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西洋せいよう占星術せんせいじゅつ

出典しゅってん: フリー百科ひゃっか事典じてん『ウィキペディア(Wikipedia)』
人体じんたい十二宮じゅうにきゅう照応しょうおう関係かんけいしめしたししたい人間にんげん英語えいごばんベリーこうのいとも豪華ごうかなるときいのりしょより)

西洋せいよう占星術せんせいじゅつ(せいようせんせいじゅつ)では、アラブ世界せかい西洋せいよう諸国しょこく発達はったつしてきた、天体てんたい地球ちきゅうおよぼす効果こうか研究けんきゅう予言よげんおこなおうとする占星術せんせいじゅつ体系たいけい[1]についてべる。西洋せいよう占星術せんせいじゅつ:astrologia、ほし々の研究けんきゅう)は、天体てんたい一定いってい影響えいきょう地上ちじょうにもたらすというマクロコスモスとミクロコスモス照応しょうおうというかんがえにもとづいており[1]一般いっぱんてきに、うらな対象たいしょう影響えいきょうおよぼすとされるしょ天体てんたいが、出生しゅっしょうなどの年月日ねんがっぴ時刻じこくにどの位置いちにあるかをホロスコープえがし、それを解釈かいしゃくするかたちうらなう。もちいられる黄道こうどう十二宮じゅうにきゅう概念がいねんは、初期しょきメソポタミア文明ぶんめい起源きげんち、ヘレニズム時代じだいにギリシャじん採用さいようし、ローマじんがれた[2]占星術せんせいじゅつ古代こだいから、天体てんたい位置いち測定そくていして計算けいさん宇宙うちゅう体系たいけい仮説かせつつく天文学てんもんがく:astronomia、ほし々の法則ほうそく)とともにおこなわれ、惑星わくせい位置いち精緻せいち計算けいさん必要ひつようとする占星術せんせいじゅつという実践じっせんが、天文学てんもんがく推進すいしんする最大さいだいちからだった[3]

現代げんだいのホロスコープのいちれい

古代こだい中世ちゅうせい初期しょき近代きんだいのたいていの占星術せんせいじゅつ伝統でんとうてき占星術せんせいじゅつ)は、真面目まじめ洗練せんれんされた研究けんきゅう実践じっせんであり、当時とうじにおいてはちょう自然しぜんてきでも非合理ひごうりてきでもなかった[1]潮汐ちょうせきなど、天体てんたい地球ちきゅうへの影響えいきょうあきらかに存在そんざいし、惑星わくせいひかりなんらかの影響えいきょうともなっていることはうたが余地よちもなくおもわれたため、占星術せんせいじゅつ真偽しんぎ論点ろんてんになることはなく、てん影響えいきょう範囲はんいとその影響えいきょうをいかに正確せいかく予言よげんするかということがもっぱら論争ろんそうされた[1]

占星術せんせいじゅつ一般いっぱんがそうであるように、西洋せいよう占星術せんせいじゅつもまた、近代きんだいてき科学かがく発展はってんともなって「科学かがく」としての地位ちいから転落てんらくした。かみ智学ちがく協会きょうかいかみ智学ちがく影響えいきょうけてオカルトてき色合いろあいをびて復興ふっこうし、ちょう物理ぶつり(メタフィジカル)サブカルチャー運動うんどうであるニューエイジ心理しんりがく・セラピーながれもしょうじた[4]神智しんちがく協会きょうかい以降いこうひろまったサン・サイン占星術せんせいじゅつ[注釈ちゅうしゃく 1]では、太陽たいようのあるサインをもとにしてうらなう。日本にっぽん雑誌ざっしなどでよくかけるじゅう星座せいざもとにした「マジックてき」な星座せいざうらなは、これを矮小わいしょう通俗つうぞくしたもので、初期しょき近代きんだいまでの占星術せんせいじゅつ慣行かんこうとはまったくことなる[1]

科学かがくなどでは疑似ぎじ科学かがく分類ぶんるいされるのが一般いっぱんてきであり、科学かがくてき議論ぎろん枠組わくぐみをすでにはずれているともいえる[5]科学かがくてき実証じっしょう研究けんきゅうはほとんど存在そんざいしない[5]人間にんげん理性りせいおもんじる現代げんだい西洋せいよう社会しゃかいにおいて、中世ちゅうせい迷信めいしん嘲笑ちょうしょうされながらも人気にんきたもつづけ、現代げんだい日本にっぽん浸透しんとうしているうらないのなかでもポピュラーであり、生活せいかつなか幅広はばひろもちいられ一定いってい社会しゃかいてき存在そんざいかんている[5]英語えいごけんには1まんにん以上いじょう占星術せんせいじゅつがおり、2,000まんにん以上いじょう顧客こきゃくがいる[2]現代げんだい占星術せんせいじゅつでは、ホロスコープをつくるための計算けいさんにコンピュータがもちいられている[2]

歴史れきし

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起源きげん

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占星術せんせいじゅつてき予兆よちょうしるしたタブレット(Venus tablet of Ammisaduqa、Enuma Anu Enlil Tablet 63)

西洋せいよう占星術せんせいじゅつ起源きげんバビロニアにあった。バビロニアでは、紀元前きげんぜん2千年紀せんねんきてんほし々とかみ々をむすびつけることがおこなわれ、てんちょう(しるし)が地上ちじょう出来事できごと前兆ぜんちょうしめすというかんがえもまれた。『エヌーマ・アヌ・エンリル英語えいごばん』(Enuma Anu Enlil、紀元前きげんぜん1000ねんごろ)はそうした前兆ぜんちょうをまとめたものである。ただし、当時とうじ前兆ぜんちょうむすびつけられていた出来事できごとは、君主くんしゅ国家こっかかかわる物事ものごとばかりで、そのりもほしえがいてうらなうものではなく、ほしにこめた象徴しょうちょうてき意味いみ火星かせい軍神ぐんしんネルガル対応たいおうしていたから凶兆きょうちょうとするなど)をるものにぎなかった。

現代げんだいにもがれているほしえが占星術せんせいじゅつは、天文学てんもんがく発達はったつし、惑星わくせい運行うんこうかんする知識ちしき蓄積ちくせきしていった紀元前きげんぜん1千年紀せんねんきなか以降いこうになっておこった(このころもふくめ、古来こらい、「天文学てんもんがく」と「占星術せんせいじゅつ」の境界きょうかい曖昧あいまい時代じだいながつづいた)。もともとはこよみのために整備せいびされたししたい占星術せんせいじゅつむすびつけることも、そのころにおこなわれた。現存げんそん最古さいこほしは、楔形文字くさびがたもじ記録きろくのこ紀元前きげんぜん410ねん出生しゅっしょうほし(ある貴族きぞく子弟していほしえがいたもの)である。ただし、この時点じてんでは、のちのホロスコープ占星術せんせいじゅつられるしょ概念がいねんはほとんどあらわれていなかった[6]

エジプト占星術せんせいじゅつ

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古代こだいギリシャやローマの著述ちょじゅつたちは、占星術せんせいじゅつをしばしばカルデアじんエジプトじんがもたらしたものとして叙述じょじゅつしている。

古代こだいエジプトのはかから出土しゅつどしたチャート

たしかに、紀元前きげんぜん4200ねん星図せいずをともなうエジプトの占星術せんせいじゅつ歴史れきしふる[7]。エジプトじん占星術せんせいじゅつは、太陽たいようシリウスわせが主役しゅやくになっている。それが、エジプトに肥沃ひよくさと活力かつりょくをもたらしてくれるナイルがわ氾濫はんらん予言よげんするものとされた。

しかし、西洋せいよう占星術せんせいじゅつ直接ちょくせつかかわるような概念がいねん発達はったつには、エジプト占星術せんせいじゅつはほとんど寄与きよしていない。「エジプト起源きげん」がかつてかたられたのは、アレクサンドロス3せい大王だいおう)の征服せいふく以後いごヘレニズム文化ぶんかけんまれていたエジプト(とくアレキサンドリア)で、占星術せんせいじゅつ発達はったつしたことによってしょうじた誤伝ごでんらしく、まさしくはヘレニズム時代じだいにおける寄与きよ位置いちづけられるべきである[8]

ギリシャじん占星術せんせいじゅつ

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プトレマイオス

332ねんにアレキサンダー大王だいおうによって占領せんりょうされたあと、エジプトはギリシャの支配しはいにあった。そして、ヘレニズム文化ぶんかさかえるなかで、はじめて本格ほんかくてきにホロスコープをもちいる占星術せんせいじゅつあらわれた。出生しゅっしょうにおけるほし々の位置いちから個人こじんほしをトレースするこころみが普及ふきゅうした。このシステムは「ホロスコープ占星術せんせいじゅつ」と名付なづけられた。アセンダント(後述こうじゅつ)はギリシャで「ホロスコポス」ともばれていたからである(ほしそのものを「ホロスコープ」とぶようになったのは、これが語源ごげんである)[よう出典しゅってん]。ギリシャでおおいに発展はってんしたとはいえ、そのだい部分ぶぶんはバビロニアからもたらされたものであった[よう出典しゅってん]

プトレマイオスの天動説てんどうせつにもとづく天球てんきゅう(1660ねん

ホロスコープの普及ふきゅうは、春分しゅんぶんてんとし発見はっけんしゃとされるヒッパルコス紀元前きげんぜん2世紀せいき以降いこうのことである。かつてかれ占星術せんせいじゅつした人物じんぶつであるかのごとく位置いちづけられたが、実際じっさいにはバビロニアで天文学てんもんがく並行へいこうして発達はったつした占星術せんせいじゅつ知識ちしきを、ヘレニズム世界せかいにもたらした人物じんぶつであったといえる[9]。そのバビロニアからもたらされたシステムは、後世こうせいつくげられた完成かんせいいきにある程度ていどたっしたものではあったが、ギリシャじん占星術せんせいじゅつたちによっても、個人こじんのホロスコープをえがうえでの重要じゅうよう追加ついかがなされた[よう出典しゅってん]

テトラビブロス(1484ねん

ギリシャがマ帝国まていこく支配しはいはいったのちも、ギリシャじんたちによって占星術せんせいじゅつ発達はったつげた。ローマでもマルクス・マニリウスの『アストロノミカ英語えいごばん』(西暦せいれき1世紀せいき)などがあらわれたが、西洋せいようのホロスコープ占星術せんせいじゅつ発展はってんにおいてとく重要じゅうようだったのは、天文学てんもんがくしゃ占星術せんせいじゅつクラウディオス・プトレマイオス貢献こうけんである。天文学てんもんがく占星術せんせいじゅつ分化ぶんかだった時代じだいにあって、かれ天文学てんもんがくしょアルマゲスト』とともに、占星術せんせいじゅつしょテトラビブロス英語えいごばん』(よっつのしょ)は、その西洋せいよう占星術せんせいじゅつ伝統でんとうにおける基盤きばんとなった。『テトラビブロス』ではだいいちしょ惑星わくせい冷熱れいねつ乾湿かんしつなどの一般いっぱんてき原理げんりこうじられ、だいしょ社会しゃかい変化へんかうらな占星術せんせいじゅつが、だいさんしょだいしょ個人こじんのホロスコープ占星術せんせいじゅつろんじられている[9]

プトレマイオスは、古代こだいより天文学てんもんがくかい支配しはいしてきた地球ちきゅう宇宙うちゅう中心ちゅうしんととらえ、太陽たいよう惑星わくせい地球ちきゅうまわりをまわる「天動説てんどうせつ」を集大成しゅうたいせいして、「プトレマイオス体系たいけい」として確立かくりつし、天文学てんもんがく占星術せんせいじゅつの「世界せかいかん」におおきな影響えいきょうあたえた[10]

ギリシャじんとくにプトレマイオス)のもとで、惑星わくせい太陽たいようつきふくむ。後述こうじゅつ)、ハウス十二宮じゅうにきゅうなどが合理ごうりされ、それらの機能きのう策定さくていされた(今日きょうのものは若干じゃっかん修正しゅうせいほどこされている。以下いかでは必要ひつようおうじて古典こてんてき解釈かいしゃくにもれている)[11]

占星術せんせいじゅつ科学かがく

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バビロニアでも部分ぶぶんてきにはられたことだが、ヘレニズム時代じだい以降いこう占星術せんせいじゅつ適用てきよう範囲はんいは、自然しぜん哲学てつがく現代げんだいでは「科学かがく」と位置いちづけられるものすべてにひろがった。すなわち、植物しょくぶつがく化学かがく錬金術れんきんじゅつ)、動物どうぶつがく鉱物こうぶつがく解剖かいぼうがく医学いがくなどである。

天上てんじょうほし々は、地上ちじょう諸々もろもろ物質ぶっしつとの照応しょうおう関係かんけいつものとされ、ほし々に対応たいおうする金属きんぞく太陽たいようきむ水星すいせい水銀すいぎんなど)、鉱石こうせき(これが誕生石たんじょうせき起源きげんになったというせつもある[12])などがさだめられた。また、人体じんたいとの照応しょうおう関係かんけいをもとに「うらないぼし医学いがく英語えいごばん」(Iatromathematica、イアトロマテマティカ。星辰せいしん医学いがく医療いりょう占星術せんせいじゅつ)も発達はったつし、その治療ちりょうもちいる薬草やくそうるい研究けんきゅう天体てんたい植物しょくぶつがくとして体系たいけいされた。さらに、前出ぜんしゅつのマニリウスはぜん5かんの『アストロノミカ』のだい4かんで、うらないぼし地理ちりがく世界せかい地域ちいき十二宮じゅうにきゅう対応たいおうさせる)をろんじている。

