高島たかしま線せん

東海道本線とうかいどうほんせん > 高島たかしま線せん

高島たかしま線せん
高島たかしま線せんを走行そうこうする貨物かもつ列車れっしゃ（2013年ねん12月がつ）
基本きほん情報じょうほう
国くに	日本にっぽん
所在地しょざいち	神奈川かながわ県けん横浜よこはま市し
種類しゅるい	普通ふつう鉄道てつどう（在来ざいらい線せん・貨物かもつ線せん）
起点きてん	鶴見つるみ駅えき
終点しゅうてん	桜木町さくらぎちょう駅えき
駅えき数すう	3駅えき
経由けいゆ路線ろせん	東海道本線とうかいどうほんせん
所有しょゆう者しゃ	東日本旅客鉄道ひがしにほんりょかくてつどう
運営うんえい者しゃ	東日本旅客鉄道ひがしにほんりょかくてつどう（第だい一種いっしゅ鉄道てつどう事業じぎょう者しゃ） 日本にっぽん貨物かもつ鉄道てつどう（第だい二に種しゅ鉄道てつどう事業じぎょう者しゃ）
路線ろせん諸しょ元もと
路線ろせん距離きょり	8.5 km
営業えいぎょうキロ	11.2 km（日本にっぽん貨物かもつ鉄道てつどう）
軌間きかん	1,067 mm
線路せんろ数すう	複線ふくせん（鶴見つるみ - 東高島ひがしたかしま間あいだ） 単線たんせん（上記じょうき以外いがい）
電化でんか方式ほうしき	直流ちょくりゅう1,500 V 架空かくう電車でんしゃ線せん方式ほうしき
路線ろせん図ず

高島たかしま線せん出田いずた町まち付近ふきん

高島たかしま線せん（たかしません）は、東海道本線とうかいどうほんせんの貨物かもつ支線しせんのうち、神奈川かながわ県けん横浜よこはま市し鶴見つるみ区くの鶴見つるみ駅えきから同市どうし神奈川かながわ区くの東高島ひがしたかしま駅えきを経由けいゆし同市どうし中ちゅう区くの桜木町さくらぎちょう駅えきを結むすぶ鉄道てつどう路線ろせん、およびその支線しせんの通称つうしょうである。東海道とうかいどう貨物かもつ線せんに含ふくむ場合ばあいもある。

本ほん項こうでは、この線せんから分岐ぶんきしてかつて横浜よこはま港こう一帯いったいに伸のびていた貨物かもつ線せんである、通称つうしょう横浜よこはま臨港りんこう線せん（よこはまりんこうせん）についても説明せつめいする。なお、鶴見つるみ地区ちくの臨港りんこう線せんについては「鶴見線つるみせん」を、本牧ほんもく埠頭ふとうの臨港りんこう線せんについては「神奈川かながわ臨海りんかい鉄道てつどう本牧ほんもく線せん」をそれぞれ参照さんしょうのこと。

概要がいよう

2014年ねん初頭しょとう時点じてんで現存げんそんする区間くかんは、1964年ねん（昭和しょうわ39年ねん）6月1日にちに桜木さくらぎ町まちまでが全通ぜんつうした貨物かもつ専用せんよう線せんである。花月かげつ総持寺そうじじ駅えき（京急けいきゅう線せん）付近ふきんで東海道とうかいどう貨物かもつ線せんに合流ごうりゅう、鶴見つるみで東海道とうかいどう本線ほんせんや貨物かもつ線せんの東海道とうかいどう貨物かもつ線せん、武蔵野線むさしのせんに接続せつぞくし、新鶴見しんつるみ信号しんごう場じょうや東京貨物とうきょうかもつターミナル駅えき方面ほうめんへと連絡れんらくしている。また、桜木さくらぎ町まちでは根岸線ねぎしせんに接続せつぞくしている。

東日本旅客鉄道ひがしにほんりょかくてつどう（JR東日本ひがしにっぽん）が全線ぜんせんを第だい一種いっしゅ鉄道てつどう事業じぎょう者しゃとして保有ほゆうしているが、定期ていき旅客りょかく列車れっしゃの設定せっていはなく、ごくまれに臨時りんじ・団体だんたい列車れっしゃが運転うんてんされる程度ていどである。もっぱら第だい二に種しゅ鉄道てつどう事業じぎょう者しゃである日本にっぽん貨物かもつ鉄道てつどう（JR貨物かもつ）の貨物かもつ列車れっしゃが運転うんてんされているが、線せん内ない完結かんけつの列車れっしゃはなく、鶴見つるみ以東いとうと根岸線ねぎしせんを結むすぶ中継ちゅうけいルートの役割やくわりを果はたしている。

路線ろせん網もうがこのように縮小しゅくしょうされる前まえは、横浜よこはま港こう一帯いったいに臨港りんこう線せんと貨物かもつ駅えきを張はり巡めぐらせており、横浜よこはま市内しないに発着はっちゃくする貨物かもつおよび船舶せんぱくと連絡れんらくする貨物かもつの取とり扱あつかいを行おこなっていた。

路線ろせんデータ

• 管轄かんかつ・路線ろせん延長えんちょう（営業えいぎょうキロ）
  • 東日本旅客鉄道ひがしにほんりょかくてつどう（第だい一種いっしゅ鉄道てつどう事業じぎょう者しゃ）・日本にっぽん貨物かもつ鉄道てつどう（第だい二に種しゅ鉄道てつどう事業じぎょう者しゃ）：
    • 鶴見つるみ - 桜木さくらぎ町まち間あいだ 8.5 km ※旅客りょかく営業えいぎょう運賃うんちんの設定せっていなし。
• 駅えき数すう：3駅えき（起おこり終点しゅうてん駅えき含ふくむ。旧きゅう・新興しんこう駅えきを除のぞく）
• 軌間きかん：1,067 mm
• 複線ふくせん区間くかん：鶴見つるみ - 東高島ひがしたかしま間あいだ（花月かげつ総持寺そうじじ駅えき付近ふきんまでは東海道とうかいどう貨物かもつ線せんと共用きょうよう）
• 電化でんか区間くかん：全線ぜんせん（直流ちょくりゅう1,500 V）

全ぜん区間くかんがJR東日本ひがしにっぽん横浜よこはま支社ししゃの管轄かんかつである。

運行うんこう形態けいたい

貨物かもつ列車れっしゃ

現在げんざいは東高島ひがしたかしま駅えきで運転うんてん停車ていしゃがあるのみだが、根岸線ねぎしせん根岸ねぎし発着はっちゃくの貨物かもつ列車れっしゃや、逗子ずし発着はっちゃくの甲種こうしゅ車両しゃりょう輸送ゆそう列車れっしゃなどを鶴見つるみ以東いとうと中継ちゅうけいする役割やくわりを担になっており、日にち中ちゅうはおよそ30分ふんおきに列車れっしゃが往来おうらいすることもある。

かつては新興しんこう発着はっちゃくの化学かがく薬品やくひん輸送ゆそう、東高島ひがしたかしま発着はっちゃくの在ざい日米にちべい軍ぐん基地きち「横浜よこはまノース・ドック」専用せんよう線せん発着はっちゃくのジェット燃料ねんりょう輸送ゆそう、日本にっぽん製粉せいふん専用せんよう線せん発着はっちゃくの小麦こむぎ輸送ゆそう、横浜よこはま市場いちば発着はっちゃくの鮮魚せんぎょ輸送ゆそうなどがあった。高島たかしま駅えき構内こうないには横浜よこはま機関きかん区く（旧きゅう・高島たかしま機関きかん区く）があり、同どう駅えきで機関きかん車しゃの付つけ替がえや臨港りんこう線せんから集あつまる貨車かしゃの入いれ換かえを行おこなっていた。東高島ひがしたかしま駅えきは現存げんそんするが、貨車かしゃの発着はっちゃくは現在げんざいはない。

1950年代ねんだいまでの横浜よこはま線せんの貨物かもつが盛さかんであったころは八王子はちおうじなどからの生糸きいと輸送ゆそうも行おこなわれており、千若ちわか信号しんごう場じょう付近ふきんに海うみ神奈川かながわ駅えきがあった。東神奈川ひがしかながわ駅えきと高島たかしま駅えきを結むすぶ貨物かもつ支線しせんもかつて存在そんざいし、廃はい線せん跡あとや橋梁きょうりょうは現在げんざいも残のこっている。

旅客りょかく列車れっしゃ

定期ていき運転うんてんで一般いっぱん営業えいぎょうする旅客りょかく列車れっしゃは設定せっていされていない。以前いぜんは特急とっきゅう「はまかいじ」に使用しようされる185系けいの送おくり込こみ回送かいそう列車れっしゃ（大宮おおみや総合そうごう車両しゃりょうセンター→磯子いそご）が土ど休日きゅうじつの朝あさに設定せっていされていたが、2019年ねん3月がつのダイヤ改正かいせいで中央ちゅうおう線せん特急とっきゅう列車れっしゃの運行うんこう形態けいたいが大おおきく変かわったことと、横浜よこはま駅えき京浜東北線けいひんとうほくせんホームにホームドアの設置せっちが決定けっていしたため、廃止はいしされた。

臨時りんじ列車れっしゃは時折ときおり運転うんてんされており、EF58形かたちお召めし機きと旧きゅう形かたち客車きゃくしゃを使用しようしたイベント列車れっしゃ「横浜よこはま開港かいこう100周年しゅうねん記念きねん号ごう」や、平成へいせい9年ねん9月がつ9日にち記念きねんで企画きかくされた「ミステリートレイン999号ごう」（EF58形かたち+12系けい客車きゃくしゃ）、常磐線じょうばんせんのいわき駅えきから勝田かつた車両しゃりょうセンターのE653系けい・485系けいを使用しようした臨時りんじ急行きゅうこう「横浜よこはまベイエリア号ごう」が走はしったこともある。なお、臨時りんじ急行きゅうこう「横浜よこはまベイエリア号ごう」は、2009年ねん夏なつの横浜よこはま開港かいこう150周年しゅうねん記念きねんとしても運行うんこうされた。2010年ねん9月がつ18日にち - 20日はつかには臨時りんじ快速かいそく「はまみらい号ごう」が485系けい「彩あや（いろどり）」で運行うんこうされた。 そのほか、ATCに対応たいおうしない車両しゃりょうによる団体だんたい臨時りんじ列車れっしゃが高島たかしま線せん経由けいゆで運転うんてんされることがある。

SLブームのころには、新鶴見しんつるみ機関きかん区くに貸かし出だされた蒸気じょうき機関きかん車しゃD51形かたちやC57形かたちを使用しようしたイベント列車れっしゃが数多かずおおく運転うんてんされた。新鶴見しんつるみ機関きかん区くが最終さいしゅう配置はいちのD51 516と横浜よこはま機関きかん区くの転うたて車台しゃだいは現在げんざい横浜よこはま市し中なか区くにある本牧ほんもく市民しみん公園こうえん内うちに静態せいたい保存ほぞんされている。

地元じもと自治体じちたいでは、高島たかしま線せんや東海道とうかいどう貨物かもつ支線しせんを旅客りょかく線せんにしようという運動うんどうがあり、運動うんどうの一環いっかんとして団体だんたい臨時りんじ列車れっしゃが走はしったこともある。現在げんざいでは、京浜けいひん臨海りんかい部ぶ再編さいへん整備せいび協議きょうぎ会かいが東海道とうかいどう貨物かもつ支線しせんの貨客併用へいよう化かへの取とり組くみを行おこなっているところである。さらに、路線ろせんと関係かんけいする神奈川かながわ県けんや東京とうきょう都との地元じもと自治体じちたいにより結成けっせいされた東海道とうかいどう貨物かもつ支線しせん貨客併用へいよう化か整備せいび検討けんとう協議きょうぎ会かいも東海道とうかいどう貨物かもつ支線しせん（高島たかしま線せんを含ふくむ）の貨客併用へいよう化かを路線ろせん所有しょゆう者しゃのJR東日本ひがしにっぽんに対たいして要望ようぼうしており、2012年ねんには同どう協議きょうぎ会かいが貨客併用へいよう化かの検討けんとうルートを公表こうひょうしている（「東海道とうかいどう貨物かもつ線せん#東海道とうかいどう貨物かもつ支線しせん貨客併用へいよう化か」も参照さんしょう）。

その他た

東高島ひがしたかしま駅えきから発着はっちゃくする工こう臨が走行そうこうするときがある。東高島ひがしたかしま駅えきから東海道とうかいどう線せんへ運転うんてんする列車れっしゃが設定せっていされている。基本きほん的てきには田端たばた運転うんてん所しょのEF65形かたち電気でんき機関きかん車しゃが牽引けんいん機きとして使用しようされる。時々ときどき、東高島ひがしたかしま駅えきに留置りゅうちされていることがある。

