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ランタン - Wikipedia

ランタン

原子げんし番号ばんごう57の元素げんそ

ランタンどく: Lanthan [lanˈtaːn]えい: lanthanum [ˈlænθしーたənəm])は、原子げんし番号ばんごう57の元素げんそ元素げんそ記号きごうLaやわらかく展延てんえんせいがあるぎん白色はくしょく金属きんぞくで、空気くうきにさらすとゆっくりと、ナイフでれるほどやわらかくなる。周期しゅうきひょうにおけるランタンからルテチウムまでの15の類似るいじ元素げんそのグループであるランタノイド名前なまえ由来ゆらいであり、そのグループの先頭せんとうおよびプロトタイプである。だい6周期しゅうき遷移せんい金属きんぞく最初さいしょ元素げんそとみなされることもあり、これはだい3ぞくかれることになるが、わりにルテチウムがこの位置いちかれることもある。ランタンは伝統でんとうてき希土類きどるい元素げんそふくまれる。通常つうじょう酸化さんかすうは+3である。ヒトでは生物せいぶつがくてき役割やくわりはないが、一部いちぶ細菌さいきんにとっては不可欠ふかけつである。とくにヒトに有毒ゆうどくではないがいくらかの抗菌こうきん活性かっせいしめす。ランタン原子げんし基底きてい状態じょうたい2D3/2、イオンの基底きてい状態じょうたい1Sとあらわされる。

バリウム ランタン セリウム
-

La

Ac
外見がいけん
ぎん白色はくしょく
一般いっぱん特性とくせい
名称めいしょう, 記号きごう, 番号ばんごう ランタン, La, 57
分類ぶんるい ランタノイド
ぞく, 周期しゅうき, ブロック n/a, 6, fまたはd
原子げんしりょう 138.90547
電子でんし配置はいち [Xe] 5d1 6s2
電子でんしから 2, 8, 18, 18, 9, 2(画像がぞう
物理ぶつり特性とくせい
そう 固体こたい
密度みつど室温しつおん付近ふきん 6.162 g/cm3
融点ゆうてんでの液体えきたい密度みつど 5.94 g/cm3
融点ゆうてん 1193 K, 920 °C, 1688 °F
沸点ふってん 3737 K, 3464 °C, 6267 °F
融解ゆうかいねつ 6.20 kJ/mol
蒸発じょうはつねつ 402.1 kJ/mol
熱容量ねつようりょう (25 °C) 27.11 J/(mol·K)
蒸気じょうきあつ推定すいてい
圧力あつりょく (Pa) 1 10 100 1 k 10 k 100 k
温度おんど (K) 2005 2208 2458 2772 3178 3726
原子げんし特性とくせい
酸化さんかすう 3, 2(つよ塩基えんきせい酸化さんかぶつ
電気でんき陰性いんせい 1.10(ポーリングの
イオン化いおんかエネルギー だい1: 538.1 kJ/mol
だい2: 1067 kJ/mol
だい3: 1850.3 kJ/mol
原子げんし半径はんけい 187 pm
共有きょうゆう結合けつごう半径はんけい 207 ± 8 pm
その
結晶けっしょう構造こうぞう 六方ろっぽうあきらけい
磁性じせい つね磁性じせい[1]
電気でんき抵抗ていこうりつ (r.t.) (αあるふぁ, poly) 615 nΩおめが⋅m
ねつ伝導でんどうりつ (300 K) 13.4 W/(m⋅K)
ねつ膨張ぼうちょうりつ (r.t.) (αあるふぁ, poly) 12.1 μみゅーm/(m⋅K)
おとつたわるはや
微細びさいロッド)
(20 °C) 2475 m/s
ヤングりつ (αあるふぁ) 36.6 GPa
剛性ごうせいりつ (αあるふぁ) 14.3 GPa
体積たいせき弾性だんせいりつ (αあるふぁ) 27.9 GPa
ポアソン (αあるふぁ) 0.280
モース硬度こうど 2.5
ビッカース硬度こうど 491 MPa
ブリネル硬度こうど 363 MPa
CAS登録とうろく番号ばんごう 7439-91-0
おも同位どういたい
詳細しょうさいランタンの同位どういたい参照さんしょう
同位どういたい NA 半減はんげん DM DE (MeV) DP
137La syn 60,000 y εいぷしろん 0.600 137Ba
138La 0.09% 1.05 × 1011 y εいぷしろん 1.737 138Ba
βべーた- 1.044 138Ce
139La 99.91% 中性子ちゅうせいし82安定あんてい

