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Romance of the Three Kingdoms : 司馬懿戰北原渭橋,諸葛亮造木牛流馬 - Chinese Text Project
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司馬しば懿戰北原きたはら渭橋,しょかずらあきらづくりうしりゅう

1 司馬しば懿戰... :
卻說譙周かんきょたい,頗明天文てんもん孔明こうめいまたよく出師すいしにゅうそうしゅ曰:「しんこん職掌しょくしょう天台てんだいただしゆう禍福かふく不可ふかそうきんゆうぐんとりすうまんみなみ飛來ひらいとう於漢すい而死,此不祥ふしょうちょうしんまたかん天文てんもん奎星躔於太白たいはくこれぶんもりざいきた不利ふりまた成都せいと人民じんみんみな聞柏じゅよる哭。──ゆう此數般災こと丞相じょうしょうただむべ謹守,不可ふか妄動もうどう。」

2 司馬しば懿戰... :
孔明こうめい曰:「われ先帝せんていたくおもとう竭力討賊,あに虛妄きょもう妖氛,而廢國家こっか大事だいじ耶?」とげいのち有司ゆうししつらえぶとろうさい於昭れつびょう涕泣ていきゅうはいつげ曰:「しんあきら祁山,とく寸土すんどまけざいけいこんしんふくすべ全部ぜんぶさい祁山,ちかい竭力つきしん剿滅そうめつかんぞく恢復かいふく中原なかはらきく盡瘁じんすい而後やめ!」

3 司馬しば懿戰... :
まつり畢,拜辭はいじおも星夜せいやいたりかんちゅう,聚集しょしょう商議しょうぎ出師すいしゆるがせほうせききょうびょうほろび孔明こうめいこえだい哭,昏倒こんとう於地,はん晌方よみがえ。眾將再三さいさんすすむかい孔明こうめい嘆曰:「可憐かれん忠義ちゅうぎこれにんてんあずか以壽!わがいまばん出師すいしまたしょう一員いちいん大將たいしょう也!」後人こうじんゆう嘆曰:
生死せいしじんつね蜉蝣かげろういちようそらただしそん忠孝ちゅうこうぶしなに必壽喬松たかまつ

4 司馬しば懿戰... :
孔明こうめい引蜀へいさんじゅうよんまんふん而進,れいきょう維、のべため先鋒せんぽうみな祁山ひとしれい恢先うんかてくさ于斜谷道たにみちこう伺候しこう

5 司馬しば懿戰... :
卻說こくいんきゅうとしゆうあおりゅう坡井內而あらためためあおりゅう元年がんねん。此時乃青りゅうねんはるがつ也。近臣きんしんそう曰:「あたりかん飛報ひほうしょくへいさんじゅうあまりまんふん五路復出祁山。」

6 司馬しば懿戰... :
ぬし曹叡だいおどろききゅう召司懿至,いい曰:「しょくじんさんねん入寇にゅうこうこんしょかずらあきらまた祁山,如之奈何いかん?」懿奏曰:「しんよるかん天象てんしょう中原なかはら旺氣せいもり,奎星はん太白たいはく不利ふり於西かわこん孔明こうめい自負じふ才智さいちぎゃくてん而行,乃自敗亡はいぼう也。しんたく陛下へいかひろしぶくとう往破ただしねがいよんにんどう。」

7 司馬しば懿戰... :
あきら曰:「きょう何人なんにん?」懿曰:「なつほうふかしゆうよんちょうめい霸,なかけんめいけんさんめいめぐみみやびけんよん名和なわ字義じぎけん。霸,にん弓馬きゅうばじゅく嫻;めぐみにん,諳知韜略:此四人常欲為父報仇。しん今保いまぼうなつこう霸、なつほうたけしため左右さゆう先鋒せんぽうなつほうめぐみなつほうかずため行軍こうぐん司馬しばきょうさん軍機ぐんき,以退しょくへい。」

8 司馬しば懿戰... :
あきら曰:「むこうしゃなつこう楙駙たがえあやま軍機ぐんき失陷しっかんりょう許多きょた人馬じんばいたりこん羞慚かいこんよんにんまたあずか楙同?」懿曰:「此四人非楙之比也。」

