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ツバキ - Wikipedia

ツバキ

ツバキツバキぞく常緑樹じょうりょくじゅ

ツバキ椿つばき[10]うみ柘榴ざくろ[ちゅう 1]またはヤブツバキ[2]やぶ椿つばき[11]学名がくめい: Camellia japonica)は、ツバキツバキぞく常緑樹じょうりょくじゅ照葉樹しょうようじゅりん代表だいひょうてき樹木じゅもくはな観賞かんしょうされてにわなどにえられるほか、薬用やくよう食用しょくようにもなる。

ヤブツバキ
Camellia japonica
ヤブツバキ
保全ほぜんじょうきょう評価ひょうか[1]
LEAST CONCERN
(IUCN Red List Ver.3.1 (2001))
分類ぶんるいAPG III
さかい : 植物しょくぶつかい Plantae
階級かいきゅうなし : 被子植物ひししょくぶつ angiosperms
階級かいきゅうなし : 真正しんしょうそう子葉しようるい eudicots
階級かいきゅうなし : コア真正しんせいそう子葉しようるい core eudicots
階級かいきゅうなし : キクるい asterids
: ツツジ Ericales
: ツバキ Theaceae
れん : Theeae
ぞく : ツバキぞく Camellia
たね : ヤブツバキ C. japonica
学名がくめい
Camellia japonica L. (1753)[2]
シノニム
亜種あしゅ
  • C. j. subsp. japonica
  • C. j. subsp. rusticana

名称めいしょう

和名わみょうツバキ語源ごげんについては諸説しょせつあり、につやがあるので「葉木はぎ」とするせつ[12]あついので「あつ葉木はぎ」といて語頭ごとうの「ア」のみがりゃくされたとするせつ[12]などがあり、いずれも特徴とくちょうから名付なづけられたとみられている[12]かずおおくの園芸えんげい品種ひんしゅ栽培さいばいされているツバキの、日本にっぽんにおける海岸かいがんちかくの山中さんちゅうや、雑木林ぞうきばやしえる代表だいひょうてき野生やせいしゅヤブツバキとよんでいる[11][13]

植物しょくぶつがくじょうたね標準ひょうじゅん和名わみょう)であるヤブツバキ学名がくめい: Camellia japonica)の別名べつめいとして、一般いっぱんてきツバキんでおり[12]、またヤマツバキやま椿つばき)の別名べつめいでもばれる[14][10]日本にっぽん内外ないがいきんえんユキツバキからつくされた数々かずかず園芸えんげい品種ひんしゅ、ワビスケ、中国ちゅうごくベトナムさん原種げんしゅ園芸えんげい品種ひんしゅなどを総称そうしょうてきに「椿つばき」とぶが、おなじツバキぞくであってもサザンカ椿つばきぶことはあまりない。なお、漢字かんじの「椿つばき」は、中国ちゅうごくでは霊木れいぼくで、ツバキという意味いみ日本にっぽんでの国訓こっくんである[15]。ヤブツバキの中国ちゅうごく植物しょくぶつめいかんめい)は、べにやまちゃ(こうさんちゃ)という[16]

椿つばき」の音読おんよは「チン」で、椿山荘ちんざんそうなどの固有名詞こゆうめいし使つかわれたりする。なお「椿つばき」の原義げんぎはツバキとは無関係むかんけいセンダン植物しょくぶつチャンチンこう椿つばき)であり、「つばき」は国訓こっくん、もしくは、偶然ぐうぜん字形じけい一致いっちした国字こくじである。歴史れきしてき背景はいけいとして、日本にっぽんでは733ねん出雲いずも風土記ふどき』にすでに椿つばきもちいられている。そのおおくの日本にっぽん文献ぶんけんてくる。ツバキの古名こみょうはカタシである[10]

中国ちゅうごくではずい王朝おうちょうだい2だい皇帝こうてい煬帝なか椿つばきが「うみ榴」もしくは「うみ石榴ざくろ」としててくる。うみという言葉ことばからもわかるように、うみえてきたもの、日本にっぽんからきたものを意味いみしているとかんがえられる。榴のは、ザクロ由来ゆらいとしている。しかしながら、うみ石榴ざくろばれた植物しょくぶつ本当ほんとう椿つばきであったのかは国際こくさいてきにはみとめられていない。中国ちゅうごくにおいて、ツバキはおもに「やまちゃ」とあらわされている。「椿つばき」の日本にっぽん独自どくじにあてたものであり、中国ちゅうごくにおいては椿つばきといえば、「よし椿つばき」という東北とうほく地方ちほうはる野菜やさい該当がいとうする[よう出典しゅってん]

英語えいごでは、カメリア・ジャポニカ (Camellia japonica) と学名がくめいがそのまま英語えいごめいになっているめずらしいれいである。17世紀せいきオランダ商館しょうかんいんエンゲルベルト・ケンペルがその著書ちょしょはじめてこのはな欧州おうしゅう紹介しょうかいした。のちに、18世紀せいきイエズスかいじょ修士しゅうし植物しょくぶつがく造詣ぞうけいふかかったゲオルク・ヨーゼフ・カメルフィリピンでこのはなたね入手にゅうしゅしてヨーロッパ紹介しょうかいした。その有名ゆうめいカール・フォン・リンネがこのカメルにちなんで、椿つばきぞくめいにカメリアという名前なまえをつけ、ケンペルの記載きさいもとづき「日本にっぽんの」を意味いみするジャポニカの名前なまえをつけた[17]