ランタンは通常つうじょうセリウム希土類きどるい元素げんそ一緒いっしょしょうじる。ランタンは1839ねん硝酸しょうさんセリウム不純物ふじゅんぶつとしてスウェーデンの化学かがくしゃカール・グスタフ・モサンデルにより発見はっけんされた。それゆえに、名称めいしょう lanthanum古代こだいギリシアで「かくれる」を意味いみする λανθάνεινlanthanein)に由来ゆらいする。希土類きどるい元素げんそ分類ぶんるいされるが、地殻ちかくちゅうに28番目ばんめおお存在そんざいし、なまりやく3ばいりょう存在そんざいしている。モナザイトバストネサイトなどの鉱物こうぶつにおいて、ランタンはふくまれるランタノイドのやく4ぶんの1を構成こうせいしている[2]。ランタンは、1923ねんまで純粋じゅんすいなランタン金属きんぞくたんはなされなかったほど複雑ふくざつ過程かていることで、これらの鉱物こうぶつから抽出ちゅうしゅつされる。

ランタンの化合かごうぶつ触媒しょくばい、ガラスの添加てんかざい、スタジオよう照明しょうめい映写機えいしゃき炭素たんそク灯くとうライターやトーチの点火てんか元素げんそ電子でんし陰極いんきょくシンチレータGTAW電極でんきょくなどおおくの用途ようとがある。炭酸たんさんランタン腎不全じんふぜん血液けつえきちゅうのリンさんしお濃度のうどたか場合ばあいリンさんしお結合けつごうざいとして使用しようされる。

特徴とくちょう

編集へんしゅう

物理ぶつりてき性質せいしつ

編集へんしゅう

ランタンはランタン系列けいれつランタノイド)のプロトタイプとなる最初さいしょ元素げんそである[3]周期しゅうきひょうでは、アルカリるい金属きんぞくであるバリウムみぎ、ランタノイドのセリウムのひだり位置いちする。ランタンは、かる同族どうぞくたいスカンジウムイットリウムおも放射ほうしゃせいアクチノイドとともにだい3ぞく元素げんそかんがえられているが[4]、この分類ぶんるい議論ぎろんされることもある。スカンジウム、イットリウムやアクチニウム同様どうよう、ランタン原子げんしの57電子でんしは[Xe]5d16s2という配置はいちになっており、3つのあたい電子でんしガス中心ちゅうしん外側そとがわにある[5]化学かがく反応はんのうにおいては、ほとんどの場合ばあい酸化さんかすう+3を形成けいせいするために5dおよび6sからからこれら3つのあたい電子でんし放出ほうしゅつし、ガスであるキセノン安定あんてい配置はいち達成たっせいする[6]。いくつかのランタン(II)化合かごうぶつられてはいるが、ずっと安定あんていせいひく[7]

ランタノイドのなかでも、ランタンは任意にんいの4f電子でんしっていないため例外れいがいてきである[3]実際じっさい、ランタノイドの化学かがくてき性質せいしつにとって重要じゅうような4f軌道きどう急激きゅうげき収縮しゅうしゅくとエネルギー低下ていかはセリウムでしょうはじめる。それゆえ、つよつね磁性じせい以降いこうのランタノイド(最後さいごの2つであるイッテルビウムルテチウム例外れいがいで4fから完全かんぜんたされている)とはことなり非常ひじょうよわつね磁性じせいつだけである[3][8]。さらに、3のランタノイドの融点ゆうてんは6s, 5d, 4f電子でんしのハイブリッド形成けいせい程度ていど関係かんけいしているため、ランタンの融点ゆうてんぜんランタノイドのなかでセリウムにいで2番目ばんめひくい920 °Cである[9]。ランタノイドはひだりからみぎにいくほどかたくなり、その予想よそうどおりランタンはやわらかい金属きんぞくである。室温しつおんで615 nΩおめがmと比較的ひかくてきたか抵抗ていこうりつっており、これと比較ひかくして導体どうたいであるアルミニウムは26.50 nΩおめがmにぎない[10][11]。ランタノイドのなかもっと揮発きはつせいひく[12]。ほとんどのランタノイド同様どうよう室温しつおんろくぽうあきら構造こうぞうつ。310 °Cでめんこころ立方りっぽう構造こうぞう変化へんかし、865 °Cでからだこころ立方りっぽう構造こうぞう変化へんかする[11]