9 司馬しば懿戰... :
あきら乃從其請,そくいのち司馬しば懿為だいとく,凡將悉聽りょうざいようかくしょ兵馬へいばみな聽調。懿受命じゅめいあさ出城でしろあきらまた以手みことのりたまもの懿曰:きょういた渭濱,むべけんかべ固守こしゅ,勿與交鋒。しょくへいとくこころざし,必詐退すささそえてききょうまき勿追。まちかれかてつき,必將はししかきさきじょうきょおさむのりかちなんまためん軍馬ぐんば疲勞ひろうけい莫善此也。

10 司馬しば懿戰... :
司馬しば頓首とんしゅ受詔,即日そくじついた長安ながやす,聚集かくしょ軍馬ぐんばどもよんじゅうまんみならい渭濱寨;またばちまんぐん,於渭水上すいじょう搭起きゅう浮橋うきはしれい先鋒せんぽうなつこう霸、なつほうたけし渭水やす營;また於大おだい營之きさき東原とうばらちくおこり一城かずき,以防おそれ

11 司馬しば懿戰... :
懿正あずか眾將商議しょうぎあいだゆるがせほうかく淮、まごれい來見くるみ。懿引いれれい畢,淮曰:「こんしょくへい悉在祁山,倘跨渭登ばらせっれん北山きたやま,阻絕隴道,だいおそれ也。」懿曰:「ところげん甚善。おおやけ就總とく隴西軍馬ぐんばよりどころ北原きたはら寨,深溝ふかみぞだかるい,按兵不動ふどうただまてかれかてつきぽうおさむこれ。」かく淮、まごれいりょういのち,引兵寨去りょう

12 司馬しば懿戰... :
卻說孔明こうめいかた祁山,しただい寨,按左右さゆうちゅう前後ぜんこうはすたにただしいたりけんかく,一連又下十四個大寨,ふんたむろ軍馬ぐんば,以為ひさけい每日まいにちれいじんじゅん哨。ゆるがせほうかく淮、まごれいりょう隴西へい,於北原きたはら寨。孔明こうめいいいしょしょう曰:「へい於北はらやすし營者,懼吾此路,阻絕隴道也みちやわれこんきょおさむ北原きたはら,卻暗渭濱。れいじん紮木いかだひゃくせきうえくさせん慣熟かんじゅくすいしゅせんにんわが夤夜ただおさむ北原きたはら司馬しば懿必引兵らいすくいかれわかしょうはいぐんさきわたりきししかぐん於筏ちゅうきゅうよう上岸かみきしじゅん水取みずとり浮橋うきはし放火ほうかしょうだん,以攻其後。われ引一軍去取前營之門。わかとく渭水みなみのりしんへいなん矣。」しょしょう遵令而行。

13 司馬しば懿戰... :
ゆうじゅん哨軍飛報ひほう司馬しば懿。懿喚しょしょう曰:「孔明こうめい如此しつらえほどこせ,其中必有けいかれ以取北原きたはらためめいじゅんすいらいしょう浮橋うきはしらんわれ,卻攻われぜん也。」そく傳令でんれいあずかなつこう霸、なつほうたけし曰:「わか聽得きた原發げんぱつ喊,便びんひさげへい於渭水南すいなんさんなかまちしょくへいいたりげき。」またれいちょうとららく綝,引千弓弩手伏於渭水浮橋北岸:「わかしょくへいじょういかだじゅんすい而來,いち齊射せいしゃきゅうれいきんはし。」また傳令でんれいかく淮、まごれい曰:「孔明こうめいらい北原きたはらくらわたし渭水,なんじ新立しんだて營,人馬じんばつきふく於半わかしょくへい午後ごごわたりすい黃昏たそがれ時分じぶん,必來おさむなんじなんじいつわりはい而走,しょくへい必追。なんじとうみな以弓いしゆみしゃわれ水陸すいりく並進へいしんわかしょくへいだいいたりただわが指揮しきげき。」かくしょれいやめ畢,またれい──司馬しば司馬しばあきら,──引兵すくいおうぜん營。懿自引一ぐんすくい北原きたはら

