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オスミウム - Wikipedia

オスミウム

原子げんし番号ばんごう76の元素げんそ

オスミウムえい: osmium [ˈɒzmiəm])は原子げんし番号ばんごう76の元素げんそ元素げんそ記号きごうOsかたく、もろく、非常ひじょう希少きしょう青白あおじろ白金はっきんぞく遷移せんい元素げんそであり、合金ごうきんおも白金はっきん鉱石こうせき微量びりょう元素げんそとしてられる。もっと密度みつどたか天然てんねん元素げんそであり、実験じっけんてき測定そくていされた(Xせん結晶けっしょうがくもちいて)密度みつどは22.587 g/cm3である。メーカーは白金はっきんイリジウムおよびその白金はっきんぞく金属きんぞくとの合金ごうきん使用しようして万年筆まんねんひつのペンさき先端せんたん電気でんき接触せっしょく、およびきわめておおきい耐久たいきゅうせい硬度こうど必要ひつようとする用途ようと使用しようされている[2]。オスミウムは非常ひじょう希少きしょう金属きんぞくで、地球ちきゅう地殻ちかくにおける元素げんそ豊富ほうふさはレニウム同様どうようもっとすくなく、50×10−12しかふくまれていない。[3][4]

レニウム オスミウム イリジウム
Ru

Os

Hs
外見がいけん
あおみがかったぎん白色はくしょく
一般いっぱん特性とくせい
名称めいしょう, 記号きごう, 番号ばんごう オスミウム, Os, 76
分類ぶんるい 遷移せんい金属きんぞく
ぞく, 周期しゅうき, ブロック 8, 6, d
原子げんしりょう 190.23
電子でんし配置はいち [Xe] 4f14 5d6 6s2
電子でんしから 2, 8, 18, 32, 14, 2(画像がぞう
物理ぶつり特性とくせい
そう 固体こたい
密度みつど室温しつおん付近ふきん 22.587 g/cm3
融点ゆうてんでの液体えきたい密度みつど 20 g/cm3
融点ゆうてん 3306 K, 3033 °C, 5491 °F
沸点ふってん 5285 K, 5012 °C, 9054 °F
融解ゆうかいねつ 57.85 kJ/mol
蒸発じょうはつねつ 738 kJ/mol
熱容量ねつようりょう (25 °C) 24.7 J/(mol·K)
蒸気じょうきあつ
圧力あつりょく (Pa) 1 10 100 1 k 10 k 100 k
温度おんど (K) 3160 3423 3751 4148 4638 5256
原子げんし特性とくせい
酸化さんかすう 8, 7, 6, 5, 4, 3, 2, 1, 0, -1, -2(じゃく酸性さんせい酸化さんかぶつ
電気でんき陰性いんせい 2.2(ポーリングの
イオン化いおんかエネルギー だい1: 840 kJ/mol
だい2: 1600 kJ/mol
原子げんし半径はんけい 135 pm
共有きょうゆう結合けつごう半径はんけい 144±4 pm
その
結晶けっしょう構造こうぞう 六方ろっぽうあきらけい
磁性じせい つね磁性じせい[1]
電気でんき抵抗ていこうりつ (0 °C) 81.2 nΩおめが⋅m
ねつ伝導でんどうりつ (300 K) 87.6 W/(m⋅K)
ねつ膨張ぼうちょうりつ (25 °C) 5.1 μみゅーm/(m⋅K)
おとつたわるはや
微細びさいロッド)
(20 °C) 4940 m/s
剛性ごうせいりつ 222 GPa
体積たいせき弾性だんせいりつ 462 GPa
ポアソン 0.25
モース硬度こうど 7.0
ブリネル硬度こうど 3920 MPa
CAS登録とうろく番号ばんごう 7440-04-2
おも同位どういたい
詳細しょうさいオスミウムの同位どういたい参照さんしょう
同位どういたい NA 半減はんげん DM DE (MeV) DP
184Os 0.02% 1.1×1013 y αあるふぁ 2.963 180W
185Os syn 93.6 d εいぷしろん 1.013 185Re
186Os 1.59% 2.0×1015 y αあるふぁ 2.822 182W
187Os 1.96% 中性子ちゅうせいし111個いっこ安定あんてい
188Os 13.24% 中性子ちゅうせいし112安定あんてい
189Os 16.15% 中性子ちゅうせいし113安定あんてい
190Os 26.26% 中性子ちゅうせいし114安定あんてい
191Os syn 15.4 d βべーた- 0.314 191Ir
192Os 40.78% > 9.8×1012 y
確認かくにん
βべーた-βべーた- 0.414 192Pt
193Os syn 30.11 d βべーた- 1.141 193Ir
194Os syn 6 y βべーた- 0.097 194Ir