うらないぼし医学いがく

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1702ねんこよみしょ掲載けいさいされたししたい人間にんげん

ミクロコスモスとマクロコスモスに照応しょうおう関係かんけいみとめ、人間にんげんほしむすびつける観点かんてんは、人体じんたいかく部位ぶいを、ほし々とむすびつけることにつながった。『テトラビブロス』のだいさんしょでも、うらないぼし医学いがくろんじられている。学派がくはによって、その照応しょうおう関係かんけいことなるが、おおむね頭部とうぶだい1のサインであるしろひつじみやに、あしさきだい12のサインであるそうさかなみやにそれぞれ対応たいおうさせ、そのあいだのこるサインをてはめていく。

外科げか医学いがくでもこうした照応しょうおう関係かんけい重視じゅうしされ、のちには瀉血しゃけつ部位ぶい時期じきめるさいにも、占星術せんせいじゅつてき判断はんだんもちいられた。

ローマの占星術せんせいじゅつ

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マ帝国まていこくでは、すでにたように理論りろんめんではギリシャじんおおくをい、独自どくじ発展はってんはほとんどられなかった[よう出典しゅってん]

歴代れきだいローマ皇帝こうていには占星術せんせいじゅつ重視じゅうしするものられ、占星術せんせいじゅつトラシュルスを重用じゅうようしたティベリウス占星術せんせいじゅつ最期さいご予言よげんされたことにおびえ、実際じっさい暗殺あんさつされたドミティアヌスなどがいたが、キリスト教きりすときょうひろまりとともにおとろえた。西にしマ帝国まていこく滅亡めつぼうにも迷信めいしんてきとされた通俗つうぞく占星術せんせいじゅつ命脈めいみゃくたもったが、当時とうじ科学かがく」の一端いったんになっていた占星術せんせいじゅつ理論りろん体系たいけいは、ヨーロッパ社会しゃかいからはうしなわれた[13]中世ちゅうせいのヨーロッパ社会しゃかいでは、ヴェズレーのだい聖堂せいどう彫刻ちょうこくなど、ししたいえがいたものもられたが、それらはしゅとしてこよみあらわしていたにぎず、占星術せんせいじゅつとの関連かんれんろんじるのは適切てきせつではない[14]

アウグスティヌス

マ帝国まていこくがキリスト教化きょうかしていくと、キリスト教会きょうかい権力けんりょくおおきくなり、教会きょうかいはん占星術せんせいじゅつ姿勢しせいつよまっていった。なかでもアウグスティヌス占星術せんせいじゅつたいする攻撃こうげきは、キリスト教会きょうかい占星術せんせいじゅつたいする態度たいど決定けっていづけた。キリスト教会きょうかいは、占星術せんせいじゅつ人間にんげん自由じゆう意志いし宿命しゅくめいろんてき側面そくめんからおびやかすとして問題もんだいした。そして、キリストきょうにとっての異端いたん宗教しゅうきょうであるグノーシスマニきょうなどが占星術せんせいじゅつむすびつけてかんがえられたこともおおきかった[15]

ひがしマ帝国まていこくでは、レトリオスの『フロールイト』(500ねんごろ)が、みずふうのグランドトラインをろんじるなど、『テトラビブロス』をいくらか発展はってんさせた研究けんきゅうられたものの、基本きほんてきにはひがしマ帝国まていこく滅亡めつぼう(1453ねん)まで古代こだいギリシャ占星術せんせいじゅつ教条きょうじょうし、固持こじつづけた[16]

イスラム世界せかい占星術せんせいじゅつ

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15世紀せいきのスルタン・ムラト3せいささげられた、黄道こうどうつきけがえがかれた天体てんたい

ヘレニズム時代じだい体系たいけいされたシステムは、ほとんどそのままアラブペルシャなどのイスラム世界せかい占星術せんせいじゅつたちにがれた。ダマスカスバグダードにあったかれらの研究けんきゅう拠点きょてんでは、ヨーロッパがわすれていた天文学てんもんがく占星術せんせいじゅつ数学すうがく医学いがくなどのギリシャ古典こてんアラビア翻訳ほんやくされ、おおいに発展はってんげた。かれらの知識ちしきはヨーロッパにぎゃく輸入ゆにゅうされ、ルネサンス開始かいしたすけた。

アラブの占星術せんせいじゅつたちのなかでは、占星術せんせいじゅつ以外いがい翻訳ほんやくでもおおいにこうがあったアル=キンディー(アルキンドゥス)と、その弟子でしすじにあたるアブー=マーシャル英語えいごばん(アルブマサル)がとく重要じゅうようである。後述こうじゅつするように、アブー=マーシャルの著書ちょしょだい序説じょせつ』(ラテン語らてんごめい:Introductorium in Astronomiam)は、のちのヨーロッパに絶大ぜつだい影響えいきょうおよぼした。もう一人ひとり重要じゅうようなのが、ペルシャの数学すうがくしゃ天文学てんもんがくしゃ占星術せんせいじゅつ地理ちり学者がくしゃアル=フワーリズミーである。かれ名前なまえは「アルゴリズム」の語源ごげんとしてもられる。

アル=キンディー
アル=フワーリズミー

アラブじんたちは、天文学てんもんがく知識ちしきおおいに増大ぞうだいさせた。アルデバランアルタイルベテルギウスリゲルヴェガなどのほし々を最初さいしょ命名めいめいしたのもかれらである。

占星術せんせいじゅつにおいては、かれらは「アラビック・パーツ英語えいごばん」としてられる、擬似ぎじてき天体てんたい多数たすう作成さくせいないしさい発見はっけんした。アラビック・パーツは実在じつざい天体てんたいではないが、じつ天体てんたい位置いちやハウスの境界きょうかいであるハウスカスプの位置いちから計算けいさんされるポイントとそれに付加ふかされた名称めいしょうぞう総体そうたいである。もっとも有名ゆうめいなアラビック・パーツであるPart of FortuneはASC + Moon - Sun[注釈ちゅうしゃく 2]というしき計算けいさんされる。

中世ちゅうせいヨーロッパ

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アル=カビーシーの占星術せんせいじゅつしょ(1520ねんごろ)

中世ちゅうせいヨーロッパでは、11世紀せいきごろまではアラブの占星術せんせいじゅつ理論りろんれられるだけの知的ちてき基盤きばん自体じたいがなかったが[17]、いわゆる「12世紀せいきルネサンス」のなかで、ほかの科学かがくしょとともにおおくの占星術せんせいじゅつしょがアラビアからラテン語らてんご翻訳ほんやくされ、占星術せんせいじゅつ知識ちしき再興さいこう発展はってんした。ヨーロッパの占星術せんせいじゅつたちイスラム世界せかい占星術せんせいじゅつ技法ぎほう吸収きゅうしゅうし、またそこからあらたな技法ぎほう見出みいだすこととなった。たとえば、ハウス分割ぶんかつにおいて、現在げんざい主流しゅりゅうであるプラシーダスの技法ぎほうはイスラム起源きげんであり、プラシーダスがヨーロッパでひろまる500ねんまえアブラハム・イブン・エズラがこのハウスシステムの計算けいさん方法ほうほうべている[18]

マーシャーアッラー(アルブレヒト・デューラーによるいた, 1504ねん

1130ねんごろから1150ねんごろまでに、クレモナのジェラルドらによって、プトレマイオスの『アルマゲスト』『テトラビブロス』、アブー=マーシャル『だい序説じょせつ』、にせプトレマイオス『ケンティロクイウム』(ひゃく警句けいく[注釈ちゅうしゃく 3]などがやくされ、とくにアブー=マーシャルはその1世紀せいきあまり占星術せんせいじゅつ権威けんいなされた[19]占星術せんせいじゅつしょとくおお翻訳ほんやくしたのは、セビーリャのフアンである。かれはアブー=マシャール、マーシャーアッラーアル=カビーシーらの複数ふくすう著作ちょさく、『ケンティロクイウム』などの翻訳ほんやくがけたほか、自身じしんでも『ぜん占星術せんせいじゅつ綱要こうよう』を執筆しっぴつした(これは16世紀せいき出版しゅっぱんされた)[20]

1208ねんのペルシアのアストロラーベ

また、古代こだいギリシャに存在そんざいしていたとされるアストロラーベも、イスラム世界せかい経由けいゆしてヨーロッパじんたちにさい認識にんしきされた。

しかし、イスラム世界せかい占星術せんせいじゅつ権威けんい長続ながつづきしなかった[21]西洋せいよう占星術せんせいじゅつたちが独自どくじ技法ぎほう発展はってんさせていったことや、キリストきょう神学しんがくしゃあいだでの議論ぎろん影響えいきょうけたためである。神学しんがくしゃではないが、ダンテイスラム科学かがくキリスト教徒きりすときょうと使つかうことには批判ひはんてきで、その影響えいきょうつよけた占星術せんせいじゅつにも同様どうよう批判ひはんてきだった(かれは『かみきょく』のなかで13世紀せいき代表だいひょうてき占星術せんせいじゅつグイド・ボナッティマイケル・スコット地獄じごくとしている)。ただし、こうしたうごきはイスラム世界せかい起源きげん占星術せんせいじゅつしょがまったくかえりみられなくなったことを意味いみしない。とくに15世紀せいき以降いこう印刷いんさつ革命かくめいなみって、ルネサンスにはおおくのアラブけい占星術せんせいじゅつしょ出版しゅっぱんされており、近世きんせい著名ちょめい占星術せんせいじゅつ一人ひとりウィリアム・リリー英語えいごばんは、否定ひていてき見解けんかいしめしつつも、アラブの占星術せんせいじゅつ研究けんきゅうしたとかたっている[よう出典しゅってん]

13世紀せいきイスラムの12のサインと惑星わくせい
天文てんもん時計とけい発明はつめいしゃである修道しゅうどうウォリンフォードのリチャード(1292 - 1336)がコンパスを使つか姿すがた

占星術せんせいじゅつには、翌年よくねん気象きしょう予想よそうしようとする「気象きしょう占星術せんせいじゅつ」があり、しばしば「数学すうがくしゃ」とばれた実践じっせんしゃたちは、カレンダー、月齢げつれい日食にっしょく月食げっしょくなどととも占星術せんせいじゅつによる天気てんき予想よそう重要じゅうよう事件じけん動向どうこう予知よちふくまれるこよみつくって生計せいけいてていた[22]出生しゅっしょう惑星わくせい位置いちから新生児しんせいじに「まれた」影響えいきょうろうとする「出生しゅっしょう占星術せんせいじゅつ」は、よん体液たいえきせつむすびつき、惑星わくせいによる人間にんげん気質きしつ健康けんこうへの影響えいきょうみとめられていた[22]西洋せいよう中世ちゅうせいにおいては、天文学てんもんがく占星術せんせいじゅつも astrologia という用語ようごもちいられていた[5]

13世紀せいき以降いこうは、キリストきょう神学しんがくしゃたちのあいだで、占星術せんせいじゅつかんしておおきく議論ぎろんたたかわされた。スコラ哲学すこらてつがくものなかでは、アルベルトゥス・マグヌストマス・アクィナス占星術せんせいじゅつ好意こういてき見解けんかいしめしたが、他方たほうニコル・オレームは『判断はんだん占星術せんせいじゅつ論駁ろんばく』のなかで、多面ためんてき批判ひはんひろげた。当時とうじ出生しゅっしょう占星術せんせいじゅつつよめた判断はんだん占星術せんせいじゅつたいする評価ひょうかはさまざまであった[よう出典しゅってん]チェッコ・ダスコリ英語えいごばんなどは、キリストの誕生たんじょう最後さいご審判しんぱんかんするホロスコープを作成さくせいしたことをとがめられて、1327ねん火刑かけいしょされている[よう出典しゅってん]

ノストラダムス

他方たほうで、やや時代じだいのちになるオレームの弟子でしピエール・ダイイは、晩年ばんねん判断はんだん占星術せんせいじゅつつよ傾倒けいとうし、歴史れきしじょう重大じゅうだい事件じけん天体てんたいごう関連かんれん研究けんきゅうした。かれはそれを未来みらいにも適用てきようし、1789ねんはんキリスト出現しゅつげんすると予言よげんした[23](この予言よげんはルネサンスてはやされ、チュレルルーサノストラダムスらが直接ちょくせつ間接かんせつてき踏襲とうしゅうする)[よう出典しゅってん]

15 - 16世紀せいき流行りゅうこうした、出生しゅっしょうほし位置いちがそのひと体液たいえきかたよりや気質きしつ決定けっていするという思想しそう惑星わくせいとその子供こどもたち」の「土星どせいとその子供こどもたち」の(15世紀せいき

このように、「判断はんだん占星術せんせいじゅつ」が毀誉きよ褒貶ほうへんだったのにたいし、「うらないぼし医学いがく」はむしろ高級こうきゅう占星術せんせいじゅつとして評価ひょうかされることがおおく、大学だいがくなどでもれられていた。このため、当時とうじ医学いがく研究けんきゅう主導しゅどうてき地位ちいにあったサレルノ大学だいがくボローニャ大学だいがくモンペリエ大学だいがくなどの医学部いがくぶでも、うらないぼし医学いがくこうじられていた[24]当時とうじ医療いりょう患者かんじゃそれぞれにわせて調整ちょうせいしたオーダーメイド医療いりょうであり、医者いしゃ患者かんじゃ気質きしつるために患者かんじゃ出生しゅっしょう天宮てんぐう調しらべ、治療ちりょう好機こうき見極みきわめるなど治療ちりょう活用かつようした[25]

