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コペルニシウム - Wikipedia

コペルニシウム

原子げんし番号ばんごう112の元素げんそ

コペルニシウム(Copernicium 英語えいご: [ˌkoʊpərˈnɪsiəm])は、元素げんそ記号きごうCn、原子げんし番号ばんごう112の合成ごうせい元素げんそである。既知きち同位どういたい放射ほうしゃせい非常ひじょうたかく、研究けんきゅうしつないでしかつくられない。もっと安定あんてい同位どういたいコペルニシウム285で、半減はんげんやく28びょうである。1996ねんドイツダルムシュタット近郊きんこうじゅうイオン研究所けんきゅうじょはじめて合成ごうせいされ、天文学てんもんがくしゃニコラウス・コペルニクスちなんで命名めいめいされた。

レントゲニウム コペルニシウム ニホニウム
Hg

Cn

不明ふめい
外見がいけん
不明ふめい
一般いっぱん特性とくせい
名称めいしょう, 記号きごう, 番号ばんごう コペルニシウム, Cn, 112
分類ぶんるい ポスト遷移せんい金属きんぞく
ぞく, 周期しゅうき, ブロック 12, 7, d
原子げんしりょう [285]
電子でんし配置はいち [Rn] 5f14 6d10 7s2推定すいてい
電子でんしから 2, 8, 18, 32, 32, 18, 2(推定すいてい)(画像がぞう
物理ぶつり特性とくせい
原子げんし特性とくせい
酸化さんかすう 4, 2(推定すいてい
共有きょうゆう結合けつごう半径はんけい 122 pm
その
CAS登録とうろく番号ばんごう 54084-26-3
おも同位どういたい
詳細しょうさいコペルニシウムの同位どういたい参照さんしょう
同位どういたい NA 半減はんげん DM DE (MeV) DP
277Cn syn 0.7 ms αあるふぁ 11.45, 11.32 273Ds
281Cn syn 97 ms αあるふぁ 10.31 277Ds
282Cn syn 0.8 ms SF
283aCn syn 4 s[1] αあるふぁ (~ 80%) 9.53, 9.32, 8.94 279Ds
SF (~ 20%)
283bCn ? syn ~ 7.0 min SF
284Cn syn 97 ms SF
285aCn syn 29 s αあるふぁ 9.15, 9.03 ? 281aDs
285bCn ? syn 8.9 min αあるふぁ 8.63 281bDs ?

周期しゅうきひょううえでは、dブロック遷移せんい元素げんそであり、だい12ぞく元素げんそである。きむとの反応はんのうでは、非常ひじょう揮発きはつせいたか様子ようすられ[2]、そのため、標準ひょうじゅん状態じょうたいでは気体きたいもしくは揮発きはつせい液体えきたいである可能かのうせいがある。

おなだい12ぞく元素げんそでよりかる亜鉛あえんカドミウム水銀すいぎんくらべると、いくつかの性質せいしつがかなりことなっていると計算けいさんされている。コペルニシウムは相対そうたいろん効果こうかのため7s軌道きどう電子でんしわりに6d軌道きどう電子でんしうしないやすく、だい12ぞく元素げんそよりもラドンひとしまれガスにより性質せいしつちかいとかんがえられる。計算けいさんにより+4の酸化さんか状態じょうたいりうることがしめされているが、これは水銀すいぎんではその存在そんざい議論ぎろんされている1つの化合かごうぶつフッ水銀すいぎん(IV)英語えいごばん)だけがであり、亜鉛あえんやカドミウムはこの状態じょうたいしめさない。また、だい12ぞく元素げんそくらべ、中性ちゅうせい状態じょうたいからの酸化さんかがよりむずかしいと計算けいさんされる。コペルニシウムの固体こたい金属きんぞくか、半導体はんどうたいか、絶縁ぜつえんたいであるかについては予測よそく一致いっちしていない。化学かがくてき性質せいしつ実験じっけんてき調しらべられているなかで、もっとおも元素げんそひとつである。

導入どうにゅう

編集へんしゅう
 
かく融合ゆうごう反応はんのう図示ずし。2つの原子核げんしかくが1つに融合ゆうごうし、1つの中性子ちゅうせいし放出ほうしゅつする。

おも[注釈ちゅうしゃく 1]原子核げんしかくは、2つのサイズがことなる原子核げんしかく[注釈ちゅうしゃく 2]かく融合ゆうごう反応はんのうにより形成けいせいされ、おおまかに、2つの原子核げんしかく質量しつりょうおおきいほど、反応はんのう可能かのうせいたかくなる[8]おもほう原子核げんしかく物質ぶっしつ標的ひょうてきとし、かる原子核げんしかく粒子りゅうしせん照射しょうしゃすることで、2つの原子核げんしかく十分じゅうぶん接近せっきんすると、1つの原子核げんしかくへの融合ゆうごうこりうる。通常つうじょう電荷でんかつ2つの原子核げんしかくは、しずかでんてき斥力せきりょくによりたがいに反発はんぱつする。原子核げんしかく同士どうし非常ひじょうちかづくときのみ、つよ相互そうご作用さようがこの反発はんぱつりょくつ。そのため、粒子りゅうしせんとなる原子核げんしかく速度そくどを、この反発はんぱつりょく無視むしできる程度ていどまで、加速器かそくき加速かそくする必要ひつようがある。ただし、2つの原子核げんしかく融合ゆうごうするためには、2つの原子核げんしかくたんちかづくだけでは不十分ふじゅうぶんである。2つの原子核げんしかくちかづいただけでは、通常つうじょう、1つの原子核げんしかく融合ゆうごうするのではなく、およそ10−20びょうあいだだけ一緒いっしょとどまったのちはなれていく(このとき反応はんのうまえおな構成こうせいとはかぎらない)[9][10]かく融合ゆうごうこる場合ばあいふくあいかくばれる一時いちじてき融合ゆうごう状態じょうたい励起れいき状態じょうたいにある。ふくあいかく核分裂かくぶんれつ反応はんのうこすか、1つまたはいくつかの中性子ちゅうせいし放出ほうしゅつし、それによってエネルギーを放出ほうしゅつすることで励起れいきエネルギーをうしない、より安定あんてい状態じょうたいたっする[注釈ちゅうしゃく 3]。この反応はんのうは、最初さいしょ衝突しょうとつやく10-16びょうこる[11][注釈ちゅうしゃく 4]

