導入どうにゅうされ、大阪おおさかタイガースが甲子園こうしえん球場きゅうじょうを専用せんよう球場きゅうじょうとし、自前じまえの大だい規模きぼ球場きゅうじょうを持もたない南海なんかいホークスとともに主催しゅさい試合しあいのほとんどを甲子園こうしえん球場きゅうじょうで行おこなうようになった。南海電鉄なんかいでんてつは中百舌鳥なかもず球場きゅうじょうを所有しょゆうしていたが、中百舌鳥なかもずの立地りっち条件じょうけんが悪わるいため、戦後せんごからこの年としまでは公式こうしき戦せんを当とう球場きゅうじょう及および阪急はんきゅう西宮にしのみや球場きゅうじょうで開催かいさいしていた。ただし、南海なんかいホークスの使用しようは暫定ざんてい的てきなもので、1950年ねんから名目めいもく上じょうのフランチャイズであった大阪おおさか市内しないに新設しんせつされた大阪おおさかスタヂアムに移転いてんした。

1950年ねんのセ・パ2リーグ制せいになってからは阪急はんきゅう西宮にしのみや球場きゅうじょうが阪急はんきゅうブレーブスの本拠地ほんきょちとなったため、パ・リーグの試合しあいはもっぱら西宮にしのみや球場きゅうじょうで行おこなわれ、本ほん球場きゅうじょうはタイガースを中心ちゅうしんにセ・リーグの公式こうしき戦せんのみが行おこなわれる状態じょうたいが続つづいた（逆ぎゃくに本ほん球場きゅうじょうが高校こうこう野球やきゅうなどで使用しようできない時ときでも、タイガースが西宮にしのみや球場きゅうじょうで公式こうしき戦せんを行おこなうことは1990年ねんまでなかった）。2リーグ分裂ぶんれつ後ごに本ほん球場きゅうじょうで行おこなわれたパ・リーグの主催しゅさい試合しあいは、2011年ねんの東北とうほく楽天らくてんゴールデンイーグルス対たいオリックス・バファローズ戦せんが初はつである（詳細しょうさいは後述こうじゅつ）。

大だい改修かいしゅうからボールパークエリア構想こうそうへ

その後ごはナイター施設しせつの新設しんせつや座席ざせき、スコアボードの改修かいしゅうがなされていった。特とくに1976年ねんからは数すう年ねんかけて座席ざせきの更新こうしんが行おこなわれている。またグラウンドの大おおきさの見直みなおしもあり、1991年ねんにはラッキーゾーンを撤去てっきょした。このように当時とうじの基準きじゅんに合あわせる改良かいりょうが幾度いくども行おこなわれたが、最新さいしんの球場きゅうじょうに比くらべて施設しせつの老朽ろうきゅう化かや陳腐ちんぷ化かは避さけられず、また建物たてものの耐用たいよう年数ねんすうを考慮こうりょすると、いつかは建たて替かえ、もしくは全面ぜんめん的てきな改修かいしゅうをしなければならないことは明白めいはくだった。そのため1990年代ねんだい初頭しょとうには阪神電鉄はんしんでんてつ首脳しゅのうがドーム球場きゅうじょう化かを念頭ねんとうにおいて、アメリカの主要しゅようドーム球場きゅうじょうを視察しさつして回まわった。当初とうしょは赤字あかじだった阪神はんしんパークを閉鎖へいさして、その跡地あとちと周辺しゅうへん地ちを加くわえた用地ようち（阪神はんしんパークの用地ようちだけでは不足ふそくで、周まわりの用地ようち買収ばいしゅうが必要ひつようだったため）にドーム球場きゅうじょうを建設けんせつする計画けいかくで進すすめられ、実際じっさいに1993年ねんには「（同年どうねん秋あきに開始かいしする）西梅田にしうめだ再さい開発かいはつ事業じぎょうが終了しゅうりょうする10年ねん後ごを目処めどにドーム球場きゅうじょうの建設けんせつを始はじめることを検討けんとうしている」という報道ほうどうがされていた。

1995年ねん1月がつ17日にちに阪神はんしん・淡路あわじ大震災だいしんさいが発生はっせい。それにより甲子園こうしえん球場きゅうじょうでもスタンドの一部いちぶに亀裂きれつや崩落ほうらくが発生はっせいしたが、基礎きそ部分ぶぶんの検査けんさでは問題もんだい箇所かしょは見みられなかったことから、同年どうねんの選抜せんばつ大会たいかい開幕かいまくを前まえに亀裂きれつや崩落ほうらく箇所かしょのみの補修ほしゅうが行おこなわれた。住民じゅうみん感情かんじょうに配慮はいりょして同年どうねんの選抜せんばつ大会たいかいは中止ちゅうしが検討けんとうされたが、予定よてい通どおり開催かいさいされた。しかし、この地震じしんの被害ひがいやバブルの崩壊ほうかいの余波よはなどの影響えいきょうから、阪神電鉄はんしんでんてつはドーム建設けんせつ事業じぎょう計画けいかくを見直みなおすこととなり、阪神はんしんパーク跡地あとちでのドーム建設けんせつ計画けいかくは正式せいしき発表はっぴょうされることなく白紙はくし撤回てっかいされた（2004年ねんにららぽーとを誘致ゆうち）。その後ご改あらためて球場きゅうじょう本体ほんたいの構造こうぞう強度きょうどの検査けんさ結果けっかを踏ふまえ、工期こうきをシーズンオフ3期きに分割ぶんかつし、基礎きそ部分ぶぶんのみを残のこして大だい規模きぼ改修かいしゅうをすることとなった。2004年ねん7月がつには「西大阪線にしおおさかせん延伸えんしん事業じぎょうが一段落いちだんらくする2008年ねんのシーズンオフを目途もくとに着工ちゃっこうし、2010年ねん以降いこうの完成かんせいを目指めざす」という構想こうそうの概要がいようが報道ほうどうされたが、正式せいしき発表はっぴょうは2005年ねん11月、着工ちゃっこうは2007年ねん秋あきからとなり、2010年ねん春はるには全体ぜんたいの工事こうじが完了かんりょうした（詳細しょうさいは後述こうじゅつ）。

その後ごも断続だんぞく的てきに周辺しゅうへん環境かんきょうの整備せいびは進すすめられ、甲子園こうしえん駅えきのリニューアルが完了かんりょうした2017 - 2020年ねん頃ごろにかけて駅前えきまえ広場ひろばから球場きゅうじょうまでのアプローチを大幅おおはばに整備せいび。旧きゅう申さる川がわの土手どてや松まつの並木なみきなど廃はい川前かわまえの名残なごりはほぼ完全かんぜんに撤去てっきょされ、グッズショップなどの商業しょうぎょう施設しせつや円形えんけい広場ひろば、バスターミナルが整備せいびされた。さらに、2021年ねんには甲子園こうしえん筋すじに面めんするレフト側がわ球場きゅうじょう外周がいしゅうのフェンスの一部いちぶを撤去てっきょ、2022年ねんには球場きゅうじょう南側みなみがわに別館べっかん兼けん商業しょうぎょう施設しせつの「甲子園こうしえんプラス」が開業かいぎょうするなど、「ボールパークエリア構想こうそう」の下したで球場きゅうじょう敷地しきちと周辺しゅうへん環境かんきょうとの一体化いったいかが進すすめられている。

年表ねんぴょう

1935年ねん当時とうじの甲子園こうしえん球場きゅうじょう。外野がいやスタンド改築かいちく前まえの姿すがた

• 1924年ねん - 3月11日にち、起工きこう。8月1日にち、完成かんせい。12月、蔦つたが植うえ栽される。
• 1925年ねん - 初代しょだいスコアボードを正式せいしき開設かいせつ。
• 1929年ねん - 内野ないやスタンド内部ないぶ改装かいそう、貴賓きひん室しつ新設しんせつ。東西とうざいスタンドを木造もくぞうから鉄筋てっきんコンクリート50段だん、高たかさ14.3mに改築かいちく、「アルプススタンド」の通称つうしょうが付つく。
• 1931年ねん - アルプススタンドにも鉄てつ傘かさがかけられる。
• 1932年ねん - 10月1日にち、一塁いちるい側がわアルプススタンド下かに室内しつない運動うんどう場じょう、三塁さんるい側がわアルプススタンド下かに温水おんすいプール完成かんせい。
• 1934年ねん - 外野がいや中央ちゅうおうに2代目だいめスコアボード完成かんせい（通称つうしょう・軍艦ぐんかん形がた）。
• 1935年ねん - 大阪おおさかタイガース（現げん・阪神はんしんタイガース）が誕生たんじょう。
• 1936年ねん - 外野がいや東西とうざいスタンドを木造もくぞうから鉄筋てっきんコンクリートに改築かいちく、「ヒマラヤスタンド」の愛称あいしょうがつく。フェアグラウンドがほぼ現在げんざいの形かたちとなり、バックスクリーンも設もうけられた。現在げんざいのプロ野球やきゅう初はつの公式こうしき戦せんを開催かいさい。
• 1937年ねん - 甲子園こうしえんプール完成かんせいに伴ともない、三塁さんるい側がわアルプススタンド下かの温水おんすいプールを閉鎖へいさ。
• 1943年ねん - 金属きんぞく類るい回収かいしゅう令れいにより鉄てつ傘かさが供出きょうしゅつされる。
• 1945年ねん - アメリカ軍ぐんに接収せっしゅうされる。
• 1947年ねん - 球場きゅうじょうの接収せっしゅうが一部いちぶ解除かいじょされる。5月26日にち、ラッキーゾーンの設置せっち工事こうじが完了かんりょう。
• 1948年ねん - タイガースが甲子園こうしえん球場きゅうじょうを専用せんよう球場きゅうじょうとする。また南海なんかいホークスも甲子園こうしえん球場きゅうじょうを主おもに使用しようした。
• 1950年ねん - ホークスが大阪おおさかスタヂアムに移転いてんする。11月、初はつの日本にっぽんシリーズ（当時とうじは日本にっぽんワールドシリーズ）開催かいさい（第だい3戦せんのみ）。
• 1951年ねん - 内野ないやネット裏うらを中心ちゅうしんとして大だい屋根やね（銀ぎん傘かさ）が復活ふっかつ。オールスターゲームの記念きねんすべき第だい1戦せん開催かいさい。
• 1954年ねん - 球場きゅうじょう全体ぜんたいの接収せっしゅうが解除かいじょ。
• 1956年ねん - ナイター照明しょうめい設備せつび完成かんせい。その年としの夏なつの甲子園こうしえん球場きゅうじょうでも早速さっそく、ナイターとなる試合しあいも発生はっせいした。
• 1958年ねん - スコアボードが完全かんぜん手書てがき式しきに変更へんこう。さらにスコア表示ひょうじと下段げだんを一部いちぶ改造かいぞう。
• 1963年ねん - 内野ないや側がわに広告こうこく設置せっち。
• 1964年ねん - 2月がつ14日にち、球場きゅうじょう名めいを甲子園こうしえん球場きゅうじょうから現在げんざいの阪神はんしん甲子園こうしえん球場きゅうじょうに変更へんこう。室内しつない練習れんしゅう場じょう完成かんせい。 3月22日にち、リリーフカーが初はつ登場とうじょう（搭乗とうじょう第だい1号ごうはジーン・バッキー）
• 1974年ねん - 看板かんばん広告こうこくを変更へんこう。
• 1976年ねん - 座席ざせき更新こうしん開始かいし（以後いご数すう年ねんにわたる）。グラウンド改装かいそう。公称こうしょうを中堅ちゅうけん120m、両翼りょうよく91mに変更へんこう。
• 1978年ねん - 三塁さんるい側がわアルプススタンド下かの温水おんすいプール跡あとに室内しつない練習れんしゅう場じょうを新設しんせつ。
• 1979年ねん - センターバックスクリーンに2面めん広告こうこく装置そうち「トライビジョン」完成かんせい（1996年ねんまで）。
• 1982年ねん - 銀ぎん傘かさをアルミ合金ごうきんに葺ふき替かえ。天然てんねん芝しば張替はりかえ。オーバーシードによる二毛作にもうさくに成功せいこうし、通年つうねん緑化りょくか。
• 1984年ねん - 開場かいじょう60周年しゅうねん（開場かいじょう以来いらいの「甲子きのえね」の年としにあたる）を記念きねんし、スコアボードを3代目だいめのものに更新こうしん。
• 1985年ねん - タイガース創立そうりつ50年ねんを記念きねんし、甲子園こうしえん駅えきから球場きゅうじょうへ続つづく通路つうろに虎とらの銅像どうぞうが建立こんりゅうされる（2018年ねん2月がつにミズノスクエアに移設いせつ）。

ジェット風船ふうせんを使用しようした応援おうえんスタイルが定着ていちゃく

• 1991年ねん - この年としからTUBEの夏なつのライブが恒例こうれい化か（2015年ねんのライブをもって一旦いったん終了しゅうりょう）
• 1992年ねん - ラッキーゾーン撤去てっきょ。公称こうしょうを両翼りょうよく96mに変更へんこう。
• 1993年ねん - スコアボード右みぎ半分はんぶんをカラービジョンのフリーボードに変更へんこう。
• 1994年ねん - 開場かいじょう70周年しゅうねんを記念きねんし、開場かいじょう当時とうじの姿すがたを模もしたモニュメントがはめ込こまれた記念きねん碑ひが阪神はんしん甲子園こうしえんバス停ばすてい付近ふきんに建立こんりゅうされる（2006年ねん10月がつにお色直いろなおしの上うえ、虎とらの像ぞうの側がわに移設いせつ。2018年ねん2月がつに野球やきゅう塔とう周辺しゅうへんに再ふたたび移設いせつ）。
• 1995年ねん - 1月がつ17日にち、兵庫ひょうご県けん南部なんぶ地震じしん（阪神はんしん・淡路あわじ大震災だいしんさい）発生はっせい。スタンドの一部いちぶが損壊そんかい。
• 1996年ねん - アニメーション「炎ほのおの5回かい裏うら」登場とうじょう。
• 1997年ねん - 「トライビジョン」を4面めん広告こうこく装置そうち「ペンタビジョン」に変更へんこう。
• 2001年ねん　Mr.Children LIVE開催かいさい
• 2002年ねん - 内野ないや席せきの一部いちぶ座席ざせき間隔かんかくを拡大かくだいし、収容しゅうよう人員じんいんが約やく53,000人にんに減少げんしょう。
• 2003年ねん - スタンド内ないを全面ぜんめん禁煙きんえん化か。
• 2004年ねん - 新しん室内しつない練習れんしゅう場じょうが完成かんせい。女子じょしトイレ増設ぞうせつとフェンスラバーなどの改良かいりょう工事こうじ実施じっし。「21世紀せいきの大だい改修かいしゅう」の具体ぐたい案あんがまとまる。
• 2005年ねん - スコアボード右側みぎがわのフリーボードをLEDに改良かいりょう。また、バックネット付近ふきんのフェンス広告こうこくを、電動でんどうで回転かいてんするものに変更へんこう。一塁いちるい側がわ球場きゅうじょう外周がいしゅうに「タイガースショップアルプス」がオープン。DOCOMOMO JAPAN選定せんてい「日本にっぽんにおけるモダン・ムーブメントの建築けんちく」に選定せんてい。
• 2007年ねん - 2月がつ、新しん室内しつない練習れんしゅう場じょうの隣となりに新しんクラブハウスが完成かんせい。3月4日にち、阪神はんしん甲子園こうしえんバス停ばすてい付近ふきんへ「ショップアルプス」を移転いてん。
• 2008年ねん - 3月、第だい1期きリニューアル工事こうじ完了かんりょう。内野ないやスタンドが改修かいしゅうされる。
• 2009年ねん - 3月、第だい2期きリニューアル工事こうじ完了かんりょう。アルプスと外野がいやスタンド、照明しょうめい塔とう、銀ぎん傘かさが改修かいしゅうされる。公称こうしょうを中堅ちゅうけん118m、両翼りょうよく95mに変更へんこう。
• 2010年ねん - 3月、第だい3期きリニューアル工事こうじ完了かんりょう、リニューアル終了しゅうりょう。甲子園こうしえん歴史れきし館かんが完成かんせい。三塁さんるい側がわ外がいに売店ばいてん基地きち棟とうが完成かんせい。球場きゅうじょう外周がいしゅうが整備せいびされる。
• 2011年ねん - 3月、スコアボード左側ひだりがわをフリーボードLEDビジョンに、審判しんぱん名めい表示ひょうじ部分ぶぶんとプレー記録きろくをLEDに、ボールカウンターをSBOからBSOに変更へんこう完了かんりょう。4月15日にち - 17日にち、1950年ねんの2リーグ分立ぶんりつ以降いこう初はつとなるパシフィック・リーグ球団きゅうだんの主催しゅさい公式こうしき戦せん（楽天らくてん対たいオリックス戦せん）を開催かいさい（後述こうじゅつ）。
• 2016年ねん - 9月、水樹みずき奈々なながソロ歌手かしゅとして初はじめて当とう球場きゅうじょうでコンサートを開催かいさいする。
• 2017年ねん - 8月がつ、西宮にしのみや市しが甲子園こうしえん駅前えきまえ広場ひろばの整備せいび計画けいかくを公表こうひょう、同どうシーズンオフより着工ちゃっこう。
• 2018年ねん - 3月、1・3塁るい側がわともベンチをMLB仕様しように改造かいぞう。赤土あかつちが入いれられていた外野がいやフェンス際ぎわを人工芝じんこうしば化か（インフィールドで初はつの人工芝じんこうしば敷設ふせつ）。トラックマン導入どうにゅう。
• 2019年ねん - 3月、スコアボードを大幅おおはば改修かいしゅう、1面めんの大型おおがたビジョンに変更へんこう。
• 2020年ねん - 内野ないやの一部いちぶの座席ざせきを改修かいしゅう、プロ野球やきゅう開催かいさい時じのみ収容しゅうよう人員じんいんが43,508人にんとなる。プロ野球やきゅう開催かいさい時じに限かぎり球速きゅうそく測定そくていをトラックマンに変更へんこう。駅前えきまえ広場ひろばの整備せいび完了かんりょう。
• 2021年ねん - 8月がつ23日にち、第だい25回かい全国ぜんこく高等こうとう学校がっこう女子じょし硬式こうしき野球やきゅう選手権せんしゅけん大会たいかい決勝けっしょう戦せんを開催かいさい（開場かいじょう以来いらい初はつの女子じょし野球やきゅう開催かいさい）。
• 2022年ねん - 3月、球場きゅうじょう南側みなみがわに別館べっかん「甲子園こうしえんプラス」を開業かいぎょう。照明しょうめい塔とうのランプをLED化か。ウォーニングゾーンを人工芝じんこうしば化かして国際こくさい基準きじゅんの4.57mに拡張かくちょう。11月5日にち、あいみょんが「AIMYON 弾ひき語がたりLIVE 2022 -サーチライト- in 阪神はんしん甲子園こうしえん球場きゅうじょう」を開催かいさい（初はつの弾ひき語がたりワンマン・ライブ開催かいさい）。
• 2023年ねん - 5月、LED化かしたナイター設備せつびが「第だい41回かい日本にっぽん照明しょうめい賞しょう」を受賞じゅしょう。
• 2024年ねん -
  • 3月13日にち、当とう球場きゅうじょうと同おなじく100周年しゅうねんを迎むかえるモリサワと共ともに2代目だいめスコアボードで採用さいようしてきたいわゆる「甲子園こうしえん文字もじ」を「甲子園こうしえんフォント」としてフォント化かすると発表はっぴょう。2025年ねん3月がつのオープン戦せんから使用しよう予定よてい。
  • 8月がつ1日にち（予定よてい）、開場かいじょう100周年しゅうねん。当日とうじつはプロ野球やきゅう公式こうしき戦せん、阪神はんしん対たい巨人きょじんを開催かいさい予定よてい。

球場きゅうじょうデータ

甲子園こうしえん球場きゅうじょう 上空じょうくうからの撮影さつえい（1985年ねん、ラッキーゾーンが確認かくにんできる）。国土こくど交通省こうつうしょう 国土こくど地理ちり院いん 地図ちず・空中くうちゅう写真しゃしん閲覧えつらんサービスの空中くうちゅう写真しゃしんを基もとに作成さくせい

• 所在地しょざいち：兵庫ひょうご県けん西宮にしのみや市し甲子園こうしえん町まち1-82
• 敷地しきち面積めんせき：54,203.54m²
• 総そう面積めんせき：約やく38,500m²（2007年ねんまでの公称こうしょう値ち39,600m²）
  • グラウンド面積めんせき：約やく13,000m²（2009年ねんより、2007年ねんまで実測じっそく値ち13,500m²、公称こうしょう14,700m²）
  • スタンド面積めんせき：約やく22,600m²（2009年ねんより、2007年ねんまで実測じっそく値ち20,800m²、公称こうしょう24,900m²）
  • その他た（スコアボード棟とうなど）：約やく2,900m²
• 収容しゅうよう人数にんずう：47,808席せき（内野ないや：28,765席せき、外野がいや：19,043席せき）（2009年ねん - 2011年ねん） → 47,757席せき（内野ないや：28,714席せき、外野がいや：19,043席せき）（2012年ねん - 2013年ねん） → 47,541席せき（内野ないや：27,498席せき、外野がいや：19,043席せき）（2014年ねん - 2015年ねん） → 47,508人にん（2016年ねん - 2019年ねん）（内野ないや：28,465席せき、外野がいや：19,043席せき） → 43,508人にん → ＜プロ野球やきゅう時じ＞42,600人にん程度ていど／＜高校こうこう野球やきゅう時じ＞47,508人にん（2020年ねん - ） ※車椅子くるまいす席せきは総数そうすう31席せき。
• 中堅ちゅうけん：118m
• 左右さゆう中間ちゅうかん：118m
• 両翼りょうよく：95m
• 内野ないや：土ど（日本にっぽんの黒土こくどと中国ちゅうごく福建ふっけん省しょうの白砂はくしゃを調合ちょうごう）、人工芝じんこうしば（ファウルゾーンの一部いちぶ）
• 外野がいや：天然てんねん芝しば（ティフトン、ペレニアル・ライグラス）、人工芝じんこうしば（ウォーニングゾーン）
• 照明しょうめい：銀ぎん傘かさ庇ひさし部ぶ2基き、照明しょうめい塔とう4基き
  • 照明しょうめい数すう：LED照明しょうめい合計ごうけい756台だい
  • 照明しょうめい塔とう高たかさ：44m
• 電光でんこう掲示板けいじばん：3基き
  • スコアボード：縦たて13m×横よこ31.6m（全体ぜんたいの大おおきさ）
  • サブスコアボード：縦たて2.5m×横よこ28.3m
  • リボンビジョン（甲子園こうしえんライナービジョン）：縦たて1.2m×横よこ249.6m（映像えいぞう表示ひょうじ部ぶ大おおきさ）
• 工事こうじ発注はっちゅう者しゃ：阪神電気鉄道はんしんでんきてつどう
• 設計せっけい・施工しこう：大林おおばやし組ぐみ（※リニューアル工事こうじも担当たんとう）

球場きゅうじょう設備せつび

バックネット裏うらから内野ないや席せきにかかる「銀ぎん傘がさ（ぎんさん）」と呼よばれる大だい屋根やねや時計とけい台だい型がたのスコアボード、外壁がいへき全体ぜんたいを覆おおう蔦つたなど、日本にっぽん最古さいこの球場きゅうじょうならではの特徴とくちょうが数多かずおおくあり、いずれも球場きゅうじょうの象徴しょうちょうとなっている（それぞれ詳細しょうさいは後述こうじゅつ）。

スタンド

（右みぎから）1塁るい側がわアルプス席せき、ライト外野席がいやせき、スコアボード
・上うえ：プロ野球やきゅう開催かいさい時じ（2016年ねん）
・下した：高校こうこう野球やきゅう開催かいさい時じ（2007年ねん、リニューアル前まえ）

一層いっそう式しきにもかかわらず収容しゅうよう人員じんいん42,000人にん以上いじょうと、非常ひじょうにスケールが大おおきい。内野ないやスタンドの規模きぼはそれほどではないが、外野がいやスタンドは他た球場きゅうじょうの倍ばい程度ていどの規模きぼで全ぜん収容しゅうよう人員じんいんの4割わり程度ていどを占しめている（一般いっぱん的てきなプロ野球やきゅう球団きゅうだんの本拠地ほんきょちは2 - 3割わりの球場きゅうじょうが多おおい）。時ときに阪神はんしんタイガースの新しん外国がいこく人じん選手せんしゅが開幕かいまく前まえに球場きゅうじょうを訪おとずれた際さい、フィールドに足あしを踏ふみ入いれて「非常ひじょうに大おおきな球場きゅうじょうだ」と驚おどろく様子ようすが関西かんさいのスポーツ新聞しんぶんで報ほうじられることがある。

座席ざせきなどの内装ないそうは緑色みどりいろ系統けいとうで統一とういつされている（2009年ねんのリニューアル完了かんりょう後ご。ただし座席ざせきにより濃淡のうたんの差さはある）が、スタンドは内野ないや、アルプス、外野がいやとそれぞれに分わかれた構造こうぞうとなっており、リニューアル後ごもその構造こうぞうを引ひき継ついでいる。このうち内野ないやスタンドとアルプススタンドにおいては2階かいと3階かいがスタンド内ないの通路つうろで繋つながっており、現在げんざいでは内野ないや席せきのチケットを保有ほゆうしていれば通路つうろ内ないに限かぎり1塁るい側がわアルプススタンドから3塁るい側がわアルプススタンドまで自由じゆうに移動いどうができる（そのため、通路つうろから座席ざせきに向むかう際さいには、各かくゲートに配置はいちされている係員かかりいんがその都度つどチケットを確認かくにんする方式ほうしきを採とっている）。それぞれのスタンド間あいだにはグラウンドから球場きゅうじょう外がいまで通つうじる通路つうろがあり、リリーフカーの出入でいりや観客かんきゃくの退場たいじょう路ろなどに使用しようされている。

「アルプススタンド」は元々もともとは通称つうしょうであったが、現在げんざいは正式せいしき名称めいしょうとして使つかわれている。この通称つうしょうは、スタンド拡張かくちょう直後ちょくごの夏なつの中学ちゅうがく野球やきゅうの折おり、白しろいシャツを着きた観客かんきゃくで超ちょう満員まんいんとなった球場きゅうじょう内ないの光景こうけいを、当時とうじの人気にんき風刺ふうし漫画まんが家かの岡本おかもと一平いっぺいが「ソノスタンドハマタ素敵すてきニ高だかク見みエル、アルプススタンドダ、上かみノ方かたニハ万年雪まんねんゆきガアリサウダ」の一文いちぶんを添そえた風刺ふうし漫画まんがで表現ひょうげんしたことに由来ゆらいする。このアルプススタンドの部分ぶぶんが内野ないやスタンドと分わかれていて、かつ座席ざせきが背せもたれなしの長椅子ながいす形式けいしきとなっているのはプロ野球やきゅう球団きゅうだんの本拠地ほんきょち球場きゅうじょうの中なかでは唯一ゆいいつ、甲子園こうしえん球場きゅうじょうのみである。また、外野がいやスタンドは拡張かくちょう後ごに朝日新聞あさひしんぶん紙上しじょうで「ヒマラヤスタンド」と名付なづけられたが、あまり普及ふきゅうしなかった。

開場かいじょうしたころはグラウンドの内野ないやに面めんした部分ぶぶんのみが鉄筋てっきんコンクリート製せい（50段だん、高たかさ14.3m）であり、現在げんざいのアルプススタンド・外野がいやスタンドの位置いちには土盛どもりの上うえに20段だんの木造もくぞうスタンドがあった。その後ご、1929年ねんにアルプススタンドが、1936年ねんに外野がいやスタンドが内野ないやスタンド並なみに改築かいちくされている。また、それと同どう時期じきに、ファウルグラウンドの規則きそく改正かいせいに従したがうため内野ないやスタンドとアルプススタンドを全体ぜんたい的てきにグラウンド側がわへ増築ぞうちくしたため、内野ないやスタンドとアルプススタンドは最さい前列ぜんれつがグラウンドレベルになっており、戦前せんぜんにはすでに現在げんざいのフィールドシートのような形態けいたいとなっていた。通常つうじょうグラウンドレベルにある本塁ほんるい後方こうほうのアナウンス室しつなどは半地はんじ下かとなっている。

内野ないやスタンド内ないのコンコース（2022年ねん8月がつ）
リニューアルを経へてもなお通路つうろは狭せまく天井てんじょうも低ひくいままと古ふるめかしい様相ようそうを呈ていしている。

2007年ねんからの改修かいしゅう後ごは選手せんしゅなどの関係かんけい者しゃ向むけ施設しせつは内野ないやスタンドとアルプススタンドの1階かい及およびクラブハウスに集中しゅうちゅうしている。以前いぜんはアルプススタンドの1階かいの他ほか、内野ないやスタンドの2階かい部分ぶぶん、外野がいやスタンドの1、2階かい部分ぶぶんを関係かんけい者しゃエリアとしていたが、スタンドの観客かんきゃく向むけの施設しせつを増ふやすために各所かくしょに移動いどうしている。三宅みやけ秀しげる史しによると、三宅みやけが阪神はんしんタイガースに入団にゅうだんした1950年代ねんだい頃ごろは一塁いちるい側がわ内野ないやスタンドの下したに二に軍ぐん選手せんしゅの合宿がっしゅく所しょがあった。佐々木ささき信也しんやも自身じしんが湘南しょうなん高校こうこう時代じだいに出場しゅつじょうした第だい31回かい全国ぜんこく高等こうとう学校がっこう野球やきゅう選手権せんしゅけん大会たいかいで、当初とうしょの宿舎しゅくしゃがあまりに酷ひどかったため途中とちゅうから球場きゅうじょうスタンド下かの二に軍ぐん選手せんしゅ用よう合宿がっしゅく所しょに宿舎しゅくしゃを変更へんこうしてもらったと語かたっている。なお、選手せんしゅの宿泊しゅくはく施設しせつは後のちに専用せんようの合宿がっしゅく所しょ「虎とら風ふう荘そう」が球場きゅうじょう向むかいの甲子園七番こうしえんななばん町まちに建たてられ永ながらく使用しようされた後のち、阪神はんしん鳴尾浜なるおはま球場きゅうじょう完成かんせいとともに同どう敷地しきち内ないに移転いてんしている。

放送ほうそう席せきや記者きしゃ席せきはバックネット裏うらにある。リニューアル前まえは中段ちゅうだんにあり記者きしゃ席せきの後うしろにも観客かんきゃく席せきがあったが、リニューアル後ごは最さい上段じょうだんに寄よせられている。記者きしゃ席せき・ラジオブース（上段じょうだん）の入いり口くちは別べつの所ところにあり仕切じきりもあるため隔離かくりされているが、テレビ放送ほうそう席せき（中段ちゅうだん）は特とくに仕切しきりがない場所ばしょに仮設かせつされる。高校こうこう野球やきゅうが行おこなわれる場合ばあい、NHK大阪おおさか放送ほうそう局きょく、MBSテレビ（選抜せんばつ）、朝日放送あさひほうそうテレビ（ABC、選手権せんしゅけん）のそれぞれの放送ほうそう席せきに大会たいかい公式こうしきポスターが数すう枚まい（ABCの場合ばあいは大会たいかいスローガンが大だい書がきされたものも）貼はり付づけられたパネルセットが仮設かせつされる。なお、プロ野球やきゅうの本拠地ほんきょち球場きゅうじょうとしては珍めずらしく放送ほうそう席せき、記者きしゃ席せきはともに開放かいほう型がたのため空調くうちょうはなく、時ときに激はげしい雨あめが降ふると特とくにテレビ放送ほうそう席せきでは風向かざむきによっては雨粒あまつぶが入はいり込こんで濡ぬれることもある。