また、1347ねんから1350ねんペスト流行りゅうこうしたさいには、パリ大学だいがく医学部いがくぶが、その原因げんいんは1345ねん3がつ20日はつかたからびんみやこった木星もくせい火星かせい土星どせいさん重合じゅうごうにあったとする公式こうしき声明せいめいしている[26]伝染でんせんびょう流行りゅうこうほしむすびつけるこうした言説げんせつは、現在げんざいでも「(ほしの)影響えいきょう」を語源ごげんつ「インフルエンザ」などにその痕跡こんせき見出みいだすことができる[よう出典しゅってん]。ギリシャ・アラビア医学いがくユナニ医学いがく)は18世紀せいきまでほとんどそのままつづいたが、医学いがくにおける占星術せんせいじゅつてき判断はんだんは17世紀せいきには衰退すいたいはじめた[27]

中世ちゅうせい後期こうきには、王侯おうこう貴族きぞくなかにも占星術せんせいじゅつ重用じゅうようするものすくなくなかった。たとえば、フランスおうシャルル5せい場合ばあい蔵書ぞうしょの2わり(180さつ)を占星術せんせいじゅつしょめていたとされる。これは当時とうじのほかの王族おうぞく蔵書ぞうしょくらべても、突出とっしゅつしてたか比率ひりつであった[28]。こうして中世ちゅうせいには、しばしば重要じゅうよう政治せいじてき軍事ぐんじてき決定けっていには、占星術せんせいじゅつ判断はんだんあおがれることもあったのである[よう出典しゅってん]

ルネサンス

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ルネサンスには、神秘しんぴ主義しゅぎてき傾向けいこうしんプラトン主義しゅぎ流行りゅうこうしたが、その中心ちゅうしん人物じんぶつたちはかならずしも占星術せんせいじゅつ好意こういてきではなかった。マルシリオ・フィチーノうらないぼし医学いがくなどには理解りかいしめしていたが、判断はんだん占星術せんせいじゅつには批判ひはんてきだった。ピコ・デラ・ミランドラは、人間にんげん自由じゆう意志いし否定ひていするものとして、『予言よげん占星術せんせいじゅつ論駁ろんばく』で占星術せんせいじゅつへのつよ批判ひはん展開てんかいした。神学しんがくしゃたちはおおむね自由じゆう意思いし侵害しんがいするとして判断はんだん占星術せんせいじゅつ批判ひはんし、ほし々は人間にんげん影響えいきょうあたえても無理強むりじいすることはないとかんがえられていた[29]他方たほうで、16世紀せいきのイタリアでは、数学すうがくしゃとしても活躍かつやくした占星術せんせいじゅつジェロラモ・カルダーノあらわれた。かれは『誕生たんじょう占星術せんせいじゅつ実例じつれいしゅう』では、自身じしん過去かこ占星術せんせいじゅつ判断はんだんあやまりなども提示ていじしている[30]

『コペルニクス: かみとの対話たいわヤン・マテイコ(1872ねん

ルネサンスには、コペルニクスの『天球てんきゅう回転かいてんについて』(1543ねん)が死後しご発表はっぴょうされた。しかし、かれ心配しんぱいしていたような批判ひはんこらず、ほんまれたが、かれ理論りろん地球ちきゅう公転こうてん自転じてん物体ぶったい落下らっかほし視差しさなどにかんするこたえられない疑問ぎもんかかえており、ほとんどの読者どくしゃ説得せっとくされず、支持しじしゃはほぼいなかった[31]占星術せんせいじゅつにおいて最大さいだい関心事かんしんじ地球ちきゅうたいする惑星わくせい位置いち惑星わくせい位置いちぶん単位たんい過去かこ未来みらいにわたって計算けいさんすることであり、地球ちきゅう中心ちゅうしんせつ天動説てんどうせつ)か太陽たいよう中心ちゅうしんせつ地動説ちどうせつ)かということは問題もんだいにならず、おおくのひとはどちらかはっきりさせることが可能かのうともおもっていなかった[3]惑星わくせい位置いち決定けっていするためのひょう太陽たいよう中心ちゅうしんせつほう簡単かんたんだったため、らく計算けいさんするための仮定かていとしてコペルニクスの理論りろん使つかひともいた[31]

ケプラーがヴァレンシュタインのために作成さくせいしたホロスコープ。当時とうじのホロスコープはまだ正方形せいほうけいであった。

17世紀せいきはいると、天文学てんもんがくしゃでもあったヨハネス・ケプラーが、この問題もんだいんだ。ケプラーは『へびつかい新星しんせい』では、「かしこいけれどもまずしいはは」(天文学てんもんがく)と「その生活せいかつかせおろかなむすめ」(占星術せんせいじゅつ)の対比たいひによって、占星術せんせいじゅつがあくまでも日々ひびかてかせぐための道具どうぐであるとべていたが[32]、『占星術せんせいじゅつ確実かくじつ基礎きそについて』(1602ねん)、『だいさん介入かいにゅうするもの』(1610ねん)、『世界せかい調和ちょうわ』(1619ねん)などでは、あらたな占星術せんせいじゅつ理論りろん構築こうちくこころみている[33]。しかし、太陽たいよう中心ちゅうしんせつ地動説ちどうせつ)をじくとする刷新さっしんはうまくいかず、当時とうじはむしろジャン=バチスト・モラン(モリヌス、1591 - 1659)の『ガリアの占星術せんせいじゅつ』(1661ねん)のように、プトレマイオスてき宇宙うちゅうかん墨守ぼくしゅすることを表明ひょうめいするものもあった。他方たほうで、ケプラーは占星術せんせいじゅつ数学すうがくてき純化じゅんかしようとしたことをはじめ、さまざまな改革かいかくこころみており、アスペクトなどでは重要じゅうよう貢献こうけんおこなっている。ケプラー以前いぜんのアスペクトは、だい1にサインとサインの関係かんけいであったが[注釈ちゅうしゃく 4]、ケプラーはほしほしあいだ角度かくどとしてさい定義ていぎし、このあらたなアスペクト概念がいねんおおくの占星術せんせいじゅつれられ、現代げんだいいたっている[よう出典しゅってん]

ウィリアム・リリー

16世紀せいき占星術せんせいじゅつの「先進せんしんこく」はフランスであったが、17世紀せいきなかばにはそれはイギリスになった。イギリスでは、一時期いちじき占星術せんせいじゅつが「公認こうにん」されていた時期じきがあった。これは占星術せんせいじゅつただしさをみとめたわけではなく、占星術せんせいじゅつたいする禁止きんしれいをたびたびしていたローマ・カトリックへの「対抗たいこう意識いしき」をイギリス国教こっきょうかいったことや、御用ごよう占星術せんせいじゅつ使つかった大衆たいしゅう宣撫せんぶ視野しやれていた政府せいふ意向いこうなどによるものである[34]。17世紀せいきなかばに御用ごよう占星術せんせいじゅつとしてせたのは、ウィリアム・リリー英語えいごばんである。かれ議会ぎかい有利ゆうりになるような予言よげんおおった。また、こよみ発行はっこうがけ、こよみしょ天使てんしてきなるマーリン』は、1646ねんに1まん3,500、その3ねんには3まん発行はっこうされた[35]かれ御用ごよう占星術せんせいじゅつとしてのパンフレットをおお執筆しっぴつした一方いっぽう理論りろんしょがけており、『キリストきょう占星術せんせいじゅつ』(Christian Astrology, 1647ねん)は、そのながらく当時とうじ占星術せんせいじゅつ技法ぎほう網羅もうらした解説かいせつしょとして影響えいきょうりょくった[36]

天文学てんもんがく分離ぶんり

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中山なかやましげるによると、占星術せんせいじゅつ天文学てんもんがくの「分離ぶんり」が明確めいかくになったのは、アイザック・ニュートン登場とうじょうによって、天文学てんもんがく力学りきがく導入どうにゅうされてからである[37]。ただしニュートンは、キリストの神性しんせいふくまない原始げんし神学しんがく復興ふっこう目指めざし、かみ創造そうぞう内在ないざいする宇宙うちゅう体系たいけい完全かんぜん知識ちしき復活ふっかつこころみて研究けんきゅうおこなっており、今日きょう科学かがくしゃ方法ほうほう姿勢しせいとはあきらかにことなっている[38]かれは、ヘルメス文書ぶんしょ解読かいどくこころみ、古代こだい知識ちしき復活ふっかつ目指めざしており、万有引力ばんゆういんりょく法則ほうそく古代こだい知識ちしきさい発見はっけんぎないとかんがえていた[38]かれ万有引力ばんゆういんりょく法則ほうそくのアイデアは、自然しぜん魔術まじゅつの「共感きょうかん」、アリストテレス主義しゅぎしゃの「かくされた性質せいしつ」という、ものをきつけるえないちからという概念がいねんへの逆戻ぎゃくもどりのようにとらえられ、批判ひはんびた[38]

ニュートン登場とうじょうまえは、とお未来みらいこる天体てんたい現象げんしょう正確せいかく予想よそうできることから、天体てんたい運動うんどう地上ちじょうにおける現象げんしょうとはべつ原理げんりによって説明せつめいされる、より神秘しんぴてき完全かんぜんなものであり、地上ちじょうにおける現象げんしょうにもなんらかの影響えいきょうおよぼしているというかんがかたには、一定いってい根拠こんきょがあった。ニュートンによって、惑星わくせい運動うんどう地上ちじょうにおける落下らっか現象げんしょうおな万有引力ばんゆういんりょく法則ほうそくによって説明せつめいされることがしめされたことで、これと矛盾むじゅんする占星術せんせいじゅつは「自然しぜん科学かがく」の体系たいけいからはなれていった[よう出典しゅってん]

トリニティカレッジのニュートンぞう

1781ねん天王星てんのうせい発見はっけんされたとき、占星術せんせいじゅつにはこれをんで「より正確せいかくな」うらないをおこなおうとするものたちがあらわれた。占星術せんせいじゅつしんに「科学かがく」とべるものならば、ここでうらないの正確せいかくさのためにまだりない要素ようそがあることに気付きづくべきであったが、そのような見解けんかいはなかった。[よう校閲こうえつ]他方たほう天文学てんもんがく天王星てんのうせい摂動せつどうによって、発見はっけん惑星わくせい海王星かいおうせい)の存在そんざいただしく予見よけんした。科学かがくいえ中山なかやましげるは、この海王星かいおうせい発見はっけんが、占星術せんせいじゅつ天文学てんもんがくの「科学かがくせい」を考察こうさつする重要じゅうようなものであったとしている[39]

近代きんだいにおける知的ちてき地位ちい失墜しっつい

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Ames Almanackのカバー(アメリカ、1761ねん

17世紀せいき後半こうはん理性りせい啓発けいはつによって人間にんげん進歩しんぽ改善かいぜんはかり、ちょう自然しぜんてき偏見へんけんのぞいて、人間にんげん理性りせい自立じりつうながすことを重視じゅうしする、啓蒙けいもう思想しそうがイギリスでおこると、天文学てんもんがく自然しぜん科学かがく発展はってんおなじく、占星術せんせいじゅつたいする「逆風ぎゃくふう」となった。天文学てんもんがく分離ぶんりした占星術せんせいじゅつは、科学かがく台頭たいとう時代遅じだいおくれの物笑ものわらいのたねになっており、古代こだいからの名声めいせい完全かんぜんうしなっていた[40]。しかし消滅しょうめつすることはなく、占星術せんせいじゅつによる天気てんき予報よほう予知よちふくまれる生活せいかつれき(アルマナック)は、相変あいかわらず多数たすう支持しじせられていた。「学問がくもん」としての占星術せんせいじゅつ否定ひていされたが、一般いっぱん大衆たいしゅうにおいてはびていった[41]

占星術せんせいじゅつ広告こうこく(アメリカ、1863ねん

19世紀せいき後半こうはんに、近代きんだいオカルティズム勃興ぼっこうすると、占星術せんせいじゅつもその潮流ちょうりゅうることになった。近代きんだいオカルティズムのがりとともに、秘教ひきょうてきころもをまとうことで、それまでとはべつのものに変化へんかした。なかでも、神秘しんぴてき直感ちょっかん幻視げんし啓示けいじなどをつうじて、かみむすびつく神聖しんせい叡智えいち獲得かくとくすることで、高度こうど認識にんしきたっすることを標榜ひょうぼうする近代きんだいかみ智学ちがく以下いかかみ智学ちがく」)の影響えいきょうおおきかった[41]神智しんちがくは、馬鹿ばかにされたり無視むしされていたさまざまなオカルトをその体系たいけいみ、後期こうきヴィクトリアあさ教養きょうようじんたちの注目ちゅうもくあつめた[40]

かみ智学ちがく協会きょうかい神智しんちがく運動うんどうは、19世紀せいきまつ代表だいひょうする文化ぶんか運動うんどうのひとつであり、その衝撃しょうげきは、さらに20世紀せいき初頭しょとうモダニズム誕生たんじょうから、1960年代ねんだいカウンターカルチャー、20世紀せいきまつはじまるニューエイジ精神せいしん世界せかい現在げんざいスピリチュアル)を理解りかいしていくうえで、「かぎ」となる存在そんざいである。欧米おうべい文化ぶんか秘教ひきょう主義しゅぎ神秘しんぴ主義しゅぎ、オカルト主義しゅぎ趨勢すうせい一群いちぐんとなったこの運動うんどうを、秘教ひきょうてき音楽おんがく史家しかジョスリン・ゴドウィン英語えいごばんは「かみ智学ちがくてき啓蒙けいもう」と表現ひょうげんした[42]