粒子りゅうしせん標的ひょうてきとおぎて、つぎのチェンバーであるセパレーターに入射にゅうしゃする。あたらしい原子核げんしかくができていると、この粒子りゅうしせんによりはこばれる[14]。セパレーターでは、生成せいせいした原子核げんしかく原子核げんしかく粒子りゅうしせんそのものの原子核げんしかくやその反応はんのう生成せいせいぶつ)から分離ぶんりされ[注釈ちゅうしゃく 5]表面ひょうめん障壁しょうへきがた半導体はんどうたい検出けんしゅつはこばれる。粒子りゅうしはそこで停止ていしし、検出けんしゅつじょうでの正確せいかく衝突しょうとつ位置いちとそのエネルギー、到達とうたつ時間じかん記録きろくされる[14]移送いそうにはやく10−6びょう必要ひつようとし、検出けんしゅつまでに原子核げんしかくはこれだけの時間じかんにわたってのこ必要ひつようがある[17]。その原子核げんしかく崩壊ほうかいすると、崩壊ほうかいきた位置いち、エネルギー、時間じかん再度さいど記録きろくされる[14]

原子核げんしかく安定あんていせいは、つよ相互そうご作用さようによってもたらされる。しかしそれがおよ範囲はんい非常ひじょうみじかく、原子核げんしかくおおきくなるほど、さいそとからかく陽子ようし中性子ちゅうせいし)がつよ相互そうご作用さようからける影響えいきょうちいさくなっていく。同時どうじに、陽子ようしあいだせいでん反発はんぱつにより原子核げんしかくかれ、これは範囲はんい制約せいやくがない[18]。そのため、じゅう元素げんそ原子核げんしかくは、このような反発はんぱつによるアルファ崩壊ほうかい自発じはつ核分裂かくぶんれつ[注釈ちゅうしゃく 6]のようなモードが主要しゅよう崩壊ほうかい過程かていになると理論りろんてき予測よそくされており[20]、これまで実際じっさい観測かんそくもそれを裏付うらづけてきた[21]。このような崩壊ほうかいモードは、ちょうじゅう元素げんそ原子核げんしかくには支配しはいてきなものである。アルファ崩壊ほうかいは、放出ほうしゅつされたアルファ粒子りゅうしにより記録きろくされ、崩壊ほうかい生成せいせいぶつ実際じっさい崩壊ほうかいまえ容易ようい決定けっていできる。いち崩壊ほうかい連続れんぞくした崩壊ほうかいにより既知きち原子核げんしかく生成せいせいされると、計算けいさんにより反応はんのう出発しゅっぱつてんとなる原子核げんしかく決定けっていできる[注釈ちゅうしゃく 7]。しかし、自発じはつ核分裂かくぶんれつでは生成せいせいぶつとして様々さまざま原子核げんしかくしょうじ、そのため、むすめかくからは、出発しゅっぱつてんとなる原子核げんしかく決定けっていできない[注釈ちゅうしゃく 8]

おも元素げんそ合成ごうせいしようとする物理ぶつり学者がくしゃられる情報じょうほうは、このように検出けんしゅつにより収集しゅうしゅうされる、粒子りゅうし検出けんしゅつ衝突しょうとつした位置いち、エネルギー、時間じかんと、その粒子りゅうし崩壊ほうかいするさい同様どうよう情報じょうほうとなる。物理ぶつり学者がくしゃはこのデータを分析ぶんせきし、これがしん元素げんそによってこされたものであり、核種かくしゅによりこされたものではないと結論けつろんけようとする。しばしば、られたデータは、しん元素げんそ生成せいせい確定かくていするには不十分ふじゅうぶんなものであり、あやまった解釈かいしゃくがなされることもある[注釈ちゅうしゃく 9]

発見はっけん

編集へんしゅう

コペルニシウムは、1996ねん2がつ9にちに、ドイツのじゅうイオン研究所けんきゅうじょにおいて、シグルド・ホフマンヴィクトル・ニノフらによってはじめて合成ごうせいされた[31]粒子りゅうし加速器かそくきにより、なまり208原子核げんしかく標的ひょうてきとして、加速かそくした亜鉛あえん70原子核げんしかく衝突しょうとつさせることで、質量しつりょうすう277のコペルニシウム原子げんしひとつだけ合成ごうせいされたものである(当初とうしょ、2つめの発見はっけん報告ほうこくされたが、のちにヴィクトル・ニノフにより捏造ねつぞうされたデータにもとづいていたことがあきらかとなったため、撤回てっかいされた)[31]

