芋煮いもに会かい

河川敷かせんしきで行おこなわれる芋煮いもに会かい（山形やまがた風ふう芋煮いもに）

仙台せんだい・宮城みやぎ風ふう芋煮いもに

芋煮いもに会かい（いもにかい）とは、山形やまがた県けんや宮城みやぎ県けんなど東北とうほく地方ちほう各地かくちで行おこなわれる季き節ぶし行事ぎょうじで、秋あきに河川敷かせんしきなどの野外やがいにグループで集あつまり、サトイモを使つかった鍋なべ料理りょうりなどを作つくって食たべる行事ぎょうじである。バーベキューと併行へいこうして行おこなわれることが多おおい。

呼称こしょうには地域ちいき差さがあるが、ここでは総称そうしょうとして「芋煮いもに」「芋煮いもに会かい」という呼称こしょうを用もちいる。

概要がいよう

芋煮いもに会かいは、親睦しんぼくを深ふかめる行事ぎょうじとして、家族かぞく・友人ゆうじん・地域ちいき・学校がっこう・職場しょくばなどのグループで行おこなわれている。山形やまがた県けん、宮城みやぎ県けんでは特とくに盛さかんに行おこなわれ、秋あきの風物詩ふうぶつしとなっている。また、新潟にいがた県けんや関東かんとう地方ちほうでは、地域ちいきイベントを中心ちゅうしんに芋煮いもに会かいが行おこなわれている。芋煮いもに会かいを開催かいさいする人々ひとびとにとっては野外やがいでの宴会えんかい（またはお楽たのしみ会かい）のひとつであり、春はるの花見はなみ・秋あきの芋煮いもに会かいとして双璧そうへきをなす。

在来ざいらい種しゅの種芋たねいも苗なえを用もちいた東北とうほく地方ちほうでのサトイモ栽培さいばいでは、収穫しゅうかく時期じきが例年れいねん10月頃ころになるため、一般いっぱん的てきな芋煮いもに会かいも大抵たいてい10月がつ初旬しょじゅんから徐々じょじょに行おこなわれ始はじめる。その後ご、大体だいたい10月がつ下旬げじゅんから11月初旬しょじゅんにかけてがピーク期きとなり、紅葉こうようシーズンの終了しゅうりょう、または、初雪はつゆきが降ふると共ともに終息しゅうそくする。

平成へいせいに入はいる頃ころからは、「町まちおこし」や「食しょくのイベント」として大だい規模きぼな芋煮いもにイベントも行おこなわれるようになった。これらのイベントの内うちいくつかは、一般いっぱん的てきな芋煮いもに会かいのシーズンである秋あきとは異ことなる開催かいさい時期じきのものもあり、東北とうほくでは盛夏せいかや晩夏ばんかの開催かいさい例れいが見みられ、関東かんとうでは、春はるの開催かいさい例れいや東北とうほくでは寒さむさのために既すでに下火したびとなっている11月末まつの開催かいさい例れいも見みられる。

なお、飲のみニケーションのように芋煮いもにとコミュニケーションを合あわせ、芋煮いもに会かいでの交流こうりゅうを表あらわす「イモニケーション」との造語ぞうごを使用しようしている者ものもいる。

日本にっぽん三さん大だい芋煮いもに

日本にっぽん三さん大だい芋煮いもにとは、山形やまがた県けん中山ちゅうざん町まち、島根しまね県けん津和野つわの町まち、愛媛えひめ県けん大洲おおす市しの3地域ちいきの芋煮いもにを指さす。

発祥はっしょうは、2013年ねんに『旅たびの手帖てちょう』（交通こうつう新聞しんぶん社しゃ）誌上しじょうで「日本にっぽん三さん大だい芋煮いもに」として紹介しょうかいされたことによる。2014年度ねんどからは、3市町しちょうが連携れんけいして、芋煮いもにをPRするイベントの開催かいさいや、情報じょうほう発信はっしんを行おこなっている。

山形やまがた県けん中山ちゅうざん町まち

最上川もがみがわを利用りようする船乗ふなのりたちが、出航しゅっこう待まちの時間じかんに河川敷かせんしきで、船荷ふなにの棒鱈ぼうだらと里芋さといもを一緒いっしょに煮にて酒盛さかもりをしていたのが、芋煮いもにのはじまりとされる。

今日きょうでは、牛肉ぎゅうにくを出汁だしにし、サトイモやコンニャクを醤油じょうゆで煮込にこむのが一般いっぱん的てきである。

島根しまね県けん津和野つわの町まち

古ふるくから、十五夜じゅうごやの観月かんげつ会かいに芋煮いもにの宴うたげを開催かいさいして、酒杯しゅはいを交かわす習慣しゅうかんがある。

あぶった小しょう鯛たいの身みをほぐして昆布こぶと共ともに出汁だしとし、具ぐはサトイモのみの澄すまし仕立したてで、最後さいごに柚子ゆずを添そえる。

愛媛えひめ県けん大洲おおす市し

詳細しょうさいは「いもたき」を参照さんしょう

大洲おおすではいもたきと呼よぶ。

いもたきは、大洲おおす藩はん時代じだいから収穫しゅうかくした里芋さといもを肱川ひじかわの河原かわらで行おこなっており、現在げんざいでは秋あきの風物詩ふうぶつし、観光かんこう行事ぎょうじとなっている。

サトイモ、鶏肉とりにく、乾いぬいシイタケ、コンニャクなどを入いれ、醤油じょうゆベースの少すこし甘あまい味付あじつけが特徴とくちょう。

歴史れきし

起源きげん

サトイモが日本にっぽんに伝つたわったのは縄文じょうもん時代じだいとされるが、里芋さといもは煮にて食たべるよりは茹ゆでるか焼やくか蒸ふかすかが主おもな調理ちょうり法ほうであったと考かんがえられるため、「芋煮いもに」の成立せいりつは更さらに後世こうせいと考かんがえられる。

江戸えど時代じだい、米べいの不作ふさくに備そなえてサトイモが作つくられており、「芋煮いもに」自体じたいは家庭かてい料理りょうりとしても食たべられていたが、サトイモの収穫しゅうかく時期じきに合あわせて「芋煮いもに会かい」の原型げんけいとみられることが農村のうそん部ぶで行おこなわれていた。ただし、江戸えど時代じだいには豚肉ぶたにくや牛肉ぎゅうにくなどの肉類にくるいは一般いっぱんに食たべられていなかったため、現代げんだいのように芋煮いもにに肉にくは入はいっていなかったと考かんがえられる。「芋煮いもに会かい」の原型げんけいは、野外やがいで集団しゅうだんで鍋なべ料理りょうりを囲かこむ収穫しゅうかく祭さい的てきな意味合いみあいの行事ぎょうじだったが、村むらをあげてのものだったという記載きさいはないため少しょう人数にんずうで行おこなったとされる。また、都市としが未み発達はったつでほとんどの国民こくみんが農村のうそんに居住きょじゅうしていた当時とうじ、わざわざ「河原かわはら」まで出でかけて行いってやる必要ひつよう性せいは無なかった（現代げんだいの都市とし部ぶでは木造もくぞう住宅じゅうたくが密集みっしゅうするため、火災かさい防止ぼうし目的もくてきで「河原かわはら」や「キャンプサイト」等とう、火気かき使用しよう可かエリアで行おこなう）。なお、中秋ちゅうしゅうの名月めいげつ（芋名月いもめいげつ）に団子だんごではなくサトイモなどを供そなえていたかつての風習ふうしゅうとの関係かんけいも不明ふめい。

サトイモの種芋たねいもは穴あなを掘ほって地中ちちゅうでの保存ほぞんが可能かのうだが、食用しょくようのものは7℃ - 12℃に保たもたないと腐敗ふはいする（温度おんどが低ひくすぎても保存ほぞんできない）ため、寒冷かんれい地ちの東北とうほく地方ちほうで越冬えっとうさせるには囲炉裏いろりや屋根裏やねうらなどの温度おんどが高たかいところでの保温ほおんが必要ひつようだった。その保存ほぞんの難むずかしさから、厳冬げんとう期き前まえに消費しょうひする意味合いみあいもあって「芋煮いもに会かい」の原型げんけいが行おこなわれたと考かんがえられる。また、青森あおもり県けんに「芋煮いもに会かい」がないのは当時とうじのサトイモの栽培さいばい限界げんかいより北きたにあったこと、東海とうかい地方ちほう以西いせいで行おこなわれないのは、サトイモの保存ほぞんが容易よういだったことなどが考かんがえられる。

民俗みんぞく学者がくしゃの野本のもと寛一かんいちは、「芋煮いもに会かい」はこのようなサトイモの収穫しゅうかく祭さいが発展はってんしたものではないかと述のべている。

多様たよう化か

1980年代ねんだいには、旅館りょかんやアウトドア施設しせつが花見はなみなどと同様どうように「芋煮いもに会かいプラン」を商品しょうひん化かし始はじめ、シーズンに入はいるとタウン情報じょうほう誌しや新聞しんぶん折込おりこみチラシなどで多数たすうの広告こうこくを見みるようになった。また、アウトドア施設しせつ（フィールドアスレチック）、遊ゆう園地えんち、温泉おんせん旅館りょかんの他ほか、紅葉こうようスポット（紅葉狩もみじがり）、渓流けいりゅう（釣つり、カヌー）、海岸かいがんの砂浜すなはま（釣つり）など、何なにか別べつのアミューズメントとの組くみ合あわせで芋煮いもに会かいが行おこなわれるようになった。対たいして、以前いぜんの中心ちゅうしん地ちである「河原かわはら」での芋煮いもに会かいは、今いまも主流しゅりゅうであるものの、往時おうじと比くらべて少すくなくなってきた。 現在げんざいでは、地域ちいきのイベントとして定着ていちゃくしているところもある。

