『グラディエーター 』(原題 げんだい :Gladiator )は、2000年 ねん に公開 こうかい されたアメリカ合衆国 あめりかがっしゅうこく の歴史 れきし 映画 えいが 。
監督 かんとく はリドリー・スコット 、主演 しゅえん はラッセル・クロウ 。第 だい 73回 かい アカデミー賞 しょう および第 だい 58回 かい ゴールデングローブ賞 しょう で作品 さくひん 賞 しょう を受賞 じゅしょう した。
概要 がいよう
マルクス・アウレリウス 治下 ちか のロ ろ ーマ帝国 まていこく を舞台 ぶたい とし、ラッセル・クロウ が演 えん じる軍団 ぐんだん 長 ちょう マキシマス・デシムス・メレディウスは皇帝 こうてい アウレリウスとその息子 むすこ コンモドゥス の確執 かくしつ に巻 ま き込 こ まれて家族 かぞく を殺 ころ され、自 みずか らも奴隷 どれい に堕 お とされる。マクシムスは皇帝 こうてい の座 ざ を襲 おそ ったコンモドゥスへの復讐 ふくしゅう を誓 ちか い、帝国 ていこく の繁栄 はんえい の象徴 しょうちょう であった剣 けん 闘士 とうし (グラディエーター)として名 な を上 あ げつつ彼 かれ に接近 せっきん する機会 きかい を窺 うかが う。
制作 せいさく 会社 かいしゃ はドリームワークス で、監督 かんとく は『エイリアン 』『ブレードランナー 』などを製作 せいさく したリドリー・スコット 。主要 しゅよう キャストはラッセル・クロウ 、ホアキン・フェニックス 、コニー・ニールセン 、オリヴァー・リード (公開 こうかい 前 まえ に死去 しきょ )、ジャイモン・フンスー 、デレク・ジャコビ 、リチャード・ハリス 。
2000年 ねん 5月 がつ 5日 にち に発表 はっぴょう された同 どう 作 さく は優 すぐ れた映像 えいぞう 美 び やストーリーから大 おお きな商業 しょうぎょう 的 てき 成功 せいこう を収 おさ めた。批評 ひひょう 家 か からも高 たか い評価 ひょうか を得 え て、第 だい 73回 かい アカデミー賞 しょう 作品 さくひん 賞 しょう 並 なら びに第 だい 58回 かい ゴールデングローブ賞 しょう ドラマ部門 ぶもん 作品 さくひん 賞 しょう を受賞 じゅしょう する名誉 めいよ を受 う けた。
続編 ぞくへん の『グラディエーターII 』は2024年 ねん に公開 こうかい 予定 よてい [3] [4] [5] 。
ストーリー
冒頭 ぼうとう
時 とき はネルウァ=アントニヌス朝 あさ (いわゆる五 ご 賢 けん 帝 みかど 時代 じだい )のロ ろ ーマ帝国 まていこく 。平民 へいみん 出身 しゅっしん の将軍 しょうぐん マキシマス・デシムス・メリディアス(Maximus Decimus Meridius)[6] は、ゲルマニア 遠征 えんせい で、蛮族 ばんぞく との決戦 けっせん を迎 むか えていた[注釈 ちゅうしゃく 1] 。降服 こうふく を説得 せっとく するためローマ軍 ぐん から遣 つか わされた使者 ししゃ が斬首 ざんしゅ され、その首 くび が投 な げ返 がえ されてきたのを皮切 かわき りに両 りょう 軍 ぐん の戦闘 せんとう が始 はじ まる。ロ ろ ーマ帝国 まていこく 軍 ぐん は東方 とうほう 属 ぞく 州 しゅう からの弓 ゆみ 兵 へい や工兵 こうへい 隊 たい のカタパルト を駆使 くし して森林地帯 しんりんちたい に潜 ひそ むゲルマニア軍 ぐん に砲撃 ほうげき を与 あた えた後 のち 、軍団 ぐんだん 兵 へい を前進 ぜんしん させる。高地 こうち に陣取 じんど る蛮族 ばんぞく の軍勢 ぐんぜい に軍団 ぐんだん 兵 へい は苦戦 くせん を強 し いられるものの、マクシムスは自 みずか ら騎兵 きへい 部隊 ぶたい を率 ひき いて蛮族 ばんぞく を背後 はいご から強襲 きょうしゅう して敵 てき 将 しょう を討 う ち取 と り、結果 けっか として勝利 しょうり を得 え る。傷 きず 付 つ き倒 たお れる兵士 へいし 達 たち を目 め に、老境 ろうきょう を迎 むか えつつあった皇帝 こうてい アウレリウス は膨張 ぼうちょう し続 つづ ける帝国 ていこく の崩壊 ほうかい が近付 ちかづ いていることを悟 さと るのだった。
老 お いた皇帝 こうてい を悩 なや ませるもう一 ひと つの問題 もんだい が、帝位 ていい 継承 けいしょう についてだった。賢 けん 帝 みかど と名高 なだか いアウレリウスは、皇子 おうじ コンモドゥス が勇気 ゆうき や正義 せいぎ 感 かん など持 も たず、貴族 きぞく との政治 せいじ や策謀 さくぼう に没頭 ぼっとう するさまを疎 うと み、その一方 いっぽう でマキシマスの勇敢 ゆうかん かつ無欲 むよく な部分 ぶぶん を気 き に入 い っていた。アウレリウスは、問題 もんだい を抱 かか えるローマを根本 こんぽん 的 てき に立 た て直 なお すには、民衆 みんしゅう が貴族 きぞく と同等 どうとう に政治 せいじ を行 おこな っていた共和 きょうわ 政 せい へ戻 もど す必要 ひつよう があると考 かんが え、その遺志 いし の実現 じつげん にはマキシマスに帝位 ていい を譲 ゆず ることが最良 さいりょう だと考 かんが える。一方 いっぽう 、皇帝 こうてい の実子 じっし であるコンモドゥスは、父 ちち の愛情 あいじょう が自身 じしん に向 む けられていないことを不安 ふあん に感 かん じ、旧友 きゅうゆう でもあるマキシマスに、側近 そっきん として自分 じぶん の治世 ちせい を助 たす けてくれるように頼 たの む。
アウレリウスはマキシマスを自 みずか らの天幕 てんまく に呼 よ び寄 よ せ、戦 たたか いの愚 おろ かさについて説 と く。マキシマスはローマを光 ひかり に例 たと え、皇帝 こうてい に反論 はんろん して遠征 えんせい の意義 いぎ を説 と くが、アウレリウスは「退廃 たいはい してしまった近年 きんねん のローマを知 し らない」とマキシマスを諭 さと す。そして共和 きょうわ 政 せい へ戻 もど す構想 こうそう を伝 つた え、その実行 じっこう 者 しゃ としてマキシマスを指名 しめい する。マキシマスは「帝位 ていい を継 つ ぐ気 き でいるコンモドゥスはどうなるのか」と尋 たず ねるが、アウレリウスは「君主 くんしゅ の器 うつわ ではない」と一蹴 いっしゅう する。アウレリウスは自分 じぶん が必 かなら ず説得 せっとく すると約束 やくそく し、マキシマスは考 かんが える時間 じかん が欲 ほ しいと述 の べて天幕 てんまく を離 はな れる。
皇帝 こうてい 暗殺 あんさつ
遅 おく れて天幕 てんまく に呼 よ ばれたコンモドゥスは、その場 ば に安置 あんち されていた父 ちち の胸像 きょうぞう の前 まえ で待 ま っていた。やがて皇帝 こうてい 本人 ほんにん が後 うし ろから現 あらわ れる。アウレリウスはあえてコンモドゥスに帝位 ていい を継 つ ぐ覚悟 かくご を尋 たず ね、コンモドゥスは喜 よろこ んで大任 たいにん を引 ひ き受 う けると応 こた えるが、告 つ げられたのは帝位 ていい をマキシマスに譲 ゆず るという内容 ないよう であった。
自身 じしん にその理由 りゆう や共和 きょうわ 政 せい 移行 いこう の大義 たいぎ を説 と く父 ちち に対 たい し、コンモドゥスは以前 いぜん にアウレリウスから送 おく られた手紙 てがみ について話 はな し始 はじ める。手紙 てがみ には皇帝 こうてい に必要 ひつよう な「徳 とく 」(正義 まさよし ・知恵 ちえ ・不屈 ふくつ ・自制 じせい )が書 か かれていたが、コンモドゥスに備 そな わる「徳 とく 」(野心 やしん ・策謀 さくぼう ・勇気 ゆうき ・献身 けんしん )は何処 どこ にも書 か かれていなかった。それはまるで自分 じぶん を息子 むすこ と認 みと めたくないかのようだったとのコンモドゥスの言葉 ことば に、アウレリウスは穿 ほじく った考 かんが えだと否定 ひてい する。しかしコモドゥスは自分 じぶん は父親 ちちおや が誇 ほこ りに思 おも える息子 むすこ になりたかったと告 つ げ、なぜ自分 じぶん を憎 にく むのかと涙 なみだ を流 なが す。
息子 むすこ と対話 たいわ するアウレリウスは、父親 ちちおや として息子 むすこ に接 せっ するのを怠 おこた ったことが、結果 けっか として息子 むすこ を歪 いが ませてしまったと悟 さと る。息子 むすこ の前 まえ に跪 ひざまず いたアウレリウスは「息子 むすこ が至 いた らぬのは、至 いた らぬ父 ちち を持 も った為 ため だ」と子 こ を庇 かば う言葉 ことば を述 の べ、自 みずか らも涙 なみだ して和解 わかい の抱擁 ほうよう を求 もと める。コンモドゥスはアウレリウスを泣 な きながら抱 だ きとめるが、そのまま父親 ちちおや のアウレリウスを絞殺 しめころ してしまう。愛情 あいじょう よりも畏怖 いふ が勝 か っていた父親 ちちおや が、不出来 ふでき な自分 じぶん に許 ゆる しを乞 こ うた姿 すがた を認 みと められなかったのである[7] 。
