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Romance of the Three Kingdoms : 馬超大戰葭萌關,劉備自領益州牧 - Chinese Text Project
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うまちょう大戰たいせんかやもえせきりゅう備自りょうえきしゅうまき

1 うまちょう大戰たいせん... :
卻說閻圃せいすすむちょう魯勿じょりゅうあきら只見ただみうまちょう挺身ていしん曰:「ちょうかんぬしこうおんうえほうねがいりょう一軍攻取葭明關,なまとりこりゅう備。つとむようりゅうあきらわりじゅうしゅう奉還ほうかんぬしこう。」ちょう魯大先遣せんけんけんしたがえ小路こうじ而回,ずいそくてんへいまんあずかうまちょう。此時龐德びょう不能ふのうぎょうとめ於漢ちゅうちょう魯令楊柏かんぐんちょうあずかおとうと岱選おこりほど

2 うまちょう大戰たいせん... :
卻說げんとく軍馬ぐんばざい雒城。法正のりまさしょ下書したがきじん回報かいほうせつ:「ていすすむりゅうあきらつき燒野やけのだになみかくしょくら廩,りつともえ西之にしのみん,避於涪水西にし深溝ふかみぞだかるい而不せん。」げんとく孔明こうめい聞之,みなだいおどろき曰:「わかよう此言,われぜい危矣!」法正のりまさわらい曰:「しゅおおやけ勿憂,此計雖毒,りゅうあきら不能ふのうよう也。」

3 うまちょう大戰たいせん... :
いちにち人傳ひとづてりゅうあきら肯遷どう百姓ひゃくしょうしたがえていげんげんとく聞之,ほうはじめひろしこころ孔明こうめい曰:「そくしんへい綿めんちく,如得此處ここら成都せいとえき矣。」とげちゅうのべりょうへい前進ぜんしんかん聽知げんとくへいらいいわお出迎でむかえいむりょうさんせんへいかく布陣ふじんかんちゅう出馬しゅつばあずかいわおせんよんじゅうごうぶん勝負しょうぶ孔明こうめいざい陣中じんちゅうきょうきむおさむぐんちゅうかいじんもん曰:「せいまちようとりこいわお軍師ぐんし何故なぜおさむへい?」孔明こうめい曰:「われやめいわお武藝ぶげい不可ふかりょく來日らいにち再戰さいせんなんじいつわりはい,引入山谷さんやへい以勝。」

4 うまちょう大戰たいせん... :
ちゅうりょうけいつぎいわおさい引兵らいちゅうまたせんじゅうごういつわりはい,引兵便びんはしいわお趕來,迤邐趕入山谷さんや猛然もうぜんしょうさとるきゅうまちかい前面ぜんめん延引えんいんへい擺開。孔明こうめい自在じざい山頭やまず,喚曰:「おおやけ如不くだりょうしたやめふく強弩きょうどほしあずかわれ龐士もとほう讎矣。」いわおせわし下馬げばおろしかぶと投降とうこうぐん傷害しょうがいいちにん孔明こうめい引李げんげんとくげんとくまち甚厚。いむ曰:「かん雖是えきしゅう親戚しんせきあずかぼう甚密,とう往說。」げんとくそくいのちいわおかいじょう招降かん

5 うまちょう大戰たいせん... :
いむにゅう綿めんちくじょうたいかんたたえげんとく如此仁德じんとくいまわかくだ,必有だいかんしたがえ其言,開門かいもん投降とうこうげんとくとげにゅう綿めんちく商議しょうぎぶんへい成都せいとゆるがせ流星りゅうせい急報きゅうほうげん:「はじめたち,霍峻もりかやあかりせきこん東川ひがしがわちょう魯遣ちょうあずか楊柏,うま岱領へいおさむ甚急,すくいおそすなわちせき隘休矣。」げんとくだいおどろき孔明こうめい曰:「須是ちょうちょうしょうぽうあずかてき。」げんとく曰:「りゅう引兵在外ざいがいかいつばさとくやめざい此,きゅうのここれ。」孔明こうめい曰:「しゅおおやけ且勿ごとようあきらげき。」

