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8 cm Panzerabwehrwerfer 600 種類 しゅるい
対戦 たいせん 車 しゃ 砲 ほう 原 はら 開発 かいはつ 国 こく
ドイツ 運用 うんよう 史 し 配備 はいび 先 さき
ナチス・ドイツ 関連 かんれん 戦争 せんそう ・紛争 ふんそう
第 だい 二 に 次 じ 世界 せかい 大戦 たいせん 開発 かいはつ 史 し 開発 かいはつ 者 しゃ
ラインメタル 開発 かいはつ 期間 きかん
1943-44 製造 せいぞう 期間 きかん
1944年 ねん 12月 - 1945年 ねん 3月 がつ 製造 せいぞう 数 すう
260 諸 しょ 元 もと 重量 じゅうりょう
640 kg 全長 ぜんちょう
2.95 m 要員 よういん 数 すう
6
口径 こうけい
81.4 mm 砲 ほう 尾 お
垂直 すいちょく 鎖 くさり 栓 せん 式 しき 反動 はんどう
液 えき 圧 あつ 式 しき 砲 ほう 架 か
開 ひらき 脚 あし 式 しき 仰角 ぎょうかく
-6°~+32° 旋回 せんかい 角 かく
55° 初速 しょそく
520 m/秒 びょう 有効 ゆうこう 射程 しゃてい
750 m ※対戦 たいせん 車 しゃ 弾頭 だんとう 使用 しよう 時 じ 最大 さいだい 射程 しゃてい
6,200 m ※高性能 こうせいのう 炸薬 さくやく 弾頭 だんとう 使用 しよう 時 じ テンプレートを表示 ひょうじ
8 cm PAW 600 (8cm P anzera bwehrw erfer 600:“8センチ対 たい 戦車 せんしゃ 発射 はっしゃ 器 き 600型 がた ”の意 い )とは第 だい 二 に 次 じ 世界 せかい 大戦 たいせん のナチス・ドイツ で開発 かいはつ された対戦 たいせん 車 しゃ 砲 ほう の一種 いっしゅ で、実質 じっしつ 的 てき には大型 おおがた の擲弾発射 はっしゃ 装置 そうち (低圧 ていあつ 砲 ほう )である。
開発 かいはつ 時 じ の指定 してい 番号 ばんごう から8H63 、もしくはPaK 8H63 とも呼 よ ばれる。
戦車 せんしゃ の重 じゅう 装甲 そうこう 化 か に伴 ともな い大型 おおがた 化 か ・大 だい 重量 じゅうりょう 化 か の著 いちじる しい牽引 けんいん 式 しき 対 たい 戦車 せんしゃ 砲 ほう を、以前 いぜん のように軽量 けいりょう 化 か することを目的 もくてき に開発 かいはつ された。
ラインメタル 社 しゃ により開発 かいはつ され、迫撃 はくげき 砲 ほう と同 おな じ口径 こうけい (実寸 じっすん )81.4mmの砲弾 ほうだん を、高低 こうてい 圧 あつ 理論 りろん の応用 おうよう により小 ちい さな反動 はんどう で発射 はっしゃ 可能 かのう で、これは、少量 しょうりょう の装 そう 薬 やく を小 しょう 容量 ようりょう の第 だい 1段 だん 室 しつ で高 こう 圧 あつ で燃焼 ねんしょう させ、発生 はっせい した燃焼 ねんしょう ガスを大 だい 容量 ようりょう の第 だい 2段 だん 室 しつ に導 みちび き、弾丸 だんがん 自体 じたい は第 だい 2段 だん 室 しつ に充満 じゅうまん した比較的 ひかくてき 低圧 ていあつ の燃焼 ねんしょう ガスの圧力 あつりょく で発射 はっしゃ される、という方式 ほうしき である。薬莢 やっきょう には装 そう 薬 やく と弾丸 だんがん とのあいだに噴出 ふんしゅつ 孔 あな の開 ひら いた板 いた が取 と り付 つ けられており、弾丸 だんがん は有 ゆう 翼 つばさ の迫撃 はくげき 砲弾 ほうだん 型 がた で、弾頭 だんとう と尾翼 びよく の境目 さかいめ にはもう一 いち 枚 まい の噴出 ふんしゅつ 孔 あな 板 ばん が取付 とりつ けられていた。この方式 ほうしき により、迫撃 はくげき 砲 ほう やロケットランチャー同様 どうよう 、通常 つうじょう の火砲 かほう よりも砲弾 ほうだん にかかる圧力 あつりょく が小 ちい さいため、砲弾 ほうだん の外 そと 殻 から を薄 うす くして炸薬 さくやく 量 りょう を多 おお くすることができた。