プロ野球やきゅう公式こうしき戦せん開催かいさい日びに限かぎり、バックスクリーン手前てまえにあるビアガーデン「ココナッツガーデン」内ないにホームランボールが直接ちょくせつ着弾ちゃくだんすれば、レシート持参じさんで試合しあい当日とうじつの営業えいぎょう開始かいし時じから着弾ちゃくだん時じまでの飲食いんしょく代だいが全額ぜんがく返金へんきんになるサービスが実施じっしされている（打者だしゃは阪神はんしんタイガースに限かぎらず、ビジターチームの選手せんしゅも対象たいしょう。ただし、着弾ちゃくだん以降いこうの飲食いんしょく代だいは対象たいしょう外がい）。ただ、ここまで飛とばすには約やく150mの飛ひ距離きょりが必要ひつようなためこれまでのところ着弾ちゃくだんはなく実施じっしされたことはないが、このサービスは2020年ねん現在げんざいでも継続けいぞくして実施じっしされている。

座席ざせき区分くぶん

3塁るい側がわアルプス席せきから球場きゅうじょうを望のぞむ（2012年ねん9月がつ23日にち、阪神はんしん対たい中日ちゅうにち戦せん）

2009年ねん改修かいしゅう後ごの1塁るい側がわ内野ないや席せき（アイビーシート）

改修かいしゅう前まえの銀ぎん傘かさと内野ないや席せき（2007年ねん）

戦前せんぜんの大だい鉄てつ傘かさと内野ないや席せき（1943年ねん以前いぜん）

内野ないや席せき

• 「グリーンシート」（バックネット裏うら、5,134席せき）
  • 「TOSHIBAシート」（グリーンシート下部かぶ、968席せき）
• 「アイビーシート」（1塁るい側がわ、3,740席せき ※2015年ねんまで）
• 「ブリーズシート」（3塁るい側がわ、3,683席せき ※2015年ねんまで）
  • 「SMBCシート」（アイビーシート・ブリーズシート下部かぶ、1塁るい側がわ1,125席せき、3塁るい側がわ1,143席せき）
• 「アルプス席せき」（1塁るい側がわ：6,276席せき、3塁るい側がわ：6,169席せき）

備考びこう

「グリーンシート」「アイビーシート」「ブリーズシート」は銀ぎん傘下さんかにあり、中なか・上段じょうだんであれば雨天うてん時じでもほぼ傘かさを差ささずに観戦かんせんが可能かのうである。「ブリーズシート」は2013年ねんまで「アイビーシート（3塁るい側がわ）」であったが、2014年ねんより新あらたに独立どくりつした名称めいしょうが与あたえられた。なお、「アイビーシート」のアイビーとは蔦つたを、「ブリーズシート」のブリーズとは浜風はまかぜを、それぞれ意味いみしている。

フィールドシートである「TOSHIBAシート」と「SMBCシート」の名称めいしょうはネーミングライツによるものである。2008年ねんからネーミングライツが設定せっていされており、「SMBCシート」は当初とうしょ「みずほ銀行ぎんこうシート」で2008年ねんからの5か年ねん契約けいやく（高校こうこう野球やきゅう開催かいさい時じを除のぞく）であった。「SMBCシート」となった2013年ねんからの契約けいやく内容ないようは非ひ公表こうひょうである。なお他たの多おおくの球場きゅうじょうとは異ことなり、フィールドシートには防ぼう球だま用ようの金網かなあみがあり、さらに後列こうれつとの往来おうらいは制限せいげんされていない。また、甲子園こうしえん球場きゅうじょうでは、スタンドの段数だんすう表記ひょうきは「1段だん、2段だん…」と数字すうじ表記ひょうきであるが、2012年ねんシーズンから座席ざせき間違まちがいを防ふせぐため、フィールドシートのみ「A段だん、B段だん…」というアルファベット表記ひょうきに変更へんこうされた。

「アルプス席せき」という名称めいしょうは2001年ねんまで高校こうこう野球やきゅう開催かいさい時じのみ使用しようされていたが、プロ野球やきゅうでも「アルプス席せき下ください」という人ひとが後こうを絶たたなかったため、2002年ねん以降いこうはプロ野球やきゅう公式こうしき戦せんでも「アルプス席せき」という名称めいしょうを用もちいている。2001年ねん以前いぜんは、読売よみうりジャイアンツ戦たたかえおよびオールスター戦せん・日本にっぽんシリーズなどの特別とくべつ試合しあいでは「内野ないやB指定してい席せき」と、巨人きょじん戦せん以外いがいのプロ野球やきゅう公式こうしき戦せんでは「内野ないや自由じゆう席せき」と、それぞれ呼よばれていた。なお、アルプス席せきはオープン戦せんでは原則げんそく開放かいほうされていない（少すくなくとも1970年代ねんだいまではプロ野球やきゅうの公式こうしき戦せんでも特とくに多おおくの観客かんきゃくが見込みこめる巨人きょじん戦せん、優勝ゆうしょうに関係かんけいする試合しあいなど例外れいがい的てきな開放かいほうがある時とき以外いがいは解放かいほうされなかった試合しあいがある）。

プロ野球やきゅうウエスタン・リーグ公式こうしき戦せんの開催かいさい日びにおいては、基本きほん的てきにバックネット裏うらのグリーンシートとTOSHIBAシートのみ開放かいほうされる（観客かんきゃくが多おおい場合ばあいは、更さらにアイビーシートなどが開放かいほうされることもある）。全席ぜんせき自由じゆう席せきで、2017年ねん時点じてんでは入場にゅうじょう料りょうは大人おとな1,000円えん（タイガースファンクラブ会員かいいんは500円えん）。

改築かいちく前まえの座席ざせき区分くぶんは、フィールドシート部分ぶぶんが「ボックスシート」、アイビーシート部分ぶぶんが「イエローシート」、ブリーズシート部分ぶぶんが「オレンジシート」であり、グリーンシート部分ぶぶんは今いまより狭せまいものであった。また席せきの色いろは緑みどり・黄き・オレンジとそれぞれ名称めいしょう別べつに塗ぬりわけられていた。2001年ねんシーズンまではアルプスを除のぞいた内野ないや席せき上段じょうだん部ぶ全体ぜんたいを「内野ないやA指定してい席せき」と設定せっていし、緑色みどりいろのシートが設置せっちされていた。ただ、オレンジシートのメンテナンスはイエローシートほど行いき届とどいておらず、色いろが褪あせたり傷いたんでいる椅子いすもいくつか見受みうけられた。

内野ないやボックス・グループ席せき

• 「ロイヤルスイート」（銀ぎん傘かさ真下ました。33室しつと貴賓きひん室しつ1室しつ、348席せき）
• 「三ツ矢みつやサイダーボックス」（内野ないや席せき上段じょうだん、1塁るい側がわ：4人にん用よう6組くみと5人にん用よう5組くみの49席せき、3塁るい側がわ：4人にん用よう6組くみ＋5人にん用よう11組くみの79席せき。掘ほりごたつ式しき）
• 「セブン-イレブン ファミリーシート」（1塁るい側がわアルプス席せき下段げだん、家族かぞく・グループ用ようの4組くみ1セットのチケット席せき）
• 「セブン-イレブン エキサイトシート」（1塁るい側がわアルプス最さい前列ぜんれつ、家族かぞく・グループ用ようの4組くみ1セットのチケット席せき）
• 「セブン-イレブン ツイン・トリプルシート」（ブリーズシートの一部いちぶ、ツイン20シート＋トリプル10シートの計けい70席せき）
• 「Ponta デッキシート」（アルプス上段じょうだん、1ボックス最大さいだい16名めいの計けい64席せき）
• 「SMBC リラックスシート」（SMBCシートの一部いちぶ、2人ふたり掛かけ7シート＋4人にん掛かけ4シートの計けい42席せき）
• 「パノラマボックス」（グリーンシート上段じょうだん、10ボックス計けい20席せき）
• 「Sポイントボックス」（アイビーシート上段じょうだん、5 - 6名めい収容しゅうよう、床ゆかが全面ぜんめんクッション仕様しよう）
• 「ブリーズペアシート」（ブリーズシート上段じょうだん、2名めい掛かけシート）
• 「アルプスウイングビューボックス」（1・3塁るい側がわアルプス席せき 4人にん掛かけボックスシート6シート=1・3塁るい側がわそれぞれ3シート 24人にん収容しゅうよう）

備考びこう

リニューアル後ごに設もうけられた「ロイヤルスイート」は、年間ねんかん契約けいやくによる法人ほうじん契約けいやくのみで、1室しつ平均へいきん1,000万まん円えん。室外しつがいには観戦かんせん用ようオープン座席ざせきが設もうけられているほか、室内しつないには大型おおがたモニター、ビアサーバーなどが設もうけられている。なお、食事しょくじが提供ていきょうされるため、このロイヤルスイートのみ飲食いんしょく物ぶつは持もち込こみ禁止きんしとされている。使用しようはプロ野球やきゅう開催かいさい時じに限かぎられているが、過去かこには朝日放送あさひほうそうテレビが夏なつの甲子園こうしえん大会たいかい期間きかん中ちゅうに自社じしゃが契約けいやくしている一室いっしつを特設とくせつスタジオとして使用しようしたこともあったほか、朝日放送あさひほうそうラジオが聴取ちょうしゅ率りつ調査ちょうさ期間きかん中ちゅうのプレゼント企画きかくとして対象たいしょう試合しあい1試合しあいにつき1グループを招待しょうたいしたこともあった。

同おなじく球場きゅうじょうリニューアル後ごに設もうけられた「三ツ矢みつやサイダーボックス」は、主おもに個人こじん客きゃく向むけである。利用りよう者しゃには三ツ矢みつやサイダーやバヤリースなどアサヒ飲料いんりょう商品しょうひんが贈呈ぞうていされる。

2013年ねんに新設しんせつされた「セブン-イレブン ファミリーシート」「セブン-イレブン エキサイトシート」は、セブン-イレブンと提携ていけいしているチケットぴあのみでチケット販売はんばいされる（サークルKサンクスを除のぞく）。

2014年ねんに「セブン-イレブン ツイン・トリプルシート」「Ponta デッキシート（命名めいめいスポンサーはローソン）」「SMBC リラックスシート」「パノラマボックス」を追加ついかしたことに伴ともない、座席ざせき数すうは47,757席せきから47,541席せきに変更へんこうとなった。

2016年ねんからは、「Sポイントボックス（阪急はんきゅう阪神はんしんポイントによる命名めいめい）」と「ブリーズペアシート」を新設しんせつしたことで、定員ていいんが33名めい減少げんしょうして47,508席せきとなった。

2023年度ねんどは、アルプス席せきと、下記かきの外野席がいやせきのボックス席せき新設しんせつに伴ともない、収容しゅうよう人員じんいんは従来じゅうらいより66人にん減へり47400人にん（プロ野球やきゅうの場合ばあいは一部いちぶ運用うんようが異ことなるため、実際じっさいには43000人にん程度ていど）の収容しゅうように縮小しゅくしょうされる。

レフト外野席がいやせき。スタンド上部じょうぶ2ブロックがビジター応援おうえん席せきとなっている（2019年ねん9月がつ22日にち、阪神はんしん対たいDeNA戦せん）

外野席がいやせき

外野席がいやせきは、バックスクリーンを隔へだててライトスタンド側がわ「ライト外野席がいやせき」（9,595席せき）とレフトスタンド側がわ「レフト外野席がいやせき」（9,448席せき）に二分にぶんされている。

2022年ねんより、ライト外野席がいやせきエリアにラウンジが新設しんせつされ、NTTドコモが同どうラウンジのネーミングライツを取得しゅとくし「docomo LOUNGE KOSHIEN」と命名めいめいされた。

プロ野球やきゅう（タイガース戦せん）開催かいさい時じに限かぎり、2006年ねんよりレフトスタンドの一部いちぶに「ビジター応援おうえん席せき」を設もうけている。ここに指定していされたエリアにおいては、タイガースを含ふくむ試合しあい当日とうじつのビジターチーム以外いがいのチームの応援おうえん行為こういやグッズ持もち込こみ等とうは禁止きんしされている。なお、対戦たいせんチームによって来場らいじょうするビジターチームのファンの数かずに大おおきな隔へだたりがあるため、その対象たいしょうエリアはレフトスタンド最さい上段じょうだんの一角いっかくを基準きじゅんに流動的りゅうどうてきとなっている。前年度ぜんねんどないし前まえ々年度ねんどの公式こうしき戦せんでの観客かんきゃく実績じっせきを基もとに次じ年度ねんどの対象たいしょうエリアが決きめられる（広島ひろしま、巨人きょじん、ロッテ、ソフトバンクあたりが、例年れいねん対象たいしょうエリアを大おおきく取とるチームである）。詳細しょうさいは当該とうがい項目こうもくを参照さんしょう。

一方いっぽう、規則きそくこそ設もうけられていなかったものの、プロ野球やきゅう開催かいさい時じにはタイガースファン専用せんようの応援おうえん席せきであることが暗黙あんもくの了解りょうかいとなっていたライトスタンドであったが、前年ぜんねんに発生はっせいしたトラブルを受うけて、2022年ねんより正式せいしきに全席ぜんせきが「阪神はんしんタイガース専用せんよう応援おうえん席せき」となり、タイガース以外いがいの応援おうえん行為こういやグッズなどの使用しようが禁止きんしとなった。

外野がいやボックス席せき

• 「レフトスカイビューボックス／レフトスカイビューカウンター」（4-6人にん掛かけのファミリーボックス席せき 3ボックス合計ごうけい16人にん収容しゅうよう=うちボックス席せき2ボックス・6人にん、カウンター席せき1ボックス・4人にん）

高校こうこう野球やきゅう開催かいさい時じの3塁るい側がわスタンド。アルプス席せきは学校がっこう関係かんけい者しゃで埋うめ尽つくされる（2013年ねん3月がつ）

高校こうこう野球やきゅう開催かいさい時じ、その他た

高校こうこう野球やきゅうにおいては、第だい100回かい全国ぜんこく高等こうとう学校がっこう野球やきゅう選手権せんしゅけん記念きねん大会たいかい（2018年ねん）より初はじめて前売まえうり指定してい席せきが導入どうにゅうされた。現在げんざいでは春はるの選抜せんばつ高等こうとう学校がっこう野球やきゅう大会たいかい、夏なつの全国ぜんこく高校こうこう野球やきゅう選手権せんしゅけん大会たいかいともに、バックネット裏うらの118席せき（テレビ中継ちゅうけいで常時じょうじ映うつる最さい前列ぜんれつエリア）を除のぞいて全席ぜんせき前売まえうり指定してい席せきとされている。

かつては、プロ野球やきゅう公式こうしき戦せんにおけるグリーンシートとTOSHIBAシートが「中央ちゅうおう特別とくべつ自由じゆう席せき」（春はるの選抜せんばつ大会たいかい）または「中央ちゅうおう特別とくべつ指定してい席せき」（夏なつの選手権せんしゅけん大会たいかい。2018年ねんより導入どうにゅう、コンビニに設置せっちの端末たんまつなどで前売まえうり発売はつばい）、アイビーシート・ブリーズシートとSMBCシートが「1塁るい特別とくべつ自由じゆう席せき」または「3塁るい特別とくべつ自由じゆう席せき」とされた。外野席がいやせきは、かつては無料むりょう開放かいほうされていた（そのため満員まんいん時じは入場にゅうじょう制限せいげんが掛かけられていた）が、選手権せんしゅけん大会たいかいでは2018年ねんの大会たいかいより、選抜せんばつ大会たいかいでは2021年ねんの大会たいかいより、それぞれ有料ゆうりょう化かされた。

アルプススタンドにおいては、「アルプス席せき」の名称めいしょうはそのままであるが、出場しゅつじょう校こうの関係かんけい者しゃにのみ販売はんばいされ、一般いっぱん客きゃくには販売はんばいしない。また、他たのスタンドでは原則げんそくとして入いれ替かえは行おこなわないが、アルプススタンドのみ入いれ替かえが行おこなわれる。高校こうこう野球やきゅう開催かいさい時じは出場しゅつじょう校こうの応援おうえん団だんやブラスバンドなどが陣取じんどりやすいように最前さいぜん部ぶなどで一部いちぶの座席ざせきが撤去てっきょされており、プロ野球やきゅう開催かいさい時じと高校こうこう野球やきゅう開催かいさい時じとでは座席ざせき配置はいち・座席ざせき数すうが異ことなっている。高校こうこう野球やきゅう仕様しようへの変更へんこうのため、高校こうこう野球やきゅう開幕かいまくの数日すうじつほど前まえからプロ野球やきゅう公式こうしき戦せんの開催かいさいは中断ちゅうだんされ、高校こうこう野球やきゅう閉幕へいまく後ごに再ふたたび座席ざせきが設営せつえいされてプロ野球やきゅう仕様しように復元ふくげんされたのち、プロ野球やきゅう公式こうしき戦せんが再開さいかいされる。

なお、野球やきゅう以外いがいの催もよおし物ものでは、スタンド部分ぶぶんの座席ざせき区分くぶんはプロ野球やきゅうと同おなじになる場合ばあいがある。

銀ぎん傘かさ

内野ないや席せき全体ぜんたいを覆おおう銀ぎん傘がさ（2009年ねん）

リニューアル前まえの銀ぎん傘がさ（2007年ねん）

鉄てつ傘かさのない甲子園こうしえん（1948年ねん頃ごろ）

銀ぎん傘かさは開設かいせつ当初とうしょ「鉄てつ傘がさ（てっさん）」と呼よばれ内野ないや席せき全体ぜんたい（後ごのアルプス席せき部分ぶぶんを除のぞく）を覆おおっており、さらに1930年ねんには女性じょせい客きゃくの人気にんきを狙ねらってアルプス席せきまで拡張かくちょうされたことから「大だい鉄てつ傘がさ（だいてっさん）」とも呼よばれた。しかし、第だい二に次じ世界せかい大戦たいせん中なかの1943年ねんに鉄材てつざい供出きょうしゅつのために取とり外はずされ、その後ご1950年ねんまでの7年間ねんかんは青天井あおてんじょうの状態じょうたいが続つづいた。その後ご1951年ねんにジュラルミン製せいの銀ぎん傘がさとして復活ふっかつしたものの（この当時とうじの銀ぎん傘かさは川崎重工業かわさきじゅうこうぎょう製せい）、開設かいせつ当初とうしょより小ちいさいものでありネット裏うら及および一いち・三塁さんるい内野ないや席せきの半なかばほどしか覆おおわれなかった。1982年ねんにはアルミニウム合金ごうきん製せいに葺ふき替かえられた（柱はしらはそのまま）。

2009年ねんには、大だい改修かいしゅうに際さいして4代目だいめのガルバリウム鋼板こうはん製せいのものに架かけ替かえられた（商品しょうひん名めい：淀川よどがわ製鋼せいこうヨドルーフ180ハゼ）。アルプス席せきを除のぞいた内野ないや席せき全体ぜんたいを覆おおう、開設かいせつ当初とうしょと同おなじ大おおきさとなった。銀ぎん傘かさの下したには個別こべつの観覧席かんらんせきであるロイヤルスイートが、その壁面へきめん下部かぶにリボン状じょうLEDボード「甲子園こうしえんライナービジョン」が設置せっちされた。なお、2代目だいめの銀ぎん傘がさからは中央ちゅうおうに外野席がいやせき向むけのサブスコアボードが設もうけられている。

2010年ねんには屋根やね上じょうに太陽たいよう電池でんちパネルを設置せっちし、同年どうねん3月がつ1日にちより稼動かどうを開始かいしした。パネルは本田技研工業ほんだぎけんこうぎょうの子会社こがいしゃ・ホンダソルテック製せいで推定すいてい発電はつでん量りょうは年間ねんかん193,000 kW/h、またこれによって年間ねんかん133トンの二酸化炭素にさんかたんそ排出はいしゅつを抑制よくせいできる。

2023年ねん7月がつ、球場きゅうじょう開場かいじょう100周年しゅうねん記念きねん事業じぎょうの一環いっかんで、銀ぎん傘かさをアルプス席せきまで拡張かくちょうし「大だい鉄てつ傘かさ」時代じだいと同どう規模きぼの大だい屋根やねへ改築かいちくする構想こうそうを発表はっぴょうした。真夏まなつの暑あつさ対策たいさくに加くわえ、「再ふたたびアルプスまで覆おおい、平和へいわの象徴しょうちょうとして本来ほんらいの姿すがたに完全かんぜん復活ふっかつする」ことを目指めざすとされている。着工ちゃっこう時期じき・工期こうきは未定みていだが、関西かんさい万博ばんぱくにも配慮はいりょし、同どう万博ばんぱく閉幕へいまく後ごの2025年ねんオフより数すう年間ねんかんかけて屋根やねを取とり付つける予定よてい。また、併あわせてロイヤルスイートの増設ぞうせつも検討けんとうしている（イベントに影響えいきょうを及およぼさないよう、工事こうじはシーズンオフの期間きかんのみ実施じっし）。

銀ぎん傘かさを支ささえるための柱はしらは客席きゃくせき内ないに立たてられており、後うしろの客席きゃくせき（約やく10段だんほど）からは柱はしらが邪魔じゃまになるため観戦かんせんしにくくなっている。なお、代だいを重かさねるごとに下段げだん側がわの柱はしらは上方かみがたに移うつっている。

銀ぎん傘かさの屋根やね下か中央ちゅうおう部ぶに、高校こうこう野球やきゅうでの試合しあい開始かいし終了しゅうりょうなどを知しらせるモーターサイレンを設置せっちしている。このモーターサイレンは、阪ばん国電こくでん機き製せいのAWN型がた。

銀ぎん傘かさの中央ちゅうおう部ぶには、野球やきゅう中継ちゅうけいで使用しようするためにテレビ各局かくきょくが共同きょうどうでハイビジョン対応たいおうのリモコンカメラを設置せっちしている。このカメラは2台だい設置せっちされているため、地上波ちじょうはの並列へいれつ中継ちゅうけい（高校こうこう野球やきゅうではNHKと民放みんぽう、プロ野球やきゅうでは在ざい阪ばん局きょくとサンテレビ）があってもそれぞれ1台だいずつ使用しようできる。

銀ぎん傘かさの上うえに上あがったボールは、そのまま雨あめ樋といを通とおってロイヤルスイートの屋根やねの上うえに落おちるようになっている。

フィールド

レフト外野席がいやせきよりフィールドを望のぞむ（2009年ねん8月がつ）

リニューアル前まえのフィールド（2007年ねん8月がつ）

内野ないやは黒土こくど、外野がいやは天然てんねん芝しばで、フェンス際ぎわは全すべて人工芝じんこうしばとなっている。ファウルゾーン側がわの人工芝じんこうしばはショートパイルで、フェンス際ぎわのウォーニングゾーンはミズノ製せいロングパイルが張はられている。阪神電鉄はんしんでんてつ子会社こがいしゃの阪神はんしん園芸えんげいがグラウンド整備せいびを担当たんとう。

現在げんざいのサイズは中堅ちゅうけん118m、両翼りょうよく95m,、グラウンド面積めんせき約やく13,000m²と公称こうしょうされ、左右さゆう中ちゅう間あいだは118mと公表こうひょうされている。

開場かいじょう以来いらい、グラウンドの広ひろさは度々どど変更へんこうされている。1934年ねん夏なつにはファウルゾーンの広ひろさの規則きそく改正かいせい（1931年ねん、90ftから現行げんこうの60ftへ）によりホームベースをバックネット裏うら方向ほうこうへ移設いせつし、両翼りょうよくの数値すうちこそ短みじかくなったが全体ぜんたいはさらに広ひろくなった。1936年ねんには外野がいやスタンドの改築かいちくとアルプススタンドのグラウンド側がわへの増設ぞうせつに伴ともない現在げんざいに近ちかいものとなった。1950年代ねんだいの写真しゃしんではセンターと左右さゆう中ちゅう間あいだの3ヶ所かしょに「390 ft（≒118.9m）」の表示ひょうじが確認かくにんできる。1947年ねんにはラッキーゾーンを設置せっち（当初とうしょはプロ野球やきゅう開催かいさい時じのみの措置そちだったが、1949年ねん夏なつから高校こうこう野球やきゅう開催かいさい時じも使用しよう）。設置せっち中ちゅうには幾いく度どか位置いちが変かえられており、1976年ねんに内野ないやスタンドの改造かいぞうに合あわせてホームベースを移設いせつし、中堅ちゅうけん120m、両翼りょうよく91mと公称こうしょうするようになった際さいには、ラッキーゾーンを従来じゅうらいより前まえにせり出だす改修かいしゅうもおこなわれている。

ラッキーゾーンは1991年ねんオフに撤去てっきょ（一部いちぶは甲子園こうしえん歴史れきし館かんと甲子園こうしえん球場きゅうじょうに近ちかい兵庫ひょうご県立けんりつ西宮にしのみや今津いまづ高等こうとう学校がっこうの中庭なかにわに保存ほぞんされている）。それ以降いこう、2007年ねんオフからの改修かいしゅうまでは中堅ちゅうけん120m、両翼りょうよく96m、グラウンド面積めんせき14,700m²（この数値すうちはNPB球団きゅうだんの本拠地ほんきょちでは最大さいだいであった）と公称こうしょうされ、左右さゆう中ちゅう間あいだは119mあるといわれていた。しかし、それまで行いってきたフィールド改修かいしゅうに伴ともなう不動産ふどうさん登記とうきの合ごう筆ひつが行おこなわれていなかったために法務局ほうむきょくにすら正ただしい図面ずめんが存在そんざいしない、ラッキーゾーン撤去てっきょに際さいして行おこなわれた測量そくりょうの記録きろくも全まったく残のこされていないなど、それらの数値すうちを証明しょうめいするものがなかったため、この公称こうしょうサイズには長年ながねん疑問ぎもんが呈ていされていた（野球やきゅう場じょう研究けんきゅう家かの沢柳さわやなぎ政義まさよしは、著書ちょしょ『最新さいしん野球やきゅう場じょう大だい事典じてん』（大空おおぞら社しゃ、1999年ねん）で、中堅ちゅうけん118.1m、両翼りょうよく94.7m、左右さゆう中ちゅう間あいだ117.9mとする数値すうちを発表はっぴょうしていた）。結局けっきょく、大だい改修かいしゅうに伴ともなう実測じっそくにより2008年ねんにグラウンド面積めんせきの数値すうちが、2009年ねんに中堅ちゅうけん、両翼りょうよくの数値すうちが現在げんざいのものに改あらためられることとなった。すでにグラウンドは改修かいしゅうによってやや狭せまくなっていたが、過去かこにさかのぼって13,500m²だったと訂正ていせいされた。しかし、坂井さかい信也しんや（当時とうじタイガースオーナー）は、それでもフェアグラウンド面積めんせきが日本にっぽんプロ野球やきゅう球団きゅうだんの本拠地ほんきょち中ちゅうで最大さいだいと主張しゅちょうしていた。

「ソフトボールのフィールドのように本塁ほんるいを中心ちゅうしんとした円弧えんこを描えがき、ファウルポールの近ちかくで急きゅう角度かくどに絞しぼり込こまれる」という外野がいやフェンスの形状けいじょうは国内こくないの他た球場きゅうじょうには見みられない特異とくいなもので、左右さゆう中ちゅう間あいだから両翼りょうよく寄よりにかけての部分ぶぶんに関かんしては国内こくないでは最もっとも深ふかい造つくりとなっているため（改装かいそう前まえの甲子園こうしえん球場きゅうじょうの公称こうしょう値ち通どおりに作つくられた広島ひろしま県立けんりつびんご運動公園うんどうこうえん野球やきゅう場じょう（尾道おのみち・しまなみ球場きゅうじょう）を除のぞく）、これを根拠こんきょとして「広ひろい球場きゅうじょう」とも称しょうされる。

ファウルグラウンドはかつての公称こうしょう値ちからしばしば広大こうだいであると言いわれていたが、実際じっさいのところは千葉ちばマリンスタジアムや札幌さっぽろドームに及およばないものであり、さらに2007年ねんオフからの改修かいしゅうで塁るい線せん及およびベースから60ft（約やく18.3m）という規定きていに近ちかいところまで削けずられている。

2014年ねん11月11日にちに行おこなわれた「日米にちべい野球やきゅうシリーズ・日本にっぽんプロ野球やきゅう80周年しゅうねん記念きねん試合しあい 阪神はんしん・巨人きょじん連合れんごう軍ぐん対たいアメリカ大だいリーグ選抜せんばつ」の親善しんぜん試合しあいでは、マウンド・ホーム付近ふきんを赤土あかつちブレンドに変更へんこうしダートサークルを設置せっち、ウォーニングゾーンを褐色かっしょくに着色ちゃくしょくするなどの措置そちが取とられた。

内野ないや

阪神はんしん園芸えんげいによる内野ないやグラウンドの整備せいび（2011年ねん6月がつ）

内野ないやグラウンドは独特どくとくの黒土こくどである。1979年ねんにはフェンス際ぎわに人工芝じんこうしばが張はられたものの、フェアゾーンに関かんしては現在げんざいも12球団きゅうだんの本拠地ほんきょち球場きゅうじょうで唯一ゆいいつ芝しばが敷しかれていない。

使用しようしている黒土こくどは、鹿児島かごしま、岡山おかやま、鳥取とっとり、大分おおいたなど日本にっぽん国内こくないの黒土こくどと中国ちゅうごく福建ふっけん省しょうの白砂はくしゃをブレンドしたもの。遠とおくの観客かんきゃくにも内野ないやで激はげしい動うごきを見みせるボールの行方ゆくえを見みえやすくするため、季き節ぶしの雨量うりょうや太陽光たいようこう量りょうなどを考慮こうりょし、春はるは白砂はくしゃを多おおく（黒土こくど5.5：白砂はくしゃ4.5）、夏なつは黒土こくどを多おおく入いれる（黒土こくど6：白砂はくしゃ4）といった具合ぐあいに配合はいごうを変かえている。高校こうこう野球やきゅうでは、出場しゅつじょう選手せんしゅたちがこの土どを持もち帰かえることが慣習かんしゅうになっている（「日本にっぽんの高校こうこう野球やきゅう#甲子園こうしえんの土ど」も参照さんしょう）。

当初とうしょは淡路島あわじしまの土どが使つかわれていた。土質どしつには研究けんきゅうに研究けんきゅうを重かさね、同おなじ頃ごろに売うり出だした甲子園こうしえん住宅じゅうたく地ちの売価ばいかが当時とうじ坪つぼあたり40円えんであったところ、球場きゅうじょうの土どには坪つぼあたり50円えんを費ついやしたという。

2005年ねんには内野ないやも芝しばにする計画けいかくが持もち上あがったが、現在げんざいに至いたるまで土どのままである。

外野がいや

外野がいやグラウンドはフェンス際ぎわを除のぞいて天然てんねん芝しばである。開場かいじょう当初とうしょは外野がいやも土どのグラウンドであったが、1928年ねん12月から1929年ねん2月がつにかけて芝しばが張はられた。