近年きんねんは、ホテルのレストランを中心ちゅうしんに芋煮いもにを含ふくめ、様々さまざまな秋あきの味覚みかくを取とり揃そろえた季き節ぶし限定げんていコース料理りょうりも供きょうされるようになり、収穫しゅうかく祭さい的てきな芋煮いもに会かいの楽たのしみ方かたは多様たよう化かが進すすんでいる。

山形やまがた県けん村山むらやま地方ちほう

江戸えど時代じだい

山形やまがた県けんの村山むらやま地方ちほうでは、江戸えど時代じだいの芋煮いもに会かいの原型げんけいの様子ようすをあらわす話はなしがいくつか伝つたわっている。

中山ちゅうざん町まち長崎ながさきでは、里芋さといもを鍋なべで煮にて食たべるときに鍋なべをかけたというい伝いつたえのある「鍋掛なべかけの松まつ」が1917年ねん（大正たいしょう6年ねん）まで残のこっていた。鍋なべは、近ちかくの小塩こしお地区ちくの名産めいさんだった里芋さといも「小塩こしお芋いも」と、船ふねに積つんできた棒鱈ぼうだらと、最上川もがみがわでとれたザッコ（川かわ魚ぎょ）をいっしょに煮にたものだったという。長崎ながさきは、1693年ねん（元禄げんろく6年ねん）の最上川もがみがわ五百川いもかわ峡かい・黒滝くろたきの開鑿かいさくまでは酒田港さかたこうと結むすぶ最上川もがみがわ舟運しゅううんの終着しゅうちゃく港みなととして賑にぎわっていた。このことから、元禄げんろく時代じだい以前いぜんの船頭せんどうたちが積荷つみにを使つかって鍋なべをしたのが芋煮いもに会かいのはじまりであると山形やまがたの郷土きょうど史家しかである烏兎うと沼ぬま宏之ひろゆきは述のべている。鍋掛なべかけの松まつは、芋煮いもにのルーツをあらわす伝承でんしょう遺跡いせきとして復元ふくげんされている。

文化ぶんか・文政ぶんせい時代じだい（19世紀せいき初頭しょとう）には、山形やまがたに移うつり住すんだ近江おうみ商人しょうにんたちが、京都きょうとの芋いも棒ぼうに思おもいを馳はせながら、ニシンと里芋さといもを煮にて紅花べにばな取引とりひきの慰労いろう会かいをしたという。

また、1845年ねん（弘ひろし化か2年ねん）には、山形やまがた藩はん藩主はんしゅの秋元あきもと志こころざし朝あさが、館林たてばやし藩はんに転てん封ふうされるときに芋煮いもにの野の宴えんを張はったとされる。

明治めいじ時代じだい以降いこう

明治めいじ時代じだい（19世紀せいき後半こうはんから20世紀せいき初頭しょとう）になると、街まちの粋人すいじんたちが「野の掛かけ」といわれた山やまの芋煮いもにを川原かわらでもするようになり、1892年ねん（明治めいじ25年ねん）ころから川原かわらでの芋煮いもにが定着ていちゃくした。以降いこう、芋煮いもに会かいは、山形やまがたに置おかれていた帝国ていこく陸軍りくぐん歩兵ほへい第だい32連隊れんたいの兵士へいしたちや山形やまがた高等こうとう学校がっこう (旧制きゅうせい)の学生がくせいが行おこなったり、見合みあいや商談しょうだん、送別そうべつの場ばとなったりした。

芋煮いもにに牛肉ぎゅうにくが使つかわれるようになったのは、昭和しょうわの初はじめ（1920年代ねんだい後半こうはん）頃ごろからである。養蚕ようさん農家のうかの人ひとたちが、秋蚕しゅうさん後ごに繭まゆ業者ぎょうしゃの経費けいひ負担ふたんで芋煮いもに会かいを最上川もがみがわの川原かわらで行おこない、そのときに当時とうじ普及ふきゅうし始はじめていた牛肉ぎゅうにくをおごらせたのが最初さいしょとされている。なお山形やまがた市内しないには明治めいじ時代じだいに創業そうぎょうした牛肉ぎゅうにく店てんが多おおく、牛肉ぎゅうにくはその頃ころから普及ふきゅうしはじめたと考かんがえられる。山形やまがた高校こうこうに在籍ざいせきした作家さっかの戸川とがわ幸夫ゆきおは、1932年ねん（昭和しょうわ7年ねん）の芋煮いもに会かいの様子ようすをエッセイ「わが山高やまたか時代じだいの芋煮いもに会かい」で記述きじゅつしており、その頃ころからすでに山形やまがた名物めいぶつの芋煮いもには盛さかんで、大だい鍋なべに芋いも、ねぎ、牛肉ぎゅうにくおよびその代替だいたい品ひんとしての馬肉ばにく、こんにゃくなどを入いれ、酒さけを酌くみ交かわしていた、としている。また、中山なかやま町立ちょうりつ長崎ながさき小学校しょうがっこうから1941年ねんに山形やまがた県けん中学校ちゅうがっこう（のちの山形やまがた県立けんりつ山形東高等学校やまがたひがしこうとうがっこう）に進学しんがくした烏兎うと沼ぬま宏之ひろゆきは当時とうじ、長崎ながさき町内ちょうないの学生がくせい団だんとして自分じぶんたちで開催かいさいしたほかには、最上川もがみがわでも馬見ヶ崎川まみがさきがわでも芋煮いもに会かいの姿すがたは見みかけなかったとしている。芋煮いもにの材料ざいりょうは1980年代ねんだいと同おなじく、里芋さといも、牛肉ぎゅうにく、こんにゃく、ねぎが主おもであった。太平洋戦争たいへいようせんそうの激化げきかにより、烏兎うと沼ぬまらが芋煮いもに会かいを開催かいさいしたのは1942年ねんまでであった。

1945年ねん（昭和しょうわ20年ねん）の終戦しゅうせん後ご数すう年ねんは、肉にくの代かわりにイカを入いれていた。暮くらしが豊ゆたかになると、会場かいじょうが飲食いんしょく店てんに移うつり、川原かわらの人影ひとかげは消きえていった。

1974年ねん（昭和しょうわ49年ねん）、山形やまがた市しと山形やまがた市し観光かんこう協会きょうかいが伝統でんとう的てきな芋煮いもにの研修けんしゅう会かいを開ひらいたところ、大おおきな反響はんきょうがあり、川原かわらでの芋煮いもに会かいが促うながされるようになった。1977年ねん（昭和しょうわ52年ねん）からは、前年ぜんねんの唐松からまつ観音堂かんのんどう復元ふくげんを機会きかいに「山形やまがたいも煮に祭まつり」が開催かいさいされた。その後ごは、山形やまがた市内しないのスーパーマーケットが芋煮いもにの材料ざいりょうや薪たきぎなどのセット販売はんばいや鍋なべの貸出かしだしをしたり、飲食いんしょく店てんのメニューに芋煮いもにが加くわわったり、レトルトの芋煮いもにが販売はんばいされたりするようになり、芋煮いもに会かいはますます盛さかんになっていった。こうした動うごきの中なか、1989年ねん（平成へいせい元年がんねん）に「日本一にっぽんいちの芋煮いもに会かいフェスティバル」が開催かいさいされ、10万まん人にんの人出ひとでを集あつめた。

山形やまがた市しで里芋さといもを栽培さいばい・販売はんばいしているさとう農園のうえん株式会社かぶしきがいしゃは、明治めいじ時代じだいに行おこなわれた馬見ヶ崎川まみがさきがわ改修かいしゅう工事こうじがきっかけで河原かわらでの芋煮いもに会かいが広ひろまったとしている。1891年ねん（明治めいじ24年ねん）まで行おこなわれた馬見ヶ崎川まみがさきがわ改修かいしゅう工事こうじにおいて、河川かせん改良かいりょう工事こうじに従事じゅうじした人ひとたちは河原かわらで大だい鍋なべを用もちいたちゃんこ鍋なべのようなものを昼飯ひるめしとして食たべていた。これらの人ひとたちが、1945年ねんの終戦しゅうせん後ごに当時とうじを偲しのんで河原かわらで秋あきに大だい鍋なべを囲かこむようになり、その具ぐ材ざいとして里芋さといもも用もちいたのだという。