化学かがくてき性質せいしつ

編集へんしゅう

周期しゅうきひょう傾向けいこうから予想よそうされるように、ランタンはランタノイドで最大さいだい原子げんし半径はんけいち、安定あんていだい3ぞく元素げんそである。したがって、ランタノイドのなかもっと反応はんのうせいたかく、空気くうきちゅうでゆっくりとび、容易ようい燃焼ねんしょうして酸化さんかカルシウムとほぼおな塩基えんきせい酸化さんかランタン(III)La2O3形成けいせいする[13]。ランタンのセンチメートルサイズの試料しりょうアルミニウムやランタンのかる同族どうぞくたいであるスカンジウムやイットリウムのように保護ほご酸化さんかぶつコーティングを形成けいせいするのではなくてつさびのように酸化さんかぶつ破砕はさいするため、1ねん完全かんぜん腐食ふしょくする[14]。ランタンは室温しつおんハロゲン反応はんのうしてさんハロゲン化物ばけもの形成けいせいし、あたためると非金属ひきんぞく窒素ちっそ炭素たんそ硫黄いおう、リン、ホウ素ほうそ、セレン、ケイ素けいそおよびヒ素ひそ二元にげん化合かごうぶつ形成けいせいする[6][7]みずとゆっくり反応はんのうして水酸化すいさんかランタン(III)La(OH)3形成けいせいする[15]まれ硫酸りゅうさんなかでは、容易よういみずさん陽性ようせいイオン[La(H2O)9]3+形成けいせいする。La3+はf電子でんしたないため、水溶液すいようえきちゅうでは無色むしょくである[15]。ランタノイドのなかもっとつよもっとかた塩基えんきであり、これはランタノイドのなか最大さいだいであることから予想よそうされる[16]

同位どういたい

編集へんしゅう
 
バリウム(Z = 56)からネオジム(Z = 60)までの安定あんてい同位どういたいくろ)をしめ核種かくしゅ抜粋ばっすい

自然しぜん発生はっせいするランタンは安定あんていした139Laと原始げんし長寿ちょうじゅいのち放射ほうしゃせい同位どういたいである138Laの2つの同位どういたい構成こうせいされる[17]139Laのほうがずっとおおく、天然てんねんランタンの99.910%をめる[17]。これはs過程かていていからなか程度ていど質量しつりょうほししょうじる低速ていそく中性子ちゅうせいし捕獲ほかく)およびr過程かてい(コア崩壊ほうかい超新星ちょうしんせいしょうじる高速こうそく中性子ちゅうせいし捕獲ほかく)で生成せいせいする[18]非常ひじょうにまれな同位どういたい138Laは数少かずすくない原始げんし奇数きすう奇数きすう原子核げんしかくの1つであり、半減はんげんは1.05×1011 としながい。これはs過程かていとr過程かてい生成せいせいできない陽子ようしおおp原子核げんしかくの1つである。138Laはよりめずらしい180mTaとともにニュートリノ安定あんていした原子核げんしかく相互そうご作用さようするνにゅー過程かてい生成せいせいされる[19]すべてのランタンの同位どういたい合成ごうせいによりつくられ、半減はんげんやく6まんねん137Laをのぞいては、半減はんげんはすべて1にち未満みまんであり、ほとんどの半減はんげんが1ふん未満みまんである。同位どういたい139Laおよび140Laはウランの核分裂かくぶんれつによりしょうじる[18]

化合かごうぶつ

編集へんしゅう

酸化さんかランタンは、それを構成こうせいする元素げんそ直接ちょくせつ反応はんのうさせることで調製ちょうせいできる白色はくしょく固体こたいである。La3+イオンがおおきいため、La2O3ろくぽうあきら7はい構造こうぞうをとり、高温こうおんでは酸化さんかスカンジウム(Sc2O3)や酸化さんかイットリウム (Y2O3) の6はい構造こうぞう変化へんかする。みず反応はんのうすると水酸化すいさんかランタンが生成せいせいし、この反応はんのうではおおくのねつしょうじシューというおとがする。水酸化すいさんかランタンは大気たいきちゅう二酸化炭素にさんかたんそ反応はんのうして塩基えんきせい炭酸たんさんしお生成せいせいする[20]