名称めいしょう

編集へんしゅう

ギリシヤにおい」を意味いみするοσμή(osmi)に由来ゆらいする。これはよん酸化さんかオスミウム 独特どくとくにおいをはっするため。

特徴とくちょう

編集へんしゅう

物理ぶつりてき特性とくせい

編集へんしゅう
 
オスミウム(さい溶解ようかいペレット)

オスミウムはあお灰色はいいろ色合いろあいでもっと密度みつどたか安定あんてい元素げんそである。密度みつどなまりやく2ばい[2]イリジウムよりわずかにたか[5]Xせん回折かいせつデータから密度みつど計算けいさんするとこれらの元素げんそもっと信頼しんらいせいたかいデータがられ、オスミウムの22.587±0.009 g/cm3でありイリジウムのである22.562±0.009 g/cm3よりわずかにたかい。どちらの金属きんぞくみずの23ばいちか密度みつどであり、きむ1+16ばい密度みつどである[6]

とてもかたいがもろい金属きんぞくであり、高温こうおんでも光沢こうたくたもつ。圧縮あっしゅくりつ非常ひじょうひくく、同様どうよう体積たいせき弾性だんせいりつ非常ひじょうたか395462 GPaあいだ報告ほうこくされており、ダイヤモンド(443 GPa)に匹敵ひってきする。硬度こうど適度てきどたか4 GPaである[7][8][9]。そのかた、もろさ、ひく蒸気じょうきあつ白金はっきんぞく金属きんぞくなかもっとひくい)、非常ひじょうたか融点ゆうてん(すべての元素げんそタングステン、レニウムにいで3番目ばんめたかい)により、固体こたいオスミウムは機械きかい加工かこう形成けいせい研究けんきゅうむずかしい。

化学かがくてき性質せいしつ

編集へんしゅう
オスミウムの酸化さんか状態じょうたい
−2 Na2[Os(CO)4]
−1 Na2[Os4(CO)13]
0 Os3(CO)12
+1 OsI
+2 OsI2
+3 OsBr3
+4 OsO2, OsCl4
+5 OsF5
+6 OsF6
+7 OsOF5
+8 OsO4, Os(NCH3)4

オスミウムは酸化さんか状態じょうたいが−2から+8の化合かごうぶつ形成けいせいする。もっと一般いっぱんてき酸化さんか状態じょうたいは+2, +3, +4, +8である。酸化さんか状態じょうたい+8はイリジウムの+9[10]のぞ化学かがく元素げんそにより達成たっせいされる最大さいだい酸化さんか状態じょうたいであり、にはキセノン[11][12]ルテニウム[13]ハッシウム[14]イリジウムでのみられる[15]。2つの反応はんのうせい化合かごうぶつNa2[Os4(CO)13]Na2[Os(CO)4]あらわされる酸化さんか状態じょうたい−1, −2はオスミウムクラスター化合かごうぶつ合成ごうせい使用しようされる[16][17]

