片岡かたおか健吉けんきち

片岡かたおか 健吉けんきち
片岡かたおか健吉けんきち（1898年ねん）
生年月日せいねんがっぴ	1844年ねん2月がつ14日にち
出生しゅっしょう地ち	土佐とさ国こく高知こうち
没ぼつ年月日ねんがっぴ	(1903-10-31) 1903年ねん10月31日にち（59歳さい没ぼつ）
称号しょうごう	正せい四よん位い勲くん三さん等とう旭日きょくじつ中ちゅう綬章じゅしょう
第だい7 - 10代衆議院しゅうぎいん議長ぎちょう
在任ざいにん期間きかん	1898年ねん5月15日にち - 1903年ねん10月がつ31日にち
天皇てんのう	明治天皇めいじてんのう

生誕せいたん地ち（現在げんざいの高知こうち市し）

片岡かたおか 健吉けんきち（かたおか けんきち、天保てんぽう14年ねん12月26日にち（1844年ねん2月がつ14日にち） - 明治めいじ36年ねん（1903年ねん）10月31日にち）は、日本にっぽんの武士ぶし（土佐とさ藩はん士し）、政治せいじ家か、自由じゆう民権みんけん家か。衆議院しゅうぎいん議長ぎちょうを務つとめた。正せい四よん位い。

経歴けいれき

※日付ひづけは明治めいじ5年ねんまでは旧暦きゅうれき

若年じゃくねん期き

天保てんぽう14年ねん（1844年ねん）12月26日にち、土佐とさ藩はん上士じょうし（馬うま廻まわり格かく・250石せき）片岡かたおか篤あつし光こう（俊平しゅんぺい）の嫡男ちゃくなんとして高知こうち城下じょうか中島なかじま町まちに生うまれる。母ははは渋谷しぶや次つぎ兵衛ひょうえ篤あつし輝てるの妹いもうと（幸こう）。嘉よしみ永ひさし2年ねん（1849年ねん）7月がつ7日にち、藩主はんしゅへの御目見おめみえを許ゆるされる。

万延まんえん元年がんねん（1860年ねん）8月がつ18日にち、前年ぜんねんに乾いぬい退助たいすけらと相あい諮はかり南川原みなみかわら相撲すもう場じょうへ立たち入いって不作法ぶさほうに及およんだ事ことを咎とがめられ謹慎きんしん処分しょぶんを受うけた。

文久ぶんきゅう元年がんねん（1861年ねん）3月17日にち、御ご扈従こしょうに就任しゅうにん。文久ぶんきゅう2年ねん（1862年ねん）11月27日にち、御側おそば小しょう性せいを免めんじられ、御ご馬廻うままわりへ転任てんにん。文久ぶんきゅう3年ねん（1863年ねん）2月がつ5日にち、御ご郡ぐん奉行ぶぎょう・御ご普請ふしん奉行ぶぎょう・柄え弦つる御ご指物さしもの附属ふぞくとなる。4月がつ8日にち、当とう役やくを以って外輪がいりん物ぶつ頭あたまを兼かねる。

跡目あとめ相続そうぞく以降いこう

慶応けいおう元年がんねん（1865年ねん）10月22日にち、祖父そふ・謙けん光こう（繁しげる三郎さぶろう）の跡目あとめを継つぐ。慶応けいおう2年ねん（1866年ねん）5月11日にち、鉄砲てっぽう頭あたまを免めんじ御馬おんま廻まわりに再任さいにん。8月がつ2日にち、外輪がいりん物ぶつ頭あたま六ろく明あかり組ぐみ郷士ごうし隊長たいちょうとなる。慶応けいおう3年ねん（1867年ねん）3月6日にち、文武ぶんぶ出精しゅっせいを賞しょうされ褒詞ほうしを受うける。7月がつ17日にち、御ご侍さむらい別べつ撰せん小隊しょうたい司令しれいに就任しゅうにん。11月4日にち、京都きょうと奉行ぶぎょう・御ご普請ふしん奉行ぶぎょう・外輪がいりん物ぶつ頭あたま附属ふぞくとなる。12月10日にち、京都きょうと奉行ぶぎょう・御ご普請ふしん奉行ぶぎょう・外輪がいりん物ぶつ頭あたま附属ふぞくを免めんじられ、御ご馬廻うままわりに転任てんにん。乾いぬい退助たいすけと共ともに勤王きんのう論ろんを唱導しょうどうし、その意いを同おなじくした。