14 司馬しば懿戰... :
卻說孔明こうめいれいのべうま岱引へいわたり渭水おさむ北原きたはられいくれはん懿引いかだへいしょう浮橋うきはしれいおうひらめちょう嶷為ぜんたいきょう維、うまただしため中隊ちゅうたい,廖化、ちょうつばさためたいぶんへいさんおさむ渭水ひでり營。うま人馬じんばはなれだい寨,つきわたり渭水,れつなりじんぜいなるなる而行。

15 司馬しば懿戰... :
卻說のべうま岱將きん北原きたはらてんしょくやめ昏。まごれい哨見,便びん棄營而走。のべゆう準備じゅんびきゅう退すさぐんよん喊聲かんせい大震たいしんひだり有司ゆうし懿,みぎゆうかく淮,りょうみちへいころせらいのべうま岱奮りょくころせしょくへいはん落於水中すいちゅうあまり眾奔逃無こうとくくれ懿兵ころせらいすくいりょうはいへいきしこばめじゅうはんぶん一半兵撐筏順水來燒浮橋,卻被ちょうとららく綝在岸上きしがみらんしゃじゅうはんちゅう落水おちみず而死。ぐん赴水逃命,いかだつきへいだつ

16 司馬しば懿戰... :
おうひらめちょう嶷,此時不知ふち北原きたはらへいはいちょく奔到營,やめゆうさら天氣てんきただ聽得喊聲かんせいよんおこりおうひらいいちょう嶷曰:「軍馬ぐんばおさむ北原きたはら未知みち勝負しょうぶ。渭南寨,現在げんざい面前めんぜん如何いかいちへい?莫非司馬しば懿知どうりょうさきさくじゅん備也?わがとう且看浮橋うきはしおこりぽうしんへい。」

17 司馬しば懿戰... :
二人ふたり勒住軍馬ぐんばゆるがせ背後はいごいち騎馬きば來報らいほうせつ:「丞相じょうしょうきょう軍馬ぐんばきゅうかい北原きたはらへい浮橋うきはしへい,俱失りょう。」おうひらめちょう嶷大おどろききゅう退すさぐん,卻被へいしょうざい背後はいご一聲いっせい炮響,一齊いっせいころせらいこう沖天ちゅうてんおうひらめちょう嶷引へいしょうむかえりょうぐん混戰こんせん一場いちじょうひらめ、嶷にん奮力ころせしょくへいおりきず大半たいはん孔明こうめいかいいた祁山だい寨,おさむ聚殘へいやくおりりょうまん餘人よにん心中しんちゅうの憂悶ゆうもん

18 司馬しば懿戰... :
ゆるがせほう褘自なる來見くるみ丞相じょうしょう孔明こうめい請入。褘禮畢,孔明こうめい曰:「われゆういちしょせいよくはんこうひがしくれとう遞,不知ふち肯去?」褘曰:「丞相じょうしょうめいじあに敢推?」孔明こうめいそくおさむ書付かきつけ褘去りょう。褘持しょ逕到けんぎょうにゅうしゅまごけん呈上ていじょう孔明こうめいこれしょけん拆視,其略曰:かんしつ不幸ふこうおうつなしつ,曹賊篡逆,蔓延まんえん及今。あきら受昭れつ皇帝こうていよせたくおも,敢不竭力つきしんこん大兵だいひょうやめかい於祁さんきょう寇將ほろび於渭すいふくもち陛下へいかねん同盟どうめいよしいのちはたきたせいきょう中原なかはらどうぶん天下でんかしょ不盡ふじんげんまんまれひじりさとし

19 司馬しば懿戰... :
けんらん畢,大喜だいぎ,乃謂褘曰:「ちんひさしほしおきへいとく會合かいごう孔明こうめいこんすんでゆうしょいた即日そくじつちんきょうへい入居にゅうきょもん新城しんじょうさいれいりくへりくだしょかずら瑾等たむろへい於江なつ口取くちとりじょうまご韶、ちょううけたまわとう出兵しゅっぺい廣陵こうりょう淮陽とうしょさん一齊いっせい進軍しんぐんきょうさんじゅうまん,尅日興にっこう。」褘拜しゃ曰:「まこと如此,のり中原なかはら不日ふじつやぶ矣!」