砲身 ほうしん は高 こう 腔圧に耐 た える必要 ひつよう はなく、砲弾 ほうだん の安定 あんてい も砲弾 ほうだん に付属 ふぞく する安定 あんてい 翼 つばさ で行 おこな うため、砲身 ほうしん は肉 にく 薄 うす い滑 すべり 腔砲身 ほうしん で、反動 はんどう が少 すく ないために駐 ちゅう 退 すさ 機 き も簡易 かんい でよく、砲 ほう 本体 ほんたい の自 じ 量 りょう はわずか650kgと、同 どう 規模 きぼ のサイズの対 たい 戦車 せんしゃ 砲 ほう であるPak 40 7.5cm対 たい 戦車 せんしゃ 砲 ほう (自重 じちょう 1,425kg)の半分 はんぶん 以下 いか だった。
砲 ほう 架 か は既存 きそん のものの流用 りゅうよう 品 ひん で、開発元 かいはつもと であるラインメタル社 しゃ の5 cm PaK 38 から砲 ほう 架 か が、7.5 cm PaK 40 からマズルブレーキ が流用 りゅうよう されている。高度 こうど な構成 こうせい 部品 ぶひん を必要 ひつよう とせず、極力 きょくりょく 流用 りゅうよう 品 ひん で構成 こうせい されたため、価格 かかく は大変 たいへん 安 やす く、3.7 cm PaK 36 が5,730ライヒスマルク 、PaK 40が12,000ライヒスマルクであったのに対 たい し、本 ほん 砲 ほう はわずか2,050ライヒスマルクであった。
しかし、軽量 けいりょう で構造 こうぞう が簡便 かんべん なことと引 ひ き換 か えに初速 しょそく は520m/sと遅 おそ く、対戦 たいせん 車 しゃ 兵器 へいき としては有 ゆう 翼 つばさ 安定 あんてい 式 しき の成形 せいけい 炸薬 さくやく 弾 だん である8 cm W Gr Patr H1 4462弾 だん (弾頭 だんとう 重量 じゅうりょう :2.7kg、貫通 かんつう 力 りょく :垂直 すいちょく に立 た てられた装甲 そうこう 鋼板 こうはん に対 たい し145mm)を用 もち いないと威力 いりょく を発揮 はっき できず、射撃 しゃげき 精度 せいど も低 ひく く、有効 ゆうこう 射程 しゃてい も750mにすぎなかった。
PAW600は終戦 しゅうせん までに260門 もん が完成 かんせい し、第 だい 30および第 だい 31装甲 そうこう 擲弾兵 へい 連隊 れんたい などに配備 はいび されている。
イアン・V.フォッグ:著 ちょ 、小野 おの 佐 たすく 吉郎 よしろう :訳 わけ 、中野 なかの 吾郎 ごろう :監修 かんしゅう 『第 だい 2次 じ 世界 せかい 大戦 たいせん ブックス(37) 大 だい 砲撃 ほうげき 戦 せん ―野戦 やせん の主役 しゅやく 、列強 れっきょう の火砲 かほう 』 サンケイ新聞 しんぶん 社 しゃ 出版 しゅっぱん 局 きょく :刊 かん 1972年 ねん
Gander, Terry and Chamberlain, Peter. Weapons of the Third Reich: An Encyclopedic Survey of All Small Arms, Artillery and Special Weapons of the German Land Forces 1939-1945 . New York: Doubleday, 1979 ISBN 0-385-15090-3
Hogg, Ian V. German Artillery of World War Two . 2nd corrected edition. Mechanicsville, PA: Stackpole Books, 1997 ISBN 1-85367-480-X