戊辰戦争ぼしんせんそうで活躍かつやく

迅衝隊たい（前列ぜんれつ左ひだりから伴ばん権けん太夫たゆう、板垣いたがき退助たいすけ（中央ちゅうおう）、谷たに乙おつ猪いのしし（少年しょうねん）、山地やまじ忠七ちゅうしち。中ちゅう列れつ、谷神やちかみ兵衛ひょうえ、谷たに干城かんじょう（襟巻えりまきをして刀かたなを持もつ男性だんせい）、山田やまだ平左衛門へいざえもん（刀かたなを立たてて持もつ恰幅かっぷくの良よい男性だんせい）、吉本よしもと平之ひらの助すけ祐ゆう雄ゆう。後列こうれつ、片岡かたおか健吉けんきち、真辺まなべ正ただし精せい、西山にしやま 榮さかえ、北村きたむら重頼しげより、別府べっぷ彦九郎ひこくろう）

慶応けいおう4年ねん（1868年ねん）1月がつ8日にち、迅衝隊たい左ひだり半はん大隊だいたい司令しれい及および外輪がいりん物ぶつ頭あたまに任にんじられ、1月がつ20日はつかに京都きょうとに向むけて出陣しゅつじんする。2月がつ2日にち、現職げんしょくのまま大目おおめ付づけに任にんじられ、御ご軍備ぐんび御用ごようを兼帯けんたいし、迅衝隊たい総督そうとく・板垣いたがき退助たいすけに従したがって戊辰戦争ぼしんせんそうを戦たたかい会津若松あいづわかまつ城じょう攻略こうりゃく等とう数々かずかずの功こうを立たてる。

明治めいじ元年がんねん（1868年ねん）11月26日にち、陸軍りくぐん参謀さんぼう中老ちゅうろう職しょくとなり、役やく領りょう250石せきを加増かぞうされる。11月27日にち、当とう役やくまま大目おおめ付づけを兼帯けんたい。明治めいじ2年ねん（1869年ねん）3月13日にち、参政さんせい・軍事ぐんじ掛かけを兼帯けんたいし、家いえ禄ろく400石せきに累進るいしん。

明治維新めいじいしん以降いこう

維新いしん後ごは新しん政府せいふに出仕しゅっしし、明治めいじ4年ねん（1871年ねん）から2年間ねんかんロンドンに留学りゅうがく。帰国きこく後ごに海軍かいぐん中佐ちゅうさとなるが、政府せいふ内ないの征せい韓かん論ろん派はの失脚しっきゃくに伴ともない、職しょくを辞じして高知こうちに帰かえる（明治めいじ六ろく年ねん政変せいへん）。

明治めいじ7年ねん（1874年ねん）、板垣いたがき退助たいすけや植木うえき枝盛えもり・林はやし有ゆう造づくりらと共ともに立志りっし社しゃを創設そうせつして初代しょだい社長しゃちょうとなる。明治めいじ10年ねん（1877年ねん）6月9日にち、西南せいなん戦争せんそうの最中さいちゅうに国会こっかい開設かいせつの建白けんぱく書しょを京都きょうと行在所あんざいしょに提出ていしゅつするも、受うけ入いれられず不ふ受理じゅりとなる。8月がつ18日にちに立志りっし社しゃの獄ごくで逮捕たいほされ、禁錮きんこ100日にちの刑けいを受うけた。

明治めいじ12年ねん（1879年ねん）、高知こうち県けん会かいの初代しょだい議長ぎちょうとなったが、1か月げつ後ご、県けん会議かいぎ員いん選挙せんきょの制限せいげん選挙せんきょ制せいに反対はんたいして由比ゆひ直枝なおえや尾崎おざき要かなめ・小谷おたに正ただし元もとと共ともに辞職じしょくした。

明治めいじ13年ねん（1880年ねん）、第だい4回かい愛国あいこく社しゃ大会たいかいの議長ぎちょうを務つとめ、その後ご河野こうの広中ひろなかと共ともに国会こっかい期成きせい同盟どうめい代表だいひょうとして国会こっかい開設かいせつの請願せいがん書しょを元老げんろう院いんに提出ていしゅつするが、またもや不ふ受理じゅりとなる。

明治めいじ14年ねん（1881年ねん）、自由党じゆうとうの結成けっせいに協力きょうりょく。

洗礼せんれい以降いこう

明治めいじ18年ねん（1885年ねん）5月15日にち、高知こうち市し中島なかじま町まちの森もり武たけし興きょう邸やしき（高知こうち教会きょうかいの発祥はっしょう地ち）においてナックス宣教師せんきょうしの洗礼せんれいを受うけてプロテスタントとなり、10月8日にち、片岡かたおか健吉けんきち・坂本さかもと直ただし寛ひろしが長老ちょうろうに選えらばれた。