翌朝 よくあさ 、腹心 ふくしん の将軍 しょうぐん クィントゥスから皇帝 こうてい の死 し を知 し らされたマキシマスは天幕 てんまく に向 む かう。コンモドゥスからは皇帝 こうてい が「病死 びょうし 」したと告 つ げられるが、アウレリウスから廃嫡 はいちゃく の意思 いし を伝 つた え聞 き いていたマキシマスは事実 じじつ に気 き づき、忠誠 ちゅうせい を求 もと めるコンモドゥスを拒絶 きょぜつ して事実 じじつ を明 あき らかにしようとする。しかし大方 おおかた の者 もの たちは事実 じじつ を知 し った上 うえ でコンモドゥスに従 したが っており、クィントゥスもマキシマスを裏切 うらぎ って彼 かれ を捕 と らえ、従 したが わなければマキシマスとその家族 かぞく を処刑 しょけい せよとの皇帝 こうてい の命 いのち を実行 じっこう する。
マキシマスは家族 かぞく を守 まも る為 ため に近衛 このえ 兵 へい 達 いたる と一 いち 戦 せん を交 まじ えて脱出 だっしゅつ し、馬 うま を乗 の り換 か えながら休 やす まず故郷 こきょう へのヒスパニア へと急 いそ ぐ。しかし辿 たど り着 つ いた家 いえ は焼 や き払 はら われ、妻子 さいし はともに生 い きながら焼 や かれ吊 つ るされていた。2人 ふたり の遺骸 いがい を前 まえ に泣 な き崩 くず れるマキシマスはその場 ば に倒 たお れこみ、やがて疲労 ひろう と負傷 ふしょう から意識 いしき を失 うしな ってしまう。
剣 けん 闘士 とうし として
目 め が覚 さ めた時 とき 、マキシマスは商人 しょうにん の一団 いちだん に捕 と らえられ、属 ぞく 州 しゅう アフリカ のモーリタニア・カエサリエンシス (英語 えいご 版 ばん ) にあったズッカバル (英語 えいご 版 ばん ) という名 な の町 まち へ連 つ れて行 い かれ、奴隷 どれい 市場 いちば で売 う られていた。生 い きる意義 いぎ を失 うしな ったマキシマスは脱出 だっしゅつ する訳 わけ でもなく、無気力 むきりょく にされるがままに過 す ごしていた。そこへ小 ちい さな剣 けん 闘士 とうし 団 だん を運営 うんえい するプロキシモという男 おとこ が現 あらわ れる。マキシマスは剣 けん 闘士 とうし として使 つか えそうな奴隷 どれい を探 さが し回 まわ っていたプロキシモに「スパニアード」(スペイン人 じん )として売 う り飛 と ばされる。
剣 けん 闘士 とうし 団 だん では先輩 せんぱい の剣 けん 闘士 とうし ハーゲンが奴隷 どれい 達 たち の審査 しんさ を行 おこな い、勇敢 ゆうかん なものは赤 あか 、臆病者 おくびょうもの は黄色 おうしょく と絵具 えのぐ で印 しるし が付 つ けられていく。自分 じぶん の番 ばん が回 まわ ってきた時 とき 、マキシマスは武器 ぶき を取 と ることすらせず殴 なぐ られるままになり、プロキシモから興味 きょうみ を持 も たれつつも黄色 おうしょく を塗 ぬ られる。新入 しんい りたちは最初 さいしょ の儀礼 ぎれい として闘技 とうぎ 場 じょう の標的 ひょうてき として送 おく り込 こ まれる。多 おお くの奴隷 どれい が惨殺 ざんさつ される中 なか 、マキシマスは剣 けん 闘士 とうし 達 たち を相手 あいて に見事 みごと な戦 たたか い振 ぶ りで応戦 おうせん し、同 おな じく奮戦 ふんせん していたヌミディア人 じん 奴隷 どれい のジュバと二人 ふたり で試練 しれん を乗 の り越 こ え、図 はか らずも剣 けん 闘士 とうし への第一歩 だいいっぽ を踏 ふ み出 だ してしまう。
マキシマスが新 あたら しい宿命 しゅくめい を得 え た時 とき 、折 お りしも遠 とお く離 はな れた帝都 ていと ローマではコンモドゥスが壮麗 そうれい な凱旋 がいせん 式 しき を執 と り行 おこな っていた。元老 げんろう 院 いん の貴族 きぞく 達 たち は経験 けいけん の無 な い若 わか い皇帝 こうてい を侮 あなど るが、コンモドゥスは元々 もともと 共和 きょうわ 政 せい だったローマを牛耳 ぎゅうじ っていた貴族 きぞく は既 すで に力 ちから を失 うしな っており、今 いま では民衆 みんしゅう の方 ほう に力 ちから があることを見抜 みぬ いていた。娯楽 ごらく や食料 しょくりょう を惜 お しみなく分 わ け与 あた えて民衆 みんしゅう を喜 よろこ ばせ、また自 みずか らも民 みん を愛 あい する皇帝 こうてい として振舞 ふるま うことでコンモドゥスは民 みん の心 しん を掴 つか み、元老 げんろう 院 いん を無視 むし した専制 せんせい 的 てき な統治 とうち を進 すす めていく。
娯楽 ごらく の中 なか で特 とく に人気 にんき を博 はく したのが剣 けん 闘技 とうぎ 大会 たいかい であった。それまでコロッセウム (大 だい 闘技 とうぎ 場 じょう )での剣 けん 闘 たたかえ は禁 きん じられていたが、コンモドゥスの計 けい らいで大会 たいかい が再開 さいかい された。地方 ちほう 都市 とし に散 ち らばっていた剣 けん 闘士 とうし 団 だん が挙 こぞ って帝都 ていと ローマに集 つど う中 なか 、プロキシモは次第 しだい に成長 せいちょう するマキシマスを引提 ひっさ げて自 みずか らもローマの大会 たいかい に参加 さんか しようとする。マキシマスは興味 きょうみ が無 な いと答 こた えるが、剣 けん 闘士 とうし が自由 じゆう を与 あた えられる際 さい 、皇帝 こうてい と謁見 えっけん できると聞 き いて失 うしな っていた復讐 ふくしゅう 心 しん を取 と り戻 もど す。マキシマスは真意 しんい を隠 かく した上 うえ で自分 じぶん も自由 じゆう を得 え たいと告 つ げ、プロキシモは「ならば民衆 みんしゅう を味方 みかた につけろ」と助言 じょげん する。プロキシモもかつては名 な うての剣 けん 闘士 とうし であり、他 た でもないアウレリウス帝 みかど によって賜 たまわ られたルビアス(木剣 ぼっけん )を持 も って、自由 じゆう の身 み を得 え たのだった。
帝都 ていと ローマへ
ローマに宿営 しゅくえい 地 ち を構 かま えたプロキシモの剣 けん 闘士 とうし 団 だん だったが、不利 ふり な契約 けいやく を取 と り付 つ けられ、古代 こだい ポエニ戦争 せんそう での決戦 けっせん ・ザマの戦 たたか い を模 も した闘技 とうぎ で「カルタゴ 軍 ぐん 」の役 やく に駆 か り出 だ されてしまう。興行 こうぎょう 師 し 達 たち の賭 か けでは十中八九 じっちゅうはっく が史実 しじつ 通 どお りカルタゴ軍役 ぐんえき の負 ま け試合 しあい であったが、鼻 はな 当 あ て付 つ きの兜 かぶと を被 こうむ ったマキシマスは将軍 しょうぐん 時代 じだい の経験 けいけん を生 い かして徒歩 とほ の剣 けん 闘士 とうし 団 だん を指揮 しき し、「ローマ軍 ぐん 」役 やく の戦車 せんしゃ 騎馬 きば 隊 たい を壊滅 かいめつ に追 お い込 こ む。本来 ほんらい はローマ軍役 ぐんえき が勝利 しょうり するはずの筋書 すじが きが変 か わってしまったが、民衆 みんしゅう は怒 おこ るどころか、圧倒的 あっとうてき に不利 ふり な状態 じょうたい で打 う ち勝 か った剣 けん 闘士 とうし 団 だん を讃 たた え、歓声 かんせい を上 あ げる。貴賓 きひん 席 せき でその様子 ようす を見 み ていたコンモドゥスは「スパニアード」という剣 けん 闘士 とうし に興味 きょうみ を持 も ち、会見 かいけん すると告 つ げる。
近衛 このえ 兵 へい とクィントゥスを連 つ れて闘技 とうぎ 場 じょう に入 はい ったコンモドゥス。マキシマスは落 お ちていた弓矢 ゆみや の鏃を手 て の中 なか に隠 かく して暗殺 あんさつ しようとするが、皇帝 こうてい の甥 おい ルキウスがコンモドゥスの傍 かたわ らにいたことから躊躇 ためら ってしまう。時機 じき を逸 いっ している内 うち にコンモドゥスはマキシマスを「ヘラクレス の化身 けしん 」と賞賛 しょうさん して、兜 かぶと を外 はず して本当 ほんとう の名 な を名乗 なの る様 よう に促 うなが す。背 せ を向 む けて立 た ち去 さ ろうとするマキシマスにコンモドゥスは皇帝 こうてい の命 いのち に背 そむ くなと告 つ げ、再度 さいど 兜 かぶと を外 はず す様 よう に促 うなが す。覚悟 かくご を決 き めたマキシマスは素顔 すがお を晒 さら して向 む きかえり、「真 しん の皇帝 こうてい マルクス・アウレリウスの臣下 しんか 、マキシマス・デシムス・メレディウス」と名乗 なの る。