歴史れきし

横浜よこはま港こうの開港かいこうと鉄道てつどうの創業そうぎょう

1906年ねんごろの横浜よこはま港こう周辺しゅうへん鉄道てつどう網もう、初代しょだい横浜よこはま駅えきは行いき止どまり構造こうぞうとなっている

横浜よこはま港こうは1859年ねん（安政あんせい6年ねん）に開港かいこうとなったが、この時点じてんでは現在げんざいの大だい桟橋さんばしの根元ねもと付近ふきんに2本ほんの突堤とっていがあるだけの港湾こうわん設備せつびであった。1864年ねん（元治もとはる元年がんねん）に、現在げんざい氷川丸ひかわまるが保存ほぞんされている付近ふきんに2本ほんの突堤とっていが増設ぞうせつされ、従来じゅうらいからの突堤とっていを西にし波止場はとばあるいはイギリス波止場はとば、新あたらしい突堤とっていを東ひがし波止場はとばあるいはフランス波止場はとばと称しょうした。1866年ねん（慶応けいおう2年ねん）11月に横浜よこはまは大火たいかに見舞みまわれ、その再建さいけん工事こうじにあたってイギリスより招まねかれたリチャード・ブラントンが横浜よこはまの都市とし計画けいかくや港湾こうわん計画けいかくを進すすめ、また東京とうきょうと横浜よこはまを結むすぶ鉄道てつどうの建設けんせつを提案ていあんすることになった。

詳細しょうさいは「日本にっぽんの鉄道てつどう開業かいぎょう#鉄道てつどう敷設ふせつ計画けいかくの誕生たんじょう」および「横浜よこはま港こう#黒船くろふね来航らいこうと横浜よこはま開港かいこう」を参照さんしょう

明治めいじ5年ねん5月がつ7日にち（グレゴリオ暦れき1872年ねん6月がつ12日にち）、新橋しんばし - 横浜よこはま間あいだで建設けんせつ中ちゅうであった日本にっぽんで最初さいしょの鉄道てつどうのうち、横浜よこはま側がわの完成かんせいした部分ぶぶんを利用りようして、品川しながわ - 横浜よこはま間あいだでの仮かり営業えいぎょうが始はじまった。同年どうねん9月がつ12日にち（グレゴリオ暦れき10月がつ14日にち）、明治天皇めいじてんのうを迎むかえて開業かいぎょう式しきが挙行きょこうされ、正式せいしきに新橋しんばし - 横浜よこはま間あいだの営業えいぎょうが開始かいしされた。この時とき開業かいぎょうした横浜よこはま駅えきは後ごの桜木町さくらぎちょう駅えきで、横浜よこはまの外国がいこく人じん居留きょりゅう地ちや波止場はとばへ近ちかづけることなく、野毛のげ山さんの下したの現在げんざいの位置いちに設置せっちされた。これは、大岡おおおか川がわを渡わたる橋はしを架かけることを嫌きらったためではないかと推測すいそくされている。これに先立さきだって、明治めいじ4年ねん8月がつ8日にち（1871年ねん9月がつ22日にち）に横浜よこはま駅えき構内こうないの海うみ側がわに横浜よこはま機関きかん庫こが開設かいせつされている。

ブラントンは鉄道てつどうの開通かいつうを受うけて、港みなとの埠頭ふとうまで鉄道てつどうを引ひき込こむことを提案ていあんするが、これは実現じつげんしなかった。一方いっぽう、やはりお雇やとい外国がいこく人じんのヘンリー・S・パーマーもまたこの時期じきに政府せいふの依頼いらいで横浜よこはま港こうの修築しゅうちく計画けいかくを進すすめており、これにより西にし波止場はとばから沖おきに突つき出だした大だい桟橋さんばしが建設けんせつされた。計画けいかくでは、この大だい桟橋さんばしと横浜よこはま駅えきを結むすぶ臨港りんこう鉄道てつどうが建設けんせつされることになっていたが、鉄道てつどう予定よてい地ちに当あたっていた郵便ゆうびん蒸気じょうき船せん会社かいしゃ（現げん・日本郵船にっぽんゆうせん）や回漕かいそう業者ぎょうしゃが艀はしけの荷揚にあげ地ちを線路せんろで分断ぶんだんされることを恐おそれて反対はんたいし、結局けっきょく税関ぜいかん構内こうないと桟橋さんばしを結むすぶ線路せんろが敷設ふせつされただけで新橋しんばし - 横浜よこはま間あいだの一般いっぱん鉄道てつどう網もうへは接続せつぞくされなかった。この桟橋さんばし内ないの路線ろせんは4線せん（後のちに5線せん）が並列へいれつで敷しかれており、合計ごうけい150両りょうの貨車かしゃが貨物かもつの搬出はんしゅつ入いれに当あたっていた。しかし、旅客りょかく用ようの波止場はとばであったこともあり、後のちに廃止はいしされた。

横浜よこはま鉄道てつどう海陸かいりく連絡れんらく線せんの開業かいぎょう

1912年ねんごろの横浜よこはま港こう周辺しゅうへん鉄道てつどう網もう、横浜よこはま鉄道てつどうが開通かいつうし、海うみ神奈川かながわへの支線しせんが開通かいつう、新港しんこう埠頭ふとうに臨港りんこう鉄道てつどうが建設けんせつされている

このころ日本にっぽんの重要じゅうような輸出ゆしゅつ商品しょうひんとして生糸きいとがあり、長野ながの県けんや群馬ぐんま県けん、山梨やまなし県けんなどの内陸ないりくの生糸きいと産地さんちから運はこばれた生糸きいとは神奈川かながわ県けん（1893年ねんに東京とうきょう府ふへ移管いかん）南多摩みなみたま郡ぐん八王子はちおうじ町まちに集あつめられ、荷馬にうま車しゃで横浜よこはま港こうへ送おくられていた。この八王子はちおうじと横浜よこはまを結むすぶ重要じゅうような絹きぬの道みちに鉄道てつどうを建設けんせつしようとする動うごきは何なん回かいもあったが、1902年ねん（明治めいじ35年ねん）になりようやく免許めんきょを認みとめられ、横浜よこはま鉄道てつどうという会社かいしゃが設立せつりつされて1906年ねん（明治めいじ39年ねん）6月がつに着工ちゃっこうし、1908年ねん（明治めいじ41年ねん）9月がつ23日にちに東神奈川ひがしかながわ - 八王子はちおうじ間あいだが開通かいつうした。これに合あわせて東海道本線とうかいどうほんせん上じょうに横浜よこはま鉄道てつどうとの連絡れんらく駅えきとして東神奈川ひがしかながわ駅えきが開設かいせつされている。

詳細しょうさいは「横浜よこはま線せん#歴史れきし」および「神奈川かながわ往還おうかん#概要がいよう」を参照さんしょう

横浜よこはま鉄道てつどうでは当初とうしょから、神奈川かながわ沖おきの海うみを埋うめ立たてて岸壁がんぺきを建設けんせつし、そこに貨物かもつ線せんを伸のばして海陸かいりく連絡れんらくを図はかる構想こうそうを持もっていた。横浜よこはま鉄道てつどう発起人ほっきにんらは横浜よこはま倉庫そうこ株式会社かぶしきがいしゃを通つうじて神奈川かながわ沖おきの埋うめ立たて免許めんきょを取得しゅとくし、横浜よこはま鉄道てつどうはそこへ貨物かもつ線せんを延長えんちょうする免許めんきょを取得しゅとくした。これにより東神奈川ひがしかながわ駅えきから海うみ側がわへ貨物かもつ線せんを延長えんちょうすることになったが、この当時とうじすでに東神奈川ひがしかながわ駅えきのすぐ海うみ側がわには京浜けいひん電気でんき鉄道てつどう（後ごの京急けいきゅう本線ほんせん）の線路せんろがあったために、京浜けいひん電気でんき鉄道てつどうの線路せんろを高架こうか化かすることになり、1910年ねん（明治めいじ43年ねん）7月がつ26日にちに下くだり線せんが、7月がつ30日にちに上のぼり線せんが高架こうか化かされた。この京浜けいひん電気でんき鉄道てつどうの仲木戸なかきど駅えき（現在げんざいの京急けいきゅう東神奈川ひがしかながわ駅えき）の下したをくぐって、同年どうねん10月がつに横浜よこはま鉄道てつどうの線路せんろが延長えんちょうされた。延長えんちょうは63チェーン（約やく1.3 km）とされている。海岸かいがん側がわに設置せっちされた海うみ神奈川かながわ駅えきの正式せいしきな開業かいぎょうは、1911年ねん（明治めいじ44年ねん）12月がつ10日とおかとなっている。また1910年ねん（明治めいじ43年ねん）3月がつ31日にち付づけの鉄道てつどう院いん（国有こくゆう鉄道てつどう）と横浜よこはま鉄道てつどうの契約けいやくにより、4月がつ1日にちから横浜よこはま鉄道てつどうを国鉄こくてつが借かり受うけて営業えいぎょうすることになり、この海陸かいりく連絡れんらく線せんは開業かいぎょうから国鉄こくてつが営業えいぎょうすることになった。その後ご1917年ねん（大正たいしょう6年ねん）10月がつ1日にち付づけで横浜よこはま鉄道てつどうは正式せいしきに国有こくゆう化かされ、国鉄こくてつ横浜よこはま線せんとなった。

この横浜よこはま鉄道てつどうの海陸かいりく連絡れんらく線せんは、横浜よこはま港こうにおいて初はじめての臨港りんこう貨物かもつ線せんであった。しかし実際じっさいには、横浜よこはま倉庫そうこがさらに沖合おきあいの埋うめ立たて免許めんきょを取得しゅとくすることができず、岸壁がんぺきの建造けんぞうを行おこなうことができなかったため、海陸かいりく連絡れんらく線せんも結局けっきょく横浜よこはま倉庫そうこの倉庫そうこ群ぐんとの連絡れんらくを果はたしただけで、本格ほんかく的てきな船舶せんぱくとの連絡れんらくを果はたすことはできなかった。

横浜よこはま線せんの海陸かいりく連絡れんらく線せんは、東神奈川ひがしかながわ駅えきの東側ひがしがわで横浜よこはま線せんの本線ほんせんから分岐ぶんきして南みなみへカーブを切きり、京急けいきゅう本線ほんせんを京急けいきゅう東神奈川ひがしかながわ駅えきの下したにあるガードでくぐって、国道こくどう15号ごう（第だい一いち京浜けいひん）を横断おうだんして千若ちわか町まちの海うみ神奈川かながわ駅えきへ至いたる構造こうぞうであった。後のちに高島たかしま駅えきまで開業かいぎょうする貨物かもつ支線しせんも途中とちゅうまでこれと並行へいこうして走はしっていた。国道こくどう15号ごうには横浜よこはま市電しでん生麦なまむぎ線せんが走はしっており、市電しでん東神奈川ひがしかながわ駅前えきまえ電でん停とま付近ふきんで複線ふくせん同士どうしの平面へいめん交差こうさ構造こうぞうとなっていた。このクロッシングポイントでは、国鉄こくてつ側がわの線路せんろに横浜よこはま市電しでんの電車でんしゃのフランジを通とおす隙間すきまが設もうけられておらず、路面ろめん電車でんしゃはフランジを国鉄こくてつのレールに乗のり上あげて通過つうかしていたとの証言しょうげんがある。

新港しんこう埠頭ふとうの造成ぞうせいと横浜よこはま周辺しゅうへんの鉄道てつどう網もうの拡張かくちょう・再編さいへん

1916年ねんごろの横浜よこはま港こう周辺しゅうへん鉄道てつどう網もう、横浜よこはま駅えきが通過つうか式しき配線はいせんの2代目だいめの場所ばしょに移転いてんし、初代しょだい横浜よこはま駅えきは桜木町さくらぎちょう駅えきに改称かいしょう、その貨物かもつ設備せつびは東ひがし横浜よこはま駅えきに分離ぶんりされ、高島たかしまに貨物かもつ駅えきが開設かいせつされている

新港しんこう埠頭ふとうへの臨港りんこう線せんを遊歩道ゆうほどうに転用てんようした汽車きしゃ道どう、一番いちばん手前てまえが港みなと一いち号ごう橋梁きょうりょう

1924年ねんごろの横浜よこはま港こう周辺しゅうへん鉄道てつどう網もう、鶴見つるみから高島たかしままでの貨物かもつ線せんが開通かいつう

横浜よこはま港こうを東京とうきょうへ向むけて出発しゅっぱつするボート・トレイン、牽引けんいん機きは28661（8620形かたち）、1935年ねんごろ

2代目だいめ横浜よこはま駅えきと、その前まえを横切よこぎる高架こうか貨物かもつ線せん

西波止にしはと場じょう・大だい桟橋さんばし・東ひがし波止場はとばによりひとまず対外たいがい貿易ぼうえき港こうの役割やくわりを果はたしていた横浜よこはま港こうであったが、これだけでは艀はしけを経由けいゆした荷扱にあつかいを解消かいしょうするには至いたらず、さらなる拡張かくちょうを必要ひつようとしていた。そのため、西波止にしはと場じょうよりさらに西側にしがわに埋うめ立たてを行おこなって新港しんこう埠頭ふとうを増設ぞうせつする工事こうじに1899年ねん（明治めいじ32年ねん）5月がつから着手ちゃくしゅした。海岸かいがんで艀はしけ扱あつかいをしていた業者ぎょうしゃの要望ようぼうなどもあり、陸続りくつづきに埋うめ立たてを行おこなう計画けいかくを変更へんこうして島しまとすることになり、また凸とつ状じょうから凹状に形状けいじょうに変更へんこうして岸壁がんぺきの増大ぞうだいを図はかる設計せっけい変更へんこうなどを行おこなって、1914年ねん（大正たいしょう3年ねん）に完成かんせいした。