208
82
Pb + 70
30
Zn → 278
112
Cn* → 277
112
Cn + 1
0
n

2000ねん5がつじゅうイオン研究所けんきゅうじょは、277Cn原子げんしあらたにいち合成ごうせいする追試ついし成功せいこうした[32]理化学研究所りかがくけんきゅうしょは2004ねんおよび2013ねん気体きたい充填じゅうてんがたはんとべイオン分離ぶんりそなえたちょうじゅう元素げんそ分析ぶんせき装置そうちによってこの反応はんのう追試ついしおこない、さらに3つの原子げんし合成ごうせいして、じゅうイオン研究所けんきゅうじょのチームにより報告ほうこくされた崩壊ほうかいデータを確認かくにんした[33][34]。またこの反応はんのうは、かつて1971ねんに(中性子ちゅうせいし2放出ほうしゅつによる)276Cnの合成ごうせい目的もくてきロシアドゥブナ合同ごうどう原子核げんしかく研究所けんきゅうじょでもこころみられたが、成功せいこうしなかった[35]

IUPAC/IUPAP共同きょうどう作業さぎょう部会ぶかいは2001ねん[36]と2003ねん[37]じゅうイオン研究所けんきゅうじょのチームによるコペルニシウム発見はっけんについて評価ひょうかおこない、どちらにおいても主張しゅちょう裏付うらづける十分じゅうぶん証拠しょうこがないと判断はんだんした。これはおもに、261Rfについての既知きち崩壊ほうかいデータと矛盾むじゅんするためであった。しかし、2001ねんから2005ねんあいだに、じゅうイオン研究所けんきゅうじょのチームは、248Cm(26Mg,5n)269Hsの反応はんのう研究けんきゅうし、269Hsと261Rfの崩壊ほうかいデータを確定かくていすることができた。261Rfの既存きそんのデータはかく異性いせいたいのものであったことがあきらかとなり[38]、これは現在げんざいでは、261mRfと名付なづけられている。

2009ねん5がつ共同きょうどう作業さぎょう部会ぶかいは、112ばん元素げんそ発見はっけん主張しゅちょうについてふたた報告ほうこくし、じゅうイオン研究所けんきゅうじょのチームを112ばん元素げんそ発見はっけんしゃとして公式こうしき認定にんていした[39]。この決定けっていは、むすめかく崩壊ほうかい性質せいしつ確定かくていと、理化学研究所りかがくけんきゅうしょによる確認かくにん実験じっけんもとづくものであった[40]

1998ねんより、ロシアのドゥブナ合同ごうどう原子核げんしかく研究所けんきゅうじょでも、238U(48Ca,3n)283Cnのねつかく融合ゆうごう反応はんのうにより、よりおも同位どういたいである283Cnの合成ごうせいけた研究けんきゅうおこなわれた。279Dsへのアルファ崩壊ほうかいいちれい検出けんしゅつされたものの、観測かんそくされた283Cnのだい部分ぶぶん自発じはつ核分裂かくぶんれつにより崩壊ほうかいした。実験じっけん当初とうしょには、生成せいせいされた原子核げんしかくやく3ぶんなが半減はんげんつと観測かんそくされていた)を化学かがくてき性質せいしつもとづいて同定どうていしようとしていたが、予想よそうされたような水銀すいぎんたものではないことがかった(コペルニシウムは周期しゅうきひょうじょう水銀すいぎんしたにある)[40]実際じっさい長寿ちょうじゅいのち放射ほうしゃせい283Cnによるものではなく、それが電子でんし捕獲ほかくしたむすめかく283Rgによる可能かのうせいあきらかとなった(もうひとつの可能かのうせいは、じゅん安定あんていかく異性いせいたい283mCnである)[41]のちに、242Pu + 48Caと245Cm + 48Caの交差こうさ衝撃しょうげきで、283Cnとそのおやかくである287Fl、291Lvの性質せいしつ確定かくていし、これが2011ねん共同きょうどう作業さぎょう部会ぶかいによるフレロビウムリバモリウム原子げんし番号ばんごう114と116)の発見はっけん認定にんてい重要じゅうよう役割やくわりたした。しかしながらこの研究けんきゅうは、じゅうイオン研究所けんきゅうじょによる277Cnの研究けんきゅうよりも開始かいしおそかったため、優先ゆうせんけんじゅうイオン研究所けんきゅうじょあたえられた[40]

命名めいめい

編集へんしゅう
 
プトレマイオスによる天動説てんどうせつわり、惑星わくせい太陽たいよう公転こうてんする地動説ちどうせつ定式ていしきしたニコラウス・コペルニクス

ドミトリ・メンデレーエフによる命名めいめい発見はっけん元素げんそ命名めいめい規則きそくにより、112ばん元素げんそは、エカ水銀すいぎんとしてられていた。1979ねん国際こくさい純正じゅんせい応用おうよう化学かがく連合れんごうした勧告かんこくにより、112ばん元素げんそ発見はっけん確定かくてい正式せいしき命名めいめいされるまでのあいだウンウンビウム記号きごう:Uub)とばれることが推奨すいしょうされた[42]。この名前なまえは、化学かがく授業じゅぎょうからより上級じょうきゅう教科書きょうかしょまで、あらゆるレベルの化学かがくコミュニティでひろ使つかわれたが、この分野ぶんやおおくの科学かがくしゃからはほぼ無視むしされ、「元素げんそ112」とばれたり、E112(112)またはたん112という記号きごうあらわされた[43]