20 司馬しば懿戰... :
けんしつらええん款待かんたい褘。いんえんあいだけんとい曰:「丞相じょうしょうぐんまえもちいだれとうさきやぶてき?」褘曰:「のべためくび。」けんわらい曰:「此人いさむ有餘ゆうよ,而心不正ふせいわか一朝いっちょう孔明こうめいかれ必為孔明こうめいあに未知みち耶?」褘曰:「陛下へいかげんごくとうしんこんそくとう以此げんつげ孔明こうめい。」とげ拜辭はいじまごけんかいいた祁山,りょう孔明こうめいごとくれぬしおこり大兵だいひょうさんじゅうまんおやせいへいぶんさん而進。孔明こうめいまたとい曰:「くれぬしべつゆうしょげん?」褘將ろん延之のぶゆきつげ孔明こうめい歎曰:「聰明そうめいしゅ也!われ不知ふち此人。ため惜其いさむようみみ。」褘曰:「丞相じょうしょうはやよろし區處くしょ。」孔明こうめい曰:「われゆうほう。」

21 司馬しば懿戰... :
褘辭べつ孔明こうめいかい成都せいと孔明こうめいただしあずかしょしょう商議しょうぎせいしんゆるがせほうゆう將來しょうらい投降とうこう孔明こうめい喚入といとう曰:「「ぼう乃魏こくへんはたてい文也ふみやきんあずかはたあきらどうりょう人馬じんば,聽司懿調ようりょう司馬しば懿徇わたし偏向へんこうはたあきらためぜん將軍しょうぐん,而視ぶん如草あくたいん不平ふへいとくらい投降とうこう丞相じょうしょうもちたまもの收錄しゅうろく。」

22 司馬しば懿戰... :
げんやめにんむくいはたあきら引兵ざい寨外,たん搦鄭ぶん交戰こうせん孔明こうめい曰:「此人武藝ぶげいなんじわかなに?」ていぶん曰:「ぼうとうだてこれ。」孔明こうめい曰:「なんじわかさきころせはたあきらわれかたうたぐ。」ていぶん欣然きんぜん上馬かみうまいずる營,あずかはたあきら交戰こうせん孔明こうめいおや營視只見ただみはたあきらていやりだいののし曰:「はんぞくぬすめわがせんらい此,早早そうそうかえわが!」げん訖,ちょくていぶんぶんはくうままいがたなしょうむかえただいちごうはたあきら於馬へい各自かくじ逃走とうそうていぶんひさげ首級しゅきゅう入營にゅうえい

23 司馬しば懿戰... :
孔明こうめいかいいたとばりちゅうすわてい,喚鄭ぶんいたり勃然ぼつぜんだいいかしか左右さゆう推出これていぶん曰:「小將こしょう無罪むざい!」孔明こうめい曰:「われこう識秦ろうなんじいましゃなみはたあきらやす敢欺!」ぶんはいつげ曰:「此實はたあきらおとうとはた明也あきや。」孔明こうめいわらい曰:「司馬しば懿令なんじらいいつわりくだ,於中こと,卻如なん瞞得わがわか實說じっせつ必然ひつぜんなんじ!」

24 司馬しば懿戰... :
ていぶんただとく訴告其實いつわりくだ,泣求めん孔明こうめい曰:「なんじすんでもとめせいおさむしょいちふうきょう司馬しば懿自らいこう營,われ便びんにょうなんじせいいのちわか捉住司馬しば懿,便びんなんじこうかえとう重用じゅうよう。」ていぶんただとくうつしりょういちしょていあずか孔明こうめい孔明こうめいれいはたていぶんかん。樊建とい曰:「丞相じょうしょうなん以知此人いつわりくだ?」孔明こうめい曰:「司馬しば懿不けい用人ようにんわかはたあきらためぜん將軍しょうぐん,必武藝ぶげいだかきょういまあずかていぶん交馬ただいちごう便びんためぶんしょころせ,必不はたあきら也。以故知こち其詐也。」