新港しんこう埠頭ふとうの造成ぞうせいに合あわせて、埠頭ふとうに乗のり入いれる臨港りんこう鉄道てつどうの建設けんせつ工事こうじも進すすめられた。この臨港りんこう鉄道てつどうは初代しょだい横浜よこはま駅えき（桜木町さくらぎちょう駅えき）から延長えんちょうする形かたちで工事こうじが行おこなわれ、従来じゅうらいの海岸かいがん付近ふきんへの艀はしけの出入でいりの利便りべんを図はかって、大岡おおおか川がわ河口かこうの沖合おきあいに2つの細長ほそながい人工じんこう島とうを造成ぞうせいして、その間あいだを橋はしで結むすぶ形かたちとされた。この各かく橋はしは横浜よこはま駅えき側がわから港みなと一いち号ごう橋梁きょうりょう - 港みなと三さん号ごう橋梁きょうりょうとなっており、港みなと一いち号ごう橋梁きょうりょうは1907年ねん（明治めいじ40年ねん）アメリカン・ブリッジ製せい100フィートトラス橋きょうとプレートガーダー橋きょうの組くみ合あわせ、港みなと二に号ごう橋梁きょうりょうは港みなと一いち号ごう橋梁きょうりょうと同おなじアメリカン・ブリッジ製せい100フィートトラス橋きょうで、港みなと三さん号ごう橋梁きょうりょうは1909年ねん（明治めいじ42年ねん）川崎かわさき造船ぞうせん所しょ（川崎重工業かわさきじゅうこうぎょう、川崎かわさき造船ぞうせんを経へて現げん・川崎重工業かわさきじゅうこうぎょう船舶せんぱく海洋かいようディビジョン）製せい30フィートプレートガーダー橋きょうであった。この経路けいろは鉄道てつどう廃止はいし後ご、遊歩道ゆうほどうに整備せいびされて汽車きしゃ道どうとして現存げんそんする。このうち港みなと三さん号ごう橋梁きょうりょうについては、生糸きいと検査けんさ所しょ引ひき込こみ線せんに使つかわれていた大岡おおおか橋梁きょうりょうの1874年ねんごろイギリス製せいの63フィートポニーワーレントラス橋きょうを短縮たんしゅくしたものを、従来じゅうらいのプレートガーダー橋きょうの脇わきに移設いせつ保存ほぞんしてある。

詳細しょうさいは「汽車きしゃ道どう#橋梁きょうりょう」および「横浜よこはま市し認定にんてい歴史れきし的てき建造けんぞう物ぶつ#横浜よこはま市し認定にんてい歴史れきし的てき建造けんぞう物ぶつの一覧いちらん」を参照さんしょう

この新港しんこう埠頭ふとうへの臨港りんこう線せんは通称つうしょう税関ぜいかん線せん（ぜいかんせん）と呼よばれ、複線ふくせんで建設けんせつされた。全長ぜんちょうは約やく0.8 kmであったが、後のちに横浜よこはま港みなと駅えきが開設かいせつされた際さいには東ひがし横浜よこはま駅えきとの距離きょりは1.6マイル/2.5 kmとされている。新港しんこう埠頭ふとう内ないでは各かく埠頭ふとうや倉庫そうこの前まえまで引ひき込こみ線せんが伸のばされていた。1910年ねん（明治めいじ43年ねん）8月がつに一いち通とおりの工事こうじが完成かんせいした。初はじめて臨港りんこう線せんが実際じっさいに利用りようされたのは、台風たいふうによって東海道とうかいどう本線ほんせんが不通ふつうになったことにより、名古屋なごや・清水しみずから臨時りんじに手配てはいした船舶せんぱくを横浜よこはま港こう新港しんこう埠頭ふとうまで運航うんこうした時ときに、仮設かせつした横浜よこはま埠頭ふとうの駅えきから横浜よこはま駅えきまで乗客じょうきゃくを輸送ゆそうした際さいで、同年どうねん8月がつ15日にちのことであった。しかし、実際じっさいに貨物かもつ輸送ゆそうに供用きょうようされるには時間じかんがかかり、1911年ねん（明治めいじ44年ねん）2月がつに輸入ゆにゅう豆粕まめかすの、5月に輸出ゆしゅつ茶ちゃの輸送ゆそう試験しけんを行おこなった上うえで、9月1日にちに横浜よこはま港こう荷扱にあつかい所しょが設置せっちされて、一般いっぱんに供用きょうようが開始かいしされた。初日しょにちの輸送ゆそうは、製紙せいし原料げんりょう用ようウッドパルプ30トンと機械きかい14トンであった。

その後ご1912年ねん（大正たいしょう元年がんねん）に新港しんこう埠頭ふとうから本土ほんどへの新港しんこう橋梁きょうりょうを架かけて、横浜よこはま税関ぜいかんのところまでこの路線ろせんが延長えんちょうされた。この新港しんこう橋梁きょうりょうは1912年ねん浦賀うらが船渠せんきょ（現げん・住友重機械工業すみともじゅうきかいこうぎょう）製せい100フィートポニーワーレントラス橋きょうで、大蔵省おおくらしょう臨時りんじ建築けんちく部ぶ（国有こくゆう財産ざいさん局きょくを経へて現げん・財務省ざいむしょう理財りざい局きょく国有こくゆう財産ざいさん調整ちょうせい課か）が設計せっけいしたという珍めずらしい鉄道てつどう橋きょうである。

しかしこの新港しんこう埠頭ふとうへの臨港りんこう線せんは大おおきな問題もんだいを抱かかえていた。貨物かもつ列車れっしゃの運行うんこうには貨車かしゃの入にゅう換かわ作業さぎょうがつきものであるが、新港しんこう埠頭ふとう内ないには入いれ換かわのための操車そうしゃ場じょうを建設けんせつする余地よちがなかったのである。このため、入にゅう換かわは横浜よこはま駅えきにおいて実施じっしすることとされたが、実際じっさいには横浜よこはま駅えきにも入いれ換かわ設備せつびを増設ぞうせつする余裕よゆうはなかった。このため、折おりから進すすめられていた東海道とうかいどう本線ほんせんの線路せんろ改良かいりょう計画けいかくと合あわせて高島たかしま町まちに入にゅう換かわ設備せつびを持もった駅えきを設置せっちすることになった。

この時代じだいまでの東海道とうかいどう本線ほんせんは、新橋しんばし方面ほうめんから来きた列車れっしゃは現在げんざいの桜木町さくらぎちょう駅えきにあたる初代しょだい横浜よこはま駅えきまで乗のり入いれた上うえで、そこで折おり返かえして程ほどヶ谷たに駅えき（現げん・保土ケ谷ほどがや駅えき）方面ほうめんへ向むかうスイッチバック構造こうぞうになっていた。しかしこれに伴ともなう運転うんてん上じょうの手間てまは大おおきなものであったため、通とおし運転うんてんができるようにする改良かいりょう工事こうじが計画けいかくされ、2代目だいめの横浜よこはま駅えきの建設けんせつが始はじめられた。まず、初代しょだいの横浜よこはま駅えきから本線ほんせんの線路せんろに沿そって貨物かもつ線せんが敷しかれ、高島たかしま荷扱にあつかい所しょまで1913年ねん（大正たいしょう2年ねん）6月がつ2日にちに開通かいつうした。続つづいて、2代目だいめ横浜よこはま駅えきが1915年ねん（大正たいしょう4年ねん）8月がつ15日にちに開業かいぎょうし、初代しょだいの横浜よこはま駅えきは桜木町さくらぎちょう駅えきに改称かいしょうした。その後ご、桜木町さくらぎちょう駅えきまでの電車でんしゃの運転うんてんの準備じゅんびが進すすみ、1915年ねん（大正たいしょう4年ねん）12月30日にちに旅客りょかく用ようの駅えきを桜木町さくらぎちょう駅えき、貨物かもつ用ようの駅えきを東ひがし横浜よこはま駅えきとして分離ぶんりした。この際さいに高島たかしま荷扱にあつかい所しょを高島たかしま駅えきとし、高島たかしまと程ほどヶ谷たにを結むすぶ複線ふくせんの貨物かもつ線せんが開通かいつうした。この程ほどヶ谷だにと結むすぶ貨物かもつ線せんは、横浜よこはまと桜木さくらぎ町まちを結むすぶ電車でんしゃ用ようの線路せんろをオーバークロスする関係かんけいで2代目だいめ横浜よこはま駅えきの駅舎えきしゃ前まえを高架こうかで横切よこぎっており、せっかくの格式かくしきある駅舎えきしゃの景観けいかんを損そこなっていた。また高島たかしま - 東ひがし横浜よこはま間あいだが複線ふくせん化かされ、初代しょだい横浜よこはま駅えき構内こうないにあった横浜よこはま機関きかん庫こが高島たかしまに移転いてんして高島たかしま機関きかん庫ことなった。この高島たかしま機関きかん庫こが、臨港りんこう線せんの機関きかん車しゃ運用うんようの要ようとなった。

「横浜よこはま駅えき#歴史れきし」および「東ひがし横浜よこはま駅えき」も参照さんしょう

さらに鶴見つるみから高島たかしまを結むすぶ路線ろせんの建設けんせつ工事こうじが進すすめられ、1917年ねん（大正たいしょう6年ねん）6月がつ17日にちに鶴見つるみ - 高島たかしま間あいだ4.1マイルが複線ふくせんで開通かいつうした。この路線ろせんは先さきの横浜よこはま鉄道てつどう海陸かいりく連絡れんらく線せんと平面へいめん交差こうさしており、交差こうさ地点ちてんに海うみ神奈川かながわ信号しんごう扱所が設置せっちされた。また東神奈川ひがしかながわと高島たかしまを結むすぶ連絡れんらく線せんも同時どうじに開通かいつうし、横浜よこはま線せんからの貨物かもつ列車れっしゃが高島たかしま駅えきに乗のり入いれられるようになった。ただし、東神奈川ひがしかながわから高島たかしまへの線せんは構内こうないの西側にしがわにつながっていて東ひがし横浜よこはま・横浜よこはま港こう方面ほうめんへの線路せんろとは直接ちょくせつつながっておらず、行いき来きには転てん線せん作業さぎょうを行おこなう必要ひつようがあった。また、この東神奈川ひがしかながわ - 高島たかしま間あいだの支線しせん上じょうの駅えきとして東高島ひがしたかしま駅えきが1924年ねん（大正たいしょう13年ねん）10月がつ1日にちに開設かいせつされた。こうして鶴見つるみから程ほどヶ谷たにまで旅客りょかくと貨物かもつが別線べつせんになり、改良かいりょう工事こうじが完成かんせいした。新あたらしく設置せっちされた高島たかしま駅えきが臨港りんこう線せんの貨車かしゃ入いれ換かわ作業さぎょうの核かくとなり、新港しんこう埠頭ふとうの海陸かいりく連絡れんらく設備せつびが完成かんせいすることになった。

こうしてひとまず完成かんせいした横浜よこはまの臨港りんこう鉄道てつどう網もうは、折おりからの第だい一いち次じ世界せかい大戦たいせんとその戦後せんごの貿易ぼうえき量りょうの増大ぞうだいによって活況かっきょうを呈ていした。これに伴ともない1919年ねん（大正たいしょう8年ねん）には東ひがし横浜よこはま駅えきの改良かいりょう工事こうじが実施じっしされている。1920年ねん（大正たいしょう9年ねん）7月がつ23日にちに、横浜よこはま港こう荷扱にあつかい所しょは正式せいしきに駅えきとなり、横浜よこはま港みなと駅えきとなった。新港しんこう埠頭ふとうの4号ごう岸壁がんぺきの脇わきに島しま式しきホームが設置せっちされ、日本郵船にっぽんゆうせんおよび東洋とうよう汽船きせん（昭和海運しょうわかいうんを経へて現げん・日本郵船にっぽんゆうせん）のサンフランシスコ航路こうろ出航しゅっこう日びに合あわせて乗船じょうせん客きゃくおよび見送みおくり客きゃくを運はこぶ旅客りょかく列車れっしゃ「ボート・トレイン」が運転うんてんされるようになり、限定げんてい的てきではあるが旅客りょかく扱あつかいをも行おこなうようになった。1921年ねん8月がつ1日にちダイヤ改正かいせいによる時刻じこくは東京とうきょう9時じ15分ふん - 横浜よこはま港こう10時じ10分ふん（第だい151列車れっしゃ）、横浜よこはま港こう12時じ35分ふん - 東京とうきょう13時じ30分ふん（第だい152列車れっしゃ）、東京とうきょう12時じ35分ふん - 横浜よこはま港こう13時じ30分ふん（第だい153列車れっしゃ）、横浜よこはま港こう15時じ25分ふん - 東京とうきょう16時じ20分ふん（第だい154列車れっしゃ）で、前まえの2列車れっしゃが東洋とうよう汽船きせんの、後ごの2列車れっしゃが郵船ゆうせんの便びんに接続せつぞくし、途中とちゅう停車駅ていしゃえきは新橋しんばし、品川しながわ、大森おおもりであった。