じゅうイオン研究所けんきゅうじょのチームによる発見はっけん認定にんてい国際こくさい純正じゅんせい応用おうよう化学かがく連合れんごうかれらに112ばん元素げんそ名前なまえ提案ていあんするようもとめた[40][44]。2009ねん7がつ14にち、「わたしたちの世界せかい見方みかたえた、顕著けんちょ科学かがくしゃ業績ぎょうせきとなえ」て、ニコラウス・コペルニクスの名前なまえちなんだコペルニシウムという名称めいしょうとCpという記号きごう提案ていあんされた[45]

標準ひょうじゅんてきな6かげつあいだの、命名めいめいについての科学かがくしゃコミュニティにおける議論ぎろんあいだ[46][47]、Cpという記号きごうは、現在げんざいルテニウムとしてられている元素げんそのかつての名前なまえ、カシオピウムの記号きごうてられていたこと、また化合かごうぶつシクロペンタンジエンあらわ記号きごうおなじであることが指摘してきされた[48][49]。この理由りゆうから、国際こくさい純正じゅんせい応用おうよう化学かがく連合れんごう記号きごうとしてCpをもちいることを認可にんかせず、わりにCnをもちいることを提案ていあんした。コペルニクスの537かい誕生たんじょうたる2010ねん2がつ19にち国際こくさい純正じゅんせい応用おうよう化学かがく連合れんごうは、提案ていあんされた名前なまえ記号きごう公式こうしき認可にんかした[46][50]

同位どういたい

編集へんしゅう

コペルニシウムは、安定あんてい同位どういたい天然てんねん生成せいせいする同位どういたいたない。いくつかの放射ほうしゃせい同位どういたいが、2つの原子核げんしかく融合ゆうごうかよりおも原子核げんしかく崩壊ほうかいにより、研究けんきゅうしつない合成ごうせいされている。質量しつりょうすうが277と281から286までの7つの同位どういたい報告ほうこくされており、質量しつりょうすう285のものの確定かくていかく異性いせいたい報告ほうこくされている[51]。これらのだい部分ぶぶんおもにアルファ崩壊ほうかいするが、いくつかは自発じはつ核分裂かくぶんれつこし、283Cnは電子でんし捕獲ほかくもするとかんがえられる[52]

283Cnは、フレロビウムおよびリバモリウムの発見はっけん役立やくだった[53]

半減はんげん

編集へんしゅう

既知きちすべての同位どういたい非常ひじょう不安定ふあんてい放射ほうしゃせいつ。一般いっぱんてきにはおも同位どういからだほど安定あんていである。既知きちもっと安定あんてい同位どういたい285Cnで、半減はんげんは29びょうである。283Cnの半減はんげんは4びょう確定かくてい285mCn、286Cnの半減はんげんは、かくやく15びょう、8.45びょうである。同位どういたい半減はんげんは1びょうよりもみじかい。281Cnと284Cnの半減はんげんすうひゃくミリびょうで、その2つの同位どういたい半減はんげんは1ミリびょうよりみじか[52]291Cnと293Cnは、安定あんていしま内側うちがわにあり、半減はんげんすうじゅうねんよりなが可能かのうせいがあると予測よそくされる。それらの同位どういたいなまりやく10-12ばいしか存在そんざいしないが、r過程かてい生成せいせい宇宙うちゅうせんから検出けんしゅつされうるとかんがえられる[54]

コペルニシウムのかる同位どういたいは、崩壊ほうかい生成せいせいぶつであることがられていない277Cnをのぞき、2つの原子核げんしかく融合ゆうごうかよりおも原子核げんしかく崩壊ほうかいにより生成せいせいされている。一方いっぽうおも同位どういたいは、さらにおも原子核げんしかく崩壊ほうかいによる生成せいせいのみがられる。2つの原子核げんしかく融合ゆうごうにより生成せいせいするもっとおも同位どういたいは、283Cnで、これよりおもい3つの同位どういたいは、よりおも原子核げんしかく崩壊ほうかい生成せいせいぶつとしてのみられる[52]

1999ねんカリフォルニア大学だいがくバークレーこう科学かがくしゃ293Og原子げんし3合成ごうせい成功せいこうしたと発表はっぴょうした[55]。これらのしんかくは、3つのアルファ粒子りゅうし連続れんぞくして放出ほうしゅつしてコペルニシウム281かくとなり、崩壊ほうかいエネルギー10.68 MeV、半減はんげん0.90ミリびょうでアルファ崩壊ほうかいしたものと報告ほうこくされた。しかし、これらはニノフが捏造ねつぞうしたデータにもとづいたもので[56]、2001ねん撤回てっかいされた[57]。 この同位どういたいは、2010ねんおなじチームによって、実際じっさい合成ごうせいされた。あたらしいデータは、以前いぜん捏造ねつぞうされたデータとは矛盾むじゅんするものであった[58]

