10.5cm leFH 18
10.5cm leFH 18(ドイツ
概要
[10.5cm leFH 18は1929
ドイツ
前身 ・派生 型
[- 7.5cm FK L/42
- 10.5cm leFH 18の
前身 に相当 する野砲 で、後 に砲 架 が参考 にされた。1930年 に完成 した試作 砲 は42口径 と長 砲身 で、砲 口 初速 701m/s、仰角 最大 42度 、最大 射程 13,480m(13,500m説 も有 る)という性能 を有 していた。戦闘 重量 が1,625kgと当時 の野砲 としては過剰 で、また10.5cm軽 榴弾 砲 を主要 装備 として整備 する方針 上 、不 採用 となった[注 1]。
- 10.5cm leFH 18M
気流 調整 板 式 マズルブレーキの導入 と駐 退 復 座 機 の改修 で、反 衝力軽減 を図 った型 。初期 のマズルブレーキは不具合 があり、後 に形状 が籠 型 に変更 されている。装 薬 の増量 が可能 となり、射程 を2,000m近 く延長 している。 M-30 122mm榴弾 砲 やQF 25ポンド砲 Mk.II~IVに匹敵 する射程 となったが、76mm師団 野砲 (F-22、F-22USV、ZiS-3)やM-60 107mm野砲 には劣 っていた。装甲 列車 のBP44にも搭載 された[注 2]。
- 10.5cm leFH 18/39
- 1939
年 にオランダへ約 100基 が輸出 されて、1940年 にドイツが接収 したクルップ社 製 の改修 型 。弾薬 の互換 性 が無 かったため、80基 が10.5cm leFH 18Mの砲身 に交換 された。1941年 から1942年 にかけて前線 へ配備 された。
- 10.5cm leFH 18/40
- 10.5cm leFH 18Mの
砲身 と7.5 cm PaK 40の下部 砲 架 と組 み合 わせて軽量 化 と生産 性 向上 を図 った型 で、マズルブレーキの形状 も10.5cm leFH 18Mと異 なっている(反動 吸収 率 が27%から42%に強化 された)。当初 の鋼 製 車輪 は7.5cm PaK 40と同一 の直径 だったが、仰角 を上 げた際 に砲 尾 が地面 に接触 することから大型 化 された。軽量 砲 架 の採用 は砲身 重量 過大 と反 衝負荷 増大 に起因 する問題 を招 いた[注 3]。1942年 3月 の発令 により着手 され、1945年 までに10,265門 (10,245門 説 も有 る)が生産 された。
- 10.5cm leFH 18/42
- クルップ
社 の開発 した31口径 砲 に換 装 した型 。最大 射程 は10.5cm leFH 18Mや10.5cm leFH 18/40をやや上回 ったが、戦闘 重量 が増加 した事 もあり、試作 段階 に留 まっている。
- III
号 突撃 砲 の車体 に、10.5cm leFH 18の車載 版 である10.5cm StuH 42を搭載 した突撃 砲 。仰 俯角 は-6度 ~+20度 、旋回 角 は左右 各 10度 に制限 されている。後 にマズルブレーキは不要 とされ、廃止 された。元々 はトーチカなどの硬化 防御 陣地 粉砕 用 に開発 されたが、対戦 車 戦闘 にも用 いられた。
- ヴェスペ(leFH 18/2 auf Fgst PzKpfw II (Sf))
- II
号 戦車 の車体 を改造 して10.5cm leFH 18/2を搭載 した自 走 榴弾 砲 。15cm sFH 18/1を主砲 にしたフンメルとともに、装甲 師団 や一部 の装甲 擲弾兵 師団 へ配備 された。編制 定数 は、装甲 砲兵 連隊 第 1大隊 に所属 する2個 中隊 各 6両 の計 12両 とされた。
- ロレーヌシュレッパー(f)ことロレーヌ 37Lに10.5cm leFH 18/4を
搭載 した自 走 榴弾 砲 。60両 発注 されたが、実際 には12両 のみ就役 した。
- オチキス H39
軽 戦車 に、マルダーIと同 じ要領 で10.5cm leFH 18(一部 は10.5cm leFH 16)を搭載 した自 走 榴弾 砲 。1942年 ~1943年 に48両 が改装 された。
- ルノー B1bis
重 戦車 の戦車 砲 を撤去 して、10.5cm leFH 18/3をオープントップ式 に搭載 した自 走 榴弾 砲 。1942年 に16両 が改装 され、対 ゲリラ戦 に使用 された。第 26装甲 師団 第 93装甲 砲兵 連隊 が受領 している。
- leFH 18/1
搭載 IV号 b型 自 走 砲
- IV
号 戦車 の車体 を改 設計 した車台 に、10.5cm leFH 18/1をオープントップ式 限定 旋回 砲塔 に搭載 した自 走 榴弾 砲 。費用 削減 の失敗 とエンジンの出力 不足 により、試作 車 の2両 と先行 量産 型 の10両 が製造 されただけで終 わった。
- III/IV
号 車台 を母体 とした武器 運搬 車 で、車 上 射撃 可能 なオープントップ式 全 周旋 回 砲塔 に10.5cm leFH 18/40/2乃至 10.5cm leFH 18/1を備 えている。前者 のラインメタル社 製 は主砲 のみ、後者 のクルップ社 製 は砲塔 を車体 から降 ろして地上 運用 出来 るのが特徴 だった。両方 とも量産 は行 われていない。