天然てんねん芝しばについては、1982年ねんからオーバーシードといわれる芝しばの二毛作にもうさく方式ほうしきを採用さいようしている。夏なつ芝しば「ティフトン」と冬ふゆ芝しば「ペレニアル・ライグラス」を用もちいることによって、一年中いちねんじゅう緑みどりの芝生しばふでプレーできるようになった。夏なつ芝しばから冬ふゆ芝しばへの切きり替かえが9月がつ下旬げじゅんから10月がつ上旬じょうじゅん、冬ふゆ芝しばから夏なつ芝しばへの切きり替かえが4月がつ下旬げじゅんから5月がつ上旬じょうじゅんである。2009年ねんオフには同おなじ品種ひんしゅのものに張はり替かえられた。撤去てっきょしたものは大阪おおさか府ふと兵庫ひょうご県けんの公立こうりつ校こうに譲渡ゆずりわたされている。

外野がいやファウルライン部分ぶぶんは内野ないやと同おなじ黒土こくどが入いれられていたが、2009年ねんには選手せんしゅ会かいからの要望ようぼうでフェンス側がわを除のぞいて全面ぜんめん芝しば化かしファウルラインは芝しばの上うえに直接ちょくせつ引ひかれている。

天然てんねん芝しば球場きゅうじょうでは一般いっぱん的てきに、外野がいやのフェンス際ぎわは芝しばの育成いくせいが難むずかしいためウォーニングゾーンも兼かねて土どを入いれる球場きゅうじょうが多おおいが、甲子園こうしえん球場きゅうじょうの場合ばあいはフェンス際さいまで芝しばが張はられており、ウォーニングゾーンは天然てんねん芝しばの上うえに白線はくせんを引ひくことにより設もうけていた。それとは別べつに外野がいやフェンス際ぎわ約やく1m部分ぶぶんには赤土あかつちが入いれられていたが、雨天うてん時じには流ながれ出だしてしまうなど整備せいび上じょうの問題もんだいがあったことから2018年ねんより人工芝じんこうしば化か（フィールド内ないでは初はつ）。更さらに、2022年ねんからはウォーニングゾーンを国際こくさい試合しあいの基準きじゅんであるフェンスから4.57m地点ちてんまで拡大かくだいするとともに、人工芝じんこうしばの敷設ふせつ範囲はんいをゾーン全体ぜんたいに拡ひろげている。ウォーニングゾーンの白線はくせんはファウルライン手前てまえで終おわっているが、人工芝じんこうしばはアルプススタンド側がわにも張はられ内野ないやファウルゾーンの人工芝じんこうしばまでつながっている。

マウンド

内野ないやグラウンドの水みず撒まき作業さぎょう

甲子園こうしえんのピッチャーズマウンドは、黒土こくどを使用しようすることから一般いっぱん的てきな球場きゅうじょうのものと比くらべ柔やわらかいとされており、多おおくの投手とうしゅから「投なげやすい」との評判ひょうばんが高たかい。その一方いっぽうで、硬かたいマウンドに馴染なじみが深ふかい外国がいこく人じん投手とうしゅがその独特どくとくな柔やわらかさへの順応じゅんのうに苦労くろうすることもある上じょう、日本人にっぽんじん投手とうしゅの中なかにも速球そっきゅう派は投手とうしゅ・長身ちょうしん投手とうしゅなど硬かたいマウンドを好このむ選手せんしゅも少すくなからず存在そんざいすることから、投手とうしゅの好このみに応おうじて柔やわらかさを調整ちょうせいしており、特とくに阪神はんしんの主催しゅさい試合しあいにおいてその試合しあいの阪神はんしんの先発せんぱつ投手とうしゅに合あわせてマウンドを整備せいびしているという。

近年きんねんでは、あらかじめ踏ふみ込こみ部分ぶぶんの土どを硬かたい仕様しようにしていたり、マウンド自体じたいを従来じゅうらいより硬かたいとされる素材そざいの土どを使用しようして作つくり替かえるなど、マウンド硬化こうかを推進すいしんする傾向けいこうにある。

投手とうしゅ板ばん後部こうぶには放水ほうすい用ようの蛇口じゃぐちがある。グラウンド整備せいび時じには7 - 8人にんの整備せいび員いんが一いち列れつに並ならんで内野ないや全体ぜんたいに大型おおがたのホースで水みずを撒まいており、高校こうこう野球やきゅうのテレビ中継ちゅうけいでは試合しあい前まえにこの姿すがたがよく放映ほうえいされている。この水みずは井戸水いどみずで、海うみから近ちかいために若干じゃっかんの塩分えんぶんを含ふくんでおり飲用いんようには適てきさない。かつて、近畿きんきで真夏まなつに異常いじょう渇水かっすいに見舞みまわれた時とき、井戸水いどみずを使用しようしていることを知しらない人ひとたちが「水みずの使つかいすぎ」と問題もんだい視ししたこともあった。

なお、阪神はんしんタイガースは2024年度ねんどから2年ねん契約けいやくで、同どう球団きゅうだんが甲子園こうしえんで主管しゅかんする公式こうしき戦せん（ポストシーズン除のぞく）において、兵庫ひょうご県けん神戸こうべ市しに本社ほんしゃを置おく重工業じゅうこうぎょう会社かいしゃ・神戸製鋼所こうべせいこうしょと契約けいやくし、マウンドに広告こうこく幕まくを設置せっちすることを発表はっぴょうしている

ベンチ

ベンチには、2列れつのプラスチック製せい長椅子ながいす、フェンス際ぎわの座席ざせきバーと計けい3列れつの座席ざせきが設置せっちされている。前列ぜんれつベンチ及およびバーは露天ろてんとなっているが、雨天うてん時じには巻まき上あげ式しきの屋根やねをせり出だせる構造こうぞうとなっている。また、夏季かきの暑あつさ対策たいさくとしてエアコンが装備そうびされている。

1塁るい側がわ・3塁るい側がわともにベンチはグラウンドより下したに掘ほり下さげられているため、野手のてがファウルボールを追おいかけてベンチに突つっ込こんでしまうと頭あたまから落おちてしまう危険きけん性せいがある。実際じっさいに2008年ねん3月がつの改修かいしゅう直後ちょくごのお披露目ひろめで、阪神はんしん監督かんとくである岡田おかだ彰布あきのぶ【当時とうじ1回かい目め】などから転落てんらくの危険きけん性せいと天井てんじょうの低ひくさなど数ヶ所すうかしょの不備ふびを指摘してきされたことで、急遽きゅうきょ再さい工事こうじで改修かいしゅうされ現在げんざいの姿すがたとなった。

改修かいしゅう以前いぜんのベンチは3列れつであったが、2008年ねんシーズンより2列れつに変更へんこうされた。その後ご、ベンチ全体ぜんたいがグラウンドより低ひくい位置いちにあるためサインが伝達でんたつしにくいとの改善かいぜんの要望ようぼうが現場げんばから出でたことから、2018年度ねんど開幕かいまくに合あわせてMAZDA Zoom-Zoom スタジアム広島ひろしまなどでも採用さいようされているMLBスタイルに改修かいしゅう。従来じゅうらいの2列れつベンチに加くわえ、前列ぜんれつベンチとフェンスとの間あいだに背せもたれのない座席ざせきバーを設置せっちした。また、これに併あわせて空調くうちょうの増強ぞうきょうも行おこなわれた。

ベンチ裏うらは階段かいだんを下おりると控室ひかえしつとなっており、ここに大型おおがたの鏡かがみが設置せっちされているので控ひかえ選手せんしゅは素振そぶりでスイングのチェックなどができる。なお、これらは3塁るい側がわのみスタジアムツアーで見学けんがくが可能かのうとなっている。

フェンス

前述ぜんじゅつの通とおり、外野がいやフェンスは独特どくとくの形状けいじょうとなっており、特とくにファウルポール際ぎわはクッションボールの処理しょりが難むずかしい。フェンスの構造こうぞうはラバーと金網かなあみの組くみ合あわせという一般いっぱん的てきなものだが、ラバーは2004年ねんから太陽工業たいようこうぎょう製せいのMLB風ふうの厚あついものとなっており、ラバーの最さい上部じょうぶで打球だきゅうが跳はねることも多おおい。なおアルプススタンド部分ぶぶんのラバーは2009年ねんより帝人ていじんファイバー製せいである。現在げんざいのラバーにする以前いぜんにもラバーの最さい上部じょうぶで打球だきゅうが跳はねることがあり、ラッキーゾーン撤去てっきょ元年がんねんにはいわゆる「幻まぼろしのホームラン」事件じけんが起おこり、ルールに新あらたな取とり決きめが加くわえられた。外野がいやフェンスの高たかさは公表こうひょうされていないが、沢柳さわやなぎ政義まさよしは2.6m（ラバー部ぶ1.9m, 金網かなあみ部ぶ0.7m）としているほか、3.0mとされることがある。

ブルペン

アルプススタンド1階かい内部ないぶは簡易かんい室内しつない練習れんしゅう場じょうとなっており、プロ野球やきゅうでは1999年ねんからここにあるブルペンを使用しようしている。投手とうしゅ交代こうたい時じはリリーフ投手とうしゅがここから移動いどうして、アルプススタンドと外野がいやスタンドの間あいだにある通路つうろからリリーフカーに乗のってマウンドに向むかう（ただし、リリーフカーの乗のり入いれは外野がいやの天然てんねん芝しばと内野ないやの土どとの境目さかいめ手前てまえまで）。室内しつない練習れんしゅう場じょうになる前まえは、1塁るい側がわは体育館たいいくかん、3塁るい側がわは25mの温水おんすいプールであった。「3塁るい側がわの室内しつない練習れんしゅう場じょうは床ゆかが高たかくなっている」、「3塁るい側室そくしつ内ない練習れんしゅう場じょうの外そとにはマンホールが多数たすう設もうけられている」など、元もとがプールであったことを彷彿ほうふつとさせる部分ぶぶんが今いまも確認かくにんできる。

高校こうこう野球やきゅうの試合しあい時じは、室内しつない練習れんしゅう場じょうは次つぎの試合しあいに出場しゅつじょうするチームのウォーミングアップ場じょうとして使用しようするため、ファウルグラウンドに仮設かせつブルペンをバッテリー1組くみ分ぶん設置せっちする。2007年ねんオフの改修かいしゅう以前いぜんはバッテリー2組くみ分ぶんが常設じょうせつされており、ラッキーゾーン撤去てっきょ後ご暫しばらく（1992年ねん - 1998年ねん）はプロ野球やきゅうでもこちらのブルペンを使用しようしていた。2007年ねんの改修かいしゅう以降いこうはファウルグラウンドが狭せまくなったためにプロ野球やきゅう開催かいさい時じは撤去てっきょするようになったが、2013年ねんからは再ふたたび常設じょうせつとなった。しかしプロ野球やきゅう開催かいさい時じには使用しようされることがなく、また安全あんぜん面めんでの懸念けねん（野手やしゅが打球だきゅうを追おいかけてブルペンのマウンドで躓つまずく可能かのう性せいがあった）から2017年ねん6月がつに再ふたたび撤去てっきょされ、高校こうこう野球やきゅう開催かいさい時じのみに仮設かせつで設置せっちさせることになった。

1991年ねん以前いぜんはラッキーゾーンにブルペンがあったため、リリーフカーもここから出でていた。リリーフカーの採用さいようは1964年ねんからであったが、当初とうしょは自動車じどうしゃではなく二人ふたり乗のりのスクーターであった（搭乗とうじょう第だい1号ごうはジーン・バッキー。対たい広島ひろしま2回戦かいせん、4回かい表ひょう2死し2、3塁るいで、先発せんぱつの石川いしかわ緑みどりをリリーフしたバッキーが阪神はんしん園芸えんげいのスクーターに乗のってマウンドに向むかった）。1970年代ねんだい終盤しゅうばんから自動車じどうしゃやサイドカーとなったがラッキーゾーン撤去てっきょ時じに一旦いったん廃止はいしされ、のち1999年ねんにブルペンの変更へんこうに伴ともない復活ふっかつした。リリーフカーは1999年ねんの復活ふっかつから2011年ねん途中とちゅうまではダイハツ工業だいはつこうぎょう製せいの電気でんき自動車じどうしゃを使用しよう。1塁るい側がわリリーフカーと3塁るい側がわリリーフカーの違ちがいはカラーリングのみ。以前いぜんは3塁るい側がわリリーフカーの右側みぎがわ（すなわち、投手とうしゅが座すわる助手じょしゅ席せき側がわ）にカーテンが設もうけられていたが、2011年ねんよりカーテンは外はずされている。この2011年ねんのシーズンからメルセデス・ベンツの日本にっぽん法人ほうじんがスポンサーになり、カラーリングも変更へんこうされたのに続つづき、9月13日にちからは3代目だいめとしてスマート・フォーツー（電気でんき自動車じどうしゃ仕様しよう）を導入どうにゅうした。2016年ねんから2021年ねんまでは車両しゃりょうが4代目だいめとなる新型しんがたスマート・フォーツーを使用しようしていた。2022年ねんシーズンからはトヨタ自動車とよたじどうしゃがスポンサーになり、トヨタ・C+podを導入どうにゅうしている。リリーフカーは内うち外野がいやのスタンドの狭せまい隙間すきまを通とおって出入でいりするため、スタンド内ないに戻もどる際さいはフェンス手前てまえでターンしてバックで入庫にゅうこしている。2021年ねんから2023年ねんまでは車両しゃりょうを供給きょうきゅうする以外いがいにもセールスフォースの日本にっぽん法人ほうじんがリリーフカースポンサーとなり、セールスフォースのロゴが貼付ちょうふされていた。2024年ねんからはクオンテックスがリリーフカースポンサーとなり、クオンテックスのロゴが貼付ちょうふされている。

室内しつない練習れんしゅう場じょう・クラブハウス

室内しつない練習れんしゅう場じょうは1978年ねんに3塁るい側がわアルプススタンド下か（現在げんざいのブルペン）に設もうけられたが手狭てぜまであったため、2004年ねんに新あらたに甲子園こうしえん水上すいじょう競技きょうぎ場じょう跡あとにあったテニスコートの一部いちぶを転用てんようして室内しつない練習れんしゅう場じょうが造つくられた。総そう工費こうひは約やく9億おく円えんで広ひろさは3,600m²。外部がいぶと接触せっしょくすることがないよう、1塁るい側がわスタンドと陸橋りっきょうでつながれている。基本きほん的てきにタイガースの選手せんしゅ用ようであるが、他た球団きゅうだんの選手せんしゅが使用しようすることもある（タイガース遠征えんせい中ちゅうに、同おなじく遠征えんせい中ちゅうであったソフトバンクが間借まがりしたこともある）。また、2009年度ねんど第だい1回かいの12球団きゅうだん合同ごうどうトライアウト会場かいじょうとしても使用しようされた（当初とうしょは球場きゅうじょう本体ほんたいで一般いっぱん公開こうかいとして予定よていされていたが、当日とうじつは雨天うてんのため室内しつない練習れんしゅう場じょうにて非公開ひこうかいで実施じっし）。

2007年ねん春はるにはその隣となりにクラブハウスを建設けんせつ。大だい改修かいしゅうに関連かんれんする事業じぎょうで、それまで球場きゅうじょうの各地かくちに点在てんざいしていた選手せんしゅ・関係かんけい者しゃ向むけの施設しせつを一いち点てんに集中しゅうちゅうさせた。地上ちじょう4階かい建だてで、1階かいに関係かんけい者しゃ用よう駐車ちゅうしゃ場じょう、2階かいに選手せんしゅ用よう諸しょ施設しせつ（ロッカールーム、トレーニングルームなど）、3階かいに球団きゅうだん事務所じむしょ、4階かいが屋上おくじょうというフロア構成こうせい。

ナイター設備せつび

改修かいしゅう後ごのレフトスタンド照明しょうめい塔とう

旧きゅうレフトスタンド照明しょうめい塔とうを横よこから撮影さつえい

銀ぎん傘かさの上うえに直接ちょくせつ設もうけられている2基きと、内野ないや（アルプススタンド後方こうほう）2基き、外野がいや2基きの4基きの照明しょうめい塔とうにより構成こうせいされている。この構成こうせいは1956年ねんの新設しんせつ時じから変かわっていないが、形状けいじょうやランプの位置いち・種類しゅるいは時代じだいによって変更へんこうされている。

複数ふくすうのランプを組くみ合あわせる「カクテル光線こうせん」の発祥はっしょう地ちでもあり、1956年ねんに設置せっちされた当時とうじは白熱はくねつ灯とうと水銀すいぎん灯とうを組くみ合あわせて使用しようした。オレンジ色しょくの白熱はくねつ電灯でんとうと青白あおじろい水銀すいぎん灯とうを併あわせることで、自然しぜん光こうに近ちかい色調しきちょうのまま球場きゅうじょう全体ぜんたいを満遍まんべんなく照てらすという試こころみから生うまれたものであった。その後ご、演えんじ色しょく性せいを高たかめるため1974年ねんにメタルハライドランプと高こう圧あつナトリウムランプの組くみ合あわせに代かわり、これが2021年ねんまで続つづいた後のち、2022年ねんからはLEDランプへと移行いこうしている。

LED化かに際さいしては、長ながらく球場きゅうじょうの特色とくしょくになっていたカクテル光線こうせんによる独特どくとくな光ひかり色しょくを踏襲とうしゅうするため、メーカーのパナソニックが独自どくじに開発かいはつした特注とくちゅう品ひんを使用しよう。他ほかにも設置せっち場所ばしょ・照射しょうしゃ対象たいしょうエリア・使用しよう時じの外観がいかんなどを考慮こうりょして複数ふくすうタイプの器具きぐを導入どうにゅうしている。また、ステージ照明しょうめいなどに用もちいられる通信つうしん規格きかく・DMXによる調しらべ光こうシステムを採用さいようすることで、よりスムーズな調しらべ光こうの他ほか、場内じょうない演出えんしゅつに合あわせた光ひかりの演出えんしゅつが可能かのうとなり、プロ野球やきゅうにおいては主おもにナイターの試合しあいで照明しょうめい塔とうを用もちいて文字もじやイラストを表示ひょうじするといった演出えんしゅつもなされている。これらの取とり組くみが評価ひょうかされ、2023年ねん5月がつには「阪神はんしん甲子園こうしえん球場きゅうじょうのスタジアム照明しょうめい設備せつび －日本にっぽんのスポーツ文化ぶんかの「灯ひ」を、次つぎの100年ねんに継承けいしょう－」というテーマで「第だい41回かい日本にっぽん照明しょうめい賞しょう」を受賞じゅしょうした。
このLED化かは「環境かんきょう保全ほぜんの推進すいしん」に関かんする取とり組くみの一環いっかんとして行おこなわれたものでもあり、二酸化炭素にさんかたんそ（CO₂）の排出はいしゅつ量りょうが従来じゅうらいの約やく60％に削減さくげんできるという環境かんきょう効果こうかが期待きたいされているほか、球場きゅうじょうの外そとに照明しょうめいの光ひかり害がいが発生はっせいしないようにするなどの工夫くふうもなされている。
なお、LED化か後ご初はつナイターは第だい94回かい選抜せんばつ高等こうとう学校がっこう野球やきゅう大会たいかいで開催かいさいされた。

球場きゅうじょうリニューアル前まえまでの照明しょうめい塔とうはスタンド上部じょうぶに直接ちょくせつ設もうけられる仕様しようとなっており、中なかでも1つの照明しょうめい灯とうにつき2本ほんの柱はしらが観客かんきゃく席せき内ないに建たてられていたため座席ざせきによっては視界しかいが遮さえぎられてしまうという状態じょうたいにあったが、リニューアルを経へて支柱しちゅうがスタンド外がいに2本ほん・スタンド最さい上段じょうだんに2本ほん建たてられる方式ほうしきとなりどの席せきからでも見みやすくなったほか、外野がいやの2基きには大型おおがたの広告こうこく看板かんばんが設置せっちされた（画像がぞう参照さんしょう）。また同どう時期じきに行おこなわれた改修かいしゅう工事こうじで銀ぎん傘かさが架かけ替かえられた際さいに、銀ぎん傘がさ上じょうの照明しょうめいは縦たて4列れつから縦たて2列れつとなりアイビーシート・ブリーズシートの位置いちあたりにより横よこへ長ながくなるように設置せっちされた。

蔦つた・外壁がいへき

完成かんせい当時とうじの球場きゅうじょう外壁がいへきはコンクリートのままであり、1924年ねん12月に安価あんかで見みた目めを向上こうじょうさせる策さくとして外壁がいへきを覆おおうための蔦つたが植うえ栽された。正面しょうめんの7号ごう門もんと8号ごう門もんの周まわりには日当ひあたりの悪わるいところでも生育せいいくしやすいウコギ科かの蔦つたを、その他たの部分ぶぶんは冬ふゆに葉はを落おとすブドウ科かの蔦つたを採用さいようし、阪神はんしん園芸えんげいの手てで管理かんりされていた。かつては約やく430株かぶほどが植うえられ、葉はの総そう面積めんせきはおよそ畳たたみ8,000畳じょう分ぶんあると言いわれた。

この蔦つたはリニューアル工事こうじに伴ともなって一旦いったん取とり払はらわれ、外壁がいへきをレンガで覆おおった後のちに再ふたたび植うえられている。蔦つたを取とり払はらった後のちでレンガ張ばりにするまでは、代かわりに蔦つたをイメージした緑みどりのパネルで外壁がいへきが覆おおわれていた。蔦つたは、2000年ねんに高校こうこう野球やきゅう20世紀せいきメモリアル事業じぎょうの一環いっかんとして全国ぜんこくの高校こうこう野球やきゅう連盟れんめい加盟かめい校こう4,170校こうに配布はいふされ、現在げんざいも育そだてられている。そのうち生育せいいく状態じょうたいの良よい苗なえが233校こうから集あつめられ、2008年ねん6月がつ14日にち、「ツタの里帰さとがえり」として甲子園こうしえん球場きゅうじょうに植うえられ始はじめた。この233校こうの名前なまえを刻きざんだ銘板めいばんがレフトスタンド照明しょうめい塔とう支柱しちゅうの根元ねもとにある。いずれ全面ぜんめんが蔦つたに覆おおわれた外壁がいへきに戻もどる予定よていだが、球場きゅうじょう正面しょうめんのみガラス張がらすばりに変更へんこうされている。

リニューアル前まえの蔦つたと外壁がいへき（2007年ねん8月がつ撮影さつえい）

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  旧きゅう外野がいやスタンド外壁がいへき
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  3塁るい側がわアルプススタンド外壁がいへき
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  スコアボード裏うら外壁がいへき
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  ららぽーとから球場きゅうじょうを望のぞむ

リニューアル後ごの外壁がいへきと蔦つたの成長せいちょう

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  ライトスタンド入場にゅうじょう口こう周辺しゅうへん（2009年ねん10月がつ）
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  球場きゅうじょう正面しょうめん横よこ（2009年ねん10月がつ）
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  ガラス張がらすばりとなった球場きゅうじょう正面しょうめん（2009年ねん10月がつ）
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  加盟かめい校こうに植うえ栽された「甲子園こうしえん球場きゅうじょうの蔦つた」（尼崎あまがさき西にし高校こうこう）
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  3年ねん目めの蔦つた（画像がぞうの部分ぶぶんは植うえ栽後1年ねん程度ていど）
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  8年ねん目めの蔦つた（2015年ねん6月がつ10日とおか）
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  一部いちぶ外壁がいへきは既すでに最さい上部じょうぶまで蔦つたに覆おおわれている（2015年ねん6月がつ10日とおか）
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  15年ねん目め、球場きゅうじょう正面しょうめん横よこにも蔦つたが生茂おいしげる（2022年ねん8月がつ9日にち）

スコアボード・バックスクリーン

バックスクリーンビューから撮影さつえいしたスコアボード（2015年ねん）

時計とけい台だい型がたが特徴とくちょうのメインスコアボードは現在げんざいの球場きゅうじょうのシンボルマークになっており、立体りったい商標しょうひょうにも登録とうろくされている（2011年ねん出願しゅつがん・登録とうろく）。現在げんざいの物ものは3代目だいめ。

なお、2代目だいめ以降いこう、大だい時計とけい下かにはSEIKO、3代目だいめの途中とちゅう2001年ねん頃ごろからCITIZENの広告こうこくが入はいる。2002年ねんから2008年ねんまでは右側みぎがわオーロラビジョン下部かぶにトヨタ自動車とよたじどうしゃ、2010年ねんの途中とちゅうからLED掲示けいじ方式ほうしきでプロ野球やきゅう時じのみ点灯てんとうする三井住友銀行みついすみともぎんこうの広告こうこくが入はいっている。2019年ねんには照明しょうめい内蔵ないぞうの立体りったい文字もじに変更へんこうされた。照明しょうめいが点灯てんとうするのはプロ野球やきゅう時じのみで、デーゲームでも点灯てんとうする。サブスコアボードの両りょうサイドに2009年ねんはきんでんと奥村組おくむらぐみが、2010年ねんは奥村組おくむらぐみとビルボード大阪おおさかが広告こうこくを出だしている。

試合しあい中ちゅうのファウルボールのアナウンスは、プロ野球やきゅう開催かいさい時じはスコアボード全面ぜんめんにアニメーションで注意ちゅうい喚起かんきされ（複数ふくすうパターンあり）アナウンスは自動じどう放送ほうそうされるが、高校こうこう野球やきゅうではスコアボードの右みぎ下か半分はんぶんに注意ちゅうい画面がめんでアナウンスはウグイス嬢うぐいすじょうが行おこなっている。

歴史れきし

初代しょだい

初代しょだいスコアボード。1933年ねん全国ぜんこく中等ちゅうとう学校がっこう優勝ゆうしょう野球やきゅう大会たいかい「中京ちゅうきょう商業しょうぎょう対たい明石あかし中学ちゅうがく」の延長えんちょう25回かいの激闘げきとうを物語ものがたる（17回かい以後いごは仮設かせつ板ばん）。

開設かいせつ当時とうじの甲子園こうしえん球場きゅうじょうのスコアボードは得点とくてん掲示けいじのみをする仮設かせつの板いたであった。これは1924年ねんの夏なつの高校こうこう野球やきゅうの開催かいさいに間まに合あわせるために球場きゅうじょうを建設けんせつしたため、常設じょうせつのものが間まに合あわなかったためである。1925年ねんに選手せんしゅ名めいも表示ひょうじするスコアボードが正式せいしきに開設かいせつされた。この当時とうじから球場きゅうじょう独特どくとくの明朝体みんちょうたいの選手せんしゅ・チーム名めい表記ひょうきがなされていた。位置いちは両方りょうほうとも現在げんざいのセンター後方こうほうではなくややライト寄よりに位置いちしていた。この頃ころにはまだバックスクリーンの概念がいねんがなく、センター後方こうほうも全すべて座席ざせきとなっていた。

しかし、当時とうじのスコアボードは最大さいだいで十じゅう六ろく回かいまでしか書かき記しるすことができなかった。1926年ねんの夏なつの大会たいかい・静岡しずおか中学ちゅうがく - 前橋まえばし中学ちゅうがくの試合しあいは延長えんちょう十じゅう九きゅう回かいまで続つづき、常設じょうせつのスコアボードにやぐらで仮設かせつのスコアボードを急きゅうごしらえして凌しのいだ。その後ご1933年ねん準決勝じゅんけっしょうの明石あかし中学ちゅうがく - 中京ちゅうきょう商業しょうぎょうの試合しあいは延長えんちょう二に十じゅう五ご回かいまで0-0の同点どうてんという試合しあいとなり、その仮設かせつのやぐらに0のパネルが並ならび続つづけたため見みづらいということから、1934年ねんにスコアボードをセンター後方こうほうに造つくりなおすことになった。1936年ねんには外野がいやスタンドの改築かいちくと同時どうじにバックスクリーンが設置せっちされている。

2代目だいめ

2代目だいめのスコアボードは1934年ねんから1983年ねんまでの延のべ半はん世紀せいきにわたって使用しようされた。スコアボード左側ひだりがわに選手せんしゅ名めい表記ひょうき、真まん中なかに時計とけいとボールカウント（ただし、ストライクも赤色あかいろランプ）、判定はんてい、審判しんぱん団だん、右みぎにスコア（当初とうしょは上段じょうだんに九きゅう回かいまで、延長えんちょう十じゅう回かい以後いごは下段げだんに記しるした）を表記ひょうきするものだった。外野がいやスタンドは改築かいちく前まえでそのスタンドに合あわせて建設けんせつしたため、高たかさは現在げんざいの3代目だいめスコアボードの半分はんぶん程度ていど（スコア表示ひょうじ部分ぶぶんと三菱電機みつびしでんきの広告こうこくがある緑色みどりいろの部分ぶぶんの境目さかいめあたり）であり位置いちもホーム寄よりだったため、外野がいやスタンドの改築かいちく後ごは見みえにくくなっていた。

当初とうしょは阪神電鉄はんしんでんてつの車両しゃりょう部ぶのスタッフが遠隔えんかく操作そうさでスコアやボールカウントを操作そうさしていたが、ナイター設備せつびが1956年ねんに完成かんせいすると、機械きかい部分ぶぶんを雨あめからカバーする目的もくてきで使つかわれていたガラスが反射はんしゃして見みづらいことから、ガラスを外はずして手動しゅどうに改修かいしゅう。1958年ねんにはスコア表示ひょうじを十じゅう二に回かいまでとし、下段げだんはその日ひの試合しあい結果けっか（プロ野球やきゅうの場合ばあいは他た球場きゅうじょうの経過けいか）を表あらわすものに変更へんこうされた。2代目だいめスコアボードの選手せんしゅ名めい、高校こうこう野球やきゅうのチーム名めいは、全すべて球場きゅうじょう係員かかりいんの手てによる白しろペンキを用もちいた手書てがきであった。選手せんしゅ名めいは全すべて明朝体みんちょうたいに近ちかい独特どくとくの書体しょたいで書かかれており、明朝体みんちょうたいよりもやや横よこ幅はばが広ひろいので字じ全体ぜんたいがひしゃげた感かんじであった。電光でんこう掲示けいじが少すくなかった当時とうじにおいても、明朝体みんちょうたいで選手せんしゅ名めいを表示ひょうじする球場きゅうじょうは少すくなかった。ただし、基本きほん的てきには2文字もじ分ぶん記入きにゅうするのが精しらげ一いち杯はいのサイズだったために、3文字もじはまだしも4文字もじ以上いじょうの選手せんしゅ名めいの表示ひょうじや記入きにゅう作業さぎょうは難むずかしく、チーム名めいも広島ひろしま商業しょうぎょうが「広こう商しょう」となるなど、基本きほん的てきには2文字もじ分ぶんの大おおきさだった。書体しょたいともども、職人しょくにん芸げいといえる高度こうどな技術ぎじゅつが必要ひつようであった。さらに作業さぎょうはスコアボードの裏側うらがわで行おこなわれたため、夏期かきは屋外おくがい以上いじょうの熱気ねっきがこもり、肉体にくたい的てきにも消耗しょうもう度どの高たかい大変たいへんな作業さぎょうであった。プロ野球やきゅうの選手せんしゅ（特とくに阪神はんしんタイガースの選手せんしゅ）のものは消きえないように処理しょりされたものが使つかわれていたが、それ以外いがいのものはすぐに消けせるものが使つかわれた。プロ選手せんしゅのボードは金属きんぞく製せいであったが、高校こうこう野球やきゅう用ようはベニヤ板べにやいただった、との証言しょうげんもある。高校こうこう野球やきゅうにおいてプロ選手せんしゅと同おなじ苗字みょうじの選手せんしゅがいた場合ばあいは、プロ選手せんしゅ用ようのボードを使つかいまわすこともあった。高校こうこう野球やきゅうの雨中うちゅうの試合しあいにおいては手書てがきの部分ぶぶんのペンキが雨あめで流ながされ、時間じかんの経過けいかとともに読よみとれなくなることが多おおかった。この状態じょうたいはよく「（スコアボードが）涙なみだを流ながす」とか「洟はな（はな）を垂たれる」などと表現ひょうげんされていた。これらの特徴とくちょうもまた甲子園こうしえん球場きゅうじょうの独特どくとくの雰囲気ふんいきを演出えんしゅつしていたため、2代目だいめのスコアボードへ強つよい思おもい入いれを持もつオールドファンは多おおい。