予測よそくされる性質せいしつ

編集へんしゅう

コペルニシウムまたはその化合かごうぶつ実測じっそくされている性質せいしつ非常ひじょうすくない。これは、生産せいさん非常ひじょうかぎられておりまた高価こうかであること[59]や、非常ひじょうはや崩壊ほうかいするためである。沸点ふってんとう、いくつかの化学かがくてき性質せいしつ実測じっそくされているが、金属きんぞくコペルニシウムの性質せいしつおおくは不明ふめいであり、予測よそくのみが利用りよう可能かのうである。

化学かがくてき性質せいしつ

編集へんしゅう

コペルニシウムは、10番目ばんめ最後さいごの6d元素げんそであり、もっとおもだい12ぞく元素げんそである。周期しゅうきひょうじょうでは、亜鉛あえん、カドミウム、水銀すいぎんした位置いちするが、よりかるほかだい12ぞく元素げんそとは性質せいしつがかなりことなることが予測よそくされている。だい12ぞく元素げんそだい7周期しゅうき元素げんそさいそとからのsしょう軌道きどうは、コペルニシウムにおいて、相対そうたいろんてきもっとつよ収縮しゅうしゅくすると予測よそくされる。このこととコペルニシウムが閉殻であることにより、コペルニシウムは、貴金属ききんぞくとしての性質せいしつつよくなる。Cn2+/Cnにたいしては、標準ひょうじゅん還元かんげん電位でんいとして+2.1 Vが予測よそくされる。だいいちイオン化いおんかエネルギーとして予測よそくされる1155 kJ/molは、まれガスキセノンである1170.4 kJ/molとよく一致いっちしている[43]。コペルニシウムの金属きんぞく結合けつごう非常ひじょうよわいとかんがえられ、そのためまれガスのように揮発きはつせい非常ひじょうたか可能かのうせいがあり、室温しつおん気体きたいであるかもしれない[43][60]。しかし、どうパラジウム白金はっきんぎんきむとのあいだ金属きんぞく-金属きんぞく結合けつごう形成けいせいできると予想よそうされ、これらの結合けつごうは、水銀すいぎんにおける同様どうよう結合けつごうよりもよわやく15-20 kJ/molと予測よそくされる[43]初期しょき提案ていあんはんして[61]こう精度せいどab initio計算けいさんによると[62]、1のコペルニシウムの化学かがくてき性質せいしつは、まれガスよりも水銀すいぎんちかいことが予測よそくされた。そのことは、コペルニシウムのそらの7p1/2状態じょうたいのエネルギーを大幅おおはば低下ていかさせる、巨大きょだいスピン軌道きどう相互そうご作用さようによって説明せつめいできる。

コペルニシウムがイオン化いおんかすると、その化学かがくてき性質せいしつは、亜鉛あえん、カドミウム、水銀すいぎんのものといくらかことなるものとなるとかんがえられる。相対そうたいろん効果こうかによる7s電子でんし軌道きどう安定あんていと6d電子でんし軌道きどう不安定ふあんていのため、Cn2+は[Rn]5f146d87s2電子でんし配置はいちるとかんがえられ、同族どうぞく元素げんそとはことなり7s軌道きどうまえに6d軌道きどうから電子でんしうしなうことになる。6d電子でんし化学かがく結合けつごう関与かんよしやすくなることは、コペルニシウムがイオン化いおんかすると、とくに+4の酸化さんか状態じょうたい可能かのうになるひとし、よりかる同族どうぞく元素げんそくらべて遷移せんい金属きんぞくちかいをするとかんがえられる。水溶液すいようえきちゅうでは、+2、あるいは+4の酸化さんか状態じょうたいるとかんがえられる[43]水銀すいぎんが+1の酸化さんか状態じょうたいる2原子げんしイオンHg22+はよくられているが、Cn22+イオンは不安定ふあんていであるか、存在そんざいしないことが予測よそくされている[43]フッコペルニシウム(II)(CnF2)は、同族どうぞく元素げんそ化合かごうぶつであるフッ水銀すいぎん(II)(HgF2)とくらべて不安定ふあんていであり、自発じはつてき構成こうせい元素げんそ分解ぶんかいする可能かのうせいがある。もっと電気でんき陰性いんせい反応はんのう元素げんそであるフッ素ふっそは、コペルニシウムを+4、さらに+6まで酸化さんかできる唯一ゆいいつ元素げんそであるとかんがえられ、かく々CnF4およびCnF6生成せいせいする。後者こうしゃは、議論ぎろんされているフッ水銀すいぎん(IV)(HgF4)の検出けんしゅつのように、検出けんしゅつのためにマトリックス分離ぶんりほう必要ひつようとする可能かのうせいがある。フッコペルニシウム(IV)(CnF4)は、フッコペルニシウム(II)よりも安定あんていである。極性きょくせい溶媒ようばいなかでは、中性ちゅうせいフッ化物ばけものであるCnF4およびCnF2よりも、CnF5やCnF3優先ゆうせんてき形成けいせいすると予測よそくされる。ただし、同族どうぞく元素げんそ化合かごうぶつである臭化物しゅうかぶつイオンヨウ化物ばけものイオン水溶液すいようえきちゅうでの加水かすい分解ぶんかいたいしてより安定あんていであるとかんがえられる。CnCl42−かげイオンやCnBr42−かげイオンも、水溶液すいようえきちゅう存在そんざいしうるはずである[43]ねつ力学りきがくてき安定あんていなCnF2やCnF4形成けいせいは、キセノンの化学かがくてき性質せいしつ類似るいじしている[63]シアン水銀すいぎん(II)(Hg(CN)2)のように、安定あんていシアン化物ばけものであるシアンコペルニシウム(II)(Cn(CN)2)を形成けいせいするとかんがえられる[64]