- 10.5cm StuH 42/2 auf Jagdpanzer 38(t) & 10.5cm StuH 42/2 auf Jagdpanzer 38 D(638/28 Gerät 547)
- ヘッツァーとその
発展 版 である駆逐 戦車 38Dの派生 型 。10.5cm StuH 42/2に武装 変更 した車両 で、10.5cm突撃 榴弾 砲 42の後継 だと言 われている。
- ヘッツァーとRaupenSchlepper Ostの
構成 部品 を流用 した軽 武器 運搬 車 。上記 のホイシュレッケの代替 車両 で、10.5cm leFH18/40/5を搭載 する計画 だったが、実際 には8.8cm PaK 43を採用 した試作 車 が製作 されていた。量産 段階 には進 んでいない。
- mittlerer Einheitswaffenträger(Gerät 578 GW 638/21)
駆逐 戦車 38Dベースの中型 武器 運搬 車 (mittlerer Waffenträger Grosse I)の一案 で、10.5cm leFH18/40/5を搭載 する予定 だった。俯仰 角 -5度 ~+42度 、携行 弾 数 40発 とされたが、開発 未了 で試作 車 も存在 しない。
- Geschützwagen Gw 634/6 für leFH 18/40/6 Sf
- sWSに10.5cm leFH 18/40/6を
搭載 する計画 だった。
- 105mm ľahká húfnica vz.18 N na platforme Hetzer
第 二 次 世界 大戦 後 のチェコスロバキアで提案 されたヘッツァーの派生 型 。ヘッツァーの車台 に10.5cm leFH 18乃至 10.5cm leFH 18/40を搭載 する設計 だった。本格 開発 に至 らず、最終 的 には放棄 されている。
スペック
[10.5cm leFH 18 |
10.5cm leFH 18M |
10.5cm leFH 18/39 |
10.5cm leFH 18/40 |
10.5cm leFH 18/42 |
10cm leK 41 |
(10.5cm leFH 18 | |||
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
105mm | 105mm | 105mm | 105mm | 105mm | 105mm | ||||
2,941mm | 3,308mm | 3,308mm | 3,308mm | 3,255mm | 4,200mm | 1 |
200m/s | 3,575m | |
1,985kg | 2,040kg | 1,945kg | 1,900kg | 2,040kg | 2,640kg | 2 |
232m/s | 4,625m | |
- 5° ~ + 42° | - 5° ~ + 42° | - 5° ~ + 45° | - 5° ~ + 45° | - 5° ~ + 45° | - 5° ~ + 45° | 3 |
264m/s | 5,760m | |
56° | 56° | 60° | 56° | 56° | 60° | 4 |
317m/s | 7,600m | |
10,675m | 12,325m | 12,325m | 12,325m | 12,700m | 15,000m | 5 |
391m/s | 9,150m | |
6 |
6 |
6 |
6 |
6 |
470m/s | 10,675m | |||
5 |
5 |
5 |
5 |
||||||
470m/s | 540m/s | 540m/s | 540m/s | 585m/s | 665m/s | 540m/s | 12,325m |
100m | 500m | 1,000m | 1,500m | 2,000m | |||||
Pzgr. | AP-HE | 14.00kg | 395m/s | 60° | 56mm | 52mm | 48mm | 45mm | |
Pzgr.rot | APCBC-HE | 15.56kg | 470m/s | 60° | 63mm | 59mm | 54mm | 50mm | 46mm |
Pzgr.39 (TS) | APCBC-HE-DS | 6.40/ 7.70kg | 765m/s | 60° | 91mm | 80mm | |||
Gr.39 HL | HEAT | 12.30kg | 60° | 70mm | |||||
Gr.39 HL/A | HEAT | 12.30kg | 495m/s | 60° | 80mm | ||||
Gr.39 HL/B | HEAT | 12.25kg | 495m/s | 60° | 90mm | ||||
Gr.39 HL/C | HEAT | 12.35kg | 495m/s | 60° | 100mm |
注釈
[出典
[関連 項目
[第 二 次 世界 大戦 時 の師団 砲兵 用 軽 榴弾 砲