ターナ文字もじ

ターナ文字もじ
dhivehi（右みぎから左ひだりへ）
類型るいけい:	アブギダ
言語げんご:	ディベヒ語ご
親おやの文字もじ体系たいけい:	アラビア文字もじの数字すうじ、インド数字すうじ ターナ文字もじ
Unicode範囲はんい:	U+0780-U+07BF
ISO 15924 コード:	Thaa
注意ちゅうい: このページはUnicodeで書かかれた国際こくさい音声おんせい記号きごう (IPA) を含ふくむ場合ばあいがあります。

音素おんそ文字もじの歴史れきし
青銅器せいどうき時代じだい中期ちゅうき-原はらシナイ 前ぜん19-15世紀せいき ウガリット 前ぜん15世紀せいき 原はらカナン 前ぜん14世紀せいき フェニキア 前ぜん11世紀せいき 古こヘブライ 前ぜん10世紀せいき サマリア 前ぜん6世紀せいき アラム 前ぜん9世紀せいき ブラーフミー 前ぜん6世紀せいき （インド系けい） チベット 7世紀せいき クメール 7世紀せいき ジャワ 9世紀せいき 他た多数たすう ヘブライ 前ぜん3世紀せいき シリア 前ぜん2世紀せいき ナバテア 前ぜん2世紀せいき アラビア 4世紀せいき ペルシア 7世紀せいき ウルドゥ 11世紀せいき ターナ 18世紀せいき パフラヴィ 前ぜん2世紀せいき アヴェスタ 4世紀せいき ソグド 突厥 5世紀せいき ウイグル 8世紀せいき (契ちぎり丹に小字こあざ 10世紀せいき) (女おんな真ま小字こあざ 12世紀せいき) モンゴル 13世紀せいき 満まん洲しゅう 16世紀せいき シベ 20世紀せいき トド 17世紀せいき ワキンダラー 20世紀せいき ギリシア 前ぜん9世紀せいき エトルリア 前ぜん8世紀せいき ラテン 前ぜん7世紀せいき ルーン 2世紀せいき オガム 4世紀せいき ゴート 4世紀せいき コプト 300年ねん グルジア 4世紀せいき アルメニア 405年ねん グラゴル 862年ねん キリル 10世紀せいき イベリア 前ぜん6世紀せいき 南みなみアラビア 前ぜん9世紀せいき ゲエズ 前ぜん5–6世紀せいき
メロエ 前ぜん3世紀せいき
カナダ先住民せんじゅうみん 1840年ねん
注ちゅう音おと 1913年ねん

ターナ文字もじ (ތާނަ ; Thaana) はモルディブで話はなされているディベヒ語ごの表記ひょうきに用もちいられる文字もじである。アブギダの一種いっしゅではあるが、その母はは音字おんじはアブジャド系けいであるアラビア文字もじの母音ぼいん記号きごうから派生はせいしたものである。ターナ文字もじは非常ひじょうに表音ひょうおん的てきな文字もじである。多少たしょうのまれな例れいを除のぞいて、綴つづりと発音はつおんは相互そうごに予測よそく可能かのうである。ディベヒ語ごのロろーマ字まじ表記ひょうきと単純たんじゅんに対応たいおうづけられている。

ターナ文字もじの起源きげんは、世界せかいの文字もじの中なかで独特どくとくである。最初さいしょの9文字もじ (h - v) はアラビア語ごの数字すうじを起源きげんとしており（インド数字すうじ参照さんしょう）、次つぎの9文字もじ (m - d) は現地げんちで使用しようされるインド系けいの数字すうじを起源きげんとしている（アラビア数字すうじ参照さんしょう）。借用しゃくよう語ごの表記ひょうきとアラビア語ご転記てんき用ように用もちいるための文字もじ (z - ch) は、ディベヒ語ごで用もちいられる類似るいじの子音しいんにダイアクリティカルマークを付つけ加くわえたものである。例外れいがいはただ1文字もじで、y のみは起源きげんが不明ふめいである。これは、ターナ文字もじは原はらシナイ文字もじを図形ずけい的てきに継承けいしょうしていないごく少数しょうすうのアルファベットの1つであることを意味いみする。ただしインド数字すうじを除のぞく（ブラーフミー文字もじ参照さんしょう）。