物理ぶつりがくてき性質せいしつ

編集へんしゅう

コペルニシウムはみつ金属きんぞくで、300K、液体えきたい状態じょうたいでの密度みつどは14.0 g/cm3である。これは、水銀すいぎん密度みつどである13.534 g/cm3ちかい(おな温度おんどでの固体こたいコペルニシウムは、より高密度こうみつどの14.7 g/cm3かんがえられる)。この結果けっかは、水銀すいぎんくらべたコペルニシウムの原子げんしりょうたかさが原子げんしあいだ距離きょりながさをおぎなっているためである[63]。いくつかの計算けいさんは、閉殻電子でんし配置はいちのためにコペルニシウムが室温しつおん気体きたいであると予測よそく[65]周期しゅうきひょうじょう最初さいしょ気体きたい金属きんぞくとしている[43][60]。2019ねん計算けいさんでも、相対そうたいろん効果こうかについてこれらの予測よそく一致いっちし、標準ひょうじゅん状態じょうたいにおいて、ロンドン分散ぶんさんりょくにより結合けつごうする揮発きはつせい液体えきたいになるとしている。融点ゆうてんは283±11 K、沸点ふってんは340±10 Kと予測よそくされ、後者こうしゃ実験じっけんてき推定すいていされたである357+112
−108
Kと合致がっちしている[63]原子げんし半径はんけいやく147 pmと予測よそくされる。相対そうたいろんてきな7s軌道きどう安定あんていせいと6d軌道きどう不安定ふあんていせいのため、Cn+イオンとCn2+イオンは、7s軌道きどうわりに6d軌道きどう電子でんし最初さいしょうしなうと予測よそくされ、よりかる同族どうぞく元素げんそいとはぎゃくになっている[43]

7s軌道きどう相対そうたいろんてき収縮しゅうしゅく結合けつごうくわえ、6d5/2軌道きどうは、スピン軌道きどう相互そうご作用さようのために不安定ふあんていし、おおきさ、かたち、エネルギーのめんで7s軌道きどういをする。バンド構造こうぞう予測よそくについては、計算けいさんによりことなる。2007ねん計算けいさんでは、バンドギャップがやく0.2 eV[66]半導体はんどうたい[67]六方ろっぽうさいみつ充填じゅうてん構造こうぞう結晶けっしょうすると予測よそくされた[66]。しかし、2017ねんおよび2018ねん計算けいさんでは、コペルニシウムは標準ひょうじゅん状態じょうたいでバンドギャップをたずからだこころ立方りっぽう格子こうし結晶けっしょう構造こうぞう貴金属ききんぞくであり、これは水銀すいぎん同様どうようであるが、フェルミじゅん状態じょうたい密度みつどは、コペルニシウムのほう水銀すいぎんよりもひくいと予測よそくされた[68][69]。2019ねん計算けいさんでは、コペルニシウムはまれガスのラドン(7.1 eVと予測よそくされる)に匹敵ひってきする6.4 ± 0.2 eVというおおきなバンドギャップを絶縁ぜつえんたいであると予測よそくされた。これらの計算けいさんでは、バルクのコペルニシウムは、まれガスのようにおもにロンドン分散ぶんさんりょくにより結合けつごうすると予測よそくされる[63]水銀すいぎん、ラドン、フレロビウムと同様どうように、またオガネソンとはことなり、コペルニシウムは電子でんし親和力しんわりょくたないと計算けいさんされる[70]

コペルニシウム原子げんし気体きたいかんする実験じっけん

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コペルニシウムの化学かがくてき性質せいしつへの関心かんしんは、118しゅすべての既知きち元素げんそなかで、相対そうたいろんてき効果こうか最大さいだいであるというてんからこされた[43]。コペルニシウムの基底きてい状態じょうたいでの電子でんし配置はいちは[Rn] 5f14 6d10 7s2であり、構造こうぞう原理げんりによると、周期しゅうきひょうだい12ぞく元素げんそぞくする。このように、コペルニシウムは水銀すいぎんよりおも同族どうぞく元素げんそとして振舞ふるまい、きむひとし貴金属ききんぞくつよ二元にげん化合かごうぶつ形成けいせいする。コペルニシウムの反応はんのうせい調査ちょうさする実験じっけんとして、吸着きゅうちゃくエンタルピー計算けいさんするために、さまざまな温度おんど保持ほじされたかね表面ひょうめんへの吸着きゅうちゃく調しらべる研究けんきゅう集中しゅうちゅうてきおこなわれた。7s電子でんし相対そうたいろんてき安定あんていのため、コペルニシウムはラドンに性質せいしつしめした。また、水銀すいぎんとラドンの放射ほうしゃせい同位どういたい同時どうじ形成けいせいする実験じっけんにより、吸着きゅうちゃく特性とくせい比較ひかくされた[71]