ブラヴァツキー

かみ智学ちがく協会きょうかい宇宙うちゅうろんにおける使命しめいとは、世界せかいかくされた真実しんじつ性質せいしつあきらかにし、物質ぶっしつ主義しゅぎてき科学かがくかん反旗はんきをひるがえすことであるという[42]神智しんちがく創始そうししゃヘレナ・P・ブラヴァツキーは、占星術せんせいじゅつ科学かがくであり天文学てんもんがくのようにただしいが、これは占星術せんせいじゅつ解釈かいしゃくするじゅつ双方そうほう完全かんぜんただしい場合ばあいかぎると発言はつげんし、占星術せんせいじゅつ心理しんりがくにおいては、これをえるために「物質ぶっしつてき世界せかい」をはなれて「霊的れいてき世界せかい」にあしれなければならないと主張しゅちょうした[43]

アラン・レオ

19世紀せいきイギリスの神智しんちがく協会きょうかい会員かいいんでブラヴァツキーの腹心ふくしん一人ひとりアラン・レオ英語えいごばんは、西洋せいよう占星術せんせいじゅつ体系たいけいして、現代げんだいまでつづ形式けいしき構築こうちくしたことから「近代きんだいうらないほしがくちち」とばれる。レオと、かみ智学ちがく協会きょうかい会員かいいん占星術せんせいじゅつW・R・オールド[注釈ちゅうしゃく 5]復興ふっこう立役者たてやくしゃ評価ひょうかされている[40]かれらは、占星術せんせいじゅつ古臭ふるくさ陳腐ちんぷ予言よげん手段しゅだんから神智しんちがく関連かんれん要素ようそげ、秘教ひきょうてき関心かんしんにおける有用ゆうようなツールとして提示ていじし、かみ智学ちがく占星術せんせいじゅつ融合ゆうごうさせた[40][44]。レオによって神智しんちがくれられ、「霊的れいてき進化しんか」の概念がいねん占星術せんせいじゅつはじめてられるようになり、しんプラトン主義しゅぎ系譜けいふからかみ智学ちがく協会きょうかい導入どうにゅうした「霊的れいてき太陽たいよう」の信仰しんこうれ、「太陽たいよう星座せいざ」(サン・サイン)を採用さいようした[45]。また、神智しんちがく基礎きそにして占星術せんせいじゅつ心理しんりがくてき要素ようそくわえた。これが現在げんざいにも影響えいきょうつづいている「占星術せんせいじゅつ心理しんりがく」のはじまりである[46]。レオは占星術せんせいじゅつをそれまでの歴史れきしから分断ぶんだんし、伝統でんとうてきなルールや法則ほうそくをかなり簡略かんりゃくしたため、占星術せんせいじゅつを「改悪かいあく」したという否定ひていてき意見いけんもある[45]

レオは、はじめてのオカルトほん出版しゅっぱんしゃとされる「モダン・アストロロジー・パブリッシング」しゃ創設そうせつし、大衆たいしゅうけの占星術せんせいじゅつ書籍しょせき出版しゅっぱんし、1890ねん雑誌ざっし「The Astrologer's Magazine」(1891ねんに Astrologers' Magazine、1895ねんに Modern Astrology(『現代げんだい占星術せんせいじゅつ』) に改名かいめい[47])をはじめ、占星術せんせいじゅつ普及ふきゅう貢献こうけんした。レオは、20世紀せいきはつ占星術せんせいじゅつ広告塔こうこくとうになり、雑誌ざっし利用りようしてみずからの占星術せんせいじゅつひろめ、大衆たいしゅうした[40]雑誌ざっしでは、定期ていき購読こうどくしゃ無料むりょうでホロスコープを作成さくせいしチャート診断しんだんするサービスをおこなっておおくの読者どくしゃ獲得かくとくし、十分じゅうぶん収益しゅうえきげ、著作ちょさくもよくれた[44]占星術せんせいじゅつをもうかる商売しょうばい仕立したてたのも、レオとオールドであるとひょうされている[40][44]。レオの教本きょうほんは、近代きんだい占星術せんせいじゅつ初期しょき研究けんきゅうほとんどすべてがまなんでおり、後世こうせいおおきな影響えいきょうあたえた[40][44]

19世紀せいきまつには、一部いちぶ占星術せんせいじゅつたちは、自分じぶんたちの仕事しごと専門せんもんしょくとして確立かくりつするため、課題かだい現代げんだいてきなものにきかえ、科学かがくてきなものにしようとこころみた[48]。1895ねんにはロンドンで『現代げんだい占星術せんせいじゅつ』という表題ひょうだいかかげた専門せんもん刊行かんこうされ、だいいちごう論説ろんせつでは「いまや古代こだい占星術せんせいじゅつ体系たいけい現代げんだいするときがた」と宣言せんげんした[48]。リチャード・モリソンという退役たいえき海軍かいぐん士官しかんは(当時とうじ航海こうかい恒星こうせい位置いちたよって航海こうかいしていた)自分じぶんのことを「ザドキエル」としょうし、水晶すいしょうだまもちいて未来みらい予言よげんおこなった[49]。また、W・R・オールドは、きゃくのために株式かぶしき取引とりひきしょ株価かぶかうごきを予言よげんしたり、競馬けいば結果けっかおしえたりしていた[50]1902ねんになるとロンドンに占星術せんせいじゅつ研究けんきゅう協会きょうかい設立せつりつされ、1910ねんには占星術せんせいじゅつ研究所けんきゅうじょ、さらに毎週まいしゅう主催しゅさいして講義こうぎおこなう占星術せんせいじゅつ会館かいかん誕生たんじょうした[50]。1915ねんには、レオとつまのベシイがイギリスの神智しんちがく協会きょうかいに「占星術せんせいじゅつロッジ」を設立せつりつしており、これがイギリスに現存げんそんする主要しゅよう占星術せんせいじゅつ団体だんたいのもとになっている。かがみリュウジは、占星術せんせいじゅつにコミュニティがあるとすれば、レオがそのみなもとであるとべている[45]

フランスでは、ジャン=バチスト・モランの『ガリア占星術せんせいじゅつ』(1661ねん以降いこう衰退すいたいし、19世紀せいきのオカルティストのエリファス・レヴィ触発しょくはつされオカルティズム探求たんきゅううごきがあらわれ、ロマンカバラ主義しゅぎくろ魔術まじゅつデカダン古代こだいエジプト・異端いたんカタリなどに興味きょうみせたことで復興ふっこうしたが、目立めだうごきではなかった。アンリ・セルヴァ(Henri Selva、1861 - ?)がモランをさい発見はっけんし、1920ねんには実践じっせんしゃ増加ぞうかした[51]

ドイツでは、ルネサンス以降いこう伝統でんとうはエランゲル大学だいがくジュリウス・プファフドイツばん(1774 - 1835)とともに途絶とだえていたが、かみ智学ちがくとフランス魔術まじゅつ合流ごうりゅうで1984ねん復興ふっこうした[52]。84ねん神智しんちがく協会きょうかいドイツ支部しぶ設立せつりつされて、仏教ぶっきょうやヒンドゥーきょうにもくわしい神智しんち学徒がくとフランツ・ハルトマンドイツばん占星術せんせいじゅつ研究けんきゅうおこなうようになった[52]。ハルトマンの助手じょしゅフーゴ・フォルラート(Hugo Vollrath)は、神智しんちがくやオカルトの出版しゅっぱんしゃ設立せつりつし、ドイツではこの時期じき占星術せんせいじゅつ定期ていき大会たいかい旺盛おうせい出版しゅっぱん活動かつどうがなされた[52][53]。フォルラートは、かみ智学ちがく協会きょうかい占星術せんせいじゅつかいいく面倒めんどうなトラブルをこし、ルドルフ・シュタイナー神智しんちがく協会きょうかいはなれて人智じんちがく協会きょうかいつくることにもなり、ドイツの占星術せんせいじゅつかいはこうした騒動そうどう影響えいきょう混乱こんらんしたままナチス時代じだい突入とつにゅうした[52][53]。フォルラートは1933ねんにナチスに入党にゅうとうし、ナチスが主張しゅちょうする北方ほっぽう人種じんしゅアーリアじん優位ゆういせい理論りろんてき証明しょうめい正当せいとうするために占星術せんせいじゅつ利用りようし、はんユダヤながれに加担かたんした[53][54]

現代げんだいあらたな動向どうこう

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アリス・ベイリー

20世紀せいきはいると、アメリカでオカルティズムとメタフィジカル(ちょう物質ぶっしつ思想しそうによって、経験けいけん感覚かんかくから超越ちょうえつした神秘しんぴてき技術ぎじゅつ進化しんかさせようとする動向どうこうてきた。その代表だいひょうてき存在そんざいが、神智しんち学徒がくとで「アーケイン・スクール(不朽ふきゅう知恵ちえ秘教ひきょううらないほしがく)」の創設そうせつしゃアリス・ベイリーである。ベイリーはジュワル・クールという高次こうじ存在そんざい交信こうしんしておしえをけたと主張しゅちょうし、神智しんちがくの7つの周期しゅうきによる歴史れきしかん占星術せんせいじゅつ融合ゆうごうさせ、ちか将来しょうらいさかな」の時代じだいから「水瓶座みずがめざ(アクエリアス)」のしん時代じだい(アクエリアン・エイジ)へのだい規模きぼなパラダイムシフトがこるとかたり、ニューエイジ思想しそうみなもとのひとつとなった[55]。ベイリーの『ヒューマニスティック占星術せんせいじゅつ』と弟子でしディーン・ルディア英語えいごばんの『サビアン・シンボル』は、こうした教化きょうか動向どうこう基本きほんとなっている。ルディアはベイリーからまなんだかみ智学ちがく秘教ひきょううらないほしがくユング心理しんりがく導入どうにゅうして「トランスパーソナル占星術せんせいじゅつ」をつく[55]、1936ねん代表だいひょうてき著書ちょしょ『パーソナリティーの占星術せんせいじゅつ』では、占星術せんせいじゅつ深層しんそう心理しんりがく術語じゅつごによってさい定義ていぎする必要ひつようがあるとべた。またニーチェ超人ちょうじん思想しそう心酔しんすいしていたルディアは、あらたな文明ぶんめい中心ちゅうしんとなる「シード・グループ(たねとなる集団しゅうだん)」をつくらなければならないと主張しゅちょうした[55]。こうした思想しそうは、ホゼ・アグエイアスひとし時代じだい霊的れいてき転換てんかんとなえたニューエイジのオカルティストに影響えいきょうあたえている[55]。アラン・レオにはじまる神智しんちがく世界せかいかん基礎きそにした占星術せんせいじゅつは、ベイリーとルディアの秘教ひきょう占星術せんせいじゅつがれ、「占星術せんせいじゅつ心理しんりがく」というながれもんだ[46]。レオの系譜けいふ占星術せんせいじゅつのオカルトしょくかみ智学ちがくしょくからだっしようとさまざまな団体だんたいまれ[45]、20世紀せいき前半ぜんはんには西洋せいよう占星術せんせいじゅつ多様たようしていくことになった[46]

こうして復活ふっかつした、あるいは改革かいかくされた占星術せんせいじゅつと、伝統でんとうてき占星術せんせいじゅつとのちがいは、その意識いしきてき混合こんごう主義しゅぎにあることが指摘してきされている[50]

実践じっせんしゃあいだでも、占星術せんせいじゅつ方向ほうこうせいについては多様たよう意見いけんがある。「科学かがくてき学問がくもん」にしたいとのぞ占星術せんせいじゅつは、オカルト要素ようそつよいレオらの占星術せんせいじゅつを、占星術せんせいじゅつ呪術じゅじゅつやオカルトにとどめていると批判ひはんしている[45]かれらのなかには19世紀せいき科学かがく言語げんごれたり、統計とうけいがくのいいまわしを使つかって、自分じぶんたちの分野ぶんや魔術まじゅつ分野ぶんやちがいを強調きょうちょうし、「精神せいしん科学かがく」「占星術せんせいじゅつ科学かがくてき基礎きそ」あるいは「星座せいざ人間にんげん行動こうどうとが関係かんけいしていることの科学かがくてき証拠しょうこ」などについていたものもいた[50]かれらは反対はんたいに、そのかんがえに賛同さんどうしない占星術せんせいじゅつたちから、占星術せんせいじゅつ疑似ぎじ科学かがくにしていると批判ひはんされており、思想しそうことなる占星術せんせいじゅつ同士どうし批判ひはんっている[45]

自分じぶんたちの思想しそうが、薔薇ばらじゅうだんフリーメイソンあるいはエジプトの神秘しんぴ主義しゅぎとつながっていると主張しゅちょうする占星術せんせいじゅつもおり、かれらのおおくは、たとえばヒンドゥーきょう仏教ぶっきょうなどの東洋とうようむね致から知恵ちえ拝借はいしゃくしている[50]

占星術せんせいじゅつ科学かがくという場合ばあいほしについての研究けんきゅう自然しぜん科学かがくであるいう主張しゅちょうと、惑星わくせいから放出ほうしゅつされる不可視ふかし神秘しんぴてきちから言及げんきゅうし、マクロコスモスとミクロコスモスの照応しょうおう概念がいねんシンクロニシティユング)の結果けっかとし、さまざまな偶然ぐうぜん一致いっち研究けんきゅうするようなオカルト科学かがくてき主張しゅちょうがある[2]