詳細しょうさいは「ボート・トレイン#横浜よこはま港みなと駅えき」および「東洋とうよう汽船きせん#苦難くなん期き」を参照さんしょう

関東大震災かんとうだいしんさいと再度さいどの鉄道てつどう網もう再編さいへん

1929年ねんごろの横浜よこはま港こう周辺しゅうへん鉄道てつどう網もう、横浜よこはま駅えきが3代目だいめの位置いちに移転いてん

このように1920年代ねんだいまでに横浜よこはまの臨港りんこう鉄道てつどう網もうは整備せいびされ、鶴見つるみ - 程ほどヶ谷間たにまでは旅客りょかく列車れっしゃと貨物かもつ列車れっしゃが別べつの線路せんろに分離ぶんりして運行うんこうする形態けいたいが実現じつげんしていた。しかし大正たいしょう時代じだいの都市としへの人口じんこう集中しゅうちゅうに伴ともない、大都市だいとしの貨物かもつ駅えきが扱あつかう貨物かもつ量りょうが激増げきぞうしており、既存きそんの貨物かもつ駅えきの能力のうりょくでは処理しょりが困難こんなんとなってきていた。またこの当時とうじ、東京とうきょうへ東海道とうかいどう本線ほんせん側がわから発着はっちゃくする貨物かもつ列車れっしゃの入にゅう換かわ作業さぎょうを受うけ持もっていた品川しながわ操車そうしゃ場じょうの能力のうりょくも限界げんかいに達たっしつつあり、改良かいりょうが必要ひつようとなっていた。そこに1923年ねん（大正たいしょう12年ねん）9月がつ1日にち、関東大震災かんとうだいしんさいが発生はっせいし、完成かんせいしたばかりの2代目だいめ横浜よこはま駅えきのほか、桜木町さくらぎちょう駅えき、高島たかしま駅えき、東ひがし横浜よこはま駅えきなどが甚大じんだいな被害ひがいをこうむった。これを契機けいきとして、抜本ばっぽん的てきな改良かいりょう工事こうじを実施じっしすることになった。

この際さいに2代目だいめの横浜よこはま駅えきは、東海道とうかいどう本線ほんせん・桜木さくらぎ町まちへ通つうじる電車でんしゃ線せん・高島たかしま - 程ほどヶ谷間たにまの貨物かもつ線せんに囲かこまれた場所ばしょに立地りっちしていて手狭てぜまであったこと、急きゅう曲線きょくせん上じょうに位置いちしていて不便ふべんであったことなどから、横浜よこはまの震災しんさい復興ふっこうの都市とし計画けいかくとも併あわせて検討けんとうの上うえで、日にち清しん戦争せんそうの際さいに神奈川かながわ - 程ほどヶ谷間たにまに軍ぐんが建設けんせつした短絡たんらく線せん上じょうに3代目だいめの横浜よこはま駅えきを建設けんせつして再さい移転いてんすることになった。1928年ねん（昭和しょうわ3年ねん）10月がつ15日にちにこの3代目だいめ横浜よこはま駅えきが開業かいぎょうした。

これと並行へいこうして貨物かもつ線せんの再編さいへんも進すすめられた。品川しながわと鶴見つるみの間あいだを新川崎しんかわさき経由けいゆで結むすぶ東海道とうかいどう本線ほんせんの貨物かもつ支線しせん、通称つうしょう品しな鶴づる線せんは1929年ねん（昭和しょうわ4年ねん）8月がつ21日にちに開通かいつうし、この区間くかんに品川しながわ操車そうしゃ場じょうの貨車かしゃ操車そうしゃ作業さぎょうを代替だいたいする新鶴見しんつるみ操車そうしゃ場じょうが開設かいせつされた。そして鶴見つるみより西側にしがわでは、旅客りょかく線せんに並行へいこうして程ほどヶ谷たにまでの貨物かもつ線せんが建設けんせつされ、程ほどヶ谷だにから先さき平塚ひらつかまでの既すでに開通かいつうしていた貨物かもつ線せんと接続せつぞくして、長大ちょうだいな区間くかんの客きゃく貨分離ぶんりが完成かんせいした。東海道とうかいどう本線ほんせんの貨物かもつ列車れっしゃはこの新設しんせつされた貨物かもつ線せん経由けいゆで運行うんこうされるようになったことから、高島たかしま - 程ほどヶ谷間たにまの貨物かもつ線せんは不要ふようとなり、同年どうねん9月がつ16日にちに廃止はいしとなった。これにより、臨港りんこう線せんは鶴見つるみで東海道とうかいどう本線ほんせんから、東神奈川ひがしかながわで横浜よこはま線せんから分岐ぶんきして埠頭ふとうへ至いたる行いき止どまりの貨物かもつ線せんとなり、発着はっちゃくする貨車かしゃの多おおくは新鶴見しんつるみ操車そうしゃ場じょうを経由けいゆして運行うんこうされるようになり、高島たかしま駅えきで補助ほじょ的てきな操車そうしゃ作業さぎょうを行おこなう形態けいたいへと移行いこうした。

工業こうぎょう地帯ちたいの発展はってんと臨港りんこう鉄道てつどう網もうの完成かんせい

1935年ねんごろの横浜よこはま港こう周辺しゅうへん鉄道てつどう網もう、横浜よこはま港こうとその周辺しゅうへんの工業こうぎょう地帯ちたいに貨物かもつ支線しせんが敷設ふせつされる

1920年代ねんだい後半こうはんから1930年代ねんだいにかけて、横浜よこはまの港湾こうわん整備せいびは神奈川かながわ区く、鶴見つるみ区くの沖合おきあいへと進展しんてんするようになった。この時代じだいになると工業こうぎょうの発展はってんが進すすみ、臨港りんこう線せんは単たんに船舶せんぱくとの連絡れんらくを果はたすばかりではなく、臨海りんかい工業こうぎょう地帯ちたいの貨物かもつ輸送ゆそうをも担になうようになっていった。このため、埋立うめたて地ちに造成ぞうせいされた岸壁がんぺきや工業こうぎょう地帯ちたいへと次々つぎつぎに貨物かもつ支線しせんが延長えんちょうされていった。1934年ねん（昭和しょうわ9年ねん）3月がつ1日にちには恵比須えびす町まち、宝町たからまち、大黒おぐろ町まちの埋立うめたて地ちへ入江いりえ駅えきから分岐ぶんきして新興しんこう駅えきまでの支線しせんが開通かいつうした。続つづいて6月がつ15日にちには山内やまうち埠頭ふとうの完成かんせいに伴ともない高島たかしま（実際じっさいには千若ちわか信号しんごう場じょう） - 山内やまうち町まち間あいだが、高島たかしま埠頭ふとうの完成かんせいに伴ともない高島たかしま - 表高おもてだか島とう間あいだが、それぞれ開通かいつうした。さらに瑞穂みずほ埠頭ふとうの完成かんせいに伴ともない、1935年ねん（昭和しょうわ10年ねん）7月がつ15日にちには入江いりえ駅えきから（実際じっさいには千若ちわか信号しんごう場じょうから）分岐ぶんきして瑞穂みずほ駅えきまでが開業かいぎょうした。この線せんは海うみ神奈川かながわ駅えきのある地点ちてんを通過つうかして瑞穂みずほ駅えきへ向むかっていたが、瑞穂みずほ駅えきへの支線しせんが開通かいつうしたころには海うみ神奈川かながわ駅えきは高島たかしま線せんより北側きたがわの、現在げんざいは下水げすい処理しょり場じょうになっているあたりに移転いてんしていたとされており、瑞穂みずほへの支線しせんが海うみ神奈川かながわ駅えきの構内こうないを通とおったことはなかったとされる。しかし海うみ神奈川かながわ駅えきのキロ程ほどは変更へんこうされておらず、実際じっさいに移転いてんした日付ひづけは不明ふめいとなっている。一方いっぽうで、東ひがし横浜よこはま駅えきから生糸きいと検査けんさ所しょまでの引ひき込こみ線せんが1928年ねん（昭和しょうわ3年ねん）3月がつ31日にちに開通かいつうした。

1935年ねんの瑞穂みずほ駅えきへの支線しせん開通かいつうにより、横浜よこはまの臨港りんこう鉄道てつどう網もうはほぼ完成かんせいを見みた。『横浜よこはま市し統計とうけい書しょ』および『横浜よこはま港湾こうわん統計とうけい年報ねんぽう』を分析ぶんせきした資料しりょうによれば、横浜よこはま市しに鉄道てつどうを通つうじて到着とうちゃくした貨物かもつ量りょうは1911年ねん（明治めいじ44年ねん）の30万まんトンから1928年ねん（昭和しょうわ3年ねん）の223万まんトンへ約やく7.4倍ばいに、発送はっそうされた貨物かもつ量りょうは50万まんトンから255万まんトンへ約やく5.1倍ばいに増加ぞうかした。また、単たんに船舶せんぱくを通つうじて到着とうちゃく・発送はっそうされる貨物かもつを鉄道てつどうで中継ちゅうけいして国内こくない各地かくちと結むすぶ機能きのうから、臨海りんかい工業こうぎょう地帯ちたいにおける加工かこう・生産せいさんにかかわる輸送ゆそうが増大ぞうだいしていった。1929年ねん（昭和しょうわ4年ねん）の統計とうけいによると、船舶せんぱくで到着とうちゃくして鉄道てつどうで出荷しゅっかされた品目ひんもくは主おもに豆粕まめかす・大豆だいず・リン酸さんアンモニウム・重油じゅうゆ・木材もくざい・小麦こむぎ・石炭せきたん・台湾たいわん米べい・レール、鉄道てつどうで到着とうちゃくして船舶せんぱくで出荷しゅっかされた品目ひんもくは生糸きいと、鉄道てつどうで到着とうちゃくして横浜よこはま市内しないで消費しょうひされた品目ひんもくが砂利じゃり・木炭もくたん・内地ないち米まい・石材せきざい・石灰石せっかいせき・屑糸くずいと・木材もくざい・小麦こむぎ、横浜よこはま市内しないで生産せいさんされて鉄道てつどうで出荷しゅっかされた品目ひんもくが揮発きはつ油ゆ・板いた・麩ふすまとなっている。

このころの臨港りんこう線せんでは、高島たかしま機関きかん区くの所属しょぞく機関きかん車しゃが主おもに使用しようされており、機種きしゅとしては5500形かたち、6750形かたち、6760形かたち、C58形かたちなどであった。

しかし第だい二に次じ世界せかい大戦たいせん（大だい東亜とうあ戦争せんそう、太平洋戦争たいへいようせんそう）の勃発ぼっぱつにより、アメリカとの旅客りょかく航路こうろは休止きゅうしされ、ボート・トレインの運行うんこうも中止ちゅうしになった。大戦たいせん前まえのボート・トレインの最終さいしゅう運行うんこうの記録きろくは明確めいかくでないが、大戦たいせん前ぜん最後さいごの対たい米べい航路こうろ出航しゅっこうが1941年ねん（昭和しょうわ16年ねん）7月がつ18日にちの浅間あさま丸まるであることから、この日ひではないかとされている。対たい米べい戦争せんそう開戦かいせん後ごは、1942年ねん（昭和しょうわ17年ねん）4月がつ1日にちから横浜よこはま港みなと駅えきは帝国ていこく海軍かいぐん関連かんれんの貨物かもつ専用せんように使用しようされることになった。大戦たいせん末期まっきには横浜よこはま市しは激はげしい空襲くうしゅうを受うけ、高島たかしま駅えき、入江いりえ駅えき、海うみ神奈川かながわ駅えき、千若ちわか信号しんごう場じょう、表おもて高島たかしま駅えきなども大おおきな被害ひがいを受うけた。しかし東ひがし横浜よこはま駅えきや横浜よこはま港みなと駅えきは一部いちぶを損傷そんしょうしたのみで大半たいはんは健在けんざいであった。

「日本にっぽん本土ほんど空襲くうしゅう#横浜よこはま」および「東京とうきょう大だい空襲くうしゅう#その後ごの東京とうきょう都とへの空襲くうしゅう」も参照さんしょう

