小内こうち返かえし

小内こうち返かえし（こうちがえし）は、柔道じゅうどうの投とう技わざの一ひとつで手技しゅぎの一ひとつ。講道館こうどうかんや国際こくさい柔道じゅうどう連盟れんめい (IJF) での正式せいしき名めい。IJF略号りゃくごうKOU。

概要がいよう

小内こうち刈かりの返かえし技わざで後ごの先さきの技わざの一種いっしゅである。

相手あいての小内こうち刈かりをかわし隅すみ落のような要領ようりょうで返かえす技わざ。お互たがいが右みぎ組ぐみの場合ばあい、右足みぎあしで自分じぶんの右足みぎあしを刈がりに来くる。取とはその動うごきを察知さっちして右足みぎあしをかわし、左ひだりに投なげ落おとす^[1]。別名べつめい小内こうち透とおる（こうちすかし）^[2]、小内こうちすかし（こうちすかし）^[3]。

小内こうち返かえし / Ko-uchi-gaeshi（0s〜） - YouTube KODOKANチャンネル

変化へんか

相手あいての小内こうち刈かりをかわし（すかして）浮落の要領ようりょうで右側みぎがわにひねって引ひき落おとす小内こうち返かえしもある。

お互たがいが右みぎ組ぐみの場合ばあい、相手あいて（受）は小内こうち刈かりを仕掛しかけるために重心じゅうしんを前まえに持もって来きつつ右足みぎあしで自分じぶん（取と）の右足みぎあしを刈がりに来くる。取とはその動うごきを察知さっちして右足みぎあしをかわす。受が刈かり足あしがかわされたことと重心じゅうしんを前まえに持もってきていることで前方ぜんぽうに崩くずれた機きを逃のがさず、取とは体からだを右みぎ、もしくは左ひだりにひねりながら受を引ひき落おとす。すなわち、相手あいての小内こうち刈かりをかわして、相手あいては小内こうち刈かりを仕掛しかけてきた時ときの勢いきおいがついているため、その勢いきおいを利用りようして、相手あいてを回転かいてんさせる様ようにして投なげる。

技わざのメカニズムとしては、浮落と同おなじであり、形かたちは、内股うちまたすかしによく似にている。小内こうち刈かりの返かえし技わざとして見みなされた時ときに小内こうち返かえしという決けつ技わざとなる。しかし、小内こうち刈かりは動うごきが小ちいさくスピードも速はやい技わざであるため、この技わざで返かえすことは非常ひじょうに難むずかしい。

小内こうち返かえし / Ko-uchi-gaeshi（46s〜） - YouTube KODOKANチャンネル

分類ぶんるいと名称めいしょう

講道館こうどうかん・技わざ研究けんきゅう部ぶは「基本きほん的てきな態度たいど」として「決きまり技わざの名称めいしょうは最後さいごに決きまった技わざとする」としている^[4]。その原則げんそくに則のっとれば小内こうち返かえしの名称めいしょうは「浮落」が適切てきせつであるが、同どう研究けんきゅう部ぶで検討けんとうした結果けっか『従来じゅうらいより「返かえし技わざ」「裏うら技わざ」「すかし技わざ」と言いわれてきた技わざで、その名称めいしょうが一般いっぱん的てきに定着ていちゃくしている技わざについては「返かえし」「すかし」を用もちいる』^[4]こととされ、「小内こうち返かえし」が新あらたな名称めいしょうとして1982年ねんに追加ついかされた。その際さい「小内こうちすかし」も新しん名称めいしょうの候補こうほに挙あがったが採用さいようされなかった^[3]。

書籍しょせき『柔道じゅうどう十じゅう講こう』は右みぎ小内こうち刈かりをすかして右みぎ膝ひざ車しゃの様ように返かえす技わざを「小内こうち返かえし」としている^[5]。柔道じゅうどう家かの醍醐だいご敏郎としおはこれは膝ひざ車しゃだとしている^[6]。