+8の酸化さんか状態じょうたいしめもっと一般いっぱんてき化合かごうぶつよん酸化さんかオスミウムである。この有毒ゆうどく化合かごうぶつ粉末ふんまつじょうのオスミウムが空気くうきちゅうにさらされると形成けいせいされる。非常ひじょう揮発きはつせいたかく、水溶すいようせいで、あわ黄色きいろ結晶けっしょうせい固体こたいつよいにおいがする。オスミウム粉末ふんまつよん酸化さんかオスミウムの特徴とくちょうてきなにおいを[18]よん酸化さんかオスミウムは塩基えんきとの反応はんのうによりあかいオスミウムさんしおOsO4(OH)2−
2
形成けいせいする。アンモニア反応はんのうし、ニトリドオスミウムさんしおOsO3N形成けいせいする[19][20][21]よん酸化さんかオスミウムは130 °Cで沸騰ふっとうし、強力きょうりょく酸化さんかざいであるが、これとは対照たいしょうてき二酸化にさんかオスミウム(OsO2)は黒色こくしょく不揮発ふきはつせい反応はんのうせい毒性どくせいははるかにひくい。

主要しゅよう用途ようとがあるオスミウム化合かごうぶつは2つだけである。よん酸化さんかオスミウムは電子でんし顕微鏡けんびきょう組織そしき染色せんしょくや、有機ゆうき合成ごうせいにおいてアルケン酸化さんかするために使つかわれ、不揮発ふきはつせいのオスミウムさんしお有機ゆうき酸化さんか反応はんのう使つかわれる[22]

フッオスミウム(OsF5)はられているが、さんフッオスミウム(OsF3)はいま合成ごうせいされていない。ひく酸化さんか状態じょうたいおおきいハロゲンにより安定あんていされるため、さん塩化えんかぶつさん臭化物しゅうかぶつさんヨウ化物ばけもの、さらにはヨウ化物ばけものられている。酸化さんか状態じょうたい+1はヨウオスミウム(OsI)でのみられているが、一方いっぽうトリオスミウムドデカカルボニル(Os3(CO)12)などのオスミウムのいくつかのカルボニル錯体さくたい酸化さんか状態じょうたい0をしめ[19][20][23][24]

一般いっぱんてきに、オスミウムのひく酸化さんか状態じょうたいσしぐまドナー(アミンなど)およびπぱいアクセプタ(窒素ちっそふく複素ふくそたまき)であるはいにより安定あんていされる。よりたか酸化さんか状態じょうたいO2−およびN3−のような強力きょうりょくσしぐまドナーおよびπぱいドナーにより安定あんていされる[25]

オスミウムは多数たすう酸化さんか状態じょうたいにある幅広はばひろ化合かごうぶつ形成けいせいするが、常温じょうおんつねあつでバルク状態じょうたいでは王水おうすいふくむすべてのさんによる攻撃こうげき抵抗ていこうする。しかし、溶融ようゆうアルカリによって攻撃こうげきされる[26]

同位どういたい

編集へんしゅう

オスミウムには7つの天然てんねん同位どういたいがあり、5つは安定あんていしている(187Os, 188Os, 189Os, 190Os, 192Os)(192Osもっと豊富ほうふ)。186Osなが半減はんげん(2.0±1.1)×1015とし宇宙うちゅう年齢ねんれいやく140000ばい)をアルファ崩壊ほうかいし、実用じつようてき目的もくてきでは安定あんていしているとみなすことができる。また184Osは、隕石いんせきちゅうにおけるオスミウムとタングステンとの存在そんざい研究けんきゅうにより、半減はんげん1.12×1013 としでアルファ崩壊ほうかいすることが示唆しさされている。[27]

アルファ崩壊ほうかいは7つの天然てんねん同位どういたいすべてで予測よそくされているが、おそらく半減はんげん非常ひじょうなが186Osについてのみ観測かんそくされている。184Os192Osじゅうベータ崩壊ほうかいをすると予測よそくされているが、この放射能ほうしゃのうはまだ観測かんそくされていない[28]