死 し んだはずのマキシマスの姿 すがた に動揺 どうよう したコンモドゥスは、衆人 しゅうじん 環視 かんし のなかでクィントゥスに処刑 しょけい を命 めい じる。しかし闘技 とうぎ 場 じょう の英雄 えいゆう を殺 ころ そうとする皇帝 こうてい を見 み た民衆 みんしゅう は「殺 ころ すな」と連呼 れんこ し、やむなくコンモドゥスはマキシマスを助命 じょめい する。皇帝 こうてい ですら、ローマの民衆 みんしゅう の声 こえ に逆 さか らえないことは明白 めいはく であった。その後 ご 、コンモドゥスは闘技 とうぎ 場 じょう でマキシマスを公然 こうぜん と殺 ころ すべく、「ガリア の虎 とら 戦士 せんし 」と謡 うた われた剣 けん 闘士 とうし ティグリスとの試合 しあい を用意 ようい 、加 くわ えて闘技 とうぎ 場 じょう に複数 ふくすう の虎 とら 使 づか いを控 ひか えさせ、ティグリスに有利 ゆうり となるように仕向 しむ けておく。しかしマキシマスは激闘 げきとう の末 すえ にティグリスを破 やぶ り、更 さら に民衆 みんしゅう の「殺 ころ せ」との叫 さけ びを受 う けてコンモドゥスが処刑 しょけい を命 めい じると、わざとこれに反抗 はんこう してティグリスを助 たす けてしまう。民衆 みんしゅう はマキシマスを慈悲 じひ 深 ふか いと賞賛 しょうさん し、ますますコンモドゥスの立場 たちば を危 あや うくする。
謀議 ぼうぎ
名誉 めいよ を度々 たびたび 傷 きず つけられたことでコンモドゥスの人気 にんき は下降 かこう し始 はじ め、グラックス元老 げんろう 院 いん 議員 ぎいん ら反対 はんたい 派 は の政治 せいじ 家 か 達 たち も反乱 はんらん の謀議 ぼうぎ を進 すす め始 はじ める。コンモドゥスの冷酷 れいこく さを知 し っていたその姉 あね のルシッラ の手引 てび きで、グラックスとマキシマスは引 ひ き合 あ わされ、マキシマスは元老 げんろう 院 いん の手引 てび きで、かつて指揮 しき した軍団 ぐんだん の元 もと へ脱出 だっしゅつ する計画 けいかく を告 つ げる。グラックスはマキシマスが独裁 どくさい を行 おこな わないという保証 ほしょう はないと反対 はんたい するが、マキシマスは亡 な き皇帝 こうてい の意思 いし に沿 そ うだけだと語 かた り、自分 じぶん はコンモドゥスと刺 さ し違 ちが って も良 よ いと説明 せつめい する。
グラックスはマキシマスを信 しん じてプロキシモから身柄 みがら を買 か い上 あ げようとするが、皇帝 こうてい から怒 いか りを買 か うことを嫌 きら うプロキシモは拒絶 きょぜつ する。プロキシモはコンモドゥスに恨 うら みがあるわけでもなく、むしろ自分 じぶん を金持 かねも ちにしてくれたと笑 わら う。窮 きゅう したマキシマスは暫 しばら く考 かんが えた後 のち 、「先帝 せんてい を殺 ころ した男 おとこ だ」と告 つ げる。
一方 いっぽう 、宮殿 きゅうでん ではコンモドゥスがマキシマスの存在 そんざい を恐 おそ れるようになっていた。皇帝 こうてい の側近 そっきん であるファルコ議員 ぎいん はマキシマスが手 て に負 お えなくなる前 まえ に殺 ころ すべきだと助言 じょげん するが、コンモドゥスは「民 みん に憎 にく まれたくない」と拒絶 きょぜつ する。そこでファルコとコンモドゥスは一計 いっけい を案 あん じてわざとマキシマスや反対 はんたい 派 は を泳 およ がせ、反乱 はんらん を起 お こしたという無実 むじつ の罪 つみ を着 き せて捕 と らえる計画 けいかく を立 た てる。計画 けいかく は見事 みごと に成功 せいこう してグラックスとルッシラがまず捕 と らえられ、更 さら にプロキシモや多数 たすう の剣 けん 闘士 とうし が殺 ころ され、最後 さいご にはマクシムスも捕 と らえられた。
一 いち 騎 き 討 う ち
コンモドゥスは民衆 みんしゅう が納得 なっとく する方法 ほうほう でマキシマスを処刑 しょけい するため、闘技 とうぎ 場 じょう での一 いち 騎 き 討 う ち を望 のぞ む。「自分 じぶん 自身 じしん で戦 たたか うのか」と尋 たず ねるマキシマスに、コンモドゥスは「自分 じぶん が(お前 まえ のことを)恐 おそ れるとでも」と返 かえ すが、マキシマスはこれまでずっと恐 おそ れ続 つづ けた人生 じんせい だったろうと笑 わら う。「英雄 えいゆう 」とは違 ちが って人間 にんげん なら誰 だれ でも恐怖 きょうふ を感 かん じるとコンモドゥスは反論 はんろん するが、マキシマスはかつてとある偉人 いじん が残 のこ した「死 し を避 さ けられないなら、笑 わら って受 う け入 い れるのみ」との言葉 ことば を教 おし える。コンモドゥスが「その言葉 ことば の主 あるじ は自分 じぶん が死 し ぬ時 とき も笑 わら えたか」と尋 たず ねると、マキシマスは「思 おも い出 だ せ」と返 かえ す。言葉 ことば の主 あるじ はコンモドゥスが自 みずか ら殺 あや めたアウレリウスだったのである。
コンモドゥスはマキシマスの腰 こし にナイフを突 つ き刺 さ して深手 ふかで を負 お わせ、クィントゥスに命 めい じて甲冑 かっちゅう で傷 きず を隠 かく させて出場 しゅつじょう させる。民衆 みんしゅう の歓声 かんせい の中 なか で両者 りょうしゃ の試合 しあい が始 はじ まり、傷 きず の苦 くる しみから思 おも うように戦 たたか えないマキシマスは苦戦 くせん を強 し いられる。それでも気力 きりょく を振 ふ り絞 しぼ ってコンモドゥスの剣 けん を弾 はじ き飛 と ばすが、やがて意識 いしき が遠 とお のき始 はじ めてしまう。コンモドゥスはクィントゥスに新 あたら しい剣 けん を寄越 よこ せと叫 さけ ぶが、クィントゥスは二人 ふたり を取 と り囲 かこ む親衛隊 しんえいたい の兵士 へいし 達 たち に決 けっ して手出 てだ しをするなと命 めい じる。
追 お い詰 つ められたコンモドゥスは先 さき のナイフを取 と り出 だ して止 と めを差 さ そうとするが、朦朧 もうろう としながらも戦 たたか おうとするマキシマスと素手 すで での激 はげ しい撲 なぐ り合 あ いとなる。乱戦 らんせん の末 すえ 、マキシマスがコンモドゥスの首 くび 下 か にナイフを持 も った手 て を押 お し向 む けていき、抵抗 ていこう するコンモドゥスの力 ちから を押 お さえ込 こ んで喉 のど にナイフを突 つ き刺 さ す。次第 しだい に崩 くず れ落 お ち、力 ちから 無 な く倒 たお れこんでコンモドゥスは絶命 ぜつめい する。そしてクィントゥスらにグラックスの解放 かいほう と、ローマを正 ただ しい形 かたち に戻 もど すようにい残 いのこ してマキシマスもまた倒 たお れる。
闘技 とうぎ 場 じょう の砂 すな に倒 たお れた両者 りょうしゃ の遺体 いたい 。民衆 みんしゅう は皇帝 こうてい の遺骸 いがい を放置 ほうち し、マキシマスの遺骸 いがい を掲 かか げて去 さ っていくのだった。
登場 とうじょう 人物 じんぶつ
帝国 ていこく の要人 ようじん
マキシマス・デシムス・メリディアス(Maximus Decimus Meridius)
演 えんじ - ラッセル・クロウ
主人公 しゅじんこう 。ローマ軍 ぐん の将軍 しょうぐん で、属 ぞく 州 しゅう ヒスパニア出身 しゅっしん 。アウレリウス帝 みかど の寵愛 ちょうあい を受 う ける勇敢 ゆうかん かつ聡明 そうめい な人物 じんぶつ だが、コンモドゥスとの対立 たいりつ によって奴隷 どれい に身 み を落 お とされる。
作中 さくちゅう における架空 かくう 人物 じんぶつ であるが、マルクス・ノニウス・マクリウス (英語 えいご 版 ばん ) という実在 じつざい した執政 しっせい 官 かん がモチーフであり、またノニウス以外 いがい にもキンキナトゥス 、スパルタクス 、ナルキッソス (英語 えいご 版 ばん ) 、ヒスパニアのマキスマス (英語 えいご 版 ばん ) など複数 ふくすう の古代 こだい ローマ の人物 じんぶつ がモデルとなっている。
ルキウス・アウレリウス・コンモドゥス (Lucius Aurelius Commodus)
演 えんじ - ホアキン・フェニックス
マルクス・アウレリウスの共同 きょうどう 皇帝 こうてい (在位 ざいい :177年 ねん - 180年 ねん )、第 だい 17代 だい ローマ皇帝 こうてい (在位 ざいい :180年 ねん - 192年 ねん )。アウレリウス帝 みかど の嫡男 ちゃくなん で、策謀 さくぼう に長 た けた傲慢 ごうまん な野心 やしん 家 か 。賢 けん 帝 みかど たる父 ちち に屈折 くっせつ した感情 かんじょう を持 も ち、情緒 じょうちょ 不安定 ふあんてい な部分 ぶぶん がある。