25 司馬しば懿戰... :
眾皆はいふく孔明こうめいせんいちしたべんぐんみみぶんづけ如此如此。ぐんりょういのちしょ逕來寨,もとめ司馬しば懿。懿喚にゅう拆書畢,もん曰:「なんじ何人なんにん也?」こたえ曰:「ぼう乃中原人げんじん流落ながれおちしょくちゅうていぶんあずかぼう同鄉どうきょうこん孔明こうめいいんていぶん有功ゆうこうようため先鋒せんぽうていぶんとくたくぼうらいけんじしょやく於明ばんあいだ,舉火ためごうもち乞都とくおやひさげ大軍たいぐんぜんらいこう寨,ていあやざい內為おう。」

26 司馬しば懿戰... :
司馬しば反覆はんぷく詰問きつもんまた將來しょうらいしょ仔細しさいけん果然かぜんじつそくたまものぐん酒食しゅしょくふんづけ曰:「本日ほんじつさらためわがらいこう寨。大事だいじわかなり,必重用じゅうようなんじ。」ぐんはいべつかいいたほん告知こくち孔明こうめい孔明こうめい仗劍罡,禱祝やめ畢,喚王ひらめちょう嶷分づけ如此如此;また喚馬ちゅううま岱分づけ如此如此;また喚魏のべぶんづけ如此如此。孔明こうめい引數ひきすうじゅうにんすわ於高山之上やまのうえ指揮しき眾軍。

27 司馬しば懿戰... :
卻說司馬しば懿見りょうていあやこれしょ便びんよく引二子提大兵來劫蜀寨。長子ちょうし司馬しば諫曰:「父親ちちおや何故なぜよりどころへん而親にゅうじゅう?倘有疏虞,如之奈何いかん如令べつしょうさき父親ちちおやためおう可也かなり。」懿從とげれいはたあきらいち萬兵まんひょうこうしょく寨,懿自引兵せっおうよる初更しょこうかぜ清月せいげつろうはたさら時分じぶんゆるがせしか陰雲いんうんよんごうくろ漫空,對面たいめん。懿大曰:「天使てんしわが成功せいこう也!」

28 司馬しば懿戰... :
於是じんつき銜枚,うまみな勒口,長驅ちょうく大進たいしんはたあきらとうさき,引一萬兵直殺入蜀寨中,なみいちにんろうちゅうけいせわしさけべ退ずさへい。四下火把齊明,喊聲かんせいふるえひだりゆうおうひらめちょう嶷,みぎ有馬ありま岱、うまただしりょうみちへいころせらいはたあきらたたかえ不能ふのうとく背後はいご司馬しば懿見しょく寨火こう沖天ちゅうてん喊聲かんせいぜっまた不知ふちへい勝負しょうぶただ顧催へいせっおうもちこうちゅうころせらいゆるがせしか一聲いっせい喊起,,炮震かくやかましたかしひだりゆうのべみぎゆうきょう維,りょうみちへいころせらいへい大敗たいはいじゅうきずはちきゅう四散しさん逃奔。

29 司馬しば懿戰... :
此時はたあきらしょいち萬兵まんひょうしょくへいかこえじゅう如飛いなごはたあきら於亂ぐんなか司馬しば懿引はいへい奔入ほん寨。三更さんこう以後いごてんふくしんろう孔明こうめいざい山頭やまずじょうきむおさむぐんはららいさら陰雲いんうんよんごう,乃孔明こうめいよう遁甲ほうおさむへいやめりょうてんふくせいあきら,乃孔明こうめい六丁六甲掃蕩浮雲也。

30 司馬しば懿戰... :
とうした孔明こうめいとくかちかい營內,いのちはたていぶんりょう再議さいぎ渭南これさく每日まいにちれいへい搦戰,ぐんただ不出來ふでき孔明こうめい自乘じじょうしょうしゃらい祁山ぜん渭水東西とうざい踏看地理ちりゆるがせいたいち谷口たにぐち其形如葫あしじょう,內中ようせん餘人よにんりょうやままた合一ごういつだにようよんひゃくにん背後はいごりょうやまたまきかかえただどおりいちにんいち孔明こうめいりょう心中しんちゅうの大喜だいぎもんきょうしるべかん曰:「此谷なんめい?」こたえ曰:「此名上方かみがただにまためいにんにくあしだに」。