年表ねんぴょう

• 江戸えど時代じだい
  • 山形やまがた藩はん（現げん・山形やまがた県けん）において、最上川もがみがわの舟運しゅううんに関かかわる人ひとたちが野外やがいで鍋なべ料理りょうりをするようになった。呼称こしょう不明ふめい。これが現在げんざいの山形やまがたの芋煮いもに会かいの源流げんりゅうの1つとされる。すなわち山形やまがた県けんでは、「農村のうそんの収穫しゅうかく祭さい」を起源きげんとしない。
  • 会津あいづ藩はん（現げん・福島ふくしま県けん）において、「きのこ山さん」と呼よばれる野外やがいでの鍋なべ料理りょうりが行おこなわれるようになった。これは「農村のうそんの収穫しゅうかく祭さい」を起源きげんとし、現在げんざいの福島ふくしま県けんの芋煮いもに会かいの源流げんりゅうの1つとされる。
  • 仙台せんだい藩はん北部ほくぶ、松島まつしま丘陵きゅうりょうより北側きたがわの古川ふるかわ - 石巻いしのまき間あいだ（大崎おおさき地方ちほうほか）が鶏卵けいらんの集散しゅうさん地ちとなった（現在げんざいの芋いもの子こ汁じる：鶏肉とりにく・醤油じょうゆ味あじエリア）。
• 1960年代ねんだいの高度こうど経済けいざい成長せいちょう期き、第だい一いち次じベビーブーマーが成人せいじんする前後ぜんごの時代じだいにレジャーブームが到来とうらいすると、「農村のうそんの収穫しゅうかく祭さい」であった芋煮いもに会かいは、郡部ぐんぶから市部しぶに大量たいりょうに移住いじゅうしてきた人ひとたちを中心ちゅうしんとして、海岸かいがん・河川敷かせんしき・広場ひろば・レジャー施設しせつなど、市部しぶの当時とうじのルールなら火気かき使用しよう可かの場所ばしょにて各かくグループ毎ごとに構成こうせい員いんが食材しょくざい等とうを持もち寄よって開催かいさいされるようになった（現在げんざいのルールならば火気かき使用しよう厳禁げんきんな地ちでも、当時とうじの緩ゆるい規制きせいにより自由じゆうに開催かいさいされていた）。
  東北とうほく各地かくちから人ひとが集あつまる仙台せんだい圏けんの人口じんこうは、戦前せんぜんは50万まん人にんに満みたなかったが、当時とうじは70万まん人にんを超こえて毎年まいとし人口じんこう増加ぞうかが激はげしくなり、仙台せんだい市電しでん（1976年ねん廃止はいし）等とうで容易よういにアクセスできる広瀬川ひろせがわ河川敷かせんしきで芋煮いもに会かいを行おこなうには場所ばしょ取とりが非常ひじょうに困難こんなんになり、奥羽山脈おううさんみゃくに近ちかい国鉄こくてつ（現げん・JR東日本ひがしにっぽん）仙山線せんざんせん・奥新川おくにっかわ駅えき（仙台せんだい駅えきから約やく1時じ間あいだ）周辺しゅうへんのような山奥やまおくにまで遠征えんせいして芋煮いもに会かいをするような状態じょうたいになった。そんな中なか、宮城みやぎ県けん宮城みやぎ郡ぐん宮城みやぎ町まち（現げん・同どう県けん仙台せんだい市し青葉あおば区く）の国鉄こくてつ仙山線せんざんせん・愛子あいこ駅えき（仙台せんだい駅えきから約やく30分ふん）近ちかくにあった「河鹿かじか荘そう」が、付近ふきんの広瀬川ひろせがわの河原かわはら（北緯ほくい38度ど16分ふん35.2秒びょう 東経とうけい140度ど44分ふん41.3秒びょう）を芋煮いもに会場かいじょうとして提供ていきょう開始かいしした。より仙台せんだい市し都心としん部ぶに近ちかい愛子いとしご駅えきから徒歩とほ圏けんにて私企業しきぎょうが、食材しょくざい等とうを準備じゅんびし、参加さんか者しゃの手間てまを軽減けいげんした「手てブラで芋煮いもに会かい」を商品しょうひん開発かいはつしたことは、従前じゅうぜんの芋煮いもに会かいの常識じょうしきを覆くつがえした。すると仙台せんだい圏けんでは、河原かわはらに限かぎらず敷地しきち内ないでの「手てブラで芋煮いもに会かい」のパッケージ商品しょうひんを温泉おんせん旅館りょかんやレジャー施設しせつも販売はんばいするようになり、マイカーのモータリゼーション進展しんてんと送迎そうげいバスのサービスもあって、鉄道てつどう駅えき周辺しゅうへんの芋煮いもに会場かいじょうを次第しだいに凌駕りょうがして広ひろまっていった。
• 1970年ねん（昭和しょうわ45年ねん）には約やく88万まん人にん、1975年ねん（昭和しょうわ50年ねん）には約やく102万まん人にん、1980年ねん（昭和しょうわ55年ねん）には約やく113万まん人にんと、顕著けんちょな人口じんこう増加ぞうかがみられた仙台せんだい圏けんでは、郊外こうがい住宅じゅうたく団地だんち（戸建こだてが中心ちゅうしん）すなわち「ベッドタウン」の造成ぞうせいが加速かそくした。それらでは、新しん住民じゅうみん同士どうしの交流こうりゅうを企図きとして町内ちょうない会かいのイベントを積極せっきょく的てきに催もよおすようになり、小正月こしょうがつのどんと祭さい、春はるの花見はなみ、夏なつの盆踊ぼんおどり（ミス仙台せんだい参照さんしょう）と花火はなび、秋あきの芋煮いもに会かい等とうを、地域ちいきの寺社じしゃの境内けいだい、校庭こうてい、公園こうえん等とうで開催かいさいするようになった。また、郊外こうがい住宅じゅうたく団地だんちでも旧きゅう城下町じょうかまち内うちでもおおむね、第だい二に次じベビーブーマーの新しん住民じゅうみんの子供こどもが大量たいりょうに入学にゅうがくしてきた各かく小中学校しょうちゅうがっこうでは、校内こうないで火ひを使つかっても火事かじにはならないエリアである校庭こうていにおいて、秋あきの地元じもと文化ぶんかのイベントとして児童じどう・生徒せいとによる芋煮いもに会かいを開催かいさいするようになった（秋田あきた県けんでは逆ぎゃくに、校外こうがいの河原かわらなどで開催かいさいする「なべっこ遠足えんそく」が定着ていちゃく）。
• 1989年ねん（平成へいせい元年がんねん）
  • 9月3日にち、山形やまがた県けん山形やまがた市しで「日本一にっぽんいちの芋煮いもに会かいフェスティバル」が開始かいし。
  • 10月、岩手いわて県けん水沢すいざわ市し（現げん・奥州おうしゅう市し）で「大だい芋いもの子こ会かい」が開始かいし。
• 1995年ねん（平成へいせい7年ねん）1月がつ17日にち、兵庫ひょうご県けん南部なんぶ地震じしん（阪神はんしん・淡路あわじ大震災だいしんさい）が発生はっせい。山形やまがた県けんなど東北とうほく地方ちほうのボランティアが被災ひさい地ちに向むかい、芋煮いもにの炊たき出だしを行おこなった。
• 2004年ねん（平成へいせい16年ねん）10月23日にち、新潟にいがた県けん中越なかこし地震じしんが発生はっせい。東北とうほく各地かくちのボランティアが芋煮いもにの炊たき出だしの準備じゅんびをして被災ひさい地ちに向むかい、被災ひさい者しゃに芋煮いもにを振舞ふるまった。
• 2005年ねん（平成へいせい17年ねん）より、日清食品にっしんしょくひんから『日にち清しんのどん兵衛ひょうえ 芋煮いもにうどん』が東北とうほく地方ちほう限定げんていで発売はつばい（2017年ねん現在げんざいも販売はんばい継続けいぞく中ちゅう）。山形やまがた風ふう芋煮いもにをベースとしている。
• 2007年ねん（平成へいせい19年ねん）
  • 農林水産省のうりんすいさんしょうの『農のう山やま漁村ぎょそんの郷土きょうど料理りょうり百ひゃく選せん』で山形やまがた県けんのノミネート料理りょうりの芋煮いもにが『農のう山やま漁村ぎょそんの郷土きょうど料理りょうり百ひゃく選せん』のインターネット投票とうひょうで1位いに選えらばれた。
  • 12月13日にち、山形やまがた・村山むらやま風ふう芋煮いもにのレトルト食品しょくひん「米沢よねざわ牛うし入はいり どこでも芋煮いもに会かい 280g」が、amazon.co.jpにおいて取とり扱あつかい開始かいし（2008年ねん10月がつ現在げんざいは発売はつばい停止ていし）。
• 2008年ねん（平成へいせい20年ねん）
  • 6月14日にち、「岩手いわて・宮城みやぎ内陸ないりく地震じしん」が発生はっせい。
  • ドイツ・デュッセルドルフ市しで「ライン川がわ 欧州おうしゅう一いちの芋煮いもに会かい」が開始かいし。
• 2010年ねん（平成へいせい22年ねん）
  • 9月、「風ふうとロック芋煮いもに会かい」（前夜祭ぜんやさい：19日にち、本ほん祭さい：20日はつか）が福島ふくしま県けん耶麻やま郡ぐん北塩原きたしおばら村むら（裏うら磐梯ばんだい）で開催かいさいされた。ロック・フェスティバルと芋煮いもに会かいを融合ゆうごうしたイベントであり、これ以降いこう、同どう県内けんないにおいて様々さまざまな形態けいたいで毎年まいとし開催かいさい。
  • 10月23日にち、旧きゅう栗駒くりごま町まち公民館こうみんかん跡地あとち（宮城みやぎ県けん栗原くりはら市し）において、宮城みやぎ・山形やまがた・秋田あきたの3県けんが参加さんかする「栗駒山くりこまやま麓ふもと三みつ巴どもえ 芋煮いもにの陣じん」（2012年ねんの第だい3回かいより福島ふくしま県けんも加くわわって「奥州おうしゅう統一とういつ 芋煮いもにの陣じん」に改称かいしょう）が開始かいし。「岩手いわて・宮城みやぎ内陸ないりく地震じしん」を機きに、復興ふっこうと若者わかものの交流こうりゅうを企図きとして、芋煮いもに文化ぶんかがある東北とうほく各かく県けんで持もち回まわり開催かいさいされている。
• 2011年ねん（平成へいせい23年ねん）3月11日にち、東北とうほく地方ちほう太平洋たいへいよう沖おき地震じしん（東日本ひがしにっぽん大震災だいしんさい）発生はっせい。被災ひさい地ちの避難ひなん所しょ等とうにおいて、芋煮いもにの炊たき出だしをする団体だんたいが多数たすう見みられた。
• 2013年ねん（平成へいせい25年ねん）、旅行りょこう雑誌ざっし「旅たびの手帖てちょう」（交通こうつう新聞しんぶん社しゃ、2013年ねん10月がつ号ごう）において「日本にっぽん三さん大だい芋煮いもに」が紹介しょうかいされた。それらは、