分布ぶんぷ生育せいいく

日本にっぽん原産げんさん日本にっぽんでは北海道ほっかいどう南西なんせい本州ほんしゅう四国しこく九州きゅうしゅう南西諸島なんせいしょとう[14]日本にっぽん国外こくがいでは朝鮮半島ちょうせんはんとう南部なんぶ中国ちゅうごく台湾たいわんられる[10]本州ほんしゅう中北なかきたにはごくきんえんユキツバキがあるが、ツバキは海岸かいがん沿いに青森あおもりけんまで自然しぜん分布ぶんぷ[17]、ユキツバキはより内陸ないりく標高ひょうこうたか位置いちにあってける。おも海沿うみぞいや山地さんち自生じせいする[12][18]北海道ほっかいどう南西なんせい松前まさき)でも、各所かくしょ寺院じいん住宅じゅうたくうえ栽されたものをることができる[17]自生じせい北限ほくげんは、青森あおもりけん津軽つがるぐん平内ひらうちまち夏泊半島なつどまりはんとうで、椿山ちんざんばれる1まんかぶおよ群落ぐんらくは、天然記念物てんねんきねんぶつ指定していされている[17]

形態けいたい生態せいたい

常緑じょうりょくせい低木ていぼくからしょう高木たかぎ[18]普通ふつうたかさ5 - 10メートル (m) 前後ぜんこうになり[12]たかいものではだか15 mにもなる[19]。ただしその成長せいちょうおそ[18]寿命じゅみょうながい。樹皮じゅひ褐色かっしょくあわばい褐色かっしょくでなめらかであり[20]灰白色かいはくしょく模様もようがあり[21][14]ときこまかな突起とっきがまばらにる。えだはよくかれてしげ[13]わかえだ褐色かっしょくである[20]冬芽とうが互生ごせいするにでき、花芽かがまるくておおきく、ちいさなちょう楕円だえんがたほそ先端せんたんはとがり、えんあたま鱗片りんぺんかさなる[20]鱗片りんぺん外側そとがわにはこまかいせたもうがある。鱗片りんぺんえだびると脱落だつらくする。

互生ごせいし、ながさ5 - 12センチメートル (cm) 、はば4 cmほどの楕円だえんがたからちょう楕円だえんがたで、先端せんたんみじかとがり、基部きぶひろいくさびがた[11][19]えんにはこまかい鋸歯きょしなら[13]しつあつくてかたく、表面ひょうめん濃緑こみどりしょくでつやがあり、裏面りめんはややいろうす緑色みどりいろで、葉柄ようへいともにである[11][19]

花期かきふゆからはる(2がつ - 4がつ)で[22]早咲はやざきのものはふゆさなかにく。はな紅色こうしょくあるいは紅紫こうししょくの5べんはなで、えださき葉腋ようえきから1個いっこずつ下向したむきにかせる[12][13][22]花弁はなびらながさ3 - 5 cmで半開はんびらきにつつじょうき、たいらにはひらかない[11][22]。1まいごとに独立どくりつしたはなれべんはなだが、5まい花弁はなびらおおくのはないとのつけ合着あいぎしたつつがたになっていて、るときは花弁はなびらしべが一緒いっしょ落花らっかする[14][19]

果実かじつ球形きゅうけいで、9 - 11月にじゅく[23][22]が3つにきれひらけして、ちゅうから2 - 3黒褐色こっかっしょく種子しゅしてくる[12][14]ふゆきれひらけした分厚ぶあつ果皮かひしたられる[20]

サザンカとの見分みわかた

ツバキ(狭義きょうぎのツバキ。ヤブツバキ)とサザンカはよくているが、ツバキはわかえだ葉柄ようへい果実かじつであるのでサザンカとは区別くべつがつく[19]。またつぎのことに着目ちゃくもくすると見分みわけることができる。ただし、原種げんしゅ見分みわけやすいが、園芸えんげい品種ひんしゅ多様たようせいむので見分みわけにくい場合ばあいがある。

  • ツバキは花弁はなびら個々ここるのではなくがくしべだけをのこしてまるごとちるが(花弁はなびらがばらばらに園芸えんげい品種ひんしゅもある)、サザンカははなびらが個々ここ[19]
  • ツバキはしべのはないとした半分はんぶんくらいくっついているが、サザンカははないとがくっつかない。
  • ツバキは、はな完全かんぜんにはたいらひらくしない(カップじょうのこともおおい)。サザンカは、ほとんど完全かんぜんたいらひらくする。
  • ツバキの子房しぼうにはがないが(ワビスケには子房しぼうがあるものもある)、サザンカ(カンツバキ・ハルサザンカをふくむ)の子房しぼうにはがある。
  • ツバキは葉柄ようへいえない(ユキツバキ葉柄ようへいにはがある)。サザンカは葉柄ようへいえる。
  • ツバキの花期かき早春そうしゅんくのにたいし、サザンカは晩秋ばんしゅうから初冬しょとう(10 - 12月)にかけて[21]