自分 じぶん よりも父 ちち から信頼 しんらい されている旧友 きゅうゆう マキシマスに不安 ふあん を覚 おぼ え、父 ちち を殺 ころ した上 うえ でマキシマスを失脚 しっきゃく させる。
ルッシラ (英語 えいご 版 ばん ) (Lucilla)
演 えんじ - コニー・ニールセン
コンモドゥスの姉 あね 。若 わか き日 ひ はマキシマスの恋人 こいびと だったが、身分 みぶん の差 さ から結婚 けっこん を諦 あきら めマルクス・アウレリウスの共同 きょうどう 皇帝 こうてい ルキウス・ウェルス と結婚 けっこん する。
当面 とうめん の跡継 あとつ ぎとされた一人 ひとり 息子 むすこ のルキウスと共 とも に皇帝 こうてい を支 ささ えるが、次第 しだい に弟 おとうと へ恐怖 きょうふ を感 かん じ始 はじ める。
ルキウス・ウェルス〈子 こ 〉[8] (Lucius Verus)
演 えんじ - スペンサー・トリート・クラーク
ルッシラの子 こ で、コンモドゥスの甥 おい 。作中 さくちゅう 、マキシマスから名 な を尋 たず ねられ、「父 ちち の名 な を継 つ いだ」と発言 はつげん していることから、父 ちち は共同 きょうどう 皇帝 こうてい であったルキウス・ウェルスと推察 すいさつ される。
マルクス・アウレリウス (Marcus Aurelius)
演 えんじ - リチャード・ハリス
第 だい 16代 だい ローマ皇帝 こうてい (在位 ざいい :161年 ねん - 180年 ねん )。賢 けん 帝 みかど と呼 よ ばれた老 ろう 帝 みかど で、冒頭 ぼうとう では蛮族 ばんぞく との戦 たたか い(マルコマンニ戦争 せんそう 、162年 ねん - 180年 ねん )に出陣 しゅつじん している。
帝政 ていせい に限界 げんかい を感 かん じて再 ふたた び共和 きょうわ 政 せい による支配 しはい へとローマを戻 もど そうと計画 けいかく するが、実子 じっし コンモドゥスに暗殺 あんさつ される。
クィントゥス(Quintus)
演 えんじ - トーマス・アラナ
ローマ軍 ぐん の将軍 しょうぐん 。マキシマスの同僚 どうりょう として従軍 じゅうぐん していたが、コンモドゥスに従 したが って反逆 はんぎゃく したマキシマスを捕 と らえる。
功績 こうせき によって近衛 このえ 隊長 たいちょう に栄達 えいたつ を果 は たすが、マキシマスを裏切 うらぎ ったことには罪悪 ざいあく 感 かん を抱 だ いている。
グラックス議員 ぎいん (Senator Gracchus)
演 えんじ - デレク・ジャコビ
元老 げんろう 院 いん 議員 ぎいん 。皮肉 ひにく 屋 や だが、高潔 こうけつ な性格 せいかく の持 も ち主 ぬし 。民 みん を味方 みかた にしたコンモドゥスに感心 かんしん しつつ、その独裁 どくさい を押 お し留 ど めようと奔走 ほんそう する。
ガイウス議員 ぎいん (Senator Gaius)
演 えんじ - ジョン・シュラプネル (英語 えいご 版 ばん )
元老 げんろう 院 いん 議員 ぎいん 。グラックスと並 なら んで反 はん コンモドゥス派 は に立 た つ。ローマの共和 きょうわ 政 せい 復活 ふっかつ を望 のぞ んでいる。
ファルコ議員 ぎいん (Senator Falco)
演 えんじ - デヴィッド・スコフィールド (英語 えいご 版 ばん )
元老 げんろう 院 いん 議員 ぎいん 。没落 ぼつらく したパトリキ 階級 かいきゅう で、コンモドゥスに取 と り入 い り権勢 けんせい を得 え る策謀 さくぼう 家 か 。
シセロ(Cicero)
演 えんじ - トミー・フラナガン
マキシマスの従者 じゅうしゃ 。主人 しゅじん が剣 けん 闘士 とうし に身 み を落 お とした後 のち も従 したが い続 つづ け、密 ひそ かにマキシマスを助 たす ける。
剣 けん 闘士 とうし
アントニウス・プロキシモ(Antonius Proximo)
演 えんじ - オリヴァー・リード
ズッカバル (英語 えいご 版 ばん ) を根城 ねじろ にする剣 けん 闘士 とうし 団 だん の団長 だんちょう 。マキシマスに才覚 さいかく を見出 みいだ し、剣 けん 闘士 とうし としての修行 しゅぎょう を積 つ ませる。
かつては自 みずか らも名 な うての剣 けん 闘士 とうし として活躍 かつやく しており、その功績 こうせき からアウレリウス帝 みかど によって自由 じゆう を与 あた えられた。
ジュバ(Juba)
演 えんじ - ジャイモン・フンスー
ヌミディア 人 ひと の奴隷 どれい 。マキシマスと共 とも にプロキシモへ剣 けん 闘士 とうし として売 う り飛 と ばされる。
独特 どくとく の死生 しせい 観 かん を持 も ち、死 し を望 のぞ むマキシマスにまだ生 い きて成 な すべきことがあると励 はげ ますなど、深 ふか い友情 ゆうじょう を結 むす ぶ。
ハーゲン(Hagen)
演 えんじ - ラルフ・メラー
ゲルマニア人 じん の奴隷 どれい 。冗談 じょうだん 好 す きの大男 おおおとこ 。先輩 せんぱい の剣 けん 闘士 とうし としてマキシマスとジュバを指導 しどう し、後 のち に友人 ゆうじん となるが、コンモドゥス兵 へい との戦 たたか いにより命 いのち を落 お とす。
カッシウス(Cassius)
演 えんじ - デヴィッド・ヘミングス
コロッセウム の支配人 しはいにん で、剣 けん 闘士 とうし 競技 きょうぎ の責任 せきにん 者 しゃ 。
ティグリス(Tigris (of Gaul))
演 えんじ - スヴェン=オーレ・トールセン
「ガリア の虎 とら 戦士 せんし 」の異名 いみょう を取 と る剣 けん 闘士 とうし 。コンモドゥスの命令 めいれい によってマキシマスとの試合 しあい を引 ひ き受 う ける。
キャスト
製作 せいさく
企画 きかく ・脚本 きゃくほん
『Gladiator 』のアイディアは製作 せいさく を務 つと めたデヴィッド・フランゾーニ が提案 ていあん したものであり、同時 どうじ に脚本 きゃくほん の初期 しょき 案 あん は彼 かれ の手 て で書 か き上 あ げられた[10] 。フランゾーニは以前 いぜん に製作 せいさく ・脚本 きゃくほん として関 かか わったスティーヴン・スピルバーグ 監督 かんとく による『アミスタッド 』の商業 しょうぎょう 的 てき 成功 せいこう で、ドリームワークス から新 あら たな映画 えいが の製作 せいさく と立案 りつあん を依頼 いらい されていた。フランゾーニは古代 こだい 史 し に関 かん する特別 とくべつ な興味 きょうみ を当初 とうしょ 持 も たなかったが、ダニエル・マニックス の小説 しょうせつ 『Those About to Die』(1958年 ねん )に影響 えいきょう を受 う け、更 さら に『ローマ皇帝 こうてい 群 ぐん 像 ぞう 』を読 よ んだ経験 けいけん からコンモドゥス帝 みかど に関 かん する映画 えいが 製作 せいさく を思 おも い立 た った。草案 そうあん では『ローマ皇帝 こうてい 群 ぐん 像 ぞう 』のコンモドゥス伝 でん には登場 とうじょう せず、ヘロディアヌス やカッシウス・ディオ といった同 どう 時代 じだい 人 じん によって伝 つた えられた(コンモドゥス帝 みかど を暗殺 あんさつ したとされる)剣 けん 闘士 とうし ナルソキッソスがモチーフとされ、名前 なまえ もそのままであった。しかしナルソキッソスに関 かん する記述 きじゅつ が乏 とぼ しいためにさまざまな歴史 れきし 人物 じんぶつ がモチーフとして加 くわ えられ、独創 どくそう 的 てき な主人公 しゅじんこう 「マキシマス」を形作 かたちづく っていった[11] 。
「指 さ し降 お ろされた親指 おやゆび 」(レオン・ジェローム 、1872年 ねん ) 監督 かんとく については総 そう 製作 せいさく のウォルター・F・パークス、ローリー・マクドナルドによってリドリー・スコット にオファーが出 だ され、二人 ふたり はアイディア源 げん の一 ひと つであるジャン=レオン・ジェローム の絵画 かいが を見 み せて脚本 きゃくほん を説明 せつめい した[12] 。スコットは古代 こだい ローマ時代 じだい の映像 えいぞう 化 か に強 つよ い興味 きょうみ を示 しめ したものの、脚本 きゃくほん や草案 そうあん については全面 ぜんめん 的 てき に書 か き直 なお すべきだと批判 ひはん し、実際 じっさい に脚本 きゃくほん 家 か のジョン・ローガン によって大幅 おおはば に変更 へんこう させた。ローガンにより書 か き直 なお された部分 ぶぶん としては主人公 しゅじんこう が剣 けん 闘士 とうし になるまでの展開 てんかい に深 ふか みを持 も たせたことと、逆 ぎゃく に家族 かぞく 描写 びょうしゃ については大幅 おおはば に減 へ らしたことが挙 あ げられる[13] 。