フッランタンはみず不溶ふようであり、La3+存在そんざい確認かくにんするための定性ていせい試験しけんとして使つかうことができる。おもいハロゲン化合かごうぶつはすべて非常ひじょう可溶性かようせいたか潮解ちょうかい化合かごうぶつである。無水むすいハロゲン化合かごうぶつは、みず和物あえもの加熱かねつすると加水かすい分解ぶんかいこすため、それらの元素げんそ直接ちょくせつ反応はんのうにより生成せいせいされる。たとえば、みずしたLaCl3加熱かねつするとLaOClが生成せいせいされる[20]

ランタンは水素すいそ発熱はつねつてき反応はんのうして水素すいそ化物ばけものLaH2生成せいせいする。これは黒色こくしょく自然しぜん発火はっかし、もろフッカルシウム構造こうぞう導電性どうでんせい化合かごうぶつである[21]。これは化学かがくりょうろんてき化合かごうぶつであり、よりしおであるLaH3となるまで電気でんき伝導でんどう損失そんしつともな水素すいそのさらなる吸収きゅうしゅう可能かのうとなる[20]。LaI2やLaIと同様どうように、LaH2はおそらく電子でんし化物ばけものである[20]

La3+はイオン半径はんけいおおきく電気でんきてき陽性ようせいおおきいため、結合けつごうたいする共有きょうゆう結合けつごう寄与きよはあまりなく、したがってイットリウムやのランタノイドのように限定げんていてきはい化学かがく[22]。シュウさんランタンはアルカリ金属きんぞくシュウさん溶液ようえきにはあまり溶解ようかいせず、[La(acac)3(H2O)2]は500 °C付近ふきん分解ぶんかいする。酸素さんそはランタン錯体さくたいなかもっと一般いっぱんてきなドナー原子げんしである。この錯体さくたいはほとんどがイオンせいであり、しばしば6以上いじょうたかはいすうゆうし、8がもっと特徴とくちょうてきであり、はんよん角柱かくちゅうがたデルタじゅう面体めんてい構造こうぞう形成けいせいする。これらの高配こうはいしゅはLa2(SO4)3·9H2Oのようなキレートはいもちいることではいすうは12にまでなり、しばしば立体りったい化学かがくてき要因よういんにより対称たいしょうせいひく[22]

ランタンの化学かがくてき性質せいしつ元素げんそ電子でんし配置はいちのためにπぱい結合けつごうともなわない傾向けいこうがあり、それゆえ有機ゆうき金属きんぞく化学かがく非常ひじょうかぎられている。もっと特徴とくちょうてき有機ゆうきランタン化合かごうぶつは、テトラヒドロフランなか無水むすいのLaCl3をNaC5H5反応はんのうさせてつくられるシクロペンタジエニル錯体さくたいLa(C5H5)3やそのメチル置換ちかん誘導体ゆうどうたいである[23]

 
カール・グスタフ・モサンデル、ランタンの発見はっけんしゃ

1751ねん、スウェーデンの鉱物こうぶつ学者がくしゃアクセル・フレドリク・クルーンステットBastnäs鉱山こうざんからおも鉱物こうぶつ発見はっけんした。これはのちセライトcerite)と命名めいめいされる。30ねん、15さいVilhelm Hisinger家族かぞく所有しょゆうしていた鉱山こうざんからその試料しりょうカール・シェーレおくったが、シェーレはそのなかしん元素げんそ発見はっけんすることはできなかった。1803ねん、Hisingerが ironmaster となったのちイェンス・ベルセリウスとともにこの鉱物こうぶつかえあらたな酸化さんかぶつたんはなし、2ねんまえ発見はっけんされたじゅん惑星わくせいセレスにちなんでセリア (ceria) と名付なづけた[24]。セリアは同時どうじ独立どくりつにドイツでマルティン・ハインリヒ・クラプロートによりたんはなされた[25]。1839ねんから1843ねんまで、セリアはベルセリウスとおなんでいたスウェーデンの外科げか化学かがくしゃカール・グスタフ・モサンデルにより酸化さんかぶつ混合こんごうぶつであることがしめされた[26]かれは2つの酸化さんかぶつ分離ぶんりし、ランタナ(lanthana)とジジミアdidymia)と名付なづけた[27][28][29]かれ硝酸しょうさんセリウム英語えいごばん試料しりょう空気くうきちゅうほうじ、られた酸化さんかぶつまれ硝酸しょうさん処理しょりすることで部分ぶぶんてき分解ぶんかいした[30]。ランタンの特性とくせいはセリウムの特性とくせいとわずかにことなるのみで、そのしおなか一緒いっしょ発生はっせいするため、これを古代こだいギリシアλανθάνειν [lanthanein]かくれる、人目ひとめける)から命名めいめいした[17][25]比較的ひかくてき純粋じゅんすいなランタン金属きんぞくは、1923ねん最初さいしょたんはなされた[7]