187Os187Re半減はんげん4.56×1010 とし)の子孫しそんであり、地球ちきゅうおよび隕石いんせき年代ねんだい測定そくていひろ使用しようされている(レニウム-オスミウム年代ねんだい測定そくてい英語えいごばん参照さんしょう)。また、地質ちしつ時代じだい大陸たいりく風化ふうか強度きょうど測定そくていし、大陸たいりくクラトンマントルっこの安定あんていたいする最小さいしょう年齢ねんれい修正しゅうせいするためにも使用しようされている。この崩壊ほうかいがレニウムに鉱物こうぶつ異常いじょうおお187Osがあり理由りゆうである[29]。しかし、地質ちしつがくにおけるオスミウム同位どういたいもっと注目ちゅうもくすべき用途ようと豊富ほうふなイリジウムとの関連かんれんであり、6500まんねんまえ鳥類ちょうるい恐竜きょうりゅう絶滅ぜつめつしめK-Pg境界きょうかい沿った衝撃しょうげきけた石英せきえいそう特徴とくちょうづけている[30]

オスミウムは、1803ねんイングランドロンドンスミソン・テナントウイリアム・ウォラストンにより発見はっけんされた[31]。オスミウムの発見はっけん白金はっきんおよび白金はっきんぞく元素げんそ金属きんぞく発見はっけんからっている。白金はっきんは17世紀せいき後半こうはんコロンビアチョコけん周辺しゅうへん銀鉱ぎんこうやま最初さいしょつかり、「プラチナ」(ちいさいぎん)としてヨーロッパにわたった[32]。この金属きんぞく合金ごうきんではなくあきらかにあたらしい元素げんそであるという発見はっけんは1748ねん発表はっぴょうされた[33]白金はっきん研究けんきゅうした化学かがくしゃ白金はっきん王水おうすい塩酸えんさん硝酸しょうさん混合こんごうぶつ)に溶解ようかいして可溶性かようせいしおつくった。かれらはつね少量しょうりょうくらいろ不溶性ふようせい残留ざんりゅうぶつ観察かんさつしていた[34]ジョゼフ・プルーストはこの残留ざんりゅうぶつグラファイトであるとかんがえた[34]Victor Collet-DescotilsAntoine François, comte de Fourcroyルイ=ニコラ・ヴォークランは1803ねんくろ白金はっきん残留ざんりゅうぶつにイリジウムを観察かんさつしたが、その実験じっけんでは十分じゅうぶん材料ざいりょうることはできなかった[34]のち2人ふたりのフランスじん化学かがくAntoine-François Fourcroyとヴォークランは白金はっきん残留ざんりゅうぶつちゅう金属きんぞく特定とくていし「プテン」(ptène)とんだ[35]

1803ねんスミソン・テナントはこの不溶性ふようせい残留ざんりゅうぶつ分析ぶんせきし、間違まちがいなくあたらしい金属きんぞくふくんでいると結論けつろんけた。ヴォークランは粉末ふんまつをアルカリとさん交互こうご処理しょり[36]揮発きはつせいあらたな酸化さんかぶつた。ヴォークランはこれをあたらしい金属きんぞくかんがえ、ギリシアつばさ意味いみするπτηνος(ptènos)から「プテン」(ptene)とづけた[37][38]。しかし、テナントは残留ざんりゅうぶつをはるかにおお優位ゆういっており、研究けんきゅうつづ黒色こくしょく残留ざんりゅうぶつふくまれていたこれまで発見はっけんされていない2つの元素げんそ、イリジウムとオスミウムを特定とくていした[34][36]かれ赤熱しゃくねつでの水酸化すいさんかナトリウムとの反応はんのうにより黄色おうしょく溶液ようえき(おそらくcis–[Os(OH)2O4]2−)をた。酸性さんせいののち、形成けいせいされたOsO4蒸留じょうりゅうすることに成功せいこうした[37]かれはこれをギリシアのosme(においの)からオスミウムと名付なづけた。これは揮発きはつせいよん酸化さんかオスミウムからかすかにけむりのようなにおいがしたためである[39]。このあらたな元素げんそ発見はっけんは1804ねん6がつ21にち王立おうりつ協会きょうかいへのレターで文書ぶんしょされた[34][40]