製作 せいさく の直前 ちょくぜん まで脚本 きゃくほん についての議論 ぎろん は続 つづ けられており、三 さん 人 にん 目 め の脚本 きゃくほん 家 か として参加 さんか したウィリアム・ニコルソン は主人公 しゅじんこう マキシマスをより感傷 かんしょう 的 てき な人物 じんぶつ として描写 びょうしゃ するべく、作品 さくひん 中 ちゅう に頻出 ひんしゅつ する死生 しせい 観 かん についてのテーマを織 お り込 こ んだ。その中 なか でヌミディア人 じん の奴隷 どれい ジュバが重要 じゅうよう な役割 やくわり を演 えん じるよう、人物 じんぶつ 関係 かんけい が調整 ちょうせい された[13] 。途中 とちゅう でフランゾーニも製作 せいさく から脚本 きゃくほん に復帰 ふっき して、ウィリアムとローガンの変更 へんこう 案 あん を監修 かんしゅう する立場 たちば についた。ウィリアムはフランゾーニの初期 しょき 案 あん を尊重 そんちょう しながら変更 へんこう 作業 さぎょう を行 おこな い、フランゾーニも脚本 きゃくほん 監修 かんしゅう としては変更 へんこう 案 あん を自由 じゆう に行 おこな わせた。しかし製作 せいさく としてはあくまで自分 じぶん の初期 しょき 案 あん に近 ちか い物 もの を採用 さいよう するように主張 しゅちょう していた[14] 。後 のち にフランゾーニは『グラディエーター』については製作 せいさく に関 かん する貢献 こうけん が認 みと められ、アカデミー作品 さくひん 賞 しょう を共同 きょうどう 受賞 じゅしょう した[10] 。
また脚本 きゃくほん は主演 しゅえん を務 つと めたラッセル・クロウ からの提案 ていあん による修正 しゅうせい も行 おこな われた。彼 かれ は常 つね に脚本 きゃくほん の内容 ないよう について意見 いけん を提示 ていじ し、納得 なっとく する回答 かいとう が製作 せいさく 陣 じん から得 え られないと不満 ふまん げにセットを練 ね り歩 ある いた。ドリームワークスの製作 せいさく 陣 じん は口 くち を揃 そろ えて「(ラッセルは)全 すべ ての脚本 きゃくほん を書 か き直 なお させようとした。特 とく にトレーラーでも使用 しよう された『今生 こんじょう か、さもなくば来世 らいせ で復讐 ふくしゅう を果 は たす』という台詞 せりふ を断固 だんこ として受 う け入 い れなかった」と証言 しょうげん している[15] 。ラッセルが追加 ついか された死生 しせい 観 かん についてのテーマを嫌 きら っており、「ウィリアムの脚本 きゃくほん はゴミだ。だが私 わたし は世界一 せかいいち の俳優 はいゆう だからどんなゴミみたいな台詞 せりふ でも良 よ く演 えん じてみせる」とまで罵倒 ばとう したという。ウィリアムは「多分 たぶん 、私 わたし の脚本 きゃくほん がゴミみたいだから、そのままの台詞 せりふ を喋 しゃべ ったんだろうね」と皮肉 ひにく っている[16] 。
プリプロダクション
映画 えいが 撮影 さつえい に備 そな えて、スコットはストーリーボードの製作 せいさく に数ヶ月 すうかげつ 間 あいだ を費 つい やした[17] 。また6週間 しゅうかん にわたって製作 せいさく スタッフを連 つ れて、イタリア ・フランス ・イングランド ・北 きた アフリカ など実際 じっさい にローマ文明 ぶんめい が形成 けいせい された土地 とち を旅行 りょこう して、撮影 さつえい 用 よう の場所 ばしょ などを探 さが して回 まわ った[18] 。
作中 さくちゅう で登場 とうじょう する調度 ちょうど 品 ひん や衣服 いふく 、セットや建築 けんちく 物 ぶつ の多 おお くは購入 こうにゅう や借用 しゃくよう が困難 こんなん であった為 ため 、殆 ほとん どが映画 えいが の為 ため に一 いち から製作 せいさく された[19] 。
撮影 さつえい
1999年 ねん の5月 がつ 、最初 さいしょ の撮影 さつえい が開始 かいし された。まず取 と り掛 か かられたのは映画 えいが の冒頭 ぼうとう にあたる、冬 ふゆ のゲルマニアでの戦闘 せんとう 場面 ばめん だった。しかし実際 じっさい に撮影 さつえい が行 おこな われたのは先述 せんじゅつ の通 とお り春 はる 頃 ごろ で、また撮影 さつえい 場所 ばしょ にはイングランドのボーンウッズが用 もち いられた[20] 。現地 げんち の森林 しんりん 委員 いいん 会 かい が森 もり を伐採 ばっさい する予定 よてい にあったことを知 し ると、スコットはこれを活用 かつよう して森 もり の木々 きぎ を燃 も やすなどの撮影 さつえい について許可 きょか を得 え た[21] 。スコットと撮影 さつえい 監督 かんとく のジョン・マシソンは可変 かへん フレームレートやマルチカメラといった技法 ぎほう を用 もち いて迫力 はくりょく ある戦闘 せんとう シーンを撮影 さつえい した。これは1998年 ねん の『プライベート・ライアン 』でも使用 しよう された技法 ぎほう である[22] 。次 つぎ にモロッコ王国 おうこく のワルザザート に撮影 さつえい 場所 ばしょ を移 うつ して、ズッシャバルの奴隷 どれい 市場 いちば と訓練 くんれん シーンを3週間 しゅうかん にわたって撮影 さつえい した[23] 。地方 ちほう 闘技 とうぎ 場 じょう での場面 ばめん は実際 じっさい に古 ふる い建設 けんせつ 技術 ぎじゅつ と材料 ざいりょう を使 つか って3万 まん 個 こ の泥 どろ レンガを作 つく って組 く まれたセットが撮影 さつえい スタッフによって用意 ようい された[24] 。そして最後 さいご にローマ市内 しない のシーンの為 ため 、マルタ島 とう のリカソリ砦 とりで で19週間 しゅうかん の長期 ちょうき 撮影 さつえい が行 おこな われた[25] [26] 。
マルタ島 とう が選定 せんてい された理由 りゆう はローマの本土 ほんど であったイタリア(イタリア本土 ほんど )に近 ちか く地理 ちり 的 てき 条件 じょうけん が似 に ており、近世 きんせい に建 た てられたローマ風 ふう の建築 けんちく 物 ぶつ が存在 そんざい していたためである。とはいえ長 なが い歴史 れきし でマルタ島 とう の遺跡 いせき も多 おお くが変容 へんよう しており、この場面 ばめん はセットとCG技術 ぎじゅつ を駆使 くし したフォローが想定 そうてい されていた。事実 じじつ 、街 まち 中 ちゅう で見 み られる建物 たてもの の多 おお くやコロッセウムの基礎 きそ 部分 ぶぶん を除 のぞ いた箇所 かしょ などがCGI (CG )によって付 つ け加 くわ えられている[27] 。同時 どうじ に実物 じつぶつ 大 だい のセットも組 く まれたが、特 とく にコロッセウムの基礎 きそ 部分 ぶぶん は100万 まん ドルもの費用 ひよう を投 とう じて建設 けんせつ された[28] 。これ以外 いがい に映像 えいぞう を彩 いろど る小物 こもの 類 るい (武器 ぶき 、甲冑 かっちゅう 、胸像 きょうぞう 、家具 かぐ 、天幕 てんまく 、柱 はしら 、布地 ぬのじ 、衣装 いしょう )などは全 すべ てこの映画 えいが の為 ため だけに発注 はっちゅう されたオーダーメイド 品 しな で、他 た の歴史 れきし 映画 えいが からの使 つか い回 まわ しなどは一切 いっさい 行 おこな われなかった[25] 。
ポストプロダクション
撮影 さつえい 後 ご の作業 さぎょう は編集 へんしゅう とCGI加工 かこう に絞 しぼ られ、特 とく にCGI部分 ぶぶん についてはロサンゼルス にCGI用 よう の設備 せつび を持 も つミル社 しゃ が担当 たんとう した。彼 かれ らは撮影 さつえい スタッフが苦心 くしん して用意 ようい した映像 えいぞう をさらに迫力 はくりょく を加 くわ える様々 さまざま な努力 どりょく を行 おこ なった。例 たと えば冒頭 ぼうとう の合戦 かっせん シーンで放 はな たれた火矢 ひや は実際 じっさい には安全 あんぜん 性 せい などの問題 もんだい から敵陣 てきじん の前 まえ までしか飛 と ばしていなかったが、これを敵陣 てきじん に届 とど いているように修正 しゅうせい する作業 さぎょう などが行 おこな われている。他 た にコロッセウムのシーンで観客 かんきゃく のエキストラが用意 ようい しきれない部分 ぶぶん や、凱旋 がいせん 式 しき で元老 げんろう 院 いん の長 なが い階段 かいだん を登 のぼ る場面 ばめん などもCGI工程 こうてい で追加 ついか された[29] 。最終 さいしゅう 的 てき にミル社 しゃ のスタッフは90以上 いじょう の部分 ぶぶん に加工 かこう を加 くわ え、映画 えいが 内 ない で9分間 ふんかん 分 ぶん の場面 ばめん に手 て を加 くわ えた形 かたち になった[30] 。
