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出典しゅってん: フリー百科ひゃっか事典じてん『ウィキペディア(Wikipedia)』
平仮名ひらがな
文字もじ
字源じげん 小書こが
JIS X 0213 1-4-35
Unicode U+3063
片仮名かたかな
文字もじ
字源じげん ツの小書こが
JIS X 0213 1-5-35
Unicode U+30C3
言語げんご
言語げんご ja, ain
マ字まじ
ヘボンしき 子音しいんかさねる
訓令くんれいしき 子音しいんかさねる
JIS X 4063 ltu、ltsu、xtu、xtsu
アイヌ XTU
発音はつおん
IPA ̚
種別しゅべつ
おと 促音そくおん

は、日本語にほんご音節おんせつの1つであり、仮名かめいの1つである。小書こがにした文字もじである。通常つうじょう促音そくおんあらわし、1モーラ形成けいせいする。

また、古来こらい[いつ?]かず助詞じょしの「つ」にもおな小書こがきのもちいることがある。

促音そくおん /q/

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仮名かめい表記ひょうき歴史れきし

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促音そくおん「ツ」をもちいることは平安へいあん時代じだいすえまでさかのぼる。しかし、統一とういつされたのは15~16世紀せいきはいったころである[1]元々もともとしたない入声にっしょう漢字かんじおんいんを「つ」であらわし、それがタぎょう先立さきだ音便おんびんとしての促音そくおん、あるいは入声にっしょう字音じおん促音そくおんしたものへと、次第しだいひろまったとられる[2]

しかしこの記法きほうでは、促音そくおんか、タぎょうおんの「つ」なのかを区別くべつできなかった。

促音そくおんであることをしめすため、ひらがなぶんなかでは「ツ」をもちいるという主張しゅちょうがあった[2]

ちいさい「っ」は、小学校しょうがっこう教科書きょうかしょで1904ねんから4年間ねんかんだけ使つかわれたが、すぐにおおきい「つ」にもどった[1]昭和しょうわせん前期ぜんきに、てい学年がくねんけの教科書きょうかしょちいさい「っ」が復活ふっかつした[1]。1946ねん現代げんだい仮名遣かなづかいが交付こうふされ、1947ねんにはすべての教科書きょうかしょちいさい「っ」となった。

マ字まじ表記ひょうき

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マ字まじこぼしする場合ばあいには、つぎ仮名かめい子音しいん子音しいん複数ふくすう連続れんぞくする場合ばあいでも最初さいしょの1文字もじのみ)をかさねて表現ひょうげんする。ただし、ヘボンしきマ字まじのch-のまえでは「tch-」とする。

のち仮名かめいつづかない場合ばあい(「あっ!」など)は、アポストロフィ「'」で表現ひょうげんすることもある(A')[3]

コンピュータへのマ字まじ入力にゅうりょくでは、マ字まじ表記ひょうきおなじで、どう音字おんじを2かいタイプすると(CC,XXなどの特殊とくしゅ入力にゅうりょくふくめる)、1かいが「っ」の入力にゅうりょくとなる。ただしそのさい注意ちゅういてんとして(以下いかMS-IME のデフォルト動作どうさで、JIS X 4063廃止はいし準拠じゅんきょ)、

  • n」の連続れんぞくは「」になる。
  • 一部いちぶマ字まじ表記ひょうきほうくだりおとまえの「ん」をあらわす「m」の連続れんぞくも、「っ」になる(れい: mamma → まっま)。
  • 「tch」での促音そくおんには対応たいおうしていない。

単独たんどくで「っ」を入力にゅうりょくするには、「つ」のしょう仮名かめいとして、「xtu」「xtsu」(以上いじょう2けんが JIS X 4063 準拠じゅんきょ)、「ltu」「ltsu」とタイプする。

語頭ごとう語末ごまつの「っ」

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原則げんそくとしてかたりちゅうにのみあらわれるが、感嘆かんたん外来がいらい方言ほうげんでは語頭ごとう語尾ごびもありうる。れいしめす。

単独たんどくで「っ」が使つかわれる場合ばあいは、のどまった状態じょうたいきわめていた状態じょうたい発生はっせいしたことを表現ひょうげんしたい場合ばあい使用しようされ、言葉ことばにならないという意味いみ[よう出典しゅってん]

直音ちょくおん /cu/

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以前いぜんは「っ」はすう助詞じょしとしてのみ使用しようされ、現在げんざいでも地名ちめい人名じんめいなど使用しようされているケースがおおい。

アイヌ

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アイヌ仮名かめい表記ひょうきアイヌ仮名がな)においては、基本きほんてきには閉音ぶし音節おんせつまつ子音しいんとしてあらわれるtおとあらわ文字もじとしてもちいられる。(マッ(mat、女性じょせい)、キナスッカムイ(kinasutkamuj、へび)など)ただし、音節おんせつ一部いちぶれい: オッケウェ(okkewe、襟首えりくび))においてはどういち子音しいん連続れんぞくする場合ばあいにももちいられる場合ばあいがある[5]。また、資料しりょうによってはもちいられる場合ばあいもある。

外国がいこく教育きょういく

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日本語にほんご話者わしゃけの外国がいこく教育きょういくで、初心者しょしんしゃけの仮名かめいでの発音はつおん記号きごうとして、「っ」はのち母音ぼいんともなわない [ts]あらわすことがある。この場合ばあい、アイヌ仮名がなことなり、ちいさい「ㇳ」とは等価とうかではなく、母音ぼいんともなわない [t]あらわ[よう出典しゅってん]

脚注きゃくちゅう

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  1. ^ a b c 別海べっかい」は「べつかい」か「べっかい」か? - 別海べっかいまち教育きょういく委員いいんかい
  2. ^ a b 日本にっぽん国語こくごだい辞典じてん』(だい2はん小学館しょうがくかん、2001ねん 
  3. ^ 文部省もんぶしょう内国ないこく問題もんだい研究けんきゅうかい(へん) マ字まじ教育きょういく指針ししんとその解説かいせつ
  4. ^ 広辞苑こうじえん
  5. ^ 『アコㇿ イタㇰ』北海道ほっかいどうウタリ協会きょうかい、1994ねん 

関連かんれん項目こうもく

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