1979年ねんにはバックスクリーン部分ぶぶんに2面めん広告こうこく装置そうち「トライビジョン」が設置せっちされた。（1997年ねんから2010年ねんまでは、4面めん広告こうこく装置そうちペンタビジョン）ホームランが出でた際さいにはこのトライビジョンの周囲しゅういの電でん飾かざりが発光はっこうするようになっている。トライビジョンは3面めんであるがうち1枚まいはバックスクリーンのためのものである。

3代目だいめ

カラー化かされた電光でんこう掲示板けいじばん（2011年ねん）

スコアボードの右みぎ半分はんぶん（2006年ねん第だい88回かい全国ぜんこく高等こうとう学校がっこう野球やきゅう選手権せんしゅけん大会たいかいの決勝けっしょう再さい試合しあい）

その後ご、球場きゅうじょう開設かいせつ60年ねんを機きにスコアボードの近代きんだい化かを実施じっしすることになり、1984年ねんに2代目だいめをモチーフにした電光でんこう掲示板けいじばんを設置せっちした。高たかさと位置いちは外野がいやスタンドに合あわせたもので、表示ひょうじ部分ぶぶんより下した側がわはバックスクリーンとなっている。トライビジョンはそのまま残のこしたためバックスクリーンが前後ぜんご2つになる形かたちとなった。発光はっこう素子そしは白色はくしょく電光でんこうを用もちいて日本にっぽん初はつの白黒しろくろボードとし、2代目だいめの雰囲気ふんいきを残のこした。イニング表示ひょうじは漢かん数字すうじのままで、イニング単位たんいのスコア表示ひょうじは十じゅう回かいまでに省略しょうりゃくされたが、新あらたに合計ごうけい得点とくてん（計けい）・ヒット数すう（H）・エラー数すう（E）も表示ひょうじできるようにした。延長えんちょう戦せんで十じゅう一いち回かい以上いじょうとなった場合ばあいは、一いち回かい - 十じゅう回かいのスコアを全すべて消去しょうきょした上うえで十じゅう一いち回かいの得点とくてんを一いち回かいのところに、それ以降いこうの回かいはイニング数すうの下した1桁けたと同おなじ漢かん数字すうじのところに表示ひょうじしていた。スコア部分ぶぶんはチーム名めいや各かくイニング得点とくてんなどの部分ぶぶんごとに分割ぶんかつされていた。スコアの下したには白黒しろくろの大型おおがたフリーボートがあり、プロ野球やきゅうの試合しあい中ちゅうでは打席だせきに立たった打者だしゃの打率だりつ（AV）とホームラン数すう（HR）が表示ひょうじされ、阪神はんしんが勝利しょうりした試合しあいではヒーローインタビュー後ごの「六甲ろっこうおろし」合唱がっしょう時じに白黒しろくろアニメーションが表示ひょうじされていた。バックネット裏うらのサブスコアボードも同時どうじに電光でんこう表示ひょうじ化かされ、本体ほんたいと同おなじスコア表示ひょうじとボールカウンター、プレーの記録きろく（ヒット、エラー、野選やせん）の表示ひょうじができるものとなった。

1993年ねんから右みぎ半分はんぶんは三菱電機みつびしでんきのブラウン管ぶらうんかん方式ほうしきオーロラビジョンを採用さいようしてスコア部分ぶぶんも含ふくめた全面ぜんめんフリーボードとなり、カラー化かされた。「六甲ろっこうおろし」合唱がっしょう時じのアニメーションがカラー化かされたほか、動画どうがが取とり込こめるようになったため、試合しあい中ちゅうのリプレイ放映ほうえいや、攻守こうしゅ交替こうたい時じにコマーシャルが放映ほうえいされるようになった。電光でんこう化かされたイニング表示ひょうじもそれまでと同おなじもの（一いち - 十じゅう計けいHE）が踏襲とうしゅうされており、更新こうしんされなかったサブスコアボードに合あわせている。十じゅう一いち回かいからは十じゅう回かいまでのスコアを消去しょうきょした上うえで十じゅう一いち回かいからのスコアが入力にゅうりょくされ、十じゅう一いち回かい以降いこうのイニングの漢かん数字すうじは1文字もじ分ぶんのところに2文字もじ（十じゅうと一いちから五ご）が縦たて書がきで表示ひょうじされる。スコアのイニング表示ひょうじは大会たいかいの規定きていイニング（春はるの選抜せんばつ大会たいかいと夏なつの全国ぜんこく大会たいかいの高校こうこう野球やきゅうは十じゅう五ご回かい、プロ野球やきゅうは十じゅう二に回かい、プロ野球やきゅうの日本にっぽん選手権せんしゅけんシリーズは十じゅう五ご回かい）までとなる。プロ野球やきゅう時じの打者だしゃの打率だりつとホームラン数すうも以前いぜんとほぼ同おなじ位置いちに表示ひょうじされている。また、広告こうこくも変更へんこうされている。さらに2009年ねんからは、ライナービジョンにも打率だりつとホームラン数すうが表示ひょうじされている。

1997年ねんには左側ひだりがわの選手せんしゅ名めい部分ぶぶんを、ある程度ていどの多色たしょく表示ひょうじが可能かのうで明あかるい新型しんがたの三原色さんげんしょくによるカラーブラウン管ぶらうんかんに更新こうしんした。それまでは攻撃こうげき中ちゅうチームを横長よこながの赤あかいラインで表示ひょうじし、打席だせきに立たつ打者だしゃは中央ちゅうおうにある赤あかいランプを点灯てんとうさせて表示ひょうじしていたが、それらは廃止はいしして、現在げんざいでも踏襲とうしゅうされている、チームイニシャル（またはチーム名めい）の上下じょうげいずれかと打席だせきに立たつ打者だしゃの部分ぶぶんのみ細ほそい赤あかいラインで表示ひょうじするようになった。同時どうじにチーム名めい表示ひょうじ部分ぶぶんも拡張かくちょうされた。2003年ねん9月がつ15日にち、阪神はんしんのサヨナラ勝がちでリーグ優勝ゆうしょうへのマジックナンバーを1としたデーゲーム終了しゅうりょう後ご、マジック対象たいしょうチームであるヤクルトスワローズの試合しあい（対たい横浜よこはまベイスターズ）がオーロラビジョンで中継ちゅうけいされた際さいには、ビジターチームのチーム名めいが表示ひょうじされる部分ぶぶんに2チームのチーム名めい（SとYB）が上下じょうげ2段だんで、選手せんしゅ名めいが表示ひょうじされる部分ぶぶんの一番いちばん打者だしゃから九きゅう番ばん打者だしゃのところに横浜よこはま・ヤクルト戦せんの1回かいから9回かいまでのスコアが、また10番目ばんめ（DH制せいのときに投手とうしゅ名めいが表示ひょうじされる）のところに合計ごうけい得点とくてん（計けい）が表示ひょうじされ、ホームチームの選手せんしゅ名めいが表示ひょうじされる部分ぶぶんの一番いちばん上じょうの段だんには於・横浜よこはまスタジアムと表示ひょうじされた。このときイニングの数字すうじと計けいの文字もじは緑色みどりいろで表示ひょうじされた。また、球場きゅうじょうには電車でんしゃで来くるように呼よびかけている「ノーマイカー甲子園こうしえん」の表示ひょうじも左側ひだりがわ、選手せんしゅ名めいの欄らんで表示ひょうじされることがあるが、この時ときは赤色あかいろや黄色おうしょくが表示ひょうじされた。

2005年ねんからオーロラビジョンがブラウン管ぶらうんかんからLEDに変更へんこうされ、よりクリアな映像えいぞうが楽たのしめるようになった。スコア部分ぶぶんの文字もじも、大おおきさはブラウン管ぶらうんかんの時ときと同どうじながら1文字もじあたりドット数すうが16×16から24×24に増ふえ、オーロラビジョンは491,520個このLEDによって構成こうせいされた。

銀ぎん傘下さんかのサブスコアボードとライナービジョン

2009年ねんからは銀ぎん傘かさの更新こうしんとともにサブスコアボードが更新こうしんされ、スコア表示ひょうじ部ぶがメインスコアボード同様どうようのフリーボードに変更へんこうされた。メイン・サブ共どもにレイアウトが自由じゆうになったのを機きに、高校こうこう野球やきゅう時じはイニングスコアの十じゅう回かいの部分ぶぶんをなくして一いち回かいから九きゅう回かいまでの表示ひょうじとし、チーム名めいの部分ぶぶんをそれまでの3文字もじ表記ひょうきから4文字もじ表記ひょうきできるようにした。なお延長えんちょう時じには十じゅう回かいから新規しんきに表示ひょうじしなおしている（プロ野球やきゅう時じのイニングスコアは従来じゅうらい通どおり一いち回かいから十じゅう回かいまで）。

メインスコアボード、サブスコアボードは2010年ねんオフに改修かいしゅうが行おこなわれた。メインスコアボードは、左側ひだりがわの選手せんしゅ名めい部分ぶぶんを動画どうがも表示ひょうじできるLEDフリーボードにし、ほっともっとフィールド神戸こうべに次ついで日本にっぽん2つめの2面めん式しきビジョンになる。中央ちゅうおう下部かぶのプレーの記録きろく（ヒット、エラー、野選やせん）表示ひょうじと審判しんぱん名めい表示ひょうじが統合とうごうされLED化かし、試合しあい経過けいか時間じかん・守備しゅび交代こうたい経過けいか時間じかんもここに表示ひょうじできるようになった。また、サブスコアボードと共ともにアウトカウント表示ひょうじもSBOから国際こくさい基準きじゅんのBSOに変更へんこうされた。投球とうきゅう数すうも表示ひょうじされるようになった。従来じゅうらいからあった右側みぎがわのビジョンも更新こうしんが行おこなわれ、解像度かいぞうど・動画どうが表示ひょうじ性能せいのうが向上こうじょうしている。通常つうじょうは時計とけい下かにあるBSOランプを利用りようするが、メインスコアボードにBSOを出だすことも可能かのう。

2018年ねんシーズンオフから2019年ねん春はるにかけて、スコアボードを1面めんの大型おおがたビジョンとする改修かいしゅう計画けいかくが発表はっぴょうされ、2019年ねん3月がつ4日にちにマスコミ関係かんけい者しゃ向むけに披露ひろうされたあと、9日にちのオープン戦せんから使用しようを開始かいしした。主おもな改修かいしゅう内容ないようは以下いかの通とおり。

• スコアランプのサイズを小ちいさくした上うえで上部じょうぶに寄よせてスコアボードを1面めん化か、従来じゅうらい比ひで1.6倍ばいのサイズとなった。
• 表示ひょうじは、プロ野球やきゅう開催かいさい時じ、高校こうこう野球やきゅう開催かいさい時じとも、左ひだり半分はんぶんにチーム名めい・選手せんしゅ名めい、右みぎ半分はんぶん上部じょうぶにスコアを配置はいちした従来じゅうらいのものを踏襲とうしゅう。また、チーム名めい・選手せんしゅ名めいやイニングの漢かん数字すうじなども従来じゅうらいのものを踏襲とうしゅうし明朝体みんちょうたいで表示ひょうじしているが、得点とくてんや守備しゅび位置いちなどの数字すうじや代打だいだ・代走だいそうの「打だ」「走はし」はゴシック体たいを採用さいようした。攻撃こうげきチームのチーム名めい下部かぶと打席だせきに立たつ選手せんしゅ名めいに赤あか線せんが入はいるのは従来じゅうらい通どおりだが、ランナーとして出塁しゅつるいしている選手せんしゅ名めいには緑みどり線せんが、守備しゅびチームで次つぎのイニングで最初さいしょに打うつ選手せんしゅ名めいには白線はくせんが、それぞれ追加ついかされた。2019年ねんの第だい36回かい西日本にしにほん大学だいがく軟式なんしき野球やきゅう選手権せんしゅけんでは打順だじゅんとイニング数すうの漢かん数字すうじを除のぞきすべてゴシック体たいで表示ひょうじされた。
• プロ野球やきゅう開催かいさい時じは、後述こうじゅつの通とおり、審判しんぱん員いんの常時じょうじ表示ひょうじをやめた分ぶん、スコアを少すこし左側ひだりがわにずらし、右みぎ半分はんぶん上部じょうぶに両りょうチームの投手とうしゅの投球とうきゅう数すうを、右みぎ半分はんぶん下部かぶにタイガース選手せんしゅの顔写真かおじゃしん（攻撃こうげき中ちゅうは打者だしゃ、守備しゅび中ちゅうは投手とうしゅ）と協賛きょうさんスポンサーの広告こうこくを表示ひょうじ。また、タイガース攻撃こうげき時じで選手せんしゅヒッティングマーチが流ながれているときはその歌詞かしを掲載けいさいし、それ以外いがい（タイガース守備しゅび時じや、タイガース攻撃こうげき中ちゅうでも汎用はんようヒッティングマーチやチャンスマーチなど）では画面がめん中央ちゅうおう下か半分はんぶんで守備しゅびチームの位置いち別べつ選手せんしゅ名めい、そしてランナーが出塁しゅつるいしている場合ばあいはランナーがいるベースを緑色みどりいろで新あらたに表示ひょうじ。なお、審判しんぱん名めいについては試合しあい中ちゅうは攻守こうしゅ交代こうたい時じや投手とうしゅ交代こうたい時じ、イニングインターバル時じの球場きゅうじょうのファンの様子ようすや一部いちぶ協賛きょうさんスポンサー企業きぎょうの広告こうこく表示ひょうじの時ときのみの表示ひょうじとなった。
• 高校こうこう野球やきゅう開催かいさい時じは、従来じゅうらい通どおり、中央ちゅうおう下部かぶで審判しんぱん名めいを、右みぎ半分はんぶん下部かぶで当日とうじつの試合しあい結果けっかと予定よていを表示ひょうじ。今回こんかいの改修かいしゅうで高校こうこう野球やきゅうも10年ねんぶりに学校がっこう名めいを4文字もじのままを維持いじしながら10回かいまで表記ひょうきできるようになった。

プロ野球やきゅうでは、従来じゅうらい以上いじょうにスコアボード感かんを出だすため、スコア部分ぶぶん下かのフリースペースにおける守備しゅびチームのポジション毎ごとの選手せんしゅ名めい表示ひょうじは真上まうえからの俯瞰ふかんした平面へいめんではなくホームベース側がわから見みた立体りったい的てき表示ひょうじ（内野ないやは黒土こくどを模もした茶色ちゃいろ、外野がいやは芝生しばふを模もした緑色みどりいろ）とし、またチーム名めい・選手せんしゅ名めいの表記ひょうきは明朝体みんちょうたいを踏襲とうしゅうするが、チーム名めい・選手せんしゅ名めい枠わくやイニングのスコア表示ひょうじ枠わくを立体りったい的てきに見みえるよう枠わくを縁えん取とらせて表示ひょうじさせている。

なお、プロ野球やきゅうでは1992年ねん、高校こうこう野球やきゅうでは2004年ねんの第だい76回かい選抜せんばつ高等こうとう学校がっこう野球やきゅう大会たいかいから、試合しあい中ちゅうに投手とうしゅが投球とうきゅうするたびに球速きゅうそくをキロ（km/h）単位たんいでオーロラビジョンに表示ひょうじしている。2019年ねんまではスピードガンでのみ計測けいそくしていたが、2020年ねんからトラックマンを導入どうにゅうしたことに伴ともなって、プロ野球やきゅうの開催かいさい時じのみトラックマンでの計測けいそく値ちを表示ひょうじ（高校こうこう野球やきゅうでは引ひき続つづきスピードガンで球速きゅうそくを計測けいそく）。トラックマンでは打球だきゅうの速度そくども計測けいそくできることから、2021年ねん以降いこうに開催かいさいされる阪神はんしん戦せんでは、阪神はんしんの打者だしゃが打球だきゅうを放はなつたびに打球だきゅうの速度そくど（表示ひょうじ単位たんいは「km」）、角度かくど（「度ど」）、飛ひ距離きょり（「m」）をオーロラビジョンで表示ひょうじしている。

その一方いっぽうで、2020年ねん甲子園こうしえん高校こうこう野球やきゅう交流こうりゅう試合しあいからは、高校こうこう野球やきゅうの開催かいさい時じにも登板とうばん中ちゅうの投手とうしゅの投球とうきゅう数すうを表示ひょうじしている。日本にっぽん高等こうとう学校がっこう野球やきゅう連盟れんめい（日本にっぽん高野連こうやれん）が同年どうねん春はるの公式こうしき戦せんから投手とうしゅ1人にんあたりの1週間しゅうかんの総そう投球とうきゅう数すうに制限せいげん（500球きゅう以内いない）を設もうけたことに伴ともなう措置そちで、当初とうしょは第だい92回かい選抜せんばつ高等こうとう学校がっこう野球やきゅう大会たいかいからの表示ひょうじを予定よていしていた。新型しんがたコロナウイルスへの感染かんせん拡大かくだいに伴ともなって同どう大会たいかいは中止ちゅうしされたものの、大会たいかいへの出場しゅつじょうが決きまっていた全ぜん32校こうを招待しょうたいする方式ほうしきで日本にっぽん高野連こうやれんが交流こうりゅう試合しあいの開催かいさいを決きめたため、8月がつ10日とおかの交流こうりゅう試合しあい第だい1日にちから表示ひょうじを始はじめている。

2020年ねんにはユニ・チャーム、2021年ねんから2022年ねんはDAZNがバックスクリーンのスポンサーに付ついていて、阪神はんしん主催しゅさいのセ・リーグ公式こうしき戦せんでバックスクリーンに本塁打ほんるいだを放はなった阪神はんしんの選手せんしゅに「（ユニ・チャーム→）DAZN バックスクリーン賞しょう」として賞金しょうきん100万まん円えんを贈呈ぞうていした。さらに、阪神はんしんのファンクラブ会員かいいんを対象たいしょうに、当該とうがい選手せんしゅのサイン入いりグッズを希望きぼう者しゃから抽選ちゅうせんで100名めいに進呈しんていしている。最初さいしょの受賞じゅしょう選手せんしゅは佐藤さとう輝明てるあきで、入団にゅうだん1年ねん目めの2021年ねん4月がつ15日にちに対たい広島ひろしま戦せん4回かい裏うら無死むし1塁るいの打席だせきで床田とこた寛樹ひろきから放はなった2点てん本塁打ほんるいだによって100万まん円えんを獲得かくとくした。なお、2023年ねんはスポンサーの降板こうばんにより賞金しょうきんの贈呈ぞうていはなくなった。

表記ひょうき

改行かいぎょう表記ひょうきされる選手せんしゅ名めい

選手せんしゅ名めい・チーム名めい

スコアボード左側ひだりがわの選手せんしゅ名めいおよび高校こうこう野球やきゅう時じのチーム名めいは、電光でんこう化かされたあとも手書てがき時代じだいを踏襲とうしゅうし、明朝体みんちょうたいにて縦たて書がきで表示ひょうじしている。NPBの本拠地ほんきょち球場きゅうじょうにおいて、選手せんしゅ名めいを縦たて書がきで表示ひょうじしているのは、現在げんざいでは甲子園こうしえん球場きゅうじょうとMAZDA Zoom-Zoom スタジアム広島ひろしまのみとなっている。選手せんしゅ名めい部分ぶぶんは漢字かんじで3文字もじ分ぶんが表示ひょうじできるようになっており、同どう一いちチーム内ないに同姓どうせいの選手せんしゅがいる場合ばあいに表示ひょうじする下もとの名前なまえの1文字もじはやや小ちいさい文字もじが右みぎ下かに寄よせて表示ひょうじされる（姓せいが1文字もじの場合ばあいは、姓せいの漢字かんじが標準ひょうじゅんより0.5文字もじ分ぶん下かに表記ひょうきされる）。ただし、俊介しゅんすけや大和やまとのように下したの名前なまえのみで登録とうろくされていた選手せんしゅや、韓国かんこくまたは台湾たいわん出身しゅっしんで3文字もじ（フルネーム）で表示ひょうじされる選手せんしゅの場合ばあいは全すべて他たの漢字かんじと同おなじ大おおきさの文字もじになる。

2018年ねん以前いぜんは、スコアボードの性能せいのう上じょう、一いち行ぎょうでは最大さいだいで6文字もじまでしか表示ひょうじできなかったため、特とくに外国がいこく人じん選手せんしゅなどで選手せんしゅ名めいが7文字もじを超こえる場合ばあいは後述こうじゅつのように文字もじを小ちいさくした上うえで枠わく内ないに二に行ぎょうに分割ぶんかつし表示ひょうじするなどの方法ほうほうをとっていた。また、韓国かんこくや台湾たいわん出身しゅっしんの選手せんしゅでは1文字もじ（姓せいのみ）で表示ひょうじする場合ばあいと3文字もじ（フルネーム）で表示ひょうじする場合ばあいがあるが、これはそれぞれの所属しょぞくチームでの表記ひょうきに合あわせている。なお、メッセンジャー（阪神はんしん）は7文字もじだが「ッ」と「ャ」の表示ひょうじを工夫くふうして一いち行ぎょうで表示ひょうじした。

• 1990年ねん - ディステファーノ（中日ちゅうにち）は「ディステ（改行かいぎょう、右みぎへ二に文字もじ下さげて）ファーノ」と表示ひょうじされた（第だい1号ごう）。
• 1997年ねん - グリーンウェル（阪神はんしん）は「グリーン（改行かいぎょう、右みぎへ三さん文字もじ下さげて）ウェル」と表示ひょうじされた。
• 2001年ねん - シュールストロム（広島ひろしま）は「シュール（改行かいぎょう、右みぎへ二に文字もじ下さげて）ストロム」と表示ひょうじされた。
• 2006年ねん - フェルナンデス（楽天らくてん、「フェル（改行かいぎょう、右みぎへ二に文字もじ下さげて）ナンデス」）とオクスプリング（阪神はんしん、「オク（改行かいぎょう、右みぎへ一文字ひともじ下さげて）スプリング」）の2名めいが改行かいぎょうされて表示ひょうじされた。
• 2007年ねん - 前年ぜんねん同様どうようにフェルナンデス（楽天らくてん）とフェルナンデス（広島ひろしま、ともに「フェル（改行かいぎょう、右みぎへ二に文字もじ下さげて）ナンデス」）と、グライシンガー（ヤクルト、「グライ（改行かいぎょう、右みぎへ二に文字もじ下さげて）シンガー」）の二に名めいが改行かいぎょうされて表示ひょうじされた。但ただし、ロろーマ字まじ表記ひょうきの登録とうろく名めいとなったTSUYOSHI（ロッテ）は、綴つづりを「TUYOSI」に変更へんこうして一いち行ぎょうで表示ひょうじされた。
• 2008年ねん - フェルナンデス（楽天らくてん）、グライシンガー（巨人きょじんに移籍いせき）に加くわえ、コズロースキー（広島ひろしま、「コズロー（改行かいぎょう、右みぎへ三さん文字もじ下さげて）スキー」）が分わけて表示ひょうじされた。
• 2009年ねん - フェルナンデス（オリックスに移籍いせき）、グライシンガーに加くわえ、ファルケンボーグ（ソフトバンク、「ファルケン（改行かいぎょう、右みぎへ三さん文字もじ下さげて）ボーグ」）が分わけて表示ひょうじされた。またバーナム・ジュニア（ロッテ）は、ジュニアを一文字ひともじ分ぶんでJr.と表示ひょうじしたため改行かいぎょうはされていない。
• 2010年ねん - スタンリッジ（阪神はんしん）が6文字もじだが「スタン（改行かいぎょう、右みぎへ一文字ひともじ下さげて）リッジ」と表示ひょうじされた。これは、「ッ」と「ジ」の濁点だくてんが干渉かんしょうし一いち行ぎょうで表示ひょうじしづらくなるためこの表示ひょうじになった。
• 2011年ねん - MICHEAL（巨人きょじん）をカタカナでマイケルと表示ひょうじした。カルロス・ロサ（ロッテ）は「カルロス・（改行かいぎょう、右みぎへ四よん文字もじ下さげて）ロサ」と表示ひょうじされた。
• 2016年ねん - サターホワイト（阪神はんしん）は「サター（改行かいぎょう、右みぎへ二に文字もじ下さげて）ホワイト」と表示ひょうじされた。
• 2018年ねん - R・マルティネスとA・マルティネス（いずれも中日ちゅうにち）は「R（A）・（改行かいぎょう、右みぎへ半はん文字もじ下さげて）マルティネス」と表示ひょうじ。

2019年ねんのスコアボード全面ぜんめん化か後ごは表示ひょうじの性能せいのうが向上こうじょうしたことで7文字もじを超こえても一いち行ぎょうでの表記ひょうきが可能かのうとなり、「ウィルカーソン」（阪神はんしん）のほか「シューメーカー」（巨人きょじん）「R・マルティネス」「A・マルティネス」や「シャッケルフォード」（DeNA）など7文字もじを超こえる選手せんしゅでも一いち行ぎょうで表示ひょうじさせている（これまで最大さいだいで表示ひょうじしたのはシャッケルフォードの9文字もじ）。

DH制せい採用さいようの試合しあい

スタメン発表はっぴょう時じのアニメーションの一部いちぶ

普段ふだんは使用しようする機会きかいは少すくないが、全面ぜんめんフリーボード化かする前まえからDH制せいに備そなえて選手せんしゅ名めいは10人にん分ぶんが確保かくほされており、当時とうじは9番ばん打者だしゃの右みぎ横よこが投手とうしゅ枠わくとして設もうけられていた。また、試合しあい開始かいし30分ふん前まえの先発せんぱつバッテリー発表はっぴょう時じには9番目ばんめの枠わくに投手とうしゅ、10番目ばんめの枠わくに捕手ほしゅの名前なまえを表示ひょうじしたが2011年ねんからは右側みぎがわに両方りょうほう（投手とうしゅ・捕手ほしゅ）表示ひょうじするようになったため左側ひだりがわに捕手ほしゅ・投手とうしゅ名めいは書かかなくなった。

2017年ねん5月がつ5日にちから7日にちの対たい広島ひろしま戦せんでは、こどもの日ひにちなんだゴールデンウィークの特別とくべつ企画きかく「ゴールデンウィークこどもまつり」の一環いっかんとして、子供こども連づれのファンにも選手せんしゅを覚おぼえてもらう目的もくてきで、日本人にっぽんじん選手せんしゅに限かぎり表示ひょうじを平仮名ひらがなにする試こころみを行おこなった（外国がいこく人じん選手せんしゅについては通常つうじょうと同おなじく片仮名かたかな表記ひょうき）。また、審判しんぱん員いんも日本人にっぽんじん選手せんしゅ同様どうように平仮名ひらがな表記ひょうきとした。2018年ねん以降いこうもゴールデンウィークのうちこどもの日ひないしその前後ぜんごに当あたる主催しゅさい試合しあいで同様どうように、日本人にっぽんじんの選手せんしゅ名めい・審判しんぱん名めいを平仮名ひらがなで表記ひょうきするサービスは継続けいぞくしている（2020年ねんは新型しんがたコロナウィルス蔓延まんえんによる公式こうしき戦せん開幕かいまく延期えんきのため実施じっしせず。2021年ねんは無む観客かんきゃく開催かいさいであったが実施じっし）。

2022年ねん7月がつ29日にちから31日にちの対たいヤクルト戦せんでは、特別とくべつ企画きかく「夏休なつやすみこどもまつり」の一環いっかんとして、ゴールデンウイークでの「こどもまつり」と同おなじく選手せんしゅ名めい・審判しんぱん名めいを平仮名ひらがな表示ひょうじとした（今回こんかいは外国がいこく人じん選手せんしゅも含ふくめて全すべてが平仮名ひらがな表示ひょうじ）2023年ねんも同様どうようのイベントを実施じっし。

• （阪神はんしんを含ふくめて）平仮名ひらがな表記ひょうきの対象たいしょう試合しあいに臨のぞむチーム内ないに同姓どうせいの選手せんしゅが所属しょぞくしている場合ばあいには、通常つうじょうの試合しあいでの表記ひょうき方法ほうほう（前述ぜんじゅつ）に準じゅんじて、名前なまえの最初さいしょに充あてられる平仮名ひらがな1文字もじをやや間隔かんかくを空あけて右みぎ下か寄よりに表示ひょうじしている。以下いかでは、2021年ねん最初さいしょの平仮名ひらがな表記ひょうき試合しあいであった4月がつ30日にちの阪神はんしん対たい広島ひろしまナイトゲーム（無む観客かんきゃくで開催かいさい）への出場しゅつじょう選手せんしゅを例れいに示しめす。
  • 広島ひろしま：高橋たかはし樹いつき也（たかはしみきや）→「たかはし み」（同姓どうせいの高橋たかはし大樹だいき・高橋たかはし昂のぼる也も所属しょぞくしていることに伴ともなう措置そち）、菊池きくち保則やすのり（きくちやすのり）→「きくち や」（スコアボード表記ひょうきの「菊池きくち保たもつ」に沿そって表示ひょうじ）
  • 阪神はんしん：佐藤さとう輝明てるあき（さとうてるあき）→「さとう て」（同姓どうせいの佐藤さとう蓮れんも所属しょぞくしていることに伴ともなう措置そち）

左側ひだりがわがフリーボード化かされてから、選手せんしゅ名めい表示ひょうじにアニメーションが加くわえられている。

• スターティングメンバー発表はっぴょう - 場内じょうないアナウンス「○番ばん、（守備しゅび位置いち）、（選手せんしゅ名めい。高校こうこう野球やきゅう時じのみ「君きみ」＜男子だんし＞または「さん」＜女子じょし＞付つけ）、背番号せばんごう◯（プロ野球やきゅう時じのみ）」で、守備しゅび位置いち読よみ上あげ時じにそれを表あらわす数字すうじ・記号きごうが表示ひょうじされ、選手せんしゅ名めい読よみ上あげ時じはプロ野球やきゅうでは選手せんしゅ名めいが中央ちゅうおうに大おおきく表示ひょうじされた後のち吸すい込こまれるように所定しょていの位置いちに納おさまり、高校こうこう野球やきゅうでは選手せんしゅ名めいが所定しょていの位置いちでパネル式しきのように横よこ回転かいてんしながら表示ひょうじされる。なお審判しんぱん員いん表示ひょうじはプロ野球やきゅう・高校こうこう野球やきゅう共通きょうつうでアニメーションなし。
• 選手せんしゅ交代こうたい時じ - 交代こうたい及および代打だいだ・代走だいそうからそのまま守備しゅびにつく選手せんしゅ名めいとポジションが反転はんてんし横よこ回転かいてんすると、新あらたな出場しゅつじょう選手せんしゅ名めいとポジションが反転はんてん表示ひょうじされ、通常つうじょう表示ひょうじと反転はんてん表示ひょうじの点滅てんめつを経へて通常つうじょう表示ひょうじとなる。フリーボード化か以前いぜんは新あらたな出場しゅつじょう選手せんしゅ名めいとポジションの反転はんてん表示ひょうじと通常つうじょう表示ひょうじの点滅てんめつのみ。