  山形やまがた県けん東村山ひがしむらやま郡ぐん中山ちゅうざん町まちの「芋いも棒ぼう煮に」「芋煮いもに」

  島根しまね県けん津和野つわの町まちの「芋煮いもに」

  愛媛えひめ県けん大洲おおす市しの「いもたき」

だった。これを受うけて3市町しちょうは連携れんけいし、芋煮いもにを通つうじた食しょく文化ぶんかの交流こうりゅうや観光かんこう振興しんこうを図はかっている。

• 2018年ねん（平成へいせい30年ねん）11月4日にち、寒河江さがえ市し商工会しょうこうかい（山形やまがた県けん寒河江さがえ市し）主催しゅさいで、宮城みやぎ県けん仙台せんだい市しの都心としん部ぶにある錦にしき町まち公園こうえんにて「東北とうほく芋煮いもにサミット」が開催かいさいされた。青森あおもり県けんを除のぞく東北とうほく5県けんの芋煮いもにが提供ていきょうされたが、具ぐ材ざいのサトイモは寒河江さがえ市しの子こ姫ひめ芋いもを用もちい、また、同市どうしの様々さまざまな物産ぶっさんの販売はんばいブースが並ならんだ。2014年ねんより『さがえ芋煮いもにまつり in 仙台せんだい』として同どう園えんで開催かいさいしてきた、寒河江さがえ芋煮いもに、仙台せんだい風ふう芋煮いもに、イタリアン芋煮いもに等とうを集あつめた芋煮いもに会かいイベントだった従前じゅうぜんの内容ないようを一新いっしん・改称かいしょうし、また、長年ながねんに渡わたって寒河江さがえ市しが仙台せんだい市内しない各地かくちで開催かいさいしてきた「さくらんぼの種たね吹ふきとばし大会たいかい」も組くみ込こんで開催かいさいした。

呼称こしょうの分類ぶんるい

「芋煮いもに」にあたる呼称こしょうには地域ちいき差さがあり、同おなじ名称めいしょうでも作つくられる料理りょうりが異ことなる例れいが見みられる。すなわち、呼称こしょうと料理りょうりは必かならずしも一致いっちしない。

名称めいしょうの分布ぶんぷ

料理りょうり名めい	会合かいごうの 名前なまえ	分布ぶんぷ
		岩手いわて県けん	秋田あきた県けん	宮城みやぎ県けん	山形やまがた県けん	福島ふくしま県けん		新しん 潟かた	関せき 東ひがし
芋煮いもに 芋煮いもに汁じる	芋煮いもに会かい	－	－	全ぜん県けん	全ぜん県けん	全ぜん県けん		〇	〇
芋いもの子こ 芋いもの子こ汁じる	芋いもの子こ会かい 芋いもの子こ食ぐい	北上盆地きたかみぼんち	横手盆地よこてぼんち	大崎おおさき地方ちほう	最上もがみ地方ちほう	－		－	－
芋いもの子こ煮に	（不明ふめい）	－	由利ゆり本荘ほんじょう市し （滝たき地区ちく）	－	－	－		－	－
きのこ山ざん	きのこ山ざん	－	－	－	－	会津あいづ地方ちほう		－	－

「芋煮いもに」（芋煮いもに汁じる）、および、会合かいごうを指さす「芋煮いもに会かい」の使用しよう範囲はんいは、 南東なんとう北きたの宮城みやぎ県けん・山形やまがた県けん・福島ふくしま県けんを中心ちゅうしんに、新潟にいがた県けんや関東かんとう地方ちほうでも例れいが見みられる。ただし、このような風習ふうしゅうや会合かいごうを示しめす名称めいしょうとしてマスメディアを通つうじてデファクトスタンダード化かしてしまったため、上記じょうき以外いがいでも使用しようされている。そのため、旧来きゅうらいからの名称めいしょうの使用しよう範囲はんいを特定とくていするのは困難こんなんになっている。

「芋いもの子こ」（芋いもの子こ汁じる）、および、会合かいごうを指さす「芋いもの子こ会かい」（年配ねんぱい者しゃは「芋いもの子こ食ぐい」）は、栗駒山くりこまやまの周辺しゅうへん、すなわち、北東ほくとうにある岩手いわて県けん北上盆地きたかみぼんち、北西ほくせいにある秋田あきた県けん横手盆地よこてぼんち南部なんぶ、南西なんせいにある山形やまがた県けん新庄盆地しんじょうぼんち（最上もがみ地方ちほう）、南東なんとうにある宮城みやぎ県けん大崎おおさき地方ちほうの一部いちぶに分布ぶんぷしている。

「きのこ山さん」は、会合かいごうの名称めいしょうも「きのこ山さん」であり、福島ふくしま県けん会津あいづ地方ちほうに分布ぶんぷしている。江戸えど時代じだいより、秋あきの収穫しゅうかく祭さいとしてキノコ・里芋さといも・大根だいこん等とうが入はいる鍋なべを囲かこむ習慣しゅうかんがあり、その鍋なべ料理りょうりを「きのこ山さん」と呼よぶ。現状げんじょうでは、キノコが入はいってなくとも「きのこ山さん」と呼よぶ。

なお、秋田あきた県けんの秋あきの鍋なべ料理りょうりは、里芋さといもよりもきりたんぽあるいはだまこもちがメインになっているため、里芋さといもが入はいっているかどうかに関係かんけいなく「鍋なべっこ」と呼よばれている。遠足えんそくに付随ふずいして野外やがいで集団しゅうだんでこれを囲かこむ行事ぎょうじは「なべっこ遠足えんそく」と呼よばれ、小中こなか高校こうこうにおいて学校がっこう行事ぎょうじになっている場合ばあいもある。これらが芋煮いもに会かいの一種いっしゅと見みなせるかは議論ぎろんがあるが、里芋さといもが入はいっていない例れいがあるとは言いえ、秋あきに野外やがいで集団しゅうだんで囲かこむ鍋なべ料理りょうりとしての共通きょうつう性せいはある。

現代げんだいでは、秋あきに野外やがいで集団しゅうだんで鍋なべ料理りょうりを囲かこむ風習ふうしゅうが廃すたれつつあり、秋田あきた県けんでは小学校しょうがっこう201校こうのうち、現在げんざいも「なべっこ遠足えんそく」を実施じっししているのは15校こう（全体ぜんたいの7.5%）のみである。岩手いわて県けんでは、県内けんないで有名ゆうめいな里芋さといもの品種ひんしゅを用もちいて芋煮いもに・芋いもの子こを作つくって家庭かてい内ないで食たべることには執着しゅうちゃくしても、野外やがいで集団しゅうだんで里芋さといもの鍋なべを囲かこむかどうかを重視じゅうししない傾向けいこうもある。宮城みやぎ県けんでは集団しゅうだんで食しょくする秋あきの料理りょうりとしてはらこ飯めしや仙台せんだいせり鍋なべが急きゅう成長せいちょうしており、芋煮いもに会かいと競合きょうごうしている。はらこ飯めしと仙台せんだいせり鍋なべ側がわは店みせで供きょうされる一方いっぽう、芋煮いもに会かいは準備じゅんびや後始末あとしまつに手間てまがかかるため、芋煮いもに会かいサイトを運営うんえいする後者こうしゃ側がわとしては準備じゅんびと後始末あとしまつをしなくてもいいフリープランを提供ていきょうしている。旧きゅう住民じゅうみんのこのような変化へんかにより、上記じょうきの名称めいしょうは新しん住民じゅうみんには浸透しんとうしづらくなっている。

料理りょうりの分類ぶんるい

呼称こしょう以外いがいに、地域ちいきによって材料ざいりょう・味付あじつけが異ことなる。例たとえば、山形やまがた県けんは牛肉ぎゅうにくしょうゆ味あじが一般いっぱん的てきと思おもわれがちだが、山形やまがた県けんだけでも4種類しゅるい以上いじょうの芋煮いもにの味あじが存在そんざいし、各かく地域ちいきでことなるものを食たべている。また、同どう一いち呼称こしょう地域ちいき内ないでも、それぞれの集団しゅうだんでアレンジされ、地域ちいき的てきに特徴とくちょう的てきな具ぐ材ざいの他ほかに、白菜はくさい・ゴボウ・油揚あぶらあげ・大根だいこん・ニンジン・豆腐とうふ・きのこ類るいなどさまざまな具ぐ材ざいが投入とうにゅうされる。サトイモの代かわりにジャガイモを入いれる場合ばあいもある。細分さいぶんすると正月しょうがつ料理りょうりの雑煮ぞうに並なみに種類しゅるいがあるが、ここでは、1.使用しようする肉にく、2.味付あじつけの2点てんを基準きじゅんに分類ぶんるいする。小しょう分類ぶんるいは、a.呼称こしょう、b.使用しようするイモ類るい。