西洋せいよう占星術せんせいじゅつ疑似ぎじ科学かがくともなされるようになり、1940ねんにはアメリカ社会しゃかい心理しんり学会がっかいが、未来みらい予知よちのツールとしての占星術せんせいじゅつ有効ゆうこうせい否定ひていする公式こうしき声明せいめい発表はっぴょうした[56]。また、1975ねんにはまえアメリカ天文てんもん学会がっかい会長かいちょうバート・ボックらが文責ぶんせきい、ノーベルしょう受賞じゅしょう学者がくしゃ18めいふくけい186にん科学かがくしゃらが連署れんしょした占星術せんせいじゅつ批判ひはん声明せいめいされている(『ヒューマニスト』1975ねん9がつごう)。ただし、これには、占星術せんせいじゅつ懐疑かいぎてき論者ろんしゃからも、権威けんい主義しゅぎとの批判ひはんせられた[57]

科学かがくしゃらの声明せいめい一方いっぽうで、国際こくさいてきられたジーン・ディクソンや、ロナルド・レーガン大統領だいとうりょう当時とうじ)の夫人ふじんナンシー重用じゅうようされ、大統領だいとうりょう日程にっていへも関与かんよしたジョーン・キグリー英語えいごばんのように、社会しゃかいてき影響えいきょうりょくった占星術せんせいじゅつ存在そんざいした。

1970年代ねんだいはいると、ヒューマンポテンシャル運動うんどう人間にんげんせい心理しんりがくかみ智学ちがく心霊しんれい主義しゅぎといったちょう物理ぶつり(メタフィジカル)がざりってニューエイジ運動うんどうまれ、その影響えいきょうけて、占星術せんせいじゅつタロットといったオカルトの実践じっせんは、「自己じこ成長せいちょう」や「自己じこ探求たんきゅう」、「自己じこ変容へんよう」のツールともなされるようになり(心理しんり占星術せんせいじゅつ英語えいごばん)、出来事できごと予知よちしたり運勢うんせい判断はんだんする占星術せんせいじゅつ側面そくめんうすまってきている。現代げんだい占星術せんせいじゅつには、顧客こきゃく将来しょうらいきる出来事できごと予言よげんして行動こうどうのアドバイスをするタイプと、顧客こきゃく自己じこ探求たんきゅうみちび疑似ぎじセラピストタイプがあり、占星術せんせいじゅつたちはみなこの2つのタイプのあいだ存在そんざいしている[4]

こうした状況じょうきょうまえて、1990年代ねんだいあたりから、占星術せんせいじゅつがかつてっていたとされる機能きのう復活ふっかつさせようといううごきがてきた。イギリスのオリビア・バークレイは、1996ねん9がつにエクセターでひらかれたアストロロジカル・アソシエーションの「カーター・メモリアル・レクチャー」において「伝統でんとうてき占星術せんせいじゅつ必要ひつようせい」とだいした講演こうえんおこない、伝統でんとうてき占星術せんせいじゅつへの回帰かいき宣言せんげんしている[58]

伝統でんとうてき占星術せんせいじゅつへの回帰かいきホラリー占星術せんせいじゅつ英語えいごばんへのさい評価ひょうかへとつながり、ホラリーの技法ぎほう多数たすうしるされている中世ちゅうせい古代こだい占星術せんせいじゅつ文献ぶんけんこしへといたった[よう出典しゅってん]中世ちゅうせい文献ぶんけんこしプロジェクトの代表だいひょうてきなものに、Project Hindsight がある。Project Hindsightでは英語えいご記述きじゅつされた占星術せんせいじゅつ古典こてんが、おもにボランティアの英語えいご翻訳ほんやくされた[よう出典しゅってん]古典こてんてき占星術せんせいじゅつ復活ふっかつさせたものは、古典こてん伝統でんとうばれているが、2007ねん時点じてんですでに古典こてんてき技法ぎほううえ独自どくじ解釈かいしゃくもうとする方向ほうこうせいえており[59]古典こてんとひとくくりにできない状況じょうきょうとなっている[よう出典しゅってん]

予測よそく不可能ふかのう複雑ふくざつ現代げんだい産業さんぎょう社会しゃかいにおいて、占星術せんせいじゅつは、せい意味いみ見失みうしなった一般いっぱん市民しみん出来事できごと制御せいぎょ可能かのうであるとかんじさせ、予測よそく可能かのう意味いみのある体系たいけいおおきな物語ものがたりなかおのれ存在そんざいするという感覚かんかくあたえ、生活せいかつ宇宙うちゅうてき意義いぎかんじさせるという側面そくめんがある[2]とくにアメリカでは、新聞しんぶん雑誌ざっし占星術せんせいじゅつコーナーをはじめ、メディアでおおげられ、「学術がくじゅつ理論りろん」としての有効ゆうこうせいうしなったわりに、人気にんきのあるサブカルチャーのひとつとなっている[60]世論せろん調査ちょうさでは、占星術せんせいじゅつ人気にんきおとろえるどころかしているが、一般いっぱんには、個人こじんのパーソナリティにかんするじゅう星座せいざと、うらな目的もくてきでの占星術せんせいじゅつ使用しようという、西洋せいよう占星術せんせいじゅつのごくわずかなめんだけがられている[2]。ホロスコープをつくるのにコンピューターが利用りようされ、これが人気にんき拍車はくしゃをかけている[2]。コンピュータを使つかってホロスコープを作成さくせいする理由りゆうは、時間じかん節約せつやくだけではなく、自分じぶん予言よげんにハイテクの威光いこうあたえるためでもあると指摘してきされている[50]

科学かがくてき研究けんきゅう

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フランスの国立こくりつ科学かがく統計とうけいセンターの統計とうけい学者がくしゃ心理しんり学者がくしゃのミシェル・ゴークラン(Michel Gauquelin)とつまのフランソワーズ・ゴークランは、出生しゅっしょう惑星わくせい配置はいち性格せいかく分類ぶんるいする統計とうけい研究けんきゅうおこない、『人間にんげん行動こうどうたいする宇宙うちゅう影響えいきょう』(1973ねん)を発表はっぴょうした。かれ研究けんきゅう太陽たいようみや占星術せんせいじゅつ裏付うらづけにはあまりなっていないが、おや誕生たんじょうほし子供こどもでも予想よそう以上いじょうかえされるなどの見解けんかいしめした[51]

これがほとんど唯一ゆいいつ実証じっしょう主義しゅぎてきなアプローチによる研究けんきゅう報告ほうこくであるが、明治大学めいじだいがくコミュニケーション研究所けんきゅうじょは、「その報告ほうこくにおいてさえ、職業しょくぎょう選択せんたくにおける社会しゃかいてき要因よういんくらべて惑星わくせいによる影響えいきょうは(有意ゆうい水準すいじゅんではあったものの)あまりにもちいさすぎ実際じっさい使用しようするには再現さいげんせいとぼしい」ことが指摘してきされており、過去かこ逸話いつわ累積るいせきにゴークラン夫妻ふさい研究けんきゅう加味かみしたとしても、再現さいげんせい保証ほしょうすることはできず、データの再現さいげんせいひくいとべている[5]

このほか、心理しんり学者がくしゃハンス・アイゼンク天文学てんもんがくしゃピエール・クーデールらは、様々さまざま観点かんてんからの統計とうけいがくてき調査ちょうさもとづき、西洋せいよう占星術せんせいじゅつ妥当だとうせい疑問ぎもんげかけている[よう出典しゅってん]参考さんこう文献ぶんけんらん掲出けいしゅつかく文献ぶんけん参照さんしょうのこと)。

懐疑かいぎろん批判ひはん

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西洋せいよう社会しゃかいでは、古来こらい占星術せんせいじゅつたいしてさまざまな批判ひはんせられてきた。古典こてんてきなものは、アウグスティヌスが『告白こくはく』で展開てんかいしたものである。ほぼおな場所ばしょおな時刻じこくまれたひとおなじホロスコープをつが、身分みぶんことなることで裕福ゆうふく家督かとくまましいだしゃ召使めしつかいになったものがいたことなどをげたのである[よう出典しゅってん]。アウグスティヌスの批判ひはんは、中世ちゅうせいにダンテが援用えんようしたほか、現代げんだいでも占星術せんせいじゅつ批判ひはん引用いんようされることがある[61][62]ぎゃく占星術せんせいじゅつなかには、おな時間じかんまれたもの(いわゆる「アストロ・ツイン」「宇宙うちゅう双子ふたご」)がよく人生じんせいあゆむと主張しゅちょうするものもいるが、その根拠こんきょ不透明ふとうめいさも指摘してきされている[63]

1990年代ねんだいはいると、占星術せんせいじゅつのコーナーをつアメリカの新聞しんぶんには、科学かがくてき根拠こんきょのないゲームにぎないとことわきをれるものもあらわれた[64]

占星術せんせいじゅつコミュニティは、「たとえ疑似ぎじ科学かがく、オカルトてき言説げんせつであっても社会しゃかいてき需要じゅようこたえている」と主張しゅちょうしている[5]

部分ぶぶんてきにでもたったようにかんじられるのは、バーナム効果こうか確証かくしょうバイアス予言よげん自己じこ成就じょうじゅなどの心理しんり効果こうかや、コールドリーディングやホットリーディングのテクニックが使つかわれているという批判ひはんがあり、占星術せんせいじゅつがわ部分ぶぶんてきにだが、こうしたごまかしがあることをみとめている[5]

高額こうがくなお布施ふせなどには、個人こじんのレベルで注意ちゅういする必要ひつようがある[5]

理論りろん

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十二宮じゅうにきゅう

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十二宮じゅうにきゅう黄道こうどうを12に分割ぶんかつしてられた区画くかくである。占星術せんせいじゅつたちは、それぞれのみやと、それが意味いみについて注記ちゅうきしている。一般いっぱんてき西洋せいよう占星術せんせいじゅつでは、てん赤道せきどう黄道こうどう東側ひがしがわ交点こうてんである春分しゅんぶんてんから、十二宮じゅうにきゅう起点きてんであるしろひつじみやはじめるトロピカル方式ほうしき採用さいようしている。ゆっくりとした地軸ちじく味噌擂みそす運動うんどうである、とし運動うんどうによって、それぞれのみや(サイン)のてん配置はいちはすでにギリシア時代じだいにサインの指標しひょうとされた星座せいざ一致いっちしなくなっている。西洋せいよう占星術せんせいじゅつなかにも、サイデリアル方式ほうしき採用さいようすることで占星術せんせいじゅつ創成そうせいのサインと指標しひょう星座せいざとの一致いっちこころみるうごきもある。

近代きんだい西洋せいよう占星術せんせいじゅつでは、十二宮じゅうにきゅうサインは、12の基本きほんてき個性こせいあらわすものとしんじられている。12のサインは、みず空気くうき古典こてんてきよんだい元素げんそ分類ぶんるいされている。同時どうじに、活動かつどうみや英語えいごばん不動ふどうみや英語えいごばん柔軟じゅうなんみや英語えいごばんというさん分類ぶんるいもされている。

  • 活動かつどうみや四季しきかくぶし最初さいしょ太陽たいよう位置いちするサインであり、おおきくぶし変化へんかするため活動かつどうみや名称めいしょうつ。
  • 不動ふどうみやぶし中間ちゅうかん太陽たいよう位置いちするサインであり、ぶし安定あんていしたものになることに対応たいおうしている。
  • 柔軟じゅうなんみやぶしわりに太陽たいよう位置いちするサインであり、ぶしわりはじめることに対応たいおうしている。

このようにサインとぶしには対応たいおう関係かんけいがあり、たとえばはる最初さいしょのサインであるしろひつじみやは、春分しゅんぶんから穀雨こくう直前ちょくぜんまで太陽たいよう位置いちするサインである。「あつさむさも彼岸ひがんまで」というように、通常つうじょうしろひつじみや太陽たいよう位置いちする期間きかんから気温きおん上昇じょうしょうしたということが実感じっかんできる。そのためしろひつじみやは、つまりあつ乾燥かんそうしたサインであり活動かつどうみやとしてとらえられており、またその性質せいしつおすひつじ突進とっしんりょくになぞらえられている。つづきむぎゅうみやのサインの不動ふどうみやであり、気温きおん上昇じょうしょうゆるやかになってきていることに対応たいおうしている。そしてはるのサインの最後さいごであるそうみや変動へんどうみやであり、なつへの転換てんかんてんとなっている。

サイデリアル方式ほうしき採用さいようする場合ばあいぶしとサインの対応たいおうこわれてしまう。

12みや性質せいしつはおおよそ以下いかのようなものとされる[65]。あくまでもいちれいであり、かつ、統計とうけいがくをはじめとする各種かくしゅ学術がくじゅつ研究けんきゅう裏打うらうちされたものではない。2区分くぶん・3区分くぶん・4区分くぶん参照さんしょうのこと。

生年月日せいねんがっぴ出生しゅっしょう時刻じこくでホロスコープを作成さくせいするとつき水星すいせい金星かなぼし太陽たいよう火星かせい木星もくせい土星どせい天王星てんのうせい海王星かいおうせい冥王星めいおうせいのすべての天体てんたいのほか、ハウスなどが以下いかのサインに対応たいおうしている(つきのサインがそうさかなみやで、水星すいせいのサインが人馬じんばみやだい1ハウスが天秤てんびんみやなど)。

