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L 168-9

出典しゅってん: フリー百科ひゃっか事典じてん『ウィキペディア(Wikipedia)』
L 168-9
かり符号ふごう別名べつめい TOI-134
Danfeng
星座せいざ きょしちょう
かけの等級とうきゅう (mv) 11.014[1]
位置いち
もと:J2000.0
あかけい (RA, αあるふぁ)  23h 20m 07.5245143451s[2]
あかぬき (Dec, δでるた) −60° 03′ 54.644648069″[2]
視線しせん速度そくど (Rv) 1.2 ± 10 km/s[2]
固有こゆう運動うんどう (μみゅー) あかけい: -319.924 ミリびょう/とし[2]
あかぬき: -127.782 ミリびょう/とし[2]
とししゅう視差しさ (πぱい) 39.7113 ± 0.0244ミリびょう
誤差ごさ0.1%)
距離きょり 82.13 ± 0.05 光年こうねん[ちゅう 1]
(25.18 ± 0.02 パーセク[ちゅう 1]
絶対ぜったい等級とうきゅう (MV) 8.94[1]
L 168-9の位置いち(○しるし
物理ぶつりてき性質せいしつ
半径はんけい 0.600 ± 0.022 R[3]
質量しつりょう 0.62 ± 0.03 M[3]
表面ひょうめん重力じゅうりょく 450 m/s2[4]
自転じてん周期しゅうき 30.7 ± 0.9 [5]
スペクトル分類ぶんるい M1 V[3]
光度こうど 0.0673 ± 0.0024 L[3]
有効ゆうこう温度おんど (Teff) 3,800 ± 70 K[3]
いろ指数しすう (B-V) 1.474[1]
いろ指数しすう (U-B) 1.213[1]
いろ指数しすう (V-R) 0.944[1]
いろ指数しすう (V-I) 1.952[1]
金属きんぞくりょう[Fe/H] 0.04 ± 0.17[3]
カタログでの名称めいしょう
CD-60 8051, GJ 4332, HIP 115211[2]
Template (ノート 解説かいせつ■Project

L 168-9あるいはTOI-134は、きょしちょう方向ほうこう太陽たいようからやく82.1光年こうねん距離きょりにある恒星こうせいである[2][ちゅう 1]

かけの等級とうきゅうが11ひとし赤色あかいろ矮星で、そのまわりを1つの太陽系たいようけいがい惑星わくせいまわっていることがわかっている[5]

特徴とくちょう[編集へんしゅう]

おおきさの比較ひかく
太陽たいよう L 168-9
太陽 Exoplanet

L 168-9は、太陽系たいようけい近傍きんぼう赤色あかいろ矮星で、スペクトルがたはM1 Vに分類ぶんるいされ、赤色あかいろ矮星のなかではかなりあかるくみえる部類ぶるいである[5][3]質量しつりょう半径はんけいは、太陽たいようの6わり程度ていどひかりだまめん有効ゆうこう温度おんどやく3,800 Kで、光度こうど太陽たいようのおよそ7%と推定すいていされている[3]自転じてん周期しゅうきは、およそ30.7もとめられている[5]。L 168-9は、こう視野しや赤外線せきがいせん探査たんさ(WISE)の観測かんそく結果けっかからあかがい超過ちょうか調しらべられているが、あかがい超過ちょうか検出けんしゅつ不確ふたしかで、周囲しゅうい残骸ざんがい円盤えんばん英語えいごばんはないものとみられる[3]

惑星わくせいけい[編集へんしゅう]

2020ねんTESS観測かんそくにより、L 168-9の手前てまえべつ天体てんたい通過つうかしてげんひかりする様子ようす検出けんしゅつされた[3]地上ちじょうだい望遠鏡ぼうえんきょうによる測光そっこう観測かんそく撮像さつぞう観測かんそくこう精度せいど視線しせん速度そくど測定そくていわせて、通過つうかした天体てんたい地球ちきゅうの4.6ばい程度ていど質量しつりょうスーパーアースであることがわかった[3]

この惑星わくせいL 168-9 bあるいはTOI-134.01は、半径はんけい地球ちきゅうの1.4ばい程度ていどで、1.4にち周期しゅうきでL 168-9のまわりを公転こうてんしている[3]。L 168-9 bの密度みつどは、地球ちきゅうのおよそ1.7ばいのぼり、既知きちのスーパーアースのなかとくたか密度みつど惑星わくせいの1つであることから、ジェイムズ・ウェッブ宇宙うちゅう望遠鏡ぼうえんきょう観測かんそく計画けいかくしている地球ちきゅうがた惑星わくせいなかでも優先ゆうせん目標もくひょうの1つとされている[3][6]