存在そんざい製造せいぞう

編集へんしゅう

ランタンはすべてのランタノイドのなかで3番目ばんめ豊富ほうふ存在そんざいする[31]地殻ちかくの39 mg/kgをめ、これはセリウムの66.5 mg/kgとネオジムの41.5 mg/kgにおおさである。地殻ちかくではなまりやく3ばい存在そんざいする[32]。いわゆる「希土類きどるい元素げんそ」にふくまれているが、このようにまっためずらしくない。しかし、石灰せっかいやマグネシアなどの「一般いっぱんてきるい」よりはまれであり、歴史れきしてき少数しょうすう堆積たいせきぶつしかられていないためこのような名前なまえがついている。採掘さいくつ過程かていむずかしく、時間じかんがかかり、高価こうかであるため希土類きどるい金属きんぞくなされている[7]希土類きどるい鉱物こうぶつつけられる主要しゅようなランタノイドであることは滅多めったになく、化学かがくしきでは通常つうじょうセリウムのほうおおい。Laのほうおお鉱物こうぶつめずらしいれいはモナザイト-(La)や ランタナイト-(La)である[31][33]

 

La3+イオンは周期しゅうきひょうですぐのちつづくセリウムグループの前半ぜんはんのランタノイド(サマリウムユーロピウムまで)と同様どうようおおきさであるため、リンさんしおケイ酸けいさんしお炭酸たんさんしおなどの鉱物こうぶつでそれらと一緒いっしょしょうじる傾向けいこうにある。鉱物こうぶつにはモナザイト (MIIIPO4) やバストネサイト (MIIICO3F)があり、ここでMはスカンジウムおよび放射ほうしゃせいプロメチウム(ほとんどはCe, La, Y)をのぞくすべての希土類きどるい金属きんぞく[34]。バストネサイトは通常つうじょうトリウムおもいランタノイドが不足ふそくしており、これからかるいランタノイドの精製せいせいにはあまりかかわらない。鉱石こうせき粉砕ふんさいされたのち最初さいしょ高温こうおん硫酸りゅうさん処理しょりされ、二酸化炭素にさんかたんそフッ水素すいそよんフッケイ素けいそしょうじる。つぎ生成せいせいぶつ乾燥かんそうされみず浸出しんしゅつされ、ランタンふく前半ぜんはんのランタノイドのイオンが溶液ようえきちゅうのこ[35]

通常つうじょうすべての希土類きどるいとトリウムをふくむモナザイトにたいする手順てじゅんほうがより複雑ふくざつになる。モナザイトはその磁気じき特性とくせいにより、電磁でんじ分離ぶんりかえすことで分離ぶんりできる。分離ぶんりねつ硫酸りゅうさん処理しょりすると、希土類きどるい水溶すいようせい硫酸りゅうさんしおしょうじる。酸性さんせい濾過ろかえき水酸化すいさんかナトリウム部分ぶぶんてき中和ちゅうわされ、pH 3–4になる。トリウムは水酸化物すいさんかぶつとして溶液ようえきから沈殿ちんでんのぞかれる。こののち溶液ようえきシュウさんアンモニウム処理しょりし、希土類きどるい不溶性ふようせいシュウさんしお変化へんかさせる。シュウさんしおはアニーリングにより酸化さんかぶつ変化へんかする。酸化さんかぶつ硝酸しょうさんかされ、その酸化さんかぶつ硝酸しょうさん不溶ふようであり、主要しゅよう成分せいぶんの1つであるセリウムのぞかれる。ランタンは結晶けっしょうにより硝酸しょうさんアンモニウムとのふくしおとして分離ぶんりされる。このしお希土類きどるいふくしおよりも溶解ようかい比較的ひかくてきひくいため、残留ざんりゅうぶつとしてのこ[7]強力きょうりょくガンマ線がんません放出ほうしゅつする232Thのむすめである228Raふくまれているため、一部いちぶ残留ざんりゅうぶつ処理しょりするときには注意ちゅうい必要ひつようである[35]。ランタンは隣接りんせつするランタノイドがセリウム1つであるため比較的ひかくてき簡単かんたん抽出ちゅうしゅつできる。セリウムは酸化さんかすう+4に酸化さんかされることを利用りようしてのぞくことができる。その、La(NO3)3·2NH4NO3·4H2分別ふんべつあきら析法歴史れきしてき方法ほうほう、もしくはよりたか純度じゅんどのぞまれる場合ばあいはイオン交換こうかん技術ぎじゅつによりランタンを分離ぶんりすることができる[35]