スコアボードのチーム名めい（得点とくてん側がわ）は電光でんこう化かされてから漢字かんじ3文字もじ（詰つめても3.5文字もじ）までしか表示ひょうじできなかったため、高校こうこう野球やきゅう時じには智弁和歌山ちべんわかやま→和智わち弁べん、駒大こまだい苫小牧とまこまい→駒大こまだい苫とまなどのように工夫くふうして表示ひょうじしてきた。この表示ひょうじ方法ほうほうは、NHKやABCテレビの高校こうこう野球やきゅう中継ちゅうけいでも用もちいられることが多おおかった。また、1991年ねん夏なつの大会たいかいでは同名どうめいの高校こうこうを区別くべつするため、詰つめれば3.5文字もじ入はいることを利用りようして、智弁和歌山ちべんわかやま→和わ・智さとし弁べん、智さとし弁べん学園がくえん（奈良なら）→奈・智さとし弁べん、大阪桐蔭おおさかとういん→大だい・桐きり蔭かげ、桐蔭学園とういんがくえん（神奈川かながわ）→神かみ・桐きり蔭かげと中点ちゅうてん（0.5文字もじ分ぶん）付つきで表記ひょうきされた。このうち智弁和歌山ちべんわかやまのみ1997年ねんまで中点ちゅうてん付つきの表記ひょうきが継続けいぞくされた。ただし、秋田あきた経法大けいほうだい付づけ（現げん・明あきら桜さくら）→経法大けいほうだい付づけ（2002年ねん選抜せんばつ）、日高ひだか中津なかつ分校ぶんこう→日高ひだか中津なかつ（1997年ねん選抜せんばつ）と4文字もじで表示ひょうじされた例れいがある（いずれもLED化か前まえ）。また校こう名めい表記ひょうきは原則げんそくとして新しん字体じたいを用もちいる（「智さとし辯べん」→「智さとし弁べん」、「○○大附おおつき」→「○○大だい付づけ」等とう）が、2014年ねん選抜せんばつの白しろ鷗大足利あしかがは新しん字体じたいの「鴎かもめ」ではなく正式せいしきな表記ひょうきの「鷗」(「鴎かもめ」の「メ」の部分ぶぶんが「品しな」)が用もちいられた。

2009年ねんの選抜せんばつ大会たいかいからはバックネット上じょうのスコアボード改修かいしゅうを機きに高校こうこう野球やきゅう時じに限かぎり、イニングスコアの十じゅう回かい部分ぶぶんをなくし一いち回かいから九きゅう回かいまでを1イニング分ぶんずらして表示ひょうじすることでチーム名めいが漢字かんじ4文字もじまで表示ひょうじできるようになった。2014年ねん選手権せんしゅけんでは日大にちだい鶴づるヶ丘おかが5文字もじで表記ひょうきされている。ただし、早稲田わせだ佐賀さが→早さ 佐さ 賀が（2017年ねん選手権せんしゅけん）、国学院久我山こくがくいんくがやま→国くに久我山くがやま（2019年ねん選手権せんしゅけんほか）のような省略しょうりゃくを余儀よぎなくされる場合ばあいや、早稲田わせだ実み→早さ 実み（2009年ねん選抜せんばつ。2010年ねん選手権せんしゅけんでは早稲田わせだ実み）、新潟にいがた明あかり訓くん→明あかり 訓くん（2010年ねん選手権せんしゅけん。2012年ねん選手権せんしゅけんでは新潟にいがた明あかり訓くん）、鹿児島実かごしまじつ→鹿しか 実み（2011年ねん選抜せんばつ。2015年ねん選手権せんしゅけんでは鹿児島実かごしまじつ）、智弁和歌山ちべんわかやま→和かず 智さとし 弁べん（兄弟きょうだい校こうの智さとし弁べん学園がくえんと区別くべつをつけやすいようにという事情じじょうがある）などの伝統でんとう校こうの中なかには表記ひょうきを変かえないように要請ようせいしたり、県けん岐阜ぎふ商しょうのように得点とくてん側がわの表記ひょうき変更へんこうと同時どうじに選手せんしゅ名めい側がわの表記ひょうきも変更へんこう（県けん 立りつ（改行かいぎょう）岐阜ぎふ商しょう→県けん岐阜ぎふ（改行かいぎょう）商しょう）した学校がっこうもあった。

なお右みぎ半分はんぶんのフリーボード化か以前いぜんは、下部かぶの試合しあい結果けっか表示ひょうじ部分ぶぶんで表示ひょうじが2試合しあい分ぶんまでの場合ばあいはチーム名めいが6文字もじまで表示ひょうじされていた。この際さいのチーム名めいは他たの部分ぶぶんで使つかわれている明朝体みんちょうたいではなくゴシック体たいで表記ひょうきされており、1990年ねん選手権せんしゅけん大会たいかいでの済々黌せいせいこうはゴシック体たいの「黌」が表示ひょうじできず、やむなくひらがなを使用しようし済々せいせいこうと表記ひょうきされた。表示ひょうじが3試合しあい分ぶんの場合ばあいは通常つうじょう通どおり明朝体みんちょうたいでの3文字もじ表記ひょうきとなっている。

選手せんしゅ名めい側がわのチーム名めいは、通常つうじょう4文字もじ以上いじょうの場合ばあいは上下じょうげ2段だんに表記ひょうきし上下じょうげ段だんともに最高さいこう3文字もじずつ（最高さいこう6文字もじ）であるが、表示ひょうじ部分ぶぶんが拡張かくちょうされた1997年ねん以降いこうは市和歌山商しわかやましょう（現げん・市し和歌山わかやま）→市し 立りつ（改行かいぎょう）和歌山商わかやましょう（2005年ねん選抜せんばつほか）→市し和歌山わかやま（2014年ねん選手権せんしゅけんほか）、県けん和歌山商わかやましょう（現げん呼称こしょう・和歌山商わかやましょう）→県けん 立りつ（改行かいぎょう）和歌山商わかやましょう（2007年ねん選抜せんばつ）や九州国際大きゅうしゅうこくさいだい付づけ→九きゅう 州しゅう（改行かいぎょう）国際こくさい大だい付づけ（2009年ねん選手権せんしゅけんほか）、日本航空にほんこうくう石川いしかわ→日本航空にほんこうくう（改行かいぎょう）石いし 川がわ（同どう）、自由ケ丘じゆうがおか（2010年ねん選抜せんばつほか）、二松学舍大にしょうがくしゃだい付づけ→二に 松まつ（改行かいぎょう）学舎がくしゃ大だい付づけ（2014年ねん選手権せんしゅけんほか）、東海大とうかいだい熊本くまもと星ほし翔しょう→東海大とうかいだい（改行かいぎょう）熊本くまもと星ほし翔しょう（2018年ねん選手権せんしゅけん）、聖せいカタリナ学園がくえん→聖せいｶﾀﾘﾅ（改行かいぎょう）学がく 園えん（2021年ねん選抜せんばつ）など、3文字もじ以内いないずつに分わけにくい場合ばあいは1段だんが4文字もじで表示ひょうじされることもある。枠わく内ないには余裕よゆうがあるため、2005年ねん選抜せんばつ大会たいかいでは4文字もじの部分ぶぶんは枠わくをフルに使用しようし通常つうじょうと同おなじ大おおきさで表示ひょうじされたが、2006年ねん以降いこうは中央ちゅうおうの3文字もじ分ぶん×2段だんの部分ぶぶんに通常つうじょうより小ちいさい文字もじで表示ひょうじされている。1996年ねん以前いぜんはこのような場合ばあいでも4文字もじで表示ひょうじされることはなく、秋田あきた経法大けいほうだい付づけは1990年ねんの選抜せんばつ大会たいかいなどで秋あき 田でん（改行かいぎょう）経法大けいほうだいと表示ひょうじされていた。また東京とうきょう都市とし大だい塩尻しおじり→都市とし大だい（改行かいぎょう）塩しお 尻しり（2011年ねん選手権せんしゅけん）、おかやま山陽さんよう→おかやま（改行かいぎょう）山やま 陽ひ（2017年ねん選手権せんしゅけんほか）、中京ちゅうきょう学院がくいん大だい中京ちゅうきょう（現げん・中京ちゅうきょう）→中京ちゅうきょう院いん（改行かいぎょう）中なか 京きょう（2019年ねん選手権せんしゅけん）のように4文字もじ以内いないずつに分わけにくい場合ばあいはチーム名めいの一部いちぶが省略しょうりゃくされる。

2019年ねん3月がつからメインスコアボードが1面めんの大型おおがたビジョンに変更へんこうされたのに伴ともない、選手せんしゅ名めいがプロ野球やきゅうと高校こうこう野球やきゅうで異ことなる。プロ野球やきゅう時じはチーム名めいを原則げんそくアルファベット1文字もじで表記ひょうきするため、チーム名めいの文字もじの左右さゆうの余白よはくが詰つめられ、選手せんしゅ名めいの表示ひょうじが2人ふたり分ぶんほど左ひだりに移動いどうした。高校こうこう野球やきゅう時じは大おおきな変更へんこうはない。なおこの改修かいしゅう後ご、テスト表示ひょうじでは得点とくてん側がわ・選手せんしゅ名めい側がわともチーム名めいに5文字もじまで表示ひょうじ可能かのうなことが確認かくにんされているが、実際じっさいの試合しあいではいずれも4文字もじまでの表示ひょうじとなり従来じゅうらいの表記ひょうきが踏襲とうしゅうされた。プロ野球やきゅうの試合しあいでは2019年ねんまではどちら側がわのチーム名めいも漢字かんじではなく東京とうきょうドームのスコアボードと同おなじようにアルファベットの略称りゃくしょう（阪神はんしんタイガース→T、読売よみうりジャイアンツ→G、横浜よこはまDeNAベイスターズ→DBなど）で表示ひょうじされていた。

試合しあい進行しんこう

審判しんぱん員いんの名前なまえは2018年ねんまで球審きゅうしんと塁審るいしんの4人にん制せいのみの対応たいおうだったため、プロ野球やきゅうのオールスター・日本にっぽんシリーズ開催かいさい時じの外そと審しん（線審せんしん）は名前なまえが表示ひょうじされなかった。プロ野球やきゅう開催かいさい時じで外そと審しんがいる場合ばあい、2018年ねんまでは試合しあい開始かいし前まえにスコアボード右側みぎがわのカラースクリーン部分ぶぶんに並列へいれつする形かたちで表示ひょうじして紹介しょうかいしていたが、2019年ねん（同年どうねん、オールスターを開催かいさい）からは文字もじの大おおきさを小ちいさくして6名分めいぶん表記ひょうきするようになった（高校こうこう野球やきゅうのナイター突入とつにゅう時じは変更へんこうせず）。審判しんぱんの名前なまえの上うえには、2010年ねんまでは「UMPIRE」と表記ひょうきされていたが、2011年ねん以降いこうは「UMPIRES」とLEDによる複数ふくすう形がたの表記ひょうきに変更へんこうされている（写真しゃしんを参照さんしょう）。球審きゅうしんの表記ひょうきは、2010年ねんまではプロ野球やきゅう12球団きゅうだんの本拠地ほんきょちの中なかでは当とう球場きゅうじょうが唯一ゆいいつ「Chief umpire（チーフ・アンパイア）」の略りゃくであるCHを用もちいていた（過去かこでは中日ちゅうにち球場きゅうじょうや平和へいわ台だい野球やきゅう場じょうが球審きゅうしんをCHと表記ひょうき）が、スコアボード改修かいしゅう後ごは他た球場きゅうじょうと同おなじく「Plate umpire（プレート・アンパイア）」の略りゃくであるPLに変更へんこうされLED化かされた。また塁審るいしんの表記ひょうきは、一塁いちるい→IB・二塁にるい→IIB・三塁さんるい→IIIBのように、ローマ数字すうじとBの組くみ合あわせとなっており、これも改修かいしゅうの際さいにLED化かされた。

ヒット、エラー等とうの判定はんていは審判しんぱんの名前なまえの上うえにある横よこ3文字もじ分ぶんの枠わくの中なかに、ヒットの場合ばあいはH、エラーの場合ばあいはEとエラーをしたポジションの数字すうじ（白色はくしょく）が表示ひょうじされる。1ヒット1エラーの場合ばあいはHE7のように表示ひょうじされる。また1つのプレーで2人ふたりがエラーをした場合ばあいにはE53（この場合ばあいはサードとファースト）と表示ひょうじされる。フィルダースチョイスの場合ばあいはFcと表示ひょうじされる。
2011年ねんの改修かいしゅう以降いこうは担当たんとう審判しんぱんと時計とけいカウンターを表示ひょうじする部分ぶぶんと一体化いったいかされている。

高校こうこう野球やきゅうではボーク、守備しゅび妨害ぼうがいなど観客かんきゃくからは分わかりにくいプレーや判定はんていに対たいし、場内じょうないに説明せつめいがされないので「表示ひょうじしてほしい」と要望ようぼうがあったことから、このようなケースの際さいには2001年ねんよりスコア表示ひょうじの下したに判定はんていを表示ひょうじするようになっている。一方いっぽう、プロ野球やきゅうでは申告しんこく敬遠けいえんの際さいのみスコア表示ひょうじの下したに『申告しんこく敬遠けいえん』と表示ひょうじされる（ただし高校こうこう野球やきゅうの場合ばあいは『申告しんこく故意こい四球しきゅう』）。

阪神はんしんが負まけた場合ばあい、スコア表示ひょうじの下したに「グラウンドへの物ものの投なげ込こみは絶対ぜったいにおやめくださいますようくれぐれもお願ねがいいたします」と注意ちゅうい喚起かんきの表示ひょうじをするようになっている。

また、現在げんざいのバッターが誰だれかを表示ひょうじするランプは2代目だいめスコアボードのときから上段じょうだんのビジターの選手せんしゅ名めいと下段げだんのホームの選手せんしゅ名めいの中間ちゅうかんに9個この赤あかいランプがつけられていた。3代目だいめスコアボードにも9個この赤あかいランプ（選手せんしゅ名めいの表示ひょうじは10人にん分ぶんあるが、DH制せいの場合ばあいピッチャーは打席だせきに入はいらないため）が踏襲とうしゅうされていた。1997年ねんからは、ランプとそれまで選手せんしゅ名めいとポジションの間あいだで攻撃こうげき中ちゅうのチームを表示ひょうじしていた赤あかいライン（一番いちばんから九きゅう番ばんまで、DH制せいの場合ばあいはピッチャーのところまでが1本ほんにつながっていた）を廃止はいしし、選手せんしゅ名めいごとに区切くぎった短みじかい赤あかいラインで表示ひょうじするようになった。2019年ねんからプロ野球やきゅうでの試合しあいに限かぎり、出塁しゅつるいしている選手せんしゅは緑色みどりいろのライン、攻守こうしゅ交代こうたい後ごの先頭せんとう打者だしゃは白しろいラインで表示ひょうじされるようになった（高校こうこう野球やきゅうでは従来じゅうらい通どおり、打者だしゃに対たいしての赤あかいラインのみ）。

他たの球場きゅうじょうの多おおくが代打だいだのポジションを「H」「PH」、代走だいそうのポジションを「R」「PR」としているのに対たいし、甲子園こうしえん球場きゅうじょうでは代打だいだは「打だ」、代走だいそうは「走はし」と漢字かんじ表記ひょうきしているのも特徴とくちょうである。ただし、オープン戦せんなどDH制せいで行おこなう場合ばあいの指名しめい打者だしゃは「DH」、投手とうしゅは「P」と表記ひょうきされている。

選手せんしゅと同おなじく、2019年ねん3月がつからメインスコアボードが変更へんこうされたのに伴ともない、スコア表ひょう部分ぶぶんもプロ野球やきゅうと高校こうこう野球やきゅうで異ことなる。プロ野球やきゅう時じはスクリーンの右みぎ端はしに打席だせきに立たっている選手せんしゅの情報じょうほうが表示ひょうじされるため、BSOランプの左下ひだりしたのところにチーム名めいがくるようスコア表示ひょうじ全体ぜんたいが移動いどうする。高校こうこう野球やきゅう時じは表示ひょうじ位置いちに大おおきな変更へんこうはないが、チーム名めいが漢字かんじ4文字もじまで表記ひょうき可能かのうなままイニングスコアの十じゅう回かい部分ぶぶんが復活ふっかつ（さらに決勝けっしょう戦せん以外いがいで延長えんちょう11回かい以上いじょうに突入とつにゅうした場合ばあいは十じゅう一いちから二に十じゅうまで表示ひょうじ）とは対照たいしょう的てきに、プロ野球やきゅうのオールスターでは延長えんちょうなしの9回かいまでのため十じゅう回かい部分ぶぶんが削除さくじょされた。サブスコアボードもメインスコアボードと同おなじ仕様しように変更へんこうされた。

アナウンス

高校こうこう野球やきゅうのアナウンスで工業こうぎょう、商業しょうぎょう、学園がくえん、学院がくいん、実業じつぎょうが付つく学校がっこう名めいは、原則げんそくとして対戦たいせん校こうと校歌こうか斉唱せいしょうのみ「○○工業こうぎょう高校こうこう」「○○商業しょうぎょう高校こうこう」「○○学園がくえん高校こうこう」「○○学院がくいん高校こうこう」「○○実業じつぎょう高校こうこう」と言いう。それ以外いがいは「○○工業こうぎょう」「○○商業しょうぎょう」「○○学園がくえん」「○○学院がくいん」「○○実業じつぎょう」と言いう。またスターティングメンバー発表はっぴょう時じや初はつ打席だせきの時ときには背番号せばんごうを言いわない代かわりにポジションと選手せんしゅ名めい（「君きみ」＜男子だんし＞または「さん」＜女子じょし＞付つけ）を繰くり返かえし言いう他ほか、審判しんぱん紹介しょうかい時じの締しめの言葉ことばが「以上いじょうでございます。」ではなく「以上いじょう、4氏しでございます。」といった、プロ野球やきゅうとのい回いまわしの違ちがいもある。これらのアナウンスは全すべて女性じょせいが行おこなっている（いわゆる『ウグイス嬢うぐいすじょう』）。なお、プロ野球やきゅうの公式こうしき戦せんでは、いわゆる『ウグイス嬢うぐいすじょう』とは別べつに、タイガース攻撃こうげき（裏うら）の開始かいし前まえやイニング間あいだのイベント（ビジョンに映うつった観戦かんせん客きゃくに何なんらかのパフォーマンスを行おこなってもらう、など）、タイガース勝利しょうり試合しあいでのヒーローインタビュー選手せんしゅ紹介しょうかいなどで、球場きゅうじょう内ないを盛もり上あげるための男性だんせいのスタジアムDJが起用きようされている。

甲子園こうしえんライナービジョン

バックスクリーン横よこから本塁ほんるい方面ほうめんを望のぞむ。銀ぎん傘下さんかに「甲子園こうしえんライナービジョン」が設置せっちされている。

試合しあい中止ちゅうしを伝つたえるライナービジョン（2011年ねん）

2008年ねんオフの銀ぎん傘かさ改修かいしゅうの際さいに設置せっちされた三菱電機みつびしでんき製せいリボン状じょうLEDボード（オーロラリボン）である。サイズは縦たて1.2m×横よこ249.6m。アメリカでは広ひろく採用さいようされているもので、日本にっぽん初はつとして2006年ねんに採用さいようが発表はっぴょうされたが、設置せっちはクリネックススタジアム宮城みやぎ（2007年ねんに日本にっぽん初はつ設置せっち）・千葉ちばマリンスタジアム（2008年ねん設置せっち）に先行せんこうされている。プロ野球やきゅうの試合しあいではタイガースの応援おうえんや選手せんしゅ紹介しょうかいの映像えいぞう動画どうが、CM、打席だせきに立たった選手せんしゅのシーズン通算つうさん成績せいせきと当日とうじつの打撃だげき記録きろく、デジタル数字すうじ表示ひょうじによるボールカウント、他た球場きゅうじょう速報そくほう（オーロラビジョンの映像えいぞうと連携れんけいした映像えいぞうが流ながされることもある）などを、高校こうこう野球やきゅうでもその日ひの試合しあい結果けっかを表示ひょうじする。

また、NTTドコモ提供ていきょうで「ドコモオーエン甲子園こうしえん」をファンからメッセージを募つのり、試合しあい前まえ、イニングのインターバルを利用りようして応援おうえんメッセージが流ながされている。当初とうしょ、プロ野球やきゅう公式こうしき戦せんの阪神はんしん主催しゅさい試合しあいのみだったが、2012年ねんの夏なつの高校こうこう野球やきゅうでも応援おうえんメッセージが流ながされた。

2011年ねんの楽天らくてんイーグルス主催しゅさい試合しあいでは「がんばろう東北とうほく」（ワインレッド地ち白しろ文字もじ）と楽天らくてんイーグルスロゴ、または同どうチーム協賛きょうさんスポンサーの企業きぎょうの広告こうこくを表示ひょうじ。

タイガース主催しゅさい試合しあいでは、3回かい裏うらに「3」にちなんで三菱電機みつびしでんきの広告こうこくが表示ひょうじされる。初期しょきは水色みずいろ（かつての三菱電機みつびしでんきのコーポレートカラー）のバックに「三菱電機みつびしでんき オーロラビジョン」「三菱電機みつびしでんき オーロラリボン」「MITSUBISHI」が表示ひょうじされていたが、2014年ねんシーズンより「（スリーダイヤ）MITSUBISHI ELECTRIC」が表示ひょうじされる。

広告こうこく

ラッキーゾーンが設置せっちされたごく初期しょきのころ（1950年代ねんだい初はじめ）、ラッキーゾーンに直接ちょくせつ広告こうこく看板かんばんを貼はり付づけていたことがあったが、1950年代ねんだい後半こうはんごろからフェンスに貼はり付つける形かたちになった。

甲子園こうしえん球場きゅうじょうではフェンス、スタンド、ベンチに広告こうこく看板かんばんを掲出けいしゅつしているが、高校こうこう野球やきゅうの全国ぜんこく大会たいかい期間きかん中ちゅうは日本にっぽん高校こうこう野球やきゅう連盟れんめいとの取とり決きめで、バックネットのものについては広告こうこくをラバー製せいのシートで隠かくしている。高校こうこう野球やきゅうの兵庫ひょうご県けん大会たいかい、あるいは1998年ねんに開ひらかれた「AAAアジア野球やきゅう選手権せんしゅけん大会たいかい」（アジアの高校生こうこうせい年代ねんだいの野球やきゅう大会たいかい）の時ときは広告こうこくフェンスを隠かくさず、通常つうじょうと同様どうようの状態じょうたいで試合しあいを行おこなっている。

外野がいやフェンスに関かんしては、選抜せんばつ高等こうとう学校がっこう野球やきゅう大会たいかい時ときのみ、歴代れきだい優勝ゆうしょう校こうの校章こうしょうと校こう名めい、優勝ゆうしょう回かいが書かかれた白しろい校こう板ばんを掲示けいじしていた。この校こう板ばんは1932年ねんの第だい7回かい大会たいかいから掲示けいじされていたが、1984年ねんの第だい56回かい大会たいかい2日にち目め第だい1試合しあいに行おこなわれた佐賀商さがしょう対たい高島たかしまの試合しあいにおいて、外野がいやでワンバウンドしてラッキーゾーンに入はいる、本来ほんらいならばエンタイトルツーベースとすべき当あたりを審判しんぱんが間違まちがえてホームランと判定はんていしてしまう事件じけんが起おきたことから、その翌日よくじつから伝統でんとうの校こう板ばんは撤去てっきょされた。これは校こう板ばんが白しろくて大おおきいためにボールが見みえにくかったためである。

フェンス部分ぶぶんは1983年ねん夏なつの大会たいかいまで内うち外野がいや全すべて脱着だっちゃく式しきだったが、1984年ねんに内野ないや部分ぶぶんにラバーが貼はられるようになってからは内野ないや部分ぶぶんの広告こうこくはそのまま露出ろしゅつし、外野がいや部分ぶぶんとバックネット付近ふきんの広告こうこくを隠かくす（ラッキーゾーンの付近ふきんにある広告こうこくは取とり外はずし式しき）ようになった。左中間さちゅうかん・右中間うちゅうかんにある大会たいかい名めい表示ひょうじは春はるの大会たいかいは1985年ねん・第だい57回かい以後いご、白しろパネルから緑地りょくち白しろ文字もじのシートで広告こうこくを隠かくす方式ほうしきに変更へんこう。夏なつの大会たいかいは元々もともとから緑地りょくち白しろ文字もじで、1985年ねんの第だい67回かい大会たいかいまでは1文字もじずつ（大会たいかいの回数かいすうについては2桁けたの数字すうじを1枚まいにまとめた）切きり離はなしたパネル式しきのものだったが、1986年ねんの第だい68回かい大会たいかい以後いごは春はるの大会たいかい同様どうようシートをかける形かたちになった。

1992年ねんにラッキーゾーンが外はずされ外野がいやにラバーが貼はられた際さいには大会たいかい名めいの入はいったグリーンのシートで広告こうこくを隠かくすようになった。

• （例れい）通常つうじょう主催しゅさい者しゃのクレジットは左中間さちゅうかん、大会たいかい名めいは右中間うちゅうかんのフェンス部分ぶぶんに表示ひょうじされた。
• 春はるの大会たいかい 主催しゅさい 日本にっぽん高等こうとう学校がっこう野球やきゅう連盟れんめい・毎日新聞社まいにちしんぶんしゃ 第だい○回かい選抜せんばつ高等こうとう学校がっこう野球やきゅう大会たいかい
• 夏なつの大会たいかい 主催しゅさい 日本にっぽん高等こうとう学校がっこう野球やきゅう連盟れんめい・朝日新聞社あさひしんぶんしゃ 第だい○回かい全国ぜんこく高等こうとう学校がっこう野球やきゅう選手権せんしゅけん大会たいかい

1995年ねん選抜せんばつ大会たいかいには阪神はんしん・淡路あわじ大震災だいしんさいの復興ふっこうを祈念きねんする文言もんごんが右中間うちゅうかん側がわに、復旧ふっきゅう作業さぎょうのお礼れいを示しめす文言もんごんが左中間さちゅうかん側がわに、また2008年ねんの第だい80回かい記念きねん選抜せんばつ大会たいかいには大会たいかい歌か「今いまありて」の歌詞かしの一部いちぶ「今いまありて未来みらいも扉とびらを開ひらく」が右中間うちゅうかん側がわにそれぞれ掲示けいじされた。

2010年ねんからは外野がいやフェンスの広告こうこくをそのまま出だすことになり、大会たいかい名めいはバックネット付近ふきんのフェンスに掲示けいじすることになった。これは、外野がいやフェンスの広告こうこくを提供ていきょうする14の企業きぎょう・団体だんたいが外野席がいやせき下かに新設しんせつされた「甲子園こうしえん歴史れきし館かん」の協賛きょうさん社しゃとなったため、この協賛きょうさん社しゃから歴史れきし館かんの運営うんえい費用ひようを捻出ねんしゅつするためと、歴史れきし館かんに高校こうこう野球やきゅうに関かんする資料しりょうを大量たいりょうに展示てんじしたためである。このため、高校こうこう野球やきゅう大会たいかいを主催しゅさい・後援こうえんする高野連こうやれん、朝日あさひ・毎日まいにちの両りょう新聞しんぶん社しゃと協議きょうぎしたうえで、高校こうこう野球やきゅう期間きかん中ちゅうもフェンス広告こうこくを隠かくさないことになった。

本塁ほんるい後方こうほうのフェンス広告こうこく（2か所しょ）は1980年代ねんだい前半ぜんはんから2004年ねんまではカネボウが、2005年ねんから2016年ねんまでは江崎えざきグリコおよびグリコ乳業にゅうぎょうが、2017年ねんから2019年ねんまではサンスターおよびアットホームが、2020年ねんからはコナミが広告こうこくを出だしている。2005年ねんから幕まく巻まき取とり式しきによる電動でんどうで複数ふくすうの広告こうこくパターンを交代こうたいで出だせるようになり、2013年ねんオープン戦せんからはそれまでの緑地りょくち白しろ文字もじのモノクロ広告こうこくからカラー広告こうこくが中心ちゅうしんとなった。試合しあい前まえの打撃だげき練習れんしゅう中ちゅうの際さい「阪神はんしん甲子園こうしえん球場きゅうじょう」の幕まくが出でている時ときがある。オールスターゲームや日本にっぽんシリーズの時ときのみ協賛きょうさん企業きぎょう（オールスター開催かいさい時じは三洋電機さんようでんき → ガリバーインターナショナル → マツダ → マイナビ。日本にっぽんシリーズ開催かいさい時じはコナミ → 三井住友銀行みついすみともぎんこう）の広告こうこくとなる。なお、高校こうこう野球やきゅうの時ときは2005年ねんまでは広告こうこく部分ぶぶんは緑みどりのシートで覆おおって隠かくされ、電動でんどう表示ひょうじ幕まく変更へんこう後ごは広告こうこくのない緑みどり一色いっしょくの表示ひょうじを出だしていたが2010年ねん選抜せんばつ大会たいかいから大会たいかい名めい表示ひょうじを行おこなうようになった。大会たいかい名めいはバックネット左側ひだりがわ（1塁るい側がわ寄より）、主催しゅさい団体だんたい表示ひょうじは同どう右側みぎがわ（3塁るい側がわ寄より）のそれぞれ回転かいてん広告こうこく看板かんばんに表示ひょうじされる（特とくにテレビ中継ちゅうけいでは左側ひだりがわ=1塁るい側がわの大会たいかい名めい表示ひょうじの箇所かしょが頻繁ひんぱんに映うつされている）。なお、バックネット裏うら（電動でんどう表示ひょうじ幕まく横よこ）の広告こうこくは従来じゅうらい通どおりシートで隠かくしてある。

2016年ねん夏なつの大会たいかいからはベンチの広告こうこくを出だしている。

セ・パ交流こうりゅう戦せん開催かいさい期間きかん中ちゅうのみ、本塁ほんるい後方こうほうのフェンス広告こうこくの横よこに「日本生命にほんせいめい セ・パ交流こうりゅう戦せん」の広告こうこく文字もじが追加ついかされる。2008年ねんは交流こうりゅう戦せん終了しゅうりょう後ごも本塁ほんるい向むかって左側ひだりがわのフェンス広告こうこく横よこのみ「セ・パ交流こうりゅう戦せん」だけを削除さくじょした「日本生命にほんせいめい」が掲出けいしゅつされ、2009年ねんも開幕かいまく時じからそのまま継続けいぞくして掲出けいしゅつされた。日本生命にほんせいめいの広告こうこくは2014年ねん公式こうしき戦せんまで続つづき、同年どうねんの日本にっぽんシリーズは「SMBC日本にっぽんシリーズ2014」、2015年ねんシーズンからは「JTEKT」に変更へんこうされている。