L 168-9の惑星わくせい[3]
名称めいしょう
恒星こうせいちかじゅん
質量しつりょう 軌道きどうちょう半径はんけい
天文てんもん単位たんい
公転こうてん周期しゅうき
()
軌道きどうはなれしんりつ 軌道きどう傾斜けいしゃかく 半径はんけい
b (Qingluan) 4.60 ± 0.56 M 0.02091 ± 0.00024 1.40150 ± 0.00018 < 0.21 85.5 +0.8
−0.7
°
1.39 ± 0.09 R

名称めいしょう[編集へんしゅう]

2022ねんジェイムズ・ウェッブ宇宙うちゅう望遠鏡ぼうえんきょう優先ゆうせん観測かんそく目標もくひょう候補こうほとなっている太陽系たいようけいがい惑星わくせいのうち、20の惑星わくせいとそのおやぼし公募こうぼにより命名めいめいする「太陽系たいようけいがい惑星わくせい命名めいめいキャンペーン2022(NameExoWorlds 2022)」において、L 168-9とL 168-9 bは命名めいめい対象たいしょう惑星わくせいけいの1つとなった[7][8]。このキャンペーンは、国際こくさい天文学てんもんがく連合れんごう(IAU)が「持続じぞく可能かのう発展はってんのための国際こくさい基礎きそ科学かがくねん英語えいごばん(IYBSSD2022)」の参加さんか機関きかんひとつであることから企画きかくされたものである[9]。2023ねん6がつ、IAUから最終さいしゅう結果けっか公表こうひょうされ、L 168-9はDanfeng、L 168-9 bはQingluan命名めいめいされた[10]。Danfeng(簡体字かんたいじ: )はあか鳳凰ほうおうのことで、古代こだい中国ちゅうごく伝説でんせつ幸運こううん象徴しょうちょうする霊鳥れいちょうである[10]。Qingluan(簡体字かんたいじ: あお)は、『山海さんかいけい』に登場とうじょうし、妖のりものとされるあお霊鳥れいちょうで、あいこえつたえる使者ししゃとしてもられる[10]

脚注きゃくちゅう[編集へんしゅう]

注釈ちゅうしゃく[編集へんしゅう]

  1. ^ a b c パーセクは1 ÷ とししゅう視差しさびょう)より計算けいさん光年こうねんは1÷とししゅう視差しさびょう)×3.2615638より計算けいさん

出典しゅってん[編集へんしゅう]

  1. ^ a b c d e f Koen, C.; et al. (2002-07), “UBV(RI)C photometry of Hipparcos red stars”, Monthly Notices of the Royal Astronomical Society 334 (1): 20-38, Bibcode2002MNRAS.334...20K, doi:10.1046/j.1365-8711.2002.05403.x 
  2. ^ a b c d e f g CD-60 8051 -- High Proper Motion Star”. SIMBAD. CDS. 2022ねん8がつ13にち閲覧えつらん
  3. ^ a b c d e f g h i j k l m n Astudillo-Defru, N.; et al. (2020-04), “A hot terrestrial planet orbiting the bright M dwarf L 168-9 unveiled by TESS”, Astronomy & Astrophysics 636: A58, Bibcode2020A&A...636A..58A, doi:10.1051/0004-6361/201937179 
  4. ^ Stassun, Keivan G.; et al. (2018-09), “The TESS Input Catalog and Candidate Target List”, Astronomical Journal 156 (3): 102, Bibcode2018AJ....156..102S, doi:10.3847/1538-3881/aad050 
  5. ^ a b c d Howard, Ward S.; et al. (2021-10), “Rotation Periods of TESS Objects of Interest from the Magellan-TESS Survey with Multiband Photometry from Evryscope and TESS”, Astronomical Journal 162 (4): 147, Bibcode2021AJ....162..147H, doi:10.3847/1538-3881/ac0fe3 
  6. ^ Teske, Johanna; et al. (2021-10), “The Magellan-TESS Survey. I. Survey Description and Midsurvey Results”, Astrophysical Journal Supplement Series 256 (2): 33, Bibcode2021ApJS..256...33T, doi:10.3847/1538-4365/ac0f0a 
  7. ^ NameExoWorlds 2022”. NameExoWorlds. IAU (2022ねん8がつ). 2023ねん6がつ15にち閲覧えつらん
  8. ^ List of ExoWorlds 2022”. NameExoWorlds. IAU (2022ねん8がつ). 2023ねん6がつ15にち閲覧えつらん
  9. ^ 太陽系たいようけいがい惑星わくせい命名めいめいキャンペーン2022”. 国立こくりつ天文台てんもんだい (2022ねん9がつ5にち). 2023ねん6がつ15にち閲覧えつらん
  10. ^ a b c 2022 Approved Names”. NameExoWorlds. IAU (2023ねん6がつ). 2023ねん6がつ15にち閲覧えつらん

関連かんれん項目こうもく[編集へんしゅう]

外部がいぶリンク[編集へんしゅう]

座標ざひょう: 星図 23h 20m 07.5245143451s, −60° 03′ 54.644648069″