• 主おもな分布ぶんぷ域いき
  1. 「牛肉ぎゅうにくしょうゆ味あじ」：山形やまがた県けん村山むらやま地方ちほう、最上もがみ地方ちほう
  2. 「置賜おきたま牛肉ぎゅうにくしょうゆ味あじ」：山形やまがた県けん置賜おきたま地方ちほう
  3. 「豚肉ぶたにくみそ味あじ」：山形やまがた県けん庄内しょうない地方ちほう
  4. 「とりすき風ふう」：北きた東北とうほくの内陸ないりく。「豚肉ぶたにくみそ味あじ」とオーバーラップする
  5. 「寄よせ鍋なべ風ふう」：三陸海岸さんりくかいがん沿岸えんがん、および、最上川もがみがわの河川かせん交通こうつうの要所ようしょ
  6. 「豚肉ぶたにくしょうゆ味あじ」：福島ふくしま県けん中通なかどおり地方ちほう

牛肉ぎゅうにくしょうゆ味あじ

「牛肉ぎゅうにくしょうゆ味あじ」芋煮いもに山形やまがた県けん(村山むらやま地方ちほう, 最上もがみ地方ちほう)

メディア等とうの芋煮いもにの特集とくしゅうでこの味あじがよく紹介しょうかいされるため一いち番ばん知名度ちめいどが高たかい味あじである。山形やまがた県けんの村山むらやま地方ちほうおよび最上もがみ地方ちほうでは、牛肉ぎゅうにく、里芋さといも、こんにゃく、ねぎを主おもな材料ざいりょうとし、醤油じょうゆで味付あじつけをする。「山形やまがた風ふう芋煮いもに」と呼よばれる。初はじめに鍋なべに肉にくを入いれ、醤油じょうゆで味あじをつけながら軽かるく火ひを通とおし、一旦いったん皿さらに取とる。残のこった煮汁にじるに水みずを入いれ沸騰ふっとうしたら鍋なべに皮かわをむいた里芋さといもを入いれ、軟やわらかくなるまで煮にる。その後ごこんにゃく、肉にくの順じゅんに入いれ、醤油じょうゆ・砂糖さとう・酒さけで味あじを調ととのえた後のち、最後さいごにねぎを入いれる。また最近さいきんではこの他ほかにシメジ・舞まい茸だけなどを入いれることが多おおくなっている。

「置賜おきたま牛肉ぎゅうにくしょうゆ味あじ」芋煮いもに山形やまがた県けん(置賜おきたま地方ちほう)

山形やまがた県けんの置賜おきたま地方ちほうでは、村山むらやま地方ちほうの芋煮いもにと同おなじく牛肉ぎゅうにくを用もちいて主おもな材料ざいりょうも同おなじだが、加くわえて豆腐とうふが入はいることが一番いちばんの違ちがいである。更さらに大根だいこんが入はいり、こんにゃくも場合ばあいによっては糸いとこんにゃくを用もちいるところが異ことなる。また、福島ふくしま市し（「豚肉ぶたにくみそ味あじ」芋煮いもに）と隣接りんせつしているせいか、醤油じょうゆだけでなく味噌みそ少々しょうしょうを加くわえる。

豚肉ぶたにくみそ味あじ

豚肉ぶたにくみそ味あじの芋煮いもに山形やまがた県けん(庄内しょうない地方ちほう)

• 山形やまがた県けんの庄内しょうない地方ちほうでは、豚肉ぶたにくや、豆腐とうふ、ごぼう等ひとしの具ぐ材ざいを入いれたみそ味あじの芋煮いもにが一般いっぱん的てきである。豚汁とんじるの元もとになったという説せつがあるが、諸説しょせつあるため定さだかではない
• 宮城みやぎ県けんの仙台平野せんだいへいやでは、豚肉ぶたにく・里芋さといもを主おもな材料ざいりょうとし、仙台せんだい味噌みそで味付あじつけをする豚肉ぶたにくみそ味あじの芋煮いもにがつくられる。「仙台せんだい風ふう芋煮いもに」と呼よばれる。
• 福島ふくしま県けんの浜はま通どおりも豚肉ぶたにくみそ味あじの芋煮いもにが一般いっぱん的てき。中通なかどおりは豚肉ぶたにくしょうゆ味あじが一般いっぱん的てき
• 栃木とちぎ県けんなどの様ようにイベントとして導入どうにゅうされた関東かんとう地方ちほうほかでは、豚肉ぶたにくみそ味あじの芋煮いもにが一般いっぱん的てきである。

「豚肉ぶたにくみそ味あじ」芋いもの子こ汁じる

• 芋いもの子こ汁じるの地域ちいきでも一部いちぶで豚肉ぶたにくみそ味あじの芋いもの子こ汁じるがつくられる。

豚肉ぶたにくみそ味あじのなべっこ

• 秋田あきた市し・由利ゆり本荘ほんじょう市し・能代のしろ市しなどを中心ちゅうしんとする秋田あきた県けん沿岸えんがんでは「なべっこ」と呼よばれ、豚肉ぶたにくみそ味あじのなべっこも作つくられることがある。

ブレンド系けい「豚肉ぶたにくみそ味あじ」芋煮いもに

• 会津あいづ地方ちほうを中心ちゅうしんに、福島ふくしま県けん各地かくちで味噌みそと醤油じょうゆをブレンドした味付あじつけが見みられる。材料ざいりょうは豚肉ぶたにくみそ味あじの芋煮いもにと同様どうよう。

豚肉ぶたにくしょうゆ味あじ

• 福島ふくしま県けん中通なかどおり地方ちほうでは、豚肉ぶたにくしょうゆ味あじが一般いっぱん的てきである。宮城みやぎ県けんの流ながれがあり味噌みそ味あじやブレンドが最近さいきんは出でてきた。

とりすき風ふう

「とりすき」とは異ことなるが、ここでは便宜べんぎ的てきに、鶏肉とりにく・醤油じょうゆ味あじの芋煮いもにを「とりすき風ふう」芋煮いもにと記しるす。

「とりすき風ふう」芋いもの子こ汁じる

• 岩手いわて県けんの北上盆地きたかみぼんちでは、「とりすき風ふう」芋いもの子こ汁じるが一般いっぱん的てきである。また、盛岡もりおか市し周辺しゅうへんでは、津志田つしだ芋いもと呼よばれる若干じゃっかん固かための里芋さといもが多おおく用もちいられ、北上ほくじょう市し周辺しゅうへんでは、二子ふたご芋いもと呼よばれる粘ねばり気けの強つよい里芋さといもが多おおく用もちいられる事ことが多おおい。
• 「芋いもの子こ会かい」の名称めいしょうが用もちいられる地域ちいきでは、里芋さといもと鶏肉とりにくを主おもな材料ざいりょうとし、醤油じょうゆで味付あじつけをする。「豚肉ぶたにくみそ味あじ」芋いもの子こ汁じるも作つくられる。

寄よせ鍋なべ風ふう

魚さかなのみを入いれる場合ばあい、魚さかなと豚肉ぶたにくを入いれる場合ばあいなど様々さまざまある。味付あじつけも醤油じょうゆ味あじの他ほか、味噌みそ味あじもある。イモ類るいを入いれる。

「寄よせ鍋なべ風ふう」芋煮いもに

三陸海岸さんりくかいがんではジャガイモが使つかわれる傾向けいこうがやや高たかく、豊富ほうふな魚介ぎょかい類るいも用もちいられる。

その他たにも、芋煮いもに会かい発祥はっしょうの地ちである山形やまがた県けん中山ちゅうざん町まちでは、棒鱈ぼうだらを使つかい、醤油じょうゆで味付あじつけする例れいが見みられる。ただし、他たの村山むらやま地方ちほうと同様どうように「山形やまがた風ふう芋煮いもに」が主流しゅりゅう。

その他た

• 残のこりの汁しるに、ご飯はんを入いれて雑炊ぞうすいにしたり、市販しはんのカレー粉こなどを入いれてカレーうどんにしたりするのみならず、最初さいしょからカレーライスを作つくってしまう例れいも若わかい世代せだいには見みられる。エスビー食品しょくひんが丸まる十じゅう大屋おおやの味あじマルジュウを使つかった「山形やまがたいも煮にカレー」も発売はつばいしている。
• 近年きんねんでは、地元じもとの芋煮いもにの他ほかに他た地域ちいきの芋煮いもにを同時どうじにつくったり、さんまの塩焼しおやきなどを同時どうじに作つくったりする例れいもしばしば見みられる。
• 東京とうきょう都と港みなと区くの麻布まふ十じゅう番ばんでは、「麻布十番あざぶじゅうばん仙台せんだい芋煮いもに」として牛ぎゅうタンを入いれたみそ味あじの仙台せんだい芋煮いもにを提供ていきょうすることもある。

芋煮いもに会かいシーズン中ちゅうの様子ようす

芋煮いもに会かいの様子ようす（シーズンになると、沢山たくさんの人ひとが河川敷かせんしきに集あつまって会かいを開ひらく光景こうけいが見みられる）

山形やまがた県けんや宮城みやぎ県けん、福島ふくしま県けん県けん北きた地方ちほうでは、秋あきになるとコンビニエンスストアの前まえにまで堆うずたかく薪たきぎが積つまれ、店内てんないでは着火ちゃっか材ざいも販売はんばいされている。当地とうちの人間にんげんにとっては秋あきの日常にちじょう風景ふうけいで何なんら違和感いわかんを抱いだかないが、他た地方ちほうから来きた人々ひとびとには、「冬ふゆに備そなえて暖房だんぼう用ように売うられている」と誤解ごかいされることもある。一般いっぱんのスーパーマーケットや大学だいがく生協せいきょうなどでは、具ぐ材ざいの販売はんばいはもちろん、芋煮いもにに必要ひつような鍋なべの貸かし出だしなども行おこなわれている。一部いちぶでは、指定していした場所ばしょまで宅配たくはいサービスを行おこなう業者ぎょうしゃもいる。