ウランとオスミウムはハーバーほう早期そうき成功せいこうした触媒しょくばいであった。つまり、窒素ちっそ水素すいそ窒素ちっそ固定こてい反応はんのうによりアンモニア生成せいせいされ、ハーバーほう経済けいざいてき成功せいこうするのに十分じゅうぶんおさむりつられた。当時とうじカール・ボッシュひきいるBASFのグループは触媒しょくばいとして使用しようするために世界せかいのほとんどのオスミウムを購入こうにゅうしていたそのまもなく1908ねんてつ酸化さんかてつもとづく安価あんか触媒しょくばいおなじグループにより最初さいしょのパイロットプラントに導入どうにゅうされ、高価こうか希少きしょうなオスミウムの必要ひつようせいはなくなった[41]

オスミウムはおも白金はっきんニッケル鉱石こうせき処理しょりしてられる[42]

発生はっせい

編集へんしゅう
 
白金はっきんぞく金属きんぞく痕跡こんせきふく天然てんねん白金はっきん

オスミウムは偶数ぐうすう元素げんその1つであり、宇宙うちゅう一般いっぱんてきられる元素げんそうえ半分はんぶん位置いちする。しかし、地球ちきゅう地殻ちかくなかもっとすくない安定あんてい元素げんそであり、大陸たいりく地殻ちかくでは50×10−12平均へいきん質量しつりょうぶんりつである[43]

オスミウムは自然しぜんかいでは結合けつごう元素げんそとして、または自然しぜんかいにある合金ごうきんとくにイリジウム-オスミウム合金ごうきんでオスミウムがおおふくまれるオスミリジウムとイリジウムがおおふくまれるイリドスミウム)のなかつけられる[36]ニッケルどう堆積たいせきぶつでは白金はっきんぞく金属きんぞく硫化りゅうかぶつ(つまり(Pt,Pd)S)、テルリドたとえばPtBiTe)、アンチモン化物ばけものたとえばPdSb)、化物ばけものたとえばPtAs2)として発生はっせいする。これらすべての化合かごうぶつ白金はっきん少量しょうりょうとイリジウムとオスミウムで交換こうかんされる。白金はっきんぞく金属きんぞくすべての元素げんそ同様どうようにオスミウムは自然しぜんかいでニッケルまたはどうとの合金ごうきんふくまれている[44]

地球ちきゅう地殻ちかくないではイリジウムと同様どうよう、3しゅ地質ちしつ構造こうぞうなり鉱床こうしょうしたからの地殻ちかく貫入かんにゅう)、衝突しょうとつクレーター、および以前いぜん構造こうぞうの1つからつくなおされた鉱床こうしょう)のもっとたか部分ぶぶんられる。られているなか最大さいだい主要しゅよう埋蔵まいぞうりょうみなみアフリカブッシュフェルト火成岩かせいがんたい英語えいごばんにあるが[45]ロシアノリリスクちかくのおおきなどうニッケル鉱床こうしょうカナダサドベリー隕石いんせきあな重要じゅうよう供給きょうきゅうげんである。アメリカでもすこ埋蔵まいぞうしているところはある[45]コロンビアチョコけんさきコロンブス人々ひとびと使用しようした沖積ちゅうせき鉱床こうしょう現在げんざいでも白金はっきんぞく金属きんぞく供給きょうきゅうげんとなっている。2番目ばんめおおきい沖積ちゅうせき鉱床こうしょうはロシアのウラル山脈さんみゃく発見はっけんされ、現在げんざいでも採掘さいくつされている[42][46]