コペルニシウムにかんする最初さいしょ化学かがく実験じっけんは、238U(48Ca,3n)283Cnはんおうもちいておこなわれ、おやしゅとされる同位どういたい半減はんげん5分間ふんかん自発じはつてき核分裂かくぶんれつにより検出けんしゅつされた。このデータの分析ぶんせきにより、コペルニシウムは水銀すいぎんよりも揮発きはつせいたかく、まれガスにちか性質せいしつつことがしめされた。しかし、コペルニシウム283の生成せいせいかんする複雑ふくざつさからこれらの結果けっか疑問ぎもんするこえもあった[71]。この確実かくじつせい解消かいしょうするために、2006ねん4がつから5がつあいだにドゥブナ合同ごうどう原子核げんしかく研究所けんきゅうじょにおいて、フリョロフ原子核げんしかく反応はんのう研究所けんきゅうじょとポール・シェラー研究所けんきゅうじょのチームは、242Pu(48Ca,3n)287Flの反応はんのうによるむすめかくとしてこの同位どういたい合成ごうせい調査ちょうさする実験じっけんおこなった[71]242Pu + 48Caのかく融合ゆうごう反応はんのう反応はんのうだん面積めんせきは、238U + 48Caの反応はんのうよりも若干じゃっかんおおきく、そのため化学かがく実験じっけんでコペルニシウムを合成ごうせいする最適さいてき方法ほうほうは、一旦いったんフレロビウムを合成ごうせいして、そのむすめかくとして合成ごうせいすることである)[72]。この実験じっけんでは、2つのコペルニシウム283原子げんし合成ごうせいされていることが疑問ぎもん余地よちなくしめされ、吸着きゅうちゃく特性とくせいから、きむとの金属きんぞくあいだ結合けつごうよわいため水銀すいぎんよりも揮発きはつせいたか同族どうぞく元素げんそであることがしめされた[71]。このことは、コペルニシウムが水銀すいぎんと「おおかれすくなかれ」同族どうぞく元素げんそとしての性質せいしつつという、相対そうたいろんてき計算けいさん一般いっぱんてき結論けつろん一致いっちしている[73]。しかし、2019ねん、この結果けっかは、たんつよ分散ぶんさん相互そうご作用さようによるものである可能かのうせい指摘してきされた[63]

2007ねん4がつ、この実験じっけん追試ついしされ、さらに3つのコペルニシウム283原子げんし明瞭めいりょう確認かくにんされた。吸着きゅうちゃく特性とくせい確認かくにんされ、だい12ぞく元素げんそもっとおも元素げんそであるという事実じじつ一致いっちするしめされた[71]。これらの実験じっけんにより、沸点ふってんが84+112
−108
℃であることもはじめて推定すいていされ、標準ひょうじゅん状態じょうたいでは気体きたいである可能かのうせいがあるとされた[67]

だい12ぞくのよりかる元素げんそは、しばしばだい16ぞく元素げんそ鉱石こうせきなか産出さんしゅつするため、2015ねんセレン表面ひょうめんじょうにコペルニシウムを堆積たいせきさせ、セレンコペルニシウム(CnSe)を形成けいせいする実験じっけんおこなわれた。コペルニシウム原子げんしさんぽうあきらセレンがセレン化物ばけもの形成けいせいする反応はんのう観察かんさつされ、吸着きゅうちゃくエンタルピーは−ΔでるたHadsCn(t-Se) > 48 kJ/molであった。セレン化物ばけもの形成けいせいについて、ねつ力学りきがくてきには水銀すいぎんくらべてコペルニシウムが不利ふりだと予想よそうされていたが、反応はんのう速度そくどろんまとには水銀すいぎんよりもコペルニシウムのほう有利ゆうりであることがしめされた[74]だい12ぞく元素げんそのセレン化物ばけもの安定あんていせいは、セレン亜鉛あえん(ZnSe)からセレン水銀すいぎん(ZnHg)のほうかって減少げんしょうする傾向けいこうがあるため、この結果けっか予想よそうがいであった[75]