下位かい分類ぶんるい

琉球りゅうきゅう列島れっとうから台湾たいわんのものをタイワンヤマツバキあるいはホウザンツバキC. j. subsp. hozanensis)としたこと、あるいは屋久島やくしまのものは果実かじつおおきく果肉かにくあついことからリンゴツバキC. j. var. macrocarpa)としてけたこともあるが、それぞれにちゅうあいだがたもあり、けないこともおおい。

島根しまねけん以北いほく日本海にほんかいがわ山地さんちゆき地帯ちたいにはきんえんしゅユキツバキCamellia rusticana)があり[11]たねない変異へんいとして変種へんしゅC. j. var. rusticanaなど)ないし亜種あしゅC. j. subsp. rusticana)とされたこともある。ユキツバキはたかさ2 mほどで、開花かいかゆきえる4がつ下旬げじゅんから5がつごろになる[11]

園芸えんげい品種ひんしゅ

ヤブツバキは園芸えんげい品種ひんしゅははしゅでもあり[14]他家たけ受粉じゅふん結実けつじつするため、またきんえんユキツバキなどと容易ようい交配こうはいするために花色はないろ花形はながた変異へんいしょうじやすいことから、ふるくから選抜せんばつによる品種ひんしゅ改良かいりょうおこなわれてきた[18]江戸えど時代じだいには江戸えど将軍しょうぐん肥後ひご加賀かがなどの大名だいみょう京都きょうと公家くげなどが園芸えんげいこのんだことから、庶民しょみんあいだでもおおいに流行りゅうこうし、江戸えど上方かみがた京都きょうと)・加賀かが中京ちゅうきょう肥後ひごなどの地域ちいきごとに育成いくせいされた品種ひんしゅつくられた[18]

なお、「五色ごしきはちじゅう椿つばき」(ごしきやえちりつばき)のように、ヤブツバキけいでありながら花弁はなびらがバラバラに園芸えんげい品種ひんしゅもある。 性質せいしつは、サザンカから交雑こうざつしゅのハルサザンカをかいして浸透しんとう交雑こうざつしたものおもわれる。[24][25][26]

17世紀せいき日本にっぽんから西洋せいよう伝来でんらいすると、ふゆにでも常緑じょうりょくで、日陰ひかげでもはなかせる性質せいしつこのまれ、大変たいへん人気にんきとなり、西洋せいよう美意識びいしきもとづいた豪華ごうかはなをつける品種ひんしゅつくられた。ヨーロッパイギリスアメリカ愛好あいこうされ、現在げんざいでもおおくの品種ひんしゅ作出さくしゅつされている[21]

花色はないろ赤色あかいろ白色はくしょくがあり、それぞれべに椿つばきはく椿つばきばれるほか[27]作出さくしゅつされたツバキにはいちじゅうきから八重咲やえざき、斑入ふいりの品種ひんしゅもあり、そのかずきわめて多数たすうある[28]

ワビスケ侘助わびすけ)は茶花ちゃばなとしてよくられているが、ワビスケツバキ品種ひんしゅぐん太郎たろう冠者かんじゃ有楽うらく椿つばき)の子孫しそんから成立せいりつし、太郎たろう冠者かんじゃ中国ちゅうごく南部なんぶ原産げんさんのCamellia pitardii var. pitardiiと、日本にっぽんのヤブツバキを花粉かふんおやとする交雑こうざつしゅであることがみどりたいDNA解析かいせきなどでしめされている。[29][30][31]

園芸えんげい品種ひんしゅ古木ふるき

品種ひんしゅめい 名称めいしょう 推定すいてい樹齢じゅれい 場所ばしょ
太郎たろう冠者かんじゃ有楽うらく椿つばき 椿つばき[32] やく500ねん 栃木とちぎけん佐野さの
もみ木尾きお有楽うらく椿つばき[33] やく500ねん 宮崎みやざきけん西都さいと
五色ごしき八重やえ椿つばき たてよく五色ごしきはちじゅう椿つばき[34] やく600ねん 山口やまぐちけん下関しものせき
きむただしてら五色ごしきはちじゅう椿つばき[35] やく500ねん 島根しまねけん松江まつえ
椿つばき 長楽寺ちょうらくじ椿つばき[36] やく500ねん 兵庫ひょうごけん豊岡とよおか
五色ごしき椿つばき 宝蔵ほうぞういん源平げんぺいしょく椿つばき[37] やく600ねん 神奈川かながわけん横浜よこはま

はなようによる品種ひんしゅ

花色はないろ

 
白斑はくはんれい
  • 白斑はくはん - ほしむらくもじょうむらよこもくまだら
  • 覆輪ふくりん - しろ覆輪ふくりんべに覆輪ふくりんそこしろ
  • しぼり - きかけしぼり、しょうしぼり、たてしぼり、紅白こうはくしぼ

花形はながた

 
せんじゅうきのれい
 
せんじゅうきのれい乙女おとめ椿つばき(オトメツバキ)
 
獅子ししきのツバキ
 
蝦夷えぞにしき 'Ezo-nishiki'
  • 一重ひとえき - 猪口ちょこき、筒咲つつざき、かかき、ひゃくごうき、ラッパき、桔梗ききょうき、わんき、たいらひらく
  • 八重咲やえざき - 唐子からこき、八重咲やえざき、せんじゅうき、蓮華れんげき、れつべんき、宝珠ほうしゅき、牡丹ぼたんき、獅子しし