  • - しろひつじみや(Aries、アリエス)
    • みや(ホット、ドライ)、活動かつどうみや男性だんせいかく
    • キーワードは「あり」。性質せいしつ個人こじん主義しゅぎてき知的ちてき情熱じょうねつてき先駆せんくしゃてき激情げきじょうてき直情ちょくじょうてきなど。場合ばあいによっては我儘わがまま尊大そんだい粗野そや、プライドのつよさにむすびつく。おもに「自分じぶん」や「自己じこ意志いし」をつかさどるサイン。
  • - きむぎゅうみや(Taurus、タウルス)
    • みや(クール、ドライ)、不動ふどうみや女性じょせいかく
    • キーワードは「つ」。性質せいしつは、機知きちむこと、周到しゅうとうさ、我慢強がまんづよさ、頑強がんきょうさ、芸術げいじゅつてきなど。場合ばあいによっては緩慢かんまんさ、頑固がんこさ、欲深よくふかさ、主観しゅかんてきなどにむすびつく。おもに「所有しょゆうぶつ」や「貯蓄ちょちく」をつかさどるサイン。
  • - そうみや(Gemini、ゲミニ)
    • 空気くうきふう)のみや(ホット、モイスト)、柔軟じゅうなんみや男性だんせいかく
    • キーワードは「わがおもう」。性質せいしつ論理ろんりてき活動かつどうてきじゅうせい好奇心こうきしんつよさ、うつろいやすさ、社交しゃこうてきなど。場合ばあいによってはめんせいきのなさ、言語げんご厳密げんみつなどにむすびつく。おもに「知識ちしき」や「能力のうりょく拡大かくだい」をつかさどるサイン。
  • - きょかにみや(Cancer、カンケル)
    • みずみや(クール、モイスト)、活動かつどうみや女性じょせいかく
    • キーワードは「かんじる」。性質せいしつは、保護ほごてき敏感びんかんさ、ねばづよさ、愛情あいじょうふかさなど。場合ばあいによっては、カニてきな(crabby ; 意地悪いじわるな、不機嫌ふきげんな)性質せいしつ厭世えんせいかんむすびつく。おもに「家庭かてい」や「ローカル」をつかさどるサイン。
  • - 獅子ししみや(Leo、レオ)
    • みや(ホット、ドライ)、不動ふどうみや男性だんせいかく
    • キーワードは「決意けついする」。性質せいしつは、気前きまえのよさ、ほこたかさ、快活かいかつさ、力強ちからづよさ、独創どくそうてき高貴こうきさなど。場合ばあいによっては 傲岸ごうがんさ、横柄おうへいさ、利己りこ主義しゅぎなどにむすびつく。おもに「あそび」や「自慰じい」をつかさどるサイン。
  • - 処女しょじょみや(Virgo、ウィルゴ)
    • みや(クール、ドライ)、変動へんどうみや女性じょせいかく
    • キーワードは「分析ぶんせきする」。性質せいしつは、実践じっせんてき批評ひひょうてき謙虚けんきょさ、精神せいしんてき活動かつどう有能ゆうのうさ、柔軟じゅうなんせいなど。場合ばあいによっては、衒学げんがくてき批判ひはん過剰かじょう気難きむずかしさなどにむすびつく。おもに「整理せいり整頓せいとん」や「実務じつむ有能ゆうのう」をつかさどるサイン。
  • - 天秤てんびんみや(Libra、リブラ)
    • 空気くうきふう)のみや(ホット、モイスト)、活動かつどうみや男性だんせいかく
    • キーワードは「均衡きんこうさせる」。性質せいしつは、交渉こうしょう上手じょうず公正こうせいさ、開明かいめいてき魅力みりょくてき必要ひつようおうじたパートナー関係かんけいなど。場合ばあいによっては優柔不断ゆうじゅうふだんさ、屁理屈へりくつむすびつく。おもに「相対そうたい関係かんけい均衡きんこう」や「バランス」をつかさどるサイン。
  • - てんさそりみや(Scorpio、スコルピオ)
    • みずみや(クール、モイスト)、不動ふどうみや女性じょせいかく
    • キーワードは「ほっする」。性質せいしつは、知覚ちかくするどさ、秘密ひみつ主義しゅぎ複雑ふくざつさ、分析ぶんせきてき魅惑みわくてき野心やしんてきなど。場合ばあいによっては、嫉妬しっとふかさ、狡猾こうかつさ、残酷ざんこくさなどにむすびつく。おもに「応用おうようせい」や「」をつかさどるサイン。
  • - 人馬じんばみや(Sagittarius、サギッタリウス)
    • みや(ホット、ドライ)、柔軟じゅうなんみや男性だんせいかく
    • キーワードは「感知かんちする」。性質せいしつは、率直そっちょくさ、外向がいこうてき発展はってんてき楽観らっかんてき哲学てつがくてき知的ちてきなど。場合ばあいによっては、無頓着むとんじゃくさ、だい失態しったい、デリカシーのなさ、心変こころがわりのはげしさなどにむすびつく。おもに「万能ばんのうせい」や「哲学てつがく」をつかさどるサイン。
  • - すり羯宮(Capricorn、カプリコルン)
    • みや(クール、ドライ)、活動かつどうみや女性じょせいかく
    • キーワードは「使つかう」。性質せいしつは、思慮しりょふかさ、用心深ようじんぶかさ、我慢強がまんづよさ、几帳面きちょうめんさ、ひかなど。場合ばあいによっては、憂鬱ゆううつさ、悲観ひかんてき融通ゆうずうかなさなどにむすびつく。おもに「社会しゃかい」や「現実げんじつめん」をつかさどるサイン。
  • - たからびんみや(Aquarius、アクワリウス)
    • 空気くうきふう)のみや(ホット、モイスト)、不動ふどうみや男性だんせいかく
    • キーワードは「る」。性質せいしつは、客観きゃっかんてき因習いんしゅうにとらわれないこと、人道じんどう主義しゅぎてき賢明けんめいさなど。場合ばあいによっては、独善どくぜんてき冷淡れいたんさ、わり、エリート主義しゅぎてきなどにむすびつく。おもに「友人ゆうじん」や「更新こうしん」をつかさどるサイン。
  • - そうさかなみや(Pisces、ピスケス)
    • みずみや(クール、モイスト)、変動へんどうみや女性じょせいかく
    • キーワードは「しんずる」。性質せいしつは、創造そうぞうりょくゆたかさ、多面ためんせいなさぶかさ、理想りそう主義しゅぎてき、スピリチュアルなど。場合ばあいによっては、現実げんじつ逃避とうひ腹黒はらぐろさ、注意ちゅうい散漫さんまん主体性しゅたいせいのなさなどにむすびつく。おもに「幻惑げんわく」や「潜在せんざい意識いしき」をつかさどるサイン。

個人こじんにとってあるサインの重要じゅうようは、そのサインのなかでの惑星わくせい位置いちとアセンダントに依存いぞんする。もしも任意にんいのサインのなかなんぼしもなかったなら、そのサインはパーソナリティのなかでの役割やくわりよわくなる[注釈ちゅうしゃく 6]他方たほう、たとえばあるほし太陽たいようつきとともにきょかにみやにあったなら、そのサインの特質とくしつわせのなかつよあらわれることになる。

サン・サイン占星術せんせいじゅつ

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新聞しんぶん雑誌ざっしなどには、しばしば星座せいざうらなのコーナーがある。それらのコーナーでは、まれたときに太陽たいようがあった黄道こうどう十二宮じゅうにきゅう対応たいおうさせて、そのこるかもしれない出来事できごと案内あんない提供ていきょうしていると主張しゅちょうしている。しかし、これらのうらないは非常ひじょう曖昧あいまい一般いっぱんてきなものであるため、占星術せんせいじゅつたちのなかにもほとんど価値かちがないとなしているものもいる。そうであってもKim Farnellによるとサン・サイン占星術せんせいじゅつ起源きげんはホロスコープ占星術せんせいじゅつおなじくらいふるいとされる[66]。サン・サイン占星術せんせいじゅつ曖昧あいまいさにたいして、プロの占星術せんせいじゅつたちはより完璧かんぺきな、個人こじんとくしたホロスコープを使つかえば的中てきちゅう精度せいどがると主張しゅちょうするが、懐疑かいぎ事実じじつでないと批判ひはんしている[67]

20世紀せいきすえには、へびつかいくわえた13星座せいざうらないとすべきだというものもあらわれた。くわしくは、13星座せいざうらな参照さんしょうのこと。

ムーン・サイン占星術せんせいじゅつ

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つき人間にんげん感情かんじょう情緒じょうちょてき気分きぶんなどの心理しんりてき傾向けいこうしめすといわれている。

木星もくせいサイン占星術せんせいじゅつ

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木星もくせい位置いちでそのとし運勢うんせい傾向けいこううらない、やく12ねん周期しゅうき運勢うんせいのバイオリズムをく。

サイデリアル方式ほうしき西洋せいよう占星術せんせいじゅつ

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西洋せいよう占星術せんせいじゅつでは、しろひつじみや始点してんかんして2とおりの見解けんかいがある。サイデリアル方式ほうしきでは、始点してん固定こていてきなものであるとかんがえるが、西洋せいよう占星術せんせいじゅつ主流しゅりゅうであるトロピカル方式ほうしきでは春分しゅんぶんてんしろひつじみや始点してんとする。

春分しゅんぶんてんとし運動うんどうにともなって移動いどうするため、西洋せいよう占星術せんせいじゅつ主流しゅりゅうでは、黄道こうどう十二宮じゅうにきゅう(サイン)と黄道こうどうじゅう星座せいざむすびつきがそこなわれている。一方いっぽう、サイデリアル方式ほうしきでは始点してん固定こていてきなため、そのむすびつきは保持ほじされている。しかし黄道こうどう十二宮じゅうにきゅうぶし対応たいおうそこなわれているため、どちらの方式ほうしき採用さいようするかはじゅつしゃ判断はんだんによる。なお地球ちきゅうとし運動うんどうは、「たからびんみや時代じだい」の概念的がいねんてき基盤きばんあたえている(くわしくは春分しゅんぶんてん#春分しゅんぶんてん星座せいざ参照さんしょうのこと)。

惑星わくせい

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近代きんだい西洋せいよう占星術せんせいじゅつでは、「惑星わくせい」は人間にんげん精神せいしんなか基底きていてき原動力げんどうりょくないし衝動しょうどうあらわす。これらの「惑星わくせい」は天文学てんもんがく定義ていぎことなり、太陽たいようつき、そして2006ねん惑星わくせいから降格こうかくされた冥王星めいおうせいなども包含ほうがんする概念がいねんである。それぞれの惑星わくせいは、サインと惑星わくせい類似るいじせいないし共感きょうかんせい基盤きばんとして、十二宮じゅうにきゅうのうちの1つないし2つのサインの守護しゅごぼしであるとされる。ぎゃくえば、占星術せんせいじゅつにおいて惑星わくせいとはサインの守護しゅごぼしとしての性質せいしつつものであり、ほかは天体てんたいないしほしではあっても惑星わくせいではない[注釈ちゅうしゃく 7](とはいえ、サインの守護しゅごぼしとはなにであるかとうならば、惑星わくせいたいするこの定義ていぎ循環じゅんかん論法ろんぽう可能かのうせいがある)。近代きんだい以降いこう発見はっけんされた3つの惑星わくせい[注釈ちゅうしゃく 8]も、占星術せんせいじゅつたちによって支配しはいするサインをてられている。

現代げんだい主流しゅりゅう占星術せんせいじゅつ惑星わくせいとされている、トランス・サタニアンの天王星てんのうせい海王星かいおうせい冥王星めいおうせいは、望遠鏡ぼうえんきょうによる観測かんそくによって確認かくにんされたものであり、18 - 20世紀せいき発見はっけんされた天体てんたいである。そのため近年きんねんのリリーのさい評価ひょうかからはじまりラテン語らてんごやさらにはイスラムけん文献ぶんけん英語えいご翻訳ほんやくし、過去かこ技法ぎほうよみがえらせようとする、ある意味いみ伝統でんとうてき占星術せんせいじゅつでは使用しようしない。ただ天王星てんのうせい海王星かいおうせいれた現代げんだいてき占星術せんせいじゅつにおいても、冥王星めいおうせいについては、2006ねんじゅん惑星わくせいとなったさいに、チャートからはずうらなもみられた。

もっとも欧米おうべいでは、冥王星めいおうせいはおろかさらにちいさな小惑星しょうわくせいまでも使用しようすることがおおく、そのなかでも代表だいひょうてきなものは、ケレスパラスジュノーベスタキロンである。また、今後こんごエリス占星術せんせいじゅつれられる可能かのうせいがある。冥王星めいおうせいから惑星わくせい地位ちいうばい、人類じんるいたいしてすくなからざる影響えいきょうりょくったからである。すでにエリスを表示ひょうじできるホロスコープ作成さくせいソフトウェアも存在そんざいする。

かく惑星わくせいは、どのサインにはいっているかとう条件じょうけんから品位ひんいディグニティ)とよばれるパラメータがられる。あるホロスコープにおいて相対そうたいてき品位ひんいたか惑星わくせいきょうぼし(マレフィック)であってもいい作用さようがあり、品位ひんいひくいときちぼし(ベネフィック)であってもわる作用さようつとされる。古典こてんてきな7惑星わくせいについての品位ひんい計算けいさん方法ほうほう厳密げんみつこまかく規定きていされているが、あたらしい惑星わくせいでは品位ひんい計算けいさん方法ほうほう確立かくりつしていない。伝統でんとうてき占星術せんせいじゅつでは、近代きんだいになって発見はっけんされた惑星わくせい使用しようしないことの理由りゆうづけのひとつに、品位ひんい計算けいさん方法ほうほう不完全ふかんぜんであることをげている。他方たほうあたらしい惑星わくせいんだ近代きんだい占星術せんせいじゅつにおいて、品位ひんいわすれられかけた技法ぎほうのひとつとなった。