6 うまちょう大戰たいせん... :
卻說ちょう聞馬ちょうおさむせきだいさけべ而入曰:「りょう哥哥,便びんせんちょう也!」孔明こうめい佯作聞,たいげんとく曰:「こんうまちょう侵犯しんぱんせき隘,無人むじんてきじょ往荊しゅうせきくもちょうらいぽうあずかてき。」ちょう曰:「軍師ぐんし何故なぜしょう覷吾?われ曾獨こばめ曹操そうそうひゃくまんこれへいあに愁馬ちょういち匹夫ひっぷ乎?」孔明こうめい曰:「つばさとくこばめすい斷橋だんきょう,此因曹操そうそう不知ふち虛實きょじつみみわか虛實きょじつ將軍しょうぐんあにとく無事ぶじこんうまちょういさむ天下てんかみな。渭橋大戰たいせんころせ曹操そうそうわりひげ棄袍,いく乎喪いのちとう閒之あいのくもちょう且未必能しょう。」曰:「わが只今ただいま便びん;如勝とくちょうあまとう軍令ぐんれい!」孔明こうめい曰:「そくしか肯寫文書ぶんしょ便びんため先鋒せんぽう。請主こうおやいち遭。とめあきらもり綿めんちく待子まちこりゅうらい,卻作商議しょうぎ。」のべ曰:「ぼうまたねがい往。」

7 うまちょう大戰たいせん... :
孔明こうめいれいのべたいひゃく哨馬先行せんこうちょうだいげんとくたいもちかやあかりせき進發しんぱつのべ哨馬さきいた關下せきしたせいぐう楊柏。のべあずか楊柏交戰こうせんじゅうごう,楊柏敗走はいそうのべようだつちょうあたまこうじょうぜい趕去,前面ぜんめん一軍いちぐん擺開,ためくび乃是岱。のべただどうちょうまいがたなおどうまむかえこれあずかうま岱戰じゅうごう,岱敗走はいそうのべ趕去,岱回いちなかりょうのべひだりひじのべきゅうかい馬走まばせうま岱趕いたり關前せきまえ只見ただみいちしょう喊聲かんせい如雷,したがえ關上せきじょう飛馬ひうま奔至面前めんぜんはららいちょうはついた關上せきじょう,聽得關前せきまえ廝殺,便びんらいせいのべちゅういん驟馬下關しものせきすくいりょうのべ

8 うまちょう大戰たいせん... :
かつ岱曰:「なんじ何人なんにんさきどおりめいせいしかこう廝殺!」うま岱曰:「われ乃西りょう是也これや。」ちょう曰:「你原ちょうかいかいわれたいただれいちょう廝自らいせつどうつばめじんちょうつばさとくざい此!」うま岱大いか曰:「なんじ焉敢しょう覷我!」ていやりおどうまちょくちょうたたかえじゅうごううま敗走はいそうちょうよくまちつい趕,關上せきじょう騎馬きば到來とうらいさけべ:「兄弟きょうだい且休趕!」かいはららいげんとく到來とうらいとげ趕,一同いちどう上關うわせきげんとく曰:「おそれ怕你せい躁,わがずい趕來いた此。すんでしかかつりょう岱,且歇いちよい來日らいにちせんうまちょう。」

9 うまちょう大戰たいせん... :
つぎ天明てんめい關下せきしたごえ大震たいしんうまちょうへいいたげんとくざい關上せきじょうもんはたかげうらうまちょうたてつつみやり而出;獅盔じゅうたいぎんかぶとしろほういちらい結束けっそく非凡ひぼんしゃ人才じんさい眾。げんとく歎曰:「ひとごとにしきちょう』,めい虛傳きょでん!」ちょう便びんよう下關しものせきげんとくきゅうとめ曰:「且休せんとうさき避其銳氣えいき。」せき下馬げばちょうたん搦張飛出とびでせん關上せきじょうちょう恨不得平とくひら吞馬ちょうさん五番皆被玄德擋住。

10 うまちょう大戰たいせん... :
午後ごごげんとく望見ぼうけんちょうじんじょう人馬じんばみな倦,とげせんひゃく,跟著ちょう,衝下せきらいうまちょう見張みはりぐんいたやりもちいち招,やく退すさぐんゆういちちょう軍馬ぐんば一齊いっせい紮住;關上せきじょう軍馬ぐんば陸續りくぞく出來できちょうていやり出馬しゅつば大呼たいこみとめつばめじんちょうつばさとく麼!」うまちょう曰:「われるいおおやけこうあに村野むらの匹夫ひっぷ!」ちょうだいいかりょううまひとしやりなみ舉。やくせんひゃくごうぶん勝負しょうぶげんとくかん,歎曰:「とらはた也!」こわちょうゆうしつきゅうきむおさむぐんりょうしょう各回かくかい