連合れんごう軍ぐん占領せんりょう時代じだい

大だい東亜とうあ戦争せんそうが終結しゅうけつすると、連合れんごう軍ぐんの日本にっぽんへの進駐しんちゅうが開始かいしされた。横浜よこはま港こうでは新港しんこう埠頭ふとうなどが接収せっしゅうされ、臨港りんこう線せんの各駅かくえきが進駐軍しんちゅうぐんの輸送ゆそうの拠点きょてんとされた。まずは琉球りゅうきゅうやフィリピン、中部ちゅうぶ太平洋たいへいよう戦線せんせんなどから厚木あつぎ基地きち経由けいゆの航空機こうくうきで米国べいこく本土ほんどへ帰還きかんする傷病しょうびょう兵へいを、横浜よこはま市場いちば駅えきと相模さがみ線せん厚木あつぎ駅えきの間あいだで輸送ゆそうするところから始はじめられた。さらに全国ぜんこくに進駐しんちゅうする部隊ぶたいやその基地きちへの補給ほきゅう物資ぶっしの輸送ゆそうが各駅かくえきから行おこなわれた。臨港りんこう線せんにかかわる駅えきから発送はっそうされた物資ぶっしとしては、横浜よこはま港みなと駅えきおよび東ひがし横浜よこはま駅えきから一般いっぱん貨物かもつ、表ひょう高島たかしま駅えきから火薬かやく類るい・石油せきゆ類るい、瑞穂みずほ駅えきから木材もくざい・車両しゃりょう類るい、新興しんこう駅えきから車両しゃりょう類るいなどであった。

臨港りんこう線せんの各駅かくえきの中なかでも、日本にっぽんに駐屯ちゅうとんしていた米べい軍ぐん第だい8軍ぐんの司令しれい部ぶ（関内かんない＝現げん・横浜よこはま市し中ちゅう区く海岸かいがん通どおり）にも近ちかく、貨物かもつ駅えきで日本人にっぽんじん旅客りょかくと接触せっしょくすることのなかった東ひがし横浜よこはま駅えきは便利べんりに使用しようされ、連合れんごう軍ぐん専用せんよう列車れっしゃの発着はっちゃくにも使用しようされた。一時期いちじきは北海道ほっかいどうの札幌さっぽろと結むすぶ専用せんよう列車れっしゃ「ヤンキー・リミテッド」が東ひがし横浜よこはま発着はっちゃくだったことがあったほか、第だい8軍ぐん司令しれい官かん専用せんよう列車れっしゃ「オクタゴニアン」の発着はっちゃくにも使用しようされていた。また、東ひがし横浜よこはま駅えきは冷蔵れいぞう車しゃを使用しようした輸送ゆそうの拠点きょてんともなっていた。アメリカ本国ほんごくから冷凍れいとう船せんで運はこばれてきた肉にくや野菜やさいは横浜よこはま港こうに陸揚りくあげされ、冷蔵れいぞう車しゃに搭載とうさいして全国ぜんこくの米べい軍ぐん基地きちに輸送ゆそうされていた。日本にっぽん側がわでは冷蔵れいぞう車しゃは鮮魚せんぎょ輸送ゆそうに使用しようするのが一般いっぱん的てきで魚さかなの匂においが車両しゃりょうに付着ふちゃくしており、厳きびしく清掃せいそうを要求ようきゅうされていた。常時じょうじ冷蔵れいぞう車しゃが東ひがし横浜よこはま駅えき構内こうないに待機たいきしており、必要ひつよう時じに横浜よこはま港みなと駅えきの埠頭ふとうに回送かいそうされて、そこで貨物かもつを搭載とうさいして発送はっそう作業さぎょうを行おこなっていた。日本にっぽんでは、魚介ぎょかい類るいと一緒いっしょの箱はこに氷こおりを入いれる「抱いだき氷ごおり」輸送ゆそうが一般いっぱん的てきであったのに対たいして、進駐軍しんちゅうぐん向むけ輸送ゆそうでは冷蔵れいぞう車しゃそのものに装備そうびされた氷こおり槽そうに氷こおりを入いれて冷却れいきゃくするアメリカ流りゅうの運用うんようが求もとめられ、横浜よこはま市内しないの製氷せいひょう業者ぎょうしゃから大量たいりょうの氷こおりが供給きょうきゅうされていた。

「冷蔵れいぞう車しゃ#日本にっぽんでの冷蔵れいぞう車しゃの歴史れきし」および「連合れんごう軍ぐん専用せんよう列車れっしゃ#国鉄こくてつの専用せんよう列車れっしゃ」も参照さんしょう

朝鮮ちょうせん動乱どうらんに際さいしても、日本にっぽんに駐屯ちゅうとんしていたアメリカ軍ぐんの派遣はけんが行おこなわれ、これに際さいして貨物かもつ輸送ゆそうが活発かっぱつに行おこなわれた。関東かんとうに駐屯ちゅうとんしていた部隊ぶたいを九州きゅうしゅう方面ほうめんへ送おくり出だす輸送ゆそうに臨港りんこう線せんが関かかわったほか、アメリカ本土ほんどから船ふねで送おくられてきた補給ほきゅう物資ぶっしが横浜よこはま港こうに陸揚りくあげされ、貨物かもつ列車れっしゃで各地かくちへ運はこばれていた。

第だい二に次じ世界せかい大戦たいせん後ごの最盛さいせい期き

対たい日にち講和こうわ条約じょうやく発効はっこう後ごも暫しばらくの間あいだアメリカ軍ぐんによる新港しんこう埠頭ふとうの使用しようは継続けいぞくされ、第だい3次じ鳩山はとやま一郎いちろう内閣ないかく下したの1956年ねん（昭和しょうわ31年ねん）5月がつ10日とおか、ようやく返還へんかん協定きょうてい書しょが調印ちょういんされた。これを受うけて1957年ねん（昭和しょうわ32年ねん）8月がつ28日にちに、第だい二に次じ世界せかい大戦たいせん後ご初はじめてのボート・トレインがC58形かたち蒸気じょうき機関きかん車しゃの牽引けんいんにより運行うんこうされた。これはサンフランシスコ航路こうろの氷川丸ひかわまる出航しゅっこうに合あわせたものであった。しかし海外かいがい旅行りょこうは航空機こうくうきの時代じだいへと急速きゅうそくに移うつり変かわっていき、1960年ねん（昭和しょうわ35年ねん）8月がつ27日にちの氷川丸ひかわまる出航しゅっこうに合あわせて東京とうきょう - 横浜よこはま港こう間あいだで運転うんてんされたボート・トレインを以もって運行うんこうが終了しゅうりょうとなった。最後さいごの日ひの牽引けんいん機きは東京とうきょう - 鶴見つるみ間あいだがEF58形かたち電気でんき機関きかん車しゃ、鶴見つるみ - 横浜よこはま港こう間あいだが8620形かたち蒸気じょうき機関きかん車しゃであった。

「氷川丸ひかわまる#太平洋戦争たいへいようせんそう以後いご」および「日本郵船にっぽんゆうせん#沿革えんかく」も参照さんしょう

1955年ねん（昭和しょうわ30年ねん）1月がつ17日にちには、それまで東神奈川ひがしかながわ - 高島たかしま間あいだ貨物かもつ支線しせん上じょうの駅えきであった東高島ひがしたかしま駅えきが、高島たかしま線上せんじょうの駅えきに所属しょぞく変更へんこうとなった。これに合あわせて千若ちわか信号しんごう場じょうが東高島ひがしたかしま駅えきに統合とうごうされて廃止はいしとなった。東神奈川ひがしかながわ - 高島たかしま間あいだ支線しせんは東高島ひがしたかしま - 高島たかしま間あいだが高島たかしま線せんと重複じゅうふくすることになったため東高島ひがしたかしま終点しゅうてんに変更へんこうとなり1.4 kmが減少げんしょうし、一方いっぽう高島たかしま分岐ぶんきであった横浜よこはま市場いちば駅えきへの支線しせんも東高島ひがしたかしま分岐ぶんきに変更へんこうされて1.4 km減少げんしょうとなり、さらに瑞穂みずほ駅えきへの支線しせんも入江いりえ駅えき分岐ぶんきから東高島ひがしたかしま駅えき分岐ぶんきに変更へんこうされて0.6 km減少げんしょうとなった。しかし1958年ねん（昭和しょうわ33年ねん）5月がつ1日にちには東高島ひがしたかしま - 瑞穂みずほ間あいだの支線しせんは廃止はいしとなった。さらに横浜よこはま線せんの貨物かもつ輸送ゆそう量りょう減少げんしょうに伴ともなって、東神奈川ひがしかながわ駅えきから分岐ぶんきする貨物かもつ支線しせんは不要ふよう不急ふきゅうとなり、1959年ねん（昭和しょうわ34年ねん）4月がつ1日にちに東神奈川ひがしかながわ - 東高島ひがしたかしま間あいだおよび東神奈川ひがしかながわ - 海うみ神奈川かながわ間あいだが廃止はいしとなった。

一方いっぽうで新規しんきに建設けんせつされる路線ろせんもあり、出田いずた町まち埠頭ふとうの建設けんせつに伴ともなって入江いりえ駅えきで分岐ぶんきする出田いずた町まち臨港りんこう線せんが1954年ねん（昭和しょうわ29年ねん）から建設けんせつされ、1955年ねん（昭和しょうわ30年ねん）1月がつ25日にちに供用きょうようを開始かいしした。この路線ろせんは石炭せきたんの輸送ゆそうが主おもで、横浜よこはま市しの専用せんよう線せんの扱あつかいであり駅えきは設置せっちされていなかった。1億おく円えんあまりの建設けんせつ費ひは横浜よこはま市しと国くにが負担ふたんした。この専用せんよう線せんは1985年ねん（昭和しょうわ60年ねん）4月がつ1日にち付づけで輸送ゆそう量りょう減少げんしょうにより全面ぜんめん休止きゅうしとなっている。

1962年ねん（昭和しょうわ37年ねん）1月がつ30日にちには高島たかしま - 東ひがし横浜よこはま間あいだが単線たんせん化かされたが、これは桜木さくらぎ町まちへの貨物かもつ線せんを建設けんせつするためであった。1964年ねん（昭和しょうわ39年ねん）5月がつ19日にちに根岸線ねぎしせんの桜木さくらぎ町まち - 磯子いそご間あいだが開通かいつうし、この路線ろせんへ連絡れんらくするために高島たかしま - 桜木さくらぎ町まち間あいだの単線たんせんの貨物かもつ線せんが同年どうねん6月がつ1日にちに開通かいつうした。しかしまだ非ひ電化でんかであったため、当初とうしょはDD13形かたちディーゼル機関きかん車しゃが牽引けんいんしていた。

1958年ねん（昭和しょうわ33年ねん）には、山下やました埠頭ふとうが完成かんせいした。この埠頭ふとうへは横浜よこはま市しの港湾こうわん整備せいび計画けいかくにより、横浜よこはま港こう駅えきから臨港りんこう線せんを延長えんちょうすることが計画けいかくされたが、経路けいろ上じょう山下やました公園こうえんを通過つうかすることになるため、景観けいかん上じょうの問題もんだいから強つよい反対はんたいが起おきた。しかし他たに経路けいろを選択せんたくできないこと、日本にっぽん経済けいざいの発展はってんのためにやむを得えないものとして、15 mと長ながい橋桁はしげたを使用しようすることやラーメン・ゲルバー構造こうぞうの下部かぶを円形えんけいにした構造こうぞうを採用さいようすることなどで景観けいかん対策たいさくを行おこない、山下やました公園こうえんのもっとも山側やまがわに高架線こうかせんで通とおすことで、1962年ねん（昭和しょうわ37年ねん）12月に着工ちゃっこうされた（新規しんき延長えんちょう区間くかんは山下やました臨港りんこう線せんや山下やました埠頭ふとう線せんなどとも称しょうされる）。建設けんせつ費ひは横浜よこはま市しと国くにが負担ふたんしたが、開業かいぎょう後ごの運営うんえい管理かんりの取とり扱あつかいを巡めぐって国鉄こくてつと横浜よこはま市しの協議きょうぎが難航なんこうし、開業かいぎょうしたのは1965年ねん（昭和しょうわ40年ねん）7月がつ1日にちとなった。この路線ろせんは国鉄こくてつの営業えいぎょう線せんとして開業かいぎょうしたが、山下やました埠頭ふとう駅えきにおける貨物かもつ取扱とりあつかい業務ぎょうむは公共こうきょう臨港りんこう線せんとして横浜よこはま市しが神奈川かながわ臨海りんかい鉄道てつどうに委託いたくしていた。1969年ねん（昭和しょうわ44年ねん）2月がつ27日にち以降いこうは国鉄こくてつからの委託いたくで神奈川かながわ臨海りんかい鉄道てつどうが貨物かもつ取扱とりあつかい業務ぎょうむを行おこない、また施設しせつの維持いじ補修ほしゅうは横浜よこはま市しが責任せきにんを負おっていた。その後ご、根岸ねぎし駅えきから本牧ほんもく埠頭ふとうへの貨物かもつ線せんも開通かいつうしたが、これは神奈川かながわ臨海りんかい鉄道てつどうの本牧ほんもく線せんとしてであった。

