ジフィ

ジフィ（英語えいご: Jiffy）は、不ふ特定とくていの非常ひじょうに短みじかい期間きかんを意味いみする英語えいごの単語たんごである。“I will be back in a jiffy.” は「すぐに戻もどって来くる」という意味いみである。

この言葉ことばが最初さいしょに使つかわれたのは1785年ねんである。言葉ことばの由来ゆらいは不明ふめいであるが、泥棒どろぼうの隠語いんごで「雷かみなり」を意味いみする言葉ことばであるとみられている。

時間じかんの単位たんい

ここから転てんじて、複数ふくすうの分野ぶんやで非常ひじょうに短みじかい時間じかんを表あらわす時間じかんの単位たんいとして使用しようされている。

ジフィの初期しょきの技術ぎじゅつ的てき使用しよう法ほうは、ギルバート・ルイス（1875年ねん - 1946年ねん）によって定義ていぎされている。彼かれは真空しんくう中ちゅうで光ひかりが1センチメートル進すすむのにかかる時間じかん（約やく33.3564ピコ秒びょう）をジフィという時間じかんの単位たんいとすることを提案ていあんした。以来いらい、研究けんきゅうの分野ぶんやに応おうじて異ことなる値ねの「ジフィ」が定義ていぎされている。

使用しよう例れい

電子でんし工学こうがく

電子でんし工学こうがくでは、交流こうりゅう電源でんげんの1周期しゅうきの時間じかんをジフィとする。ほとんどの商用しょうよう電源でんげんでは1/60秒びょうまたは1/50秒びょうである。

コンピューティング

コンピューティングでは、システムクロックの割わり込こみの2つのティックの間あいだの時間じかんをジフィとする。特定とくていのハードウェアプラットフォームのクロック割わり込こみ周波数しゅうはすうに依存いぞんするため、絶対ぜったい的てきな時間じかん単位たんいではない。

コモドール64や多おおくのゲーム機きのような、テレビを表示ひょうじ装置そうちとして使用しようする初期しょきのマイクロコンピュータシステムでは、一般いっぱんに、システム割わり込こみタイマをテレビの標準ひょうじゅんの垂直すいちょく周波数しゅうはすうと同期どうきさせていた。NTSCでは59.94Hz、ほとんどのPALでは50.0Hzへるつである。

Linuxにおけるジフィの値ねは、Linuxバージョンやプラットフォームによって、約やく1ms〜10msの間あいだで異ことなる。ジャーゴンファイルでは、10msが一般いっぱん的てきなジフィの標準ひょうじゅんとして報告ほうこくされている。

コンピュータアニメーションにおいて、ジフィという言葉ことばは、1/100秒びょう（10 ms）のジフィで指定していされた個々ここのフレーム間あいだの遅延ちえん間隔かんかくによって再生さいせい速度そくどを定義ていぎするものとして使用しようされることがある。Autodesk Animatorの.FLIシーケンスでは1つのグローバルフレーム周波数しゅうはすう設定せっていであり、アニメーションGIFイメージでは、各かくフレームが個別こべつに定義ていぎされた1/100秒びょう単位たんいの表示ひょうじ時間じかんを持もっている。

物理ぶつり学がく

真空しんくう中ちゅうの光ひかり速度そくどは、距離きょりと時間じかんとの間あいだに都合つごうの良よい普遍ふへん的てきな関係かんけいを提供ていきょうするので、物理ぶつり学がく（特とくに量子りょうし物理ぶつり学がく）や化学かがくでは、光ひかりが特定とくていの距離きょりを移動いどうするのにかかる時間じかんがジフィと定義ていぎされる。天体てんたい物理ぶつり学がくと量子りょうし物理ぶつり学がくでは、エドワード・R・ハリソンが定義ていぎしたように、光ひかりが1フェムトメートル（およそ核かく子この大おおきさ）を移動いどうするのに要ようする時間じかんをジフィと定義ていぎする。1フェムトメートルは1×10⁻¹⁵ mなので、ジフィは約やく3×10⁻²⁴秒びょうである。また、非公式ひこうしきに、光ひかりが1フィートを移動いどうするのにかかる時間じかんが約やく1ナノ秒びょうなので、これを"light-foot"（光こうフィート）と定義ていぎしている。

ある著者ちょしゃは、プランク時間じかん（5.4×10⁻⁴⁴秒びょう）、すなわち、光こうがプランク長ちょうを移動いどうするのにかかる時間じかんを表あらわすのにジフィという言葉ことばを用もちいている。

関連かんれん項目こうもく

• 時間じかんの比較ひかく
• BogoMips — loops_per_jiffyを計算けいさんする。
• TU (単位たんい)

外部がいぶリンク

• FOLDOC