11 うまちょう大戰たいせん... :
ちょうかいいた陣中じんちゅうりゃく歇馬片時かたとき不用ふようあたま盔,ただ裹包巾上はばうえまた出陣しゅつじんぜん搦馬ちょう廝殺。ちょうまた兩個りゃんこ再戰さいせんげんとくこわちょうゆうしつ披挂下關しものせきちょくいたりじんぜんちょうあずかうまちょうまたひゃくごう兩個りゃんこ精神せいしん倍加ばいかげんとくきょうきむおさむぐんしょうぶんひらけ各回かくかい本陣ほんじんてんしょくやめばんげんとくいいちょう曰:「うまちょうえいいさむ不可ふかけいてき。且退上關うわせき來日らいにち再戰さいせん。」ちょうころせとくせいおこりうら肯休;だいさけべ曰:「ちかいかい!」げんとく曰:「今日きょうてんばん不可ふかせん矣。」曰:「點火てんかやすはい夜戰やせん!」うまちょうまたかわりょうさい出陣しゅつじんまえだいさけべ曰:「ちょう!敢夜せん麼?」ちょうせいおこりむかいげんとくかわりょうすわ下馬げば,搶出じんらいさけべ曰:「わが捉你ちかい上關かみのせき!」ちょう曰:「わがかち你不ちかいかい寨!」

12 うまちょう大戰たいせん... :
りょうぐん吶喊とっかんてんおこりせんひゃくあきら耀如白日はくじつりょうはたまたこうじんぜん鏖戰。いたじゅうごううまちょうばちかいうま便びんはしちょうだいさけべ曰:「はしうら!」はら來馬らいばちょう贏不とくちょうしんせいいちけいいつわりはい佯輸,賺張趕來,くら掣銅づちざい,扭回覷著ちょう便びん將來しょうらいちょうちょうはし心中しんちゅうの也隄ぼう及銅づちらいちょう一閃いっせんしたがえみみ朵邊過去かこちょう便びん勒回うまちょう卻又趕來。ちょうたいじゅうひねゆみ搭箭,かいちょうちょう卻閃りょうはた各自かくじかいじんげんとく於陣まえさけべ曰:「われ仁義じんぎ待人まちびとおうほどこせ譎詐。うまはじめおこり,你收へい歇息,わがじょうぜい趕你。」うまちょう聞言,おやだんしょぐんやや退すさげんとくまたおさむぐん上關うわせき

13 うまちょう大戰たいせん... :
つぎちょうまたよく下關しものせきせんうまちょうひとほう軍師ぐんしらいいた。」げんとくせっちょ孔明こうめい孔明こうめい曰:「あきら聞孟おこりとらはたわかあずかつばさとくたたかえ,必有いちきず令子れいこりゅうかんますまもりじゅう綿めんちくわがほし夜來やらい此。使つかいじょう小計しょうけいれいうまちょうくだしゅおおやけ。」げんとく曰:「われちょうえいいさむ,甚愛如何いかとく?」孔明こうめい曰:「あきら聞東川張かわはり魯,よく自立じりつためかんやすしおう』。手下てしたはかりごと楊松,ごくむさぼ賄賂わいろじんしたがえ小路こうじ逕投かんちゅうさきよう金銀きんぎんゆいこう楊松,後進こうしんしょあずかちょう魯云:『われあずかりゅうあきらそう西川にしかわあずかなんじほう讎。可聽かちょうしんじ離間りかんこれこと定之さだゆきなんじためかんやすしおう。』れい撤回てっかいちょうへいまち其來撤時,便びん可用かようけい招降ちょう矣。」

14 うまちょう大戰たいせん... :
げんとく大喜だいぎ即時そくじおさむしょまごいぬい齎金たましたがえ小路こうじ逕至かんちゅうたく來見くるみ楊松,せつ此事,おくりょうきんたままつ大喜だいぎさき引孫いぬい見張みはり魯,ちんげん方便ほうべん。魯曰:「げんとくただひだり將軍しょうぐん如何いかたもてわがためかんやすしおう?」楊松曰:「備是だいかんすめらぎ叔,せいごうそう。」ちょう魯大便びんじんきょうちょうやめへいまごいぬいただざい楊松聽回しん