また、外野がいや入場にゅうじょう口こうのうち、グラウンド最さい前列ぜんれつにあるコカ・コーラウェスト提供ていきょうの看板かんばんは、普段ふだんコカ・コーラやジョージアのものであるが、夏なつの高校こうこう野球やきゅう期間きかん中ちゅうはアクエリアスに差さし替かえてある。

2011年ねんは東日本ひがしにっぽん大震災だいしんさい被災ひさい地ちへの復興ふっこう支援しえんとして、高校こうこう野球やきゅう（春はる・夏なつとも）では「がんばろう!!日本にっぽん」（大会たいかい特別とくべつスローガン。!!の箇所かしょは野球やきゅうのバットとボールをデザイン）を、プロ野球やきゅうでは「みんなに笑顔えがおを届とどけたい。」（グリコ協賛きょうさん広告こうこく）をそれぞれ随時ずいじ表示ひょうじしている。また、同どう4月がつのパ・リーグ公式こうしき戦せん・楽天らくてん対たいオリックスでは「がんばろう（イーグルス球団きゅうだんロゴ）東北とうほく」の広告こうこくを掲かかげている。2012年ねんの楽天らくてん主催しゅさい試合しあいでは「edyは6月がつ1日にち楽天らくてんedyに」という広告こうこくが掲示けいじされた。日本生命にほんせいめいの広告こうこくはシートで隠かくしてあった。2013年ねんは江崎えざきグリコの広告こうこくに色いろが付つき更さらに同社どうしゃが主催しゅさいするキャッチフレーズ大賞たいしょうでグリコの商品しょうひんのキャッチフレーズが載のる事ことになった。

スコアボード下かの壁面へきめんのうちバックスクリーンに該当がいとうしない部分ぶぶんには三菱電機みつびしでんきが広告こうこくを出だしている。2018年ねん現在げんざいは「MITSUBISHI ELECTRIC オーロラビジョン」。その部分ぶぶんはプロ野球やきゅう時じの試合しあい開始かいし前まえ、攻守こうしゅ交代こうたい時じ、本塁打ほんるいだ時じ、試合しあい終了しゅうりょう後ごに点灯てんとうする。過去かこには「三菱みつびしビデオ ファンタス」 → 「モバイルは三菱電機みつびしでんき」 → 「携帯けいたいは三菱電機みつびしでんき」 → 「霧ヶ峰きりがみねムーブアイ」などと出だしていた。

トライビジョン（バックスクリーン下か側がわ部分ぶぶん）の広告こうこくは、1979年ねんから2004年ねんまではカネボウ、2005年ねんから2016年ねんまではグリコグループ、2017年ねんからは山九さんきゅうが広告こうこくを出だしている。1979年ねんから1996年ねんまではトライビジョン（2面めん広告こうこく+緑みどり一色いっしょく）という名称めいしょうで、1997年ねんから2010年ねんまでペンタビジョン（4面めん広告こうこく+緑みどり一色いっしょく）の名称めいしょうであったが、2011年ねん3月がつバックスクリーンが改修かいしゅうされ再ふたたびトライビジョンの名称めいしょうになっている。大おおきさは高たかさ3,450mm×長ながさ14,392mmで、「おいしさと健康けんこうglico」とホームラン用ようの「ポッキー」の2面めん広告こうこくで電動でんどうにより2種類しゅるいのパターン（そのうち1種類しゅるいはプレー中ちゅうに使用しようする緑みどり一色いっしょくのパターンなので、広告こうこくとして使用しようできるのは1種類しゅるい）を掲示けいじすることができる。本塁打ほんるいだ時じには周囲しゅういの電でん飾かざりが点滅てんめつするとともに「ホームラン おめでとう!」のパターンが掲示けいじされる。2010年ねんのペンタビジョンの時ときは「おいしさと健康けんこうglico」「ビールにCratz=クラッツ」「Posca」（ホームラン用ようのみポッキー）の広告こうこくが入はいっていた。高校こうこう野球やきゅう期間きかん中ちゅうと阪神球団はんしんきゅうだん以外いがいの主催しゅさい試合しあいでは一切いっさい使用しようしない。2011年ねんからホームラン時じに電球でんきゅうが光ひかる部分ぶぶんをLEDに替かえている。以前いぜんは表示ひょうじ中ちゅうの故障こしょうにより緑みどり一色いっしょくに戻もどらなかった時ときのために、上部じょうぶに巻まき上あげ式しきスクリーンが収納しゅうのうされていた。1999年ねん頃ごろに、阪神はんしん戦せんで1度ど故障こしょうにより使つかわれた。また2011年ねん7月がつ8日にちに行おこなわれた、ウエスタン・リーグの阪神はんしん対たいソフトバンク戦せんで、5回かい表ひょうソフトバンク柳田やなぎだ悠ゆう岐のホームランの時ときに「ホームランおめでとう!」の「ホームラン」までしか表示ひょうじせず、また緑みどりに戻もどらなくなり、試合しあいを中断ちゅうだんして球場きゅうじょう職員しょくいんが手動しゅどうで緑みどりに戻もどす作業さぎょうを行おこなった。

スタンド最さい上段じょうだんには縦たて約やく2m×横よこ約やく15mの看板かんばんが全面ぜんめんに設置せっちされていた。リニューアル工事こうじに伴ともない内野ないやスタンド部分ぶぶんのものがロイヤルスイート上部じょうぶ壁面へきめんへ移設いせつされ、外野がいや照明しょうめい塔とう設備せつびの両りょうサイドがそれまでのものから、縦たてに大おおきい照明しょうめい内蔵ないぞう式しき看板かんばんになっている。またこれとは別べつに、銀ぎん傘かさ先端せんたん直下ちょっかに横断幕おうだんまく形式けいしきの広告こうこく（銀ぎん傘がさから吊つり下さげる形かたちで掲出けいしゅつされており、札幌さっぽろドームとほぼ同おなじ）が採用さいようされている。

スタンド上段じょうだんの広告こうこくは内外ないがい両面りょうめん掲示けいじだったが、2019年ねんより外側そとがわは化粧けしょう板ばんで覆おおわれ掲示けいじされていない。

2024年ねんシーズンからマウンド広告こうこくを導入どうにゅう。初代しょだい協賛きょうさんは神戸製鋼所こうべせいこうしょとなり同社どうしゃのロゴ「KOBELCO」が石灰せっかいで描えがかれる。掲出けいしゅつ対象たいしょうは阪神はんしん主催しゅさいのセリーグ公式こうしき戦せんとセ・パ交流こうりゅう戦せん（CSと日本にっぽんシリーズを除のぞく）。2023年ねんよりマウンドに「Tigers（斜体しゃたい）」や「六甲ろっこうミーツ・アート」を試験しけん描画びょうがしており、協賛きょうさん掲出けいしゅつは2024年ねん3月がつ5日にちのオープン戦せんで試験しけん導入どうにゅうする。

球場きゅうじょう外周がいしゅう・周辺しゅうへん施設しせつ

甲子園こうしえん駅前えきまえ広場ひろば

駅前えきまえ広場ひろば（2022年ねん8月がつ）
駅えき西口にしぐちから球場きゅうじょう方向ほうこうを望のぞむ

「アルプス」（右みぎ）と「ダグアウト」（左ひだり）

ゲート型がたオブジェ

「甲子園こうしえん駅えき#駅えき周辺しゅうへん」も参照さんしょう

最寄駅もよりえきである甲子園こうしえん駅えきとは西側にしがわの駅前えきまえ広場ひろばをアプローチとして繋つながっている。かつては旧きゅう申さる川がわの土手どてや松まつの並木なみきなど埋うめ立たて前まえの名残なごりが色濃いろこく残のこり、土手どての上うえには食堂しょくどうや居酒屋いざかや、売店ばいてんなどの屋台やたいが所ところ狭せましと立たち並ならんでいた。

しかし、甲子園こうしえん駅えきのリニューアルが完了かんりょうした2017年ねん8月がつ、西宮にしのみや市しは「阪神はんしん甲子園こうしえん駅えき周辺しゅうへん地区ちく都市とし再生さいせい整備せいび計画けいかく」を公表こうひょうし、「賑にぎわいとうるおいのある駅前えきまえ空間くうかんの整備せいび」「駅えき周辺しゅうへん部ぶの安全あんぜんで円滑えんかつな歩行ほこう空間くうかんの確保かくほ」を目標もくひょうとして駅前えきまえ広場ひろばの大幅おおはばな整備せいびに着手ちゃくしゅ。これに対たいして阪神はんしん側がわも一体いったいとなって整備せいびを進すすめ、2020年ねんシーズン前まえに整備せいびが完了かんりょうした。

旧きゅう申さる川がわ土手どてや松まつの並木なみき、屋台やたいなどはほぼ完全かんぜんに撤去てっきょされ、跡地あとちには「チームショップ アルプス」がリニューアルオープン、「アルプス」の跡地あとちには新あらたに「ファンショップ ダグアウト」がオープンした（2020年ねん6月がつ）。また、国道こくどう43号線ごうせんとの交差こうさ地点ちてんには「HANSHIN KOSHIEN STADIUM」と記しるされたゲート型がたのオブジェが設置せっちされた。さらに、駅前えきまえの円形えんけい広場ひろばには「スターバックス」や「アズナス→タイガースローソン」がオープン（2018年ねん9月がつ）、動どう線せんの見直みなおしによって隣接りんせつする「コロワ甲子園こうしえん」へのアクセスも容易よういになるなど、生活せいかつ空間くうかんとしての機能きのうが重視じゅうしされたものとなった。

甲子園こうしえん歴史れきし館かん

甲子園こうしえん歴史れきし館かん旧きゅう入口いりくち

詳細しょうさいは「甲子園こうしえん歴史れきし館かん」を参照さんしょう

1985年ねんにライトスタンド1階かい部分ぶぶんの一角いっかく（22号ごう門もんの跡あと）に設置せっちされた「阪神はんしんタイガース史料しりょう館かん」（ここでは選手せんしゅの記念きねん品ひんやチャンピオンフラッグなどが展示てんじされ、スタンド内部ないぶへは直接ちょくせつの通行つうこう不可ふかながら試合しあい開催かいさい時じなどに無料むりょう開放かいほうされていた）が前身ぜんしん。

大だい規模きぼ改修かいしゅう工事こうじに伴ともなう準備じゅんびにより、2008年ねんの夏なつに展示てんじ物ぶつは一旦いったん撤去てっきょされ、夏なつの高校こうこう野球やきゅうの期間きかん中ちゅうに高校こうこう野球やきゅうの記念きねん品ひんの展示てんじを行おこなった後のち、一時いちじ閉鎖へいさしたのち、2010年ねん3月がつ14日にちに、レフトスタンドの1階かい（17号ごう門もんの跡あと）とレフト・ライトスタンドの2階かい部分ぶぶんで新あらたに「甲子園こうしえん歴史れきし館かん」として、高校こうこう野球やきゅうや甲子園こうしえんボウルに関かんするものも展示てんじに加くわえて新規しんきに有料ゆうりょう施設しせつとしてオープンしている。

その後ご、徐々じょじょに展示てんじスペースが手狭てぜまになるようになったこともあり、球場きゅうじょう横よこの市有しゆう地ちを借かり上あげて新あらたに「甲子園こうしえんプラス」（後述こうじゅつ）をオープン、それに合あわせて同どう施設しせつのフロアを利用りようして展示てんじスペースを拡大かくだいした。

甲子園こうしえんプラス

球場きゅうじょう南側みなみがわ（センター側がわ後方こうほう）に位置いちする別館べっかん。2022年ねん3月がつ3日にち開業かいぎょう。商業しょうぎょう施設しせつの他ほか、歴史れきし館かんの展示てんじスペースなどを内包ないほうする複ふく合あい施設しせつであり、「365日にちにぎわいのあるボールパークエリアの形成けいせい」「スポーツをテーマにしたまちづくり」を目指めざす甲子園こうしえん球場きゅうじょうにおいて「野球やきゅう・スポーツ振興しんこうの場ば」「地域ちいきの憩いこい・子育こそだて・学まなびの交流こうりゅう拠点きょてん」として機能きのうする。

地上ちじょう3階かい建だてで、野球やきゅう用品ようひん専門せんもん店てんやファミリー層そうを中心ちゅうしんに人気にんきの飲食いんしょく店てんが路面ろめん型がたで出店しゅってんし、地域ちいきの賑にぎわい創出そうしゅつを図はかる1階かいの「商業しょうぎょうフロア」、一部いちぶ移転いてん・拡張かくちょうした歴史れきし館かんに、実際じっさいに身体しんたいを動うごかして野球やきゅうを体験たいけんするゾーン、店内てんないに野球やきゅう関連かんれんの書棚しょだなを配置はいちしたカフェを併設へいせつし、歴史れきし館かんと一体いったい的てきな空間くうかんづくりを図はかる2階かいの「甲子園こうしえん歴史れきし館かんフロア」、スポーツ・学まなび・子育こそだてを通つうじて、地域ちいきの交流こうりゅう拠点きょてんとなることを目指めざす3階かいの「キッズフロア」によって構成こうせいされる。

野球やきゅう塔とう

3代目だいめ野球やきゅう塔とう

甲子園こうしえん球場きゅうじょうのスタンド外がいには、高校こうこう野球やきゅうを記念きねんして建立こんりゅうされたモニュメント「野球やきゅう塔とう」が存在そんざいする。

初代しょだい

1934年ねん、夏なつの甲子園こうしえん20回かい大会たいかいを記念きねんして、大阪おおさか朝日新聞社あさひしんぶんしゃが建設けんせつ。球場きゅうじょう北東ほくとうの松林まつばやし（現在げんざいの甲子園こうしえん警察けいさつ署しょ付近ふきん）に高たかさ30mの塔とうのほか、20本ほんの柱廊ちゅうろう、直径ちょっけい35m・8段だん・2,500名めい収容しゅうようの階段かいだん型がた観覧席かんらんせきを備そなえ、柱はしらには第だい1回かい大会たいかいから第だい20回かいまでの優勝ゆうしょう校こう・選手せんしゅ名めいが1枚まいずつ銅どう製せいの銘板めいばんに刻きざまれていた。しかし存在そんざいしていた期間きかんは短みじかく、塔とうは近ちかくに新設しんせつされた鳴尾なるお飛行場ひこうじょうへの離着陸りちゃくりくの邪魔じゃまになると太平洋戦争たいへいようせんそう中なかに撤去てっきょ、銘板めいばんは軍ぐんに供出きょうしゅつされ、残のこりの列れつ柱ばしらも空襲くうしゅうで崩壊ほうかい、跡地あとちも戦後せんごに道路どうろ（現在げんざいの国道こくどう43号ごう）の拡張かくちょう時じに区画くかく整理せいりされ無なくなった。現在げんざいは鋳潰いつぶされなかった銘板めいばんがいくつか残のこされており、そのうち第だい2回かい・慶應義塾けいおうぎじゅく普通ふつう部ぶのものが野球やきゅう体育たいいく博物館はくぶつかんに、第だい20回かい・呉くれ港こう中なかのものが甲子園こうしえん歴史れきし館かんに展示てんじされている。

2代だい

正式せいしき名称めいしょうは「選抜せんばつ高校こうこう野球やきゅう塔とう」。1958年ねん、春はるのセンバツ30回かい大会たいかいを記念きねんして、毎日新聞社まいにちしんぶんしゃが建設けんせつ。球場きゅうじょう西側にしがわの敷地しきちに高たかさ4.5mのモニュメントを建設けんせつし、台座だいざには第だい1回かい大会たいかいからの優勝ゆうしょう校こうが刻きざまれた。リニューアル工事こうじに伴ともない、2006年ねんに撤去てっきょ。

3代だい

2010年ねんのリニューアル第だい3期き工事こうじの完工かんこうにあわせて高野連こうやれん・朝日新聞社あさひしんぶんしゃ・毎日新聞社まいにちしんぶんしゃの3団体だんたいにより建設けんせつされた。場所ばしょはレフトスタンド後方こうほう（「甲子園こうしえん歴史れきし館かん」の入口いりくちゲート前まえにあたる）で塔とうの高たかさは15m。20本ほんの列れつ柱ばしらの一部いちぶには、春はる・夏なつそれぞれの優勝ゆうしょう校こう名めいが刻印こくいんされた銘板めいばんが取とり付つけられている。

ミズノスクエア

ミズノスクエア

2010年ねんに一塁いちるい側がわ場外じょうがいへ整備せいびされたイベント広場ひろば。ミズノがネーミングライツを取得しゅとくしており、「ミズノスクエア」と名なづけられている。「野球やきゅう王おうベーブ・ルースの碑いしぶみ」のレリーフ（1949年ねん松岡まつおか阜制作せいさく、球場きゅうじょうリニューアルに伴ともない球場きゅうじょう正面しょうめんから移設いせつ）や、金本かなもと知とも憲けん連続れんぞく全ぜんイニング出場しゅつじょう世界せかい記録きろく記念きねん碑ひ、タイガース創立そうりつ50年ねん記念きねんの虎とらの像ぞう（駅前えきまえ広場ひろばリニューアルに伴ともない2018年ねん2月がつに移設いせつ）などのモニュメントが立たち並ならぶ他ほか、ミズノの野球やきゅう道具どうぐの歴史れきしについて学まなべるパネルなども設置せっちされている。

OBAYASHI-SITE

2021年ねんにレフト側がわ場外じょうがいへ整備せいびされた広場ひろば。球場きゅうじょう建設けんせつ・工事こうじに関かかわる大林組おおばやしぐみがネーミングライツを取得しゅとくしており、「OBAYASHI-SITE（オオバヤシ・サイト、通称つうしょう：O-SITE）」と名なづけられている。「365日にちのにぎわいのある“ボールパークエリア”の形成けいせい」を目指めざした取とり組くみの一環いっかんとして設置せっちされたもので、「野球やきゅう開催かいさい日び以外いがいでも人々ひとびとが行いき交かう憩いこいの場ば」や敷地しきち内外ないがいを繋つなぐ役割やくわりを担になう。見みる角度かくどによって「甲子園こうしえん」「大林組おおばやしぐみ」と表示ひょうじが変かわる「スコアボード型がたモニュメント」や、その他た球場きゅうじょう建設けんせつの歴史れきしが学まなべるパネルなども設置せっちされている。

ららぽーと甲子園こうしえん

ららぽーと甲子園こうしえん（2017年ねん）

詳細しょうさいは「ららぽーと甲子園こうしえん」を参照さんしょう

甲子園こうしえん球場きゅうじょうから甲子園こうしえん筋すじを挟はさんで南東なんとう側がわに隣接りんせつする大型おおがたのショッピングセンター。旧きゅう・阪神はんしんパークの跡地あとちにおける「甲子園こうしえんドーム」建設けんせつ計画けいかくが白紙はくしとなった後のち、2004年ねん11月にオープンした。

キーワード

浜風はまかぜ

甲子園こうしえん球場きゅうじょうにおける「浜風はまかぜ」は、球場きゅうじょうの南西なんせい（ライトスタンド後方こうほう）からレフトスタンド・三塁さんるい側がわアルプススタンド方向ほうこうへ吹ふき抜ぬける風ふうのことである。主おもに夏なつの晴天せいてん時じの昼間ひるまに発生はっせいする海風かいふうであり、プロ野球やきゅうや高校こうこう野球やきゅうなどの開催かいさい時期じきと重かさなることから球場きゅうじょうの「名物めいぶつ」としても知しられている。

浜風はまかぜが強つよい場合ばあい、スタンド上辺うわべを超こえる高たかさに上あがった打球だきゅうは特とくに強つよく風ふうの影響えいきょうを受うけることとなり、守備しゅびに就ついた野手やしゅが目測もくそくを誤あやまったり、ライト方向ほうこうへ上あがった本塁打ほんるいだ性せいの打球だきゅうが逆風ぎゃくふうとなった浜風はまかぜに押おし戻もどされた結果けっかスタンドまで届とどかないなどといったケースもしばしばである。そのためライト方向ほうこうへの打球だきゅうが多おおくなる左ひだり打者だしゃにとっては「不利ふりな球場きゅうじょう」と言いえるが、右みぎ打者だしゃにとっても完全かんぜんな追おい風かぜになることは少すくなく、この浜風はまかぜで本塁打ほんるいだを損そんしている選手せんしゅは非常ひじょうに多おおい。実際じっさいに、本塁打ほんるいだの出でやすさを示しめす本塁打ほんるいだパークファクターが12球団きゅうだんの本拠地ほんきょち球場きゅうじょうで最低さいていであったシーズンもあるなど、球場きゅうじょう自体じたいの広ひろさも相あいまって投手とうしゅ有利ゆうりの「ピッチャーズパーク」に分類ぶんるいされる球場きゅうじょうである。

その一方いっぽうで、掛かけ布ぬの雅之まさゆきやランディ・バースらはこの浜風はまかぜの特性とくせいを逆手さかてに取とり、左ひだり打者だしゃながら「芸術げいじゅつ的てき」と評ひょうされる流ながし打うちでレフト方向ほうこうへの本塁打ほんるいだを量産りょうさんした。また、「奇跡きせきのバックホーム」のように、この浜はま風ふうが試合しあい結果けっかを左右さゆうしてしまうこともある。

なお、アルプススタンドと外野がいやスタンドとの間あいだに存在そんざいする隙間すきまは風ふうの抜ぬけ道みちとなっており、浜風はまかぜが舞まっている日ひでも右翼うよくポール際ぎわへの打球だきゅうはよく伸のびる。赤星あかほし憲けん広ひろ（左ひだり打者だしゃ）が2005年ねんに放はなった唯一ゆいいつの本塁打ほんるいだ（現役げんえき中ちゅうに放はなった3本ほんのうち、これが最後さいごのものとなった）はその右翼うよくポール際ぎわに放はなったものである。

ただし、2009年ねんの銀ぎん傘かさ架かけ替がえによって、内野ないやスタンド上じょうの従来じゅうらいの広告こうこく看板かんばんがあった場所ばしょが金網かなあみのみになったために風ふうの吹ふき方かたが変かわり浜風はまかぜが弱よわまった可能かのう性せいが示唆しさされている。また、ライトスタンドの後うしろ（甲子園こうしえん競輪けいりん場じょう跡地あとち）にマンションが建設けんせつされたことで浜風はまかぜが弱よわまったという指摘してきもある。

21世紀せいきの大だい改修かいしゅう

正面しょうめんチケット売うり場ば付近ふきん・改修かいしゅう工事こうじ前まえの撮影さつえい。球場きゅうじょう外壁がいへきを覆おおう蔦つた

正面しょうめんチケット売うり場ば付近ふきん・改修かいしゅう工事こうじ前まえ、蔦つたの伐採ばっさい後ごの撮影さつえい。取とり除のぞかれた蔦つたの代かわりに緑みどりのパネルで覆おおわれている。

正面しょうめんチケット売うり場ば付近ふきん・改修かいしゅう工事こうじ後ごの撮影さつえい。（2010年ねん3月がつ22日にち撮影さつえい）

新装しんそう後ご、ガラス張がらすばりとなった球場きゅうじょう正面しょうめん（2009年ねん10月がつ18日にち撮影さつえい）

基本きほん構想こうそうの発表はっぴょう

2005年ねん11月7日にちに基本きほん構想こうそうとして正式せいしき発表はっぴょうされた。改修かいしゅうに関かんする主おもな構想こうそうは下記かきの通とおり（詳細しょうさいは外部がいぶリンクを参照さんしょう）。

• 2007年ねん10月がつ着工ちゃっこう、2010年ねん3月がつ竣工しゅんこう。シーズンオフを中心ちゅうしんに3期きにわけて工事こうじを行おこない、プロ野球やきゅう・高校こうこう野球やきゅうはともに開催かいさい予定よていとする。
• 天然てんねん芝しばと黒土こくど、オープンエアー（グラウンドに屋根やねをかけない）の形態けいたい維持いじ。
• 甲子園こうしえん球場きゅうじょうのシンボルとされている蔦つたを改修かいしゅう工事こうじ前まえに一旦いったん伐採ばっさい（2006年度ねんどと2007年度ねんどのシーズンオフ2年間ねんかんに分わけて行おこなう）し、工事こうじ終了しゅうりょう後ごに再さい植うえ栽。
• バリアフリー対策たいさくにより、収容しゅうよう人員じんいんを4万まん7,000人にんに縮小しゅくしょう。

工事こうじ時期じきは以下いかの通とおり。

• 2007年ねんシーズンオフは内野ないやスタンド内部ないぶの改装かいそうと銀ぎん傘かさの撤去てっきょ（そのため2008年ねんシーズンは銀ぎん傘かさなし）を実施じっし。
• 2008年ねんシーズンオフはアルプス・外野がいやスタンドの内部ないぶ及および観客かんきゃく席せきの改装かいそうと新しん銀ぎん傘かさの設置せっちを実施じっし。
• 2009年ねんシーズンオフは内野ないやスタンドの観客かんきゃく席せき更新こうしんと外周がいしゅう整備せいびを実施じっし。

ドーム化か見送みおくりに関かんしては高校こうこう野球やきゅう界かいから「青空あおぞらの下したでプレーできなくなり、高校こうこう野球やきゅうに相応ふさわしくない」との反対はんたい論ろんが続出ぞくしゅつしていた。また収容しゅうよう人数にんずうを減へらすことにより今いま以上いじょうに阪神はんしん戦せんのチケットの競争きょうそう率りつが高たかくなり、球場きゅうじょうへ見みに行いけなくなるファンが今いまよりも増ふえてしまう可能かのう性せいがあるため、改修かいしゅうするのなら増ぞう席せきをするべきだという意見いけんもあった。

なお、この改修かいしゅうにより2007年ねん - 2009年ねんのシーズンは阪神はんしんがホームとなるポストシーズン（クライマックスシリーズと日本にっぽんシリーズ）のゲームを甲子園こうしえん球場きゅうじょうで行おこなわないことが2005年ねん11月の実行じっこう委員いいん会かいで了承りょうしょうされた。なお2008年ねんまで阪神はんしんの監督かんとくを務つとめた岡田おかだ彰布あきのぶはこの球団きゅうだんの対応たいおうに対たいし苦言くげんを呈ていしている。実際じっさいの代替だいたい開催かいさい先さきは以下いかの通とおり。

• 2007年ねんは阪神はんしんがホームとなるポストシーズンゲームは開催かいさいされず。
• 2008年ねんは工事こうじ開始かいし日びまでに開催かいさいできなかったレギュラーシーズン1試合しあいをスカイマークスタジアムで、クライマックスシリーズ第だい1ステージを京きょうセラドーム大阪おおさかで開催かいさい。
• 2009年ねんは後述こうじゅつの工期こうき短縮たんしゅくにより10月がつにレギュラーシーズン2試合しあいを行おこなった。

試合しあいではないが、毎年まいとしオフシーズンに行いっていたイベントも場所ばしょを変かえて開催かいさいされた。

• 阪神はんしんの「ファン感謝かんしゃデー」は「ファン感謝かんしゃの集つどい」として2007年ねんはインテックス大阪おおさかで、2008年ねんはワールド記念きねんホールで開催かいさい。
• 甲子園こうしえんボウルは長居ながい陸上りくじょう競技きょうぎ場じょうで代替だいたい開催かいさい（2007年ねん、2008年ねん）。

工期こうき短縮たんしゅく公表こうひょう

2006年ねん7月がつに上記じょうき基本きほん構想こうそうの工期こうきを短縮たんしゅくすることが発表はっぴょうされた。変更へんこう後ごの工事こうじ予定よていは以下いかの通とおり。

• 2007年ねんシーズンオフは内野ないやスタンドの内部ないぶ及および観客かんきゃく席せきの改装かいそうを実施じっし（旧きゅう銀ぎん傘かさを維持いじ）。
• 2008年ねんシーズンオフはアルプス・外野がいやスタンドの内部ないぶ及および観客かんきゃく席せきの改装かいそうと銀ぎん傘かさの撤去てっきょ・付つけ替かえを実施じっし。
• 2009年ねんシーズンオフは外周がいしゅう整備せいびを実施じっし。

これにより、2008年ねんシーズンも旧きゅう銀ぎん傘かさが維持いじされ、球場きゅうじょう本体ほんたいは2009年ねん3月がつまでに完成かんせいすることになった。

また改修かいしゅうに先立さきだつ形かたちで、2007年ねん2月がつに球場きゅうじょう西にし隣となりのテニスコート（旧きゅう甲子園こうしえん水上すいじょう競技きょうぎ場じょう跡あと）があった場所ばしょにクラブハウスを建築けんちくし、球場きゅうじょう内ないにあったロッカーやトレーニングルームなどの選手せんしゅ関連かんれん施設しせつや球団きゅうだん事務所じむしょを移うつしている。また外壁がいへきの工事こうじはシーズン中ちゅうも行おこなわれた。

第だい1期き改修かいしゅう

2007年ねんオフから予定よてい通どおり工事こうじを開始かいしし、2008年ねん3月がつ11日にちに大林組おおばやしぐみより引渡ひきわたしを受うけ工事こうじ完了かんりょうとなった。内野ないやスタンド部ぶの構造こうぞうは改修かいしゅう前まえとは大幅おおはばに変かわり（外見がいけん上じょうは）新築しんちく同様どうようとなった。工事こうじ以前いぜんの構造こうぞうを確認かくにんできるのは主おもだった柱はしらぐらいである。これまで観客かんきゃく用ようの回廊かいろうだった1階かいが関係かんけい者しゃ専用せんようエリアとされ、2階かいの回廊かいろうと3階かいの回廊かいろうが観客かんきゃくエリアとなった。また分煙ぶんえん化かも図はかられた。改修かいしゅう後ごに無む観客かんきゃくで行おこなわれた練習れんしゅう試合しあいにおいて、グラウンドとダグアウトとの段差だんさが90cmもあることや、後列こうれつのベンチに座すわると天井てんじょうが低ひくすぎるなどの危険きけん性せいを選手せんしゅ側がわから指摘してきされたため、ベンチを前まえにずらすなど手直てなおしを行おこなった。これ以外いがいでは特とくに問題もんだいはなく、3月22日にちに第だい80回かい選抜せんばつ高等こうとう学校がっこう野球やきゅう大会たいかいで内野ないやエリアのリニューアルオープンを迎むかえた。

第だい2期き改修かいしゅう

2008年ねん5月がつには第だい2期き改修かいしゅうの変更へんこう概要がいようが発表はっぴょうされ、同年どうねん10月がつより工事こうじが開始かいし、翌年よくねん3月がつ12日にちに大林組おおばやしぐみより引渡ひきわたし完了かんりょう。アルプススタンドには2階かい回廊かいろう、外野がいやスタンドには1階かい回廊かいろうが追加ついかされ、観客かんきゃく用よう施設しせつ面積めんせきが増ふやされたほか、銀ぎん傘かさとサブスコアボード、照明しょうめいが取とり替かえられた。また外野がいやの観客かんきゃく動どう線せんの変更へんこうにより、スコアボード下かにあった外野がいや中央ちゅうおう門もんが廃止はいしされた。銀ぎん傘かさの下したには法人ほうじん会員かいいん制せいの「ロイヤルスイート」と、「甲子園こうしえんライナービジョン」が設置せっちされた。この改修かいしゅうで野球やきゅう開催かいさいに関かんする球場きゅうじょう本体ほんたいの改修かいしゅうは全すべて終了しゅうりょうした。また乳幼児にゅうようじを伴ともなう観客かんきゃくへの利便りべん性せい向上こうじょうのため、託児たくじ所しょ（有料ゆうりょう）、授乳じゅにゅう室しつが新設しんせつされた。