日本にっぽんでは北海道ほっかいどうおおさんする。

生産せいさん

編集へんしゅう
 
化学かがく蒸気じょうき輸送ゆそうほうにより成長せいちょうさせたオスミウム結晶けっしょう

オスミウムはニッケルどう採掘さいくつ加工かこう副産物ふくさんぶつとして商業しょうぎょうてき入手にゅうしゅされる。どうとニッケルの電解でんかい精錬せいれんちゅうセレンテルルなどの非金属ひきんぞく元素げんそとともにぎんきむ白金はっきんぞく金属きんぞくなどの貴金属ききんぞく陽極ようきょくどろとして電池でんちそこ沈殿ちんでんし、これから抽出ちゅうしゅつする[47][48]金属きんぞく分離ぶんりするにははじめに金属きんぞく溶解ようかいさせる必要ひつようがある。分離ぶんり過程かてい混合こんごうぶつ組成そせいによりいくつかの方法ほうほうでこれを達成たっせいできる。2つの代表だいひょうてき方法ほうほう酸化さんかナトリウム溶解ようかいしてからつづいて王水おうすい溶解ようかいする方法ほうほう塩素えんそとの混合こんごうぶつ溶解ようかい塩酸えんさん処理しょりする方法ほうほうである[45][49]。オスミウム、ルテニウム、ロジウム、イリジウムは王水おうすいけないため、白金はっきんきむ非金属ひきんぞくから分離ぶんりでき固体こたい残留ざんりゅうぶつのこる。ロジウムは溶融ようゆう硫酸りゅうさん水素すいそナトリウム処理しょりすることで残留ざんりゅうぶつから分離ぶんりすることができる、Ru, Os, Irをふく不溶性ふようせい残留ざんりゅうぶつ酸化さんかナトリウム処理しょりされ、ここでIrは不溶ふようであり、水溶すいようせいのRuしおおよびOsしお生成せいせいする。揮発きはつせい酸化さんかぶつ酸化さんかしたのちRuO4塩化えんかアンモニウムにより(NH4)3RuCl6となり沈殿ちんでんし、OsO4から分離ぶんりされる。

これをかしたのち、オスミウムは揮発きはつせいよん酸化さんかオスミウムの有機ゆうき溶媒ようばいによる蒸留じょうりゅうまたは抽出ちゅうしゅつにより白金はっきんぞく金属きんぞくから分離ぶんりされる[50]。1番目ばんめ方法ほうほうはテナントとウォラストンが使用しようした手順てじゅんている。どちらの方法ほうほう工業こうぎょう規模きぼ生産せいさんてきしている。どちらの場合ばあい生成せいせいぶつ水素すいそにより還元かんげんされ、粉末ふんまつ冶金やきん技術ぎじゅつ使用しようして処理しょりできる粉末ふんまつまたはスポンジとして金属きんぞく生産せいさんされる[51]

生産せいさんしゃ米国べいこく地質調査所ちしつちょうさしょ(United States Geological Survey)もオスミウムの生産せいさんりょう発表はっぴょうしていない。1971ねんにおけるどう精錬せいれん副産物ふくさんぶつとしての米国べいこくでのオスミウムの生産せいさんりょうは2000 トロイオンス(62 kg)と推定すいていされた[52]。2017ねんにおける消費しょうひよう推定すいていオスミウム輸入ゆにゅうりょうは90 kgであった[53]