15 うまちょう大戰たいせん... :
いちにち使者ししゃ回報かいほう:「うまちょうげん成功せいこう不可ふか退すさへい。」ちょう魯又ひとかわまた肯回。一連いちれんさんいたり。楊松曰:「此人もと無言むごん信行のぶゆき肯罷へい,其意必反。」とげ使じん流言りゅうげんうん:「うまちょう意欲いよくだつ西川にしかわためしょくぬしあずかちちほう讎,肯臣於漢ちゅう。」ちょう魯聞もんけい於楊まつまつ曰:「一面差人去說與馬超:『なんじすんでよく成功せいこうあずかなんじいちがつげんようわがさんけんごとわか使つかいゆうしょうそく必誅。一要取西川,ようりゅうあきら首級しゅきゅう,三要退荊州兵。さんけんごとなりけんじあたまらい。』一面教張衛點軍把守關隘,ぼうちょうへいへん。」

16 うまちょう大戰たいせん... :
魯從じんいたうまちょう寨中,せつさんけんごと超大ちょうだいおどろき曰:「如何いかへんとく恁的!」乃與商議しょうぎ:「如罷へい。」楊松また流言りゅうげん曰:「うまちょうかいへい,必懷しん。」於是ちょうまもるぶんななぐん堅守けんしゅ隘口,うまちょうへいいれちょう進退しんたいけいほどこせ孔明こうめいいいげんとく曰:「こんうまちょうせいざい進退しんたいりょうなんさいあきらさんすんただれしたおや往超寨,せつちょう。」げんとく曰:「先生せんせい乃吾股肱ここう心腹しんぷく,倘有疏虞,如之奈何いかん?」孔明こうめいけんようげんとく再三さいさん肯放

17 うまちょう大戰たいせん... :
せい躊躇ちゅうちょあいだゆるがせほうちょうくもゆうしょこも西川にしかわいちにんらいくだげんとく召入といひと乃建やすし俞元じん也,せいめい恢,とくのぼるげんとく曰:「向日むこう聞公諫劉あきらいま何故なぜかえわが?」恢曰;「われ聞:『良禽りょうきん相木あいのき而棲,けんしんしゅ而事。』ぜん諫劉えきしゅうしゃ,以盡人臣じんしんしんすんで不能ふのうよう必敗矣。こん將軍しょうぐん仁德にんとくぬの於蜀ちゅう知事ちじ必成ひっせいらいみみ。」げんとく曰:「先生せんせい此來,必有えき於劉備。」恢曰;「こん聞馬ちょうざい進退しんたいりょうなんさい。恢昔ざい隴西,あずかかれゆういちめん交,ねがい往說ちょうくだわかなに?」孔明こうめい曰:「せい欲得よくとくいちにんがえわれいち往。ねがい聞公せつ。」

18 うまちょう大戰たいせん... :
恢於孔明こうめいみみほとりひねせつ如此如此。孔明こうめい大喜だいぎすんでくだり。恢行いたりちょう寨,さき使人通ひとどおりめいせいうまちょう曰;「われ恢乃辯士べんしこん必來せつ。」さき十刀斧手伏於帳下,しょく曰:「こんなんじ砍,すんで砍為にく醬!」

19 うまちょう大戰たいせん... :
須臾しゅゆ昂然こうぜん而入。うまちょう端坐たんざ於帳ちゅう不動ふどうしか恢曰:「なんじためなに?」恢曰:「とくらいせつきゃく。」ちょう曰:「われくしげちゅう寶劍ほうけんしんすりなんじためしごと。其言不通ふつう便びん請試けん!」恢笑曰;「將軍しょうぐんわざわいどお矣!ただしこわしん磿之けん不能ふのうためしわれあたまはたほしためし也!」ちょう曰:「われゆうなん?」恢曰:「われ聞越西にしぜん毀者不能ふのう閉其ひとしこれしお善美ぜんびほまれしゃ不能ふのう掩其みにく。『にちちゅうそく昃,がつ滿則みつのり虧,』此天つね也。こん將軍しょうぐんあずか曹操そうそうゆうころせちち讎,而隴西又にしまたゆうきり恨;ぜん不能ふのうすくいりゅうあきら而退荊州へい不能ふのうせい楊松而見張みはり魯之めん目下めしたよん海難かいなんよう一身いっしん無主むしゅわかふくゆう渭橋はい,冀城しつなにめん目見まみ天下でんかひと乎?」ちょう頓首とんしゅしゃ曰:「公言こうげんごくぜんただしちょうみちぎょう。」恢曰:「おおやけすんで聽吾ごととばりがい何故なぜふくがたなおのしゅ?」