はなおおきさ

  • ごく大輪たいりん - 13 cm以上いじょう
  • 大輪たいりん - 10 - 12 cm
  • ちゅう - 7 - 9 cm
  • しょう - 4 - 6 cm
  • 極小きょくしょう - 4 cm以下いか

地域ちいきによる品種ひんしゅ

江戸えどのツバキ
徳川とくがわ幕府ばくふひらかれると、江戸えどおおくの神社じんじゃ寺院じいん武家ぶけ屋敷やしき建設けんせつされた。それにともない、おおくの庭園ていえんいとなまれ、ツバキもうえ栽されていった。ことに徳川とくがわ秀忠ひでただ吹上ふきあげ御殿ごてん花畑はなばたけつくり、おおくのツバキをふく名花めいか献上けんじょうさせた。これが江戸えどツバキの発祥はっしょうといわれる。『武家ぶけふか秘録ひろく』の慶長けいちょう18ねんには「将軍しょうぐん秀忠ひでただはなへきあり名花めいか諸国しょこくしるし、これをこう吹上ふきあげ花壇かだんに栽(う)えて愛玩あいがんす。此頃よりやまちゃ(ツバキ)流行りゅうこう数多すうたちんしゅをだす」とある。権力けんりょくしゃ庇護ひごをうけて、ツバキは武士ぶし町人ちょうにんあいされるようになった。江戸えどツバキは花形はながた花色はないろ豊富ほうふで、洗練せんれんされたうつくしさをもつ、一重ひとえでは清楚せいそな「ちょう千鳥ちどり」「関東かんとう月見草つきみそう」「しょくべに」、唐子からこきでは「ぼくとも」。八重やえでは蓮華れんげきの「羽衣はごろも」「はるだい」「岩根いわねしぼ」など。
上方かみがたのツバキ
古来こらいがおかれた上方かみがたでもツバキはふるくから愛玩あいがんされてきた。ことに江戸えどには徳川とくがわ秀忠ひでただむすめ東福門院とうふくもんいん和子かずこ中宮なかみやとしてむかえた後水尾天皇ごみずのおてんのう誓願寺せいがんじ安楽庵策伝あんらくあんさくでんなどの文化ぶんかじんがツバキを蒐集しゅうしゅうした。寛永かんえい7ねん1630ねん)には安楽庵策伝あんらくあんさくでんによって「ひゃく椿つばきしゅう」をあらわした。さらに寛永かんえい11には烏丸からすま光広みつひろによって『椿つばきはな図譜ずふ』があらわされ、そこには619しゅのツバキが紹介しょうかいされている。現在げんざいでも京都きょうと周辺しゅうへん神社じんじゃ仏閣ぶっかくにはめい椿つばきおおい。品種ひんしゅとしては「五色ごしきはちじゅう椿つばき」「あけぼの」「ひし唐糸からいと」など。上方かみがたのツバキは変異へんいおおいユキツバキが北陸ほくりくから導入どうにゅうされたことと、京都きょうと大坂おおさか人々ひとびと独自どくじ審美しんびによって選抜せんばつされたことに特色とくしょくがある。
尾張おわりのツバキ
江戸えど時代じだいより名古屋なごや中心ちゅうしん育成いくせいされてきた品種ひんしゅぐんは、いちじゅう筒咲つつざき(またはかかき、わんき)、小中こなか茶花ちゃばなきのものがおおいのが特徴とくちょうである。「関戸せきと太郎たろう」「まどゆき」「べに妙蓮寺みょうれんじ」「大城おおしろかんむり」などがあるほか、名古屋なごやこのみの豊満ほうまんはなようのものもある。近隣きんりん三河みかわ伊勢いせ美濃みののものとあわせて「中部ちゅうぶツバキ」ともばれている。
加賀かがのツバキ
北陸ほくりく各地かくち誕生たんじょうしたユキツバキけい品種ひんしゅ京都きょうと中継ちゅうけいとして、この園芸えんげい隆盛りゅうせいおおきな役割やくわりたした。ちゃのさかんな土地とちゆえに茶花ちゃばなけの品種ひんしゅおおく、旧家きゅうかにわおおくの銘木めいぼくがある。代表だいひょうてき品種ひんしゅには「東方とうほうついたち」「ことじ」「ゆう閑寺名月めいげつ」などがある。
富山とやま越後えちごのツバキ
ユキツバキの自生じせいであることから、変化へんかんだ選抜せんばつ品種ひんしゅや、ヤブツバキとの交配こうはいによるユキツバキけい品種ひんしゅふるくから栽培さいばいされてきた。氷見ひみ老谷おいだにの「さしまたの椿つばき」のような巨木きょぼくおおい。代表だいひょうてき品種ひんしゅに「大日だいにちあかつき」「雪白せっぱく唐子からこ」「とちひめ」「千羽鶴せんばづる」など。
山陰さんいんのツバキ
「つばきのふるさと」とわれるほどの自生じせいおお地域ちいきである。ふるくから品種ひんしゅ改良かいりょうさかんで、ことに江戸えど松江まつえはんがおかれてからさかんになり松平不昧まつだいらふまい各地かくちからツバキをあつめた。はぎから松江まつえにかけて清楚せいそいちじゅうきがつくられ愛好あいこうされている。代表だいひょうてき品種ひんしゅは「花仙山かせんざん」「意宇いう(おう)のさと」「すみ(すみ)のひかり」など。
久留くるよねのツバキ
肥後ひごのツバキ
肥後ひご椿つばき(ひごつばき)は、肥後ひご熊本くまもとはん大名だいみょうだった細川ほそかわにて、育種いくしゅ保存ほぞんされていた系統けいとうで、かつては門外不出もんがいふしゅつであったが、現在げんざいでは苗木なえぎ販売はんばいされ、愛好あいこうしゃおおい。鉢植はちうえ・盆栽ぼんさいとして栽培さいばいされ、はな大輪たいりんいちじゅうで、うめしべ(ばいしん)きという花形はながたで、はな中心ちゅうしんから多数たすうのおしべが放射状ほうしゃじょうひろがり、あかしろ・ピンクやそのしぼきのはないろと、黄色おうしょくのおしべとのコントラストが非常ひじょううつくしい。肥後ひご六花りっかひとつ。