酸化さんかぶつ揮発きはつせいでありきわめてたか毒性どくせいがあるために、オスミウムは純粋じゅんすい状態じょうたい使用しようされることはめったになくわりに摩耗まもうはげしい用途ようとたいして金属きんぞく合金ごうきんして使用しようされる。オスミリジウムなどのオスミウム合金ごうきん非常ひじょうかたく、白金はっきんぞく金属きんぞくとともに万年筆まんねんひつ楽器がっきのピボット、電気でんき接触せっしょくなどの先端せんたん使用しようされている。また、1945ねんから1955ねんごろの78rpm後半こうはんおよび"LP"と"45"のレコード時代じだい初期しょきにおいて、蓄音機ちくおんきスタイラス先端せんたんにも使用しようされた。オスミウム合金ごうきん先端せんたんはがねやクロムのはりさきよりもはるかに耐久たいきゅうせいがあったが、競合きょうごう相手あいてであるサファイアダイヤモンド先端せんたんよりもはるかにはや摩耗まもう高価こうかであったため、廃止はいしされた[54]

よん酸化さんかオスミウム指紋しもん検出けんしゅつ[55]光学こうがく顕微鏡けんびきょう電子でんし顕微鏡けんびきょう脂肪しぼう組織そしき染色せんしょく使用しようされている。強力きょうりょく酸化さんかざいとしておも飽和ほうわ炭素たんそ-炭素たんそ結合けつごう反応はんのうすることで脂質ししつ架橋かきょうし、それにより組織そしき試料しりょうない生体せいたいまく固定こてい同時どうじ染色せんしょくする。オスミウム原子げんし非常ひじょう電子でんし密度みつどたかいため、オスミウム染色せんしょく生体せいたい物質ぶっしつ透過とうかがた電子でんし顕微鏡けんびきょう(TEM)において画像がぞうコントラストを大幅おおはば向上こうじょうさせる。これらの炭素たんそ材料ざいりょうはTEMのコントラストが非常ひじょうよわい(画像がぞう参照さんしょう[22]べつのオスミウム化合かごうぶつであるフェリシアンオスミウム(OsFeCN)も同様どうよう固定こていおよび染色せんしょく作用さようしめ[56]

よん酸化さんかオスミウムとその誘導体ゆうどうたいであるオスミウムさんカリウム英語えいごばん有機ゆうき合成ごうせいにおける重要じゅうよう酸化さんかざいである。じゅう結合けつごうビシナルジオールへの変換へんかんにオスミウムさんしおもちいるシャープレスひとしジヒドロキシにより、バリー・シャープレスは2001ねんノーベル化学かがくしょう受賞じゅしょうしている[57][58]。OsO4はこの用途ようとでは非常ひじょう高価こうかであるためわりにKMnO4がよく使つかわれる。ただこの安価あんか化学かがく試薬しやくではおさむりつひくくなる。

1898ねん、オーストリアの化学かがくしゃカール・ヴェルスバッハはオスミウムせいフィラメントそなえたオスランプを開発かいはつし、1902ねん商業しょうぎょうてき導入どうにゅうした。そのわずかすうねんにオスミウムはより安定あんていした金属きんぞくであるタングステンえられた。タングステンはすべての金属きんぞくなかもっと融点ゆうてんたかく、電球でんきゅう使用しようすることで白熱はくねつとう発光はっこう効率こうりつ寿命じゅみょう向上こうじょうする[37]

電球でんきゅうメーカーのオスラム(3つのドイツの会社かいしゃAuer-Gesellschaft、AEG、Siemens & Halskeのランプ製造せいぞう施設しせつ統合とうごうし1906ねん設立せつりつされた)は、そのオスミウムとウォルフラム(ドイツでタングステンを意味いみする)に由来ゆらいする[59]

パラジウム同様どうよう粉末ふんまつじょうのオスミウムは水素すいそ原子げんし効率こうりつてき吸収きゅうしゅうする。これによりオスミウムは金属きんぞく水素すいそ化物ばけものバッテリーの電極でんきょく潜在せんざいてき候補こうほとなっている。しかし、オスミウムは高価こうかでありもっと一般いっぱんてきなバッテリーの電解でんかいしつである水酸化すいさんかカリウムと反応はんのうしてしまう[60]