一般いっぱん的てきに芋煮いもに会かいは、河川敷かせんしきやキャンプ場じょう、海岸かいがんのような屋外おくがいで行おこなわれるが、この時期じきに屋内おくないで集団しゅうだんで台所だいどころで作つくった芋煮いもにを食たべる場合ばあいにも、長時間ちょうじかん屋外おくがいに出でられない老人ろうじんや病人びょうにんのための季き節ぶし行事ぎょうじの1つとして、広ひろい意味いみで「芋煮いもに会かい」と呼よばれる。また、地域ちいき色しょくを出だした観光かんこう客きゃく向むけメニューとして、飲食いんしょく店てんで「芋煮いもに」が供きょうされることもある。

「芋煮いもに会かい」の風習ふうしゅうのある地域ちいきの学校がっこうでは、昭和しょうわ30年代ねんだいあたりから課外かがい授業じゅぎょうの一ひとつとして芋煮いもに会かいを取とり入いれている所ところが多おおい。子供こども達たちが一いち班はん5,6人にん程度ていどの小しょうグループに分わかれ、それぞれが予算よさん内ないで買かい物ものをしたり里芋さといもなどの食材しょくざいの一部いちぶを分担ぶんたんして持もち寄よったりして、調理ちょうりまで分担ぶんたんして行おこなう。学校がっこうで行おこなわれる場合ばあいは、校庭こうていの一角いっかく・河原かわはらや沼ぬまや湖みずうみの岸辺きしべ・アウトドア施設しせつなど、地域ちいきの実情じつじょうによって開催かいさい地ちは異ことなる。現在げんざいほどモータリゼーションが進すすんでいなかった時代じだいには、リヤカーや手押ておし車しゃに必要ひつよう機材きざいや具ぐ材ざいを載のせて河原かわらまで行いき芋煮いもにをする「リヤカー芋煮いもに」が行おこなわれていた地域ちいきもある。

主おもな芋煮いもにイベント

岩手いわて県けん

奥州おうしゅう市し水沢すいざわ産業さんぎょうまつり「大だい芋いもの子こ会かい」

岩手いわて県けん奥州おうしゅう市し水沢すいざわ区くの水沢みずさわ公園こうえんで、毎年まいとし10月がつ中旬ちゅうじゅん頃ごろに行おこなわれる「水沢みずさわ産業さんぎょうまつり」において、1989年ねん（平成へいせい元年がんねん）から「大だい芋いもの子こ会かい」（奥州おうしゅう水沢すいたくグルメまつり）が同時どうじ開催かいさいされている。直径ちょっけい3.5mの大だい鍋なべで作つくった6,000人にん分ぶんの芋いもの子こ汁じるが、無料むりょうで供きょうされる。南部なんぶ鉄器てっきの地元じもとであるため、「鍋なべは鉄てつ製せい」にこだわっていて、その重おもさは5tにも及およぶ。この芋いもの子こ汁じるは、鶏肉とりにくを使つかい、醤油じょうゆで味付あじつける。

山形やまがた県けん

日本一にっぽんいちの芋煮いもに会かいフェスティバル
2012年ねん（平成へいせい24年ねん）9月がつ
通称つうしょう・略称りゃくしょう	芋煮いもにフェス
開催かいさい時期じき	9月の第だい1日曜日にちようび（ - 2013年ねん）→敬老けいろうの日ひ前日ぜんじつの日曜日にちようび（2014年ねん - ）
初回しょかい開催かいさい	1989年ねん（平成へいせい元年がんねん）9月3日にち
会場かいじょう	山形やまがた市し・馬見ヶ崎川まみがさきがわ河川敷かせんしき
主催しゅさい	日本一にっぽんいちの芋煮いもに会かいフェスティバル協議きょうぎ会かい・山形やまがた市し・山形やまがた商工しょうこう会議かいぎ所しょ・山形やまがた商工しょうこう会議かいぎ所しょ青年せいねん部ぶ
共催きょうさい	国土こくど交通省こうつうしょう東北とうほく地方ちほう整備せいび局きょく山形やまがた河川かせん国道こくどう事務所じむしょ ほか
協力きょうりょく	陸上りくじょう自衛隊じえいたい第だい20普通ふつう科か連隊れんたい ほか
来場らいじょう者しゃ数すう	20万まん人にん（2009年ねん）
最寄駅もよりえき	JR山形やまがた駅えき
直通ちょくつうバス	駐車ちゅうしゃ場じょう - 会場かいじょう間あいだにシャトルバスあり（8時じ - 16時じ）。山形やまがた駅えきからは路線ろせんバス利用りよう。
駐車ちゅうしゃ場じょう	山形やまがた市し総合そうごうスポーツセンター、山形やまがた県庁けんちょう駐車ちゅうしゃ場じょう、山形やまがた一いち中なか東側ひがしがわ県庁けんちょう駐車ちゅうしゃ場じょう、県けん研修けんしゅうセンター駐車ちゅうしゃ場じょう
公式こうしきサイト
備考びこう： 運営うんえい費ひ3550万まん円えん（うち山形やまがた市し負担ふたん分ぶん1080万まん円えん）

日本一にっぽんいちの芋煮いもに会かいフェスティバル

毎年まいとし9月がつ、山形やまがた市内しないの馬見ヶ崎川まみがさきがわ河川敷かせんしきを会場かいじょうとして「日本一にっぽんいちの芋煮いもに会かいフェスティバル」が開催かいさいされている。1989年ねん（平成へいせい元年がんねん）に初はつ開催かいさい。以降いこう、毎年まいとし9月がつの第だい1日曜日にちようびに開催かいさいされてきたが、近年きんねんのサトイモの生育せいいく状じょう況きょうならびに残暑ざんしょの厳きびしさを考慮こうりょし2014年ねん（平成へいせい26年ねん）からは敬老けいろうの日ひ前日ぜんじつの日曜日にちようび（9月がつの第だい3月曜日げつようびの前日ぜんじつ）に開催かいさい日びが変更へんこうされた。

左岸さがん（街まち側がわ）の河川敷かせんしきでは、直径ちょっけい6mの「鍋なべ太郎たろう」と名付なづけられている山形やまがた鋳物いもののアルミ合金ごうきん製せい大鍋おおなべに約やく3万まん食しょくの山形やまがた風ふう「牛肉ぎゅうにくしょうゆ味あじ」芋煮いもにが作つくられ、右岸うがん（山側やまがわ）では直径ちょっけい3mの大だい鍋なべで庄内しょうない風ふう「豚肉ぶたにくみそ味あじ」芋煮いもに約やく5千せん食分しょくぶんが作つくられる。芋煮いもに一いち杯はい300円えん以上いじょうの協賛きょうさん金きんを支払しはらい、協賛きょうさんチケットと芋煮いもにを交換こうかんする。自衛隊じえいたいが主催しゅさいする防災ぼうさいゾーンでは、炊たき出だし車輌しゃりょうによる五目飯ごもくめしの無料むりょう配布はいふも行おこなわれる。

調理ちょうりする際さいには、大だい鍋なべに対応たいおうして大型おおがた重機じゅうき（バックホー）や専用せんよう大型おおがた調理ちょうり器具きぐを用もちいるなど大掛おおがかりとなる。人ひとの口くちに入はいる食たべ物ものを作つくるため、大型おおがた重機じゅうきは工事こうじ現場げんばで使つかわれたことがない新品しんぴんに芋煮いもに会かい専用せんようのステンレス製せいバケットを使用しようし、油圧ゆあつ作動さどう油ゆや潤滑油じゅんかつゆにも食用しょくよう油脂ゆしを用もちいており、衛生えいせい上じょう問題もんだいが起おきないよう配慮はいりょされている。ここで使つかわれた大型おおがた重機じゅうきは新古しんこ車しゃとして売うり出だされるが、日本一にっぽんいちの芋煮いもに会かいで使つかわれた重機じゅうきとしてプレミアが付ついたこともあったという。

芋煮いもに会かいフェスティバルで使つかわれる大だい鍋なべは一年中いちねんじゅう野外やがいに置おかれているので、芋煮いもに会かいフェスティバル前まえに鍋なべを洗あらう作業さぎょうが行おこなわれる。地元じもと山形やまがた県けんでは、「芋煮いもに会かいフェスティバル用ようの芋煮いもに鍋なべ洗あらい」が季き節ぶしの風物詩ふうぶつしとして地域ちいきのニュースになる。2017年ねんで二に代目だいめである大だい鍋なべは老朽ろうきゅう化かのため引退いんたいし、2018年ねんから直径ちょっけい6.5mの「3代目だいめ鍋なべ太郎たろう」がお披露目ひろめされた。

20周年しゅうねんにあたる2008年ねん（平成へいせい20年ねん）のフェスティバルでは5万まん食しょくが作つくられたとされ、来場らいじょう者しゃ数すうは15万まん人にんにのぼった。2009年ねん（平成へいせい21年ねん）は主催しゅさい者しゃ側がわの予想よそうを上回うわまわる過去かこ最高さいこうの20万まん人にんが訪おとずれ、芋煮いもにが足たりなくなるトラブルが発生はっせいした。2010年ねん（平成へいせい22年ねん）は気温きおんが34℃を超こえる猛暑もうしょの影響えいきょうで人出ひとでがのびず、3万まん食分しょくぶん用意よういした山形やまがた風ふう芋煮いもにが2万まん食しょくで販売はんばい打うち切きりとなり、庄内しょうない風ふう芋煮いもにも用意よういした6500食分しょくぶんのうち販売はんばい出来できたのは4000食しょくに留とどまった。