31 司馬しば懿戰... :
孔明こうめいかいいたとばりちゅう,喚裨はたもりあきらえびすちゅうにんみみ授以密計みっけいれい喚集ずいぐんたくみさくいちせん餘人よにんにゅうにんにくあし谷中たになか製造せいぞううしりゅう應用おうようまたれいうま岱領ひゃくへいもりじゅう谷口たにぐち孔明こうめいしょく岱曰:「たくみさくじんとうもと放出ほうしゅつ外人がいじんもといれわれかえ不時ふじらいてん。捉司懿之けいただざい此舉。きり不可ふかはし消息しょうそく。」うま受命じゅめい而去。もりあきらとう二人在谷中監督匠作,ほう製造せいぞう孔明こうめい每日まいにちらい指示しじ

32 司馬しば懿戰... :
ゆるがせいちにちちょうふみ楊儀にゅうつげ曰:「即今そっこん糧米りょうまいみなざいけんかく人夫にんぷ牛馬ぎゅうば,搬運不便ふべん,如之奈何いかん?」孔明こうめいわらい曰:「われやめうんはかりごとおおとき也。前者ぜんしゃしょ積木つみきりょうなみ西川にしかわおさむかいてき大木たいぼくきょうじん製造せいぞううしりゅう,搬運糧米りょうまい,甚是便利べんり牛馬ぎゅうばみなしょくすい以搬うん晝夜ちゅうやぜっ。」眾皆おどろき曰:「及今,未聞みもんゆううしりゅうこれごと不知ふち丞相じょうしょうゆうなん妙法みょうほうみやつこ此奇ぶつ?」孔明こうめい曰:「われやめれいじんほう製造せいぞうなお完備かんびわれいまさきはたみやつこうしりゅうほう尺寸しゃくすん方圓ほうえん長短ちょうたん闊狹,ひらきうつし明白めいはくなんじとう。」眾皆大喜だいぎ孔明こうめいそく手書しゅしょいちづけ眾觀。眾將たまきにょう而視。其造うしほううん
ほうはらきょくずねいち四足しそくあたまいれりょうちゅうしたちょ于腹。而行しょう獨行どっこうしゃすうじゅうさとぐん行者ぎょうじゃさんじゅうさと曲者くせものため牛頭ごずそうしゃためうしあしよこしゃためうしりょうてんしゃためうし腳,くつがえしゃためうしぽうしゃためうしはらたれしゃためうしした曲者くせものためうしあばらこくしゃためうしだてしゃためうしかくほそしゃためうし鞅,しゃためうし鞦䩜。うしそうながえにんぎょうろくしゃくうしぎょうよんひとだいろううし飲食いんしょく

33 司馬しば懿戰... :
みやつこりゅうほううん
あばらちょうさんしゃくすんこうさんすんあつすんふん左右さゆう同前どうぜんぜんじくあなぶんすみあたまよんすんみちちゅうすんぜん腳孔ぶんすみあたまよんすんふんちょう一寸いっすんふんこう一寸いっすんゆずりはあなぜん腳孔ぶんすみさんすんななふんあなちょうすんこう一寸いっすんこうじくあなぜんゆずりはぶんすみいちしゃくすん大小だいしょうあずかぜんどうこう腳孔ぶんすみ一寸二分去后軸孔三寸五分,大小だいしょうあずかぜんどうきさきゆずりはあなきさき腳孔ぶんすみすんななふんきさきかつゆずりはあなぶんすみよんすんふんぜんゆずりはちょういちしゃくはちすんこうすんあつ一寸いっすんふんこうゆずりはあずかひとしいたかたまいあつはちふんちょうしゃくななすんこういちしゃくろくすんふんこういちしゃくろくすんまいまい受米さんしたがえじょうゆずりはあなあばらななすんぜんきさきどううえゆずりはあなしもゆずりはあなぶんすみいちしゃくさんすんあなちょういちすんふんこうななふんはちあなどう前後ぜんごよん腳廣すんあつ一寸いっすんふんかたちせい如象,けんちょうよんすんみちめんよんすんさんふんあなみちちゅうさん腳杠,ちょうしゃくいちすんこう一寸いっすんふんあつ一寸いっすんよんふん