第だい3期き改修かいしゅう

2009年ねん10月がつから翌年よくねん3月がつまで行おこなわれた第だい3期きの改修かいしゅうでは、銀ぎん傘かさ上部じょうぶの太陽たいよう電池でんちパネルの設置せっち、グッズや軽食けいしょくを販売はんばいする売店ばいてん基地きち棟とうの設置せっち、広場ひろばなど各種かくしゅイベント開催かいさいスペースの拡充かくじゅう、球場きゅうじょう外周がいしゅうの床ゆか面めんへの煉瓦れんがブロック敷設ふせつなど、試合しあい開催かいさいには支障ししょうをきたさない工事こうじが行おこなわれた。

この工事こうじに付随ふずいし「甲子園こうしえん歴史れきし館かん」が外野席がいやせき下かにオープン。また、外周がいしゅう道路どうろの煉瓦れんがブロックは「KOSHIEN NAMING BRICK MEMBERS」としてファンなどから購入こうにゅう者しゃを募つのり、ブロック1個こごとに購入こうにゅう者しゃの名前なまえや短文たんぶんを刻印こくいんして敷設ふせつされた。

プロ野球やきゅうに関かんするエピソード

球場きゅうじょう初はつの日本にっぽんシリーズ（当時とうじは日本にっぽんワールドシリーズ）は阪神はんしんの試合しあいではなく、1950年ねん11月25日にちの松竹しょうちくロビンス対たい毎日まいにちオリオンズの第だい3戦せんである。この年としはフランチャイズがまだ正式せいしきに制度せいど化かされておらず、シリーズは1試合しあいごとに会場かいじょうを代かえて行おこなわれた。

1953年ねん10月がつ12日にちにも日本にっぽんワールドシリーズ・南海なんかい対たい巨人きょじんの第だい6試合しあいが開ひらかれたが、有料ゆうりょう入場にゅうじょう者しゃは6,346人にんでシリーズワースト記録きろくとなった。これは当時とうじの規定きていに「第だい1・第だい3・第だい5・第だい7試合しあいと第だい2・第だい4・第だい6試合しあいの使用しよう球場きゅうじょうは毎年まいとし両りょうリーグが交互こうごにこれを指定していする。ただし、第だい1・第だい2試合しあいと第だい3・第だい4試合しあいと第だい5・第だい6試合しあいの使用しよう球場きゅうじょうはそれぞれ連続れんぞくして同どう一いち地域ちいきにある球場きゅうじょうを指定していする」とあったためで、この年としの偶数ぐうすう試合しあいの球場きゅうじょう指定してい権けんはセ・リーグ、つまり巨人きょじん側がわにあったためである。

1972年ねん9月がつ19日にちの阪神はんしん対たい巨人きょじん22回戦かいせんの試合しあい中ちゅう20時じ20分ふんに「三塁さんるい側がわアルプススタンドを20時じ40分ふんに爆破ばくはする」という電話でんわがあり、5回かい裏うら2死しで8番ばん代打だいだ安藤あんどう統みつる男おとこの打席だせき中ちゅうの20時じ38分ふんに試合しあいが一時いちじ中断ちゅうだん。不審ふしん物ぶつは発見はっけんされず、12分ふん後ご試合しあいは再開さいかいされた。

1973年ねん10月がつ22日にちの阪神はんしん対たい巨人きょじん戦せん、勝かったチームがセ・リーグ年度ねんど優勝ゆうしょうを決きめる試合しあいで、巨人きょじんが9-0で勝かち、日本にっぽんプロ野球やきゅう記録きろくの9年ねん連続れんぞくリーグ優勝ゆうしょうを決きめた。ところが試合しあい終了しゅうりょう後ご、余あまりに不甲斐ふがいない試合しあいに激怒げきどした阪神はんしんファンがグラウンド内ないに乱入らんにゅうしたため、巨人きょじんは胴上どうあげを宿舎しゅくしゃで行おこなった。前年ぜんねんの1972年ねんも巨人きょじんは甲子園こうしえん球場きゅうじょうでリーグ優勝ゆうしょうを決きめているが、このときも阪神はんしんファンがグラウンド内ないに乱入らんにゅうしたため、球場きゅうじょうでの胴上どうあげは中止ちゅうしとなっている。これが後のちに各地かくちの球場きゅうじょうのフェンスが高たかくなった一因いちいんとも言いわれている。さらに2002年ねん、9月24日にちに巨人きょじんがリーグ優勝ゆうしょうを決きめた際さいも、警備けいび員いんは通常つうじょうより多おおく配置はいちされた。

阪神はんしんによる日本にっぽんシリーズの開催かいさいは1962年ねん（対たい東映とうえい）、1964年ねん（対たい南海なんかい）、1985年ねん（対たい西武せいぶ）、2003年ねん（対たいダイエー）、2005年ねん（対たい千葉ちばロッテ）、2014年ねん（対たい福岡ふくおかソフトバンク）2023年ねん（対たいオリックス）の7度どとなっている。このうち、3度ど（1962年ねん、1964年ねん、2005年ねん）は甲子園こうしえん球場きゅうじょうで相手あいてチームの胴上どうあげを見みている一方いっぽうで、阪神はんしんが日本一にっぽんいちになった1985年ねんは西武せいぶライオンズ球場きゅうじょうで、2023年ねんは京きょうセラドーム大阪おおさかで日本一にっぽんいちになったため、阪神はんしんの日本一にっぽんいちの胴上どうあげは甲子園こうしえん球場きゅうじょうでは一いち度ども行おこなわれていない。

1985年ねんの日本にっぽんシリーズ第だい4戦せんの有料ゆうりょう入場にゅうじょう者しゃ数すうは51,554人にんで、これは日本にっぽんシリーズの最多さいた入場にゅうじょう者しゃ数すう記録きろくである。

1992年ねん9月がつ11日にちの阪神はんしん対たいヤクルト18回戦かいせんでは、日本にっぽんプロ野球やきゅう史上しじょう最長さいちょう試合しあいが行おこなわれた。3-3と同点どうてんのまま9回かい裏うらに入はいり、2死し走者そうしゃ1塁るいの場面ばめんで阪神はんしん・八木やぎ裕ひろしが放はなった打球だきゅうは一旦いったんは本塁打ほんるいだの判定はんていがなされ、ヒーローインタビューのお立たち台だいまで用意よういされたものの、ヤクルト側がわからの抗議こうぎを受うけ審判しんぱん団だんが協議きょうぎした結果けっか、判定はんていが覆おおって二塁打にるいだとなり得点とくてんも認みとめられなかった。だが、今度こんどは阪神はんしんが抗議こうぎを始はじめたため試合しあいが中断ちゅうだん、のち阪神はんしん側がわが二塁打にるいだの判定はんていを受うけ入いれたため試合しあいが再開さいかいされたが、結局けっきょくは延長えんちょう15回かい（当時とうじは延長えんちょうは15回かいまで）引ひき分わけ、試合しあい時間じかんは6時じ間あいだ26分ふん（中断ちゅうだん37分ふんを含ふくむ）にも及および、日付ひづけも変かわっていた。

2000年ねん9月がつ12日にちの阪神はんしん対たい巨人きょじん26回戦かいせんは、前日ぜんじつの東海とうかい豪雨ごううで東海道新幹線とうかいどうしんかんせんがストップし、列車れっしゃ内ないに巨人きょじんの選手せんしゅが閉とじ込こめられて甲子園こうしえん球場きゅうじょうに到着とうちゃくできなくなり中止ちゅうしとなった。

2008年ねんまでは、相手あいてチームの選手せんしゅが本塁打ほんるいだを打うつとウィリアム・テル序曲じょきょく第だい4部ぶアレグロ・ヴィヴァーチェ（スイス軍隊ぐんたいの行進こうしん）が流ながれていた（その前まえには阪神はんしんの選手せんしゅが本塁打ほんるいだを打うったときに流ながされていた）。

2011年ねん10月がつ19日にち、この日ひ行おこなわれていた横浜よこはま戦せんで、阪神はんしんの選手せんしゅがゴロを打うった際さいに折おれたバットがスタンドに飛とび込こんできて、女性じょせいの観客かんきゃくの顔面がんめんを直撃ちょくげきし、女性じょせいは傷跡きずあとが残のこるほどの怪我けがをした。女性じょせい側がわは「ネットなど安全あんぜん設備せつびに不備ふびがあった上うえに、観客かんきゃくへの注意ちゅうい喚起かんきが足たりなかった」などとして、試合しあいを主催しゅさいしていた阪神はんしんタイガースに対たいし、約やく1,300万まん円えんの損害そんがい賠償ばいしょうを求もとめ神戸こうべ地裁ちさい尼崎あまがさき支部しぶに提訴ていそした。2014年ねん1月がつ30日にち、同どう地裁ちさいは「球団きゅうだん側がわの過失かしつは認みとめられない」として女性じょせいの訴うったえを棄却ききゃくした。

2016年ねん5月がつ8日にち、この日ひ行おこなわれた東京とうきょうヤクルトスワローズ戦せんで、空そらから魚さかなの死骸しがいが落おちてくるトラブルが発生はっせいし、試合しあいが一時いちじ中断ちゅうだんした。過去かこには、2003年ねん8月がつ27日にち（対たい巨人きょじん戦せん）では5回かい裏うら途中とちゅうに猫ねこが、2013年ねん8月がつ31日にち（対たい広島ひろしま戦せん）では5回かい表ひょうの直前ちょくぜんにイタチが、それぞれグラウンドに乱入らんにゅうし試合しあいが一時いちじ中断ちゅうだんしている。

2017年ねん5月がつ5日にちから7日にちの対たい広島ひろしま戦せんでは、こどもの日ひに因ちなんで、日本人にっぽんじん選手せんしゅと審判しんぱん員いんについてはスコアボードで平仮名ひらがな表記ひょうきとした。2018年ねん以降いこうも同様どうようの企画きかくを実施じっししている。

2017年ねん9月がつ8日にちの対たいDeNA戦せんで、鳥谷とりたに敬たかしが通算つうさん2000安打あんだを達成たっせいした。阪神はんしんの生はえ抜ぬき選手せんしゅが甲子園こうしえん球場きゅうじょうで2000安打あんだを達成たっせいしたのはこれが初はつである。また他た球団きゅうだんでは王おう貞治さだはる（巨人きょじん）と若松わかまつ勉つとむ（ヤクルト）が甲子園こうしえん球場きゅうじょうで2000安打あんだを達成たっせいしているが、奇遇きぐうにも甲子園こうしえん球場きゅうじょうで2000安打あんだを達成たっせいした3選手せんしゅはいずれも背番号せばんごう1の左ひだり打うち選手せんしゅである。

2017年ねん10月がつ15日にちのクライマックスシリーズ（対たいDeNA戦せん）では、大雨おおあめでグラウンドコンディションが劣悪れつあくのなか試合しあいを強行きょうこう。選手せんしゅは泥どろまみれになりながらプレーを続行ぞっこうした。泥沼どろぬまの様ようなフィールド状況じょうきょうからこの試合しあいは一部いちぶファンに「泥どろ試合しあい」と呼よばれ、試合しあい開催かいさいの是非ぜひについて賛否さんぴが分わかれた。また、グラウンドを試合しあいが出来できるように整備せいびした阪神はんしん園芸えんげいを称賛しょうさんする声こえが相次あいついだ。

2018年ねん9月がつ9日にちの対たい巨人きょじん戦せんでは、小雨こさめが降ふる中なかで試合しあいを強行きょうこうしたが、途中とちゅうから雨脚あまあしが強つよくなり4回かい表ひょう終了しゅうりょう時じに一時いちじ中断ちゅうだん。一旦いったんは雨脚あまあしが弱よわくなったものの再ふたたび強つよくなり、結局けっきょくはノーゲームが宣告せんこくされた。中断ちゅうだん時間じかんは1時じ間あいだ28分ふんにも及および、甲子園こうしえん球場きゅうじょうにおける降雨こううでの中断ちゅうだんとしては過去かこ最長さいちょうとなった。

2018年ねんのシーズンにおいて、甲子園こうしえん球場きゅうじょうでホームランを最もっとも多おおく打うった選手せんしゅはDeNAのソト（10試合しあいで6本ほん）であり、阪神はんしん以外いがいのチームの選手せんしゅが同どう一いちシーズンで最もっとも多おおく甲子園こうしえん球場きゅうじょうでホームランを打うったのは61年ねんぶりであった。同年どうねんの阪神はんしん選手せんしゅでは福留ふくとめ孝介こうすけと糸井いとい嘉男よしおの5本ほんが最多さいたであり、阪神はんしん選手せんしゅは合計ごうけいで20本ほん、一方いっぽうで阪神はんしん以外いがいのチームの選手せんしゅは合計ごうけいで48本ほん打うっており、このマイナス28本ほん差さはラッキーゾーン撤去てっきょ後ごの1992年ねん以降いこうでは最悪さいあくであった。同年どうねんの阪神はんしんは甲子園こうしえん球場きゅうじょうでの戦績せんせきは21勝しょう39敗はい2分ふんで借金しゃっきん18であったが、これも球団きゅうだん史上しじょう最悪さいあくであった。

2020年ねん10月がつ19日にち、対たいヤクルト21回戦かいせんで、藤浪ふじなみ晋すすむ太郎たろうが7回かい表ひょう2死しから松本まつもと友ともへ投とうじた2球きゅう目め直球ちょっきゅうが甲子園こうしえん球場きゅうじょう最速さいそく（自身じしん最速さいそく記録きろくかつ球団きゅうだん最速さいそく記録きろくも更新こうしん）となる162km/hを記録きろくした。また、この日ひの試合しあいでは、ヤクルトはアルバート・スアレス（兄あに）が先発せんぱつし、一方いっぽうの阪神はんしんは9回かい表ひょうにクローザーのロベルト・スアレス（弟おとうと）が登板とうばんした。敵てきと味方みかたに分わかれての外国がいこく人じん兄弟きょうだいによる同どう一いち試合しあい登板とうばんは、プロ野球やきゅう史上しじょう初はじめての出来事できごととなった。

2023年ねん8月がつ30日にち、対たいDeNA22回戦かいせんで、DeNAの牧まき秀しげる悟さとるが2試合しあい連続れんぞくとなる決勝けっしょうの24号ごう3ランを放はなった。牧まきは、これにより阪神はんしんタイガース以外いがいの選手せんしゅとしては史上しじょう初はつとなる、甲子園こうしえん球場きゅうじょう5試合しあい連続れんぞくホームランを放はなった。

2024年ねん3月がつ10日とおか、対たい巨人きょじんオープン戦せんで、4万まん1129人にんの観客かんきゃくを集あつめ、甲子園こうしえんのオープン戦せんとしては実数じっすう発表はっぴょうとなった2005年ねん以降いこうで最多さいたを記録きろく。また、初はじめて4万まん人にんを超こえ、入場にゅうじょう券けんは当日とうじつ試合しあい開始かいし前まえに完売かんばいした。これまでのオープン戦せんの最多さいた観客かんきゃく動員どういん記録きろくは2010年ねん3月がつ14日にちの対たい巨人きょじん戦せんで、3万まん2741人にんであった。

パ・リーグ主催しゅさいの公式こうしき戦せん

2リーグ分裂ぶんれつ後ご、初はじめて行おこなわれたパ主催しゅさい試合しあい（2011年ねん4月がつ16日にち パ・リーグ公式こうしき戦せん 楽天らくてん対たいオリックス）

2011年ねん3月がつ11日にち、この日ひ発生はっせいした東日本ひがしにっぽん大震災だいしんさいの影響えいきょうにより、楽天らくてんが本拠地ほんきょち球場きゅうじょうとして使用しようしている宮城みやぎ球場きゅうじょう（当時とうじの愛称あいしょうは「日本製紙にほんせいしクリネックススタジアム宮城みやぎ」）が損壊そんかいし、修繕しゅうぜんのため同どう球場きゅうじょうでの試合しあい開催かいさいが4月がつ28日にちまで不可能ふかのうとなったため、阪神球団はんしんきゅうだんの厚意こういもあり、4月がつ15日にち - 同どう17日にちに楽天らくてん対たいオリックス戦せんが当とう球場きゅうじょうで代替だいたい開催かいさいされ、3日間にちかんで計けい6万まん3千せん人にんが来場らいじょうした。

パシフィック・リーグ球団きゅうだん主催しゅさいによる公式こうしき戦せんの開催かいさいは、現行げんこうの2リーグに分立ぶんりつした1950年ねん以来いらい、初はつの出来事できごとであった。場内じょうないアナウンスは日本製紙にほんせいしクリネックススタジアム宮城みやぎに準じゅんじて行おこなわれ、オリックスのラッキー7では、当時とうじ阪神はんしん主催しゅさいでは演奏えんそうされなかった『SKY』も演奏えんそうされた。なおリリーフカーは使用しようされず、リリーフ投手とうしゅはアイビーシートとアルプス席せきとの間あいだの通路つうろから登場とうじょう、そのまま走はしってマウンドに向むかった。

翌よく2012年ねんも前年ぜんねんの開催かいさいが好評こうひょうだったことを受うけて、4月がつ10日とおかに楽天らくてん対たい西武せいぶ戦せんを当とう球場きゅうじょうで開催かいさいし、平日へいじつながら2万まん2千せん人にんが来場らいじょうした（当初とうしょは翌よく11日にちも同どうカードを開催かいさい予定よていであったが雨天うてん中止ちゅうしとなったため、10月4日にちに日本製紙にほんせいしクリネックススタジアム宮城みやぎにて振替ふりかえ試合しあいを行おこなった）。楽天らくてんは当初とうしょ2013年ねん以降いこうも当とう球場きゅうじょうで主催しゅさい試合しあいを開催かいさいする意向いこうを示しめしていたが、2013年ねん以降いこうは組くまれていない。

なお、阪神電鉄はんしんでんてつとタイガース球団きゅうだんは2011年ねんの東日本ひがしにっぽん大震災だいしんさいの際さい、同様どうように千葉ちばマリンスタジアム（当時とうじは「QVCマリンフィールド」）球場きゅうじょう周辺しゅうへんの液状えきじょう化か現象げんしょう等ひとしによる被災ひさいを受うけた千葉ちばロッテマリーンズに対たいしても、同どう球団きゅうだん主管しゅかん試合しあいの甲子園こうしえん開催かいさいを打診だしんしていたが、こちらは実現じつげんに至いたらなかった。

オールスターゲーム

甲子園こうしえん球場きゅうじょうでのオールスターゲームの開催かいさい歴れきは、以下いかの通とおり。1963年ねんから1988年ねんまでは年とし3試合しあい制せいであったこともあり、1966年ねんから1987年ねんまでは3年ねんおきに開催かいさいされていた。

• 1951年ねん（第だい1戦せん）
• 1953年ねん（第だい2戦せん）
• 1955年ねん（第だい2戦せん）
• 1961年ねん（第だい2戦せん）
• 1966年ねん（第だい2戦せん）
• 1969年ねん（第だい2戦せん）
• 1972年ねん（第だい3戦せん）
• 1975年ねん（第だい1戦せん）
• 1978年ねん（第だい2戦せん）
• 1981年ねん（第だい1戦せん）
• 1984年ねん（第だい2戦せん）
• 1987年ねん（第だい3戦せん）
• 1992年ねん（第だい1戦せん）
• 1999年ねん（第だい2戦せん）
• 2005年ねん（第だい2戦せん）
• 2014年ねん（第だい2戦せん）
• 2019年ねん（第だい2戦せん）

プロ野球やきゅう・高校こうこう野球やきゅう以外いがいでの使用しよう

過去かこには様々さまざまなイベント・催もよおし物ものが行おこなわれた（後述こうじゅつ）が、現在げんざいでは一般いっぱん向むけのイベント・催もよおし物ものには基本きほん的てきに開放かいほうされていない。

ほぼ毎日まいにち行おこなわれている「スタジアムツアー」でも、フィールドへの立たち入いりは3塁るいベンチ前まえの人工芝じんこうしばゾーンに限定げんていされており、土どの部分ぶぶんには立たち入いることはできない（代かわりに、ケースに入いれられた内野ないやの土どを手てで触さわらせてもらえる）。ただ、2022年ねんより外野がいやフェンス手前てまえのウォーニングゾーンの部分ぶぶんが人工芝じんこうしばとなったこともあり、のち外野がいやフェンス沿ぞいにフィールド内ないをウォーキングできる企画きかくも実施じっしされている。

草くさ野球やきゅう

プロ野球やきゅうのシーズンオフである毎年まいとし11月がつ中旬ちゅうじゅんごろから12月がつ中旬ちゅうじゅんごろの日にち中ちゅうのみ、草くさ野球やきゅうでの利用りように限かぎって一般いっぱん開放かいほうを行おこなっており、毎年まいとし2月がつごろに同年どうねん末まつの利用りようの申もうし込こみを受うけ付つけている。平日へいじつは10時じ開始かいしと13時じ30分ふん開始かいしの枠わくがありいずれも利用りよう時間じかんは2時じ間あいだ30分ふんで使用しよう料金りょうきんは45万まん円えん（一いち日にち通どおしの利用りようも可能かのうで、その場合ばあいの使用しよう料金りょうきんは90万まん円えん）、土ど休日きゅうじつは10時じから16時じの設定せっていのみで使用しよう料金りょうきんは135万まん円えんとなっている（いずれも2023年ねん時点じてん）。但ただし人気にんきが高たかいため、毎年まいとし抽選ちゅうせんとなっている。

特別とくべつなイベントとしては、「マスターズ甲子園こうしえん」や「草くさ野球やきゅう甲子園こうしえん」、「レッドスターベースボールクラブカップ」決勝けっしょう戦せん（2014年ねん以降いこう）などが行おこなわれている。ほかにも、2023年ねん12月6日にちにはコロナ禍かの影響えいきょうで高校こうこう3年ねん時じの春はる夏なつの甲子園こうしえん大会たいかいが中止ちゅうしとなった2020年度ねんど卒業生そつぎょうせいである元もと高校こうこう球児きゅうじによる「リバイバル甲子園こうしえん2020」を実施じっしした。また過去かこには、1991年ねんから2006年ねんまで、毎年まいとし11月がつ下旬げじゅん - 12月上旬じょうじゅんごろにかけて学校がっこう法人ほうじん立志りっし舎しゃグループの各かく専門せんもん学校がっこう生徒せいとを対象たいしょうとした野球やきゅう大会たいかい「BEST COLLEGES 硬式こうしき野球やきゅう選手権せんしゅけん大会たいかい」が開催かいさいされていた。

アマチュア野球やきゅう

高校こうこう野球やきゅう以外いがいに、大学だいがく野球やきゅうでも使用しようされることもあり、関西かんさい学生がくせい野球やきゅう連盟れんめいの公式こうしき戦せんで使用しようされることもあるほか、準じゅん硬式こうしき野球やきゅうの日本一にっぽんいち決定けってい戦せん（全日本ぜんにほん大学だいがく準じゅん硬式こうしき野球やきゅう東西とうざい対抗たいこう日本一にっぽんいち決定けってい戦せん甲子園こうしえん大会たいかい）や中学ちゅうがく硬式こうしき野球やきゅう真しんの日本一にっぽんいち決定けってい戦せん（エイジェック盃さかずき中学ちゅうがく硬式こうしき野球やきゅうグランドチャンピオンシリーズ）も当地とうちで開催かいさいされている。

過去かこには社会しゃかい人じん野球やきゅうの大会たいかいもあった。1973年ねんまで行おこなわれていた日本にっぽん産業さんぎょう対抗たいこう野球やきゅう大会たいかい（サンベツ）が廃止はいしされたことを受うけて新あらたに作つくられた「社会しゃかい人じん野球やきゅう日本にっぽん選手権せんしゅけん大会たいかい」の1974年ねん第だい1回かいから1979年ねん第だい6回かいまでの大会たいかいを当とう球場きゅうじょうにて行おこなった。それ以後いごは社会しゃかい人じん野球やきゅうの公式こうしき大会たいかいは行おこなわれていない。

WBSC U-18ワールドカップ

2015年ねん8月がつ28日にちから9月がつ6日にちにかけて開催かいさいされた、WBSC U-18ワールドカップの第だい27回かい大会たいかいにおいて、9月4日にち・5日にちのスーパーラウンドと6日にちのファイナルラウンドのうち決勝けっしょう戦せんが阪神はんしん甲子園こうしえん球場きゅうじょうで行おこなわれた。日本にっぽん代表だいひょうはファーストラウンドとスーパーラウンドの計けい8戦せんを全勝ぜんしょうし決勝けっしょう戦せんに臨のぞんだが、決勝けっしょう戦せんではアメリカ代表だいひょうに1-2で敗戦はいせんし、初はつ優勝ゆうしょうはならなかった。

フットボール

詳細しょうさいは「甲子園こうしえんボウル」を参照さんしょう

2016年ねんの第だい71回かい甲子園こうしえんボウル（関学かんがく大だい対たい早大そうだい）

現在げんざいは全日本ぜんにほん大学だいがくアメリカンフットボール選手権せんしゅけん決勝けっしょうである甲子園こうしえんボウルが毎年まいとし12月がつ中旬ちゅうじゅんの日曜日にちようびに開催かいさいされている。

開場かいじょう翌年よくねんの1925年ねんから1928年ねん（うち1927年ねんは大正天皇たいしょうてんのうが1926年ねん末まつに崩御ほうぎょしたため取とりやめ）までは全国ぜんこく高等こうとう学校がっこうサッカー選手権せんしゅけん大会たいかい及および全国ぜんこく高等こうとう学校がっこうラグビーフットボール大会たいかいの前身ぜんしんの大会たいかい（1925年ねんは2競技きょうぎ合同ごうどうの「日本にっぽんフットボール優勝ゆうしょう大会たいかい」、1926年ねんと1928年ねんはそれぞれ「全国ぜんこく中等ちゅうとう学校がっこう蹴球しゅうきゅう選手権せんしゅけん大会たいかい」と「全国ぜんこく中等ちゅうとう学校がっこう蹴球しゅうきゅう大会たいかい」）の会場かいじょうとなった。1929年ねんには新設しんせつの甲子園こうしえん南みなみ運動うんどう場じょうでの開催かいさいとなったため、球場きゅうじょうでの開催かいさいは3回かいのみとなった。

1994年ねん2月がつ19日にちには、第だい10回かい全国ぜんこく中等ちゅうとう学校がっこう蹴球しゅうきゅう選手権せんしゅけん大会たいかい以来いらい66年ねんぶりとなるサッカーの試合しあいが開ひらかれた。これはJリーグのプレシーズンマッチ（シーズン開幕かいまく前まえの公開こうかい練習れんしゅう試合しあい）として開ひらかれたガンバ大阪がんばおおさか対たいヴェルディ川崎ぇるでぃかわさきの試合しあいで、翌々年よくよくねんの1996年ねんにも開催かいさいされた。外野がいやの部分ぶぶんを使用しようしたが大おおきさが足たらないために内野ないやの一部いちぶに天然てんねん芝しばが仮設かせつされた。

西宮にしのみや市し関連かんれんのイベント

連合れんごう体育たいいく大会たいかい

西宮にしのみや市しでは、市立しりつの全すべての小学校しょうがっこうおよび中学校ちゅうがっこう、養護ようご学校がっこうの児童じどう・生徒せいとによる体育たいいく大会たいかいを、甲子園こうしえん球場きゅうじょうにて毎年まいとし、プロ野球やきゅうがシーズンオフの11月上旬じょうじゅんにそれぞれ1回かい開催かいさいしている。内容ないようは、学校がっこう対抗たいこうでのリレーなどのトラック競技きょうぎや、各かく中学校ちゅうがっこうの吹奏楽すいそうがく部ぶの合同ごうどう演奏えんそう、市内しない全ぜん学校がっこうが小学校しょうがっこうは地区ちく毎ごとに数すうブロックに分わかれ、中学校ちゅうがっこうは全校ぜんこう共同きょうどうでマスゲーム・組くみ体操たいそうなどを披露ひろうするものである。もちろん球場きゅうじょうのフィールド内ないで行おこなわれるため、参加さんか者しゃ全員ぜんいんが「甲子園こうしえんの土どを踏ふむ」わけである。つまり西宮にしのみや市立しりつの小学校しょうがっこう高学年こうがくねんまたは中学校ちゅうがっこうに通とおった者ものであれば、その多おおくが「甲子園こうしえんの土どを踏ふむ」ことを、男女だんじょを問とわず実際じっさいに体験たいけんしていることになる。なお、テレビなどで映うつされているように、球場きゅうじょう内ないの土どを持もち帰かえることは禁止きんしされている。

小学校しょうがっこうと中学校ちゅうがっこう・養護ようご学校がっこうとでは別々べつべつの開催かいさいであり、それぞれ「小学校しょうがっこう連合れんごう体育たいいく大会たいかい（略称りゃくしょう・小しょう連体れんたい）」、「中学校ちゅうがっこう連合れんごう体育たいいく大会たいかい（略称りゃくしょう・中ちゅう連体れんたい）」と呼よばれている。中ちゅう連体れんたいは全員ぜんいん参加さんかだが、小しょう連体れんたいは6年生ねんせいのみの参加さんかである（かつては5年生ねんせいも参加さんか）。中ちゅう連体れんたいでは、全ぜんプログラム終了しゅうりょう後ごには、各校かくこうごとに校歌こうかを歌うたいながら人文字ひともじやエール交換こうかんをする（ただし、放送ほうそうでは、エール交換こうかんを控ひかえるよう勧告かんこくしている）。

球場きゅうじょうまで市内しない南部なんぶの学校がっこうからはいずれも徒歩とほで向むかうが、北部ほくぶ（旧きゅう有馬ありま郡ぐん塩瀬しおせ村むらや山口やまぐち村むらの村むら域いきなど）の学校がっこうからはバスで向むかっている。

参加さんか各校かくこうの生徒せいとはスタンドで待機たいきしつつ、観戦かんせんおよび応援おうえんをする。なお、観戦かんせん場所ばしょは学校がっこうごとに指定していされているため、学校がっこうによって外野席がいやせきになったり、屋根やね・テーブル付つきのバックネット裏うらグリーンシートになったりで差さが出でる。ただし、場所ばしょは毎年まいとし順番じゅんばんに変かわる。

甲子園こうしえん球場きゅうじょうの外野がいや部分ぶぶんの天然てんねん芝しばの中なかにはミミズが多数たすう生息せいそくしており、特とくに裸足はだしで行おこなう組くみ体操たいそうの時ときには、このミミズがしばしば参加さんか者しゃを驚おどろかせることがある。また、連合れんごう体育たいいく大会たいかい開催かいさい前日ぜんじつには、甲子園こうしえん球場きゅうじょう近ちかくの小・中学校しょうちゅうがっこうが、甲子園こうしえん球場きゅうじょう周辺しゅうへんを掃除そうじしている。

甲子園こうしえん球場きゅうじょうの改修かいしゅう工事こうじ期間きかん（2007年ねんから2009年ねんまでの3年間ねんかん）、東日本ひがしにっぽん大震災だいしんさいの発はつ災わざわいに伴ともなうNPBレギュラーシーズン開幕かいまくの延期えんきによって日本にっぽんシリーズの日程にっていと重かさなる可能かのう性せいがあった2011年ねん、東京とうきょうオリンピックの開催かいさいが予定よていされていた状況じょうきょうで新型しんがたコロナウイルスへの感染かんせん拡大かくだいが始はじまった2020年ねんには、小しょう連体れんたい・中ちゅう連体れんたいとも休止きゅうししている。