また主要 しゅよう 俳優 はいゆう の一人 ひとり であったプロキシモ役 やく のオリヴァー・リード が撮影 さつえい 終了 しゅうりょう 間際 まぎわ に病死 びょうし したことは予想 よそう 外 がい の作業 さぎょう を必要 ひつよう とした。出演 しゅつえん 予定 よてい だった終盤 しゅうばん の場面 ばめん は編集 へんしゅう やCGで誤魔化 ごまか すという苦肉 くにく の策 さく が行 おこな われた[30] 。なお、プロキシモは兵士 へいし 達 たち に囲 かこ まれ刺殺 しさつ されるが、そのシーンのプロキシモは容姿 ようし を似 に せた代役 だいやく が担当 たんとう し、顔 かお が映 うつ らないようにされた。グラディエーター製作 せいさく の上 うえ でこうしたCG製作 せいさく は欠 か かせない重要 じゅうよう な作業 さぎょう であった。しかしCGI作業 さぎょう を統括 とうかつ した視覚 しかく 効果 こうか 監督 かんとく のジョン・ネルソン は「我々 われわれ がやったことは映画 えいが 全体 ぜんたい の一部 いちぶ に過 す ぎない。オリヴァーの件 けん にしても、人々 ひとびと に感動 かんどう を与 あた えたのは彼 かれ の演技 えんぎ だった。我々 われわれ はそれを上映 じょうえい する手助 てだす けをしただけだ」とコメントしている。本 ほん 作 さく はオリヴァー・リードの遺作 いさく となった[31] 。
音楽 おんがく
音楽 おんがく はハンス・ジマー 、リサ・ジェラルド 、クラウス・バデルト が担当 たんとう 、ゴールデングローブ賞 しょう の音楽 おんがく 賞 しょう を受賞 じゅしょう したほか、アカデミー作曲 さっきょく 賞 しょう にノミネートされるなど高 たか い評価 ひょうか を受 う けたが、戦闘 せんとう 場面 ばめん の楽曲 がっきょく はホルスト の組曲 くみきょく 「惑星 わくせい 」の「火星 かせい 」と酷似 こくじ しており、2006年 ねん 、ホルスト財団 ざいだん から著作 ちょさく 権 けん 侵害 しんがい で訴訟 そしょう を起 お こされた。ジマー側 がわ は盗作 とうさく ではないと主張 しゅちょう し全面 ぜんめん 的 てき に争 あらそ っている[32] [注釈 ちゅうしゃく 2] [33] [34] 。またコンモドゥスの凱旋 がいせん 式 しき シーンに使用 しよう された曲 きょく はワーグナー の「ニーベルングの指 ゆび 環 たまき 」と酷似 こくじ しており[35] 、冒頭 ぼうとう におけるゲルマニアの曲 きょく はリドリー・スコットが愛好 あいこう している映画 えいが 「ズールー 」との関連 かんれん を主張 しゅちょう する意見 いけん もある。
また、同 どう 作品 さくひん の主題歌 しゅだいか 「ついに自由 じゆう に(Now We Are Free)」を歌 うた ったリサ・ジェラルドも一気 いっき に知名度 ちめいど を上 あ げた。
楽曲 がっきょく は高 たか い評価 ひょうか を受 う けた映画 えいが 音楽 おんがく として多方面 たほうめん において借用 しゃくよう され、2003年 ねん のNFL 決勝 けっしょう 戦 せん でハーフタイム 中 なか に流 なが されている[36] 。同年 どうねん 、ルチアーノ・パヴァロッティ は劇 げき 中 ちゅう 音楽 おんがく の歌唱 かしょう 部分 ぶぶん を担当 たんとう する申 もう し出 で を断 ことわ ったエピソードを明 あ かし、受 う けておけばよかったと後悔 こうかい を口 くち にしている[37] 。
反響 はんきょう
歴史 れきし 考証 こうしょう
同 どう 作品 さくひん は史実 しじつ に誠実 せいじつ でなければならない学問 がくもん 的 てき な歴史 れきし 資料 しりょう ではなく、娯楽 ごらく としての史劇 しげき 作品 さくひん であることから必 かなら ずしも史実 しじつ 性 せい を絶対 ぜったい 視 し する必要 ひつよう があるわけではない。だが現実 げんじつ 問題 もんだい として映像 えいぞう 作品 さくひん に社会 しゃかい 的 てき な影響 えいきょう がある以上 いじょう 、特 とく に成功 せいこう した歴史 れきし 映画 えいが である『グラディエーター』が「誤 あやま ったローマ時代 じだい の知識 ちしき を与 あた える」との批判 ひはん を受 う けており、実際 じっさい に史実 しじつ と創作 そうさく の混同 こんどう を助長 じょちょう しているのもまた事実 じじつ である。
リドリー・スコット自身 じしん は史実 しじつ のローマ時代 じだい に深 ふか い興味 きょうみ と敬意 けいい を抱 だ いており、できる限 かぎ りは「実際 じっさい のローマ」の映像 えいぞう 化 か を望 のぞ んでいたとコメントしている。事実 じじつ 、スコットは撮影 さつえい に挑 いど むにあたって数 すう 人 にん の権威 けんい ある歴史 れきし 学者 がくしゃ を史実 しじつ 考証 こうしょう のスタッフとして招致 しょうち している。しかし作品 さくひん を盛 も り上 あ げる為 ため の演出 えんしゅつ や脚色 きゃくしょく もまた娯楽 ごらく 作品 さくひん の監督 かんとく として行 い っており、史実 しじつ 考証 こうしょう のスタッフと衝突 しょうとつ することも多 おお かった。またスコットは史実 しじつ を重 おも んじる一方 いっぽう で「史実 しじつ で不明瞭 ふめいりょう な部分 ぶぶん は想像 そうぞう で補 おぎな ってもよい」というスタンスも持 も っており、例 たと えば冒頭 ぼうとう の火矢 ひや を溝 みぞ に注 そそ いだ油 あぶら で点火 てんか する場面 ばめん はスコットの想像 そうぞう (或 ある いは創造 そうぞう )である。
他 た にコロッセウムにカフェが用意 ようい されている場面 ばめん についても「暴君 ぼうくん ネロ がカフェで万引 まんび きをした」というある歴史 れきし 書 しょ の記述 きじゅつ を下 した に、「ローマ時代 じだい にカフェという文化 ぶんか はない」という考証 こうしょう スタッフの意見 いけん を退 しりぞ けてシーンに取 と り入 い れている。他 た に登場 とうじょう 人物 じんぶつ の衣服 いふく なども史実 しじつ に基 もと づきつつ、より華 はな やかで映像 えいぞう 栄 さか えするアレンジや色彩 しきさい が採用 さいよう されている。体力 たいりょく 自慢 じまん の暴君 ぼうくん として歴史 れきし 書 しょ に描写 びょうしゃ されるコンモドゥス を気弱 きよわ で情緒 じょうちょ 不安定 ふあんてい な青年 せいねん に描 えが く一方 いっぽう 、アウレリウスを皮肉 ひにく 屋 や の共和 きょうわ 主義 しゅぎ 者 しゃ として描 えが くなど独自 どくじ の歴史 れきし 解釈 かいしゃく も与 あた えている。スコットのある意味 いみ で柔軟 じゅうなん で独創 どくそう 的 てき であり、乱暴 らんぼう で優柔不断 ゆうじゅうふだん でもある史実 しじつ への態度 たいど は論争 ろんそう を巻 ま き起 お こし、少 すく なくとも一人 ひとり の歴史 れきし 考証 こうしょう 役 やく が途中 とちゅう で降板 こうばん している。
コネチカット大学 だいがく のアレン・ウォード教授 きょうじゅ はスコットの態度 たいど を「創作 そうさく 上 じょう は必要 ひつよう だった部分 ぶぶん もある」と擁護 ようご しつつも、「作家 さっか が娯楽 ごらく の為 ため に許 ゆる されている脚色 きゃくしょく は、史実 しじつ を乱雑 らんざつ に扱 あつか うことへの許可 きょか 証 しょう ではない」と批判 ひはん している[38] [39] 。
特 とく に一番 いちばん 論争 ろんそう の種 たね になったのは物語 ものがたり の重要 じゅうよう 箇所 かしょ である「コンモドゥスによる父 ちち アウレリウス暗殺 あんさつ 」の場面 ばめん で、多 おお くのローマ時代 じだい に関連 かんれん する歴史 れきし 書 しょ はコンモドゥスによる暗殺 あんさつ を否定 ひてい している。次 つぎ に主人公 しゅじんこう マキシマスが極 きわ めて高位 こうい の官職 かんしょく についている重臣 じゅうしん であり、最終 さいしゅう 的 てき に皇帝 こうてい を暗殺 あんさつ するという大業 おおわざ を成 な し遂 と げたにも関 かか わらず、その存在 そんざい が完全 かんぜん なフィクションであることが批判 ひはん される。ただしマキシマスのモチーフとなった人物 じんぶつ は幾 いく 人 にん かの実在 じつざい 人物 じんぶつ が用 もち いられている[40] 。具体 ぐたい 的 てき には実際 じっさい にコモドゥスを宮殿 きゅうでん で暗殺 あんさつ したとされる剣 けん 闘士 とうし ナルキッソス (英語 えいご 版 ばん ) 、戦争 せんそう の英雄 えいゆう として活躍 かつやく した後 のち に潔 いさぎよ く農夫 のうふ に戻 もど った独裁 どくさい 官 かん キンキナトゥス [41] [42] 、アウレリウスの重臣 じゅうしん の一人 ひとり であった執政 しっせい 官 かん マルクス・ノニウス・マクリウス (英語 えいご 版 ばん ) などである[43] [44] 。