利用りよう

 
Camellia japonica

庭木にわきえられ、種子しゅしからとれる椿油つばきあぶら上質じょうしつで、整髪せいはつよう養毛剤ようもうざいもちいる。ざいはかたく緻密ちみつで、ツゲざい同様どうよう木具きぐざい細工ざいくぶつ使つかわれる。ざいはいは、紫根しこんしみ媒染剤ばいせんざいになる。

うえ
庭木にわきとしてえられ[14]住宅じゅうたくとううえ栽では防音ぼうおん機能きのうゆうするしゅ防音ぼうおんじゅ)としてられる[38]うえ栽適は、3 - 4がつ上旬じょうじゅん、6がつ下旬げじゅん - 7がつ上旬じょうじゅん、9月とされる[22][18]日当ひあたりが乾燥かんそうした場所ばしょこのまない性質せいしつで、やや湿しめったはん日陰ひかげうえ栽する[39]土壌どじょうしつすな壌土じょうどで、そこにふか[18]施肥せひは1がつ - 3がつ上旬じょうじゅんと5がつ下旬げじゅん - 7がつに、剪定せんていは2がつ下旬げじゅん - 3月と5がつ、8がつおこな[18]
材木ざいもく
ツバキは生長せいちょうするとだか20 mほどになるが、日本にっぽんのツバキの大木たいぼくはほとんど伐採ばっさいされ、最後さいご供給きょうきゅうとして屋久島やくしまからもされたが、現在げんざいでは入手にゅうしゅむずかしいざいである。大木たいぼく入手にゅうしゅしにくいので、建築けんちくようにはあまり使つかわれない。木質もくしつかた緻密ちみつ、かつ均質きんしつで、木目もくめあま目立めだたない、摩耗まもうつよくてらないひとし特徴とくちょうから、工芸こうげいひん細工ざいくぶつなどに使つかわれる。代表だいひょうてき用途ようと印材いんざい将棋しょうぎこまくし楽器がっきそろばんたまなどである[10]近年きんねん合成ごうせい材料ざいりょう判子はんこおおくなったが、椿つばきざいは、ツゲざいぐものとして、安価あんか印鑑いんかんなどに利用りようされていた。平成へいせい20年度ねんど税制ぜいせい改正かいせいにより、法人ほうじんぜいひとしの「減価げんか償却しょうきゃく資産しさん耐用たいよう年数ねんすうとうかんする省令しょうれい」が改正かいせいされ、別表べっぴょうだいよん生物せいぶつ耐用たいよう年数ねんすうひょう」によれば、平成へいせい20ねん4がつ1にち以後いご開始かいしする事業じぎょう年度ねんどにかかるつばきじゅ法定ほうてい耐用たいよう年数ねんすうは25ねんとなった。
木灰きばい
日本酒にほんしゅ醸造じょうぞうには木灰きばい必要ひつようで、ツバキの木灰きばい最高さいこうとされている。また、アルミニウムおおふくむことから、ふるくは紫根しこんしみ媒染剤ばいせんざいとして、染色せんしょくようにももちいられた[10]。しかし、ツバキがすくないため、はい入手にゅうしゅむずかしい。
木炭もくたん
ツバキの木炭もくたん品質ひんしつたかく、むかし大名だいみょう手焙てあぶりに使つかわれた。
椿油つばきあぶら
椿油つばきあぶらは、種子しゅしねつくわえずにしつぶしてしぼったあぶら[12]、「ひがし大島おおしま西にし五島ごしま」の名産めいさんひんとしてもよくられている[28][40]高級こうきゅう食用しょくよう機械きかい整髪せいはつりょう養毛剤ようもうざいとして使つかわれるほか[12][14]ふるくはあかりなどの燃料ねんりょうとしてもよく使つかわれた。ヤブツバキの種子しゅし[41]からあぶら高価こうかなため、おなじくツバキぞくあぶらちゃなどからしぼったあぶらもカメリア輸入ゆにゅうされている。また、搾油さくゆ油粕あぶらかす川上かわかみからながして、かわぎょタニシかわえびひとし麻痺まひさせて捕獲ほかくするどくもみりょう使つかわれた。