34 司馬しば懿戰... :
眾將りょういちへんみなはいふく曰:「丞相じょうしょう真神まがみじん也!」りょう數日すうじつうしりゅうみなづくり完備かんび宛然えんぜん如活しゃ一般いっぱんじょう山下やましたみねみなつき其便。眾軍これ欣喜きんき孔明こうめいれいみぎ將軍しょうぐんだかしょう,引一千兵駕著木牛流馬,けんかくちょく抵祁山大やまだい寨,往來おうらい搬運かてそう供給きょうきゅうしょくへいこれよう後人こうじんゆうさん曰:
けんかく險峻けんしゅんりゅうはす谷崎たにざき嶇駕うし後世こうせいわか能行よしゆき此法,てん輸安とく使じん愁?

35 司馬しば懿戰... :
卻說司馬しば懿正憂悶ゆうもんあいだゆるがせ哨馬ほうせつ:「しょくへい用木ようぼくうしりゅううたてうんかてそうひとだいろう牛馬ぎゅうばしょく。」懿大おどろき曰:「われ所以ゆえん堅守けんしゅ不出ふしゅつしゃためかれかてそう不能ふのうせっずみよくまち其自斃耳。いまよう此法,必為久遠くおんけいおもえ退ずさ矣。如之奈何いかん?」きゅう喚張とららくにんぶんづけ曰:「なんじにんかく引五ひゃくぐんしたがえはすたに小路こうじ抄出しょうしゅつまちしょくへいうしりゅうにんつき一齊いっせいころせ不可ふか搶,たださんひき便びんかい。」

36 司馬しば懿戰... :
二人ふたりりょういのちかく引五ひゃくへいふんさくしょくへい夜間やかん偷過小路こうじ伏在ふくざいだにちゅうはて見高けんだかかけ引兵うしりゅう而來。しょうつき兩邊りょうへん一齊いっせい噪殺しょくへい措手及,棄下すうひきちょうとららく歡喜かんき驅回かけまわほん寨。司馬しば懿看りょう果然かぜん如活てき一般いっぱん,乃大曰:「なんじかいよう此法,なんみちわがかいよう!」便びんれいたくみたくみひゃく餘人よにん當面とうめん拆開,ふんづけ尺寸しゃくすん長短ちょうたんあつうすほう,一樣製造木牛流馬。けし半月はんつき造成ぞうせいせんあまりただあずか孔明こうめいしょづくりしゃ一般いっぱん法則ほうそくまたのう奔走ほんそうとげれい鎮遠將軍しょうぐん岑威,引一千軍驅木牛流馬,隴西搬運かてそう往來おうらいぜっ營軍はた歡喜かんき

37 司馬しば懿戰... :
卻說だかしょうかい孔明こうめいせつへい搶奪うしりゅうかくろくひきりょう孔明こうめいわらい曰:「われただしよう搶去。──わがただりょういくひきうしりゅう,卻不ひさ便びんとくぐんちゅう許多きょたじょ也。」しょしょうとい曰:「丞相じょうしょうなん以知?」孔明こうめい曰:「司馬しば懿見りょううしりゅう必然ひつぜん仿我法度はっと一樣いちよう製造せいぞうわがまたゆうけいさく。」

38 司馬しば懿戰... :
數日すうじつにんほうぐん也會づくりうしりゅう,往隴西にし搬運かてそう孔明こうめい大喜だいぎ曰:「不出ふしゅつわれさん也。」便びん喚王平分へいぶんづけ曰:「なんじ引一せんへいふんさくへい星夜せいや偷過北原きたはらただせつこれじゅんかてぐん混入こんにゅうかれうんかてぐんちゅうはたうんかてこれにんつきみなころせ;卻驅うしりゅう而回,逕奔北原きたはららい此處ここ必有へいつい趕,なんじ便びんはたうしりゅううまこう內舌あたま扭轉牛馬ぎゅうば不能ふのう行動こうどうなんじとう竟棄而走。背後はいごへい趕到,牽拽不動ふどう,扛抬われさいゆうへいいたなんじ卻回さいしょう牛馬ぎゅうばした扭過らい長驅ちょうくだいぎょうへい必疑ためかい也」