20 うまちょう大戰たいせん... :
ちょうだい慚,つきしか退ずさ。恢曰:「りゅうすめらぎ叔禮けん下士かしわれ其必なり捨劉あきら而歸おおやけみことじん昔年せきねん曾與すめらぎ叔約ども討賊,おおやけなん棄暗とうあきら,以圖上ずじょうほうちち讎,下立おりたて功名こうみょう乎?」うまちょう大喜だいぎそく喚楊かしわいれいちけんこれはた首級しゅきゅうども恢一同上關來降玄德。げんとくおやせっいれまちじょうまろうどれいちょう頓首とんしゅしゃ曰:「こんぐう明主めいしゅ,如撥雲霧うんむ而見青天せいてん!」

21 うまちょう大戰たいせん... :
どきまごいぬいやめかいげんとく復命ふくめい霍峻,はじめたちもりせき便びん撤兵てっぺいらい成都せいとちょうくもちゅうせっにゅう綿めんちくひとほうしょくはたりゅう晙,うまかん引軍いた。」ちょうくも曰:「ぼうねがい往擒此にん!」げん訖,上馬かみうま引軍げんとくざい城上じょうかみ款待かんたいちょうどもさけ曾安せきりゅうやめにんあたまけんじ於筵まえうまちょうまたおどろき倍加ばいか敬重けいちょうちょう曰:「須主こう廝殺,ちょう喚出りゅうあきら。如不肯降,ちょうあずかおとうと岱取成都せいと雙手そうしゅ奉獻ほうけん。」げんとく大喜だいぎつき歡。

22 うまちょう大戰たいせん... :
卻說はいへいかいいたえきしゅうほうりゅうあきらあきらだいおどろき閉門へいもん不出ふしゅつひとほう城北しろきたちょうすくいへいいたりゅうあきらかた敢登城望じょうぼうちょううま岱立於城だいさけべ:「請劉だまこたえばなし。」りゅうあきらざい城上じょうかみといちょうざい馬上まけ以鞭ゆび曰:「われ本領ほんりょうちょう魯兵らいすくいえきしゅうだれおもえちょう魯聽しん楊松讒言ざんげんはんよくがいわがいまやめくだりゅうすめらぎ叔。おおやけおさめおがめめん致生れい受苦じゅく。如或迷,われ先攻せんこうじょう矣!」

23 うまちょう大戰たいせん... :
りゅうあきらおどろきとくめん如土しょくたおせ於城じょう。眾官すくい醒。あきら曰:「われ不明ふめい,悔之なん及!わか開門かいもん投降とうこう,以救滿まんしろ百姓ひゃくしょう。」ただし曰;「城中じょうちゅうへいなおゆうさんまん餘人よにんぜに帛糧そうささえいちねん奈何いかん便びんくだ?」りゅうあきら曰:「われ父子ふしざいしょくじゅうねんおんとく以加百姓ひゃくしょうおさむせんさんねん血肉けつにく捐於草野くさのみなざい也。わがしんなんやす投降とうこう以安百姓ひゃくしょう。」

24 うまちょう大戰たいせん... :
眾人聞之,みな墮淚。ゆるがせいちにんすすむ曰:「しゅおおやけげんせいごう天意てんい。」,乃巴西にし西にしたかし國人くにびと也;せい譙,めいしゅうまことみなみ。此人もとあかつき天文てんもんあきらといしゅう曰:「ぼうよるかんいぬいぞうぐんほし聚於しょくぐん;其大星おおぼしひかり如皓がつ,乃帝おうぞう也。きょういちこれまえ小兒しょうにうたいうん:『わかようどもしんめし,須待さきぬしらい。』此乃預ちょう不可ふかぎゃく天道てんとう。」けんりゅうともみ聞言みなだいいかほしこれりゅうあきら當住とうじゅうゆるがせほうしょくぐん太守たいしゅもとやすし,踰城矣。」りゅうあきらだい哭歸