参考さんこう文献ぶんけん・脚注きゃくちゅう

^ 柏崎かしわざき克彦かつひこ（監修かんしゅう）『柔道じゅうどう技わざの見極みきわめハンドブック』ベべースボすぼール・マガジン社るまがじんしゃ（原著げんちょ2004年ねん8月がつ5日にち）。ISBN 978-4583612836。「小内こうち返かえし」
^ 大滝おおたき忠夫ただお『柔道じゅうどう十じゅう講こう』下した、不ふ昧堂書店しょてん、日本にっぽん〈体育たいいく図書館としょかんシリーズ〉、1959年ねん7月がつ10日とおか、56-57頁ぺーじ。「小内こうち透とおる」
^ ^a ^b 「柔道じゅうどうの投とう技わざの名称めいしょうについて」『柔道じゅうどう』第だい54巻かん第だい2号ごう、講道館こうどうかん、1983年ねん2月がつ1日にち、22頁ぺーじ。
^ ^a ^b 醍醐だいご敏郎としお『写真しゃしん解説かいせつ講道館こうどうかん柔道じゅうどう投とう技わざ上じょう』本ほんの友とも社しゃ 1999年ねん ISBN 4-89439-188-0
^ 大滝おおたき忠夫ただお『柔道じゅうどう十じゅう講こう』下した、不ふ昧堂書店しょてん、日本にっぽん〈体育たいいく図書館としょかんシリーズ〉、1959年ねん7月がつ10日とおか、55-56頁ぺーじ。「小内こうち返かえし」
^ 醍醐だいご敏郎としお「講道館こうどうかん柔道じゅうどう・投とう技わざ～分類ぶんるいと名称めいしょう～第だい11回かい12.小内こうち返かえし」『柔道じゅうどう』第だい62巻かん第だい4号ごう、講道館こうどうかん、1991年ねん4月がつ1日にち、18頁ぺーじ。

外部がいぶリンク

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柔道じゅうどうチャンネル|小内こうち返かえし

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[ハンドブック-1] 柏崎かしわざき克彦かつひこ（監修かんしゅう）『柔道じゅうどう技わざの見極みきわめハンドブック』ベべースボすぼール・マガジン社るまがじんしゃ（原著げんちょ2004年ねん8月がつ5日にち）。ISBN 978-4583612836。「小内こうち返かえし」

[2] 大滝おおたき忠夫ただお『柔道じゅうどう十じゅう講こう』下した、不ふ昧堂書店しょてん、日本にっぽん〈体育たいいく図書館としょかんシリーズ〉、1959年ねん7月がつ10日とおか、56-57頁ぺーじ。「小内こうち透とおる」

[機関誌0-3] 「柔道じゅうどうの投とう技わざの名称めいしょうについて」『柔道じゅうどう』第だい54巻かん第だい2号ごう、講道館こうどうかん、1983年ねん2月がつ1日にち、22頁ぺーじ。

[ko1-4] 醍醐だいご敏郎としお『写真しゃしん解説かいせつ講道館こうどうかん柔道じゅうどう投とう技わざ上じょう』本ほんの友とも社しゃ 1999年ねん ISBN 4-89439-188-0

[5] 大滝おおたき忠夫ただお『柔道じゅうどう十じゅう講こう』下した、不ふ昧堂書店しょてん、日本にっぽん〈体育たいいく図書館としょかんシリーズ〉、1959年ねん7月がつ10日とおか、55-56頁ぺーじ。「小内こうち返かえし」

[機関誌-6] 醍醐だいご敏郎としお「講道館こうどうかん柔道じゅうどう・投とう技わざ～分類ぶんるいと名称めいしょう～第だい11回かい12.小内こうち返かえし」『柔道じゅうどう』第だい62巻かん第だい4号ごう、講道館こうどうかん、1991年ねん4月がつ1日にち、18頁ぺーじ。

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