1970年ねん（昭和しょうわ45年ねん）9月がつ15日にちに高島たかしま線せん鶴見つるみ - 桜木さくらぎ町まち間あいだの電化でんかが完成かんせいし、根岸線ねぎしせん方面ほうめんへの貨物かもつ列車れっしゃが電気でんき機関きかん車しゃの牽引けんいんに変かわった。10月1日にちに高島たかしま線せんにおける蒸気じょうき機関きかん車しゃの通常つうじょう運用うんようが終了しゅうりょうし、これを記念きねんして10月がつ10日とおか・11日にち・18日にちの3日間にちかん、東京とうきょう - 横浜よこはま港こう間あいだでD51形かたち蒸気じょうき機関きかん車しゃ牽引けんいんの「さよなら蒸気じょうき機関きかん車しゃ号ごう」が運転うんてんされた。

臨港りんこう線せんの衰退すいたい

1963年度ねんど（昭和しょうわ38年度ねんど）には、京浜けいひん工業こうぎょう地帯ちたいの各かく貨物かもつ駅えきを発着はっちゃくする貨物かもつ量りょうは年間ねんかん約やく1500万まんトンに達たっし、これは当時とうじの国鉄こくてつ全ぜん貨物かもつ輸送ゆそう量りょう約やく2億おくトンの7 - 8パーセントに相当そうとうしていた。臨港りんこう線せん内ないの駅えきでは新興しんこう駅えきの年間ねんかん約やく235万まんトンが最大さいだい取扱とりあつかい量りょうで、これは当時とうじ全国ぜんこくの駅えきでは第だい12位いの貨物かもつ取扱とりあつかい量りょうであった。国鉄こくてつは1965年ねん（昭和しょうわ40年ねん）の第だい三さん次じ改良かいりょう計画けいかくにおいて画期的かっきてきな輸送ゆそう力りょく増強ぞうきょう計画けいかくを打うち出だし、高速こうそく輸送ゆそう体系たいけいの整備せいび、コンテナ輸送ゆそうの強化きょうか、一貫いっかんパレチゼーションの推進すいしん、物資ぶっし別べつ適合てきごう輸送ゆそうの拡充かくじゅうなどを掲かかげ、臨港りんこう線せんにおいても東高島ひがしたかしまに化学かがく薬品やくひん、高島たかしまに鉄鋼てっこうの物資ぶっし別べつ輸送ゆそう基地きちが設置せっちされる計画けいかくとなっていた。

しかし昭和しょうわ30年代ねんだいに入はいると、陸上りくじょう貨物かもつ輸送ゆそうのトラックへの転移てんいが始はじまり、また船舶せんぱく輸送ゆそうもそれまでの荷役にやくを一いち手てに引ひき受うけていた埠頭ふとうから物資ぶっし別べつの専用せんよう埠頭ふとうに移行いこうするようになっていった。鉄道てつどう貨物かもつ輸送ゆそうも輸送ゆそう量りょうの総量そうりょうが減少げんしょうするだけではなく、従来じゅうらいのように貨物かもつ全般ぜんぱんを取とり扱あつかう形態けいたいからコンテナや石油せきゆタンク車しゃなどの特定とくてい品目ひんもくの大量たいりょう輸送ゆそうに特とく化かして行いくようになり、これにともなって臨港りんこう線せんの輸送ゆそうも衰退すいたいしていくことになった。こうして第だい三さん次じ改良かいりょう計画けいかくにおいて設置せっちされた物資ぶっし別べつ適合てきごう輸送ゆそうの基地きちも石油せきゆや石灰石せっかいせきなどを除のぞいて廃止はいしされていくことになり、そのうち国鉄こくてつ貨物かもつ自体じたいがヤード集結しゅうけつ形式けいしきの終焉しゅうえんへと進すすむにつれ、横浜よこはま臨港りんこう線せんの各かく支線しせん・貨物かもつ駅えきも新あらたに建設けんせつされるコンテナターミナルに代替だいたいされて廃止はいしへの道みちを辿たどっていった。

1979年ねん（昭和しょうわ54年ねん）10月1日にち、横浜よこはま市し神奈川かながわ区く羽沢はざわ町まちの東海道とうかいどう貨物かもつ新しん線せん上うえに新あらたな貨物かもつ専用せんよう駅えき横浜よこはま羽沢はざわ駅えきが開業かいぎょうした。これと同時どうじにまず東ひがし横浜よこはま駅えきが貨物かもつ扱あつかいを廃止はいしし、東ひがし横浜よこはま信号しんごう場じょうとなった。1980年ねん（昭和しょうわ55年ねん）6月がつ13日にちから15日にちにかけて、横浜よこはま開港かいこう120周年しゅうねんおよび横浜よこはま商工しょうこう会議かいぎ所しょ創立そうりつ100周年しゅうねんを記念きねんして、蒸気じょうき機関きかん車しゃC58 1の牽引けんいんによる記念きねん列車れっしゃが東ひがし横浜よこはま信号しんごう場じょう - 山下やました埠頭ふとう間あいだで運転うんてんされ、山下やました臨港りんこう線せんに初はじめて旅客りょかく列車れっしゃが運行うんこうされた。またこれは臨港りんこう線せんに蒸気じょうき機関きかん車しゃの走はしった最後さいごの機会きかいとなった。1981年ねん（昭和しょうわ56年ねん）1月がつ29日にち、港みなと一いち号ごう橋梁きょうりょうの近ちかくで上のぼり線せんが切断せつだんされ東ひがし横浜よこはま - 横浜よこはま港こう間あいだが単線たんせん化かされた。これにより高島たかしまから横浜よこはま港こうまでが単線たんせんとなり、翌よく1月がつ30日にちに東ひがし横浜よこはま信号しんごう場じょうも廃止はいしとなった。1982年ねん（昭和しょうわ57年ねん）11月15日にちの全国ぜんこくダイヤ改正かいせいでは横浜よこはま港こう駅えきも横浜よこはま港こう信号しんごう場じょうに格下かくさげされ、高島たかしまから表高おもてだか島とう、東高島ひがしたかしまから横浜よこはま市場いちばの支線しせんも廃止はいしとなった。1985年ねん（昭和しょうわ60年ねん）3月がつ14日にちには入江いりえ駅えきが廃止はいしとなり、新興しんこう駅えきと統合とうごうされた。

そして1986年ねん（昭和しょうわ61年ねん）11月1日にちの全国ぜんこくダイヤ改正かいせいで、臨港りんこう線せんの貨物かもつ列車れっしゃ牽引けんいんを担になってきた横浜よこはま機関きかん区くが廃止はいしとなり、高島たかしま駅えきは高島たかしま信号しんごう場じょうに格下かくさげされ、開業かいぎょうして20年ねん程度ていどしか経たっていない山下やました埠頭ふとうへの貨物かもつ線せんも廃止はいしとなった。これにより高島たかしま信号しんごう場じょうより南みなみの線せんの貨物かもつ営業えいぎょうは終了しゅうりょうしたが、書類しょるい上じょうは高島たかしま信号しんごう場じょうから横浜よこはま港こう信号しんごう場じょうまでの旅客りょかく営業えいぎょうが残のこった状態じょうたいとなっていた。これにより臨港りんこう線せん内ないの駅えきは事実じじつ上じょう、新興しんこう駅えきと東高島ひがしたかしま駅えきのみとなった。国鉄こくてつ最後さいごの日ひとなった1987年ねん（昭和しょうわ62年ねん）3月がつ31日にち付づけでこの区間くかんの旅客りょかく営業えいぎょうも廃止はいしとなり、横浜よこはま港こう信号しんごう場じょうも廃止はいしとなった。一方いっぽう、手続てつづき上じょうは高島たかしま信号しんごう場じょうが再度さいど貨物かもつ駅えきとして開業かいぎょうし高島たかしま駅えきとなっている。

詳細しょうさいは「高島たかしま駅えき (神奈川かながわ県けん)#臨港りんこう線せん衰退すいたいから廃止はいしへ」および「東高島ひがしたかしま駅えき#歴史れきし」を参照さんしょう

みなとみらい21計画けいかくと横浜よこはま博覧はくらん会かい

横浜よこはま博覧はくらん会かいに際さいして臨港りんこう線せんを走はしった気動車きどうしゃ 浜風はまかぜ号ごう。博覧はくらん会かい終了しゅうりょう後ご、三陸さんりく鉄道てつどうに転用てんようされ36-300形かたちとなった。

横浜よこはま市しでは横浜よこはま市し六ろく大だい事業じぎょうの実施じっしに伴ともない、三菱重工業みつびしじゅうこうぎょう（現げん・三菱みつびし造船ぞうせん）横浜よこはま造船ぞうせん所しょを移転いてんさせ横浜よこはま駅えき東口ひがしぐちから新港しんこう埠頭ふとうまでの広大こうだいな地域ちいきの再さい開発かいはつを行おこなう横浜よこはまみなとみらい21計画けいかくを打うち出だし、1983年ねん（昭和しょうわ58年ねん）11月8日にちに着工ちゃっこうした。これにより横浜よこはま機関きかん区くや高島たかしま駅えき・表ひょう高島たかしま駅えきなどの整理せいりが進すすめられた。

詳細しょうさいは「横浜よこはまみなとみらい21#1960-1980年代ねんだい」および「横浜よこはまの都市としデザイン#都心としん部ぶの骨格こっかくをつくる都市としデザイン」を参照さんしょう

1989年ねん（平成へいせい元年がんねん）3月がつ25日にち - 10月1日にちにかけてみなとみらい21地区ちくにおいて市制しせい100周年しゅうねん・開港かいこう130周年しゅうねんを記念きねんする横浜よこはま博覧はくらん会かいが開催かいさいされた。これに際さいしてまだ線路せんろの残のこされていた山下やました臨港りんこう線せんが活用かつようされ、1987年ねん12月に財団ざいだん法人ほうじん横浜よこはま博覧はくらん会かい協会きょうかいが第だい一いち種しゅ鉄道てつどう事業じぎょう者しゃの免許めんきょを得えて、1988年ねん11月に横浜よこはま博覧はくらん会かい臨港りんこう線せんとして工事こうじが完成かんせい、1989年ねん3月がつ25日にちから10月がつ1日にちまで旅客りょかく輸送ゆそうを行おこなった。港みなと一いち号ごう橋梁きょうりょう北側きたがわ（会場かいじょう側がわ）に日本にっぽん丸まる駅えき、山下やました臨港りんこう線せんの氷川丸ひかわまる付近ふきんに山下やました公園こうえん駅えきの2駅えきのみを設置せっちして、レトロ調ちょう気動車きどうしゃを運転うんてんした。博覧はくらん会かい終了しゅうりょう後ごの運行うんこう継続けいぞくを望のぞむ声こえもあったが、これは受うけ入いれられなかった。

詳細しょうさいは「山下やました臨港りんこう線せんプロムナード#横浜よこはま博覧はくらん会かい臨港りんこう線せん」および「横浜よこはま博覧はくらん会かい#交通こうつう・会場かいじょう内ないの乗のり物もの」を参照さんしょう

その後ごの高島たかしま線せん

みなとみらい21計画けいかくのさらなる進展しんてんにより、1995年ねん（平成へいせい7年ねん）2月がつ27日にちに高島たかしま駅えきは廃止はいしされ、東高島ひがしたかしま - 高島たかしま間あいだが単線たんせん化かされた。これにより複線ふくせん区間くかんは鶴見つるみ - 東高島ひがしたかしま間あいだのみとなった。そして高島たかしま駅えきの跡地あとちの整理せいりとともにこの区間くかんは西側にしがわへ線路せんろを付つけ替かえられて地下ちか化かされ、1997年ねん（平成へいせい9年ねん）11月24日にちに高島たかしまトンネルに移行いこうされた。

1996年ねん（平成へいせい8年ねん）7月がつ20日はつかに旧きゅう横浜よこはま港みなと駅えきプラットホームの復元ふくげん工事こうじが完了かんりょうし、赤あかレンガパーク内ないで一般いっぱん公開こうかいされた。新港しんこう埠頭ふとうへ渡わたる橋梁きょうりょうは再さい整備せいびがなされ、1997年ねん（平成へいせい9年ねん）7月がつ19日にちに汽車きしゃ道どうとして公開こうかいし、遊歩道ゆうほどう化かされた。2000年ねん（平成へいせい12年ねん）に山下やました公園こうえん内ないの高架こうか貨物かもつ線せんの撤去てっきょ工事こうじが完了かんりょうし、新港しんこう埠頭ふとうから山下やました公園こうえんまでの区間くかんは2002年ねん（平成へいせい14年ねん）3月がつ2日にちに山下やました臨港りんこう線せんプロムナードという遊歩道ゆうほどうとして公開こうかいされた。

年表ねんぴょう

日本にっぽんでは明治めいじ5年ねんまで太陰暦たいいんれきで、明治めいじ6年ねんからグレゴリオ暦れきとなっているため、以下いかでは明治めいじ5年ねんまでは双方そうほうを併記へいきしている。