金属きんぞくランタンはその酸化さんかぶつ塩化えんかアンモニウムまたはフッアンモニウムおよびフッ水素すいそさんとともに300-400 °Cで加熱かねつして塩化えんかぶつやフッ化物ばけもの生成せいせいすることによりられる[7]

La2O3 + 6 NH4Cl → 2 LaCl3 + 6 NH3 + 3 H2O

これにつづいて真空しんくうちゅうもしくはアルゴン雰囲気ふんいきちゅうではアルカリまたはアルカリるい金属きんぞくによる還元かんげんおこなわれる[7]

LaCl3 + 3 Li → La + 3 LiCl

また、純粋じゅんすいなランタンは高温こうおん無水むすいLaCl3およびNaClかKClの溶融ようゆう混合こんごうぶつ電気でんき分解ぶんかいによっても生成せいせいできる[7]

La2O3セラミックコンデンサや、光学こうがくレンズ材料ざいりょう使つかわれる[17]。また、LaNi5水素すいそ吸蔵合金ごうきんとして注目ちゅうもくされている。炭酸たんさんランタンが腎不全じんふぜん患者かんじゃリン吸収きゅうしゅう阻害そがいやく腸管ちょうかんうちでリン化合かごうぶつ形成けいせい吸収きゅうしゅう阻害そがいする)として使用しようされている。

ヨハネス・ベドノルツカール・アレクサンダー・ミュラー最初さいしょ発見はっけん発表はっぴょう)した高温こうおんちょう伝導でんどう物質ぶっしつ(この時点じてんでは転移てんい温度おんどは、それほど高温こうおんではなかった)がランタンをふくどう酸化さんかぶつセラミックスだった。

 
最大さいだい光度こうどひかっているコールマンホワイトガソリン使つかったランタンのマントル

ランタンの歴史れきしてき最初さいしょ用途ようとは、ガスランタンマントルである。カール・ヴェルスバッハ酸化さんかランタン酸化さんかジルコニウム混合こんごうぶつ使用しようし、これをActinophorび1886ねん特許とっきょ取得しゅとくした。元々もともとのマントルは緑色みどりいろひかりはっしあまり成功せいこうせず、1887ねんAtzgersdorf工場こうじょう設立せつりつしたかれ最初さいしょ会社かいしゃは1889ねん失敗しっぱいした[36]