脚注きゃくちゅう

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注釈ちゅうしゃく

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  1. ^ かく物理ぶつりがくでは、原子げんし番号ばんごうおおきい元素げんそは、「おもい」元素げんそばれる。原子げんし番号ばんごう82のなまりは、おも元素げんそいちれいである。「ちょうじゅう元素げんそ」という用語ようごは、通常つうじょう原子げんし番号ばんごう103以降いこう元素げんそす(ただし、原子げんし番号ばんごう100[3]以降いこうとするものや112以降いこう[4]とするものひとし、いくつかの定義ていぎがある[5])。ある元素げんそにおける「おも同位どういたい」や「おもかく」という言葉ことばは、各々おのおの質量しつりょうおおきい同位どういたい質量しつりょうおおきいかくす。
  2. ^ 2009ねんユーリイ・オガネシアンひきいるドゥブナ合同ごうどう原子核げんしかく研究所けんきゅうじょのチームは、対称たいしょう136Xe + 136Xeはんおうにおけるハッシウム合成ごうせいこころみの結果けっかについて公表こうひょうした。かれらはこの反応はんのうたん原子げんし観測かんそくできず、反応はんのうだん面積めんせき上限じょうげんを2.5 pbとした[6]対照たいしょうてきに、ハッシウムの発見はっけんつながったはんおうである208Pb + 58Feの反応はんのうだん面積めんせきは、発見はっけんしゃらにより19+19
    −11
    pbと推定すいていされた[7]
  3. ^ 励起れいきエネルギーがおおきくなるほど、よりおおくの中性子ちゅうせいし放出ほうしゅつされる。励起れいきエネルギーが、各々おのおの中性子ちゅうせいしのこりのかくむすけるエネルギーよりひく場合ばあい中性子ちゅうせいし放出ほうしゅつされない。そのわり、ふくあいかくガンマ線がんません放出ほうしゅつしてだつ励起れいきする[11]
  4. ^ IUPACIUPAP共同きょうどう作業さぎょう部会ぶかいによる定義ていぎでは、そのかくが10-14びょうにわたり崩壊ほうかいしない場合ばあいにのみ、発見はっけんとして認定にんていされる。このは、原子核げんしかく外側そとがわ電子でんし獲得かくとくして化学かがくてき性質せいしつしめすのにかかる時間じかん推定すいていとして選択せんたくされた[12]。また、一般いっぱんてきかんがえられるふくあいかく寿命じゅみょう上限じょうげんしめすものでもある[13]
  5. ^ この分離ぶんりは、生成せいせいした原子核げんしかく反応はんのう粒子りゅうしせん原子核げんしかくよりも、標的ひょうてきをよりゆっくりとおぎることにもとづく。セパレーターないには電場でんじょう磁場じば印加いんかされているが、特定とくてい粒子りゅうし速度そくど移動いどうする粒子りゅうしたいしてはそれらの影響えいきょう相殺そうさいされるようになっている[15]。このような分離ぶんりは、飛行ひこう時間じかんがた質量しつりょう分析計ぶんせきけいはんとべエネルギー測定そくていによって補完ほかんされることがある。この2つをわせると原子核げんしかく質量しつりょう推定すいていすることが可能かのうとなる[16]
  6. ^ すべての崩壊ほうかいモードがしずかでん反発はんぱつ原因げんいんとするのではなく、たとえば、ベータ崩壊ほうかい原因げんいんよわ相互そうご作用さようである[19]
  7. ^ 原子核げんしかく質量しつりょう直接ちょくせつ測定そくていされず、ほかの原子核げんしかくから計算けいさんされ、このような方法ほうほう間接かんせつてきぶ。直接ちょくせつ測定そくてい可能かのうであるが、もっともおも原子核げんしかくについてはほとんどの場合ばあい可能かのうではない[22]ちょうじゅう元素げんそ質量しつりょう直接ちょくせつ測定そくていは、2018ねんローレンス・バークレー国立こくりつ研究所けんきゅうじょによりはじめて報告ほうこくされた[23]
  8. ^ 自発じはつ核分裂かくぶんれつは、ドゥブナ合同ごうどう原子核げんしかく研究所けんきゅうじょひきいていたゲオルギー・フリョロフにより発見はっけんされ[24]、この研究所けんきゅうじょ得意とくい分野ぶんやとなった[25]対称たいしょうてきに、ローレンス・バークレー国立こくりつ研究所けんきゅうじょ科学かがくしゃは、自発じはつ核分裂かくぶんれつからられる情報じょうほうしん元素げんそ合成ごうせい裏付うらづけるのに不十分ふじゅうぶんであるとしんじていた。これは、ふくあいかく中性子ちゅうせいしだけを放出ほうしゅつし、陽子ようしやアルファ粒子りゅうしのような荷電かでん粒子りゅうし放出ほうしゅつしないことを立証りっしょうするのは困難こんなんなためである[13]。そのためかれらは、連続れんぞくてきなアルファ崩壊ほうかいにより、あたらしい同位どういたい既知きち同位どういたいむすける方法ほうほうこのんだ[24]
  9. ^ たとえば、1957ねんにスウェーデンのノーベル物理ぶつりがく研究所けんきゅうじょは、102ばん元素げんそあやま同定どうていした[26]。これ以前いぜんにこの元素げんそ合成ごうせいかんする決定的けっていてき主張しゅちょうはなく、発見はっけんしゃにより、ノーベリウム命名めいめいされたが、のちに、この同定どうていあやまりであったことがかった[27]翌年よくねん、ローレンス・バークレー国立こくりつ研究所けんきゅうじょは、ノーベル物理ぶつりがく研究所けんきゅうじょによる結果けっか再現さいげんせいがなく、わりにかれ自身じしんがこの元素げんそ合成ごうせいしたと発表はっぴょうしたが、この主張しゅちょうのちあやまりであったことが判明はんめいした[27]。ドゥブナ合同ごうどう原子核げんしかく研究所けんきゅうじょは、かれらこそがこの元素げんそ最初さいしょ合成ごうせいしたと主張しゅちょうし、ジョリオチウムと命名めいめいしたが[28]、この名前なまえ認定にんていされなかった(ドゥブナ合同ごうどう原子核げんしかく研究所けんきゅうじょは、のちに、102ばん元素げんそ命名めいめいは「性急せいきゅう」であったとべた)[29]。「ノーベリウム」という名前なまえは、ひろ使つかわれていたため、変更へんこうされなかった[30]

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関連かんれん文献ぶんけん

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外部がいぶリンク

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  • Copernicium at The Periodic Table of Videos (University of Nottingham)