薬用やくよう

はな山茶花さざんか(さんちゃか)、やまちゃ(さんちゃよう)、果実かじつやまちゃ(さんちゃし)としょうして薬用やくようにする[16]はな天日てんじつ乾燥かんそうして生薬きぐすりにし、随時ずいじってなまもちい、果実かじつ圧搾あっさくしてあぶら[16]エキス止血しけつくすりになる。

にはタンニンクロロフィル葉緑素ようりょくそ)などが、はなにはアントアチニンユゲノールブドウ糖ぶどうとう果糖かとう蔗糖しょとうマルトースなどをふく[12]。また種子しゅしには、オレインさんパルミチンさんステアリンさんはいとうからだカメリンカメリアサポニンなどをふく[12]。タンニンは収斂しゅうれん作用さよう、クロロフィルには肉芽にくが発生はっせい作用さようがあることからきずやくもちいられ、はな滋養じよう保健ほけん種子しゅしかられる椿油つばきあぶら精製せいせいして育毛いくもうざい軟膏なんこうもとざい原料げんりょう使つかわれる[12]

民間みんかん療法りょうほうでは、きずものはな生葉いくはんだり、かみつぶしてつけたり、きした生葉いくは椿油つばきあぶらをつけてましたのち患部かんぶにつける[12][16]はなしたものをこまかくきざみ、さじ1はいほどをカップにれて熱湯ねっとうそそいで、蜂蜜はちみつなどで調味ちょうみしたものをむと、滋養じよう保健ほけん便通べんつう役立やくだつとされる[12]椿油つばきあぶらむかしからやしなえりょうとして使つかわれていたもので、洗髪せんぱつ使つかうとサポニンがよごれをとして、頭部とうぶにできた湿疹しっしん、かぶれにく、やしなえ役立やくだ[12]

食用しょくよう

はなって、根元ねもとがわからあまみつうことができる[19]はな食用しょくようにでき、採取さいしゅ時期じき暖地だんちが2 - 3月、寒冷かんれいで3 - 4がつごろか適期てっきとされ、6ふんから7分咲ぶざきのはなって利用りようする[13]食味しょくみはなにかすかな甘味あまみがあるが、しぶみがつよ[13]。ごみやがく部分ぶぶんってから、せいのまままるごとてんぷらにすると、はなみつ由来ゆらい甘味あまみがある[13][19]。また、さっとでてみずにさらし、おひたしものにしたり[11]はなしんをとってはなびらだけをさっと湯通ゆどおしして、はないろがややくろずむが甘酢あまずにする[13]

はな以外いがい観賞かんしょう

ツバキはえだ観賞かんしょう対象たいしょうになる。

 
斑入ふい園芸えんげい品種ひんしゅえつ吹雪ふぶき」。覆輪ふくりんまたはまだらはい
 
ウイルスまだられい

江戸えど時代じだいには好事家こうずかたちが、突然変異とつぜんへんいつけし、選抜せんばつ育成いくせいして観賞かんしょうした。

  • にしきぎょ金魚きんぎょかれることもある)
  • 梵天ぼんてん
  • ひゃくごう孔雀くじゃく
  • のこひいらぎ・やすりぎんなどの鋸歯きょしするどほそ
  • 斑入ふい(ウイルスの感染かんせんによりむらのような模様もようはいることもあるが、ツバキ園芸えんげいにおいてはこれは園芸えんげい品種ひんしゅとして区別くべつされていない)
  • 弁天べんてん
  • さかずき
  • 桜葉おうば枇杷びわ

えだ

  • 雲龍うんりゅう三河そうご雲龍うんりゅう三原みはら雲龍うんりゅう紀州きしゅう雲龍うんりゅうなど)
  • 枝垂しだれ(孔雀くじゃく椿つばきなど)

文化ぶんか

 
水路すいろの落椿

ツバキのはな古来こらいから日本人にっぽんじんあいされ、『万葉集まんようしゅう』のころからよくられ、京都きょうと龍安寺りゅうあんじには室町むろまち時代ときよのツバキがのこっている。

茶道さどうでも大変たいへん珍重ちんちょうされており、冬場ふゆばぶし茶席ちゃせき椿つばき一色いっしょくとなることから「茶花ちゃばな女王じょおう」の異名いみょうつ。美術びじゅつ音楽おんがく作品さくひんにもしばしばげられている。

ツバキのはな花弁はなびら基部きぶでつながっており、おおくは花弁はなびら個々ここるのではなく、がくのこしてまるごとちる。それが、ひとくびちる様子ようす連想れんそうさせるためにみ、日本にっぽんにおいては屋敷やしきないえない地方ちほうがあったり、病人びょうにんのお見舞みまいにっていくことはタブーとされている[10]。このよう古来こらいより落椿(おちつばき)とも表現ひょうげんされ、俳句はいくにおいてははる季語きごである[10]

はな椿つばき」ははる季語きごであるが、「寒椿かんつばき」「ふゆ椿つばき」はふゆ季語きご

ツバキの花言葉はなことばは、「理想りそうあい」「謙遜けんそん」である[10]