二十歳はたちのつどい（旧きゅう成人せいじん式しき）

西宮にしのみや市しでは、人口じんこうが42万まん人にんにまで達たっしていた1994年ねんまで、市役所しやくしょに隣接りんせつするアミティホールで旧きゅう成人せいじん式しきの式典しきてんを開催かいさいしていた。しかし、同どうホールだけでは全すべての新しん成人せいじん（当時とうじの呼称こしょう。2022年ねんの民法みんぽう改正かいせいまでは成人せいじん年齢ねんれいが20歳さいであったため。以下いか同おなじ）とその関係かんけい者しゃを収容しゅうようできなかったこともあり、阪神はんしん・淡路あわじ大震災だいしんさいが発生はっせいする直前ちょくぜんであった1995年ねんから式典しきてんの会場かいじょうを兵庫ひょうご県立けんりつ総合そうごう体育館たいいくかんに変更へんこうした。しかし、県立けんりつ総合そうごう体育館たいいくかんはアクセスが不便ふべんなため参加さんか者しゃや関係かんけい者しゃから不評ふひょうをかこっていたため、2020年ねんから式典しきてんの会場かいじょうを当とう球場きゅうじょうに変更へんこうし使用しようしている。

2020年ねん1月がつ13日にち（月曜日げつようび・成人せいじんの日ひ）に、と題だいして、旧きゅう成人せいじん式しきの式典しきてんを当とう球場きゅうじょうで初はじめて開催かいさい。矢野やの燿大（当時とうじ阪神はんしんタイガース一軍いちぐん監督かんとく）からのビデオメッセージがオーロラビジョンから流ながされたほか、「新しん成人せいじんの代表だいひょうがホームベース後方こうほうのファウルゾーンからネット裏うらに向むかって『誓ちかいの言葉ことば』を述のべる」「ネット裏うらの座席ざせきから式典しきてんに参加さんかした新しん成人せいじんが、式典しきてんの終了しゅうりょうに合あわせてジェット風船ふうせんを一斉いっせいに飛とばす」という趣向しゅこうも施ほどこされた。

その後ご、日本にっぽん国内こくないでは新型しんがたコロナウイルス感染かんせん症しょうが拡大かくだいしたが、当とう球場きゅうじょうのような屋外おくがい施設しせつでは屋内おくない施設しせつに比くらべて感染かんせん拡大かくだいのリスクが低ひくいとされていることから、2021年ねんも「参加さんか者しゃにはマスクの着用ちゃくようを求もとめる」「参加さんか者しゃ用ようの座席ざせきに一定いっていの間隔かんかくを空あける」「国歌こっかの演奏えんそう中ちゅうに斉唱せいしょうを参加さんか者しゃに求もとめない」などの簡素かんそ化かや感染かんせん拡大かくだい防止ぼうし策さくを図はかったうえで式典しきてんを開催かいさいした。

2022年ねん以降いこうも当とう球場きゅうじょうで式典しきてんが開催かいさいされており、特とくに2023年ねんからは『二十歳はたちのつどい』に改称かいしょうした上うえで、継続けいぞくして実施じっしされている。甲子園こうしえん球場きゅうじょうでの式典しきてんでは、タイガース関係かんけい者しゃからのビデオメッセージがサプライズで放映ほうえいされている。

コンサート

戦後せんごは球場きゅうじょう周辺しゅうへん一帯いったいが宅地たくち化かしたことで騒音そうおん問題もんだいが出でてきたことや、後のちに阪神はんしん間あいだにはそれらの用途ようとに向むいた施設しせつ（大阪城おおさかじょうホールや大阪おおさかドームなど）が多数たすうできたこと、特とくにコンサートでは天然てんねん芝しばである外野がいやにステージを設営せつえいするため大だい規模きぼなステージを組くむことが不可能ふかのうなことから、現在げんざいではコンサート会場かいじょうとしての使用しようは年とし一いち度どあるかどうかになっている。

2001年ねん以前いぜんに当とう球場きゅうじょうでコンサートを開ひらいたアーティストには、スティング、エマーソン・レイク・アンド・パーマー、イーグルス、Mr.Children、サザンオールスターズ、JUDY AND MARY、TUBEなどがいる。特とくにTUBEは1991年ねんから毎年まいとしコンサートを開催かいさいし続つづけており2002年ねん以降いこう当とう球場きゅうじょうでコンサートを開催かいさいしたアーティストはTUBEのみであったが、25年ねん目めとなる2015年ねんに一旦いったん終了しゅうりょうすることがメンバー自身じしんによって発表はっぴょうされた。TUBEのコンサートは当初とうしょ8月がつ末まつの土曜日どようびに開催かいさいされていたが（7月がつに開催かいさいされた年としもある）、晩年ばんねんはプロ野球やきゅうとの日程にっていの兼かね合あいで9月がつ上旬じょうじゅんの土曜日どようびないし日曜日にちようびとなり、終おわりいには秋分しゅうぶんの日ひ（9月がつ23日にち頃ごろ）までずれこんだことで、ファンから「夏なつに見みたい」という要望ようぼうがあったことや、騒音そうおん問題もんだいがあることが理由りゆうで一旦いったん終了しゅうりょうすることとなった。ただ、TUBEとしてはタイミングが合あえば再開さいかいさせる意向いこうも示しめした。

TUBEのライブが一旦いったん終了しゅうりょうした翌年よくねんの2016年ねんには、9月22日にちに阪神はんしんファンである声優せいゆう・歌手かしゅの水樹みずき奈々なながTUBEと入いれ替かわる形かたちで当とう球場きゅうじょうでコンサートを行おこなった。当とう球場きゅうじょうでTUBE以外いがいのアーティストがコンサートを開催かいさいするのは15年ねんぶりであり、またソロアーティストのコンサートは男女だんじょを問とわず開場かいじょう以来いらい初はじめてのことであった。

2017年ねんにはコンサートが行おこなわれず、2018年ねんはMAN WITH A MISSIONが、2019年ねんには11月16日にちに安全あんぜん地帯ちたいが、2022年ねんには11月5日にちに地元じもと西宮にしのみや市し出身しゅっしんの歌手かしゅあいみょんが日本にっぽんシリーズ終了しゅうりょう後ごの日程にっていで開催かいさいした。

2020年ねんには7月がつ中旬ちゅうじゅんから8月がつ中旬ちゅうじゅんにかけて日本にっぽん国内こくないで東京とうきょうオリンピックの開催かいさいが予定よていされており、NPBもオリンピック開催かいさい期間きかん中ちゅうはレギュラーシーズンを中断ちゅうだんすることになっていたため、TUBEにとって久々ひさびさの『真夏まなつの甲子園こうしえんライブ』として7月がつ25日にちに開催かいさいすることを計画けいかくしていた。チケットの前売まえうりも始はじめていたが、日本にっぽん国内こくないで年頭ねんとうから新型しんがたコロナウイルス感染かんせん症しょうが拡大かくだいした影響えいきょうで、6月1日にちに中止ちゅうしを決きめた。その一方いっぽうで同月どうげつ27日にちには、ベリーグッドマンの無む観客かんきゃくライブが開催かいさいされた。第だい92回かい選抜せんばつ高等こうとう学校がっこう野球やきゅう大会たいかいと第だい102回かい全国ぜんこく高等こうとう学校がっこう野球やきゅう選手権せんしゅけん大会たいかいが相次あいついで中止ちゅうしされるなど、感染かんせん拡大かくだいの影響えいきょうで例年れいねんより活躍かつやくの場ばが大幅おおはばに狭せばまっている高校こうこう球児きゅうじを激励げきれいする目的もくてきのライブで、他たのアーティストによる過去かこのコンサートと違ちがって無む観客かんきゃくで実施じっし。メンバーが球場きゅうじょう側がわへ直々じきじきに交渉こうしょうしたうえで、思おもい入いれの深ふかいライトスタンドをステージ代かわりに使用しようしたほか、ライブの趣旨しゅしに賛同さんどうした現役げんえきプロ野球やきゅう選手せんしゅ19名めいとのコラボレーションで特別とくべつに制作せいさくされたミュージックビデオ「ライトスタンド〜すべての球児きゅうじたちへ〜」がスコアボードから流ながされた。ライブの模様もようは、YouTubeとLINE LIVEで配信はいしん。配信はいしん閲覧えつらん者しゃからの「投なげ銭せん（ギフティング）」による売上うりあげの一部いちぶを、日本赤十字社にほんせきじゅうじしゃを通つうじて、感染かんせん者しゃの治療ちりょう・感染かんせん防止ぼうし策さくの研究けんきゅう開発かいはつに携たずさわる機関きかんへ寄付きふする。ちなみに、ベリーグッドマンは2020年ねん甲子園こうしえん高校こうこう野球やきゅう交流こうりゅう試合しあい（第だい92回かい選抜せんばつ高等こうとう学校がっこう野球やきゅう大会たいかいへの出場しゅつじょうが決きまっていた全ぜん32校こうによる招待しょうたい試合しあい）の開催かいさい（10 - 12日にちおよび15 - 17日にち）に際さいして、「Dreamer」（朝日放送あさひほうそうグループやBS朝日あさひで放送ほうそうされる試合しあい中継ちゅうけいや関連かんれん番組ばんぐみ向むけのテーマソング）を書かき下おろしている。後のちにベリーグッドマンは阪神はんしん甲子園こうしえん球場きゅうじょう100周年しゅうねん事業じぎょうアンバサダーアーティストとして2023年ねん11月18日にちに有ゆう観客かんきゃくでコンサートを実施じっしした。

甲子園こうしえん球場きゅうじょうが開場かいじょう100周年しゅうねんを迎むかえた2024年ねんは、TUBEが9年ねんぶりに甲子園こうしえん球場きゅうじょうで、かつ『真夏まなつの』7月がつ13日にちにライブを開催かいさい予定よていである。11月にはデビュー35周年しゅうねんを迎むかえる東京とうきょうスカパラダイスオーケストラによるライブも開催かいさい予定よていである。

その他たのイベント

戦前せんぜんは特とくに色々いろいろなイベントが行おこなわれていた。1938年ねんと1939年ねんには全日本ぜんにほん選抜せんばつスキー・ジャンプ大会たいかいが観客かんきゃく4万まん人にんを呼よぶ人気にんきのスポーツとして外野がいやのグラウンドを利用りようして開催かいさいされたが、長野ながの県けんから運はこぶ雪ゆきの輸送ゆそうコストや天候てんこう不順ふじゅんが心配しんぱいされ、わずか2年ねんで終おわった。他ほかにも野外やがい映画えいが会かいや鷹狩たかがり、野外やがい歌舞伎かぶき、馬術ばじゅつ大会たいかい、戦車せんしゃ博覧はくらん会かい、1940年ねんには「紀元きげん2600年ねん奉祝ほうしゅく・興亜こうあ厚生こうせい大会たいかい」と銘打めいうたれた極東きょくとう・東南とうなんアジア各国かっこくの代表だいひょうとの交流こうりゅう会かい等とうが開催かいさいされたこともあった。甲子園こうしえん歴史れきし館かんでは、このようなイベントのモノクロ写真しゃしんを展示てんじしている。

創価学会そうかがっかい主催しゅさいによる祭典さいてん、1966年ねん9月がつ18日にち「第だい三さん回かい関西かんさい文化ぶんか祭さい」や1984年ねん9月がつ30日にち「第だい4回かい世界せかい平和へいわ文化ぶんか祭さい」などの催もよおしでも利用りようされたことがある。

朝日放送あさひほうそう主催しゅさいのイベントでは「美びの祭典さいてん」、「若人わこうどの祭典さいてん」、ジャニーズ事務所じむしょ所属しょぞくのアイドルタレントによる野球やきゅう大会たいかいが開催かいさいされたことがある。2023年ねんには「甲子園こうしえんブラスバンドフェスティバル2023」が阪神はんしん甲子園こうしえん球場きゅうじょう100周年しゅうねん記念きねん事業じぎょうの一環いっかんとして開催かいさいされた。

朝日放送あさひほうそう以外いがいの在ざい阪ばん局きょく主催しゅさいのイベントは行おこなわれていない。

2017年ねん11月23日にちには、阪神電鉄はんしんでんてつ主催しゅさいで球場きゅうじょう内ないグラウンドを走はしることができるリレーマラソン大会たいかい「阪神はんしん沿線えんせん駅えき交流こうりゅう 甲子園こうしえんリレーラン」が開催かいさいされ（ただし、これもフィールド内ないは人工芝じんこうしば部分ぶぶんに限定げんてい）、2019年ねん1月がつ6日にちにも第だい2回かいが開催かいさいされた。

ロケーション撮影さつえい

映画えいが

ミスター・ルーキー

2002年ねん公開こうかい。長嶋ながしま一茂かずしげ主演しゅえん。阪神はんしんタイガース全面ぜんめん協力きょうりょくの下した、現役げんえき選手せんしゅや本物ほんものの球場きゅうじょうスタッフを揃そろえてロケが行おこなわれた。主おもにペナントレース終了しゅうりょう後ごの11月頃ごろにロケを行おこなったため、シーズン中ちゅうの真夏まなつの試合しあいのシーンでは出演しゅつえん者しゃ、エキストラ共どもに薄着うすぎのため寒さむさに震ふるえながらのロケであった。

アゲイン 28年ねん目めの甲子園こうしえん

2015年ねん1月がつ公開こうかい。中井なかい貴一きいち主演しゅえん。2013年ねん12月21日にち・22日にちにロケが行おこなわれた。

なお、2014年ねんの台湾たいわん映画えいが『KANO 1931海うみの向むこうの甲子園こうしえん』では、当時とうじの球場きゅうじょうと外観がいかんが大おおきく異ことなるため、「初代しょだい」の球場きゅうじょうとしてセットで再現さいげんされた（ただし、アルプススタンドは改築かいちく後ごであり内野ないやスタンドが改築かいちくされたことがないため、初代しょだいとは言いい難がたい）。

テレビ番組ばんぐみ

必殺ひっさつシリーズ特番とくばん

1986年ねん1月がつ3日にち放送ほうそうの『当あたるトラ年ねん! 今年ことしも大だい躍進やくしん 必殺ひっさつ&タイガース』では、「歴代れきだい仕事しごと人じんベストオーダー」の発表はっぴょうでスコアボードを使用しようした。

H2〜君くんといた日々ひび

2005年ねん1 - 3月放送ほうそうのドラマ。TBS系列けいれつ (JNN) 全国ぜんこくネットの木曜もくよう22時じドラマ枠わく。山田やまだ孝之たかゆき主演しゅえん。高校こうこう野球やきゅうの全国ぜんこく大会たいかいに出場しゅつじょうするシーンの撮影さつえいで当とう球場きゅうじょうが使用しようされた。ただし、この時ときは実際じっさいの大会たいかい（当時とうじ）のようなフェンスのシート隠かくしはせず、またバックネットのフェンス広告こうこくは当時とうじ回転かいてん式しき広告こうこく盤ばんを設置せっちする工事こうじが行おこなわれていたため、通常つうじょうより高たかめの仮設かせつフェンスを使つかって隠かくしていた。

ぷちトラ!

2009年ねんのシーズン中ちゅう、GAORAの阪神はんしん戦せん中継ちゅうけい直前ちょくぜんに放送ほうそうされた。ランディーズと水樹みずき奈々ななが、この年としスタンドの改修かいしゅう工事こうじが完成かんせいした球場きゅうじょうのリニューアルポイントを紹介しょうかいしている。

ミュージックステーション 2時じ間あいだスペシャル

2018年ねん8月がつ3日にち放送ほうそう分ぶんにて、嵐あらしが出演しゅつえんする際さいに中継ちゅうけい先さきとして使用しようされた。

下剋上げこくじょう球児きゅうじ

2023年ねん10月がつ - 12月放送ほうそうのドラマ。TBS系列けいれつ全国ぜんこくネットの日曜にちよう劇場げきじょう。鈴木すずき亮平りょうへい主演しゅえん。同年どうねん11月がつ15日にちに5000人にんを超こえるエキストラを動員どういんしてロケが行おこなわれ、最終さいしゅう回かい（10話わ目め、12月17日にち放送ほうそう分ぶん）にて越山こしやま高校こうこうが夏なつの甲子園こうしえん大会たいかいに出場しゅつじょうしたシーンとして放送ほうそうされた。

CD・DVD

THE HANSHIN KOSHIEN STADIUM 〜大正たいしょう・昭和しょうわ・平成へいせい 悠久ゆうきゅうの時ときを経へて〜

2007年ねん夏なつ発売はつばい。球場きゅうじょう内ないの様々さまざまな位置いちにカメラが入はいっている。ただし、これはリニューアル前まえの映像えいぞうであるため、現状げんじょうとは異ことなっている。

一いち度どでも良よいから見みて見みたい! 日本一にっぽんいち有名ゆうめいなスポーツスタジアム 阪神はんしん甲子園こうしえん球場きゅうじょうの全すべて

2011年ねん夏なつ発売はつばい。甲子園こうしえん球場きゅうじょうのリニューアルに携たずさわった人々ひとびとの話はなしを聞ききつつ、普段ふだんはカメラが入はいる事ことの出来できない場所ばしょにも入はいって新あたらしくなった甲子園こうしえん球場きゅうじょうのリニューアルポイントを紹介しょうかいしている。

SMASHING ANTHEMS

2015年ねん11月発売はつばい。球場きゅうじょうの外周がいしゅうにて、通常つうじょう盤ばんのジャケットと初回しょかい限定げんてい版ばんのフォトブックの撮影さつえいを行おこなった。

公開こうかい生放送なまほうそう

1985年ねん10月がつ17日にちと2010年ねん3月がつ19日にちの『おはようパーソナリティ道上みちがみ洋三ようぞうです』、1991年ねん8月がつ31日にちの『おはよう朝日あさひです』で実施じっししている（いずれも関西かんさいローカル番組ばんぐみで当時とうじの制作せいさく局きょく名めいは朝日放送あさひほうそう）。

ギャラリー

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  甲子園こうしえんと入道雲にゅうどうぐも（2008年ねん8月がつ）
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  夕焼ゆうやけの甲子園こうしえん（2012年ねん8月がつ）
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  夏なつの甲子園こうしえん開会かいかい式しき（2007年ねん8月がつ）
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  勝利しょうりの校歌こうか斉唱せいしょう（2009年ねん選手権せんしゅけん決勝けっしょう）
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  名物めいぶつ・甲子園こうしえんカレー（2017年ねん4月がつ）
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  阪神はんしんファンの少年しょうねん（2011年ねん6月がつ）
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  ライトスタンドの阪神はんしんファン（2010年ねん）
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  一いち面めんのジェット風船ふうせん（ライトスタンドより、2015年ねん6月がつ）
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  一いち面めんのジェット風船ふうせん（1塁るい側がわ内野ないや席せきより、2009年ねん6月がつ）
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  球場きゅうじょう正面しょうめんの案内あんない板ばん（2009年ねん10月がつ）
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  球場きゅうじょうへのアプローチの夜景やけい（2010年ねん3月がつ21日にち）
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  球場きゅうじょう入口いりくち回まわりの夜景やけい（2010年ねん3月がつ21日にち）
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  球場きゅうじょうの夜景やけい（2010年ねん3月がつ21日にち）
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  球場きゅうじょうの夜景やけい（2010年ねん3月がつ21日にち）
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  旧きゅう駅前えきまえ広場ひろば、臨時りんじ改札かいさつ口こうから約やく20m先さきに設置せっちされていたモニュメント（2007年ねん8月がつ）
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  旧きゅう駅前えきまえ広場ひろば、右手みぎては旧きゅう申さる川がわの松林まつばやし（2007年ねん8月がつ）
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  旧きゅう駅前えきまえ広場ひろば、旧きゅう申さる川がわ土手どてに立たち並ならぶ店舗てんぽ（2007年ねん8月がつ）
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  野球やきゅう王おうベーブ・ルースの碑いしぶみ（2016年ねん2月がつ）
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  球場きゅうじょう正面しょうめんの球場きゅうじょうリニューアル記念きねんレリーフ（左ひだり：「歓喜かんき 高校こうこう球児きゅうじ」）
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  リニューアル記念きねんレリーフ（中なか：「伝統でんとうの継承けいしょう 蔦つたに彩いろどられた甲子園こうしえん球場きゅうじょう」）
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  リニューアル記念きねんレリーフ（右みぎ：「感動かんどうのリーグ制覇せいは 阪神はんしんタイガース」）

交通こうつう機関きかん

甲子園こうしえん駅えき西口にしぐち（2020年ねん1月がつ）。開催かいさい日びには多数たすうの観客かんきゃくで混雑こんざつするが、長年ながねんの経験けいけんから大量たいりょうの乗客じょうきゃくの扱あつかいに慣なれており、試合しあい展開てんかいを先読さきよみして臨時りんじ列車れっしゃを運転うんてんするなどの対策たいさくがとられている。

列車れっしゃ・バス

阪神はんしん本線ほんせん甲子園こうしえん駅えき下車げしゃの経路けいろが最もっとも多おおく利用りようされている。

甲子園こうしえん駅えきの隣となり駅えきである鳴尾なるお・武庫川女子大むこがわじょしだい前ぜん駅えき（大阪おおさか側がわ）、久ひさ寿川すがわ駅えき（神戸こうべ側がわ）まではともに1km弱じゃくの距離きょりである。特急とっきゅう列車れっしゃを利用りようしない観客かんきゃくの中なかには、試合しあい終了しゅうりょう後ごの混雑こんざつを避さけるために、徒歩とほでこれらの両りょう駅えきを利用りようする者ものもいる。

阪神はんしんなんば線せん開業かいぎょう後ごは、大阪おおさか市し此花このはな区くからはもとより、特とくに相互そうご乗のり入いれ先さきの近鉄きんてつ奈良なら線せん沿線えんせんの東大阪ひがしおおさか市し・奈良なら県けん生駒いこま市し・同どう奈良なら市し、更さらに大阪おおさか難波なんば駅えきから近鉄きんてつ特急とっきゅうを利用りようすれば名古屋なごや、伊勢いせ志摩しま、同どう駅えき乗のり換かえで南海なんかい沿線えんせんからのアクセスも格段かくだんに向上こうじょうしている。また京きょうセラドーム大阪おおさかへの最寄もより駅えきであるドーム前まえ駅えきへも乗のり換かえなしで行いけるようになった。

JR神戸こうべ線せん甲子園口こうしえんぐち駅えきからは約やく2km離はなれており、徒歩とほでは約やく40分ふんほど、阪神はんしんバス利用りようでも約やく10分ふんほど、それぞれかかる。そのためプロ野球やきゅう及および高校こうこう野球やきゅう開催かいさいの時ときは誤あやま下車げしゃ防止ぼうしの為ため三ノ宮さんのみや駅えき及および大阪おおさか駅えきでの乗のり換かえの案内あんないの時ときに阪神電鉄はんしんでんてつを利用りようするように案内あんないしている。

バスの場合ばあい、阪神はんしんバス「阪神はんしん甲子園こうしえん」または「ららぽーと甲子園こうしえん西にし」下車げしゃすぐ。

自家用車じかようしゃ

球場きゅうじょうには観客かんきゃく用ようの専用せんよう駐車ちゅうしゃ場じょうはないため、違法いほう駐車ちゅうしゃの防止ぼうしも含ふくめて、電鉄でんてつ・球団きゅうだん側がわはシーズン中ちゅう、CMや球場きゅうじょう内ない・駅えき構内こうない・車内しゃないアナウンス、駅えきポスターなどで「来場らいじょうには電車でんしゃ・バスをご利用りようください」と頻繁ひんぱんに告知こくちしている。そのため、阪神はんしん西宮にしのみや駅えきなどの少々しょうしょう離はなれた駅えき近ちかくの駐車ちゅうしゃ場じょうに車くるまを停とめて、電車でんしゃや路線ろせんバスで来場らいじょうすること（パークアンドライド）を勧すすめている。なお、ロイヤルスイート席せきの利用りよう客きゃくに限かぎり、球場きゅうじょう敷地しきち内ないに用意よういされた駐車ちゅうしゃ場じょうを1室しつにつき1台だい分ぶんのみ利用りようすることができる。

球場きゅうじょうより南方なんぽうに1kmほど下くだった浜甲子園はまこうしえん駅えき跡地あとちにごく少数しょうすうだけ駐車ちゅうしゃ場じょうが用意よういされているが、一般いっぱん客きゃくの利用りようはできず、あくまで高校こうこう野球やきゅう大会たいかいなどの際さいに遠方えんぽうからの来客らいきゃくと観戦かんせんツアーバスのために用意よういされているものである。球場きゅうじょうまで距離きょりがあるため、夏なつの高校こうこう野球やきゅう選手権せんしゅけん大会たいかい開催かいさい時じにはシャトルタクシーが用意よういされる。ただ、高校こうこう野球やきゅう出場しゅつじょう校こうの中なかには、自じ校こうの応援おうえん貸切かしきりバスを球場きゅうじょう近ちかくのマンションといった一般いっぱん住宅じゅうたくの駐車ちゅうしゃ場じょうを開催かいさい期間きかん中ちゅうに借用しゃくようする形かたちで使用しようするケースもある。

このほか、観客かんきゃくの中なかには、野球やきゅう開催かいさい時じにのみ営業えいぎょうする私営しえいの駐車ちゅうしゃ場じょうや、球場きゅうじょう至近しきんにある商業しょうぎょう施設しせつのコロワ甲子園こうしえんやららぽーと甲子園こうしえんの駐車ちゅうしゃ場じょうを利用りようするケースも見受みうけられる。なお、これら商業しょうぎょう施設しせつの駐車ちゅうしゃ場じょうでは、球場きゅうじょうでの試合しあい開催かいさい日びに限かぎり観戦かんせん客きゃくの駐車ちゅうしゃを極力きょくりょく排除はいじょするため、3時じ間あいだを超こえる駐車ちゅうしゃには本来ほんらいの駐車ちゅうしゃ料金りょうきんに加くわえて特別とくべつ駐車ちゅうしゃ料金りょうきんとして6,000円えんを加算かさんしている（ただし、買かい物もの客きゃくおよびキッザニア甲子園こうしえん利用りよう客きゃくには一定いっていの条件じょうけんで特別とくべつ駐車ちゅうしゃ料金りょうきんは免除めんじょされる）。また、球場きゅうじょう周辺しゅうへんのコインパーキングでも同様どうように、試合しあい開催かいさい日び当日とうじつに限かぎり割増わりまし料金りょうきんを設定せっていしている。

甲子園こうしえん阪神はんしんパークが閉園へいえんした2003年ねんまでは、阪神はんしんパークの南側みなみがわにあった大だい駐車ちゅうしゃ場じょうを球場きゅうじょうの観客かんきゃく向むけに使用しようしていた。また、2002年ねんまでは甲子園こうしえん競輪けいりん場じょうとその横よこにあった自動車じどうしゃ学校がっこうの駐車ちゅうしゃ場じょうを借用しゃくようすることで、両りょう駐車ちゅうしゃ場じょう合あわせて2000台だい以上いじょうの駐車ちゅうしゃスペースを確保かくほしていた。

近年きんねんでは、ベンチャー企業きぎょうのakippaが球場きゅうじょう周辺しゅうへんで空あきガレージを保有ほゆうする民家みんかと提携ていけいし、会員かいいん向むけにその空あきガレージを一時いちじ的てきに駐車ちゅうしゃ場じょうとして提供ていきょうするサービスを行おこなっている。

脚注きゃくちゅう

関連かんれん文献ぶんけん

• 松浦まつうら 煕ひろし忠ちゅう「甲子園こうしえん球場きゅうじょうの芝草しばくさ管理かんり ―甲子園こうしえんは二毛作にもうさく―」『芝草しばくさ研究けんきゅう』第だい20巻かん第だい1号ごう、日本にっぽん芝草しばくさ学会がっかい、1991-1992、78-86頁ぺーじ、doi:10.11275/turfgrass1972.20.78、2016年ねん12月4日にち閲覧えつらん。 

関連かんれん項目こうもく

• 日本にっぽんの野球やきゅう場じょう一覧いちらん
• 全国ぜんこく高等こうとう学校がっこう野球やきゅう選手権せんしゅけん兵庫ひょうご大会たいかい - かつては会場かいじょうとして使用しようされたこともあったが、2005年ねん以降いこうは使用しようされていない。甲子園こうしえんで試合しあいする高校こうこうは、スコアボードをバックに記念きねん撮影さつえいすることが許ゆるされている。
• 甲子園こうしえんの名ながつく高校生こうこうせい大会たいかい一覧いちらん
• 阪神はんしんタイガース
• Tigers-ai
• サンテレビボックス席せき
• 野田のだ誠まこと三さん - 球場きゅうじょうの設計せっけい者しゃ。長年ながねんタイガースのオーナーも務つとめた。
• 西浦にしうら達雄たつお - 阪神はんしんタイガース主催しゅさい試合しあいでは「炎ほのおの5回かい裏うら」等とうの場内じょうないBGMを担当たんとう。また、過去かこには朝日放送あさひほうそうテレビにおける全国ぜんこく高校こうこう野球やきゅう選手権せんしゅけん大会たいかい中継ちゅうけいのエンディングテーマソングの作詞さくし・作曲さっきょく・歌唱かしょうも担当たんとうした。
• 甲子園こうしえん (地名ちめい) - 球場きゅうじょう建設けんせつと同どう時期じきに開発かいはつされた周辺しゅうへん地域ちいき。高級こうきゅう住宅じゅうたく街がいとして知しられる西宮にしのみや七なな園えんの一ひとつ。
• 素す盞嗚神社じんじゃ (西宮にしのみや市し) - 隣接りんせつしており「甲子園こうしえん神社じんじゃ」、「タイガース神社じんじゃ」とも呼よばれている。
• 男おとこどアホウ甲子園こうしえん
• KANO 1931海うみの向むこうの甲子園こうしえん
• 大だい甲子園こうしえん
• 阪神はんしんタイガースの歌うた
• ジェット風船ふうせん
• 8号ごう門もんクラブ - 春はる・夏なつとも高校こうこう野球やきゅう大会たいかい開催かいさい期間きかん中ちゅう、全すべての試合しあいを熱心ねっしんに観戦かんせんするファンの集団しゅうだん。
• かち割わり

外部がいぶリンク

• 阪神はんしんグループ
  • 公式こうしきサイト
  • 阪神はんしん甲子園こうしえん球場きゅうじょうリニューアル計画けいかく基本きほん構想こうそうについて (pdf)
  • 阪神はんしん甲子園こうしえん球場きゅうじょうのリニューアル
• 【公式こうしき】阪神はんしん甲子園こうしえん球場きゅうじょう (@enjoy_koshien) - X（旧きゅうTwitter）
  • 2015年ねん2月がつに飲食いんしょく・物販ぶっぱん担当たんとうのTwitterとして開設かいせつ、2017年ねん1月がつから球場きゅうじょう公式こうしきTwitterに
• 【公式こうしき】阪神はんしん甲子園こうしえん球場きゅうじょう (@enjoy_koshien) - Instagram

前ぜん本拠地ほんきょち： n/a -	阪神はんしんタイガースの本拠地ほんきょち 1936 - 現在げんざい	次じ本拠地ほんきょち： n/a -
前ぜん本拠地ほんきょち： 中百舌鳥なかもず球場きゅうじょう 1939 - 1947	南海なんかいホークスの本拠地ほんきょち 1948 - 1949	次じ本拠地ほんきょち： 大阪おおさかスタヂアム 1950 - 1988