30周年しゅうねんにあたる2018年ねん（平成へいせい30年ねん）のフェスティバルは上記じょうきが「3代目だいめ鍋なべ太郎たろう」で3万まん食しょくの芋煮いもにが調理ちょうりされた。合あわせて「8時間じかん以内いないで提供ていきょうされるスープの数かず」のギネス挑戦ちょうせんが行おこなわれ4時じ間あいだ半はんで1万まん2695食しょくが振ふる舞まわれギネス達成たっせいになった。しかし、それでも購入こうにゅうした整理せいり券けんの人数にんずうに足たりず急遽きゅうきょ14時じ頃ごろから500 - 700食分しょくぶんを追加ついか調理ちょうりしたが、それでも全員ぜんいん分ぶんには足たりずに整理せいり券けん（協賛きょうさん金きん）を購入こうにゅうして食たべられなかった500 - 600人にん分ぶんを返金へんきんする事態じたいが発生はっせいした。

2020年ねん（令れい和わ2年ねん）及および2021年ねん（令れい和わ3年ねん）は新型しんがたコロナウイルスの感染かんせん拡大かくだいに伴ともない中止ちゅうし。2020年ねんは代替だいたいイベントとして予約よやくした人ひとにドライブスルー方式ほうしきで芋煮いもにセットを販売はんばいした。2022年ねん（令れい和わ4年ねん）、前売まえうり券けんの販売はんばい、蓋ぶた付つきでの提供ていきょう、キャッシュレス決済けっさい、飲食いんしょくエリアの制限せいげんなど新型しんがたコロナウイルス感染かんせん症しょう対策たいさくを行おこないながら3年ねんぶりに開催かいさいした。2023年ねん（令れい和わ5年ねん）、4年ねんぶりに通常つうじょう開催かいさいした。

このフェスティバルを以って山形やまがた県けんの芋煮いもにシーズンは始はじまるが、従来じゅうらいの種芋たねいも苗なえを用もちいた東北とうほく地方ちほうでのサトイモ栽培さいばいでは収穫しゅうかく時期じきが10月がつになるため、シーズン当初とうしょの商用しょうようの里芋さといもは千葉ちば県けん等ひとしの県けん外がい産うぶや輸入ゆにゅう物ぶつの里芋さといもを用もちいている。ただし、少すくなくともこのフェスティバルで用もちいるサトイモは県内けんない産さんでまかなおうと、9月に収穫しゅうかくできる品種ひんしゅの栽培さいばいも行おこなわれている。現在げんざいでは、砂糖さとう以外いがいの食材しょくざいはすべて県内けんない産さんのものを使用しようしている。

大だい鍋なべ「鍋なべ太郎たろう」（いずれもアルミ合金ごうきん製せい）

	使用しよう期間きかん	直径ちょっけい	高たかさ	重量じゅうりょう	製作せいさく費ひ	費用ひよう負担ふたん
初代しょだい	第だい1回かい（1989年ねん） - 第だい3回かい（1991年ねん）	5.63m	1.5m	約やく2.2t		ふるさと創そう生せい一いち億おく円えん事業じぎょう
2代だい	第だい4回かい（1992年ねん） - 第だい29回かい（2017年ねん）	6m	1.65m	約やく3.3t	約やく1600万まん円えん
3代だい	第だい30回かい（2018年ねん） -	6.5m	1.65m	約やく3.5t	約やく4400万まん円えん	GCF（ふるさと納税のうぜい）＋協賛きょうさん金きん

福島ふくしま県けん

風ふうとロック芋煮いもに会かい

2009年ねん（平成へいせい21年ねん）に「風ふうとロックFES福島ふくしま」として初はつ開催かいさいされ、2010年ねん（平成へいせい22年ねん）より「風ふうとロック芋煮いもに会かい」と改称かいしょうした。会場かいじょうは福島ふくしま県内けんないで変遷へんせんしている。音楽おんがくがメインのイベントであるが、アーティストが観客かんきゃくに芋煮いもにを手渡てわたしするなど、芋煮いもにを介かいした交流こうりゅうが見みられる。

東北とうほく以外いがいの芋煮いもに会かい

栃木とちぎ県けんの以下いかのイベントはいずれも豚肉ぶたにくみそ味あじ芋煮いもにである。

日光にっこうけっこうフェスティバル「関東かんとう一いち芋煮いもに会かい」

栃木とちぎ県けん日光にっこう市しで10月がつ初旬しょじゅんに行おこなわれる「日光にっこうけっこうフェスティバル」では、「関東かんとう一いち芋煮いもに会かい」と銘打めいうって芋煮いもに会かいが行おこなわれている。直径ちょっけい2.5mの大だい鍋なべで約やく3,000人にん分ぶんがつくられる。「日光にっこうけっこうフェスティバル」は1995年ねんに、納涼のうりょう夏なつ祭まつりをこの時期じきをずらして衣替ころもがえした。

天平てんぴょうの菊きくまつり「天平てんぴょうの芋煮いもに会かい」

栃木とちぎ県けん下野したの市し（旧きゅう国分寺こくぶんじ町まち）の天平てんぴょうの丘おか公園こうえん花はな広場ひろばで、1988年ねん（昭和しょうわ63年ねん）より毎年まいとし11月がつ初旬しょじゅんに開催かいさいされている「天平てんぴょうの菊きくまつり」において、期間きかん中ちゅうの週末しゅうまつ1日にちを以って「天平てんぴょうの芋煮いもに会かい」が開催かいさいされている。関東かんとう一いちとされる直径ちょっけい2.5mの大だい鍋なべで、地元じもと特産とくさんのかんぴょうが入はいった芋煮いもにが3,000食しょくつくられる。

にのみや秋あきまつり「尊徳そんとく大だい鍋なべ」

栃木とちぎ県けん真岡しんおか市し（旧きゅう二宮にのみや町まち）で行おこなわれる様々さまざまなイベントにおいて、二宮にのみや尊徳そんとくにあやかった尊徳そんとく大だい鍋なべが振舞ふるまわれている。11月下旬げじゅんの「にのみや秋あきまつり」での尊徳そんとく大だい鍋なべは1500人にん分ぶんの芋煮いもにが作つくられる。

小ちいさな鍋なべを用もちいた芋煮いもにイベントとしては、東京とうきょう都との港みなと区く、清瀬きよせ市し、調布ちょうふ市し、神奈川かながわ県けんの川崎かわさき市し多摩たま区く、同どう麻生あそう区く、横浜よこはま市し都筑つづき区く、千葉ちば県けんの佐倉さくら市しなど南関東みなみかんとうに例れいが見みられる。

「千せん人にん鍋なべ」と呼よばれる直径ちょっけい1m程ほどの大だい鍋なべを用もちいた芋煮いもにイベントとしては、大阪おおさか府ふ泉南せんなん市しの「芋煮いもに鍋なべ」や鹿児島かごしま県けん出水いずみ市し高尾野たかおの町まちの「たかおのいも煮に会かい」の例れいがある。

また、東北とうほく地方ちほう出身しゅっしん者しゃの県人けんじん会かいや同窓会どうそうかいなどでは、各かく出身しゅっしん地ちの芋煮いもにを用もちいた内輪うちわのイベントも見みられる。

日本にっぽん以外いがいの芋煮いもに会かい

芋煮いもに会かいは、日本にっぽん以外いがいでも開催かいさいされている。

ライン川がわ「欧州おうしゅう一いちの芋煮いもに会かい」ドイツ・デュッセルドルフ市し

2008年ねん（平成へいせい20年ねん）以来いらい、日本一にっぽんいちの芋煮いもに会かいフェスティバルの旧きゅう開催かいさい日びと同おなじ毎年まいとし9月がつの第だい1日曜にちようにドイツ連邦れんぽう共和きょうわ国こくデュッセルドルフ市し内うちのライン川がわ岸辺きしべを会場かいじょうとして、ドイツ東北とうほく県けん人じん会かいの主催しゅさいで「ライン川がわ・欧州おうしゅう一いちの芋煮いもに会かい」を開催かいさいしている。

2012年ねんの第だい5回かいより、山形やまがたの「日本一にっぽんいちの芋煮いもに会かい」の姉妹しまい芋煮いもに会かい第だい1号ごうの公認こうにんを受うけ、山形やまがたから芋煮いもに大使たいしの派遣はけん、山形やまがたの地元じもと企業きぎょう各社かくしゃからの協賛きょうさんを得えて、山形やまがた名物めいぶつの「玉たまこん」や山形やまがたそばでの「芋煮いもにそば」「流ながしそば」も振ふる舞まわれている。

2015年ねんには、山形やまがたのゆるキャラ「ペロリン」の初はつ海外かいがい出張しゅっちょうとして、ドイツでの「ライン川がわ・欧州おうしゅう一いちの芋煮いもに会かい」に参加さんかしている。会場かいじょうでは、山形やまがた風ふう「牛肉ぎゅうにくしょうゆ味あじ」芋煮いもにが作つくられる。

アムステル川がわ「和かず蘭らん一いちの芋煮いもに会かい」オランダ・アムステルダム市し

2014年ねん（平成へいせい26年ねん）以来いらい、毎年まいとし9月がつ第だい2日曜日にちようびに、オランダアムステルダムのボス公園こうえんの湖畔こはんの広場ひろばで、三さん五ご八はち屋や（Sagohachi-ya）の主催しゅさいにて、山形やまがた風ふう牛肉ぎゅうにくしょうゆ味あじでの「オランダ一いちの芋煮いもに会かい」が開催かいさいされている。