他 た 作品 さくひん からの影響 えいきょう
大筋 おおすじ において史実 しじつ に基 もと づきつつ、細 こま かい部分 ぶぶん で独創 どくそう 的 てき な脚色 きゃくしょく が加 くわ えられた歴史 れきし 映画 えいが という意味 いみ で、『グラティエーター』はソード&サンダル 路線 ろせん の継承 けいしょう 者 しゃ といえる。その中 なか でも特 とく に共和 きょうわ 政 せい 期 き の奴隷 どれい 反乱 はんらん を元 もと にした『スパルタカス 』と、本 ほん 作 さく と同 どう 時代 じだい を元 もと にした『ロ ろ ーマ帝国 まていこく の滅亡 めつぼう 』の影響 えいきょう が指摘 してき される[45] 。『ロ ろ ーマ帝国 まていこく の滅亡 めつぼう 』の大筋 おおすじ は暴君 ぼうくん コモドゥスが父 ちち を暗殺 あんさつ して帝位 ていい を奪 うば い、主人公 しゅじんこう を味方 みかた に加 くわ えようとするが拒否 きょひ されたことから粛清 しゅくせい するが、生 い き残 のこ っていた主人公 しゅじんこう と一騎討 いっきうち ちの末 まつ に倒 たお れるという内容 ないよう で、グラディエーターも同 おな じ粗筋 あらすじ を使用 しよう している。しかし、主人公 しゅじんこう を初 はじ めとする主要 しゅよう 人物 じんぶつ の描写 びょうしゃ や戦闘 せんとう シーンの工夫 くふう によって、両 りょう 作品 さくひん の芸術 げいじゅつ 性 せい は全 まった く異 こと なる方向 ほうこう へと向 む けられている。
リドリー・スコット自身 じしん は『ロ ろ ーマ帝国 まていこく の滅亡 めつぼう 』よりもむしろ『スパルタカス』と『ベン・ハー 』(それらはスコットが若 わか い頃 ころ に愛好 あいこう した映画 えいが でもあったという)が古代 こだい ローマを舞台 ぶたい にする上 じょう で影響 えいきょう を避 さ けられなかったと言及 げんきゅう している。その上 うえ で「2000年 ねん という人類 じんるい 文明 ぶんめい の一 ひと つの節目 ふしめ に、人類 じんるい の歴史 れきし に影響 えいきょう を与 あた えた大 だい 帝国 ていこく の分 わ かれ目 め を描 えが きたいと思 おも えた」ともコメントしている"[46] 。
他 た に、コモドゥスの凱旋 がいせん 式 しき の場面 ばめん はヒトラー の意向 いこう で製作 せいさく されたナチス のプロパガンダ映画 えいが 『意志 いし の勝利 しょうり 』を参考 さんこう にしたと言及 げんきゅう している[47] [48] 。一方 いっぽう でスコットは「ヒトラーを真似 まね たというのは正確 せいかく じゃないな。ヒトラーがローマの真似事 まねごと をしたのさ」と皮肉 ひにく を込 こ めてコメントしている[49] 。
評価 ひょうか
批評 ひひょう 家 か の反応 はんのう
映画 えいが レビューサイト「Rotten Tomatoes 」では78%(207名 めい 中 ちゅう 161名 めい )の批評 ひひょう 家 か が本 ほん 作 さく に肯定 こうてい 的 てき な評価 ひょうか を下 くだ し、また平均 へいきん 点 てん は10点 てん 満点 まんてん で7.3点 てん 、批評 ひひょう 家 か の一致 いっち した見解 けんかい は「リドリー・スコット監督 かんとく と豪華 ごうか キャストが、ロ ろ ーマ帝国 まていこく の剣 けん 闘士 とうし の闘 たたか いの迫力 はくりょく と、その裏 うら で起 お きようとしている政治 せいじ 的 てき 陰謀 いんぼう を見事 みごと に表現 ひょうげん している。」となった[50] 。同様 どうよう の映画 えいが レビューサイト「Metacritic 」では46件 けん のレビューのうち、高 こう 評価 ひょうか は33件 けん 、賛否 さんぴ 混在 こんざい は12件 けん 、低 てい 評価 ひょうか は1件 けん で、平均 へいきん 点 てん は100点 てん 満点 まんてん 中 ちゅう 67点 てん だった[51] 。CNNは冒頭 ぼうとう の戦闘 せんとう 場面 ばめん を「最高 さいこう の名 めい 場面 ばめん 」と賞賛 しょうさん し[52] 、『エンターテインメント・ウィークリー 』はラッセル・クロウの情熱 じょうねつ 的 てき な演技 えんぎ はマキシマスを「映画 えいが 世界 せかい の英雄 えいゆう 」の一人 ひとり に押 お し上 あ げ、同 どう 作 さく 全体 ぜんたい も素晴 すば らしい復讐 ふくしゅう 物 ぶつ の映画 えいが に仕上 しあ がっていると評 ひょう した[53] [54] 。2002年 ねん 、イギリスの公営 こうえい 放送 ほうそう チャンネル4 は映画 えいが ランキングで映画 えいが 史上 しじょう の名作 めいさく と並 なら んで第 だい 6位 い に同 どう 作 さく をランキングした[55] 。
一方 いっぽう 、しばしば通俗 つうぞく 的 てき な評価 ひょうか とは異 こと なる評論 ひょうろん で知 し られる批評 ひひょう 家 か ロジャー・イーバート は、この映画 えいが を強 つよ く批判 ひはん した数少 かずすく ない一人 ひとり である。彼 かれ は映像 えいぞう 面 めん を「汚 きたな くてぼやけて見辛 みづら い映画 えいが 」と酷評 こくひょう し、物語 ものがたり についても「喜怒哀楽 きどあいらく を表現 ひょうげん すれば薄 うす っぺらさを避 さ けられると思 おも ったら大 だい 間違 まちが いだ」と罵倒 ばとう した[56] 。
興行 こうぎょう 収入 しゅうにゅう
興行 こうぎょう 収入 しゅうにゅう では成功 せいこう を収 おさ めた。2938箇所 かしょ の映画 えいが 館 かん で一斉 いっせい に公開 こうかい された『グラディエーター』は初 はつ 週 しゅう で3483万 まん ドルの興行 こうぎょう 収入 しゅうにゅう を記録 きろく した[57] 。興行 こうぎょう 収入 しゅうにゅう の勢 いきお いは止 と まらず、数 すう 週間 しゅうかん で早 はや くも巨額 きょがく であった制作 せいさく 費 ひ 1億 おく 300万 まん ドルを全額 ぜんがく 回収 かいしゅう した。正規 せいき 上映 じょうえい 終了 しゅうりょう 時 じ の全米 ぜんべい 興行 こうぎょう 収入 しゅうにゅう は1億 おく 8770万 まん 5427ドルに達 たっ し、続 つづ いて世界 せかい 公開 こうかい が始 はじ まると最終 さいしゅう 的 てき な興行 こうぎょう 収入 しゅうにゅう は4億 おく 5764万 まん 427ドルという破格 はかく の商業 しょうぎょう 的 てき 成功 せいこう となった[58] 。更 さら に映画 えいが 館 かん 上映 じょうえい 終了 しゅうりょう 後 ご 、家庭 かてい 内 ない 視聴 しちょう の需要 じゅよう に向 む けたDVDセールスが始 はじ まるとこれも成功 せいこう を収 おさ めた。DVD版 ばん だけでなくブルーレイ・ディスク版 ばん も発売 はつばい され、メイキングや未 み 収録 しゅうろく 場面 ばめん を追加 ついか して販売 はんばい された。
2009年 ねん 9月 がつ 、映画 えいが 上映 じょうえい 10周年 しゅうねん を前 まえ に完全 かんぜん 版 ばん (ディレクターズ・カット )の販売 はんばい が行 おこな われ、新 あら たに長大 ちょうだい なシーン追加 ついか が行 おこな われた[59] 。
受賞 じゅしょう
商業 しょうぎょう 的 てき 成功 せいこう だけでなく芸術 げいじゅつ 的 てき な評価 ひょうか という点 てん でも『グラディエーター』は主演 しゅえん ラッセル・クロウのアカデミー主演 しゅえん 男優 だんゆう 賞 しょう 受賞 じゅしょう を初 はじ め、アカデミー、ゴールデングローブ、英国 えいこく アカデミー賞 しょう などを独占 どくせん して36個 こ の賞 しょう を受賞 じゅしょう する大 だい 成功 せいこう を収 おさ めている[60] 。ノミネートも含 ふく めると殆 ほとん どの賞 しょう の部門 ぶもん に上 あ げられており、その中 なか でもホアキン・フェニックスのアカデミー助演 じょえん 男優 だんゆう 賞 しょう ノミネート、リドリー・スコットのアカデミー監督 かんとく 賞 しょう ノミネートが特筆 とくひつ される。
映像 えいぞう ソフト
DVD
Blu-ray
Ultra HD Blu-ray
仕様 しよう