占星術せんせいじゅつ使つかわれる11の惑星わくせい以下いかとおりである[68]

古典こてんてき惑星わくせい

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これらの7つの「惑星わくせい」(ここでは、太陽たいようつきも「惑星わくせい」にふくむ)は古代こだいにはられていたものであり、かく個人こじんの7つの基礎きそてき原動力げんどうりょくあらわしているとしんじられている。このため占星術せんせいじゅつたちは、これらのほしを「パーソナル・プラネット」とぶ。

  • ☉ - 太陽たいよう : 獅子ししみや守護しゅごぼし意味いみするものは、個人こじんてきちから活力かつりょく成功せいこう指導しどうりょく権威けんい父性ふせい創造そうぞうせいなど。
  • ☾ - つき: きょかにみや守護しゅごぼし意味いみするものは、内的ないてき感覚かんかく雰囲気ふんいき習慣しゅうかん無意識むいしき母性ぼせい一般いっぱんてき生活せいかついえ家族かぞくなど。
  • ☿ - 水星すいせい : そうみや処女しょじょみや守護しゅごぼし意味いみするものは、心性しんせい共同きょうどうたい基礎きそ教育きょういく文筆ぶんぴつぎょう隣人りんじんなど。
  • ♀ - 金星かなぼし : きむぎゅうみや天秤てんびんみや守護しゅごぼし意味いみするものは、あらゆる種類しゅるい関係かんけいやパートナーシップ、ロマンティックなあいへの欲求よっきゅう調和ちょうわ芸術げいじゅつ社会しゃかいてき生活せいかつなど。
  • 🜨 - 地球ちきゅう : きむうしみや守護しゅごぼし意味いみするものは、あらゆる種類しゅるい関係かんけいやパートナーシップ、個人こじんてきちから活力かつりょく成功せいこう指導しどうりょく権威けんい父性ふせい創造そうぞうせい責任せきにんかん権威けんいヒエラルキー難事なんじへの対処たいしょ能力のうりょく自分じぶん他人たにんりっすること、信頼しんらいせいなど。
  • ♂ - 火星かせい : しろひつじみやてんさそりみや守護しゅごぼし意味いみするものは、行動こうどうへの衝動しょうどう個人こじんてき活力かつりょく攻撃こうげきせい情熱じょうねつ、スポーツなど。
  • ♃ - 木星もくせい : 人馬じんばみやそうぎょみや守護しゅごぼし意味いみするものは、個人こじんてき成長せいちょう大志たいし自由じゆうへの欲求よっきゅう正義せいぎかん道徳どうとくせい宗教しゅうきょう哲学てつがく高等こうとう教育きょういくなど。
  • ♄ - 土星どせい : すり羯宮とたからびんみや守護しゅごぼし意味いみするものは、個人こじんてき制約せいやく責任せきにんかん権威けんいヒエラルキー難事なんじへの対処たいしょ能力のうりょく自分じぶん他人たにんりっすること、信頼しんらいせいなど。

近代きんだいてき惑星わくせい

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これらの惑星わくせい近代きんだいになって発見はっけんされ、それ以降いこう西洋せいよう占星術せんせいじゅつでも重要じゅうよう意味いみほしとしてれられた。これらの惑星わくせい使用しようする場合ばあい、それぞれ対応たいおうするみや守護しゅごぼしであった古典こてんてき惑星わくせいふく守護しゅごぼしとしてあつかう。

  • ♅ - 天王星てんのうせい : たからびんみや守護しゅごぼし意味いみするものは、反乱はんらん型破かたやぶり、きゅう体制たいせい破壊はかい革新かくしん創意そうい理想りそう主義しゅぎ発展はってんてき思考しこうなど。
  • ♆ - 海王星かいおうせい : そうさかなみや守護しゅごぼし意味いみするものは、神秘しんぴ主義しゅぎ卓越たくえつせい共感きょうかん慈善じぜん心霊しんれいてき社会しゃかいからの後退こうたい芸術げいじゅつてきひらめきなど。
  • ⯓ - 冥王星めいおうせい : てんさそりみやしろひつじみや守護しゅごぼし意味いみするものは、生活せいかつ局面きょくめん始点してん終点しゅうてん秘密ひみつ暴露ばくろ、ビッグビジネスなど。
  • ⚳ - ケレス : 処女しょじょみやまたはかねうしみや守護しゅごぼし意味いみするものは、農業のうぎょう母性ぼせい献身けんしん愛情あいじょう創作そうさく意欲いよく滋養じよう健康けんこうなど。
  • ⚷ - キロンたましいきずいやもの

エリス (じゅん惑星わくせい)射手しゃしゅ守護しゅごぼし意味いみするものは、運命うんめい全能ぜんのう退化たいか不和ふわ信仰しんこう絶対ぜったいしゃかみ)など。[よう出典しゅってん]

占星術せんせいじゅつではつき交点こうてん(ルナー・ノード、ノード)も重要じゅうようである[69]。ノードとは、黄道こうどうはくみち交差点こうさてんするてんであり、発生はっせいするてんである。きたのノードは、つきみなみからきたへと横切よこぎてんで、のぼり交点こうてん(Caput Draconis, ドラゴン・ヘッド)とばれる。みなみのノードはつききたからみなみへと横切よこぎてんで、くだ交点こうてん(Cauda Draconis, ドラゴン・テイル)とばれる。りゅうてくるこれらの名称めいしょうは、バビロニア占星術せんせいじゅつりゅうへんじたティアマト姿すがた由来ゆらいしており、インド占星術せんせいじゅつ導入どうにゅうされたのち中世ちゅうせいイスラム世界せかい経由けいゆして、西洋せいよう占星術せんせいじゅつにもれられた[70]

西洋せいよう占星術せんせいじゅつではそれぞれの惑星わくせいほどには、重要じゅうよう要因よういんとはかんがえられていないが、考慮こうりょあたいする繊細せんさいなエリアとなされている。

  • - のぼり交点こうてん : のぼり交点こうてん木星もくせいとあまりわらない有益ゆうえき効果こうかをもたらす傾向けいこうがあり、そこからいくらかのアドバンテージをせる可能かのうせいもあるとされている。
  • - くだ交点こうてん : くだ交点こうてん土星どせいとあまりわらないような悪影響あくえいきょうをもたらす傾向けいこうがあり、個人こじんからエネルギーを流出りゅうしゅつさせる可能かのうせいがあるとされる。

ホロスコープ

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西洋せいよう占星術せんせいじゅつは、おもにホロスコープの作成さくせい基礎きそいている。ホロスコープは、ある特定とくてい時点じてんてんの「チャート」をあらわしたである。えらばれる「」は、ホロスコープの主題しゅだいとなる存在そんざい始点してん人物じんぶつであればまれたとき)である。これは、主題しゅだいとなる存在そんざいは、その生涯しょうがいつうじて、始点してんにおけるてんのパターンをきずるとかんがえられているからである。

理論りろんじょう、ホロスコープは企業きぎょう創設そうせつから国家こっか樹立じゅりついたるまで分析ぶんせき対象たいしょうとしうるが、もっとも一般いっぱんてきなのは、個人こじん誕生たんじょう基礎きそとする出生しゅっしょうnatal chart)である。

テーマ・ムンディ(天地てんち創造そうぞうだい4にちほし

解釈かいしゃく

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西洋せいよう占星術せんせいじゅつでのホロスコープの解釈かいしゃくは、以下いかのものに支配しはいされる。

  • 十二宮じゅうにきゅうにおけるかく惑星わくせい」の位置いち
  • ホロスコープのハウスにおけるかく惑星わくせい」の位置いち状態じょうたい品位ひんい)、ハウスがそら場合ばあいはハウスの境界きょうかいであるハウス・カスプのあるサインの守護しゅごぼし使用しようする。
  • ホロスコープの基礎きそてきなアングル(アセンダントとデセンダントをむすじくと、天頂てんちょう天底あめそこむすじく)の位置いち
  • 天体てんたい基礎きそてきなアングルが形成けいせいする角度かくど、いわゆるアスペクト
  • のぼり交点こうてんくだ交点こうてんのような想定そうていじょう存在そんざい

占星術せんせいじゅつなかには、Arabian partsのようなさまざまな数学すうがくてきなポイントの位置いちもちいるものもいる。

基礎きそてきなアングル

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ホロスコープには、基礎きそてきなアングルが存在そんざいする。以下いかげるもの以外いがいにも、占星術せんせいじゅつなかによっては、ハウスのカスプがしばしば重要じゅうようなアングルとしてふくめられることもある。

  • Aˢᶜ - アセンダント(上昇じょうしょうてん、ASC)
    これは黄道こうどう地平線ちへいせん交差こうさするひがしてんである。地球ちきゅう回転かいてんするために、いちにちとおしてその地点ちてんにあるサインいちまわりするのである。ここから「上昇じょうしょうサイン」という概念がいねんまれる。それは、ホロスコープもしくは出生しゅっしょう算定さんていされた正確せいかく時間じかんにおいて、ひがしそらのぼったサインをしている。ホロスコープの作成さくせいにあたっては、アセンダントは慣例かんれいてき図面ずめん左側ひだりがわかれる。ほとんどのハウス・システムでは、アセンダントはだい1しつのカスプにむすびつけられている。
    アセンダントは、圧倒的あっとうてき多数たすう占星術せんせいじゅつから、もっとも重要じゅうよう個別こべつされたアングルとなされている。それは、ひがしそらのぼ太陽たいよう姿すがた夜明よあけをあらわすのとおなじように、個人こじん覚醒かくせいしている意識いしき意味いみしている[71]。アセンダントは特定とくてい時間じかん場所ばしょ固有こゆうなものなので、その個人こじんちにおける個人こじんてき境遇きょうぐう状態じょうたい、あるいは幼年ようねん環境かんきょうなどを意味いみする。この理由りゆうで、アセンダントは、その個人こじんがどのようにして公的こうてき個人こじんてきなどの世界せかいあらわれてくるのかにもかかわってくる[72]
    アセンダントとせい反対はんたい西にしにあるてんがデセンダント(下降かこうてん)である。これは個人こじん他者たしゃとの関係かんけいなかでどのような反応はんのうしめすのかをあらわしている。それは同時どうじ我々われわれがひきつけられる種類しゅるい人間にんげんや、我々われわれのロマンティックな愛着あいちゃく形成けいせいする能力のうりょくをもしめしてくれる。ほとんどのハウス・システムでは、デセンダントはだい7しつのカスプにむすびつけられている。
  • Mᶜ - 中天ちゅうてん(medium coeli、MC)
    これは「天頂てんちょう」(zenith)ともわれる、地平線ちへいせんじょうからもっともとお黄道こうどう地点ちてんである。占星術せんせいじゅつたちにとっては、中天ちゅうてん伝統でんとうてき個人こじん経歴けいれき地位ちい生涯しょうがい目標もくひょう大志たいし世評せひょう人生じんせい到達とうたつてんしめすとされる。四分しぶえんのハウス・システムでは、中天ちゅうてんだい10しつのカスプにむすびつけられている。
    中天ちゅうてん反対はんたい位置いちするてんは、天底あめそこimum coeli、IC)である。占星術せんせいじゅつたちにとって、天底あめそこ伝統でんとうてきまれたときとぬときの状況じょうきょうや、両親りょうしん生家せいか家庭かてい生活せいかつなどをしめすとされる。四分しぶえんのハウス・システムでは、天底あめそこだい4しつのカスプにむすびつけられている。

ホロスコープは占星術せんせいじゅつたちによって12に分割ぶんかつされ、ハウスとばれる。黄道こうどうをハウスに分割ぶんかつする方法ほうほう多様たようである。日本にっぽんではしつしゃくらいなどとやくされる。ホロスコープにおけるハウスは、人生じんせい活動かつどうの12のことなる範囲はんいとして解釈かいしゃくされている。ホロスコープにおけるハウス分割ぶんかつほうにはさまざまな方法ほうほうがあり、古来こらいアル=カビーシー、カンパヌスレギオモンタヌス、プラキドゥス・デ・ティティ(プラシーダス)らがさまざまな分割ぶんかつほうこころみてきたが、確定かくていてきなものはない[73]。しかし、その意味いみするところはおおむね以下いかのように解釈かいしゃくされている[74]

だい1しつ個人こじん外観がいかん身体しんたい特質とくしつ自我じが物事ものごとはじまり。

だい2しつ金銭きんせん財産ざいさん価値かち優先ゆうせん事項じこう物事ものごと成長せいちょう

だい3しつ:コミュニケーション、兄弟きょうだい姉妹しまい隣人りんじん関係かんけい、ローカルな旅行りょこう輸送ゆそう教育きょういく日常にちじょうてき問題もんだい

だい4しつ家庭かてい家族かぞく父親ちちおや不動産ふどうさんとその性質せいしつ相続そうぞく保持ほじ人生じんせいはじまりとわり。死後しご名声めいせい

だい5しつ悦楽えつらく余暇よか休日きゅうじつ遊戯ゆうぎ賭博とばく子供こどもたち。創造そうぞうせいふか関係かんけいとまではいえない恋愛れんあい沙汰ざた

だい6しつ召使めしつかい、メイド。労働ろうどう職務しょくむ雑役ざつえき雇用こようしゃとその業務ぎょうむ健康けんこう小型こがた家畜かちく

だい7しつ対人たいじん関係かんけい配偶はいぐうしゃ結婚けっこん、ビジネス・パートナー。合意ごうい協定きょうてい敵対てきたいしゃ戦争せんそう

だい8しつ誕生たんじょうはじまりとわり。性的せいてき関係かんけいやあらゆる種類しゅるいふかくコミットした関係かんけい税金ぜいきん遺産いさん企業きぎょう金融きんゆうオカルト心霊しんれいてき事柄ことがら