歴史れきし

縄文じょうもん時代じだい遺跡いせき鳥浜とりはま貝塚かいづかにて、ヤブツバキを加工かこうした赤色あかいろうるしぬりくし(やく6,100 cal BP)が出土しゅつどしている。[42][43] そのにもくい石斧せきふさかなかけようとがぼういたぼうなどの様々さまざま加工かこうひん出土しゅつどしている。[44][45]

ツバキは『日本書紀にほんしょき』において、その記録きろくのこされている。けいぎょう天皇てんのう九州きゅうしゅうこったくまかさねらんしずめたおり、土蜘蛛つちぐもたいして「うみ石榴ざくろ(ツバキ)のしい」をもちいた。これはツバキの材質ざいしつつよさにちなんだ逸話いつわとされており、せいくらいんおさめられているわざわいをはらつえもその材質ざいしつうみ石榴ざくろもちいられているとされている。733ねんの『出雲いずも風土記ふどき』にはうみ榴、うみ石榴ざくろ椿つばきという文字もじ見受みうけられる。しかし、これらが現在げんざいのツバキと同一どういつのものであるかについては議論ぎろん余地よちがある。

万葉集まんようしゅう』において、ツバキが使用しようされたうたは9しゅある[46][47][48][49][50][51][52][53][54]サクラウメといった材料ざいりょうてき題材だいざい比較ひかくするとかずおおくない。『源氏物語げんじものがたり』においても、「つばいもち」としてのこされている程度ていどであり、室町むろまち時代じだいまでさほど芸術げいじゅつ題材だいざいとして注目ちゅうもくされた存在そんざいではなかった。しかし、風雅ふうがこの足利あしかが義政よしまさだいになると、あきらから椿つばき堆朱ついしゅぼん椿つばき尾長鳥おながどり堆朱ついしゅぼんといった工芸こうげいひん数多かずおおりよせ、うるし螺鈿らでん題材だいざいとしてツバキが散見さんけんされるようになった。また、豊臣とよとみ秀吉ひでよしちゃにツバキをこのんでもちい、茶道さどうにおいてツバキは重要じゅうよう地位ちいめるようになる。江戸えど時代じだいはいるとさまざまなはな観賞かんしょう対象たいしょうになったが、椿つばき例外れいがいではなかった。だい将軍しょうぐん徳川とくがわ秀忠ひでただがツバキをこのみ、そのため芸術げいじゅつ題材だいざいとしてのツバキがひろられるようになった。この時期じきつて狩野かのさんらくひつひゃく椿つばき』(根津ねづ美術館びじゅつかん所蔵しょぞう)がえがかれた。これはかずある品種ひんしゅ椿つばきをそれぞれフラワーアレンジメントのようにえがき、それらに烏丸からすま光広みつひろはやし羅山らざん水戸みと光圀みつくに公家くげ儒学じゅがくしゃ大名だいみょうといった文化ぶんかじんたちが漢詩かんし和歌わかさんえた絵巻物えまきものである。以後いご絵画かいが彫刻ちょうこく工芸こうげいひんのモチーフとしてツバキが定着ていちゃくする。ツバキの栽培さいばい一般いっぱんし、園芸えんげい品種ひんしゅやく200しゅにもおよんだ。

西洋せいようヨーロッパでは17世紀せいきすえ園芸えんげい植物しょくぶつとしてだい流行りゅうこうし、19世紀せいき小説しょうせつ椿つばきひめ』(アレクサンドル・デュマ・フィス小説しょうせつ、またそれを原作げんさくとするジュゼッペ・ヴェルディオペラ)にも主人公しゅじんこうのヒロインがきなはなとして登場とうじょうする[55][10]西洋せいよう園芸えんげい注目ちゅうもくされたのは、ヤブツバキがはなとともに、常緑じょうりょく地中海ちちゅうかい地方ちほう樹木じゅもくにはないツヤが見栄みばえすることがみとめられたのではないかとするせつわれている[27]

伝承でんしょう

としたツバキはけるといういいつたえが日本にっぽん各地かくちのこる。新潟にいがた伝説でんせつでは、てらあらわれるもの正体しょうたい椿つばきづちであったり、島根しまね伝説でんせつでは、うしおに正体しょうたい椿つばきだったというはなしがある。

忌避きひ

はながポトリとちる様子ようすから、うま世界せかいにおいても落馬らくば連想れんそうさせるとして、競馬けいば競走きょうそう馬術ばじゅつ競技きょうぎ名前なまえとしてはけられる。とく競馬けいばでは、過去かこにはタマツバキよう名馬めいばもいるが、1969ねんだい36かい東京とうきょうゆう駿しゅん日本にほんダービー)でだい本命ほんめいされたタカツバキが、スタート直後ちょくご落馬らくば競走きょうそう中止ちゅうしするというアクシデントをこして以降いこう、ほとんどけられることがなくなった。

武士ぶしは、くびによりくびちる様子ようすていることを連想れんそうさせることを理由りゆうにツバキをかざるのをこのまなかった[19]、というはなしもあるが、それは幕末ばくまつから明治めいじ時代じだい以降いこう流言りゅうげんであり、江戸えど時代じだいはなとされた記述きじゅつ見付みつからない[56]1600年代ねんだい初頭しょとうには多数たすう園芸えんげい品種ひんしゅ流行りゅうこう1681ねんには,世界せかいはじめて椿つばき園芸えんげい品種ひんしゅ解説かいせつした書物しょもつ当時とうじ江戸えど出版しゅっぱんされる。