DVD(2003年 ねん リリース版 ばん ):カラー、スコープサイズ、dts-ES Discrete 6.1(6.1 英語 えいご )/ドルビーデジタル(5.1 英語 えいご )/ドルビーデジタル(5.1 日本語 にほんご )
Blu-ray(2009年 ねん リリース版 ばん ):カラー、スコープサイズ、dts-HD マスター・オーディオ(5.1 英語 えいご )/dts(5.1 日本語 にほんご )
Blu-ray(2011年 ねん ニューマスターリリース版 ばん ):カラー、スコープサイズ、dts-HD マスター・オーディオ(5.1 英語 えいご )/dts(5.1 日本語 にほんご )
Ultra HD Blu-ray:カラー、スコープサイズ、dts:X(7.1.4 英語 えいご )/dts(5.1 日本語 にほんご )
影響 えいきょう
グラディエーターの大 だい ヒットは特 とく に合衆国 がっしゅうこく 内 うち で「ローマ・ブーム」とも言 い うべき古代 こだい ローマ時代 じだい への関心 かんしん 増加 ぞうか を引 ひ き起 お こし、ニューヨーク・タイムズ 紙 かみ は現象 げんしょう を「グラディエーター効果 こうか ("Gladiator Effect")」と評 ひょう した[61] 。大 おお きく時代 じだい が異 こと なるローマ時代 じだい の政治 せいじ 家 か キケロ (作中 さくちゅう で登場 とうじょう 人物 じんぶつ のモチーフにされている)の専門 せんもん 的 てき な考察 こうさつ 書 しょ 「Cicero: The Life and Times of Rome's Greatest Politician(「キケロ―あるローマの偉大 いだい な政治 せいじ 家 か 、その生涯 しょうがい と生 い きた時代 じだい 」アンソニー・エヴェリット、2001年 ねん )が飛 と ぶように売 う れ、同 おな じくたまたま新 あら たに新訳 しんやく が行 おこな われたアウレリウス帝 みかど の著書 ちょしょ 『自省 じせい 録 ろく 』(グレゴリー・ヘイズ訳 やく 、2000年 ねん )が思索 しさく 書 しょ としては異例 いれい の売 う り上 あ げを記録 きろく した[61] 。
ローマ時代 じだい のみならず歴史 れきし 映画 えいが 自体 じたい もブームとなり『トロイ 』『アレキサンダー 』『キング・アーサー 』と立 た て続 つづ けに歴史 れきし 大作 たいさく が送 おく り出 だ され、リドリー・スコット自身 じしん も十字軍 じゅうじぐん をテーマにした『キングダム・オブ・ヘブン 』の監督 かんとく を請 う け負 お っている。この流 なが れは現在 げんざい まで温存 おんぞん されており、スパルタ時代 じだい をテーマにした『300 〈スリーハンドレッド〉 』が製作 せいさく されている[62] 。
主人公 しゅじんこう として新 あら たに創作 そうさく されたマキシマスはトータルフィルム (英語 えいご 版 ばん ) 誌 し が行 おこな った「印象 いんしょう に残 のこ った50人 にん の主人公 しゅじんこう と悪役 あくやく 」の一人 ひとり にランクインし[63] 、エンパイア 誌 し の「偉大 いだい な主人公 しゅじんこう ランキング」でも選 えら ばれるなど高 たか い知名度 ちめいど を獲得 かくとく した[64] 。主役 しゅやく を務 つと めたラッセル・クロウ の母国 ぼこく オーストラリア ではマキシマスの記念 きねん 切手 きって まで発売 はつばい され[65] 、ラッセル本人 ほんにん が豪州 ごうしゅう 政府 せいふ の招致 しょうち で記念 きねん 式典 しきてん でスピーチを行 おこな っている[65] 。
続編 ぞくへん
大 おお きな成功 せいこう を収 おさ めた『グラディエーター』の続編 ぞくへん 構想 こうそう は早 はや くも公開 こうかい 翌年 よくねん となる2001年 ねん 、製作 せいさく の一人 ひとり ダグラス・ウィックが「映画 えいが 本編 ほんぺん の序章 じょしょう 部分 ぶぶん 」を製作 せいさく する予定 よてい があると発表 はっぴょう した[66] 。しかしデヴィッド・フランゾーニの提案 ていあん により、程 ほど なく企画 きかく は本編 ほんぺん から15年 ねん 後 ご となる「後日 ごじつ 談 だん 」に切 き り替 か えられることが決定 けってい された[67] 。公開 こうかい されていた予定 よてい 構想 こうそう によれば物語 ものがたり はコンモドゥス帝 みかど とマキシマスの死 し から15年 ねん 後 ご 、近衛 このえ 隊 たい が主導 しゅどう 権 けん を握 にぎ る帝国 ていこく が舞台 ぶたい となる。そんな中 なか 、成長 せいちょう したルッシラの子 こ でコンモドゥスの甥 おい であるルキウスを主人公 しゅじんこう とし、彼 かれ が自分 じぶん のルーツを密 ひそ かに探 さぐ ろうとするという内容 ないよう とされた。
ラッセル・クロウも続編 ぞくへん 出演 しゅつえん に意欲 いよく を見 み せ、その上 うえ でマキシマス(或 ある いはその来世 らいせ )を再 ふたた び演 えん じることを強 つよ く希望 きぼう してローマの宗教 しゅうきょう 観 かん や転生 てんせい の概念 がいねん などと絡 から められないかと考 かんが えていると発言 はつげん した[68] 。恐 おそ らく監督 かんとく として要請 ようせい されたであろうリドリー・スコットも続編 ぞくへん 製作 せいさく については前向 まえむ きに検討 けんとう しているとしつつも、「内容 ないよう 的 てき に『グラディエーター2』という訳 わけ にはいかないだろうね」と現行 げんこう 案 あん では続編 ぞくへん とはいえ作品 さくひん テーマが大 おお きく異 こと なる点 てん を指摘 してき した[69] 。ディレクターズカットの内容 ないよう などから、リドリー・スコットがマキシマス、コンモドゥス、ルッシラ、アウレリウスが若 わか い頃 ころ が舞台 ぶたい となる序章 じょしょう を製作 せいさく することを望 のぞ んでいる部分 ぶぶん があり、両 りょう 案 あん を併 あわ せると序章 じょしょう と後日 ごじつ 談 だん を交互 こうご に描 えが いた『ゴッドファーザー PART II 』のスタイルに似 に た続編 ぞくへん という形 かたち になる。
2006年 ねん 、纏 まと まらない状態 じょうたい にリドリー・スコットは自 じ 案 あん に近 ちか い内容 ないよう で脚本 きゃくほん 試案 しあん を製作 せいさく させようとしたが、ドリームワークスは後日 ごじつ 談 だん を製作 せいさく するという意思 いし を曲 ま げなかった[70] 。2009年 ねん 、企画 きかく は完全 かんぜん に暗礁 あんしょう へと乗 の り上 あ げた状態 じょうたい にあったが、インターネット上 じょう で公開 こうかい された「却下 きゃっか された脚本 きゃくほん 案 あん 」とされる文書 ぶんしょ で再 ふたた び話題 わだい を集 あつ めた。それによればマキシマスはローマの神 かみ として転生 てんせい し、帝国 ていこく から迫害 はくがい されるキリスト教徒 きりすときょうと を守 まも るという内容 ないよう であった。さらに終盤 しゅうばん では世界 せかい の歴史 れきし を追 つい 体験 たいけん して、最終 さいしゅう 的 てき に第 だい 二 に 次 じ 世界 せかい 大戦 たいせん にまで至 いた るというかなり荒唐無稽 こうとうむけい な内容 ないよう になっている[71] [72] 。試案 しあん を担当 たんとう したのはニック・ケイブ で、「リドリーとラッセルが一読 いちどく した後 のち 、却下 きゃっか した」とされている。
脚注 きゃくちゅう
注釈 ちゅうしゃく
^ リドリー・スコット の発言 はつげん や史実 しじつ の時 とき 系列 けいれつ などから、おそらくマルコマンニ戦争 せんそう がモデルである。
^ これについてジマーは、同 どう 作品 さくひん のサントラの追加 ついか 版 ばん CDアルバム『モア・ミュージックfromグラディエーター』のノートの中 なか で、「(12曲 きょく 目 め :グラディエーター・ワルツについて)多 おお くの人々 ひとびと が、この楽曲 がっきょく はホルストの惑星 わくせい を思 おも い出 だ させると感想 かんそう を述 の べてくれた。確 たし かに私 わたし はホルストと同 おな じ言語 げんご 、ヴォキャブラリーを使 つか っているが、シンタックス まで同 おな じだとは言 い わない。」とか、「(6曲 きょく 目 め :剣 けん 闘士 とうし (グラディエーター)となった奴隷 どれい について)すでにお分 わ かりのように、これはワーグナー作品 さくひん の模造 もぞう 品 ひん である。」と、暗 あん に盗用 とうよう を認 みと めるような、また開 ひら き直 なお りともとれるコメントをしている。
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