明治めいじ20年ねん（1887年ねん）に保安ほあん条例じょうれい違反いはんで退去たいきょ命令めいれいが出だされるが従したがわず、禁錮きんこ2年ねん6か月げつの刑けいに処しょされる。

明治めいじ22年ねん（1889年ねん）に出獄しゅつごく後ご、同どう23年ねん（1890年ねん）に第だい1回かい衆議院しゅうぎいん議員ぎいん総そう選挙せんきょで当選とうせん。以後いご第だい8回かいまで連続れんぞくで当選とうせん。

明治めいじ26年ねん（1893年ねん）、植村うえむら正久まさひさ・井深いぶか梶之助かじのすけ（旧きゅう会津あいづ藩はん士し）・グリナン宣教師せんきょうし・山田やまだ平左衛門へいざえもん・坂本さかもと直ただし寛ひろしらと協力きょうりょくして高知こうち県けん下かの伝道でんどうを行おこなった。

明治めいじ31年ねん（1898年ねん）から死去しきょまで衆議院しゅうぎいん議長ぎちょうも務つとめた。

敬虔けいけんなプロテスタントで、日本にっぽん基督教きりすときょう団だん高知こうち教会きょうかいの長老ちょうろうであり、東京とうきょうYMCA（キリスト教きりすときょう青年せいねん会かい）第だい4代だい理事りじ長ちょうでもあった。晩年ばんねん、同志社どうししゃ第だい5代だい社長しゃちょう（現げん総長そうちょう）に就任しゅうにん。在任ざいにん中ちゅうの明治めいじ36年ねん（1903年ねん）、腸閉塞ちょうへいそくのため召天。正せい四よん位いに叙じょせらる。61歳さい没ぼつ。

栄典えいてん

• 1903年ねん（明治めいじ36年ねん）10月31日にち - 正せい四よん位い、勲くん三さん等とう旭日きょくじつ中ちゅう綬章じゅしょう

家族かぞく

片岡かたおか家かの先祖せんぞは、駿河するが国こくの片岡かたおか安房あわという武士ぶしである。片岡かたおか家かは土佐とさに入国にゅうこく後ご、長男ちょうなん家か、二男じなん家か、三男さんなん家か、五男いつお家かに分わかれ片岡かたおか健吉けんきちは三男さんなん家かの幕末ばくまつの当主とうしゅにあたる。

• 祖父そふ：片岡かたおか謙けん光こう（繁しげる三郎さぶろう）
• 父ちち：片岡かたおか篤あつし光こう（俊平しゅんぺい）の嫡男ちゃくなん
• 母はは：渋谷しぶや次じ兵衛ひょうえ篤あつし輝てるの妹いもうと（幸こう）
• 妻つま：美遊みゆ（みゆ）
• 長女ちょうじょ：はる（高知こうち　大原おおはら家かに嫁とつぐ）

参考さんこう文献ぶんけん

• 『御ご侍さむらい中ちゅう先祖せんぞ書しょ系圖けいず牒』旧きゅう山内やまうち侯爵こうしゃく家か蔵ぞう（高知こうち県立けんりつ図書館としょかん寄託きたく文書ぶんしょ）
• 『高知こうち教会きょうかい百ひゃく年ねん史し』高知こうち教会きょうかい百ひゃく年ねん史し編纂へんさん委員いいん会かい編へん、1985年ねん

関連かんれん項目こうもく

• 山田やまだ平左衛門へいざえもん

外部がいぶリンク

• 国立こくりつ国会図書館こっかいとしょかん 憲政けんせい資料しりょう室しつ 片岡かたおか健吉けんきち関係かんけい文書ぶんしょ（MF：高知こうち市立しりつ自由じゆう民権みんけん記念きねん館かん寄託きたく）
• 髙田祐介ゆうすけ、「明治維新めいじいしん「志士しし」像ぞうの形成けいせいと歴史れきし意識いしき : 明治めいじ二に五ご・二に六ろく年ねん靖国やすくに合祀ごうし・贈位ぞうい・叙位じょい遺漏いろう者しゃ問題もんだいをめぐって」『歴史れきし学部がくぶ論集ろんしゅう』 2012年ねん 2号ごう p.43-70, 佛教大学ぶっきょうだいがく歴史れきし学部がくぶ, ISSN 2185-4203

議会ぎかい
先代せんだい 鳩山はとやま和夫かずお	衆議院しゅうぎいん議長ぎちょう 第だい7-10代：1898年ねん5月がつ15日にち - 1903年ねん10月がつ31日にち	次代じだい 河野こうの広中ひろなか