だい9しつ航海こうかいをともなう遠距離えんきょり旅行りょこう移住いじゅう外国がいこく旅行りょこう外国がいこくとその文化ぶんか宗教しゅうきょう法制ほうせい高等こうとう教育きょういく見聞けんぶんひろめるためにもとめるすべてのもの。自由じゆう

だい10しつ意思いし野望やぼう人生じんせい方向ほうこう社会しゃかいにおける地位ちい経歴けいれき有名人ゆうめいじんのハウス。4しつからみた7しつであり、父親ちちおや配偶はいぐうしゃ、つまり母親ははおや意味いみする。

だい11しつ友人ゆうじん知人ちじんなどのかぎられた関係かんけい。グループ、クラブ、結社けっしゃ、それらのなかでもとく慈善じぜんてきなもの。

だい12しつ神秘しんぴ主義しゅぎ、オカルト、心霊しんれいてきなもの。病院びょういん監獄かんごくのような隔離かくりされた場所ばしょ後退こうたい反射はんしゃ自己じこ犠牲ぎせい大型おおがた家畜かちく

おおくの近代きんだいてき占星術せんせいじゅつたちは、ハウスは対応たいおうするサインと共感きょうかんするとかんがえている。つまり、だい1しつだい1のサイン(しろひつじみや)と自然しぜん親和しんわせいつなどであるが、古典こてんてき占星術せんせいじゅつではそうでもない。たとえばだい1しつ対応たいおうする惑星わくせい水星すいせいであって、しろひつじみや守護しゅごぼし火星かせいとはことなっている。

アスペクト

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アスペクトとは、ホロスコープにおいてそれぞれの惑星わくせいやアセンダント、デセンダント、中天ちゅうてん天底あめそこなどが形作かたちづく角度かくどのことである。アスペクトは、地球ちきゅうからた2てんあいだ黄道こうどうじょうはなれかくけいうえ度数どすう測定そくていしたものである[75]。それらは、ホロスコープをむうえでの焦点しょうてんとなる。角度かくどがより正確せいかくであればあるほど、アスペクトは影響えいきょうりょくつよくなるが、オーブ(orb)とばれるすう許容きょよう範囲はんい解釈かいしゃくにおいてはみとめられている。以下いかのアスペクトは、重要じゅうようじゅんならべたものである[76]

  • - コンジャンクション(ごう)0°(orb +-8°)。コンジャンクションはチャートのなかでも重要じゅうようなアスペクトで、おたがいに惑星わくせい影響えいきょうつよう。土星どせい木星もくせいごうは、とくにグレートコンジャンクションとばれ、おおきな変事へんじしめすとされる。歴史れきしじょう有名ゆうめいごうについては、ごう (天文てんもん)#歴史れきしじょうごう参照さんしょうのこと。
  • - オポジション()180°(orb +-8°)。オポジションは、関係かんけいある2要素ようそせい反対はんたい位置いちするアスペクトで、緊張きんちょう衝突しょうとつ対立たいりつなどをしめしている。ただし、このアスペクトの2つの部分ぶぶん相互そうご補完ほかんてきになるなら、いい方向ほうこう作用さようする。
  • - トライン(さんふん)120°(orb +-8°)。トラインはおたがいがつよめあっている2要素ようそで、調和ちょうわてき関係かんけいあらわしている。トラインは芸術げいじゅつてき創造そうぞうてき才能さいのうみなもとであるが、他方たほう気弱きよわ性質せいしつにもむすびつく。
  • - スクエア(のり)90°(orb +-8°)。スクエアはフラストレーション、抑圧よくあつ内心ないしん葛藤かっとうなどをあらわしている。ただし、限界げんかいえようとしているひと活力かつりょくみなもとになりうるアスペクトでもある。
  • - セクスタイル(ろくふん)60°(orb +-6°)。セクスタイルはトラインにているが、重要じゅうようせいではおとる。関係かんけいある2要素ようそあいだでの親和しんわせい調和ちょうわせいとともに、コミュニケーションの容易たやすさをあらわしている。
  • - クウィンカンクス 150°(orb +-3°)。クウィンカンクスは相性あいしょうわない要素ようそ無理むりちかづけられているために、困難こんなんさやストレスをあらわす。同時どうじに、そのひと人生じんせいにおける自己じこへの無頓着むとんじゃくさなどもあらわしている。
  • - セミセクスタイル 30°(orb +-2°)。影響えいきょうはわずかなものである。積極せっきょくてきであろうとする意識いしきてき努力どりょくまれなければならない人生じんせいのエリアをあらわしている。
  • - セミスクエア(はんのり) 45°(orb +-2°)。いくぶん困難こんなん状況じょうきょうあらわしている。効力こうりょくてんでセミセクスタイルにている。
  • - セスキコードレイト 135°(orb +-2°)。いくふんかのストレスのある状況じょうきょうあらわしている。セミセクスタイルにている。
  • Q - キンタイル 72°(orb +-2°)。影響えいきょうはわずかである。天分てんぶんや、漠然ばくぜんとした幸福こうふく状況じょうきょうあらわしている。
  • bQ - バイキンタイル 144°(orb +-2°)。影響えいきょうはわずかで、キンタイルにている。
  • P - パラレル : ほかのアスペクトとはことなり、赤道あかみち座標ざひょうにおけるあかぬきおなとなる天体てんたいあいだ発生はっせいする。ごう類似るいじした作用さようつとされる。2天体てんたいてん赤道せきどうたいしておながわにある通常つうじょうのParallelと赤道せきどうはさんで反対はんたいがわにあるContraparallelがある。
  • ℞ - 逆行ぎゃっこう : 地球ちきゅうからたときに地球ちきゅうとの相対そうたいてき速度そくどから、ある天体てんたいぎゃく方向ほうこううごいているようにえることがある。これが逆行ぎゃっこうである。逆行ぎゃっこうはアスペクトではないが、占星術せんせいじゅつには、ほしなかでの考察こうさつふくめるものがある。かれらによれば、出生しゅっしょうにおいて逆行ぎゃっこうしている惑星わくせいは、潜在せんざいてき弱点じゃくてんであるとされる。
  • S - とめ : 地球ちきゅうからたときに地球ちきゅうとの相対そうたいてき速度そくどから、ある天体てんたい静止せいししているようにえることがある。これがとめ順行じゅんこう逆行ぎゃっこうあいだ発生はっせいする。とめはアスペクトではないが、占星術せんせいじゅつには、ほしなかでの考察こうさつふくめるものがある。かれらによれば、とめ状態じょうたいにある惑星わくせい吉凶きっきょうともにつよ影響えいきょうりょくがあるとされる。
グループ・アスペクト
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アスペクトのなかには、3つ以上いじょう惑星わくせい関与かんよするものもある。おもなグループ・アスペクトには以下いかのものがある。

  • グランドトライン(だい三角さんかく)- 3つの惑星わくせいがそれぞれトライン(120)の関係かんけいにあるアスペクト。この場合ばあい、3惑星わくせいはいっているサインの4だい元素げんそかなら一致いっちするため、それにおうじて「のグランドトライン」「のグランドトライン」「ふうのグランドトライン」「みずのグランドトライン」にけられる。
  • ハーモニック・コンコーダンス - 2くみだい三角さんかくわさってろくすすきぼしかたちとなるもの。当然とうぜんのようにきわめてまれにしか出現しゅつげんしない。
  • グランドクロスだい十字じゅうじ)- 4つの天体てんたいがおたがいにスクエア(90)の関係かんけいにあり、十字じゅうじ形成けいせいしているアスペクト。この場合ばあいかく惑星わくせいはいっているサインの性質せいしつ不動ふどうみや活動かつどうみや柔軟じゅうなんみや)がかなら一致いっちするため、「不動ふどうのグランドクロス」「活動かつどうのグランドクロス」「柔軟じゅうなんのグランドクロス」にけられる。
  • トリプルコンジャンクション(さん重合じゅうごう)- 3つの天体てんたいごうにあるほし
  • Tスクエア(Tがたじゅう)- 3惑星わくせいA、B、CがあるときにAとBがオポジション(180)を形成けいせいし、AとC、BとCがそれぞれスクエア(90)を形成けいせいするアスペクト。そのとおり、Tがたになる。
  • カイト(たこ)- 4惑星わくせいA、B、C、Dがあるとき、∠DAB=120、∠ABC=∠CDA=90、∠BCD=60となるもの。かたち西洋せいようだこていることからこうよばれる。
  • ヨード - 3惑星わくせい構成こうせいする3つのアスペクトが、セクスタイル1、クウィンカンクス2の構成こうせいとなってYがた配置はいちとなっているものをいう。スクエア1、セスキコードレイト2の構成こうせいのYがた配置はいちもヨードとされることがある。
  • 調停ちょうてい - 3以上いじょう惑星わくせい構成こうせいするハードアスペクトである180とソフトアスペクトである120と60ふくあわしたもの、あるいは90と120ふくあわしたものはふるくから「調停ちょうてい」とばれている。これをグループアスペクトにふくめる場合ばあいもある[77]

このような3以上いじょううらないほしてん形成けいせいされるグループアスペクトにおいては、単独たんどくのアスペクトよりひろいオーブ、あるいはせまいオーブを採用さいようする場合ばあいがある[78]

上記じょうきのような複数ふくすう惑星わくせいないしASCやMCが特徴とくちょうてき図形ずけい構成こうせいするグループアスペクトの概念がいねんゆるくした、ふくあいアスペクトの概念がいねん存在そんざいする。たとえば、3つの惑星わくせいA、B、CがあるときにAとB、BとC、そしてCとAのあいだにそれぞれアスペクトが存在そんざいするとき、3つの惑星わくせいA、B、Cがふくあいアスペクトを構成こうせいするという。そしてふくあいアスペクトから吉凶きっきょうぞうみとっていく技法ぎほうがある。

ただし、調停ちょうてい説明せつめいにあるとおりふくあいアスペクトのかんがかたふるくから存在そんざいする。実際じっさい、ほとんどのホロスコープにふくあいアスペクトが形成けいせいされる。

脚注きゃくちゅう

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注釈ちゅうしゃく

[編集へんしゅう]
  1. ^ 太陽たいよう占星術せんせいじゅつともばれる。
  2. ^ ひるよる算出さんしゅつ方法ほうほうことなるというせつ根強ねづよいが[よう出典しゅってん]、ここではもっと単純たんじゅんなものをしめしておく。ASCについては後述こうじゅつのアングルのこう参照さんしょうのこと。
  3. ^ かつてあやまってプトレマイオスにかえせられていた。10世紀せいきにアラブで成立せいりつしたともわれる。[よう出典しゅってん]
  4. ^ たとえばしろひつじみやの29太陽たいようがあり、つき処女しょじょみやの0にあったとする。太陽たいようつきあいだ角度かくどは121であり、現代げんだいてき占星術せんせいじゅつではトラインのアスペクトをつと解釈かいしゃくするが、ケプラー以前いぜんしろひつじみや処女しょじょみやあいだにはアスペクトがないため太陽たいようつきあいだにトラインの関係かんけいがあるとはなされていなかった。[よう出典しゅってん]
  5. ^ ウォルター・オールド、Walter Richard Old、のちWalter Gorn Old。ペンネームはセファリアル。(カレルズ 1996)
  6. ^ うらなうえではそのサインの守護しゅごぼしとその状態じょうたい使用しようするので、なんらかの判断はんだんみちびすことはできる。[よう出典しゅってん]
  7. ^ 実在じつざい天体てんたいのぼり交点こうてんくだ交点こうてん、そしてアラビック・パーツなどもふく概念がいねんあらわ用語ようごとして感受かんじゅてん使用しようされることもある[よう出典しゅってん]
  8. ^ 当時とうじは3つの惑星わくせいであったが、すでべたように冥王星めいおうせいは2006ねん天文学てんもんがくじょうじゅん惑星わくせい分類ぶんるいされることになった。[よう出典しゅってん]

出典しゅってん

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  6. ^ 以上いじょう、このふし中山なかやま [1992] pp.13-38, テスター [1997] pp.18-22
  7. ^ Derek and Julia Parker, "The New Compleat Astrologer", Crescent Books, New York, 1990
  8. ^ この段落だんらく中山なかやま [1992] pp.42-44, 48-50, テスター [1997] pp.16-18による
  9. ^ a b 中山なかやま [1992] pp.54-67
  10. ^ 野田のだ [2018] p.87
  11. ^ Derek and Julia Parker, Ibid, p16, 1990
  12. ^ 中山なかやま [1992] p.99
  13. ^ 中山なかやま [1992] pp.151-152
  14. ^ テスター [1997] pp.141-143, 172
  15. ^ 野田のだ [2018] pp.84-85
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参考さんこう文献ぶんけん

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関連かんれん項目こうもく

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