オスミウムは電磁でんじスペクトルむらさきがい領域りょういきたか反射はんしゃりつつ。たとえば600Åではオスミウムはかねの2ばい反射はんしゃりつ[61]。このたか反射はんしゃりつ空間くうかんてき制限せいげんによりミラーのサイズが縮小しゅくしょうされた宇宙うちゅうベースのUV分光ぶんこうけいにとってのぞましいことである。オスミウムでコーティングされたミラーはスペースシャトル搭載とうさいされいくつかのミッションで宇宙うちゅうったが、てい軌道きどう酸素さんそラジカルがオスミウムそういちじるしく劣化れっかさせるほど豊富ほうふにあることがすぐにあきらかとなった[62]

オスミウムの唯一ゆいいつられた臨床りんしょうてき使用しようはスカンジナビアの関節かんせつえん患者かんじゃすべりまく切除せつじょである[63]。これには毒性どくせいたか化合かごうぶつであるよん酸化さんかオスミウム(OsO4)の局所きょくしょ投与とうよともなう。長期ちょうきてき副作用ふくさよう報告ほうこくがないことはオスミウム自体じたい生体せいたい適合てきごうせいがある可能かのうせい示唆しさするが、これは投与とうよされるオスミウム化合かごうぶつ依存いぞんする。2011ねん、オスミウム(VI)[64]とオスミウム(II)[65]化合かごうぶつはin vivoでこうがん活性かっせいしめすことが報告ほうこくされており、オスミウム化合かごうぶつこうがんざいとして使用しようするための有望ゆうぼう将来しょうらいせいしめしている[66]

注意ちゅういてん

編集へんしゅう

金属きんぞくオスミウムは無害むがいであるが[69]こまかく分割ぶんかつされた金属きんぞくオスミウムは自然しぜん発火はっか[52]室温しつおん酸素さんそ反応はんのうして揮発きはつせいよん酸化さんかオスミウムを形成けいせいする。一部いちぶのオスミウム化合かごうぶつ酸素さんそ存在そんざいするとよん酸化さんかぶつ変換へんかんされる[52]。これによりよん酸化さんかオスミウムが環境かんきょうとの主要しゅよう接触せっしょくげんになる。

よん酸化さんかオスミウム揮発きはつせいたかく、皮膚ひふ浸透しんとうしやすく、吸入きゅうにゅう摂取せっしゅ皮膚ひふ接触せっしょくすると非常ひじょう毒性どくせいたか[70]空気くうきちゅうてい濃度のうどよん酸化さんかオスミウム蒸気じょうきはい鬱血うっけつ皮膚ひふまたは損傷そんしょうこす可能かのうせいがあるため、ドラフトチャンバーうち使用しようする必要ひつようがある[18]よん酸化さんかオスミウムはたとえばアスコルビンさん[71]またはあたい飽和ほうわ植物しょくぶつコーンなど)により比較的ひかくてき活性かっせい化合かごうぶつ急速きゅうそく還元かんげんされる[72]

オスミウムは通常つうじょう最低さいてい99.9%の純粋じゅんすい粉末ふんまつとして販売はんばいされる。貴金属ききんぞく同様どうようトロイ衡グラム測定そくていされる。市場いちば価格かかくおも需要じゅよう供給きょうきゅうがほとんど変化へんかしなかったためすうじゅうねんあいだ変化へんかしていない。利用りようできるりょうすくないことにくわえ、あつかいがむずかしく用途ようとすくなく酸化さんかすると毒性どくせい化合かごうぶつ生成せいせいするため、安全あんぜん保管ほかんすることがむずかしい。

1トロイオンスあたり400ドルという価格かかくは1990年代ねんだい以来いらい安定あんていしているが、それ以降いこうのインフレにより2019ねんまでの20年間ねんかん実質じっしつ価値かちやく3ぶんの2になった。

出典しゅってん

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外部がいぶリンク

編集へんしゅう
  • オスミウム 新居浜工業高等専門学校にいはまこうぎょうこうとうせんもんがっこう