ランタンの現代げんだいてき用途ようと以下いか

 
LaB6ねつ陰極いんきょく
 
ZBLANガラスとシリカの赤外線せきがいせん透過とうか(減衰げんすい)りつ比較ひかく
2017ねんごろまでの一部いちぶのハイブリッドカー、とく日本にっぽんしゃはニッケル水素すいそ電池でんち使用しようしているため[39][40]、ハイブリッドカーの生産せいさんには大量たいりょうのランタンが必要ひつようとなる。トヨタ・プリウス典型てんけいてきなハイブリッド自動車じどうしゃようバッテリーには10 - 15キログラム (22 - 33 lb)のランタンが必要ひつようである。技術ぎじゅつしゃ燃料ねんりょう効率こうりつ向上こうじょうさせるために技術ぎじゅつ推進すいしんすると、1だい自動車じどうしゃにつき2ばいりょうのランタンが必要ひつようになる可能かのうせいがある[41][42]
  • 水素すいそスポンジ合金ごうきんはランタンをふくむことができる。これらの合金ごうきん可逆かぎゃくてき吸着きゅうちゃく過程かてい水素すいそ気体きたい自身じしん体積たいせきの400ばいまで貯蔵ちょぞうすることができる。ねつエネルギーはこれをおこなうたびに放出ほうしゅつされる。それゆえ、これらの合金ごうきんしょうエネルギーシステムの可能かのうせいっている[11][43]
  • ミッシュメタルかる火打ひういし使つかわれる発火はっか合金ごうきんで、25%から45%のランタンをふく[44]
  • 酸化さんかランタンホウランタンは、電子でんし放射ほうしゃりつたかねつ陰極いんきょく材料ざいりょうとして電子でんし真空しんくうかん使用しようされている。LaB6結晶けっしょう電子でんし顕微鏡けんびきょうホールスラスタようこう輝度きど長寿ちょうじゅいのちねつ電子でんし放出ほうしゅつげんとして使用しようされている[45]
  • さんフッランタン(LaF3)はZBLANばれるじゅうフッガラスの必須ひっす成分せいぶんである。このガラスはあかがいいき透過とうかりつすぐれているため、ひかりファイバ通信つうしんシステムに使用しようされている[46]
  • セリウムをドープしたにおいランタン塩化えんかランタンは、最近さいきん無機むきシンチレータであり、たかひかりおさむりつ最高さいこうのエネルギー分解能ぶんかいのうはや応答おうとうせいそなえている。このたかおさむりつすぐれたエネルギー分解能ぶんかいのう変換へんかんされ、さらに、ひかり出力しゅつりょく非常ひじょう安定あんていしており、非常ひじょうひろ温度おんど範囲はんい非常ひじょうたかいため、高温こうおん使つかうのにはとく魅力みりょくてきである。これらのシンチレータは、中性子ちゅうせいしガンマ線がんません検出けんしゅつですでにひろ商業しょうぎょうてき使用しようされている[47]
  • 炭素たんそク灯くとうひかりしつ向上こうじょうさせるために希土類きどるい元素げんそ混合こんごうぶつ使用しようする[17]。この用途ようととくにスタジオの照明しょうめいよう投影とうえいよう映画えいが産業さんぎょうによるものは、炭素たんそク灯くとう段階だんかいてき廃止はいしされるまで、生産せいさんされる希土類きどるい化合かごうぶつやく25%を消費しょうひしていた[11][48]
  • 酸化さんかランタン(La2O3)は、ガラスたいアルカリ性あるかりせい向上こうじょうさせ、希土類きどるいガラスのこう屈折くっせつりつてい分散ぶんさんのため、赤外線せきがいせん吸収きゅうしゅうガラスなどの特殊とくしゅ光学こうがくガラスやカメラ望遠鏡ぼうえんきょうレンズ製造せいぞう使つかわれている[11][17]。また、酸化さんかランタンは窒化ケイ素けいそホウジルコニウムえきしょうしょうゆいどきつぶ成長せいちょう添加てんかざいとして使つかわれている[49]
  • はがね添加てんかされる少量しょうりょうのランタンは、はがね展性てんせいたい衝撃しょうげきせい延性えんせい向上こうじょうさせる。その一方いっぽうモリブデンにランタンを添加てんかするとその硬度こうど温度おんど変化へんかへの感度かんど低下ていかさせる[11]
  • 藻類そうるいのえさとなるリンさんしお除去じょきょするために、少量しょうりょうのランタンがおおくのプール製品せいひんふくまれている[50]
  • タングステンへの酸化さんかランタン添加てんかざい放射ほうしゃせいトリウムのわりとして、TIG溶接ようせつ電極でんきょく使用しようされている[51][52]
  • ランタンなど希土類きどるい元素げんそ各種かくしゅ化合かごうぶつ酸化さんかぶつ塩化えんかぶつなど)は、石油せきゆ分解ぶんかいじょ触媒しょくばいなど様々さまざま触媒しょくばい成分せいぶんである[53]
  • ランタン・バリウム放射ほうしゃ年代ねんだい測定そくていは、岩石がんせき鉱石こうせき年代ねんだい推定すいていするために使用しようされているが、この技術ぎじゅつ普及ふきゅうかぎられている[54]
  • 炭酸たんさんランタンは、末期まっきじん疾患しっかんられるこうリンしょう場合ばあい過剰かじょうリンさんしお吸収きゅうしゅうするくすり(Fosrenol, シャイアー (企業きぎょう))として承認しょうにんされている[55]
  • フッランタンは蛍光けいこうたいランプのコーティングに使用しようされている。また、フッユーロピウムと混合こんごうして、フッ化物ばけものイオン選択せんたく電極でんきょく結晶けっしょうまくにも使つかわれている[7]
  • ホースラディッシュペルオキシダーゼ同様どうよう、ランタンは分子生物学ぶんしせいぶつがくにおいて電子でんし密度みつどたかいトレーサーとして使用しようされている[56]
  • ランタン修飾しゅうしょくベントナイト(またはphoslock)は、湖沼こしょう処理しょりにおいてみずからリンさんしお除去じょきょするために使用しようされる[57]