• 1871年ねん9月22日にち（旧暦きゅうれき明治めいじ4年ねん8月がつ8日にち）： 横浜よこはま機関きかん庫こ開設かいせつ。
• 1872年ねん（明治めいじ5年ねん）
  • 6月12日にち（旧暦きゅうれき5月がつ7日にち）：品川しながわ - 横浜よこはま間あいだ鉄道てつどう仮かり営業えいぎょう開始かいし、横浜よこはま駅えき（初代しょだい）開業かいぎょう。
  • 10月14日にち（旧暦きゅうれき9月がつ12日にち）：新橋しんばし - 横浜よこはま間あいだ鉄道てつどう正式せいしき開業かいぎょう、横浜よこはま駅えき（初代しょだい）正式せいしき開業かいぎょう。
• 1895年ねん（明治めいじ28年ねん）4月がつ1日にち：横浜よこはま港こう大だい桟橋さんばし - 税関ぜいかん構内こうない間あいだに貨物かもつ運搬うんぱん線せん開通かいつう、廃止はいし日び不ふ詳しょう。
• 1910年ねん（明治めいじ43年ねん）
  • 8月がつ：新港しんこう埠頭ふとうへの臨港りんこう鉄道てつどうの工事こうじ完成かんせい。
  • 10月：横浜よこはま鉄道てつどうの海陸かいりく連絡れんらく線せんの工事こうじ完成かんせい、東神奈川ひがしかながわ - 海うみ神奈川かながわ63チェーン（約やく1.3 km）。
• 1911年ねん（明治めいじ44年ねん）
  • 9月1日にち：横浜よこはま（初代しょだい） - 横浜よこはま港こう荷扱にあつかい所しょ間あいだ通称つうしょう税関ぜいかん線せん約やく0.8 km開通かいつう、横浜よこはま港こう荷扱にあつかい所しょ開業かいぎょう。
  • 12月10日にち：海うみ神奈川かながわ駅えき開業かいぎょう。
• 1912年ねん（大正たいしょう元年がんねん）：税関ぜいかん線せんを横浜よこはま税関ぜいかん付近ふきんまで延長えんちょう。
• 1913年ねん（大正たいしょう2年ねん）6月がつ2日にち：横浜よこはま（初代しょだい） - 高島たかしま荷扱にあつかい所しょ間あいだ1.2マイル開通かいつう、高島たかしま荷扱にあつかい所しょ開業かいぎょう。
• 1915年ねん（大正たいしょう4年ねん）
  • 8月がつ15日にち：2代目だいめ横浜よこはま駅えき開業かいぎょう、初代しょだい横浜よこはま駅えきを桜木町さくらぎちょう駅えきに改称かいしょう。
  • 12月30日にち：桜木町さくらぎちょう駅えきを客きゃく貨分離ぶんりし、貨物かもつ設備せつびを東ひがし横浜よこはま駅えきとして独立どくりつした駅えきとする。高島たかしま荷扱にあつかい所しょを高島たかしま駅えきとし、東ひがし横浜よこはま - 高島たかしま間あいだは1.2マイル。貨物かもつ支線しせん 程ほどヶ谷だに - 高島たかしま間あいだ（2.1マイル）が開業かいぎょう。
  • 12月：横浜よこはま機関きかん庫こを高島たかしまに移転いてん、高島たかしま機関きかん庫こに改称かいしょう。
• 1917年ねん（大正たいしょう6年ねん）
  • 6月17日にち：貨物かもつ支線しせん 鶴見つるみ - 高島たかしま間あいだ（4.1マイル≒6.66 km）、東神奈川ひがしかながわ - 高島たかしま間あいだ（1.4M≒2.25 km）が開業かいぎょう。鶴見つるみ - 高島たかしま - 程ほどヶ谷だにが本線ほんせん、高島たかしま - 東ひがし横浜よこはま間あいだが支線しせん扱あつかいとなる。入江いりえ信号しんごう所しょ、海うみ神奈川かながわ信号しんごう扱所開設かいせつ。
  • 10月1日にち：横浜よこはま鉄道てつどう国有こくゆう化か、国鉄こくてつ横浜よこはま線せんとなる。
• 1920年ねん（大正たいしょう9年ねん）7月がつ23日にち：横浜よこはま港こう荷扱にあつかい所しょを横浜よこはま港みなと駅えきとする、東ひがし横浜よこはま - 横浜よこはま港こう荷扱にあつかい所しょ間あいだは1.6マイル≒2.57 km。鶴見つるみ - 高島たかしま - 横浜よこはま港こう間あいだを本線ほんせん、高島たかしま - 程ほどヶ谷間たにまを支線しせん扱あつかいに変更へんこう。鶴見つるみ - 横浜よこはま港こう間あいだで旅客りょかく営業えいぎょう（ボート・トレインの運行うんこう）開始かいし。
• 1922年ねん（大正たいしょう11年ねん）4月がつ1日にち：入江いりえ信号しんごう所しょを入江いりえ信号しんごう場じょうに改称かいしょう。
• 1923年ねん（大正たいしょう12年ねん）9月1日にち：関東大震災かんとうだいしんさい発生はっせい、2代だい横浜よこはま駅えき、桜木町さくらぎちょう駅えき、高島たかしま駅えき、東ひがし横浜よこはま駅えきなどが大おおきな被害ひがいを受うける。
• 1924年ねん（大正たいしょう13年ねん）10月1日にち：海うみ神奈川かながわ信号しんごう扱所を千若ちわか信号しんごう場じょうに改称かいしょう。（貨）東高島ひがしたかしま駅えき開業かいぎょう。
• 1928年ねん（昭和しょうわ3年ねん）3月31日にち：生糸きいと検査けんさ所しょまでの引ひき込こみ線せんが開通かいつう。
• 1929年ねん（昭和しょうわ4年ねん）
  • 9月15日にち：入江いりえ信号しんごう場じょうを（貨）入江いりえ駅えきに格上かくあげ。
  • 9月16日にち：貨物かもつ支線しせん 高島たかしま - 程ほどヶ谷間たにま（2.1マイル≒3.38 km）廃止はいし。
• 1930年ねん（昭和しょうわ5年ねん）4月がつ1日にち：マイル表示ひょうじからメートル表示ひょうじに変更へんこう（鶴見つるみ - 横浜よこはま港こう間あいだ 6.9マイル→10.9 km、東神奈川ひがしかながわ - 高島たかしま間あいだ 1.4マイル→2.5 km、東神奈川ひがしかながわ - 海うみ神奈川かながわ間あいだ1.2マイル→2.0 km）。東神奈川ひがしかながわ - 海うみ神奈川かながわ間あいだを横浜よこはま線せん貨物かもつ支線しせんから東海道本線とうかいどうほんせん貨物かもつ支線しせんに所属しょぞく変更へんこう。
• 1934年ねん（昭和しょうわ9年ねん）
  • 3月1日にち：貨物かもつ支線しせん 入江いりえ - 新興しんこう間あいだ (2.7 km) が開業かいぎょう。（貨）新興しんこう駅えきが開業かいぎょう。
  • 6月15日にち：貨物かもつ支線しせん 高島たかしま - 表高おもてだか島間しまま (1.3 km) 、高島たかしま - 山内やまうち町まち間あいだ (2.6 km) が開業かいぎょう。（貨）表おもて高島たかしま駅えき、（貨）山内やまうち町まち駅えき（のちの横浜よこはま市場いちば駅えき）が開業かいぎょう。
• 1935年ねん（昭和しょうわ10年ねん）7月がつ15日にち：貨物かもつ支線しせん 入江いりえ - 千若ちわか信号しんごう場じょう - 瑞穂みずほ間あいだ (2.8 km) が開業かいぎょう。（貨）瑞穂みずほ駅えきが開業かいぎょう。
• 1936年ねん（昭和しょうわ11年ねん）9月1日にち：国鉄こくてつの職制しょくせい改正かいせいにより高島たかしま機関きかん庫こを高島たかしま機関きかん区くに改称かいしょう。
• 1944年ねん（昭和しょうわ19年ねん）12月1日にち：（貨）山内やまうち町まち駅えきが（貨）横浜よこはま市場いちば駅えきに改称かいしょう。
• 1947年ねん（昭和しょうわ22年ねん）10月14日にち：高島たかしま機関きかん区くを横浜よこはま機関きかん区くに改称かいしょう。
• 1952年ねん（昭和しょうわ27年ねん）10月17日にち：5500形かたち牽引けんいんの鉄道てつどう開業かいぎょう80周年しゅうねん記念きねん列車れっしゃ「一声いっせい号ごう」東ひがし横浜よこはま - 汐留しおどめ間あいだで運転うんてん。
• 1955年ねん（昭和しょうわ30年ねん）
  • 1月がつ17日にち：東高島ひがしたかしま駅えきの所属しょぞく路線ろせんを高島たかしま線せんに変更へんこうし、千若ちわか信号しんごう場じょうを併合へいごう。瑞穂みずほ駅えきへの貨物かもつ支線しせんの起点きてんを入江いりえ駅えきから東高島ひがしたかしま駅えきに (-0.6km)、横浜よこはま市場いちば駅えきへの貨物かもつ支線しせんの起点きてんを高島たかしま駅えきから東高島ひがしたかしま駅えきに (-1.4km)、東神奈川ひがしかながわ駅えきからの貨物かもつ支線しせんの終点しゅうてんを高島たかしま駅えきから東高島ひがしたかしま駅えきに変更へんこう (-1.0 km)。
  • 1月がつ25日にち：入江いりえ駅えき分岐ぶんきの専用せんよう線せんとして出田いずた町まち臨港りんこう線せん開通かいつう。
• 1957年ねん（昭和しょうわ32年ねん）8月がつ28日にち：第だい二に次じ世界せかい大戦たいせん後ご初はつのボート・トレインを運行うんこう。
• 1958年ねん（昭和しょうわ33年ねん）5月1日にち：貨物かもつ支線しせん 東高島ひがしたかしま - 瑞穂みずほ間あいだ (2.2 km) が廃止はいし（在日ざいにち米まい軍ぐん専用せんよう線せんとなる）。（貨）瑞穂みずほ駅えき廃止はいし。
• 1959年ねん（昭和しょうわ34年ねん）4月がつ1日にち：貨物かもつ支線しせん 東神奈川ひがしかながわ - 東高島ひがしたかしま間あいだ (1.5 km) および東神奈川ひがしかながわ - 海うみ神奈川かながわ間あいだ (2.0 km) 廃止はいし。（貨）海うみ神奈川かながわ駅えき廃止はいし。
• 1960年ねん（昭和しょうわ35年ねん）8月がつ27日にち：この日ひ限かぎりでボート・トレインの運行うんこう終了しゅうりょう（旅客りょかく営業えいぎょうは書類しょるい上じょう残のこる）。
• 1962年ねん（昭和しょうわ37年ねん）1月がつ30日にち：高島たかしま - 東ひがし横浜よこはま間あいだ単線たんせん化か。
• 1964年ねん（昭和しょうわ39年ねん）6月1日にち：貨物かもつ支線しせん 高島たかしま - 桜木さくらぎ町まち間あいだ (1.9 km) が開業かいぎょう。
• 1965年ねん（昭和しょうわ40年ねん）7月がつ1日にち：貨物かもつ支線しせん 横浜よこはま港こう - 山下やました埠頭ふとう間あいだ (2.0 km) が開業かいぎょう。（貨）山下やました埠頭ふとう駅えきが開業かいぎょう。
• 1970年ねん（昭和しょうわ45年ねん）
  • 9月15日にち：本線ほんせん 鶴見つるみ - 高島たかしま間あいだ、貨物かもつ支線しせん 高島たかしま - 桜木さくらぎ町まち間あいだが電化でんか。
  • 10月1日にち：高島たかしま線せんにおける蒸気じょうき機関きかん車しゃの通常つうじょう運行うんこう廃止はいし、無煙むえん化か完了かんりょう。
  • 10月がつ10日とおか・11日にち・18日にち：東京とうきょう - 横浜よこはま港こう間あいだでD51 791牽引けんいんの「さよなら蒸気じょうき機関きかん車しゃ号ごう」運転うんてん。
• 1972年ねん（昭和しょうわ47年ねん）10月がつ14日にち・15日にち：鉄道てつどう100周年しゅうねん記念きねん列車れっしゃとしてC57 7牽引けんいんの列車れっしゃが汐留しおどめ - 東ひがし横浜よこはま間あいだで運転うんてん。
• 1979年ねん（昭和しょうわ54年ねん）10月がつ1日にち：東ひがし横浜よこはま駅えきを信号しんごう場じょうに格下かくさげ、東ひがし横浜よこはま信号しんごう場じょう開設かいせつ。
• 1980年ねん（昭和しょうわ55年ねん）6月がつ13日にち - 15日にち：東ひがし横浜よこはま信号しんごう場じょう - 山下やました埠頭ふとう間あいだでC58 1牽引けんいんの横浜よこはま開港かいこう120周年しゅうねん・横浜よこはま商工しょうこう会議かいぎ所しょ創立そうりつ100周年しゅうねん列車れっしゃを運転うんてん、臨港りんこう線せんにおける最後さいごの蒸気じょうき機関きかん車しゃ運行うんこう。

  