25 うまちょう大戰たいせん... :
つぎにんほうりゅうすめらぎ叔遺まくまろうど簡雍ざい城下じょうか喚門。」あきられい開門かいもんせっいれ。雍坐しゃちゅう,傲睨自若じじゃくゆるがせいちにん掣劍大喝だいかつ曰:「しょうやからとくこころざし傍若無人ぼうじゃくぶじんなんじ敢藐われしょくちゅう人物じんぶつ耶!」雍慌下車げしゃむかえこれ。此人乃廣かん綿めんちくじん也;せいしんめい宓字勑。雍笑曰;「識賢けいこう勿見せめ。」とげどういれりゅうあきらせつげんとくひろしひろし大度たいど並無ならびなあいがい。於是りゅうあきらけつけい投降とうこうあつまち簡雍;おや齎印綬文せきあずか簡雍同車どうしゃ出城でしろ投降とうこうげんとく迎接げいせつ握手あくしゅりゅう涕曰:「われくだり仁義じんぎ,奈勢とくやめ也!」きょういれ寨,交割印綬いんじゅぶんせきなみ入城にゅうじょう

26 うまちょう大戰たいせん... :
げんとくにゅう成都せいと百姓ひゃくしょう香花こうばなとうしょくむかいもん而接。げんとくいたおおやけちょう,陞堂すわじょうぐん內諸かんみなはい於堂おもんみけんりゅうともみ閉門へいもん不出ふしゅつ。眾將忿怒ふんどよく往殺げんとく慌忙傳令でんれい曰;「如有害ゆうがいにんしゃめつ其三ぞく!」げんとくおやとうもん,請人出ひとでにん。二人感玄德恩禮,乃出。孔明こうめい請曰:「今西いまにしがわ平定へいていなんようしゅはたりゅうあきらおく荊州。」げんとく曰:「われかたとくしょくぐんれいだまとお。」孔明こうめい曰:「りゅうあきらしつもと業者ぎょうしゃみないんふとじゃく也。しゅおおやけわか婦人ふじんひとし,臨事けつおそれなん以長ひさし。」

27 うまちょう大戰たいせん... :
げんとくしたがえこれしつらえ一大いちだいえん,請劉あきら收拾しゅうしゅう財物ざいぶつ,佩領將軍しょうぐん印綬いんじゅはた妻子さいしりょう賤,つき赴南ぐんおおやけ安住あんじゅう歇,即日そくじつ起行きぎょうげんとくりょうえきしゅうまぎ,其所くだ文武ぶんぶつきみなじゅうしょうていなずらえめい爵。げんがおためぜん將軍しょうぐん法正のりまさためしょくぐん太守たいしゅただしためてのひらぐんちゅうろうはたもとやすしためひだり將軍しょうぐんちょう,龐義ため營中司馬しばりゅうともみためひだり將軍しょうぐんけんためみぎ將軍しょうぐん。其餘くれ懿,かん,彭羕,たく膺,いわおらん雷同らいどう恢,ちょうつばさはた宓,譙周,りょよし,霍峻,鄧芝,楊洪,しゅうぐん褘,はじめたち,……文武ぶんぶ投降とうこう官員かんいんきょうろくじゅう餘人よにんなみみな擢用。しょかずらあきら軍師ぐんしせきくもちょうため盪寇將軍しょうぐんかんことぶきていこうちょうためせいとお將軍しょうぐんしんちんこうちょうくもため鎮遠將軍しょうぐんちゅうためせい西にし將軍しょうぐんのべためあげ武將ぶしょうぐんうまちょう為平ためひら西にし將軍しょうぐんまご,簡雍,糜竺、糜芳,りゅうふうせきひらめしゅうくら,廖化,うまりょう馬謖ばしょく,蔣琬,せき,及舊荊襄いちはん文武ぶんぶ官員かんいんつきみな陞賞。使つかい齎黃きんひゃくきん白銀はくぎんいちせんきんぜにせんまん蜀錦しょっきんいち千疋せんびきたまものあずかくもちょう。其餘かんはたきゅうたまものゆうころせぎゅうおさむだい餉士そつひらきくらにぎわいずみ百姓ひゃくしょう軍民ぐんみんだいえつ

28 うまちょう大戰たいせん... :
えきしゅう既定きていげんとくほしはた成都せいとゆう名田なたたくふんたまものしょかんちょうくも諫曰:「えきしゅう人民じんみん,屢遭兵火へいかたくみなそらこんとう歸還きかん百姓ひゃくしょうれい安居あんきょ復業ふくぎょう民心みんしんかたていよろしだつこれためわたししょう也。」