生物せいぶつがくてき役割やくわり

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ランタンはヒトでの生物せいぶつがくてき役割やくわりられていない。この元素げんそ経口けいこう投与とうよ非常ひじょう吸収きゅうしゅうわるく、注射ちゅうしゃした場合ばあいその排泄はいせつ非常ひじょうおそい。炭酸たんさんランタン(Fosrenol)は末期まっきじん疾患しっかん場合ばあい過剰かじょうなリンさんしお吸収きゅうしゅうするためのリンさんしお結合けつごうざいとして承認しょうにんされた[55]

ランタンはいくつかの受容じゅようたいやイオンチャネルにたいして薬理やくりがくてき効果こうかつが、GABA受容じゅようたいたいする特異とくいせいは3イオンのなかでも独特どくとくである。ランタンは、ネガティブアロステリックモジュレーターとしてられる亜鉛あえんGABA受容じゅようたいうえおなじモジュレーター部位ぶい作用さようする。ランタンイオンLa3+はネイティブおよびくみえGABA受容じゅようたいにおいてポジティブアロステリックモジュレーターであり、サブユニット配置はいち依存いぞんした方法ほうほう開口かいこうチャネル時間じかん増加ぞうかさせ、だっかんさく減少げんしょうさせる[58]

ランタンはメタン細菌さいきんMethylacidiphilum fumariolicum SolVのメタノールデヒドロゲナーゼに必須ひっす因子いんしであるが、ランタノイドの化学かがくてき類似るいじせい非常ひじょうたかいため、セリウム、プラセオジム、ネオジムで置換ちかんしても悪影響あくえいきょうはなく、それよりちいさいサマリウム、ユーロピウム、ガドリニウムでも成長せいちょうおそ以外いがい副作用ふくさようはない[59]

危険きけんせい

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ランタン
危険きけんせい
GHSピクトグラム  
GHSシグナルワード 危険きけん(DANGER)
Hフレーズ H260
Pフレーズ P223, P231+232, P370+378, P422[60]
NFPA 704
4
0
2
特記とっきなき場合ばあい、データは常温じょうおん (25 °C)・つねあつ (100 kPa) におけるものである。

ランタンはていからなか毒性どくせいち、あつかいには注意ちゅうい必要ひつようである。ランタン溶液ようえき注射ちゅうしゃすると、こう血糖けっとうしょうてい血圧けつあつ脾臓ひぞう変性へんせい肝臓かんぞう変化へんかしょうじる[よう出典しゅってん]炭素たんそク灯くとうもちいたことで人々ひとびと希土類きどるい元素げんそ酸化さんかぶつやフッ化物ばけものにさらし、ときに塵肺じんぱいこした[61][62]。La3+イオンはCa2+イオンとおおきさがているため、医学いがく研究けんきゅうでは後者こうしゃのトレースが簡単かんたんにできる代替だいたいぶつとして使用しようされることがある[63]のランタノイド同様どうよう、ヒトの代謝たいしゃ影響えいきょうあたえ、コレステロール血圧けつあつ食欲しょくよく血液けつえき凝固ぎょうこのリスクを低下ていかさせることがられている。のう注射ちゅうしゃするとモルヒネのアヘンざい同様どうよう鎮痛ちんつうざいとして機能きのうするが、その背後はいごにあるメカニズムは現在げんざいのところ不明ふめいである[63]

出典しゅってん

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参考さんこう文献ぶんけん

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  • Chemistry of the Lanthanons, by R. C. Vickery, Butterworths 1953
  • 富永とみなが 裕久ひろひさ ちょ田村たむら 正隆まさたか へん図解ずかい雑学ざつがく:元素げんそ』(だい2はん)ナツメしゃ東京とうきょう千代田ちよだ、2005ねん12月8にちISBN 4-8163-4018-1 

関連かんれん書物しょもつ

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  • Greenwood, Norman N.; Earnshaw, A. (1984), Chemistry of the Elements, Oxford: Pergamon, ISBN 0-08-022057-6 

外部がいぶリンク

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