  C58 1牽引けんいんによる横浜よこはま開港かいこう120周年しゅうねん列車れっしゃ。1980年ねん6月がつ15日にち

• 1981年ねん（昭和しょうわ56年ねん）
  • 1月がつ29日にち：東ひがし横浜よこはま信号しんごう場じょう - 横浜よこはま港こう間あいだ単線たんせん化か。
  • 1月がつ30日にち：東ひがし横浜よこはま信号しんごう場じょう廃止はいし。
• 1982年ねん（昭和しょうわ57年ねん）11月15日にち：横浜よこはま港みなと駅えきを信号しんごう場じょうに格下かくさげ、横浜よこはま港こう信号しんごう場じょう開設かいせつ。貨物かもつ支線しせん 高島たかしま - 表高おもてだか島間しまま (1.3 km)、東高島ひがしたかしま - 横浜よこはま市場いちば間あいだ (1.2 km) 廃止はいし。（貨）表ひょう高島たかしま駅えき、（貨）横浜よこはま市場いちば駅えき廃止はいし。
• 1985年ねん（昭和しょうわ60年ねん）
  • 3月14日にち：入江いりえ駅えきを新興しんこう駅えきに併合へいごうし廃止はいし。それに伴ともない、入江いりえ - 新興しんこう間あいだ (2.7 km) の区間くかん表示ひょうじを鶴見つるみ - 新興しんこう - 東高島ひがしたかしま間あいだ (11.0 km) に変更へんこう。
  • 4月がつ1日にち：出田いずた町まち臨港りんこう線せん全面ぜんめん休止きゅうし。
• 1986年ねん（昭和しょうわ61年ねん）11月1日にち：貨物かもつ支線しせん 横浜よこはま港こう信号しんごう場じょう - 山下やました埠頭ふとう間あいだ (2.0 km) 廃止はいし。高島たかしま信号しんごう場じょう - 横浜よこはま港こう信号しんごう場じょう間あいだの貨物かもつ営業えいぎょうを廃止はいし（旅客りょかく営業えいぎょう区間くかんとして存続そんぞく）。高島たかしま駅えきを信号しんごう場じょうに格下かくさげ、高島たかしま信号しんごう場じょう開設かいせつ。高島たかしま駅えき廃止はいしにより、貨物かもつ支線しせん 高島たかしま - 桜木さくらぎ町まち間あいだの起点きてんを東高島ひがしたかしま駅えきに変更へんこう (+1.0 km)。横浜よこはま機関きかん区く廃止はいし。
• 1987年ねん（昭和しょうわ62年ねん）
  • 3月31日にち：高島たかしま信号しんごう場じょうを高島たかしま駅えきに格上かくあげ、高島たかしま駅えき再開さいかい業ぎょう。高島たかしま - 横浜よこはま港こう信号しんごう場じょう間あいだ (4.3 km) 廃止はいし。横浜よこはま港こう信号しんごう場じょう廃止はいし。高島たかしま駅えき再開さいかい業ぎょうにより、高島たかしま - 桜木さくらぎ町まち間あいだの貨物かもつ支線しせんの起点きてんを高島たかしま駅えきへ戻もどす (-1.0 km)。
  • 4月がつ1日にち：国鉄こくてつ分割ぶんかつ民営みんえい化かにより東日本旅客鉄道ひがしにほんりょかくてつどうが承継しょうけい。日本にっぽん貨物かもつ鉄道てつどうが全線ぜんせんの第だい二に種しゅ鉄道てつどう事業じぎょう者しゃとなる。区間くかん表示ひょうじを鶴見つるみ - 新興しんこう経由けいゆ - 東高島ひがしたかしま - 桜木さくらぎ町まち間あいだに変更へんこう。
• 1995年ねん（平成へいせい7年ねん）2月がつ27日にち：東高島ひがしたかしま - 高島たかしま間あいだ単線たんせん化か、（貨）高島たかしま駅えき廃止はいし。
• 1997年ねん（平成へいせい9年ねん）11月24日にち：東高島ひがしたかしま - 桜木さくらぎ町まち間あいだの一部いちぶを地下ちか化か。
• 2010年ねん（平成へいせい22年ねん）：この年としに新興しんこう駅えき廃止はいし（具体ぐたい的てきな廃止はいし日びは不明ふめい）。ただし、区間くかん表示ひょうじの変更へんこうならびに営業えいぎょうキロの改あらためキロは実施じっしされず。
• 2019年ねん（令れい和わ元年がんねん）：この年としに区間くかん表示ひょうじを鶴見つるみ - 東高島ひがしたかしま - 桜木さくらぎ町まち間あいだに変更へんこうし（具体ぐたい的てきな施行しこう日びは不明ふめい）、事実じじつ上じょう廃止はいしされていた旧きゅう・入江いりえ - 新興しんこう間あいだの営業えいぎょうキロの加算かさん状態じょうたいを解消かいしょう (-2.7 km)。

駅えき一覧いちらん

• 接続せつぞく路線ろせんは東日本旅客鉄道ひがしにほんりょかくてつどう線せんのみ記載きさい。
• 全ぜん駅えき神奈川かながわ県けん横浜よこはま市し内うちに所在しょざい。

駅名えきめい	営業えいぎょうキロ	接続せつぞく路線ろせん	所在地しょざいち
鶴見つるみ駅えき	0.0	東海道本線とうかいどうほんせん（本線ほんせん・品しな鶴づる線せん・東海道とうかいどう貨物かもつ線せん）・武蔵野線むさしのせん・南武線なんぶせん支線しせん（尻手しって駅えき方面ほうめん）	鶴見つるみ区く
入江いりえ駅えき（廃止はいし）	3.5		神奈川かながわ区く
千若ちわか信号しんごう場じょう（廃止はいし）	5.2
東高島ひがしたかしま駅えき	5.6
高島たかしま駅えき（廃止はいし）	6.6
桜木町さくらぎちょう駅えき	8.5	根岸線ねぎしせん	中ちゅう区く

廃止はいし区間くかん

貨物かもつ支線しせん（新興しんこう線せん・2010年ねん事実じじつ上じょう廃止はいし、2019年ねん営業えいぎょうキロ設定せってい廃止はいし）

旧きゅう・入江いりえ駅えき (0.0km) - 新興しんこう駅えき (2.7km)

後述こうじゅつの鶴見つるみ駅えき - 新興しんこう駅えき - 東高島ひがしたかしま駅えき間あいだについて、国鉄こくてつ分割ぶんかつ民営みんえい化かの際さいに営業えいぎょうキロを再編さいへんしたもの。実態じったいとしては鶴見つるみ - 桜木さくらぎ町まちの本線ほんせん8.5 kmの途中とちゅう、旧きゅう入江いりえ駅えきの地点ちてんから新興しんこうまで2.7 kmの支線しせんが分岐ぶんきしている形かたちになっているが、JR貨物かもつの営業えいぎょうキロ設定せってい上じょうは両者りょうしゃを合計ごうけいして鶴見つるみ - 桜木さくらぎ町まち間あいだ11.2 kmのように表示ひょうじされていた。2010年ねんに新興しんこう駅えきが廃止はいしされて以降いこうも、引ひき続つづき2.7km分ぶんを加算かさんした営業えいぎょうキロのままとなっていたが、この状況じょうきょうは2019年ねんに高島たかしま線せんの区間くかん表示ひょうじが変更へんこうされたことで解消かいしょうされた。

貨物かもつ支線しせん（1987年ねん営業えいぎょうキロ設定せってい廃止はいし）

鶴見つるみ駅えき (0.0km) - 新興しんこう駅えき (6.2km) - 東高島ひがしたかしま駅えき (11.0km)

前述ぜんじゅつのように鶴見つるみ - 新興しんこう - 東高島ひがしたかしまの営業えいぎょうキロが設定せっていされたもので、旧きゅう入江いりえ - 新興しんこう間あいだの2.7 kmが2回かいカウントされている。民営みんえい化か時点じてんで鶴見つるみ - 桜木さくらぎ町まち間あいだ11.2 kmと旧きゅう入江いりえ - 新興しんこう間あいだ2.7 kmを合計ごうけいした13.9 kmと公示こうじされるようになり、営業えいぎょうキロ上じょうこの路線ろせんの設定せっていが廃止はいしとなっているが、実態じったいとしてこの時点じてんで線路せんろが廃止はいしになったわけではなかった。

貨物かもつ支線しせん（瑞穂みずほ線せん・1958年ねん廃止はいし）

東高島ひがしたかしま駅えき (0.0 km) - 旧きゅう・千若ちわか信号しんごう場じょう - 瑞穂みずほ駅えき (2.2 km)

米べい軍ぐんが使用しようしている横浜よこはまノース・ドックへ通つうじており、国鉄こくてつ営業えいぎょう線せんとしては1958年ねんに廃止はいしとなっているが、米べい軍ぐん専用せんよう線せんとなって現存げんそんしている。

貨物かもつ支線しせん（1982年ねん廃止はいし）

東高島ひがしたかしま駅えき (0.0 km) - 横浜よこはま市場いちば駅えき (1.2 km)

貨物かもつ支線しせん（1982年ねん廃止はいし）

高島たかしま駅えき (0.0 km) - 表おもて高島たかしま駅えき (1.3 km)

支線しせん（横浜よこはま臨港りんこう線せん・1987年ねん廃止はいし）

高島たかしま駅えき (0.0 km) - 東ひがし横浜よこはま駅えき (1.8 km) - 横浜よこはま港みなと駅えき (4.3 km)

貨物かもつ支線しせん（山下やました臨港りんこう線せん・1986年ねん廃止はいし）

横浜よこはま港みなと駅えき (0.0 km) - 山下やました埠頭ふとう駅えき (2.0 km)

貨物かもつ支線しせん（1959年ねん廃止はいし）

東神奈川ひがしかながわ駅えき (0.0 km) - 東高島ひがしたかしま駅えき (1.5 km)

貨物かもつ支線しせん（1959年ねん廃止はいし）

東神奈川ひがしかながわ駅えき (0.0 km) - 海うみ神奈川かながわ駅えき (2.0 km)

貨物かもつ支線しせん（1929年ねん廃止はいし）

高島たかしま駅えき (0.00 km) - 程ほどヶ谷たに駅えき (3.38 km、2.1マイル)

参考さんこう文献ぶんけん

• 『停車場ていしゃじょう変遷へんせん大だい事典じてん 国鉄こくてつ・JR編へん』（初版しょはん）JTB、1998年ねん10月がつ1日にち。 
• 野田のだ正ただし穂ほ・原田はらだ勝正かつまさ・青木あおき栄一えいいち・老川おいかわ慶喜よしのぶ 編へん『神奈川かながわの鉄道てつどう 1872-1996』（第だい1版はん）日本にっぽん経済けいざい評論ひょうろん社しゃ、1996年ねん9月がつ10日とおか。ISBN 4-8188-0830-X。 
• 長谷川はせがわ弘和ひろかず『横浜よこはまの鉄道てつどう物語ものがたり』（初版しょはん）JTBパブリッシング、2004年ねん11月1日にち。ISBN 4-533-05622-9。 
• 『日本にっぽん国有こくゆう鉄道てつどう百ひゃく年ねん史し』 1巻かん、日本にっぽん国有こくゆう鉄道てつどう、1969年ねん4月がつ1日にち。 
• 『日本にっぽん国有こくゆう鉄道てつどう百ひゃく年ねん史し』 6巻かん、日本にっぽん国有こくゆう鉄道てつどう、1972年ねん10月がつ1日にち。 
• 河原かわはら匡ただし喜き『連合れんごう軍ぐん専用せんよう列車れっしゃの時代じだい』（第だい2刷さつ）光人みつひと社しゃ、2000年ねん6月がつ8日にち。ISBN 4-7698-0954-9。 
• 渡辺わたなべ一策いっさく『国鉄こくてつ冷蔵れいぞう車しゃの歴史れきし』 上じょう（初版しょはん）、ネコ・パブリッシング〈RM LIBRARY〉、2001年ねん10月がつ1日にち。ISBN 4-87366-256-7。 
• 横浜よこはま港こう振興しんこう協会きょうかい・横浜よこはま港こう史し刊行かんこう委員いいん会かい 編へん『横浜よこはま港こう史し 各論かくろん編へん』横浜よこはま市し港湾こうわん局きょく企画きかく課か、1989年ねん。 
• 横浜よこはま港こう振興しんこう協会きょうかい・横浜よこはま港こう史し刊行かんこう委員いいん会かい 編へん『横浜よこはま港こう史し 資料しりょう編へん』横浜よこはま市し港湾こうわん局きょく企画きかく課か、1989年ねん。 
• 横浜よこはま市し港湾こうわん局きょく 編へん『横浜よこはま港こう臨港りんこう鉄道てつどう調査ちょうさ』横浜よこはま市し港湾こうわん局きょく、1983年ねん。 

関連かんれん項目こうもく

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• 山下やました臨港りんこう線せんプロムナード
• 汽車きしゃ道どう
• 高島たかしま水際みずぎわ線せん公園こうえん