両手りょうて絞しぼ

両手りょうて絞しぼ（りょうてじめ）は、柔道じゅうどうの絞しぼ技わざ12本ほんの1つである。講道館こうどうかんや国際こくさい柔道じゅうどう連盟れんめい(IJF)での正式せいしき名めい。IJF略号りゃくごうRYJ。別名べつめい襟えり絞しぼ（えりじめ）。

概要がいよう

その名なの通とおり、両手りょうてで相手あいての襟えりを掴つかんで頸部を絞しめる技わざ。前まえから、両手りょうてで奥おく襟えりを握にぎり、頸部を絞しめる。拳こぶしを襟えりに巻まき付つける様ように引ひくことで、力ちからが入はいりやすくなり、より強力きょうりょくになる。

基本形きほんけいは立たち姿勢しせいで正せい対たいした位置いちから両手りょうてだけで絞しめる場合ばあいと、仰向あおむけになった姿勢しせいで手てと脚あしで絞しめる場合ばあいがある。親指おやゆびを受の上衣うわぎの中なかにして両りょう親指おやゆびの側面そくめんで相手あいての頸動脈みゃくなどを絞しめる。両手りょうてで絞しめる動作どうさに加くわえて、相手あいてを自分じぶんの両脚りょうきゃくで抑おさえながら、相手あいての自由じゆうを奪うばうと、より効果こうか的てきに絞しめることが出来できる。自分じぶんが下したになる体勢たいせいの場合ばあい、自分じぶんの両脚りょうきゃくを上あげ、膝ひざの辺あたりで相手あいての首くびを挟はさむようにし、両りょう足首あしくびを絡からめて膝ひざで抑おさえる。この時とき、自分じぶんの両脚りょうきゃくで相手あいての肩かたを抑おさえ、絞しめている両手りょうてを手前てまえに引ひくと、両手りょうてと両脚りょうきゃくの引ひき合あう力ちからによる反発はんぱつ力りょくによって、反作用はんさようを使つかう事ことが出来できる。これによって、同時どうじに、相手あいてが前まえに倒たおれて逃にげようとするのを防ふせぐ事ことが出来できる。これを脚あしのみでやると、反則はんそくとなる。

変化へんか

裏襟うらえり絞しぼ

裏襟うらえり絞しぼ（うらえりじめ）は4本ほん指ゆびを受の上衣うわぎの中なかにして順じゅん手しゅ、両りょう正せい拳こぶしで受の頸動脈みゃくなどを絞しめる両手りょうて絞しぼ。

上うえ四方しほう挟はさみ

上うえ四方しほう挟はさみ（かみしほうばさみ）は両脚りょうきゃくで受の頭部とうぶを固定こていした両手りょうて絞しぼ。立たち姿勢しせいから右手みぎてを受の左ひだり横よこ襟えり、左手ひだりてを受の右みぎ横よこ襟えりを4本ほん指中ゆびなかで取とり、両りょう拳こぶしを受の頸部に押おし付つけ、座すわりながら頭部とうぶを受側に向むけ上うえ四方しほう固かたの下したのような状態じょうたいになり、両脚りょうきゃくを振ふり上あげて受の頭部とうぶを挟はさみ制せいし、両手りょうてで絞しめる。記録きろく映画えいが『柔道じゅうどうの真髄しんずい 三船みふね十じゅう段だん』での突込絞しぼに似にた形態けいたいである。

海老えび絞しぼ

海老えび絞しぼ（えびじめ）はガードポジションの上うえから受の両脚りょうきゃくの腿もも裏うらに両手りょうてを入いれて両脚りょうきゃくを抱かかえ上あげ、両りょう腕うでを伸のばして受の両りょう横よこ襟えりを取とり胸むねで押おして臀部でんぶを制せいし受の体からだを海老えび状じょうにし、両手りょうてをひきつけ呼吸こきゅうを圧迫あっぱくする。「巴ともえ挫くじけ」に似にた技わざである。別名べつめい提灯ちょうちん潰つぶせ（ちょうちんつぶし）。また、柔道じゅうどう家かの川かわ石せき酒造しゅぞう之の助すけの自著じちょでは「海老えび絞しぼ」というと片かた脚あし担かつぎからの並なみ十じゅう字じ絞しぼである。

外部がいぶリンク

• 両手りょうて絞しぼ / Ryote-jime - YouTube KODOKANチャンネル
• 両手りょうて絞しぼ｜柔道じゅうどうチャンネル