アラビア文字もじと同様どうよう、右みぎから左ひだりに書かかれる。アラビア文字もじに由来ゆらいするダイアクリティカルマークにより母音ぼいんを表あらわす。各かく文字もじには1個いっこの母音ぼいんか、母音ぼいんが存在そんざいしないことを表あらわすスクンをつけなければならない。文字もじアリフには3つの異ことなる用法ようほうがある: (1)前まえに子音しいんがつかない母音ぼいんを表あらわすために使つかう、(2)スクーンを伴ともなって、促音そくおんを表あらわす。(3)アリフ+スクーンが単語たんごの末尾まつびに来きたときは、その単語たんごが /eh/ で終おわることを表あらわす。

Unicode では U+0780 - U+07BF (ހ - ޿)。U+07B1は Unicode 3.2、それ以外いがいは Unicode 3.0 で収録しゅうろくされている。

ターナ文字もじ一覧いちらん (母音ぼいんは親文字おやもじalifuとともに示しめす)

文字もじ	Unicode	名前なまえ	ロろーマ字まじ転写てんしゃ	IPAの音おと価か
ހ	U+0780	HAA	h	[h]
ށ	U+0781	SHAVIYANI	sh	[ʂ]
ނ	U+0782	NOONU	n	[n]
ރ	U+0783	RAA	r	[r]
ބ	U+0784	BAA	b	[b]
ޅ	U+0785	LHAVIYANI	lh	[ɭ]
ކ	U+0786	KAAFU	k	[k]
އ	U+0787	ALIFU	（色々いろいろ）	（本文ほんぶん参照さんしょう）
ވ	U+0788	VAAVU	v	[v]
މ	U+0789	MEEMU	m	[m]
ފ	U+078a	FAAFU	f	[f]
ދ	U+078b	DHAALU	dh	[d]
ތ	U+078c	THAA	th	[t]
ލ	U+078d	LAAMU	l	[l]
ގ	U+078e	GAAFU	g	[g]
ޏ	U+078f	GNAVIYANI	gn	[ɲ]
ސ	U+0790	SEENU	s	[s]
ޑ	U+0791	DAVIYANI	d	[ɖ]
ޒ	U+0792	ZAVIYANI	z	[z]
ޓ	U+0793	TAVIYANI	t	[ʈ]
ޔ	U+0794	YAA	y	[j]
ޕ	U+0795	PAVIYANI	p	[p]
ޖ	U+0796	JAVIYANI	j	[ɟ]
ޗ	U+0797	CHAVIYANI	ch	[c]
ޘ	U+0798	TTAA	アラビア語ごからの転写てんしゃに使用しよう	[θしーた]
ޙ	U+0799	HHAA		[ħ]
ޚ	U+079a	KHAA		[x]
ޛ	U+079b	THAALU		[ð]
ޜ	U+079c	ZAA	英語えいごからの転写てんしゃ [ʒ] に使用しよう
ޝ	U+079d	SHEENU	アラビア語ごからの転写てんしゃに使用しよう	[ʃ]
ޞ	U+079e	SAADHU		[sˤ]
ޟ	U+079f	DAADHU		[dˤ]
ޠ	U+07a0	TO		[tˤ]
ޡ	U+07a1	ZO		[ðˤ]
ޢ	U+07a2	AINU		[ʕ]
ޣ	U+07a3	GHAINU		[ɣ]
ޤ	U+07a4	QAAFU		[q]
ޥ	U+07a5	WAAVU		[w]
އަ	U+07a6	ABAFILI	a	[a]
އާ	U+07a7	AABAAFILI	aa	[aː]
އި	U+07a8	IBIFILI	i	[i]
އީ	U+07a9	EEBEEFILI	ee	[iː]
އު	U+07aa	UBUFILI	u	[u]
އޫ	U+07ab	OOBOOFILI	oo	[uː]
އެ	U+07ac	EBEFILI	e	[e]
އޭ	U+07ad	EYBEYFILI	ey	[eː]
އޮ	U+07ae	OBOFILI	o	[o]
އޯ	U+07af	OABOAFILI	oa	[oː]
އް	U+07b0	SUKUN	（色々いろいろ）	（本文ほんぶん参照さんしょう）
ޱ	U+07b1	NAA（アッドゥ方言ほうげん）	?	[ɳ]

参考さんこう文献ぶんけん

• Ager, Simon. “Thaana (Maldivian) script”. Omniglot, writing systems & languages of the world. 2006年ねん9月がつ12日にち閲覧えつらん。

外部がいぶリンク

• Dhivehi thaana - reading and writing the Maldivian language ターナ文字もじの簡単かんたんな説明せつめい。
• Omniglot thaana - ターナ文字もじ解説かいせつ