「欧州おうしゅう一いちのお花見はなみDE芋煮いもに会かい」オランダ・アムステルダム市し

2015年ねんより毎年まいとし4月がつ第だい2日曜日にちようびには、欧州おうしゅう一いちの桜さくらの名所めいしょでもあるアムステルフェーン市しのBloemsePark（俗称ぞくしょう:桜さくら公園こうえん）にて、三さん五ご八はち屋やの主催しゅさいにて「欧州おうしゅう一いちのお花見はなみDE芋煮いもに会かい」が400本ほんのソメイヨシノの桜さくらの下もとで、お花見はなみを兼かねた「春はるの芋煮いもに会かい」が開催かいさいされている。

セーヌ川がわ「仏蘭西ふらんす一いちの芋煮いもに会かい」フランス・パリ市し

2017年ねん（平成へいせい29年ねん）以来いらい、毎年まいとし9月がつ第だい3日曜日にちようびに、フランス共和きょうわ国こくパリのエッフェル塔えっふぇるとう前まえのシャン・ド・マルス公園こうえんにて、フランス山形やまがた県けん人じん会かいの主催しゅさいにて、山形やまがた風ふう牛肉ぎゅうにくしょうゆ味あじでの「仏蘭西ふらんす一いちの芋煮いもに会かい」が開催かいさいされている。

スヘルデ川がわ「白しろ耳みみ義一ぎいちの芋煮いもに会かい」ベルギー・アントワープ市し

2018年ねん（平成へいせい30年ねん）以来いらい、毎年まいとし10月がつ第だい2日曜日にちようびに、ベルギー王国おうこくアントワープ市しのスヘルデ川がわの川辺かわべにあるBBQ広場ひろばにて、ベルギー山形やまがた県けん人じん会かいの主催しゅさいにて、山形やまがた風ふう牛肉ぎゅうにくしょうゆ味あじでの「ベルギー一いちの芋煮いもに会かい」が開催かいさいされている。

類例るいれい

青森あおもり県けんの野外やがい鍋なべ料理りょうりイベント

現在げんざいの青森あおもり県内けんないの稲作いなさく地域ちいきは、県けん西部せいぶの津軽つがる地方ちほうが主おもで、その他たの地域ちいきでは畑作はたさくが中心ちゅうしんである。米作べいさくとサトイモの関連かんれんする「芋煮いもに会かい」分布ぶんぷ域いきから若干じゃっかん外はずれるため、青森あおもり県けんでは「芋煮いもに会かい」はあまり見みられない。青森あおもり県けんで野外やがいで鍋なべ料理りょうりをするのは、地域ちいきイベントの時ときである。

• 青森あおもり県けん上北かみきた郡ぐん横浜よこはま町まちでは、お盆ぼん期間きかんに数日すうじつに渡わたって開催かいさいされる官民かんみん共催きょうさいの「よこはま夏なつ祭まつり」のイベントの1つとして、8月がつ14日にちに「芋煮いもに会かい」がある。具ぐ材ざいに用もちいるイモ類るいはジャガイモ。
• 青森あおもり県けん・南部なんぶ地方ちほうの郷土きょうど料理りょうりの1つに、「せんべい汁じる」という鍋なべ料理りょうりがある。サトイモは入はいらないため、「芋煮いもに」ではない。2000年ねんから11月3日にちに「八戸はちのへ縄文じょうもんなべ祭まつり」が行おこなわれるようになり、径みち3mの巨きょ大鍋おおなべで約やく3000食しょくのせんべい汁じるが作つくられるようになった。

秋田あきたのきりたんぽ鍋なべ

秋田あきた県けんは米こめどころで、あきたこまちを使つかった「きりたんぽ」が特産とくさんである。そのため芋いもではなく、きりたんぽ鍋なべが食たべられることが多おおい。秋田あきた県内けんないでは、北部ほくぶを中心ちゅうしんに野外やがいに集あつまりきりたんぽ鍋なべを作つくる会合かいごうが行おこなわれ「なべっこ」「たんぽ会かい」と呼よばれる。

• きりたんぽ発祥はっしょうまつり

秋田あきた県けん鹿角かづの市し。あんとらあなど（11月）。十和田とわだ八幡平やわただいら観光かんこう物産ぶっさん協会きょうかい

• 本場ほんば大館おおだてきりたんぽまつり

秋田あきた県けん大館おおだて市し。大館おおだて樹海じゅかいドーム（10月がつ）。本場ほんば大館おおだてきりたんぽまつり実行じっこう委員いいん会かい主催しゅさい、秋田魁新報社あきたさきがけしんぽうしゃ・秋田銀行あきたぎんこう協賛きょうさん。

愛媛えひめ県けんの「いも炊たき」

愛媛えひめ県けんでも、芋煮いもに会かいと同様どうような「いも炊たき」という行事ぎょうじがある。中秋ちゅうしゅうの名月めいげつの頃ころの月見つきみ行事ぎょうじであり、300年ねんの伝統でんとうがあるとも言いわれるが、現在げんざいは昼間ひるまから行おこなわれている。行事ぎょうじの時ときのみならず、「いも炊たき」自体じたいが秋あきの季き節ぶし料理りょうりとなり、家庭かていやレストランでも供きょうされている。肉にくは鶏肉とりにくが一般いっぱん的てき。 一般いっぱん家庭かてい向むけの例れいとして、日本食研にほんしょっけんのような一般いっぱん食品しょくひんメーカーから少しょう人数にんずう用ようの「いも炊たき」のたれが販売はんばいされていたり、スーパーでは主おもな材料ざいりょうに季き節ぶしの間あいだずっと販売はんばい用ようポップが添そえられていたりと手軽てがるに「いも炊たき」が出来できるようにもなっている。

完全かんぜんに地方ちほうの定番ていばん料理りょうりとして定着ていちゃくしているため、季き節ぶしの行事ぎょうじや観光かんこう客きゃく向むけのイベントと言いうより家庭かてい料理りょうりや郷土きょうど料理りょうりとしての色合いろあいが濃こい。

大洲おおす市し・肱川ひじかわ,東予とうよ地方ちほう・西条さいじょう市しの加茂川かもがわ、四国しこく中央ちゅうおう市し土居とい町まち関川せきかわや、松山平野まつやまへいや・重信川しげのぶがわなどの河川敷かせんしきなどで、各かく地域ちいきの商工会しょうこうかいの主催しゅさいでいも炊たき会場かいじょうが設営せつえいされ、毎年まいとし数すう万まん人にんの人出ひとでがある。

エビイモを用もちいる鍋物なべもの

• 島根しまね県けん鹿足かのあし郡ぐん津和野つわの町まちには、炙あぶりタイとエビイモを使用しようする「芋煮いもに」がある。

その他た

• NHK仙台放送局せんだいほうそうきょくが「芋煮いもに会かい」が見みられるようになった時期じきについて東北とうほく地方ちほう全ぜん232市町村しちょうそんにアンケートを行おこなった。それによると、松方まつかたデフレ期きとする自治体じちたいが少数しょうすう派はながらあったが、ほとんどが高度こうど経済けいざい成長せいちょう期きとしていた。いずれも景気けいきに依存いぞんして農村のうそんに余剰よじょう労働ろうどう力りょくが発生はっせいし、それらが都市としに流入りゅうにゅうした時期じきである。
• Jリーグモンテディオ山形やまがたホームゲームでも芋煮いもにが売うられている。
• 仙台せんだい市しに仙台せんだい風ふう芋煮いもにをベースとする「豚汁とんじるラーメン」をメニューの1つとする店みせがある。

参考さんこう文献ぶんけん

• 黒木くろき衛まもる『山形やまがたの芋煮いもに会かい』山形やまがた市し観光かんこう協会きょうかい、1991年ねん9月がつ13日にち。 
• 鳥とり兎うさぎ沼ぬま宏之ひろゆき『芋煮いもに会かいのはじまり考こう』藻も南みなみ研究所けんきゅうじょ、1981年ねん10月がつ1日にち。 

関連かんれん項目こうもく

• いもたき 愛媛えひめ県けんの郷土きょうど料理りょうり
• がめ煮に
• 野外やがい調理ちょうり
• 収穫しゅうかく祭さい
• ホームパーティ
• 敬老けいろうの日ひ

外部がいぶリンク

• 日本にっぽん三さん大だい芋煮いもにに関かんするパンフレットをご紹介しょうかいします - 大洲おおす市し
• 「秋あき深ふかし“いも煮に学がく”探究たんきゅう」(NHK仙台放送局せんだいほうそうきょく「なっトク!古今ここん東北とうほく」) - ウェイバックマシン（2007年ねん9月がつ29日にちアーカイブ分ぶん）
• 山形やまがた芋煮いもにマップ（国土こくど交通省こうつうしょう東北とうほく地方ちほう整備せいび局きょく山形やまがた河川かせん国道こくどう事務所じむしょ）
• 芋煮いもに鍋なべ図鑑ずかん（山形やまがた県けん農林のうりん水産すいさん部ぶ農政のうせい企画きかく課か） - ウェイバックマシン（2008年ねん7月がつ5日にちアーカイブ分ぶん）
• 山形やまがた芋煮いもに県人けんじん会かい (YIK) (groups/297174120889879) - Facebook
• 全日本ぜんにほん芋煮いもに会かい同好どうこう会かい (imonikai) - Facebook