29 うまちょう大戰たいせん... :
げんとく大喜だいぎしたがえ其言,使つかいしょかずら軍師ぐんしていなずらえ治國ちこく條例じょうれい刑法けいほう頗重。法正のりまさ曰;「むかしだか袓約ほうさんしょうはじむみんみなかん其德。ねがい軍師ぐんしひろしけいしょうほう,以慰民望みんぼう。」孔明こうめい曰:「きみ其一,未知みち其二そのじはた用法ようほう暴虐ぼうぎゃく萬民ばんみんみな怨,こう袓以寬仁かんじんどくこんりゅうあきらやみじゃく德政とくせい舉,けい肅;君臣くんしんみちやや以陵がえちょう以位,ごくのりざんじゅん以恩,おん竭則慢。所以ゆえん致弊,じつよし於此。われこん以法,ほうぎょうそくおんげん以爵,爵加そくさかえおんさかえなみずみ上下じょうげゆうぶしため治之はるゆきどう,於斯ちょ矣。」

30 うまちょう大戰たいせん... :
法正のりまさはいふく軍民ぐんみんあんやすしよんじゅういちしゅう地面じめんふんへい鎮撫ちんぶなみみな平定へいてい法正のりまさためしょくぐん太守たいしゅ,凡平いち餐之とく,睚毗怨,報復ほうふくあるつげ孔明こうめい曰;「こうちょくふとしよこむべやや斥之。」孔明こうめい曰:「むかししゅおおやけこまもり荊州,きたかしこ曹操そうそうひがしはばかまごけんよりゆきこうちょく為之ためゆき輔翼,とげ翻然ほんぜん翱翔,不可ふかふくせいこん奈何いかん禁止きんしこうじき使つかいとくしょうくだり其意耶?」いん竟不とい法正のりまさ聞之,また斂戢。

31 うまちょう大戰たいせん... :
いちにちげん德正のりまさあずか孔明こうめいあいだ敘,ゆるがせほうくもちょうせきひららいしゃしょ賜金しきん帛。げんとく召入。ひらはいやめ呈上ていじょう書信しょしん曰:「父親ちちおやちょう武藝ぶげいひとよう入川いりかわらいあずかこれためし高低こうていきょう就稟伯父おじ此事。」げんとくだいおどろき曰;「わかくもちょういれしょくあずかはじめおこりこころみいきおい兩立りょうりつ。」孔明こうめい曰;「さまたげあきら自作じさくしょかい。」げんとくただおそれくもちょう性急せいきゅう便びんきょう孔明こうめいうつしりょうしょはつづけせきひら星夜せいやかい荊州。ひらかいいたり荊州,くもちょうとい曰:「我欲がよくあずかうまはじめおこりこころみなんじ曾說?」ひらこたえ曰:「軍師ぐんしゆうしょざい此。」くもちょう拆開。其書曰:「あきら聞將ぐんほっあずかはじめおこり分別ふんべつだか。以亮はじめおこり雖雄れつひと黥布,彭越みみとうあずかつばさとくなみそうさきなおすえ美髯びぜんこう絕倫ぜつりんちょうぐん也。こんおおやけ受任じゅにん荊州,不為ふためじゅう;倘一入川にゅうがわわか荊州ゆうしつつみ莫大ばくだい焉。おもんみ冀明あきら。」

32 うまちょう大戰たいせん... :
くもちょう畢,綽其ひげわらい曰:「孔明こうめいわがしん也。」しょうしょへんしめせ賓客ひんきゃくとげ入川にゅうがわ

33 うまちょう大戰たいせん... :
卻說ひがしくれまごけんげんとく併吞西川にしかわはたりゅうあきら逐於公安こうあんとげちょうあきら,顧雍商議しょうぎ曰:「とうりゅう備借わが荊州せつりょう西川にしかわ便びんかえ荊州。いまやめともえしょくよんじゅういちしゅう,須用さくかんじょうしょぐん。如其かえそくどう干戈かんか。」ちょうあきら曰:「くれ中方なかほうやすし可動かどうへいあきらゆう一計いっけい使つかいりゅう備將荊州雙手そうしゅ奉還ほうかんぬしこう。」せい西にししょくかたひらけしん日月じつげつひがしまたさくきゅう山川やまかわ未知みち其計如何いか,且看ぶん分解ぶんかい

URN: ctp:sanguo-yanyi/ch65