39 司馬しば懿戰... :
おうひら受計引兵而去。孔明こうめいまた喚張嶷分づけ曰:「なんじ引五ひゃくへいふんさくろくちょう六甲ろっこうかみへい鬼頭おにがしら獸身じゅうしんよう五彩ごさいぬりめん,妝作種種しゅじゅ怪異かいいこれじょう;一手執繡旗,いち寶劍ほうけん挂葫あし,內藏煙火えんかものふく於山つくりまちうしりゅういたときおこり煙火えんか一齊いっせいよう放出ほうしゅつ煙火えんか牛馬ぎゅうば而行。へいこれ,必疑しんおに敢來つい趕。」

40 司馬しば懿戰... :
ちょう嶷受けい引兵而去。孔明こうめいまた喚姜維、のべぶんづけ曰:「なんじにんどういち萬兵まんひょう北原きたはら寨口せっおううしりゅう,以防交戰こうせん。」また喚廖ちょうつばさぶんづけ曰:「なんじにん引五せんへいだん司馬しば懿來。」また喚馬ちゅううま岱分づけ曰:「なんじ二人引二千兵去渭南搦戰。」ろくにん各各おのおのりょうれい而去。

41 司馬しば懿戰... :
且說しょう岑威引軍うしりゅうそう糧米りょうまい正行まさゆきあいだゆるがせほう前面ぜんめんゆうへいじゅんかて。岑威れいじん哨探,はてへいとげ放心ほうしん前進ぜんしんりょうぐんあいざいいちしょゆるがせしか喊聲かんせい大震たいしんしょくへい就本たいさところせおこり大呼たいこ:「しょくちゅう大將たいしょうおうひらめざい此!」へい措手及,しょくへいころせ大半たいはん。岑威引敗へい抵敵,おう平一へいいちがたなりょうみなつぶせおうひら引兵つきうしりゅう而回。はいへい奔報入北にゅうほくげん寨內。かく淮聞ぐんかてこうやましせわし引軍らいすくいおうたいられいへい扭轉うしりゅう舌頭ぜっとうみな棄于どうじょう,且戰且走。かく淮教且莫おいただ驅回かけまわうしりゅう。眾軍一齊驅趕,卻那うら趕得どうかく心中しんちゅうの疑惑ぎわく

42 司馬しば懿戰... :
せい奈何いかんゆるがせかくやかましてん喊聲かんせいよんおこりりょうみちへいころせらい,乃姜維、のべ也。おう平復へいふく引兵ころせかいさん夾攻,かく大敗たいはい而走。おうたいられいぐんはた牛馬ぎゅうば舌頭ぜっとうじゅうふく扭轉,趕而ぎょうかく望見ぼうけんぽうよくかいへいさいおい只見ただみさんけむりうん突起とっき,一隊神兵擁出,一個個手執旗劍,怪異かいいこれじょううしりゅう如風よう而去。かく淮大おどろき曰:「此必神助しんじょ也!」眾軍りょうおどろきかしこ敢追趕。

43 司馬しば懿戰... :
卻說司馬しば懿聞北原きたはらへいはいきゅう引軍らいすくいほういたはんみちゆるがせ一聲いっせい炮響,りょうみちへい險峻けんしゅんしょころせ喊聲かんせいふるえはたじょう大書たいしょ:「かんしょうちょうつばさ,廖化」。司馬しば懿見りょうだいおどろきぐんちょ慌,各自かくじ逃竄。せいみち逢神はたかて遭劫,ぐうへいいのちまた危。未知みち究竟くっきょう如何いか,且看ぶん分解ぶんかい

URN: ctp:sanguo-yanyi/ch102