作品さくひん

切手きって

  • 1961ねん昭和しょうわ36ねん)3がつ20日はつか発売はつばい 10えん はな切手きってシリーズ
  • 1969ねん昭和しょうわ44ねん)10がつ26にち発売はつばい 15えん だい24かい国民こくみん体育たいいく大会たいかい ラグビー大浦おおうら天主堂てんしゅどうツバキ
  • 1972ねん昭和しょうわ47ねん)5がつ20日はつか発売はつばい 20えん 国土こくど緑化りょくか運動うんどう
  • 1980ねん昭和しょうわ55ねん)10がつ1にち発売はつばい 30えん 普通ふつう切手きって
  • 1994ねん平成へいせい6ねん)1がつ28にち発売はつばい 80えん 四季しきはなシリーズだい4しゅう 寒椿かんつばき酒井さかい抱一ほういつ
  • 1997ねん平成へいせい9ねん)4がつ10日とおか発売はつばい コイル切手きって額面がくめん印字いんじ
    • 50えん、80えん、90えん、120えん、130えんよう スズメイネツバキ
    • 270えんよう スズメ・モミジツバキ
  • 2001ねん平成へいせい13ねん)6がつ1にち発売はつばい 50えん ふるさと切手きって 東京とうきょう四季しきはな
  • 2012ねん平成へいせい24ねん)12月3にち発売はつばい 50えんと80えん ふるさと切手きって ぶしはなシリーズだい4しゅう

模造もぞう

プラスチックぬのなどで椿つばきはなかたどったブローチ一般いっぱんカメリアばれる)がつくられ、女性じょせい礼装れいそう装飾そうしょくとしてもちいられる。

自治体じちたいはな

※ユキツバキおよびその園芸えんげいしゅのオトメツバキはユキツバキ参照さんしょうしゅうはな

けん

市区しく町村ちょうそんはな

各地かくちのツバキの名所めいしょ

脚注きゃくちゅう

注釈ちゅうしゃく

  1. ^ 日本にっぽんにおいてひろられる野生やせいの「ツバキ」はヤブツバキであり、植物しょくぶつがくうえはこのばれる。ただし、標準ひょうじゅん和名わみょうとしてツバキの採用さいようしたれいもある(北村きたむら村田むらた(1979))。

出典しゅってん

  1. ^ Wheeler, L., Su, M. & Rivers, M.C. (2015). Camellia japonica. The IUCN Red List of Threatened Species 2015: e.T62054114A62054131. https://doi.org/10.2305/IUCN.UK.2015-4.RLTS.T62054114A62054131.en. Downloaded on 22 October 2018.
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  4. ^ 米倉よねくら浩司こうじ梶田かじたただし (2003-). “Camellia japonica L. subsp. hozanensis (Hayata) Kitam. ヤブツバキ(シノニム)”. BG Plants 和名わみょう学名がくめいインデックス(YList). 2023ねん3がつ26にち閲覧えつらん
  5. ^ 米倉よねくら浩司こうじ梶田かじたただし (2003-). “Camellia japonica L. f. parviflora Makino ヤブツバキ(シノニム)”. BG Plants 和名わみょう学名がくめいインデックス(YList). 2023ねん3がつ26にち閲覧えつらん
  6. ^ 米倉よねくら浩司こうじ梶田かじたただし (2003-). “Camellia japonica L. f. lancifolia H.Hara ヤブツバキ(シノニム)”. BG Plants 和名わみょう学名がくめいインデックス(YList). 2023ねん3がつ26にち閲覧えつらん
  7. ^ 米倉よねくら浩司こうじ梶田かじたただし (2003-). “Camellia japonica L. f. grosseserrata Uyeki ヤブツバキ(シノニム)”. BG Plants 和名わみょう学名がくめいインデックス(YList). 2023ねん3がつ26にち閲覧えつらん
  8. ^ 米倉よねくら浩司こうじ梶田かじたただし (2003-). “Camellia hozanensis (Hayata) Hayata ヤブツバキ(シノニム)”. BG Plants 和名わみょう学名がくめいインデックス(YList). 2023ねん3がつ26にち閲覧えつらん
  9. ^ 米倉よねくら浩司こうじ梶田かじたただし (2003-). “Camellia japonica L. var. hozanensis (Hayata) Yamam. ヤブツバキ(シノニム)”. BG Plants 和名わみょう学名がくめいインデックス(YList). 2023ねん3がつ26にち閲覧えつらん
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  47. ^ 萬葉集まんようしゅう1かん56, 川上かわかみのつらつら椿つばきつらつらにれどもかずきょぜい春野はるのは, 春日かすがぞうくびろう
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  53. ^ 萬葉集まんようしゅう20かん4418, もん片山かたやま椿つばきまことなんじれななちもかも, 物部ものべ廣足ひろたり
  54. ^ 萬葉集まんようしゅう20かん4481, あしひきのやっほう椿つばきつらつらにともかめやうえゑてけるくん, 大伴家持おおとものやかもち
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参考さんこう文献ぶんけん

関連かんれん人物じんぶつ

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外部がいぶリンク